JP5965719B2 - 紫外線ランプ用カバー - Google Patents
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Description
また、ポリカーボネート樹脂では紫外線吸収剤を添加しないと紫外線劣化が大きく、紫外線吸収剤を添加すると近紫外線を透過しなくなる欠点がある。
また、ポリカーボネート樹脂、PMMAは石油資源から得られる樹脂であるため、近年の近年石油資源の枯渇の懸念や、地球温暖化を引き起こす空気中の二酸化炭素の増加の問題から、原料を石油に依存せず、また燃焼させても二酸化炭素を増加させないカーボンニュートラルが成り立つバイオマス資源が大きく注目を集めるようになり、ポリマーの分野においても、バイオマス資源から生産されるバイオマスプラスチックが盛んに開発されている。
3.20℃の塩化メチレン溶液で測定された比粘度が0.3〜0.8である前項1記載の紫外線ランプ用カバー。
4.厚みが0.2〜1.5mmである前項1記載の紫外線ランプ用カバー。
5.紫外線ランプ用カバーは、誘引灯用カバーである前項1記載の紫外線ランプ用カバー。
本発明で使用されるポリカーボネート樹脂は、上記式で表されるカーボネート単位(A)と、脂肪族ジオール化合物および脂環式ジオール化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物から誘導されるカーボネート単位(B)とを含む。
本発明にかかる単位(A)は前記式(A)に示したように、エーテル基を有する脂肪族ジオールから誘導されるものである。前記式(A)は、バイオマス資源の中でエーテル結合を有するジオールで、耐熱性および鉛筆硬度が高い材料である。前記式(A)は、立体異性体の関係にある下記式で表される繰り返し単位(A1)、(A2)および(A3)が例示される。
イソソルビド、イソマンニド、イソイディッドのなかでも特に、イソソルビド(1,4;3,6ージアンヒドローDーソルビトール)から誘導される繰り返し単位は、製造の容易さ、耐熱性に優れることから好ましい。
本発明のポリカーボネート樹脂における単位(B)は、脂肪族ジオール化合物および脂環式ジオール化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物から誘導されるカーボネート単位である。
脂肪族ジオール化合物は、直鎖脂肪族ジオール化合物または分岐脂肪族ジオール化合物のいずれでもよい。直鎖脂肪族ジオール化合物として、好ましくは炭素原子数2〜30、より好ましくは炭素原子数3〜20、さらに好ましくは炭素原子数3〜10の直鎖脂肪族ジオール化合物が使用される。また、分岐脂肪族ジオール化合物として、好ましくは炭素原子数3〜30、より好ましくは炭素原子数3〜20、さらに好ましくは炭素原子数4〜12の分岐脂肪族ジオール化合物が使用される。
脂環式ジオール化合物として、好ましくは炭素原子数6〜30、より好ましくは炭素原子数6〜20の脂環式ジオール化合物が使用される。
これらの脂肪族ジオール化合物および脂環式ジオール化合物は、1種もしくは2種類以上併用して用いても良い。また、本発明で使用されるジオール化合物は、本発明の効果を損なわない範囲で芳香族ジオール化合物を併用してもよい。
本発明で使用されるポリカーボネート樹脂は、単位(A)と単位(B)とを含み、それら単位(A)と単位(B)とのモル比(A/B)は50/50〜90/10である。単位(A)と単位(B)とのモル比(A/B)は、好ましくは60/40〜90/10である。なお、モル比(A/B)が50/50より小さい場合は、耐熱性が低くなり、他方モル比(A/B)が90/10より大きい場合は、溶融粘度が高くなり、成型性が悪化し、それに伴い、衝撃性が悪化する。各繰り返し単位のモル比は、日本電子社製JNM−AL400のプロトンNMRにて測定し算出する。
本発明で使用されるポリカーボネート樹脂は、カーボネート単位(A)とカーボネート単位(B)との合計が、全カーボネート単位中70モル%以上が好ましく、80モル%以上がより好ましく、90モル%以上がさらに好ましく、95モル%以上が特に好ましい。
