以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1は、本実施形態に係る撮像装置としてのカメラ10の概要を説明する図である。図1(a)および図1(b)に示すとおり、カメラ10は、スピードライト11、背面表示部12、レリーズスイッチ13を備える。スピードライト11は、キセノン管、LED等の発光部材を備え、撮影動作時に発光部材を閃光発光させて被写体を照射する照射部として機能する。背面表示部12は、カメラ10内の撮像部が撮像した画像、メニュー画面等の各種情報を表示する。レリーズスイッチ13は、撮影者から撮影指示を受け付ける操作部材である。
撮影者がカメラ10で人物20を被写体として撮影する図1(a)の例を用いて、本実施形態のカメラ10の概要を説明する。まず、撮影者は、カメラ10を人物20の方へ向ける。すると、カメラ10は、図1(b)のカメラ10の背面図に示すように、内部の撮像部が撮像した人物20の画像を背面表示部12に表示させる。また、カメラ10は、画像内における人物20の顔部21の領域を検出する顔検出機能を実行し、顔部21の領域を囲む外周枠30を背面表示部12の画面に表示させる。
カメラ10は、後述するように画像データを参照して人物20の顔部21の長さHを顔部21の大きさHとして解析する。また、カメラ10は、後述するようにAF動作時に人物20までの距離Dを取得する。
カメラ10は、被写体の距離と顔部の基準大きさとを対応付けたテーブル等の対応情報を参照して、人物20までの距離Dに対して設定された顔部の基準大きさを決定する。そして、カメラ10は、レリーズスイッチ13が押下された場合において、顔部21の大きさHが距離Dに対する基準大きさ未満である場合に、スピードライト11の発光を制限する。
例えば、顔部の基準大きさとして、大人と乳児の間である10歳児の顔部の大きさの平均値を、複数の距離の各々に対して予め対応付けされている。そして、カメラ10は、顔部21の大きさHが距離Dに対する基準大きさ未満である場合に、スピードライト11の発光を禁止する。したがって、被写体が乳児である場合には自動でスピードライト11の閃光発光が禁止となり、メニュー画面等で予め発光禁止を設定したり乳児の画像をメモリに登録したりすることなく、乳児をまぶしい閃光から保護することができる。一方、被写体が大人である場合には、通常どおりスピードライト11の閃光発光が行われる。
図2は、本実施形態に係るカメラ10のシステム構成図である。カメラ10は光学系120を備える。光学系120は、ズームレンズ121、フォーカスレンズ122、レンズシャッタ123等により構成される。被写体像は光軸110に沿って光学系120に入射し、撮像素子131の結像面に結像する。
撮像素子131は、光学系120を透過して入射する被写体像である光学像を光電変換する素子であり、例えば、CCD、CMOSセンサが用いられる。撮像素子131は、被写体を撮像する撮像部の少なくとも一部として機能する。撮像素子131で光電変換された被写体像は、A/D変換器132でアナログ信号からデジタル信号に変換される。撮像素子131の電荷読み出し制御およびA/D変換器132の変換制御は、メモリ制御部133の同期制御を受けたタイミング発生部134が供給するクロック信号により同期が計られる。
デジタル信号に変換された被写体像は、画像データとして順次処理される。A/D変換器132によりデジタル信号に変換された画像データは、メモリ制御部133の制御に従い、一旦内部メモリ135に記憶される。内部メモリ135は、高速で読み書きのできるランダムアクセスメモリであり、例えばDRAM、SRAMなどが用いられる。内部メモリ135は、連写撮影、動画撮影において高速に連続して画像データが生成される場合に、画像処理の順番を待つバッファメモリとしての役割を担う。
また、内部メモリ135は、画像処理部136が行う画像処理、圧縮処理において、ワークメモリとしての役割も担う。更に、内部メモリ135は、所定の目的に即して加工処理された画像データを一時的に保管する役割も担う。したがって、内部メモリ135は、これらの役割を担うに相当する十分なメモリ容量を備える。メモリ制御部133は、いかなる作業にどれくらいのメモリ容量を割り当てるかを制御する。
