JP5948024B2 - リーク試験方法及びリーク試験装置 - Google Patents
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Description
マスタ容器とワーク容器とを大気圧で閉塞した状態で前記マスタ容器とワーク容器の内部圧力の差圧の変化を第1の温度補正値として計測する温度補正値計測工程と,前記マスタ容器とワーク容器とを前記大気圧以外の試験圧力で閉塞した状態で前記差圧の変化を試験差圧値として計測する試験差圧変化計測工程とを行い,前記試験差圧値を前記第1の温度補正値に基づいて補正し,前記補正された試験差圧値に基づいて前記ワーク容器のリークの有無を判断する温度補正計測モード工程を行い,
その後のワーク容器それぞれに対して,前記試験差圧変化計測工程を行い当該試験差圧変化計測工程で計測した第1の試験差圧値を前記第1の温度補正値に基づいて補正し,前記補正された試験差圧値に基づいて前記ワーク容器のリークの有無を判断する圧力計測モード工程を繰り返し,
前記圧力計測モード工程において前記ワーク容器がリーク有りと判断された場合に,前記試験差圧変化計測工程を再度行い当該試験差圧変化計測工程で計測した第2の試験差圧値を前記第1の温度補正値に基づいて補正して前記ワーク容器のリークの有無を判断するリトライ工程を行い,
前記圧力計測モード工程でリーク有りと判断された場合に,前記温度補正計測モード工程に戻る。
図1は,本実施の形態におけるリーク試験方法で使用される装置類の一例を示す図である。リーク試験では,リーク試験対象のワーク容器WAと,ワーク容器と同じ形状または異なるが同等のサイズの基準容器となるマスタ容器MAとが,分岐配管3,2に接続器具(図示せず)を介してそれぞれ取り付けられる。分岐配管2,3にはそれぞれ開閉可能なバルブMV,WVが設けられるとともに,マスタ容器とワーク容器の内部圧力の差圧を検出する差圧センサ4が設けられている。
図2,図3は,試験差圧変化計測工程でのマスタ容器とワーク容器とを試験圧力で閉塞した状態で差圧の変化例を示す図である。図2にケース1,2が示され,図3にケース3〜6が示されている。各ケースでは,縦方向が圧力値または差圧値,横方向が時間に対応し,マスタ容器Mの内部圧力の変化と,ワーク容器の内部圧力の変化と,それらの差圧の変化dPとが示されている。
以下,温度補正計測モードについて具体的に説明する。
前述のとおり,温度補正計測モードでは,試験圧力での差圧変化である試験差圧値DP2を,大気圧での差圧変化である温度補正値DP1またはDP3に基づいて補正し,補正された試験差圧値DP2−DP1(またはDP2−DP3)に基づいてワーク容器のリークの有無を判断する。ただし,大気圧状態と試験圧力状態とでは,マスタ容器やワーク容器内の気体の密度が異なる。そこで,本実施の形態では,この気体密度の違いも考慮して,大気圧状態での差圧変化量(試験差圧値)か,試験圧力状態での差圧変化量(温度補正値)かのいずれかを気体密度の違いに応じて補正して,試験差圧値から温度補正値を減算する。
PV=ρRθ (1)
ここで,P:圧力(Pa),V:容器の容積(m3),ρ:空気の密度(Kg/m3),R:ガス定数(J/(Kg.K),θ:温度(K)である。この状態方程式(1)から圧力は,以下の通りである。
P=ρRθ/V
そして,試験圧力状態での差圧変化量(試験差圧値)をDP2=ρ2Rθ/V,大気圧状態での差圧変化量(温度補正値)をDP1=ρ1Rθ/Vとすれば,補正された差圧変化量(補正試験差圧値)は,以下の通りである。
DP2−DP1=ρ2Rθ/V−ρ1Rθ/V (2)
上記の式(2)から,試験圧力(例えば100kPa(G))での気体密度ρ2と,大気圧(0kPa(G),101.325kPa(Abs))での気体密度ρ1との比,ρ2/ρ1が大気圧状態の差圧変化量(温度補正値)に対する補正係数であり,1.986≒1.99である。従って,式(2)は次の通りである。
