JP5939112B2 - カテコール基含有重合体 - Google Patents
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Description
一般的に無機粒子の分散剤としては、ポリカルボン酸系の高分子型分散剤が用いられている。金属粒子の組成物の場合には、分散安定性を高めるために、分散剤の吸着基による粒子表面への吸着力と、反発基による保護層の形成能力が重要だが、ポリカルボン酸系の高分子分散剤は吸着基であるカルボキシ基の金属粒子に対する吸着力や吸着基の可動性が不足している。したがって、金属粒子に対する分散性が十分に高いとはいえない。
特許文献1には、(メタ)アクリル酸とトリヒドロキシベンゼンのモノエステルを構成単位として有するポリマーが、放射線感能性材料のバインダとして提案されているが、金属粒子用分散剤としての利用については、なんら示唆されていない。実際、本発明者らが分散剤として試験してみたが、分散性は十分ではなかった。
また、特許文献2には、光重合性を有するウレタン結合含有ジオール(メタ)アクリレート化合物が提案されているが、グリセリン等の脂肪族多価アルコールに由来する末端の1,2−ジオールは、金属に対する吸着能力が低く、金属粒子に対する分散性は十分とはいえない。
すなわち、高い分散安定性を有する導電性粒子分散組成物を簡易に得ることが求められているが、このような、導電性粒子分散組成物の製造に有用な分散剤は、未だ提供されていないのが現状である。
すなわち、本発明によれば、式(1)で表される構成単位と、式(2)又は式(3)で表される構成単位とからなる共重合体、及びその製造中間体に相当する式(4)のモノマー、並びに当該共重合体からなる金属粒子用高分子分散剤が提供される。
また、式(4)の環状カテコール含有モノマーは、共重合体を合成する前駆体であり、当該モノマーを使用して得られる式(4)の構成単位を含む共重合体は、アセタール部位の加水分解により、目的とする共重合体を効率よく製造することができる。
本発明に係る共重合体中、式(1)で表される構成単位は、カテコール基とカルバメート結合又はエーテル結合を有するものであり、そのカテコール基が、金属粒子表面に多点吸着することによって、共重合体が金属表面から脱離することを抑制する働きを有すると考えられる。
式(1)において、R1は水素原子又はメチル基であり、メチル基が好ましい。lは1〜20の整数であり、好ましくは1〜7、より好ましくは1〜4である。mは0又は1で、金属粒子に対する吸着性の観点から、好ましくは1である。特に、lが1〜4で、mが1であるものがより好ましい。
式(2)において、R2は水素原子又はメチル基を示す。R3は炭素数1〜20のアルキル基で、分散性の観点から炭素数1〜12のアルキル基が好ましく、アルキル鎖が13以上であると、カテコール基が金属粒子へ接近しにくくなり、分散性が低下しやすくなる。
式(2)で表される構成単位としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ヘプチル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸−2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸パルミチル、(メタ)アクリル酸ステアリルなどが例示されるが、共重合体の疎水性及び分散安定性の観点から、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸ラウリルが好ましい。
本発明の共重合体からなる金属粒子用高分子分散剤を、非水系溶媒中で用いる場合は、式(2)の構成単位を有するモノマーとの共重合体が好ましく、水系溶媒中で用いる場合には、式(3)の構成単位を有するモノマーとの共重合体が好ましい。
式(4)で表される化合物を調製するためには、例えば、1組の隣接水酸基を有するトリヒドロキシベンゼンを、アセタール化又はケタール化して保護し、環状カテコールとした後、エーテル化反応、ウレタン化反応によって、(ポリ)エチレングリコール(メタ)アクリレート、又は(メタ)アクリロイルオキシアルキルイソシアネートと反応させ、環状カテコール含有モノマーを得ることができる。
式(4)で表される化合物としては、2−(2,3−イソプロピリデンジオキシ−フェノキシ)エチルメタクリレート、ω−(2,3−イソプロピリデンジオキシ−フェノキシ)ポリエチレングリコールメタクリレート、2−(2,3−イソプロピリデンジオキシ−フェノキシカルボニルアミノ)エチルメタクリレート、ω−(2,3−イソプロピリデンジオキシ−フェノキシカルボニルアミノ)ポリエチレングリコールメタクリレート、2−(2,3−イソプロピリデンジオキシ−フェノキシカルボニルアミノ)エチルアクリレート、2−(3,4−イソプロピリデンジオキシ−フェノキシ)エチルメタクリレート、ω−(3,4−イソプロピリデンジオキシ−フェノキシ)ポリエチレングリコールメタクリレート、2−(3,4−イソプロピリデンジオキシ−フェノキシカルボニルアミノ)エチルメタクリレート、ω−(3,4−イソプロピリデンジオキシ−フェノキシカルボニルアミノ)ポリエチレングリコールメタクリレートなどが例示される。