画像処理部136は、設定されている撮影モード、ユーザからの指示に則して、画像データを所定の画像フォーマットに従った画像ファイルに変換する。例えば、静止画像としてJPEGファイルを生成する場合、色変換処理、ガンマ処理、ホワイトバランス処理等の画像処理を行った後に適応離散コサイン変換等を施して圧縮処理を行う。また、動画像としてMPEGファイルを生成する場合、所定の画素数に縮小されて生成された連続する静止画としてのフレーム画像に対して、フレーム内符号化、フレーム間符号化を施して圧縮処理を行う。
画像処理部136によって生成された静止画像ファイル、動画像ファイルは、メモリ制御部133の制御により、内部メモリ135から記録媒体IF137を介して、記録媒体150に記録される。記録媒体150は、フラッシュメモリ等により構成される、カメラ10に対して着脱可能な不揮発性メモリである。ただし、記録媒体150は、着脱式に限らず、カメラ10に内蔵される例えばSSDなどの記録媒体であっても良い。このとき、記録媒体150に記録された静止画像ファイル、動画像ファイルは、有線によるUSB、無線によるLAN等により外部へ出力される。
画像処理部136で処理された画像データは、記録用に処理される画像データに並行して、表示用の画像データを生成する。表示用の画像データは、記録用に処理される画像データをコピーして間引き処理された、画素数の少ない画像データである。生成された表示用の画像データは、表示制御部138の制御に従って、タイミング発生部134からのクロック信号に同期するD/A変換器139でアナログ信号に変換されて、背面表示部12に表示される。記録の有無に関わらず、逐次表示用の画像データを生成して背面表示部12に表示すれば、ライブビュー機能を実現することができる。また、画像の表示と共に、もしくは画像を表示することなく、カメラ10の各種設定に関する様々なメニュー項目も、背面表示部12に表示することができる。
また、画像処理部136は、撮像された被写体である人物の顔部の大きさを解析する解析部として機能する。具体的には、まず、画像処理部136は、表示用画像データの画像内における人物の顔部を検出する顔検出機能を実行する。そして、画像処理部136は、表示用画像データにおける顔部の画素単位の大きさを、人物の顔部の大きさとして演算する。画像処理部136は、解析結果を顔情報としてシステム制御部141へ送信する。顔情報には、顔部の位置、顔部の大きさ等の情報が含まれる。
カメラ10は、上記の画像処理における各々の要素も含めて、システム制御部141により直接的または間接的に制御される。システム制御部141は、システムメモリ142を備える。システムメモリ142は、電気的に消去・記録可能な不揮発性メモリであり、例えばEEPROM(登録商標)等により構成される。システムメモリ142は、カメラ10の動作時に必要な定数、変数、プログラム等を、カメラ10の非動作時にも失われないように記録している。システム制御部141は、定数、変数、プログラム等を適宜内部メモリ135に展開して、カメラ10の制御に利用する。
光学系120を構成するズームレンズ121およびフォーカスレンズ122は、システム制御部141の統括制御のもと、ズーム制御部143およびフォーカス制御部144によってそれぞれ制御される。ズーム制御部143は、ユーザの指示に応じてズームレンズ121を駆動して、被写体像の画角を変更する。フォーカス制御部144は、連続して取得される画像データを用いたコントラストAFの情報を参照して、特定の領域の被写体像が撮像素子131の受光面上で合焦するように、フォーカスレンズ122を駆動する。ズームレンズ121の焦点距離の情報およびフォーカスレンズの位置情報は、システムメモリ142に記録される。
また、フォーカス制御部144は、上述の顔検出機能により人物の顔部が検出された場合に、当該顔部の被写体像が撮像素子131の受光面上で合焦するように、フォーカスレンズ122を駆動する。そして、システム制御部141は、ズームレンズ121の焦点距離およびフォーカスレンズ122の位置に応じて、当該人物までの距離を演算する。例えば、システム制御部141は、ズームレンズ121の焦点距離において被写体までの距離とフォーカスレンズ122の位置とが対応付けられた距離テーブルを参照して、フォーカスレンズ122の位置に対応する距離を当該人物までの距離として決定する。距離テーブルは、システムメモリ142に予め記録されている。本実施形態において、システム制御部141は、被写体である人物までの距離を取得する取得部として機能する。