DP2−1.99×DP1=ρ2Rθ/V−1.99×ρ1Rθ/V (2A)
[温度補正値計測モードと圧力計測モード]
図8は,本実施の形態における温度補正計測モードを示す図である。図4〜図7と同様に,マスタ容器とワーク容器を試験圧力状態で差圧の変化(試験差圧値)を計測する試験差圧変化計測工程S2と,その前後に行う大気圧状態で差圧の変化(温度補正値)を計測する温度補正値計測工程S1,S3とを有する。温度補正値計測工程S1,S3は,いずれか一方のみを行っても良いが,2回行う場合はその平均値を温度補正値にしてもよい。
図10は,第1の実施の形態におけるリーク試験での温度補正計測モードS11と圧力計測モードS14の状態遷移図である。図11は,そのリーク試験の一例を示す図である。図11を参照しながら図10のリーク試験について説明する。
図13は,本実施の形態におけるリーク試験装置の動作フローチャート図である。ここに示したリーク試験装置の試験動作では,温度補正計測モードにおいて,原則として前工程の温度補正値計測工程S1で求めた温度補正値を使って試験差圧変化計測工程で求めた試験差圧値を補正してリーク判定を行う。リーク判定が良品(OK)であれば,後工程の温度補正値計測工程S3は行わない。一方,リーク判定が不良(+NG,-NG)であれば,後工程の温度補正値計測工程S3を実施して前工程と後工程の温度補正値の平均値で試験差圧値を補正してリーク判定を行う。
図14は,本実施の形態におけるリーク試験装置の動作の変形例1のフローチャート図である。このリーク試験装置の動作では,工程S60-S67が図13に追加されている。この工程S60-S67では,加圧計測モード中にリーク判定でリーク有り(不良+NG,-NG)となった場合(S34でNO),即座に温度補正計測モードに遷移するのではなく,所定回数yを繰り返し回数の上限として圧力計測モードを繰り返し,リークなしと判定されないか確認する。すなわち,大気圧への解放(S63,S64)後,試験圧力への加圧(S28-S30)と加圧状態での差圧変化に基づくリーク判定(S32)とからなる試験差圧変化計測工程を,繰り返し回数Y=yを上限として,リークなし(良品OK)になるまで繰り返す。ただし,所定回数yまでの繰り返し中に,回数Xが所定回数x(x<y)に達すると(S65のYES),冷却ファンをオンにし(S66),冷却ファンでマスタ容器とワーク容器とを冷却しながら,試験差圧変化計測工程(S28-S30,S32)を,繰り返し回数Y=yを上限として,リークなし(良品OK)の判定まで繰り返す。そして,そのワークの試験が終了すると冷却ファンをオフにする(S67)。
図15は,本実施の形態におけるリーク試験装置の動作の変形例2のフローチャート図である。このリーク試験装置では,図14の冷却ファンによる空冷工程に代えて,マスタ容器とワーク容器に圧力ポンプから加圧しながら大気圧に加圧空気をパージするパージ工程を行って冷却する方法を実施する。
図16は,第2の実施の形態におけるリーク試験での状態遷移図である。このリーク試験では,第1の実施の形態とは異なり,原則的に温度補正計測モード工程を行うが,温度補正値が安定していて,それにより試験圧力での差圧変化を補正してリーク判定を行いリークなしの判定がでれば,温度補正値を記憶しておき,後続のワーク容器に対しては,温度補正値計測工程S1,S3を省略して,試験圧力状態での差圧変化計測である試験差圧変化計測工程S2だけを実施し,記憶している補正値で差圧変化を補正してリーク有無の判定を行う。
4:差圧センサ 5:圧力ポンプ
10:リーク試験装置 S11:温度補正計測モード
S14:圧力計測モード
Claims (6)
