JP5949366B2 - 道路交通管制方法、道路交通管制システムおよび車載端末 - Google Patents

道路交通管制方法、道路交通管制システムおよび車載端末 Download PDF

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Description

本発明は、信号機が正常動作していない交差点において車両間で自律的に交通管制を行う技術に関する。
車両の運転を支援するための種々の技術が研究開発されている。特許文献1には、交通流の制御対象道路において、信号機の点灯間隔を適宜変更し、走行中の車両に対してその変更内容を通知することが開示されている。これにより、現実の交通量に応じて交通がスムースになるように信号機の点灯間隔を変更可能であり、また、車両において信号の切り替わりまでの残り時間が把握可能である。
上記のような技術によって、交差点における交通流を調整する技術は知られているが、交差点における交通インフラが機能停止した場合の運転支援技術は知られていない。信号機などが機能停止した場合には、車両および歩行者は交差点における交通の指示を失ってしまい、事故を引き起こすリスクが増してしまう。
なお、車車間通信を用いて出会い頭衝突などの警告を行う特許文献2のような運転支援技術も存在する。しかし、このような技術は、衝突警告を行うものであり、どの車両が交通の優先権を有するかを決定する技術ではないため、信号機が機能停止した交差点ではそれほど役に立たない。
特開2012−63174号公報 特開2007−323185号公報
本発明は、交差点において信号機などが機能停止した場合であっても安全な交通が行えるように支援を行う交通管制を行うことを目的とする。
本発明にかかる道路交通管制方法は、車車間通信を用いて交差点において車両間で自律的に交通管制を行う道路交通管制方法であって、
交差点に設置された信号機の異常を検知するステップと、
異常が検知された信号機の設置されている交差点に接近した際に、車両を停止させるか停止を促す制御を行うステップと、
車車間通信により交差点に対して同一の進入方向から進入する車群の車両台数を検出するステップと、
各車群の車両台数に基づいて、各車群の交差点への進入の優先度を決定するステップと、
前記優先度にしたがって、交差点への進入を行うステップと、
を含む。
交差点における信号機の異常の検出は、任意の手法によって行うことができる。例えば、交通情報センターから信号機の異常を知らせる非常状態通知を無線通信により取得することや、他の車両から車車間通信により通知を取得することなどが考えられるが、その他
の方法であっても構わない。
異常が検知された信号機が設置されている交差点に接近したことは、例えば、交差点の位置を記憶した地図情報と、位置情報取得装置から取得される位置情報とを比較することにより知ることができる。車両は、自動的に車両を停止させる制御をしてもよいし、車両の停止を運転者に促す通知を行ってもよい。
同一の進入方向から進入する車群の車両台数を検出することは、各車両が、自車の位置や走行方向などを格納したメッセージを通知し、それらを集計することで行える。各車両はこのようなメッセージを定期的に送信するようにしても良い。あるいは、交差点におけるある車両が車両台数の計測を開始する旨の通知を送信し、その通知を受けて他の車両が上記メッセージを送信するようにしても良い。車両台数を検出するための時間はある程度長い時間を取ることが好ましく、また、その間はどの車両も交差点へ進入しないようにすることも好ましい。例えば、各進入方向からの交差点への進入が一通り終わった後に、いずれの進入方向からも車両が進入を行わない停車期間を設けて、その間に歩行者の交差点通行を許可するとともに次の進入のために車群台数を計測することも好ましい。
交差点への進入の優先度は、車両台数の多い車群ほど高い優先度が割り当てるようにすることが好ましい。ただし、交通安全の観点からは優先度の決定方法は任意であって構わず、たとえば、車両台数の少ない車群ほど高い優先度が割り当てられるようにしても構わない。