システム制御部141は、後述する顔部の基準大きさと距離との対応関係を示す情報を参照して、人物までの距離に対応する顔部の基準大きさを決定する。システム制御部141は、人物の顔部の大きさが基準大きさ未満である場合に、スピードライト11の発光を禁止するか、それともスピードライト11の発光量を低減するかを判断する。システム制御部141は、スピードライト11の発光を禁止させる場合には、発光制御部145へ発光制御信号を送信しない。一方、システム制御部141は、スピードライト11の発光量を低減する場合には、スピードライト11の発光量を予め定められた割合、例えば30%に制限する発光量制限信号を発光制御部145へ送信する。
発光制御部145は、レリーズスイッチ13のSW2が押下された場合に、システム制御部141からの制御信号に応じてスピードライト11の発光部材を駆動する。発光制御部145は、スピードライト11の発光を制限する発光制限部として機能する。具体的には、発光制御部145は、システム制御部141から発光制御信号を受信しない場合には、スピードライト11の発光部材を駆動しない。また、発光制御部145は、システム制御部141から発光量制限信号を受信した場合に、スピードライト11の発光量が予め定められた割合に制限されるように、発光部材を駆動する。
光学系120を構成するレンズシャッタ123は、システム制御部141の統括制御のもと、露光制御部146によってそれぞれ制御される。システム制御部141は、画像処理部136が処理した画像データを解析して露出値を演算する。露光制御部146は、システム制御部141が演算した露出値に示される絞り値およびシャッタスピードに応じて、レンズシャッタ123を駆動する。
カメラ10は、ユーザからの操作を受け付ける操作部材147を複数備えているが、システム制御部141は、これら操作部材147が操作されたことを検知し、操作に応じた動作を実行する。また、カメラ10は操作部材147の類として上述のレリーズスイッチ13を備える。レリーズスイッチ13は、押下げ方向に2段階に検知できる押しボタンで構成されている。システム制御部141は、レリーズスイッチ13の1段階目の押下げであるSW1の検知により撮影準備動作であるAF、AE等を実行する。そして、システム制御部141は、レリーズスイッチ13の2段階目の押下げであるSW2の検知により撮像素子131による被写体像の取得動作を実行する。
カメラ10は、電源160から電力供給を受ける。電源制御部148は、電源160と通信して残電力の検出、電力供給の監視を行う。電源160は、2次電池、家庭用AC電源等により構成される。
図3は、被写体の顔部の基準大きさと被写体までの距離との対応関係を示す参照テーブルを説明する図である。図3(a)の曲線200は、10歳児を基準被写体として焦点距離f1mmで撮影した場合における、基準被写体までの距離に対する基準被写体の顔部の大きさを表す。基準被写体の顔部の大きさを顔部の基準大きさと称する。本実施形態において、顔部の基準大きさは、10歳児の顔部の実際の大きさに対する表示用画像データにおける顔部の画素単位の大きさである。なお、10歳児の顔部の実際の大きさは、統計的に算出された平均値が用いられる。
顔部の基準大きさは、曲線200が示すように、焦点距離が一定であれば、被写体までの距離に反比例する。また、顔部の基準大きさは、被写体までの距離が一定であれば、焦点距離に比例する。本実施形態において、複数の焦点距離の各々に対して、顔部の基準大きさと被写体までの距離との対応関係を示す参照テーブルが規定される。複数の焦点距離にそれぞれ対応する複数の参照テーブルは、実験的またはシミュレーション的に規定され、システムメモリ142に予め記録されている。