- マスタ容器とワーク容器とを大気圧で閉塞した状態で前記マスタ容器とワーク容器の内部圧力の差圧の変化を第1の温度補正値として計測する温度補正値計測工程と,前記マスタ容器とワーク容器とを前記大気圧以外の試験圧力で閉塞した状態で前記差圧の変化を試験差圧値として計測する試験差圧変化計測工程とを行い,前記試験差圧値を前記第1の温度補正値に基づいて補正し,前記補正された試験差圧値に基づいて前記ワーク容器のリークの有無を判断する温度補正計測モード工程を行い,
その後のワーク容器それぞれに対して,前記試験差圧変化計測工程を行い当該試験差圧変化計測工程で計測した第1の試験差圧値を前記第1の温度補正値に基づいて補正し,前記補正された試験差圧値に基づいて前記ワーク容器のリークの有無を判断する圧力計測モード工程を繰り返し,
前記圧力計測モード工程において前記ワーク容器がリーク有りと判断された場合に,同じワーク容器に対して,前記試験差圧変化計測工程を再度行い当該試験差圧変化計測工程で計測した第2の試験差圧値を前記第1の温度補正値に基づいて補正して前記ワーク容器のリークの有無を判断するリトライ工程を行い,
前記リトライ工程でもリーク有りと判断された場合に,前記温度補正計測モード工程に戻るリーク試験方法。 - 請求項1において,
前記リトライ工程は,第1の所定回数を上限にして繰り返し,前記リトライ工程の繰り返し中にリークなしと判断された場合には,次のワーク容器に対しても圧力計測モード工程を行うリーク試験方法。 - 請求項2において,
前記リトライ工程の繰り返し中に,前記マスタ容器とワーク容器とを冷却ファンによる冷却または低温空気の流入と流出による冷却のいずれかを行うリーク試験方法。 - マスタ容器とワーク容器を大気圧状態で閉塞する大気圧調整手段と,前記マスタ容器とワーク容器を前記大気圧以外の試験圧力で閉塞する試験圧力調整手段と,前記マスタ容器とワーク容器の内部圧力の差圧を計測する差圧センサとに接続されるリーク試験装置において,
前記大気圧調整手段により前記マスタ容器とワーク容器とを大気圧で閉塞した状態で前記差圧センサが検知する差圧の変化を第1の温度補正値として取得する温度補正値計測工程と,前記試験圧力調整手段により前記マスタ容器とワーク容器とを前記試験圧力で閉塞した状態で前記差圧センサが検知する差圧の変化を試験差圧値として取得する試験差圧変化計測工程とを行い,前記試験差圧値を前記第1の温度補正値に基づいて補正し,前記補正された試験差圧値に基づいて前記ワーク容器のリークの有無を判断する温度補正計測モード工程を行い,
その後のワーク容器それぞれに対して,前記試験差圧変化計測工程を行い当該試験差圧変化計測工程で計測した第1の試験差圧値を前記第1の温度補正値に基づいて補正し,前記補正された試験差圧値に基づいて前記ワーク容器のリークの有無を判断する圧力計測モード工程を繰り返し,
前記圧力計測モード工程において前記ワーク容器がリーク有りと判断された場合に,同じワーク容器に対して,前記試験差圧変化計測工程を再度行い当該試験差圧変化計測工程で計測した第2の試験差圧値を前記第1の温度補正値に基づいて補正して前記ワーク容器のリークの有無を判断するリトライ工程を行い,
前記リトライ工程でもリーク有りと判断した場合に,前記温度補正計測モード工程に戻るリーク試験装置。 - 請求項4において,
前記リトライ工程は,第1の所定回数を上限にして繰り返し,前記リトライ工程の繰り返し中にリークなしと判断された場合には,次のワーク容器に対しても圧力計測モード工程を行うリーク試験装置。 - 請求項5において,
前記リトライ工程の繰り返し中に,前記マスタ容器とワーク容器とを冷却ファンによる冷却または低温空気の流入と流出による冷却のいずれかを行うリーク試験装置。
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