式(2)及び式(3)は、どちらか一方、又は両者を使用してもよい。この場合、両者を合わせたモル%を、50〜99モル%とする。
共重合体の重量平均分子量は1,000〜1,000,000で、高分子分散剤として用いる場合、重量平均分子量で2,000〜100,000が好ましい。
共重合体の合成は、ラジカル重合により行うことができる。
ラジカル重合は、ラジカル重合開始剤を用いて行うことができる。ラジカル重合開始剤としては、例えば、過酸化ベンゾイル、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート等の有機過酸化物や、2,2−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)等のアゾ化合物が挙げられるが、重合温度における開始剤の半減期の観点から、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)が好ましい。
ラジカル重合開始剤の使用量は、全モノマー100重量部に対して、通常0.1〜5.0質量部が好ましい。重合温度及び重合時間は、ラジカル重合開始剤の種類、モノマーの種類等によって適宜選択して決定できる。例えば、ラジカル重合開始剤として、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を用いて重合させる場合、重合温度は好ましくは60〜80℃、重合時間は4時間〜24時間程度が適当である。
溶液中で重合する場合、例えば、アセトン、イソプロパノール、メチルエチルケトン、トルエン等の溶媒を用いても良く、反応温度の観点から、トルエンが好ましい。
各種材料に対する金属粒子用高分子分散剤の添加量は、通常の分散剤の添加量と同程度であり、例えば、組成物全量に対し1〜5wt%程度である。
環状カテコール含有モノマーの合成
(合成例1)1,2,3−トリヒドロキシベンゼンアセトナイドの合成
攪拌装置、温度計、ジムロート冷却管を取り付けた四つ口フラスコに、ピロガロール300g、2,2−ジメトキシプロパン250g、トルエン1Lを仕込み、100℃まで加熱した。100℃で9時間攪拌後、2,2−ジメトキシプロパン250gを加え、6時間加熱還流させた。室温まで冷却後、トルエンをエバポレーターにて減圧留去し、得られた固体を再結晶(シクロヘキサン)により精製し、1,2,3−トリヒドロキシベンゼンアセトナイドの無色透明結晶を308g(収率78%)得た。構造は1H NMR(日本電子(株)製、AL−400)より確認した(CH 3(ケタール)(6H) 1.85ppm、CH(ベンゼン環)(1H) 6.18ppm、CH(ベンゼン環)(1H) 6.22ppm、CH(ベンゼン環)(1H) 6.54ppm、OH(1H)5.52ppm)。
攪拌装置、温度計、ジムロート冷却管を取り付けた四つ口フラスコに、1,3,4−トリヒドロキシベンゼン300g、2,2−ジメトキシプロパン250g、トルエン1Lを仕込み、100℃まで加熱した。100℃で9時間攪拌後、2,2−ジメトキシプロパン250gを加え、6時間加熱還流させた。室温まで冷却後、トルエンをエバポレーターにて減圧留去し、得られた固体を再結晶(シクロヘキサン)により精製し、1,3,4−トリヒドロキシベンゼンアセトナイドの無色透明結晶を316g(収率80%)得た。構造は1H NMR(日本電子(株)製、AL−400)より確認した(CH 3(ケタール)(6H)1.86ppm、CH(ベンゼン環)(1H) 6.13ppm、CH(ベンゼン環)(1H)6.18ppm、CH(ベンゼン環)(1H)6.49ppm、OH(1H)5.58ppm)。
攪拌装置、温度計、空気導入管を取り付けた四つ口フラスコに、ヒドロキシエチルメタクリレート26.0g、1,2,3-トリヒドロキシベンゼンアセトナイド39.2g、p−トルエンスルホン酸0.02g、ハイドロキノンモノメチルエーテル0.008g、トルエン500gを仕込み、空気を導入しながら90℃に昇温した。90℃で10時間攪拌後、室温まで冷却した。得られた環状カテコール含有モノマーのトルエン溶液をエバポレーターにて減圧留去し、再結晶(エタノール)により精製し、環状カテコール含有モノマーAを52.0g(収率80%)得た。反応の進行は、1H NMR(日本電子(株)製、AL−400)より、ヒドロキシエチルメタクリレートの−CH 2−OH部位のケミカルシフトの変化(3.85→3.98ppm)と、ケタール基のケミカルシフト(CH 3(6H) 1.85ppm)から確認した。