優先度の割当が完了したら、優先度の高い車群から交差点への進入を開始することが好ましい。優先度の決定が全車両の停車期間(歩行者の通行期間)に行われている場合には、停車中の車両が警笛(クラクション)を鳴らして、歩行者に対して通行の停止を促すことも好ましい。車両の走行開始のタイミングは、交差点内の特定の車両(リーダ車両)が通知を行うことで、全車両に知らせるようにしても良い。また、交差点内の各車両が、車群台数の計測開始や全車群の停止から所定時間経過したタイミングを、車両の走行開始タイミングと判断しても良い。車両による交差点の進入開始は、車両が自動的に走行制御をすることで実現しても良いし、走行を運転者に対して促す通知を行うことで実現しても良い。
1つの車群の交差点の進入が完了したら、次に優先度の高い車群が交差点へ進入する。すなわち、次に優先度の高い車群を構成する車両が、交差点へ進入するように車両を制御するかまたは交差点への進入を運転者に対して促す通知を行う。車群の通過が完了したことは、例えば、車車間通信によって、車群を構成する台数の車両が交差点を通過したことを検出することにより行える。あるいは、車車間通信によって、車群最後尾の車両が交差点を通過したことを検出したことにより行える。また、車群内の車両からの通信が受信できなくなったことを基準として判断しても良い。また、車群の通過の検知は運転者の目視に委ねて、現在通行中の車群が停止したらその後に交差点へ進入して良い旨の通知をしても良い。このようにして、各車群が交差点への通過を完了したら、再びの車両が停止して歩行者が通過できる期間を設けるとともに、車群台数の計測を開始する。
全ての進入方向から交差点への進入が完了したら、再度いずれの進入方向からも交差点へ進入しない全車両停止期間を設ける。この期間中は、歩行者が自由に交差点を通行できる期間である。なお、全車両停止期間(歩行者の通行期間)の開始を歩行者に対して知らせるために、交差点に停車している車両のうち少なくとも先頭車両は、ハザードランプを自動的に点滅させる制御を行うことも好ましい。
なお、上記の処理の最中に、緊急車両が走行する旨の通知を受信した場合には、全ての
車両の交差点への進入を停止したり、運転者に対して交差点への進入を停止するように促すことが好ましい。
上記のような処理により、信号機などの交通インフラが故障したりあるいは交通インフラが存在しない交差点においても、車車間通信によって各車両が連携を行うことにより、安全に交通を行うことができる。
なお、本発明は、上記方法の少なくとも一部を含む道路交通管制方法して捉えることもできる。本発明は、上記処理の少なくとも一部を実行する手段を備える道路交通管制システムあるいは車載端末として捉えることができる。また、本発明は、この方法をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラムとして捉えることもできる。上記手段および処理の各々は可能な限り互いに組み合わせて本発明を構成することができる。
本発明によれば、交差点において信号機などが機能停止した場合であっても安全な交通が行えるように支援を行う交通管制が可能となる。
道路交通管制システムを構成する車両の機能ブロック図である。 道路交通管制システムのシステム概要を示す図である。 道路交通管制システムにおいて行われる交差点の通行に関するタイムチャートである。 車両が行う処理を示すフローチャートである。 リーダ車両が行う処理を示すフローチャートである。 一般車両が行う処理を示すフローチャートである。 待機車両が行う処理を示すフローチャートである。
<システム概要>
本実施形態は、信号機が機能停止した交差点において、車両間で通信を行って自律的に交差点の進入タイミングの判断を行い、信号機の指示がない場合でも安全に交通管制を行う道路交通管制システムである。以下、図面を参照しながら本実施形態にかかる道路交通管制システムについて説明する。
図2は、本実施形態にかかる道路交通管制システムが機能する交差点の様子を示した図である。交差点に設置されている信号機は、いずれも故障等によりその機能が停止している。各車両は、信号機の機能停止を検知すると、非常事態モードへ移行して、車両間で自律的に交通管制を行う。以下では、図2に示すように二本の道路が交差し四方向から進入が可能な交差点(十字路)を例に挙げて説明をするが、本実施形態にかかる道路交通管制システムは任意の交差点において有効であることは明らかであろう。