次に、被写体が乳児である場合と大人である場合とを区別したスピードライトの発光制限処理について説明する。まず、システム制御部141は、ズームレンズ121の焦点距離に対応する参照テーブルをシステムメモリ142から取得する。次に、システム制御部141は、ズームレンズ121の焦点距離およびフォーカスレンズ122の位置に応じて、撮像された被写体である人物までの距離を演算する。そして、システム制御部141は、人物までの距離に対して設定された顔部の基準大きさを参照テーブルから抽出する。ここで、図3(a)に示すように、焦点距離をf1mm、人物までの距離をD1m、顔部の基準大きさをH1ピクセルとして以下説明する。
被写体が乳児である場合、表示用画像データにおける被写体の顔部の大きさは、10歳児の顔部に対する基準大きさより小さい。そこで、システム制御部141は、表示用画像データにおける被写体の顔部の大きさが距離D1mに対する顔部の基準大きさH1ピクセルより小さいH2ピクセルである場合に、スピードライト11の発光を禁止する制御信号を発光制御部145へ送信する。したがって、被写体が乳児である場合には自動でスピードライト11の閃光発光が禁止となり、メニュー画面等で予め発光禁止を設定したり乳児の画像をメモリに登録したりすることなく、乳児をまぶしい閃光から保護することができる。
一方、被写体が大人の場合、表示用画像データにおける被写体の顔部の大きさは、10歳児の顔部に対する基準大きさより大きい。そこで、システム制御部141は、表示用画像データにおける被写体の顔部の大きさが距離D1mに対する顔部の基準大きさH1ピクセルより大きいH3ピクセルである場合に、スピードライト11の発光を許可する制御信号を発光制御部145へ送信する。したがって、被写体が大人である場合には、通常どおりスピードライト11の閃光発光が行われる。
なお、カメラ10と被写体である人物との距離が近い場合には、被写体が大人であってもスピードライト11の閃光発光が眩しくて目がくらむことがある。そこで、システム制御部141は、人物までの距離が予め定められた距離D0m未満である場合には、表示用画像データにおける顔部の大きさに関わらず、スピードライト11の発光を禁止する。距離D0として、スピードライト11の発光により大人が目をくらませる可能性のある距離、例えば1mが予め規定される。距離D0の情報は、システムメモリ142に記録されている。
上述の図3(a)の例においては1つの距離に1つの顔部の基準大きさを対応付けた。次に、1つの距離に複数の顔部の基準大きさを対応付けてスピードライトの発光制限処理を実行する例を、図3(b)を用いて説明する。
第1曲線210は、1歳児を基準被写体として焦点距離f1mmで撮影した場合における、基準被写体までの距離に対する基準被写体の顔部の大きさを表す。第2曲線220は、5歳児を基準被写体として焦点距離f1mmで撮影した場合における、基準被写体までの距離に対する基準被写体の顔部の大きさを表す。第3曲線230は、10歳児を基準被写体として焦点距離f1mmで撮影した場合における、基準被写体までの距離に対する基準被写体の顔部の大きさを表す。
システム制御部141は、表示用画像データにおける被写体の顔部の大きさが第1曲線210で規定する顔部の基準大きさ未満の場合、スピードライト11の発光を禁止する。また、システム制御部141は、表示用画像データにおける被写体の顔部の大きさが第1曲線210で規定する顔部の基準大きさ以上かつ第2曲線220で規定する顔部の基準大きさ未満の場合、スピードライト11の発光量を20%に制限する。
さらに、システム制御部141は、表示用画像データにおける被写体の顔部の大きさが第2曲線220で規定する顔部の基準大きさ以上かつ第3曲線230で規定する顔部の基準大きさ未満の場合、スピードライト11の発光量を50%に制限する。また、システム制御部141は、表示用画像データにおける被写体の顔部の大きさが第3曲線230で規定する顔部の基準大きさ以上の場合、スピードライト11の発光を許可する。
このように1つの距離に複数の顔部の基準大きさを対応付けることにより、被写体である人物の年齢に応じたスピードライト11の発光量の制限を実行することができる。なお、図3(a)の例と同様に、システム制御部141は、被写体までの距離が予め定められた距離D0未満である場合には、表示用画像データにおける被写体の顔部の大きさに関わらず、スピードライト11の発光を禁止する。
