JP5945565B2 - 照明システム - Google Patents

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本発明は、電磁シールド室に対して設置される照明システムに関する。
MRI(核磁気共鳴画像法)装置が配置されたMRI室を始めとした電磁シールド室では、器具により生じるノイズがMRI装置に悪影響を及ぼすため、市販のLED照明器具の設置は不可能であった。具体的に、LEDは直流で駆動するため、商用電源の交流電流から直流電流に変換するAC−DC変換器を照明器具それぞれに備えなければならず、そこで生じるノイズがMRI装置を始めとした装置の動作に悪影響を及ぼす為である。
従来から、蛍光灯は電磁シールド室の照明として用いることが出来ず、特開2004−253302号公報に記載のように、電磁シールド室内で使用する装置の動作に悪影響を及ぼさないハロゲンランプや白熱ランプを光源とするもののみ使用する事ができる。しかしながら、消費電力あたりの照度が蛍光灯に比べ低く、十分な室内照度を得るためには相当数の照明器具を設置する必要があり、それに伴い電力量や発熱量が増加するという問題がある。
特開2004−253302号公報
しかしながら、電磁シールド室の一つであるMRI室には常時強磁場を発生しているMRI装置が配置されているため、ランプ交換等の照明のメンテナンスを行うことは、細心の注意が必要とされ作業者の負担となっている。例えば、MRI装置に工具・脚立等が引き寄せられ、吸着することなどに注意する必要がある。また、従来の光源ランプの寿命は約1000〜2000時間と短いためメンテナンスの頻度が多く多大なメンテナンスコストがかかっていた。そこで、寿命が長く、消費電力あたりの輝度が高いLED照明器具の電磁シールド室への利用が求められている。
また、LED照明器具を電磁シールド室に配置する場合、特許公開2013−77722のようにノイズを除去するために、LED照明器具に対してノイズを除去するノイズフィルタ及び所定電流を提供するためのAC−DC変換器が複数必要となる。また、ノイズフィルタとAC−DC変換器とをつなぐ配線もLED照明器具の数だけ必要となる。この構成では、部品点数も設置スペースも増加し、コスト及びメンテナンスの面で課題が残る。
本発明は、このような事情に鑑みて為されたものであり、電磁シールド室の性能及び室内で使用される装置の動作に悪影響を与えず、コスト削減、メンテナンス性の向上及び省エネルギー化が可能な照明システムを提供することを目的とする。
本発明の照明システムは、電磁シールド室外に配置され交流電流を直流電流に変換する電源装置と、前記電磁シールド室を区画する壁部に配置され、前記電源装置から供給された直流電流のノイズを除去するノイズフィルタと、前記電源装置と前記ノイズフィルタとをつなぐ一対の配線を有する第一配線部と、前記電磁シールド室内に配置された複数の直流照明器具と、前記電磁シールド室内に配置され前記フィルタを通じ供給された直流電流を前記複数の直流照明器具に所定電流で供給するドライブユニットと、前記ノイズフィルタと前記ドライブユニットとをつなぐ一対の配線を有する第二配線部と、前記ドライブユニットと前記複数の直流照明器具とをつなぐ第三配線部と、を備え、前記第三配線部は、前記直流照明器具の数に応じた複数の一対の配線を有し、前記ドライブユニットは、カレントミラー回路を有することを特徴とする。
この構成によれば、ノイズフィルタによりノイズが除去された直流電流を照明器具に供給できるため、電磁シールド室の照明に、LED照明器具などの省エネルギーで長寿命の直流照明器具を用いることができる。これにより、MRI装置が配置されているなどで作業に相当の注意が必要な部屋に対して、ランプ交換等のメンテナンスの回数を減らすことができる。これによりメンテナンス作業に起因する吸着事故を引き起こすリスクを低減させる事にもつながる。
