JP5967101B2 - リチウムイオン二次電池用正極材料、リチウムイオン二次電池用正極部材、及びリチウムイオン二次電池 - Google Patents
リチウムイオン二次電池用正極材料、リチウムイオン二次電池用正極部材、及びリチウムイオン二次電池 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5967101B2 JP5967101B2 JP2013547079A JP2013547079A JP5967101B2 JP 5967101 B2 JP5967101 B2 JP 5967101B2 JP 2013547079 A JP2013547079 A JP 2013547079A JP 2013547079 A JP2013547079 A JP 2013547079A JP 5967101 B2 JP5967101 B2 JP 5967101B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- positive electrode
- ion secondary
- lithium ion
- secondary battery
- lithium
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01M—PROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
- H01M4/00—Electrodes
- H01M4/02—Electrodes composed of, or comprising, active material
- H01M4/36—Selection of substances as active materials, active masses, active liquids
- H01M4/58—Selection of substances as active materials, active masses, active liquids of inorganic compounds other than oxides or hydroxides, e.g. sulfides, selenides, tellurides, halogenides or LiCoFy; of polyanionic structures, e.g. phosphates, silicates or borates
- H01M4/5825—Oxygenated metallic salts or polyanionic structures, e.g. borates, phosphates, silicates, olivines
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01M—PROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
- H01M4/00—Electrodes
- H01M4/02—Electrodes composed of, or comprising, active material
- H01M4/36—Selection of substances as active materials, active masses, active liquids
- H01M4/58—Selection of substances as active materials, active masses, active liquids of inorganic compounds other than oxides or hydroxides, e.g. sulfides, selenides, tellurides, halogenides or LiCoFy; of polyanionic structures, e.g. phosphates, silicates or borates
- H01M4/583—Carbonaceous material, e.g. graphite-intercalation compounds or CFx
- H01M4/587—Carbonaceous material, e.g. graphite-intercalation compounds or CFx for inserting or intercalating light metals
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01M—PROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
- H01M4/00—Electrodes
- H01M4/02—Electrodes composed of, or comprising, active material
- H01M4/62—Selection of inactive substances as ingredients for active masses, e.g. binders, fillers
- H01M4/624—Electric conductive fillers
- H01M4/625—Carbon or graphite
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/10—Energy storage using batteries
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Inorganic Chemistry (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Electrochemistry (AREA)
- General Chemical & Material Sciences (AREA)
- Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
- Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)
Description
リチウムイオン二次電池は、基本的に、正極、負極、電解質、セパレータで構成されている。
通常、負極は、金属リチウム、リチウムイオンを挿入脱離できる炭素やチタン酸リチウム等が使用されている。電解質は、リチウム塩とそれを溶解できる有機溶媒やイオン性液体(イオン液体)が使用されている。セパレータは、正極と負極の間に置かれその間の絶縁を保つとともに、電解質が通過できる細孔を有するもので多孔質の有機樹脂やガラス繊維等が使用されている。