上述の実施形態では、被写体である人物を合焦状態である場合について説明したが、実際には被写体がカメラ10に接近し過ぎて被写体に合焦できない場合がある。そこで、システム制御部141は、フォーカス制御部144からフォーカス状況を示す情報を取得し、被写体の合焦状態を判定する。そして、システム制御部141は、最近接位置までフォーカスレンズ122を移動させても被写体を非合焦状態であると判定した場合に、スピードライト11の発光を制限する。これにより、人物がカメラ10に接近し過ぎた状態でレリーズスイッチ13が押下されても、当該人物が目をくらませることはない。本実施形態において、システム制御部141は、被写体の合焦状態を判定する判定部として機能する。
システム制御部141は、被写体の色情報を加味して合焦状態を判定してもよい。具体的には、システム制御部141は、画像全体に対して予め定められた割合以上の人の肌に対する色が被写体の色に含まれている場合に、人物の接近に起因する非合焦状態であると判定する。予め定められた割合は、例えば30%である。そして、システム制御部141は、スピードライト11の発光を制限する。なお、実際の人の肌の色にばらつきがあることから、人の肌に対する色情報は、色の範囲の情報であってもよい。人の肌に対する色情報は、システムメモリ142に予め記録されている。
人の肌の色は個人差があることから、特定の人物に対して発光制限を実行する場合には、システム制御部141は、特定の人物の肌に対する色情報をシステムメモリ142に登録してもよい。具体的には、まず、システム制御部141は、特定の人物を合焦している撮影画像の選択を、操作部材147で受け付ける。次に、システム制御部141は、選択された画像における人物の顔部の画像を抽出する。そして、システム制御部141は、抽出した画像のうち一番割合の多い色の情報を、特定の人物の肌に対する色情報としてシステムメモリ142へ登録する。なお、システムメモリ142に登録された色を登録色と称する。
色情報の登録処理の具体例について図4を用いて説明する。図4は、人物20の顔部21の抽出画像である。システム制御部141は、図1(b)で示す人物20の撮影画像を撮影者が選択した場合、外周枠30に囲まれた顔部21の画像を抽出する。そして、システム制御部141は、抽出した顔部21の画像のうち、一番割合の多い色である領域300の色の情報を、人物20の肌に対する色情報としてシステムメモリ142に登録する。実際の人の肌の色にばらつきがあることから、登録色の情報は、色の範囲の情報であってもよい。
システム制御部141は、画像全体に対して予め定められた割合以上の登録色が被写体の色に含まれている場合に、人物の接近に起因する非合焦状態であると判定する。予め定められた割合は、例えば30%である。そして、システム制御部141は、スピードライト11の発光を制限する。
図5は、本実施形態の撮影処理を示すフロー図である。本フローでは、図3(a)を用いて説明した発光制限処理を含む撮影処理を示す。本フローは、例えば、カメラ10の電源がオンになったときに開始される。本実施形態において、システム制御部141は、画像処理部136、フォーカス制御部144等と協働して本フローの処理を実行する。
ステップS101では、システム制御部141は、ズームレンズ121の焦点距離の情報をシステムメモリ142から取得する。ステップS102では、システム制御部141は、上述したように、ズームレンズ121の焦点距離に対応する参照テーブルをシステムメモリ142から取得する。
ステップS103では、システム制御部141は、レリーズスイッチ13のSW1がオンになったか否かを検知する。システム制御部141は、SW1のオンを検知しない場合にはステップS101へ戻り、SW1のオンを検知した場合にはステップS104へ移行する。ステップS104では、画像処理部136は、上述の顔検出機能を実行し、顔部を検出した場合には表示用画像データにおける顔部の大きさを解析する。そして、システム制御部141は、顔部の位置、顔部の大きさ等の情報を含む顔情報を画像処理部136から取得する。