また、本発明によれば、複数の直流照明器具に対して1つのドライブユニット及びノイズフィルタが設けられているため、各直流照明器具それぞれに対してAC−DC変換器とノイズフィルタを準備する必要がなく、システムのコンパクト化、配線の省力化、部品点数の削減、及びコストの削減が可能となる。また、電磁シールド室内での作業において、点検作業が1つのドライブユニットを対象にすれば足り、注意が必要な電磁シールド室内での作業を簡易化でき、ひいてはメンテナンス性を向上させることができる。
特に本発明では、ドライブユニットにカレントミラー回路を搭載させているため、複数の直流照明器具に対して、安定して定電流を供給することができる。
本実施形態の照明システムの構成を示す構成図である。 本実施形態のドライブユニットの回路構成を示す回路図である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。本実施形態の照明システムは、電磁シールド室Z、ここではMRI室に用いられる。電磁シールド室Zとは、内壁面に電磁波シールド面Z1が設置されている部屋であり、外部からの電磁波を遮断する事、及び内部に設置する各種装置から発する電磁波を遮断し、外部に漏洩させない事を目的とした部屋である。
本実施形態の照明システムは、図1に示すように、電源装置1と、ノイズフィルタ2と、第一配線部3と、LED照明器具4と、ドライブユニット5と、第二配線部6と、第三配線部7と、を備えている。
電源装置1は、商用電源Xから供給される交流電流を直流電流に変換するいわゆるAC−DC変換器である。電源装置1は、電磁シールド室Z外(例えば機械室)に配置されている。電源装置1は、照明のスイッチYがオンになると、電流変換して所定の電圧の直流電流を出力する。
ノイズフィルタ2は、第二配線部6を流れる直流電流から電源装置1で生じるノイズや外来ノイズを除去するノイズフィルタである。ノイズフィルタ2は、電磁シールド室Zの壁部(ここでは内壁面、すなわち電磁波シールド面)Z1に設置されている。ノイズフィルタ2は、例えばRFフィルタである。なお、ノイズフィルタ2は、壁部の外壁面(電磁シールド室Z外側の面)に設置されても良い。ノイズフィルタ2が壁部の内壁面又は外壁面に設置されることで、壁部内に設置される場合と比較して、本体が露出しているためメンテナンス性が向上する。ノイズフィルタ2は、例えば金属製の板(シールド板)を介して壁面に固定(例えばねじ止め固定)されている。第一配線部3は、壁部内の配管を通じるなどしてノイズフィルタ2に接続されている。
第一配線部3は、電源装置1とノイズフィルタ2とをつなぐ配線部分であり、一対の配線で構成されている。第一配線部3は、電磁シールド室Z外に配置されている。LED照明器具4は、LED(Light Emitting Diode)を用いた照明器具である。複数のLED照明器具4が電磁シールド室Z内の天井(あるいは壁面)に設置されている。
ドライブユニット5は、複数のLED照明器具4に定電流(所定電流)を供給する装置である。ドライブユニット5は、電磁シールド室Z内に配置されている。ドライブユニット5の詳細は後述する。第二配線部6は、ノイズフィルタ2とドライブユニット5とをつなぐ配線部分であり、一対の配線で構成されている。第二配線部6は、電磁シールド室Z内に配置されている。
第三配線部7は、ドライブユニット5と複数のLED照明器具4とをつなぐ配線部分であり、LED照明器具4の数に応じた複数の配線(一対の配線)で構成されている。例えばLED照明器具4が10個設置される場合、第三配線部7は20本の配線(10組の配線)で構成される(2灯式の場合さらに倍)。第三配線部7は、電磁波シールド面Z1と天井(あるいは壁)の間の空間を介してLED照明器具4に接続されている。
本実施形態では、電磁シールド室Z内に1つの区画された空間が設けられている。区画は壁や扉等による物理的な区画でも良く、床にラインを引いたり目印になるものを設置したりするなどの目印による区画でも良い。当該区画された空間を作業空間Rと称する。本実施形態では、電磁シールド室Z内に壁や扉で区画された作業室が形成されており、当該作業室が作業空間Rとなる。ノイズフィルタ2、ドライブユニット5、及び第二配線部6は、作業空間(作業室)R内に配置されている。
ここで、ドライブユニット5についてさらに説明する。ドライブユニット5は、図2に示すように、主に、ファン部51と、第一照明スイッチ52と、第二照明スイッチ53と、レギュレータ部54と、カレントミラー回路55と、を備えている。
ファン部51は、一端が配線B1に接続され、他端が配線B2に接続された冷却用のファンである。配線B1は、第二配線部6のうち正の電圧が印加されるプラス側の配線に接続されている。配線B2は、第二配線部6のうちマイナス側の配線に接続されている。ファン部51は、例えば制御装置(図示せず)により必要に応じてオン/オフされる。なお、説明において、一端は一方端子、他端は他方端子を意味する。
第一照明スイッチ52は、複数のLED照明器具4で構成された一組のLED照明器具4群をオン/オフするためのスイッチである。第一照明スイッチ52の一端は配線B1に接続され、第一照明スイッチ52の他端はレギュレータ部54及びLED照明器具4の一端に接続されている。なお、第一照明スイッチ52の一端にはコンデンサC1の一端が接続されており、コンデンサC1の他端は配線B2に接続されている。
第二照明スイッチ53は、複数のLED照明器具4で構成された上記とは別の一組のLED照明器具4群をオン/オフするためのスイッチである。第二照明スイッチ53の一端は配線B1に接続され、第二照明スイッチ53の他端は上記とは別のレギュレータ部54及びLED照明器具4の一端に接続されている。なお、第二照明スイッチ53の一端にはコンデンサC2の一端が接続されており、コンデンサC2の他端は配線B2に接続されている。第二照明スイッチ53からLED照明器具4までの回路構成は、第一照明スイッチ52側と同様であるため、説明は省略する。
レギュレータ部54は、所定の電流を出力する装置であって、本実施形態では可変三端子レギュレータを採用している。レギュレータ部54は、本体部541と、第一抵抗542と、第二抵抗543と、を備えている。本体部541の入力端子は配線B1に接続され、本体部541の出力端子は第一抵抗542の一端に接続され、本体部541の調整端子は第一抵抗542の他端及び第二抵抗543の一端に接続されている。第一抵抗542の他端は、第二抵抗543の一端に接続されている。第二抵抗543の他端は、カレントミラー回路55の入力端子に接続されている。第一抵抗542及び第二抵抗543の抵抗値により、出力される電流値を設定することができる。なお、本体部541の調整端子には、コンデンサC3の一端が接続されており、コンデンサC3の他端は配線B2に接続されている。
カレントミラー回路55は、第一トランジスタ551と、複数の第二トランジスタ552と、複数の抵抗553と、を備えている。第一トランジスタ551は、ダイオード接続(コレクタ端子とベース端子とが接続)されたトランジスタである。第一トランジスタ551のコレクタ端子は、カレントミラー回路55の入力端子であって、レギュレータ部54の出力端子に接続されている。第一トランジスタ551のエミッタ端子は、抵抗553を介して配線B2に接続されている。第一トランジスタ551のベース端子は、複数の第二トランジスタのベース端子に接続されている。
第二トランジスタ552は、第一トランジスタと同構成のトランジスタである。カレントミラー回路55には、LED照明器具4の数と同数の第二トランジスタ552が配置されている。つまり、1つのLED照明器具4に対して1つの第二トランジスタ552が接続されている。具体的に、第二トランジスタ552のコレクタ端子は、LED照明器具4の他端に接続されている。そして、LED照明器具4の一端は、第一照明スイッチ52を介して配線B1に接続されている。第二トランジスタ552のエミッタ端子は、抵抗553を介して配線B2に接続されている。このように、ドライブユニット5は、LED照明器具4の数に応じたトランジスタを有している。
(本実施形態の効果)