正極は、基本的には、リチウムイオンが脱離挿入できる活物質、集電体への電気伝導経路(電子伝導経路)を確保するための導電助剤、活物質と導電助剤をつなぎ合わせる結着剤で構成されている。導電助剤としては、アセチレンブラック、カーボンブラック、グラファイト等の炭素材料が用いられている。また、正極材料である前記活物質としては、LiCoO2、LiNiO2、LiNi0.8Co0.2O2、LiMn2O4などのリチウムと遷移金属の金属酸化物が一般的に用いられている。その他にも、LiMPO4及び該リン酸金属塩リチウムを基本構造として元素置換や組成変化させた誘導体、Li2MSiO4や該ケイ酸金属塩リチウムを基本構造として元素置換や組成変化させた誘導体、LiMBO3や該ホウ酸金属塩リチウムを基本構造として元素置換や組成変化させた誘導体がある。ここで、Mは、Fe、Mn、Ni、Co等の価数変化する遷移金属元素が主として含まれる。
特に電子伝導性が著しく乏しい金属酸化物では、単に導電助剤を共存させて正極を構成するだけでは不十分であり、優れた電池特性が得られないので、該金属酸化物の表面に炭素被覆して使用される。
また、上記酸化物の中で、ケイ酸鉄リチウムLi2FeSiO4やケイ酸マンガンリチウムLi2MnSiO4、及びそれらを基本構造として元素置換や組成変化させた誘導体は、1つの組成式中に2つのリチウムイオンを含んでいるために、理論的には高い容量が期待できる(特許文献7〜11、非特許文献2参照)。また、電子伝導度が特に低いので、電極中に導電助剤を混合するだけでなく、当該酸化物粒子への炭素被覆も試みられている(非特許文献3〜5参照)。
さらに、Li2MSiO4で示され、Mが2種類以上の遷移金属から選ばれた化合物を含む正極活物質も知られている(特許文献12)。しかし、ここでは、後述するようにLi2MSiO4固体内においてリチウムイオンの移動方向を広げて内部抵抗を低減できる組成については開示されておらず、更にはLi2MSiO4と炭素材とを複合化して海島構造を形成することも開示されていない。
しかしながら、実際には、高い実容量が得られたとしても内部抵抗が高いと、電池としては高い電圧が得られないので、実質のエネルギー密度が低くなる。また、内部抵抗が高いと、電池の発熱が大きくなるので電池ユニットの熱設計等が難しくなる。従来、ケイ酸鉄リチウムやケイ酸マンガンリチウムでは、理論容量が高いので実容量を高める努力がなされてきたが、本発明者らは、実容量を高くするだけでは十分ではなく、内部抵抗を低減しなければならないという問題があるということを明らかにした。
また、大きな充電量で充放電を繰り返すと内部抵抗が増加したり、実容量が低下したりするという問題もある。特に、Mnを含むケイ酸マンガンリチウムは、充放電を繰り返すと実容量の低下が著しい。
本発明では、上記問題点に鑑みてなされたものであり、2Li以上の理論容量の酸化物を含有するリチウムイオン二次電池用正極材料であって、高い実用量、低い内部抵抗、高充電における充放電の繰り返しに対する高い安定性が得られるリチウムイオン二次電池用正極材料、それを用いたリチウムイオン二次電池用正極部材、及びリチウムイオン二次電池を提供することを目的とする。
すなわち、本発明は、以下を要旨とするものである。
(1)組成式Li2(M1-yLiy)(Si,MB)O4(ここで、Mは、Fe、Mn、Co、及びNiよりなる群から選ばれる1つ以上の元素である。MBは、Li+のy分の電荷を補償するために、Siを置換する元素である。)で表される酸化物と、炭素材との複合体からなり、前記酸化物の組成式において0<y≦0.25であり、前記複合体は、前記炭素材に対して前記酸化物が島状に点在する海島構造を呈し、当該海島構造の島の円換算径の平均値が3nm以上15nm以下であることを特徴とするリチウムイオン二次電池用正極材料である。
(2)前記yの値が、0.03125の倍数であることを特徴とする(1)に記載のリチウムイオン二次電池用正極材料である。
(3)前記MBが、Pであることを特徴とする(1)又は(2)に記載のリチウムイオン二次電池用正極材料である。
(4)前記複合体が1μm以上20μm以下のサイズを有する粒子であって、前記粒子の内部には空隙が存在することを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載のリチウムイオン二次電池用正極材料である。
(5)前記粒子の内部に200nm以上前記粒子サイズ未満のサイズを有する空隙が存在することを特徴とする(4)に記載のリチウムイオン二次電池用正極材料である。
(6)前記空隙の存在量が、前記粒子断面における面積率で20%以上80%以下であることを特徴とする(5)に記載のリチウムイオン二次電池用正極材料である。
(7)(1)〜(6)のいずれかに記載のリチウムイオン二次電池用正極材料、及び、結合剤を含む正極層を有する金属箔を有することを特徴とするリチウムイオン二次電池用正極部材である。
(8)(1)〜(6)のいずれかに記載のリチウムイオン二次電池用正極材料、又は(7)に記載のリチウムイオン二次電池用正極部材を用いたことを特徴とするリチウムイオン二次電池である。
前記層間のリチウムイオンは、充放電によって層間を平面的に(二次元的に)移動することになる。内部抵抗の要因の一つに、固体内のリチウムイオンの移動のしにくさがある。
前記層間のリチウムイオンの移動では、その移動範囲が二次元に限定されるということになる。MSiO4シートを突き抜けてリチウムイオンが移動できれば、隣の層間にリチウムイオンが移動でき、移動方向が広がって(三次元化)内部抵抗を低減できると考えられる。そこで、リチウムイオンがMSiO4シートを突き抜けるために、MSiO4シートのMの一部をリチウムイオンに置換した。MSiO4シートのMの一部にリチウムイオンが存在すると、層間のリチウムイオンがMSiO4シート内のリチウムイオンと交換しながら(玉突きのように)隣の層間に容易に移動できる。
このような技術思想のもと、Mの置換量yが0<y≦0.25であると、内部抵抗を低減できることを見出した。したがって、yがゼロ以下では、内部抵抗が低減できない。また、yが0.25を超えると酸化還元を担うMの量が減りすぎるので十分な放電容量が得られない。
具体的には、前記複合体中の前記酸化物である領域の投影面積の円換算直径が15nm以下であると、より高い実容量が得られる。前記直径が15nmを超えるとリチウムイオンの固体内拡散距離が大きくなり現実的な充放電時間内にリチウムイオンが拡散できず、その結果、高い実容量が得られない場合がある。一方、前記直径の下限値は、リチウムイオンを酸化物構造内に保持し易い最小サイズである。よって、前記直径が3nm未満になるとリチウムイオンを酸化物構造内に保持し難くなる場合がある。