ステップS105では、フォーカス制御部144は、上述したようにコントラストAFの情報を参照して合焦動作を実行する。フォーカス制御部144は、ステップS104において顔部の領域が検出されている場合には、顔部の領域の被写体像が撮像素子131の受光面上で合焦するように、フォーカスレンズ122を駆動する。ステップS106では、システム制御部141は、上述したようにズームレンズ121の焦点距離およびフォーカスレンズ122の位置に応じて、被写体である人物までの距離を演算する。なお、システム制御部141は、ステップS104において顔部が検出されなかった場合に、ステップS106の処理を実行しなくてもよい。
ステップS107では、システム制御部141は、画像処理部136が処理した画像データを解析して露出値を演算する。そして、ステップS108では、システム制御部141は、露出値に対応する被写体の明るさを考慮して、スピードライト11の発光が必要か否かを判断する。システム制御部141は、スピードライト11の発光が必要であると判断した場合にはステップS110へ移行し、スピードライト11の発光は不要であると判断した場合にはステップS113へ移行する。
ステップS109では、システム制御部141は、図3(a)を用いて説明したように、ステップS102で取得した参照テーブルおよびステップS106で算出した距離に応じて、スピードライト11の発光を許可するか否かを判断する。システム制御部141は、スピードライト11の発光を許可すると判断した場合には、ステップS110へ移行してフラグfgを1に設定する。一方、システム制御部141は、スピードライト11の発光を禁止すると判断した場合には、ステップS111へ移行してフラグfgを0に設定する。なお、システム制御部141は、被写体を合焦状態であり且つステップS104において顔部が検出されていない場合には、ステップS110へ移行する。
ステップS112では、システム制御部141は、画像処理部136が処理した画像データを解析して露出値を再演算する。具体的には、システム制御部141は、ステップS109においてスピードライト11の発光を許可すると判断した場合には、スピードライト11の発光によって照射された被写体の明るさを考慮した露出値を再演算する。また、システム制御部141は、ステップS109においてスピードライト11の発光を禁止する場合には、ISO感度を上げて露出値を再演算する。
システム制御部141は、ステップS108においてスピードライト11の発光は不要であると判断した場合に、ステップS113へ移行してフラグfgを0に設定する。ステップS114では、システム制御部141は、レリーズスイッチ13の2段階目の押下げであるSW2がオンになったか否かを検知する。システム制御部141は、SW2のオンを検知した場合には、ステップS115へ移行する。一方、システム制御部141は、SW1のオンを検知してから一定時間内、例えば5秒以内にSW2のオンを検知しなかった場合にはステップS101へ戻る。
ステップS115では、システム制御部141は、撮像素子131を電荷蓄積状態とする。そして、露光制御部146は、システム制御部141によって算出された露出値が示す絞り値およびシャッタスピードに応じて、レンズシャッタ123の駆動を開始する。ステップS116では、システム制御部141は、フラグfgが1に設定されているか否かを判断する。システム制御部141は、フラグfgが1に設定されている場合にはステップS117へ移行し、フラグfgが0に設定されている場合にはステップS118へ移行する。
ステップS117では、システム制御部141は、スピードライト11を発光させる制御信号を発光制御部145へ送信する。発光制御部145は、当該制御信号に応じてスピードライト11の発光部材を駆動して閃光発光させる。ステップS118では、露光制御部146は、レンズシャッタ123の駆動を終了する。
ステップS119では、画像処理部136は、撮像素子131の出力から画像ファイルを生成し、画像ファイルを記録媒体150へ記録する。ステップS120では、システム制御部141は、カメラ10の電源がオフになったか否かを判断する。システム制御部141は、電源オンが継続されている場合にはステップS101へ戻り、電源がオフになったと判断した場合には本フローを終了する。