図3は、本実施形態にかかる道路交通管制システムにより行われる交差点の通行に関するタイムチャートである。基本的には、まず、全ての車両が停止して歩行者が通行する期間が設けられる。全ての車両が停止しているので、歩行者はいずれの方向にも通行することができる。一定の期間が経過したら、車両が通行を開始することを歩行者に警告するために、停車中の車両がクラクションを鳴らす。そして、車両の通行が開始される。車両の通行は、進入路ごとに許可される。したがって、進入が許可された車両は、直進および右左折のいずれもが可能である。ここで、進入の許可が与えられる順番は、各進入路に存在する車群の大きさ(車群を構成する車両台数の多さ)によって決定される優先度の順番である。優先度の決定方法の詳細については後述するが、車両停止期間中に車車間通信を行
うことにより、各進入路の車群の大きさを判断し、それに基づいて優先度を決定する。そして、全ての進入方向から車両の通行が終了したら、次の車群は全て一旦停止する。そして、ハザードランプを点滅させて、歩行者の通行を促す。以下、この処理が繰り返されて、交差点における安全な交通が実現される。
<構成>
図1は、本実施形態にかかる道路交通管制システムを構成する車両が有する車載端末の機能ブロックを示した図である。車両は、緊急情報受信部11、車車間通信部12、GPS装置13、地図情報記憶部14、車速センサ15、ハザードランプ16、クラクション17、出力部18、制御部19などを含む。車両はここで示した以外の、一般の車両が有するその他の機能部も有する。車載端末は、演算処理装置、主記憶装置、補助記憶装置、通信インタフェース、入出力装置などを含むコンピュータであり、演算処理装置がメモリに格納されたプログラムを実行することによって、緊急情報受信部11、車車間通信部12、制御部19などの各機能部が実現される。
緊急情報受信部11は、交差点における信号機の異常を知らせる非常状態情報を受信する機能部である。非常状態情報は、例えば、交通情報センターから携帯電話網を介して通知するようにすることができる。ただし、非常状態情報を受信できさえすれば、通知の発信元や、通信の方式などは任意であって良い。なお、非常状態情報には、異常が発生した信号機の場所を特定できる情報、例えば信号機の識別子や位置情報などが含まれる。
車車間通信部12は、他の車両との間で無線通信を行う機能部である。他の車両との間で無線通信が行えれば、その通信方式は任意であって構わないが、本実施形態では760MHz帯の単一周波数を用いて、CSMA/CA方式の通信制御手順により同報通信を行う。各車両は、100ミリ秒間隔で送信を行い、各メッセージには車両ID、位置情報、車速、進行方向などのヘッダ情報と、任意のデータを送信する。本実施形態における道路管制システムでは、ヘッダ情報とその他の任意データに基づいて、交通管制処理を実施する。
GPS装置13は、GPS衛星からの信号に基づいて車両の現在位置を取得する機能部である。測位方法は、単独測位でも良いし、DGPS測位(相対測位方式)やRTK測位(干渉測位方式)であっても良い。また、車速センサやジャイロなどのから得られる情報を用いるハイブリッド測位方式であっても良い。地図情報記憶部14は、道路地図を記憶する機能部である。道路地図には、とりわけ、信号機の設置位置が記憶されている。GPS装置13と地図情報記憶部14を利用することで、ある信号機の機能停止が通知されている場合に、車両がその信号機が設置された交差点に接近したかどうかを知ることができる。
出力部18は、車両内の搭乗者に対して情報を提示するための機能部であり、例えば、映像表示装置、音声再生装置が含まれる。出力部18を用いて、映像出力や音声出力によって、運転者に対して停止や通行許可などの指示を与えることができる。
制御部19は、車両全体の制御を行う。具体的には、緊急情報受信に伴う非常事態モードへの移行処理、他の車両との車車間通信を用いた交通管制処理および運転者への通知などを行う。制御部19によって行われる詳細な処理内容は後述する。
なお、本実施形態では、制御部19は、車両の走行制御には介入しない。すなわち、車載端末は、ブレーキ操作、ハンドル操作、アクセル操作を自動制御しない。車載端末は、運転者に対して停止を促したり走行を促したりする通知は行うものの、実際に車両を停止させたり走行させたりする動作は運転者に委ねられる。ただし、クラクションを鳴らした
りハザードランプを点滅させたりする制御は行う。ただし、別の実施形態では、制御部19は、運転者に対して車両の停止や走行を促す制御を行う代わりに、自動的に車両を停止させたり走行させたりする制御を行っても構わない。