具体的には、透過型電子顕微鏡像を2値化し、円の面積として置き換えた場合の直径の平均値で円換算直径を算出することができる。円換算直径とは、20個以上の前記直径の数平均値である。通常は、50個の数平均値を、円換算直径とする。
前記炭素質の含有量が2質量%未満であると、集電体までの電子伝導経路が十分確保できない場合があり、優れた電池特性が得られない場合がある。一方、前記炭素質の含有量が25質量%を超えると、電極を作製した際の活物質の割合が少なくなるので、電池設計の仕方や目的によっては高い電池容量が得られなくなる場合がある。したがって、上記範囲内であると、優れた電池性能を容易に確保でき、電池設計の選択幅を広くできることになる。
このようにすることで、容量を低下させることなく、即ち、高い容量で良好な塗工性が得られる。粒子サイズが大きいことによって、塗工スラリー中に正極材料を均一に分散し易くなり、スラリーの流動性も良くなるので塗工斑が生じ難くなる。よって、塗工過程や乾燥過程で起こる塗膜の収縮も小さく均一に起こり、クラックが発生するということも抑制される。特に、塗布量を多くした際には、前記効果が顕著に発揮される。即ち、前記粒子のサイズが1μm未満になると、塗工性が悪くなる場合がある。一方、前記粒子のサイズが20μmを超えると、塗膜表面が粒子による凹凸によって均一でなくなる場合がある。粒子形状は球状が特に好ましい。
前記粒子の内部に前記空隙が存在することによって、高い放電レートでも高い容量が得られる。前記空隙には、電解質溶液が浸透して十分な量を保持できるので、高いレートでも粒子内部で電解質溶液との間でLi+イオンのやり取りが容易にできるためである。一方、空隙が無い場合には、電解質溶液は粒子内部まで十分な量を浸透できないので、Li+イオンは固体内を粒子表面まで拡散しないといけなくなり、高いレートでは効率良くLi+イオンの挿入脱離が出来なくなる場合がある。即ち、高いレートで高い容量が得られない場合がある。
ここで、空隙のサイズとは、粒子の断面をSEMを用いて観察できる空隙の投影面積の円換算直径である。
本発明に係る結合剤としては、通常、リチウムイオン二次電池の正極を作製する際に使用されるものである。
また、結合剤としては、リチウムイオン二次電池の電解質及びその溶媒に対して、化学的および電気化学的に安定なものが好ましい。結合剤としては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂のいずれであってもよい。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン;ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロエチレン共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、フッ化ビニリデン−クロロトリフルオロエチレン共重合体、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、フッ化ビニリデン−ペンタフルオロプロピレン共重合体、プロピレン−テトラフルオロエチレン共重合体、エチレン−クロロトリフルオロエチレン共重合体(ECTFE)、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン−テトラフルオロエチレン共重合体、フッ化ビニリデン−パーフルオロメチルビニルエーテル−テトラフルオロエチレン共重合体などのフッ素樹脂;スチレンブタジエンゴム(SBR);エチレン−アクリル酸共重合体または該共重合体のNa+イオン架橋体;エチレン−メタクリル酸共重合体または該共重合体のNa+イオン架橋体;エチレン−アクリル酸メチル共重合体または該共重合体のNa+イオン架橋体;エチレン−メタクリル酸メチル共重合体または該共重合体のNa+イオン架橋体;カルボキシメチルセルロースなどが挙げられる。また、これらを併用することもできる。これらの材料の中でも、PVDF、PTFEが特に好ましい。
前記結合剤は、通常、正極全量中の1〜20質量%程度の割合で用いられる。
前記導電助剤とは、実質上、化学的に安定な電子伝導性材料であれば特に限定されない。例えば、天然黒鉛(鱗片状黒鉛など)、人造黒鉛などのグラファイト類;アセチレンブラック;ケッチェンブラック;チャンネルブラック、ファーネスブラック、ランプブラック、サーマルブラックなどのカーボンブラック類;炭素繊維;などの炭素材料の他、金属繊維などの導電性繊維類;フッ化カーボン;アルミニウムなどの金属粉末類;酸化亜鉛;チタン酸カリウムなどの導電性ウィスカー類;酸化チタンなどの導電性金属酸化物;ポリフェニレン誘導体などの有機導電性材料;などが挙げられ、これらを1種単独で用いてもよく、2種以上を同時に使用しても構わない。これらの中でも、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、カーボンブラックといった炭素材料が特に好ましい。
前記導電助剤は、通常、正極全量中の1〜25質量%程度の割合で用いられる。
負極に係る負極活物質としては、金属リチウム、又はLiイオンをドープ・脱ドープできるものであればよく、Liイオンをドープ・脱ドープできるものとしては、例えば、黒鉛、熱分解炭素類、コークス類、ガラス状炭素類、有機高分子化合物の焼成体、メソカーボンマイクロビーズ、炭素繊維、活性炭などの炭素材料が挙げられる。また、Si、Sn、Inなどの合金、またはLiに近い低電位で充放電できるSi、Sn、Tiなどの酸化物、Li2.6Co0.4NなどのLiとCoの窒化物などの化合物も負極活物質として用いることができる。さらに、黒鉛の一部をLiと合金化し得る金属や酸化物などと置き換えることもできる。
負極活物質として黒鉛を用いた場合には、満充電時の電圧をLi基準で約0.1Vとみなすことができるため、電池電圧に0.1Vを加えた電圧で正極の電位を便宜上計算することができることから、正極の充電電位が制御しやすく好ましい。
前記金属箔としては、例えば、銅、ニッケル、チタン単体またはこれらの合金、またはステンレスの箔が挙げられる。本発明で用いられる好ましい負極集電体の材質のひとつとして銅またはその合金が挙げられる。銅と合金化する好ましい金属としてはZn、Ni、Sn、Alなどがあるが、他にFe、P、Pb、Mn、Ti、Cr、Si、Asなどを少量加えても良い。
特に、材質として、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリプロピレンとポリエチレンの混合体、ポリプロピレンとポリテトラフルオロエチレン(PTFE)の混合体、ポリエチレンとポリテトラフルオロエチレン(PTFE)の混合体が好ましく、形態として微孔性フィルムであるものが好ましい。