上述のフローでは、図3(a)を用いて説明した発光制限処理を含むが、これに代わって図3(b)を用いて説明した発光制限処理を適用することもできる。ステップS109において、システム制御部141は、スピードライト11の発光を禁止すると判断した場合にはフラグfgを0に設定し、スピードライト11の発光を許可すると判断した場合にはフラグfgを1に設定する。また、システム制御部141は、スピードライト11の発光量を20%に制限すると判断した場合にはフラグfgを2に設定し、スピードライト11の発光量を50%に制限すると判断した場合にはフラグfgを3に設定する。
そして、ステップS116において、システム制御部141は、フラグfgが1、2、3のいずれかであるか否かを判断する。ステップS117では、システム制御部141は、フラグfgが1である場合、スピードライト11を発光させる制御信号を発光制御部145へ送信する。発光制御部145は、当該制御信号に応じて、スピードライト11を100%の発光量で発光させる。
また、システム制御部141は、フラグfgが2の場合、スピードライト11の発光量を20%に制限する発光制限信号を発光制御部145へ送信する。発光制御部145は、当該発光制限信号に応じて、スピードライト11を20%の発光量で発光させる。同様に、システム制御部141は、フラグfgが3の場合、スピードライト11の発光量を50%に制限する制御信号を発光制御部145へ送信する。発光制御部145は、当該発光制限信号に応じて、スピードライト11を50%の発光量で発光させる。
上述の実施形態では、複数の焦点距離に対応する複数の参照テーブルが用いられたが、これに限らず、焦点距離および基準被写体までの距離を入力とし顔部の基準大きさを出力とする関数が用いられてもよい。当該関数は、実験的またはシミュレーション的に規定される。システム制御部141は、当該関数に焦点距離と被写体までの距離を代入し、顔部の基準大きさを演算する。
上述の実施形態において、スピードライト11に発光制限処理を適用したが、これに限らず、被写体を照射する高輝度のLED照明部材に上述の発光制限処理を適用してもよい。被写体が乳児である場合に自動で高輝度のLED照明部材の照射が禁止となり、メニュー画面等で予め照射禁止を設定したり乳児の画像をメモリに登録したりすることなく、乳児をまぶしい高輝度の光から保護することができる。
上述の実施形態において、表示用画像データにおける顔部の画素単位の大きさを人物の顔部の大きさとしたが、これに限らない。システム制御部141は、表示用画像データにおける顔部に対応する撮像素子131の受光面上の被写体像の大きさに変換し、変換した被写体像の大きさを人物の顔部の大きさとしてもよい。この場合、顔部の基準大きさは、基準顔部に対応する撮像素子131の受光面上の被写体像の大きさとなる。撮像素子131の受光面上での顔部の大きさを用いることにより、撮像素子131のユニットが交換されて画素値が変更になっても、システム制御部141は、顔部の基準大きさを変更せずに上述の発光制限処理を実行することができる。
上述の実施形態において、システム制御部141は、顔検出機能で検出した顔部を用いて顔部の大きさを決定したが、これに限らない。システム制御部141は、表示用画像データから顔部の輪郭を抽出し、顔部の輪郭から顔部の大きさを決定してもよい。また、上述の実施形態において、顔部の長さが顔部の大きさとして用いられたが、顔部の幅、または顔部の長さ×顔部の幅が顔部の大きさとして用いられてもよい。
上述の実施形態において、システム制御部141は、フォーカスレンズ122の位置に応じて人物までの距離を演算したがこれに限らない。被写体との距離を計測する超音波センサ等の測距センサをカメラ10に設け、システム制御部141は、測距センサの出力に応じて被写体である人物までの距離を演算してもよい。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記の実施形態に記載の範囲には限定されない。上記の実施形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。