<処理内容>
以下、図4〜7のフローチャートを参照して、本実施形態にかかる道路交通管制システムにおける各車両が行う処理の流れについて説明する。
まず図4を参照して説明する。緊急情報受信部11が、非常状態情報を交通情報センターから受信する(S11)。非常状態情報を受信すると、制御部19は、非常状態モードへ移行する(S12)。非常状態モードでは、ステップS13以降の処理が実施される。なお、非常状態モードへ移行する際に、制御部19は、受信した非常状態情報に含まれる、機能停止した信号機の識別子あるいは位置情報をメモリに記憶する。信号機の識別子が与えられる場合には、地図情報記憶部14に記憶された地図情報を参照することで、その信号機の設置場所が分かる。
非常状態モードでは、GPS装置13から取得される位置情報と、機能停止した信号機の位置とを比較することにより、機能停止した信号機が設置された交差点(以下単に、交差点と称する)に車両が接近したかどうかを検出する(S13)。交差点に接近した場合には、制御部19は、出力部18を介して、次の交差点の信号機が故障しているので一時停止するように促す通知を、車両の運転者に対して行う(S14)。
交差点に到着した車両は、到着時の状況に応じて自らの役割を決定する。本実施形態にかかる道路交通管制システムでは、交差点内の車両のうち特定の一台がリーダとして振る舞う。交差点に車両が到着した時点で、交差点内にリーダ車両が存在するかどうか判断し(S15)、他にリーダ車両が存在しなければ、新しく到着した車両がリーダ車両となる(S16)。後述するように、リーダ車両は、定期的に送信するメッセージに自車両がリーダ車両である旨のフラグを立てるので、新しく到着した車両は、一定期間リーダ車両からのメッセージを受信しない場合はその交差点にリーダ車両が存在しないと判断できる。
交差点内にすでにリーダ車両が存在する場合は、現在の期間が、全車両が停止している期間(すなわち、歩行者通行期間)であるかどうか判断する(S17)。全車両停止期間中であれば、新しく交差点に到着した車両は、全車両停止期間後の通行期間に交差点を通行する一般車両(リーダ車両以外の車両)として振る舞う(S18)。逆に、交差点に到着した時点が、車両の通行期間中である場合には、現在の通行期間に交差点の通行を行わない待機車両として振る舞う(S19)。待機車両は、現在の通行期間の次の通行期間において交差点の通行を行う。なお、後述するように、全車両停止期間中はリーダ車両からその旨の通知があり、車両の通行期間中はリーダ車両あるいはその他の車両からその旨の通知がある。したがって、新しく到着した車両は車車間通信を受信することで、全車両停止期間中であるか通行期間中であるかを判断できる。
次に、図5を参照して、リーダ車両が行う処理の内容を説明する。リーダ車両は、まず、交差点における車両の走行開始時期を決定する(S22)。車両の走行開始時期をいつとするかは任意であって構わないが、例えば、リーダ車両の到着(あるいは全車両停止期間の開始)から60秒後とすることができる。リーダ車両は、車両情報を定期的に(例えば100ミリ秒おきに)送信する(S23)。この車両情報には、車両の識別子、現在位置、車速、進行方向、自らがリーダ車両である旨、車両の走行開始時期が含まれる。なお、車両の走行開始時期が分かる情報であれば、その時刻を採用しても良いし、開始時期までの残り時間を採用しても良い。
また、この期間中に他の車両から送信される車両情報を収集する(S24)。他の車両から送信される車両情報にも、同様に、車両の識別子、現在位置、車速、進行方向、自らが一般車両である旨などが含まれる。主に進行方向に基づいて、各車両がどの方向(または進入路)から交差点に進入しようとしているのか判断できる。したがって、それぞれの進入路について、何台の車両が存在するのかを把握することができる。
車両の走行開始時期が訪れるまで、車両情報を定期的に送信しつつ待機し、車両走行時期が到来したら(S25−YES)、リーダ車両は各進入路について何台の車両が存在するかを、待機中に受信した車両情報から決定する(S26)。例えば、図2に示す状況であれば、図において下方向から進入する車群は3台であり、右方向から進入する車群は2台、上方向から進入する車群は2台、左方向から進入する車群は1台であることが分かる。
リーダ車両は、車群の大きさ(車群に含まれる車両の台数)に基づいて、各車群の通行優先度を決定する(S27)。具体的には、車群に含まれる車両台数が多いほど優先度を高く決定する。車両台数が等しい場合には、適当な方法によって定めればよい。例えば、ランダムに選択したり、進入方向に基づいてあらかじめ定められた基準に従って選択することが考えられる。リーダ車両は、各車群の優先度を、車車間通信によって他の車両に通知する。なお、この時点で全ての進入路に車両が存在するとは限らない。したがって、例えば4つの進入路のうち3つの進入路のみに車両が存在する場合には、3つの車群に対する優先度を通知する。この通知により他の車両は、車両が存在しない進入路が存在することを把握できる。
優先度が決定したら、リーダ車両は他の車両に対して、車両の走行開始を車車間通信によって通知する(S28)。なお、他の車両はこのような通知を受けなくても車両走行開始時期が到来していることを把握できるが、本実施形態ではこの通知を受けた後に、車両の走行を開始するようにしている。別の実施形態では、この通知は省略して、リーダ車両からの優先度の通知を受けると、車両の走行を開始するようにしても良い。
交差点の通行を開始する前に、リーダ車両は、車両のクラクションを自動的に鳴らす制御を行って、歩行者に対して交差点の通行をやめるように促す(S28)。そして、優先度順に車両の走行を開始する(S29)。優先度順に車群を通行させるための制御については、後述する。
次に、図6を参照して一般車両の行う処理の内容をついて説明する。上述したように、ここでの一般車両とは、リーダ車両が存在している時期であって、かつ、全車両停止期間中に交差点に到着した車両である。このことは、交差点到着時に、リーダ車両からの走行開始時期を通知するメッセージを受信することによって判断できる。なお、進入路の先頭に位置する車両(先頭車両)と、2番目以降に位置する車両(後続車両)とでは異なる制御を行うことが好ましい。各車両は、GPS装置から取得される自車両の位置と、車車間通信によって通知される他の車両の位置とを比較することによって、自車両が先頭車両であるかどうかを判断できる。
一般車両は、交差点に到着すると、リーダ車両および他車両から車両情報を受信する(S31)とともに、自車両も定期的に車両情報を送信する(S32)。一般車両が送信する車両情報には、車両の識別子、現在位置、車速、進行方向、自らが一般車両である旨などが含まれる。そして、リーダ車両から、車群ごとの優先度を含むメッセージを受信し(S33−YES)、さらに車両走行開始通知を受信したら(S34)、少なくとも交差点で停車中の先頭車両がクラクションを自動的に鳴らす制御を行って歩行者に対して交差点の通行をやめるように促す(S35)。そして、優先度順に車両の走行を開始する(S3
6)。優先度順に車群を通行させるための制御については、後述する。
次に、図7を参照して待機車両が行う処理の内容を説明する。待機車両は、上述したように、車両の通行期間中に交差点に到着した車両である。待機車両は、現在の交差点通行期間中には交差点の通行を行わず、歩行者通行期間を挟んだ次の車両通行期間に交差点を通行する。
待機車両は、現在の通行期間における全ての車群が交差点の通行を完了したことを検知すると(S38)、交差点に存在する待機車両の中で自車両が交差点中心に最も近いかどうかを判定する(S39)。ここで、待機車両は、定期的に車車間通信メッセージを送信しているため、互いの位置を把握可能である。交差点中心の最も近くに位置している車両(S39−YES)は次にリーダ車両として振る舞う車両である。この車両は、周囲に車両に対してハザードランプを点灯するよう車車間通信により通知し(S40)、自車両のハザードランプも点灯させて歩行者の交差点通行を促す(S41)。その後この車両はリーダ車両として、図5のフローチャートに示す処理を実行する。
交差点中心の最も近くに位置する車両以外の車両(S39−NO)は、次に一般車両として振る舞う車両である。車車間通信によってハザードランプの点灯指示を受信すると、自車両が交差点における先頭車両である場合にはハザードランプを点灯させて歩行者の交差点通行を促す(S43)。交差点の先頭で停車していることは、車車間通信により送信される車両情報に基づいて、自車両と同じ進行方向を有する車両のうち自車両よりも前方に位置する車両が存在するか否かによって判断できる。その後この車両は一般車両として図6のフローチャートに示す処理を実行する。
なお、ここでは次期のリーダ車両の決定を、現在の通行期間における全ての車群の通行が完了した時点で行っているが、次期リーダ車両の決定は任意のタイミングで行って構わない。また、次期リーダ車両の選択基準も、上記以外としても構わない。例えば、最も早く交差点に到着した車両を次期リーダ車両としても構わない。
次に、図5のステップS30および図6のステップS36に示した、優先度順に車群を通行させるための制御について説明する。車両の走行開始時期になり、かつ、歩行者に対する警告も終了したら、最も高い優先度を有する車群に属する先頭車両は、後続車両(同一車群内の車両)に対して、通行開始を通知する。先頭車両およびこの通知を受けた後続車両は、出力部18を介して運転者に交差点の通行開始を促す通知を行う。交差点の通行を開始した移動中の車両は、自車両の車群番号を車車間通信により周辺に通知する。例えば、車車間通信のメッセージに、「車群番号/総車群数」を含めて送信する。ここで車群番号には優先度を用いることが好ましいが、このメッセージから通行中の車群の優先度が把握できればその他の情報を送っても構わない。この通知により、他の車両は、現在が車両の通行期間中であり、何番目の優先度の車群が通行している期間であるかを把握することができる。なお、交差点に到着した時点で、上記の車車間通信メッセージが送信されている場合には、その車両が到着した時期が車両の交差点通行期間中であることが分かる。
1つの車群の通行が完了し、次に高い優先度を割当られた車群が通行を開始するための制御方法は、いくつか方法がある。1つは運転者の目視に基づく方法である。ある車群の通行中に、次に高い優先度を有する車群の先頭車両は、出力部18を介して、運転者に対して、今の車群が交差点の通行を完了したら、交差点を通行可能である旨を通知する。運転者は目視に基づいて先の車群の通行が完了したことを確認したら、交差点の通行を開始する。この走行開始の際に、先頭車両は後続車両に対して通行開始を車車間通信により通知する。後続車両は、先頭車両からの通行開始通知に基づいて、運転者に通行を促して、交差点を通行する。
別の方法として、車車間通信を利用して、次の車群の通行開始を判断する方法がある。交差点を通行中の車両は、車車間通信メッセージに、「車群番号/総車群数」を含めるだけでなく、「車群に含まれる車両台数」もあわせて通知し、かつ、交差点の通行を完了したらその旨を通知する。これにより、交差点で待機中の車両は、現在通行中の車群の車両台数と、交差点の通行を完了した車両台数とを把握することができる。したがって、車群の車両台数に等しい数の車両が交差点の通行を完了したことが分かった時点で、次に高い優先度の車両が交差点の通行を開始する。より具体的には、先頭車両から後続車両に対して通行開始を通知し、出力部18を介して運転者へ交差点の通行開始を促す。
また、別の方法として、車群の最後尾車両が、交差点の通行を完了した時点で、この車群が交差点の通行を完了したことを最後尾車両が車車間通信によって通知しても良い。自車両が車群内の最後尾車両であるか否かを車車間通信により交換される車両情報から把握可能であり、交差点の通行を完了したことは位置情報から把握可能である。したがって、車群の最後尾車両は、交差点の通行を完了したら、その旨を車車間通信により通知することができる。次に高い優先度の車両は、この通知を受けると出力部18を介して運転者へ交差点の通行開始を促す。なお、この場合は、先頭車両から後続車両に対して通行開始に通知を行う必要は無いが、行っても構わない。
さらに別の方法として、交差点を通行中の車両から車車間通信によって送信される上述のメッセージを、交差点で待機中の車両が受信できなくなったことをもって先の車群の交差点の通行が完了したと判断することもできる。車群が移動して、十分遠くに離れると、受信電力の劣化により、車車間通信メッセージを受信できなくなるためである。この時点で、先頭車両から後続車両に対して通行開始通知を通知、出力部18を介して運転者へ交差点への通行開始を促す。
上記のような処理を繰り返すことで、優先度にしたがった交差点の通行が可能となる。なお、交差点で待機している車両は、最も低い優先度の車群の通行が完了したことを検知することで、車両の通行時期が一旦終了し、次は歩行者の通行期間であることを把握できる。
<本実施形態の作用・効果>
本実施形態にかかる道路交通管制システムによれば、信号機からの交通指示が無くても、車両間で通信を行って自律的に交通管制を行うことができる。したがって、信号機が故障などにより機能停止した場合であっても、交差点を安全に通行することができる。
<変形例>
上記の説明では、車載端末は車両のブレーキ操作やアクセル操作などを自動的に行わず、車両の停止や通行を運転者に促すだけである。しかしながら、車載端末が積極的に運転に介入し、車両を停止させたり、走行を開始させたりするように制御しても構わない。
また、上記の説明では、リーダ車両や先頭車両から指示に基づいて、車群の通行を開始したり、クラクションやハザードランプの制御を行っている。しかしながら、各車両が車車間通信のメッセージを判断することで、これらの制御を行うべきタイミングは自ら判断可能であり、リーダ車両等からの指示に基づかないで自律的にこれらの制御を行っても構わない。ただし、リーダ車両等から指示をすることで、より確実な制御が実現できる。
また、上記の説明では、各車両が定期的に車車間通信でメッセージをブロードキャスト通信することによって、各種の情報を伝達している。しかしながら、車車間通信における通信方式は任意であって構わず、ある車両からの問合せに応じて応答を返す方式としても
構わない。例えば、車群を構成する車両台数を検出する処理では、リーダ車両等からメッセージを送信し、これに対して応答を返した車両数を数えることで、車群の車両台数を検出することができる。
また、交差点の通行優先度は、必ずしも車群の車両台数が多いほど高い優先度としなくても構わない。安全な交通を実現するためには、優先度が重複無く決定されれば、その決定基準は任意であって構わない。
また、交差点で信号が機能停止しているときに救急車や消防車などの緊急車両が通行することが考えられる。緊急車両は、信号機が機能停止している交差点に近づくと、車車間通信により緊急車両が通行する旨の通知を行う。この通知を受信した車両は、上述した車両間による交通管制よりも緊急車両の通行を優先させるために、全ての車両が交差点への進入を抑制する。
ここで挙げた変形以外にも、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、各種の変形を施すことが可能である。
10 車両
11 緊急情報受信部
12 車車間通信部
13 GPS装置
14 地図情報記憶部
18 出力部
19 制御部

Claims (10)

  1. 車車間通信を用いて交差点において車両間で自律的に交通管制を行う道路交通管制方法であって、
    交差点に設置された信号機の異常を検知するステップと、
    異常が検知された信号機の設置されている交差点に接近した際に、車両を停止させるか停止を促す制御を行うステップと、
    交差点内の車両からリーダ車両を決定するステップと、
    車車間通信により交差点に対して同一の進入方向から進入する車群の車両台数を検出するステップと、
    前記リーダ車両が、各車群の車両台数に基づいて、各車群の交差点への進入の優先度を決定し周囲の車両に通知するステップと、
    前記優先度にしたがって、交差点への進入を行うステップと、
    を含
    前記交差点への進入を行うステップは、
    前記リーダ車両が、車両の走行開始を周囲の車両に通知するステップと、
    前記走行開始の通知の受信後に、前記優先度が最も高い車群の先頭車両が、同一車群内の他の車両に対して通行開始を通知するステップと、
    を含む、
    道路交通管制方法。
  2. 前記交差点への進入を行うステップは、さらに、
    交差点を走行中の車群内の全ての車両が交差点の通行を完了したことを検知するステップと、
    交差点を走行中の車群内の全ての車両が交差点の通行を完了した後に、次に優先度が高い車群の先頭車両が、同一車群内の他の車両に対して通行開始を通知するステップと、
    を含む、請求項1に記載の道路交通管制方法。
  3. 前記優先度を決定するステップでは、車両台数の多い車群ほど高い優先度が割り当てられるか、または車両台数の少ない車群ほど高い優先度が割り当てられる
    請求項1または2に記載の道路交通管制方法。
  4. 全ての進入方向からの車群が交差点への進入を終了した後に、いずれの進入方向からの車群も交差点への進入を行わない停車期間を設けて、歩行者による交差点の通行を許可するステップをさらに含む、
    請求項に記載の道路交通管制方法。
  5. 前記停車期間の開始時に、少なくとも交差点の先頭で停車している車両は、ハザードランプを点滅させる、
    請求項に記載の道路交通管制方法。
  6. 前記停車期間の終了時に、警笛を鳴らして、歩行者の停止を促すステップをさらに含む、
    請求項またはに記載の道路交通管制方法。
  7. 緊急車両が走行する旨の通知を受信した場合に、交差点への進入を停止させるか停止を促す制御を行うステップをさらに含む、
    請求項1〜のいずれかに記載の道路交通管制方法。
  8. 車車間通信を用いて交差点において車両間で自律的に交通管制を行う交通管制システムであって、
    各車両が、
    交差点に設置された信号機の異常を検知するステップと、
    異常が検知された信号機の設置されている交差点に接近した際に、車両を停止させるか停止を促す制御を行うステップと、
    交差点内にリーダ車両が存在するか判定し、存在しない場合にはリーダ車両として振る舞い、存在する場合にはリーダ車両以外の一般車両として振る舞うことを決定するステップと、
    車車間通信により交差点に対して同一の進入方向から進入する車群の車両台数を検出するステップと、
    自車両がリーダ車両である場合に、各車群の車両台数に基づいて、各車群の交差点への進入の優先度を決定し周囲の車両に通知するステップと、
    前記優先度にしたがって、交差点への進入を行うステップと、
    を実行し、
    前記交差点への進入を行うステップにおいて、
    自車両がリーダ車両である場合に、車両の走行開始を周囲の車両に通知するステップと、
    自車両が前記優先度が最も高い車群の先頭車両である場合に、前記走行開始の通知の受信後に、同一車群内の他の車両に対して通行開始を通知するステップを、
    さらに実行する、道路交通管制システム。
  9. 交差点に設置された信号機の異常を検知する異常検知手段と、
    異常が検知された信号機の設置されている交差点に接近した際に、車両を停止させるか停止を促す制御を行う停車制御手段と、
    交差点内にリーダ車両が存在するか判定し、存在しない場合にはリーダ車両として振る舞い、存在する場合にはリーダ車両以外の一般車両として振る舞うことを決定する決定手段と、
    車車間通信により交差点に対して同一の進入方向から進入する車群の車両台数を検出する車群台数検出手段と、
    各車群の車両台数に基づいて、各車群の交差点への進入の優先度を決定する進入優先度決定手段と、
    前記優先度にしたがって、交差点への進入を行う進入制御手段と、
    を備え
    前記進入制御手段は、
    自車両がリーダ車両である場合には、車両の走行開始を周囲の車両に通知し、
    自車両が前記優先度が最も高い車群の先頭車両である場合に、前記走行開始の通知の受信後に、同一車群内の他の車両に対して通行開始を通知する、
    車載端末。
  10. 車車間通信を用いて交差点において車両間で自律的に交通管制を行う道路交通管制方法であって、
    交差点に設置された信号機の異常を検知するステップと、
    異常が検知された信号機の設置されている交差点に接近した際に、車両を停止させるか停止を促す制御を行うステップと、
    車車間通信により交差点に対して同一の進入方向から進入する車群の車両台数を検出するステップと、
    各車群の車両台数に基づいて、各車群の交差点への進入の優先度を決定するステップと、
    前記優先度にしたがって、交差点への進入を行うステップと、
    を含む、道路交通管制方法。
    全ての進入方向からの車群が交差点への進入を終了した後に、いずれの進入方向からの車群も交差点への進入を行わない停車期間を設けて、歩行者による交差点の通行を許可するステップと、
    を含み、
    前記停車期間の開始時に、少なくとも交差点の先頭で停車している車両は、ハザードランプを点滅させる、
    道路交通管制方法。
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