また、特に、孔径が0.01〜1μm、厚みが5〜50μmの微孔性フィルムが好ましい。これらの微孔性フィルムは単独の膜であっても、微孔の形状や密度等や材質等の性質の異なる2層以上からなる複合フィルムであっても良い。例えば、ポリエチレンフィルムとポリプロピレンフィルムを張り合わせた複合フィルムを挙げることができる。
本発明で使用出来るリチウム塩としては、例えば、LiClO4 、LiBF4、LiPF6 、LiCF3 CO2 、LiAsF6 、LiSbF6 、LiB10Cl10、LiOSO2 Cn F2n+1で表されるフルオロスルホン酸(nは6以下の正の整数)、LiN(SO2 Cn F2n+1)(SO2 Cm F2m+1)で表されるイミド塩(m、nはそれぞれ6以下の正の整数)、LiC(SO2 Cp F2p+1)(SO2Cq F2q+1)(SO2 Cr F2r+1)で表されるメチド塩(p、q、rはそれぞれ6以下の正の整数)、低級脂肪族カルボン酸リチウム、LiAlCl4、LiCl、LiBr、LiI、クロロボランリチウム、四フェニルホウ酸リチウムなどのLi塩を上げることが出来、これらの一種または二種以上を混合して使用することができる。中でもLiBF4 及び/あるいはLiPF6 を溶解したものが好ましい。
支持塩の濃度は、特に限定されないが、電解液1リットル当たり0.2〜3モルが好ましい。
これらの中では、カーボネート系の溶媒が好ましく、環状カーボネートと非環状カーボネートを混合して用いるのが特に好ましい。環状カーボネートとしてはエチレンカーボネート、プロピレンカーボネートが好ましい。また、非環状カーボネートとしては、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、メチルエチルカーボネートが好ましい。また、高電位窓や耐熱性の観点からは、イオン性液体が好ましい。
特にプロピレンカーボネートもしくはエチレンカーボネートの少なくとも一方とジメチルカーボネートもしくはジエチルカーボネートの少なくとも一方の混合溶媒に、LiCF3 SO3 、LiClO4 、及びLiBF4 の中から選ばれた少なくとも一種の塩とLiPF6 を含む電解液が好ましい。これら電解液を電池内に添加する量は特に限定されず、正極材料や負極材料の量や電池のサイズに応じて用いることができる。
無機固体電解質には、Liの窒化物、ハロゲン化物、酸素酸塩などが挙げられる。中でも、Li3 N、LiI、Li5 NI2、Li3 N−LiI−LiOH、Li4 SiO4 、Li4 SiO4 −LiI−LiOH、x Li3 PO4 −(1-x) Li4 SiO4 、Li2 SiS3 、硫化リン化合物などが有効である。
本発明に係る酸化物は、酸化物が合成できる方法であれば、乾式法や湿式法等どのような方法で作製してもよい。例えば、固相法(固相反応法)、水熱法(水熱合成法)、共沈法、ゾル・ゲル法、気相合成法(Physical Vapor Deposition:PVD法,Chemical Vapor Deposition:CVD法)、噴霧熱分解法、火炎法、焙焼法等が挙げられる。
なお、以下に示す固相法の作製例では、有機化合物を添加しておらず、酸化物と炭素材を含む海島構造の複合体の作製例については説明していないが、以下の固相法を参考に海島構造の複合体も作製することができる。
固相法で用いる原料は、前記酸化物を構成する元素を含む化合物、例えば、酸化物、炭酸塩、酢酸塩やシュウ酸塩等の有機酸塩等を使用する。前記化合物を組成比に合わせて秤量して混合する。前記混合には、湿式混合法や乾式混合法等が用いられる。得られた混合物を焼成して前記酸化物を合成する。焼成して得られる酸化物粉末は、必要に応じて粉砕される。未反応物が残っている場合には、粉砕後、更に焼成することもある。
ここで、前記溶液に、更に、有機化合物を添加すれば海島構造を容易に得ることができる。当該有機化合物としては、アスコルビン酸、単糖(グルコース、フルクトース、ガラクトース等)、二糖(スクロース、マルトース、ラクトース等)、多糖(アミロース、セルロース、デキストリン等)、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリビニルブチラール、ポリビニルピロリドン、フェノール、ヒドロキノン、カテコール、マレイン酸、クエン酸、マロン酸、エチレングリコール、トリエチレングリコール、ジエチレングリコールブチルメチルエーテル、トリエチレングリコールブチルメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、トリプロピレングリコールジメチルエーテル、グリセリン等が挙げられる。
有機化合物の添加量は、有機化合物に含まれる炭素C/組成式(例えば、Li2(Mn0.9375Li0.0625)(Si0.9375P0.0625)O4)のモル比で0.3以上であることが好ましい。前記モル比が0.3未満では、炭素量が不十分となり、有効な海島構造が形成できない場合がある。
前記化合物を溶解した溶液を、例えば、超音波噴霧器で液滴とし、500〜800℃の温度の加熱炉中に窒素をキャリヤーガスとして導入して熱分解することで作製することができる。
焙焼法で用いる原料は、所望の酸化物を構成する元素を含む化合物であって、水に溶解する化合物を使用する。鉄の元素を含む酸化物の場合には、前記原料に鉄鋼酸洗廃液又は圧延スケールを塩酸に溶解して調製した水溶液を使用するのが好ましい。前記化合物を溶解した水溶液を、ルスナー型、ルルギー型やケミライト型等の焙焼炉に導入して熱分解することで前記酸化物を作製することができる。必要に応じて、更に、熱処理したり、粉砕したりする。また、原料溶液に有機化合物を含ませることによって、炭素材を含む酸化物を作製することができる。
有機化合物の添加量は、有機化合物に含まれる炭素C/組成式(例えば、Li2(Fe0.9375Li0.0625)(Si0.9375P0.0625)O4)のモル比で0.3以上であることが好ましい。前記モル比が0.3未満では、炭素量が不十分となり、有効な海島構造が形成できない場合がある。
上述の金属酸化物を構成する元素を含む化合物としては、例えば、金属、水酸化物、硝酸塩、塩化物、有機酸塩、酸化物、炭酸塩、金属アルコキシド等が例示できる。
出発原料として、硝酸リチウム(LiNO3)、硝酸マンガン(II)六水和物(Mn(NO3)2・6H2O)、コロイダルシリカ、リン酸(H3PO4)、硫酸アンモニウム((NH4)2SO4)を用いた。表1Aの各組成比になるように、前記原料を水に溶解して水溶液を調製した。更に、前記水溶液に炭素材となる有機化合物としてグルコースを添加した。これらの水溶液を、それぞれ、窒素ガスからなるキャリヤーガスを用いて650℃に加熱した加熱炉中で噴霧熱分解することにより、試料を作製した。また、試料No.1-11については、600℃の加熱炉中に噴霧した。試料No.1-14については、800℃の加熱炉中に噴霧した。