本実施形態によれば、電磁シールド室外に電源装置1を置き、さらにノイズフィルタ2によりノイズが除去された直流電流を照明器具に供給できるため、電磁シールド室Zの照明に、LED照明器具などの省エネルギーで長寿命の直流照明器具を用いることができる。これにより、MRI装置が配置されているなどで作業に相当の注意が必要な部屋に対して、ランプ交換等のメンテナンスの回数を減らすことができる。すなわち、本実施形態によれば、電磁シールド室Zのメンテナンス性を向上させることができる。これによりメンテナンス作業に起因する吸着事故を引き起こすリスクを低減させる事にもつながる。
また、本実施形態によれば、複数台の照明器具であっても、電源装置1、ドライブユニット5及びノイズフィルタ2は全て1台ずつで賄う事が出来る。従来のように照明器具毎にAC−DC変換器とノイズフィルタを準備する必要がなく、部品点数の削減及びコストの削減が可能となる。また、ノイズフィルタからドライブユニットまでの配線が1対の配線で足りるため、省スペースでコンパクトな配置が可能となり、配線作業の省力化も実現する。また、電磁シールド室Z内での作業において、点検作業が1つのドライブユニットを対象にすれば足り、注意が必要な電磁シールド室Z内での作業を簡易化でき、ひいてはメンテナンス性を向上させることができる。
特に本実施形態では、照明器具として汎用品であるLED照明器具4を用いており、コスト増加を抑制しつつ省エネルギー及び長寿命を容易に実現することができる。加えて、本実施形態では、ドライブユニット5がカレントミラー回路55を有しているため、安定して複数のLED照明器具4に定電流を供給することができる。
また、本実施形態によれば、ノイズフィルタ2及びドライブユニット5が作業空間R内に配置されているため、配線や装置などを1つの空間に集めることができ、コンパクトな配置が可能となる。さらに、メンテナンススペースが確保でき、1つのスペースでノイズフィルタ2及びドライブユニット5のメンテナンスが可能であるため、メンテナンス性も向上する。
本発明は、上記実施形態に限られない。例えば照明器具は、LED照明器具4だけでなく、有機EL(Electro−Luminescence)を用いた有機EL照明器具であっても良い。つまり、本発明では、省エネルギーや長寿命を実現できる直流の照明器具を用いることができる。また、作業空間Rを設けなくても良い。カレントミラー回路55は、上記構成以外のカレントミラー回路でも良い。
1:電源装置、 2:ノイズフィルタ、 3:第一配線部、
4:LED照明器具(直流照明器具)、 5:ドライブユニット、
55:カレントミラー回路、 6:第二配線部、 7:第三配線部、
Z:電磁シールド室、 R:作業空間

Claims (3)

  1. 電磁シールド室外に配置され交流電流を直流電流に変換する電源装置と、
    前記電磁シールド室を区画する壁部に配置され、前記電源装置から供給された直流電流のノイズを除去するノイズフィルタと、
    前記電源装置と前記ノイズフィルタとをつなぐ一対の配線を有する第一配線部と、
    前記電磁シールド室内に配置された複数の直流照明器具と、
    前記電磁シールド室内に配置され前記ノイズフィルタを通じ供給された直流電流を前記複数の直流照明器具に所定電流で供給するドライブユニットと、
    前記ノイズフィルタと前記ドライブユニットとをつなぐ一対の配線を有する第二配線部と、
    前記ドライブユニットと前記複数の直流照明器具とをつなぐ第三配線部と、
    を備え、
    前記第三配線部は、前記直流照明器具の数に応じた複数の一対の配線を有し、
    前記ドライブユニットは、カレントミラー回路を有することを特徴とする照明システム。
  2. 請求項1において、
    前記直流照明器具は、LED照明器具である照明システム。
  3. 請求項1又は2において、
    前記電磁シールド室は、物理的又は目印により区画された1つの作業空間を有し、
    前記ノイズフィルタ及び前記ドライブユニットは、前記作業空間に配置されている照明システム。
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