本発明で使用されるポリカーボネート樹脂の比粘度(ηSP)は、0.3〜0.8が好ましく、0.32〜0.6がさらに好ましく、0.33〜0.5が特に好ましい。比粘度が0.3〜0.8では強度および成形加工性が良好となる。本発明のポリカーボネート樹脂の比粘度が、0.3より小さいと紫外線ランプカバーの強度が低下し、落下衝撃時にランプの破片が飛散しやすく、他方0.8より大きいと射出成形の際の成形加工性が低下しやすくなる。
比粘度(ηSP)=(t−t0)/t0
[t0は塩化メチレンの落下秒数、tは試料溶液の落下秒数]
なお、具体的な比粘度の測定としては、例えば次の要領で行うことができる。まず、ポリカーボネート樹脂をその20〜30倍重量の塩化メチレンに溶解し、可溶分をセライト濾過により採取した後、溶液を除去して十分に乾燥し、塩化メチレン可溶分の固体を得る。かかる固体0.7gを塩化メチレン100mlに溶解した溶液から20℃における比粘度を、オストワルド粘度計を用いて求める。
本発明で使用されるポリカーボネート樹脂のガラス転移温度(Tg)は、好ましくは70〜150℃、より好ましくは80〜140℃である。Tgが90℃〜130℃であると、光学成形体として使用した際に、耐熱安定性および成形性が良好であり好ましい。
ポリカーボネート樹脂のガラス転移温度(Tg)が、70℃より低いと成形片での耐熱性が不十分となり好ましくない。また、本発明のポリカーボネート樹脂のガラス転移温度(Tg)が、150℃より大きいと射出成形の際の成形加工性が悪くなるため好ましくない。
ガラス転移温度(Tg)はティー・エイ・インスツルメント・ジャパン(株)製2910型DSCを使用し、昇温速度20℃/minにて測定する。
本発明で使用されるポリカーボネート樹脂は、通常のポリカーボネート樹脂を製造するそれ自体公知の反応手段、例えばジオール成分に炭酸ジエステルなどのカーボネート前駆物質を反応させる方法により製造される。次にこれらの製造方法について基本的な手段を簡単に説明する。
カーボネート前駆物質として炭酸ジエステルを用いるエステル交換反応は、不活性ガス雰囲気下所定割合の芳香族ジヒドロキシ成分を炭酸ジエステルと加熱しながら撹拌して、生成するアルコールまたはフェノール類を留出させる方法により行われる。反応温度は生成するアルコールまたはフェノール類の沸点などにより異なるが、通常120〜300℃の範囲である。反応はその初期から減圧にして生成するアルコールまたはフェノール類を留出させながら反応を完結させる。また、必要に応じて末端停止剤、酸化防止剤等を加えてもよい。
前記エステル交換反応に使用される炭酸ジエステルとしては、置換されてもよい炭素数6〜12のアリール基、アラルキル基等のエステルが挙げられる。具体的には、ジフェニルカーボネート、ジトリールカーボネート、ビス(クロロフェニル)カーボネートおよびm−クレジルカーボネート等が例示される。なかでもジフェニルカーボネートが特に好ましい。ジフェニルカーボネートの使用量は、ジヒドロキシ化合物の合計1モルに対して、好ましくは0.97〜1.10モル、より好ましは1.00〜1.06モルである。
このような化合物としては、アルカリ金属やアルカリ土類金属の、有機酸塩、無機塩、酸化物、水酸化物、水素化物、アルコキシド、4級アンモニウムヒドロキシド等が好ましく用いられ、これらの化合物は単独もしくは組み合わせて用いることができる。
これらの重合触媒の使用量は、ジオール成分1モルに対し好ましくは1×10−9〜1×10−2当量、好ましくは1×10−8〜1×10−5当量、より好ましくは1×10−7〜1×10−3当量の範囲で選ばれる。
また、反応後期に触媒失活剤を添加することもできる。使用する触媒失活剤としては、公知の触媒失活剤が有効に使用されるが、この中でもスルホン酸のアンモニウム塩、ホスホニウム塩が好ましい。更にドデシルベンゼンスルホン酸テトラブチルホスホニウム塩等のドデシルベンゼンスルホン酸の塩類、パラトルエンスルホン酸テトラブチルアンモニウム塩等のパラトルエンスルホン酸の塩類が好ましい。
これらの触媒失活剤の使用量はアルカリ金属化合物および/またはアルカリ土類金属化合物より選ばれた少なくとも1種の重合触媒を用いた場合、その触媒1モル当たり好ましくは0.5〜50モルの割合で、より好ましくは0.5〜10モルの割合で、更に好ましくは0.8〜5モルの割合で使用することができる。