表1Bに示すように、試料No.1-1〜No.1-10は、更に、湿式粉砕し、その後、1%H2/Ar中で700℃、5h熱処理を行った。試料No.1-14は、更に、湿式粉砕し、その後、1%H2/Ar中で800℃、2h熱処理を行った。試料No.1-11〜No.1-12は、前記粉砕も熱処理も行っていない。試料No.1-13は、試料No.1-12を粉砕した後、造粒したものである。
なお、溶液中の金属イオンの濃度は、酸化物組成モル換算で0.33mol/Lの範囲で溶液を調製した。前記グルコースは、グルコース/酸化物のモル比2.1又は2.2の範囲で添加した。また、粉砕していない試料は、球状粒子であり、液滴中の金属イオン濃度、グルコース含有量によって、球状粒子のサイズを制御できる。
各試料の、溶液中の金属イオンの濃度、グルコース添加量は表1A及び表1Bに示す通りである。
上述のようにして得られた各試料について、以下の分析を行った。
粉末X線回折装置(リガク製Ultima II)を用いて、相の確認を行った。試料No.1-1〜No.1-10、No.1-14は、熱処理をしているので、Li2MnSiO4結晶相と類似の回折パターンであった。但し、元素置換している試料では、回折ピークにシフトが見られた。試料No.1-11〜No.1-13は、CuKα線で2θ=15〜18°には回折ピークが現れないが、2θ=33±2°にはブロードな回折ピークが現れる結晶質であった。
透過型電子顕微鏡(日立製H-9000UHR III)を用いて、試料No.1-1〜試料No1-14を観察した。これらの試料は全て海島構造の複合体であり、既出の方法により、島(酸化物)の円換算径を算出し、得られた各試料の円換算径を表1Cに併記した。
走査型電子顕微鏡(日本電子株式会社製のJSM-7000F)を用いて、試料No.1-11〜No.1-14の粒子を観察し、その画像から球状粒子のサイズとして円換算径を算出した。表1Cの「粒子サイズ」欄に示したような値であった。尚、試料No.1-13は、試料No.1-12を粉砕して造粒したものなので、球状に造粒された粒子のサイズである。尚、透過型電子顕微鏡によっても粒子を観察できるが、粒子のサイズは、透過型電子顕微鏡によっても同様の値が得られた。
また、粒子である試料No.1-11〜No.14は、それらの断面も走査型電子顕微鏡で観察した。その画像から、粒子内の200nm以上の空隙を選定し、該空隙の存在量として、面積率を求めた。試料No.1-11〜No.12は、表1Cの「粒子内の空隙」の「面積率」欄に示したような値であった。試料No.1-13は、試料No.1-12を粉砕して造粒した粒子であるので、粒子内はち密であり、200nmサイズのような大きな空隙は存在しなかった。
各試料中に含まれる炭素材の含有量を、堀場製作所製の炭素・硫黄分析装置EMIA-320Vを用いて測定し、表1Bに併記した。
各試料の電池特性評価は、以下のようにして行った。
先ず、それぞれの試料を、アセチレンブラック粉末及びポリテトラフルオロエチレン粉末と70:25:5の重量比で乳鉢で混合した後、チタンメッシュに圧着して正極を作製した。
負極には金属リチウム箔を用い、負極集電体に厚さ20μmのニッケル箔を使用した。
また、電解液としては、エチルカーボネートとジメチルカーボネートの体積比で1:2の混合溶媒に1.0mol/LのLiPF6を溶解させた非水電解液を用い、セパレータには厚さ25μmの多孔質ポリプロピレンを用いてCR2032型コイン電池をアルゴングローブボックス内で組み立てた。
各試料にコイン電池をそれぞれ5個作製し、30℃の恒温槽でそれぞれ充放電試験を行い、初期充放電容量を測定した。初期充放電試験は、先ず、電圧範囲1.0〜5.0V、0.1CのCC-CV条件で1回予備充放電を繰り返した後に0.1CでCC-CV条件で250mAh/g充電し、その放電容量を測定した結果を初期充放電容量とした。表1Dの「初期充放電容量」の欄には、各試料毎に5個のコイン電池の初期充放電容量を測定し、その最大値と最小値を除いた3個のコイン電池の初期充放電容量の平均値を記載している。
内部抵抗の低減効果については、前記初期放電容量を求めた放電曲線から150mAh/gでの電圧を求めて、該電圧が高くなるのが内部抵抗が低減されたと判断した。該電圧についても、各試料に5個のコイン電池の放電曲線から求め、その最大値と最小値を除いた3個のコイン電池の電圧の平均値を表1Cに記載している。
更に、充放電を10サイクルまで繰り返して、5サイクルから10サイクル間の放電曲線における150mAh/gでの電圧変化の傾き(1サイクル当たりの電圧変化)を求め、内部抵抗の低減効果の安定性として表1Dに各試料の値を記載している。
また、放電容量維持率として、(10サイクル目の2Vの放電容量/2サイクル目の2Vの放電容量)×100の値を表1Dに記載している。
表1A及び表1Cの結果より、y値がゼロである試料No.1-1の150mAh/gでの電圧に比べて、y値がゼロを超える試料No.1-2〜No.1-5、No.1-7〜No.1-8、No.1-11〜1-14は、該電圧が高くなり、内部抵抗の低減効果が見られた。試料No.1-6及びNo.1-9は、y値が0.25を超えているので、内部抵抗の低減効果が見られなかった。試料No.1-10は、本発明の組成式とは異なる組成式Li1.9Mn(Si0.9P0.1)O4であるため、内部抵抗の低減効果が見られなかった。また、試料No.1-1、No.1-6、No.1-9、No.1-10の150mAh/gでの電圧に比べて、試料No.1-14では該電圧が高くなっているが、その他の試料と比べると、該電圧が低くなっていた。
また、表1A及び表1Dの結果より、y値が0.03125の倍数である場合と0.03125の倍数でない場合について、例えば、試料No.1-2とNo.1-3を比較すると、y値が0.03125の倍数である場合には内部抵抗の低減効果の安定性に優れることが示されている。
また、試料No.1-11〜No.1-13で、塗工性の評価を行った。各試料をそれぞれ90質量%と、ポリフッ化ビニリデン(PolyVinylidene DiFluoride、PVDF)4質量%、アセチレンブラック6質量%とを分散媒(N-methylpyrrolidone、NMP)に混合してスラリーを調製する。前記スラリーを厚さ20μmのアルミニウム箔上にクリアランス300μmとしたベーカー式アプリケータ―を用いて塗布し、110℃の乾燥器で乾燥させた。乾燥後の塗膜の表面を目視観察して、表面の凹凸が顕著なものやクラックが発生したものを「塗工性不良」、表面が平坦でクラックが発生しなかったものを「塗工性良」と評価した。