攪拌装置、温度計、空気導入管を取り付けた四つ口フラスコに、ポリエチレングリコール(n=4)メタクリレート(日油(株)製、ブレンマーPME−200)40.0g、1,2,3-トリヒドロキシベンゼンアセトナイド39.2g、p−トルエンスルホン酸0.02g、ハイドロキノンモノメチルエーテル0.008g、トルエン500gを仕込み、空気を導入しながら90℃に昇温した。90℃で10時間攪拌後、室温まで冷却した。得られた環状カテコール含有モノマーのトルエン溶液をエバポレーターにて減圧留去し、再結晶(エタノール)により精製し、環状カテコール含有モノマーBを47.4g(収率60%)得た。反応の進行は、1H NMR(日本電子(株)製、AL−400)より、ポリエチレングリコールメタクリレートの−CH 2−OH部位のケミカルシフト(3.88→4.00ppm)とケタール基のケミカルシフト(CH 3(6H)1.84ppm)から確認した。
攪拌装置、温度計、空気導入管を取り付けた四つ口フラスコに、ヒドロキシエチルメタクリレート26.0g、1,3,4−トリヒドロキシベンゼンアセトナイド39.2g、p−トルエンスルホン酸0.02g、ハイドロキノンモノメチルエーテル0.008g、トルエン500gを仕込み、空気を導入しながら90℃に昇温した。90℃で10時間攪拌後、室温まで冷却した。得られた環状カテコール含有モノマーのトルエン溶液をエバポレーターにて減圧留去し、再結晶(エタノール)により精製し、環状カテコール含有モノマーCを50.0g(収率79%)得た。反応の進行は、1H NMR(日本電子(株)製、AL−400)より、ヒドロキシエチルメタクリレートの−CH 2−OH部位のケミカルシフト(3.85→3.95ppm)とケタール基のケミカルシフト(CH 3(6H)1.85ppm)から確認した。
攪拌装置、温度計、空気導入管を取り付けた四つ口フラスコに、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート(昭和電工(株)製 カレンズMOI)31.0g、1,2,3−トリヒドロキシベンゼンアセトナイド39.2g、ジブチルスズジラウレート(DBTDL)0.02g、ハイドロキノンモノメチルエーテル0.008g、トルエン500gを仕込み、空気を導入しながら90℃に昇温した。90℃で5時間攪拌後、室温まで冷却した。得られた環状カテコール含有モノマーのトルエン溶液をエバポレーターにて減圧留去し、再結晶(イソプロパノール)により精製し、環状カテコール含有モノマーDを54.7g(収率78%)得た。反応の進行は、1H NMR(日本電子(株)製、AL−400)より、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネートの−CH 2−O部位のケミカルシフト(3.36→3.49ppm)とケタール基のケミカルシフト(CH 3 (6H)1.86ppm)から確認した。
攪拌装置、温度計、空気導入管を取り付けた四つ口フラスコに、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート(昭和電工(株)製 カレンズMOI)31.0g、1,3,4−トリヒドロキシベンゼンアセトナイド39.2g、ジブチルスズジラウレート(DBTDL)0.02g、ハイドロキノンモノメチルエーテル0.008g、トルエン500gを仕込み、空気を導入しながら90℃に昇温した。90℃で5時間攪拌後、室温まで冷却した。得られた環状カテコール含有モノマーのトルエン溶液をエバポレーターにて減圧留去し、再結晶(イソプロパノール)により精製し、環状カテコール含有モノマーEを49.1g(収率70%)得た。反応の進行は、1H NMR(日本電子(株)製、AL−400)より、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネートの-CH 2-O部位のケミカルシフト(3.36→3.51ppm)とケタール基のケミカルシフト(CH 3 (6H) 1.85ppm)から確認した。
環状カテコールAないしEの化学構造式を、表1に示す。
(実施例1)共重合体Aの合成
50mLのねじ口試験管に、環状カテコール含有モノマーA4.62g、メタクリル酸メチル(MMA)3.50g、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)(V−65)0.066g、トルエン8.31gを仕込み、窒素置換し、75℃に加熱した。75℃で6時間攪拌後、室温まで冷却し、環状カテコール含有重合体のトルエン溶液を得た。得られたトルエン溶液をヘキサン100mLに滴下し、生成した沈殿をヘキサンで3回洗浄したのち、60℃で真空乾燥させ、環状カテコール含有ポリマーを得た(収率92%)。
環状カテコール含有ポリマー5.0gをイソプロパノール(IPA)10gに溶かしたのち、0.1M塩酸10gを仕込み、60℃に加熱した。60℃で3時間攪拌後、室温まで冷却した。得られた共重合体のIPA溶液をイオン交換水100gに滴下し、生成した沈殿をイオン交換水で3回洗浄した後、40℃、24時間減圧下で乾燥させ、共重合体Aを6.1g(収率80%)得た。GPC(カラム:shodex GPC KF−805L、溶媒:テトラヒドロフラン、基準物質:ポリスチレン)により求めた重量平均分子量は21200であった。得られた共重合体を、5質量%の濃度で重水素化メタノールに溶解させ、1H NMR(日本電子(株)製、AL−400)より共重合比を算出した結果、32:68(カテコール含有モノマーA:MMA)であった。比率は4.35ppm(カテコール含有モノマーAのN−CH 2−部位)と3.75ppm(MMAのCOOCH 3部位)の積分比より算出した。
環状カテコール含有モノマーAの代わりに環状カテコール含有モノマーB 5.05g、メタクリル酸メチルの代わりにメトキシポリエチレングリコール(n=9)メタクリレート(日油(株)製、ブレンマーPME−400)14.0gを用いた以外は実施例1と同様の操作を行い、収量10.4g(収率55%)の共重合体Bを得た。GPC(カラム:shodex GPC KF−805L、溶媒:テトラヒドロフラン、基準物質:ポリスチレン)により求めた重量平均分子量は17600であった。得られた共重合体を、5質量%の濃度で重水素化メタノールに溶解させ、1H NMR(日本電子(株)製、AL−400)より共重合比を算出した結果、38:62(カテコール含有モノマーB:PME−400)であった。比率は4.32ppm(カテコール含有モノマーBのN−CH 2−部位)と3.65ppm(PME−400のCH 3−O−部位)の積分比より算出した。
環状カテコール含有モノマーAの代わりに環状カテコール含有モノマーC 4.62gを用いた以外は実施例1と同様の操作を行い、収量5.9g(収率78%)で共重合体Cを得た。GPC(カラム:shodex GPC KF−805L、溶媒:テトラヒドロフラン、基準物質:ポリスチレン)により求めた重量平均分子量は23700であった。得られた共重合体を、5質量%の濃度で重水素化メタノールに溶解させ、1H NMR(日本電子(株)製、AL−400)より共重合比を算出した結果、28:72(カテコール含有モノマーC:MMA)であった。比率は4.35ppm(カテコール含有モノマーCのN−CH 2−部位)と3.75ppm(MMAのCOOCH 3部位)の積分比より算出した。
環状カテコール含有モノマーAの代わりに環状カテコール含有モノマーD 4.81gを用いた以外は実施例1と同様の操作を行い、収量6.7g(収率88%)の共重合体Dを得た。GPC(カラム:shodex GPC KF−805L、溶媒:テトラヒドロフラン、基準物質:ポリスチレン)により求めた重量平均分子量は21200であった。得られた共重合体を、5質量%の濃度で重水素化メタノールに溶解させ、1H NMR(日本電子(株)製、AL−400)より共重合比を算出した結果、32:68(カテコール含有モノマー:MMA)であった。比率は4.35ppm(カテコール含有モノマーDのN−CH 2−部位)と3.75ppm(MMAのCOOCH 3部位)の積分比より算出した。
メタクリル酸メチルの代わりにラウリルメタクリレート(日油(株)製、ブレンマーLMA)8.89gを用いた以外は、実施例4と同様の操作を行い、収量10.7g(収率82%)の共重合体Eを得た。GPC(カラム:shodex GPC KF−805L、溶媒:テトラヒドロフラン、基準物質:ポリスチレン)により求めた重量平均分子量は18900であった。得られた共重合体を、5質量%の濃度で重水素化メタノールに溶解し、1H NMR(日本電子(株)製、AL−400)より共重合比を算出した結果、35:65(カテコール含有モノマー:ラウリルメタクリレート)であった。比率は4.30ppm(カテコール含有モノマーDのN−CH 2−部位)と4.10ppm(ラウリルメタクリレートの末端)の積分比より算出した。
メタクリル酸メチルの代わりにメトキシポリエチレングリコール(n=9)メタクリレート(日油(株)製、ブレンマーPME−400)14.0gを用いた以外は、実施例4と同様の操作を行い、収量8.2g(収率45%)の共重合体Fを得た。GPC(カラム:shodex GPC KF−805L、溶媒:テトラヒドロフラン、基準物質:ポリスチレン)により求めた重量平均分子量は18500あった。得られた共重合体を、5質量%の濃度で重水素化メタノールに溶解させ、1H NMR(日本電子(株)製、AL−400)より共重合比を算出した結果、31:69(カテコール含有モノマー:メトキシポリエチレングリコールメタクリレート)であった。比率は4.30ppm(カテコール含有モノマーDのN−CH 2−部位)と3.40ppm(メトキシポリエチレングリコールメタクリレートのCH 3−O−部位)の積分比より算出した。
環状カテコール含有モノマーDの代わりに環状カテコール含有モノマーE 4.81gを用いた以外は、実施例4と同様の操作を行い、収量7.07g(収率90%)の共重合体Gを得た。GPC(カラム:shodex GPC KF−805L、溶媒:テトラヒドロフラン、基準物質:ポリスチレン)により求めた重量平均分子量は22800あった。得られた共重合体を、5質量%の濃度で重水素化メタノールに溶解させ、1H NMR(日本電子(株)製、AL−400)より共重合比を算出した結果、30:70(カテコール含有モノマーE:MMA)であった。比率は4.35ppm(カテコール含有モノマーEのN−CH 2−部位)と3.75ppm(MMAのCOOCH 3部位)の積分比より算出した。
攪拌装置、温度計、空気導入管を取り付けた四つ口フラスコに、1,2,3−トリヒドロキシベンゼンアセトナイド7.84g、トリエチルアミン4.77g、ハイドロキノンモノメチルエーテル0.008g、ジクロロメタン100gを仕込み、空気を導入しながら0℃に冷却した。メタクリル酸クロライド4.81gを30分かけて滴下し、0℃で2時間攪拌後、ジクロロメタンをエバポレーターにて減圧留去し、環状カテコール含有モノマーを54.7g(収率78%)得た。
50mLのねじ口試験管に、環状カテコール含有モノマー2.91g、メタクリル酸メチル3.50g、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)(V−65)0.066g、トルエン8.31gを仕込み、窒素置換し、75℃に加熱した。75℃で6時間攪拌後、室温まで冷却し、環状カテコール含有重合体のトルエン溶液を得た。得られたトルエン溶液をヘキサン100mLに滴下し、生成した沈殿をヘキサンで3回洗浄したのち、60℃で真空乾燥させ、環状カテコール含有ポリマーを得た(収率98%)。
環状カテコール含有ポリマー5.0gをIPA10gに溶かしたのち、0.1M塩酸10gを仕込み、60℃に加熱した。60℃で3時間攪拌後、室温まで冷却した。得られた共重合体のIPA溶液をイオン交換水100gに滴下し、生成した沈殿をイオン交換水で3回洗浄した後、40℃、24時間減圧下で乾燥させ、共重合体Hを6.1g(収率80%)得た。GPC(カラム:shodex GPC KF−805L、溶媒:テトラヒドロフラン、基準物質:ポリスチレン)により求めた重量平均分子量は21200であった。
50mLのねじ口試験管に、フェノキシポリエチレン(n=2)グリコールメタクリレート(日油(株)製、ブレンマーPAE−100)3.75g、メタクリル酸メチル3.50g、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)(V−65)0.066g、トルエン8.31gを仕込み、窒素置換し、75℃に加熱した。75℃で6時間攪拌後、室温まで冷却し、ヘキサン100mLに滴下し、生成した沈殿をヘキサンで3回洗浄したのち、60℃で真空乾燥させ、共重合体Iを6.52g(収率90%)得た。GPC(カラム:shodex GPC KF−805L、溶媒:テトラヒドロフラン、基準物質:ポリスチレン)により求めた重量平均分子量は25200であった。
表2に、実施例及び比較例の共重合体の構成を示す。
(1)評価用サンプル調製
(評価1〜9)
銀粉体(Ferro Corporation製、D50:2.0μm)5gと、分散剤としての共重合体A〜I 0.05gを、50mLのスクリュー管に量りとり、粉体濃度が10質量%になるように分散媒を加え混合した。
(評価10)
分散剤として、高分子型ポリカルボン酸ナトリウム塩(日油(株)製、ポリスターOMP(無水マレイン酸/ジイソブチレン=50/50モル%共重合体を水酸化ナトリウムにより開環、重量平均分子量:30000))を用いた以外は、評価1〜9と同様の操作を行った。
(2)分散性評価結果
(1)で調製したサンプルを静置し、1時間、6時間、24時間後の沈降状態を目視で観察し、スクリュー管の底面から液面までの高さL1と、底面から上澄み界面までの高さ(分散層の高さ)L2の比(L2/L1×100%)から、分散安定性を評価した。
各分散剤の分散安定性の評価結果を表3に示す。
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