本発明で使用されるポリカーボネート樹脂は、用途や必要に応じて熱安定剤、可塑剤、光安定剤、重合金属不活性化剤、難燃剤、滑剤、帯電防止剤、界面活性剤、抗菌剤、紫外線吸収剤、離型剤等の添加剤を配合することができる。
また、本発明で使用されるポリカーボネート樹脂は、本発明の効果を損なわない範囲で他の樹脂と併用してもよい。
本発明の紫外線用ランプカバーで使用されるポリカーボネート樹脂には、光安定剤が好ましく含有される。光安定剤の含有量は、ポリカーボネート樹脂100重量部に対して好ましくは0.0001重量部〜1重量部、より好ましくは0.001重量部〜0.8重量部、更に好ましくは0.005重量部〜0.5重量部、特に好ましくは0.01重量部〜0.3重量部、最も好ましくは0.05重量部〜0.15重量部である。
耐光安定剤の含有量が多過ぎると、ポリカーボネート樹脂組成物が着色する傾向があり、一方、少な過ぎると耐候試験に対する十分な改良効果が得られない傾向がある。耐光安定剤とは、主に紫外線等の光による樹脂の劣化を防止し、光に対する安定性を向上させる作用を有するものである。耐光安定剤としては、紫外線などの光を吸収し、そのエネルギーを熱エネルギーなどのポリマーの分解に寄与しないエネルギーとして変換して放出するものがあげられる。より具体的には、紫外線そのものを吸収する紫外線吸収剤や、ラジカル捕捉作用のある光安定剤等を挙げることができる。
光安定剤としては、ヒンダードアミン系光安定剤(HALS)が好ましい。ヒンダードアミン系光安定剤は、窒素原子の結合態様に着目して、NH型(H=水素原子)、NMe型(Me=メチル基)、およびNR型(R=メチル基以外の有機基)に分類することができる。本発明では、これらの何れのタイプのものも使用することができる。
本発明の紫外線用ランプカバーは、誘引灯カバーとして好適に使用される。ポリカーボネート樹脂から誘引灯カバーを形成するには、一般的には中空に熔融押出し成形すればよい。例えば、ポリカーボネート樹脂ペレットを200℃〜280℃の温度で熔融し、従来公知の技術で中空押出しチューブ状に成形する。冷却は水冷〜温水冷却で行えばよい。延伸は、特に必要としないが、延伸をしても特に差支えない。得られたチューブは一般的に内径10〜100mm、好ましくは15〜75mm、特に好ましくは25〜50mmで、肉厚は0.2〜1.5mm、好ましくは0.25〜1.0mm、特に好ましくは0.3〜0.8mmである。肉厚が上記範囲であると、ガラス飛散防止性に優れ好ましい。
本発明の紫外線ランプ用カバー、特に誘引灯カバーとしての360nmの透過率は88%以上である。88%未満では、誘虫効果が低くなり、好ましくない。
本発明の紫外線ランプ用カバーの比重は、好ましくは1.2〜1.5、より好ましくは1.2〜1.48、さらに好ましくは1.2〜1.45である。1.5を超えるとであるとカバーが重くなり、取り付け時の負担が大きくなり好ましくない。また、1本あたりの樹脂使用量が多くなり、製造コストが上がり好ましくない。
日本電子社製JNM−AL400のプロトンNMRにて各繰り返し単位を測定し、ポリマー組成比(モル比)を算出した。
2.比粘度測定
20℃で塩化メチレン100mlにポリカーボネート樹脂0.7gを溶解した溶液からオストワルド粘度計を用いて求めた。
比粘度(ηSP)=(t−t0)/t0
[t0は塩化メチレンの落下秒数、tは試料溶液の落下秒数]
3.比重
JIS K7112のA法(水中置換法)に従って測定した。
4.透過率
日本バリアン社製分光光度計CARY−5を用いて得られたチューブの360nmの透過率を測定し、以下の基準で評価した。
○:良好
×:不良
5.落下テスト
ポリカーボネート樹脂をシリンダー温度230℃で押出成形することにより、φ34mmのチューブを作製し、20Wの直管蛍光灯(長さ580mm)に得られたチューブを装着し、両端をシリコーンゴム製のキャップで固定した。このチューブを装着した蛍光灯を3mの高さより、厚さ5cm以上のコンクリート床面に水平に落下させた際、蛍光灯のガラスの飛散状況で評価した。ガラスの飛散がランプの長さ+1m、つまり1.58m以上の範囲まで飛散した場合は×、1.58m未満の範囲内に飛散した場合は○とした。
6.成型機の腐食度
チューブ用成型機(シリンダー材質:窒化鋼 スクリュー材質:SCM 金型材質:炭素鋼)を用いて、長さ580mmのチューブを1000本成型した後に、成型機の腐食やチューブに異物やスジが確認された場合は×、成型機の腐食が見られず、且つチューブに異物やスジが確認できない場合は○とした。
7.総合評価
透過率、成型機の腐食度および飛散防止性がすべて○の場合を○とし、それ以外を×とした。
<ポリカーボネート樹脂の製造>
イソソルビド(以下ISSと略す)375部、1,6−ヘキサンジオール(以下HDと略す)101部、ジフェニルカーボネート(以下DPCと略す)750部、および触媒としてテトラメチルアンモニウムヒドロキシド0.8×10−2部と水酸化ナトリウム0.6×10−4部を窒素雰囲気下180℃に加熱し溶融させた。その後、30分かけて減圧度を13.4kPaに調整した。その後、60℃/hrの速度で250℃まで昇温を行い、10分間その温度で保持した後、1時間かけて減圧度を133Pa以下とした。合計6時間撹拌下で反応を行い、反応終了後、触媒量の2倍モルのドデシルベンゼンスルホン酸テトラブチルホスホニウム塩を添加し、触媒を失活した後、反応槽の底より窒素加圧下吐出し、水槽で冷却しながら、ペレタイザーでカットしてペレットを得た。該ペレットの比粘度を測定した。
次に得られたポリカーボネート樹脂から上記評価6に記載の成型機を用いて、長さ580mm、φ34mmのチューブを作製し、透過率、落下テスト、成型機の腐食度を評価した。また得られたチューブを誘引灯のカバーとして実装し、2000hr照射後の360nmの透過率を測定した。
ISS、HDの量をISS425部、HD61部に変更した他は、実施例1と全く同様の操作を行い、同様の評価を行った。その結果を表1に記載した。
ISS351部、1,4−シクロヘキサンジメタノール(以下CHDMと略す)148部、DPC750部を原料として用いた他は、実施例1と全く同様の操作を行い、同様の評価を行った。その結果を表1に記載した。
実施例1で得られた樹脂を用いて、チューブの厚みを0.50mmとした以外は全く同様の操作を行い、同様の評価を行った。その結果を表1に記載した。
実施例1で得られた樹脂100重量部に対し、耐光安定剤としてヒンダードアミン系光安定剤(ADEKA製アデカスタブLA−77)を0.08重量部添加し、径15mmφのベント式二軸押出機((株)テクノベル社製KZW15−25MG)により樹脂組成物ペレットを得た。押出条件は吐出量14kg/h、スクリュー回転数250rpm、ベントの真空度3kPaであり、また押出温度は第1供給口からダイス部分まで250℃とした。得られた樹脂組成物ペレットを実施例1と同様の操作を行いチューブを製造し、同様の評価を行った。その結果を表1に記載した。
ISS501部、DPC749.7部を原料として用いた他は、実施例1と全く同様の操作を行い、同様の評価を行った。その結果を表1に記載した。
ISS、HDの量をISS425部、HD61部に変更した他は、実施例1と全く同様の操作を行い、同様の評価を行った。その結果を表1に記載した。
ISS350部、ビスフェノールA(以下BPAと略す)235部、DPC750部を原料として用いた他は、実施例1と全く同様の操作を行い、同様の評価を行った。その結果を表1に記載した。
ポリカーボネート樹脂ペレット(帝人化成(株)製パンライトL−1250)を用いてチューブを作成した他は、実施例1と全く同様の評価を行った。その結果を表1に記載した。
MFAペレット(ソルベイソレクシス株式会社製のアルゴフロンMFA620)を用いてチューブを作成した他は、実施例1と全く同様の評価を行った。チューブ1000本作成後の成型機は腐食がみられ、チューブは異物、スジが多く発生した。その結果を表1に記載した。
Claims (5)
- 比重が1.2〜1.5である請求項1記載の紫外線ランプ用カバー。
- 20℃の塩化メチレン溶液で測定された比粘度が0.3〜0.8である請求項1記載の紫外線ランプ用カバー。
- 厚みが0.2〜1.5mmである請求項1記載の紫外線ランプ用カバー。
- 紫外線ランプ用カバーは、誘引灯用カバーである請求項1記載の紫外線ランプ用カバー。
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