試料No.1-11〜No.1-13は、「塗工性良」という結果であった。また、球状粒子内に適度な空隙が有するものは、高いレートでも優れた放電容量を示すものであった。
出発原料として、硝酸リチウム(LiNO3)、硝酸鉄(III)九水和物(Fe(NO3)3・9H2O)、テトトラエトキシシラン(以下、TEOSという)、リン酸(H3PO4)、硫酸アンモニウム((NH4)2SO4)を用いた。表2Aの各組成比になるように、前記原料を水に溶解して水溶液を調製した。ここで、TEOSは、予めメトキシエタノールに溶解し、その溶液を水に溶解させた。更に、前記水溶液に炭素材となる有機化合物としてグルコースを添加した。
これらの水溶液を、それぞれ、窒素ガスからなるキャリヤーガスを用いて750℃に加熱した加熱炉中で噴霧熱分解することにより、試料を作製した。試料No.2-18については、800℃の加熱炉中に噴霧した。
表2Bに示すように、試料No.2-1〜No.2-10は、更に、湿式粉砕し、その後、1%H2/Ar中で550℃、10h熱処理を行った。試料No.2-18は、更に、湿式粉砕し、その後、1%H2/Ar中で550℃、20h熱処理を行った。試料No.2-11〜No.2-16は、前記粉砕も熱処理も行っていない。試料No.2-17は、試料No.2-12を粉砕した後、造粒したものである。
なお、溶液中の金属イオンの濃度は、酸化物組成モル換算で0.1〜0.35mol/Lの範囲で溶液を調製した。前記グルコースは、グルコース/酸化物のモル比2〜2.4の範囲で添加した。また、粉砕していない試料は球状粒子であり、液滴中の金属イオン濃度、グルコース含有量によって、球状粒子のサイズを制御した。
各試料の、溶液中の金属イオンの濃度、グルコース添加量は表2A及び表2Bに示す通りである。
上述のようにして得られた試料No.2-1〜No.2-18のそれぞれについて、実施例1と同様に分析を行った。
試料No.2-1〜No.2-18をX線回折測定したところ、試料No.2-1〜No.2-10、No.2-18は、熱処理をしているので、Li2FeSiO4結晶相と類似の回折パターンであった。但し、元素置換している試料では、回折ピークにシフトが見られた。試料No.2-11〜No.2-17は、CuKα線で2θ=15〜18°には回折ピークが現れないが、2θ=33±2°にはブロードな回折ピークが現れる結晶質であった。
TEM観察より、試料No.2-1〜No.2-18は全て海島構造の複合体であり、既出の方法により、島(酸化物)の円換算径を算出し、得られた各試料の円換算径を表2Cに併記した。
SEMを用いて、試料No.2-11〜No.2-17の球状粒子を観察し、その画像から粒子のサイズとして円換算径を算出した。表2Cの「粒子サイズ」欄に示したような値であった。尚、試料No.2-1〜No.2-9は、0.15μmサイズに粉砕したものであり、試料No.2-18は0.18μmサイズに粉砕したものであるので、球状粒子ではなく、これらのサイズの異形微粒子である。また、試料No.2-17は、試料No.2-12を粉砕して造粒したものなので、球状に造粒された粒子のサイズである。
また、球状粒子である試料No.2-11〜No.2-17は、それらの断面もSEMで観察した。その画像から、粒子内の200nm以上の空隙を選定し、該空隙の存在量として、面積率を求めた。試料No.2-11〜No.2-16は、表2Cの「粒子内の空隙」の「面積率」欄に示したような値であった。試料No.2-17は、試料No.2-12を粉砕して造粒した粒子であるので、粒子内はち密であり、200nmサイズのような大きな空隙は存在しなかった。
電池特性評価については、次の点のみが実施例1と異なる点である。
初期充放電試験は、先ず、電圧範囲1.5〜5.0V、0.1CのCC-CV条件で4回予備充放電を繰り返した後に0.1CでCC-CV条件で250mAh/g充電し、その放電容量を測定した結果を初期充放電容量とした。
内部抵抗の低減効果については、前記初期放電容量を求めた放電曲線から100mAh/gでの電圧を求めて、該電圧が高くなるのが内部抵抗が低減されたと判断した。更に、充放電を20サイクルまで繰り返して、20サイクルから25サイクル間の放電曲線における100mAh/gでの電圧変化の傾き(1サイクル当たりの電圧変化)を求め、内部抵抗の低減効果の安定性とした。
また、放電容量維持率は、(10サイクル目の1.5Vの放電容量/2サイクル目の1.5Vの放電容量)×100の値とした。
表2A及び表2Cの結果より、y値がゼロである試料No.2-1の100mAh/gでの電圧に比べて、y値がゼロを超える試料No.2-2〜No.2-5、No.2-7〜No.2-8、No.2-11〜2-18は、該電圧が高くなり、内部抵抗の低減効果が見られた。試料No.2-6及びNo.2-9は、y値が0.25を超えているので、内部抵抗の低減効果が見られなかった。試料No.2-10は、本発明の組成式とは異なる組成式Li1.9Fe(Si0.9P0.1)O4であるため、内部抵抗の低減効果が見られなかった。
また、試料No.2-1、No.2-6、No.2-9、No.2-10の100mAh/gでの電圧に比べて、試料No.2-18では該電圧が高くなっているが、その他の試料と比べると、該電圧が低くなっていた。
また、表2A及び表2Dの結果より、y値が0.03125の倍数である場合と0.03125の倍数でない場合について、例えば、試料No.2-2とNo.2-3を比較すると、y値が0.03125の倍数である場合には内部抵抗の低減効果の安定性に優れることが示されている。
また、試料No.2-11〜No.2-17で、塗工性の評価を行い、No.2-11〜No.2-13、No.2-15〜No.2-17が「塗工性良」という結果であった。また、粒子内に適度な空隙が有するものは、高いレートでも優れた放電容量を示すものであった。
出発原料として、炭酸リチウム(Li2CO3)、シュウ酸鉄(II)二水和物(FeC2O4・2H2O)、炭酸マンガン(MnCO3)、酸化コバルト(CoO)、二酸化ケイ素(SiO2)、リン酸アンモニウム((NH4)3PO4)、硫酸アンモニウム((NH4)2SO4)を用いて、固相反応法で、表3Aの組成欄に記載されている各酸化物粉末を調製した。
先ず、表3Aの組成欄に記載の組成比になるように、上記各原料を組合せて秤量し、メタノールを使用してボールミルで12時間、湿式混合した。それぞれ得られた混合物を窒素雰囲気下850℃で24時間焼成を行い、その後、遊星ボールミルによる粉砕を行った。更に、前記粉砕粉末を窒素雰囲気下950℃で10時間焼成を行って、酸化物粉末を調製した。
上記調製した各酸化物粉末には、予め、アセチレンブラックを10質量%混合した。アセチレンブラックの混合方法は、各酸化物粉末とアセチレンブラックを、エタノールを使用したボールミルで12時間、湿式混合した。得られた混合物を窒素雰囲気下400℃で5時間焼成した。
上述のようにして得られた試料No.3-1〜No.3-14のそれぞれについて、実施例1と同様に分析を行った。
試料No.3-1〜No.3-10をX線回折したところ、試料No.3-1〜No.3-10は、Li2CoSiO4結晶相と類似の回折パターンを主相とするものであった。試料No.3-11〜No.3-12は、Li2FeSiO4結晶相と類似の回折パターンを主相とするものであった。試料No.3-13〜No.3-14は、Li2MnSiO4結晶相と類似の回折パターンを主相とするものであった。但し、元素置換している試料では、回折ピークにシフトが見られた。
試料No.3-1〜No.3-10の電池特性評価については、次の点のみが実施例1と異なる点である。
初期充放電試験は、先ず、電圧範囲1.0〜5.0V、0.1CのCC-CV条件で4回予備充放電を繰り返した後に0.1CでCC-CV条件で200mAh/g充電し、その放電容量を測定した結果を初期充放電容量とした。
内部抵抗の低減効果については、前記初期放電容量を求めた放電曲線から100mAh/gでの電圧を求めて、該電圧が高くなるのが内部抵抗が低減されたと判断した。更に、充放電を20サイクルまで繰り返して、15サイクルから20サイクル間の放電曲線における100mAh/gでの電圧変化の傾き(1サイクル当たりの電圧変化)を求め、内部抵抗の低減効果の安定性とした。
表3Aの結果より、y値がゼロである試料No.3-1の100mAh/gでの電圧に比べて、y値がゼロを超える試料No.3-2〜No.3-5、No.3-7〜No.3-8は、該電圧が高くなり、内部抵抗の低減効果が見られた。試料No.3-6及びNo.3-9は、y値が0.25を超えているので、内部抵抗の低減効果が見られなかった。試料No.3-10は、本発明の組成式とは異なる組成式Li1.9Co(Si0.9P0.1)O4であるため、内部抵抗の低減効果が見られなかった。
また、表3A及び表3Bの結果より、y値が0.03125の倍数である場合と0.03125の倍数でない場合について、例えば、試料No.3-2とNo.3-3を比較すると、y値が0.03125の倍数である場合には内部抵抗の低減効果の安定性に優れることが示されている。
試料No.3-11〜No.3-12の電池特性評価については、実施例2と同様である。試料No.3-13〜No.3-14の電池特性評価は、実施例1と同様である。
表1C、表1D、表3A及び表3Bの結果より、海島構造の複合体ではない試料No.3-13〜No.3-14と比べて、海島構造の複合体である試料No.1-4、No.1-7は、内部抵抗の低減効果、内部抵抗の低減効果の安定性などについて優れている。
また、表2C、表2D、表3A及び表3Bの結果より、海島構造の複合体ではない試料No.3-11〜No.3-12と比べて、海島構造の複合体である試料No.2-4、No.2-7は、内部抵抗の低減効果、内部抵抗の低減効果の安定性などについて優れている。
Claims (8)
- 組成式Li2(M1-yLiy)(Si,MB)O4(ここで、Mは、Fe、Mn、Co、及びNiよりなる群から選ばれる1つ以上の元素である。MBは、Li+のy分の電荷を補償するために、Siを置換する元素である。)で表される酸化物と、炭素材との複合体からなり、
前記酸化物の組成式において0<y≦0.25であり、
前記複合体は、前記炭素材に対して前記酸化物が島状に点在する海島構造を呈し、当該海島構造の島の円換算径の平均値が3nm以上15nm以下であることを特徴とするリチウムイオン二次電池用正極材料。 - 前記yの値が、0.03125の倍数であることを特徴とする請求項1に記載のリチウムイオン二次電池用正極材料。
- 前記MBが、Pであることを特徴とする請求項1又は2に記載のリチウムイオン二次電池用正極材料。
- 前記複合体が1μm以上20μm以下のサイズを有する粒子であって、
前記粒子の内部には空隙が存在することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のリチウムイオン二次電池用正極材料。 - 前記粒子の内部に200nm以上前記粒子サイズ未満のサイズを有する空隙が存在することを特徴とする請求項4に記載のリチウムイオン二次電池用正極材料。
- 前記空隙の存在量が、前記粒子断面における面積率で20%以上80%以下であることを特徴とする請求項5に記載のリチウムイオン二次電池用正極材料。
- 請求項1〜6のいずれか一項に記載のリチウムイオン二次電池用正極材料、及び、結合剤を含む正極層を有する金属箔を有することを特徴とするリチウムイオン二次電池用正極部材。
- 請求項1〜6のいずれか一項に記載のリチウムイオン二次電池用正極材料、又は請求項7に記載のリチウムイオン二次電池用正極部材を用いたことを特徴とするリチウムイオン二次電池。
Applications Claiming Priority (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2011264388 | 2011-12-02 | ||
| JP2011264388 | 2011-12-02 | ||
| PCT/JP2012/078910 WO2013080763A1 (ja) | 2011-12-02 | 2012-11-08 | リチウムイオン二次電池用正極材料、リチウムイオン二次電池用正極部材、及びリチウムイオン二次電池 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPWO2013080763A1 JPWO2013080763A1 (ja) | 2015-04-27 |
| JP5967101B2 true JP5967101B2 (ja) | 2016-08-10 |
Family
ID=48535230
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2013547079A Expired - Fee Related JP5967101B2 (ja) | 2011-12-02 | 2012-11-08 | リチウムイオン二次電池用正極材料、リチウムイオン二次電池用正極部材、及びリチウムイオン二次電池 |
Country Status (3)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP5967101B2 (ja) |
| TW (1) | TWI536645B (ja) |
| WO (1) | WO2013080763A1 (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2016081634A (ja) * | 2014-10-14 | 2016-05-16 | 古河電気工業株式会社 | リチウムイオン二次電池用正極活物質 |
| CN115692696B (zh) * | 2021-07-30 | 2026-01-16 | 深圳市德方创域新能源科技有限公司 | 两元补锂添加剂及其制备方法与应用 |
Family Cites Families (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP6057402B2 (ja) * | 2010-03-02 | 2017-01-11 | 住友大阪セメント株式会社 | 電極活物質とその製造方法及びリチウムイオン電池 |
| JP2011243349A (ja) * | 2010-05-17 | 2011-12-01 | Sanyo Electric Co Ltd | 正極活物質及びこの正極活物質を用いた非水電解質二次電池 |
| WO2012105039A1 (ja) * | 2011-02-04 | 2012-08-09 | 株式会社日立製作所 | リチウム二次電池用正極材料、リチウム二次電池用正極、及びリチウム二次電池 |
| WO2013005705A1 (ja) * | 2011-07-04 | 2013-01-10 | 昭栄化学工業株式会社 | リチウムイオン二次電池用の正極材料、正極部材、リチウムイオン二次電池及び前記正極材料の製造方法 |
| US20140147744A1 (en) * | 2011-07-04 | 2014-05-29 | Shoei Chemical Inc. | Postive electrode material for lithium ion secondary battery, positive electrode for lithium ion secondary battery, and lithium ion secondary battery |
| JP5637102B2 (ja) * | 2011-09-05 | 2014-12-10 | 昭栄化学工業株式会社 | リチウムイオン二次電池用正極材料、リチウムイオン二次電池用正極部材、及びリチウムイオン二次電池 |
| JP2013065483A (ja) * | 2011-09-20 | 2013-04-11 | Hitachi Ltd | リチウム二次電池用正極材料、リチウム二次電池用正極、及びリチウム二次電池 |
| WO2013047233A1 (ja) * | 2011-09-28 | 2013-04-04 | 昭栄化学工業株式会社 | リチウムイオン二次電池用正極材料、リチウムイオン二次電池用正極部材、及びリチウムイオン二次電池 |
-
2012
- 2012-11-08 WO PCT/JP2012/078910 patent/WO2013080763A1/ja not_active Ceased
- 2012-11-08 JP JP2013547079A patent/JP5967101B2/ja not_active Expired - Fee Related
- 2012-11-29 TW TW101144637A patent/TWI536645B/zh not_active IP Right Cessation
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| WO2013080763A1 (ja) | 2013-06-06 |
| TW201332200A (zh) | 2013-08-01 |
| TWI536645B (zh) | 2016-06-01 |
| JPWO2013080763A1 (ja) | 2015-04-27 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JP5637102B2 (ja) | リチウムイオン二次電池用正極材料、リチウムイオン二次電池用正極部材、及びリチウムイオン二次電池 | |
| CN103443972B (zh) | 锂离子二次电池用正极材料及其制造方法 | |
| KR101840541B1 (ko) | 리튬 이차전지용 양극활물질, 이의 제조 방법 및 이를 포함하는 리튬 이차전지 | |
| KR102572648B1 (ko) | 리튬전지용 복합양극활물질, 이를 포함하는 리튬전지용 양극 및 리튬전지 | |
| JP5867505B2 (ja) | リチウムイオン二次電池用の正極材料、正極部材、リチウムイオン二次電池及び前記正極材料の製造方法 | |
| JP5871543B2 (ja) | 改質リン酸バナジウムリチウム炭素複合体、その製造方法、リチウム二次電池正極活物質及びリチウム二次電池 | |
| KR20170071945A (ko) | 양극 활물질, 이를 포함하는 양극 및 리튬 전지, 상기 양극 활물질의 제조방법 | |
| JP5939253B2 (ja) | リチウムイオン二次電池用正極材料、リチウムイオン二次電池用正極及びリチウムイオン二次電池 | |
| JP5850058B2 (ja) | リチウムイオン二次電池用正極材料、リチウムイオン二次電池用正極部材、及びリチウムイオン二次電池 | |
| TWI556494B (zh) | 鋰離子二次電池用正極材料、鋰離子二次電池用正極構件、鋰離子二次電池、及鋰離子二次電池用正極材料之製造方法 | |
| JP5967101B2 (ja) | リチウムイオン二次電池用正極材料、リチウムイオン二次電池用正極部材、及びリチウムイオン二次電池 | |
| CN103782425B (zh) | 锂离子二次电池用正极材料、锂离子二次电池用正极及锂离子二次电池 | |
| WO2026023655A1 (ja) | ニオブ含有酸化物粉末、それを用いた電極、及び非水電解質蓄電デバイス |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20150526 |
|
| TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20160607 |
|
| A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20160620 |
|
| R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5967101 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |
