JP6001009B2 - 乗物用シート - Google Patents

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Description

本発明は、乗物用シートに関する。詳しくは、リフタ機構を備える乗物用シートに関する。
従来から、リフタ機構を採用した乗物用シートは広く知られている。リフタ機構は、シートクッションのフレーム位置を上下させる機能を備えるものであり、四つのリフタリンクを傾動させることで、クッションフレームを上下に移動させる構造のものが知られている(特許文献1参照)。特許文献1に記載の構造の場合、左右方向に延びるリヤパイプとリフタリンクは固定されており、リフタリンクが傾動することにより、リヤパイプがシートクッションに対して摺動するように回動することになる。この構造を利用して、フロントパネルとリヤパイプとの間に掛け渡した支持部材の張り具合をクッションフレームの上下移動に絡めて変化させているのが特許文献1に記載されている技術である。
特開2006−15116号公報
ところで、特許文献1に記載されているように、リフタ機構を利用してクッションフレームを上下動させると、図8に示すようにクッションフレームの傾き具合が変わる場合がある。図8においてはクッションフレームの後側の方が前側よりも上下方向に移動しやすい構造のため、クッションフレームの傾き具合が変わる構造である。このような構造であると、クッションフレームが上方に位置する場合と下方に位置する場合では、着座者を支える面の角度が大きく変わってしまう恐れがある。これは、支持部材の角度変化がクッションフレームの角度変化と略一致することから生じうる事項である。本発明者はこのような角度変化を緩和することはできないかと検討した。
本発明は、上記した点に鑑みて創案されたものであって、本発明が解決しようとする課題は、クッションフレームの傾きの変化により生じうる支持部材の傾きの変化を緩和することにある。
上記課題を解決するために、本発明は次の手段をとる。先ず、第1の発明は、着座者の荷重を支えることが可能な支持部材と、クッションフレームと、クッションフレームに対して回動可能に取り付けられているリヤパイプと、リヤパイプに対して固定されているリフタリンクとを備え、リフタリンクを傾動させることでクッションフレームを上下移動させるとクッションフレームの傾きが変化する乗物用シートであって、前記リヤパイプに対してブラケットが回動可能に取り付けられており、当該ブラケットを介して前記支持部材がリヤパイプに接続されていることを特徴とする。
この第1の発明によれば、リヤパイプに回動可能に取り付けられたブラケットを介して支持部材がリヤパイプに接続されているため、クッションフレームと支持部材との相対位置が固定されることを回避することが可能となる。そのため、クッションフレームを上下移動させる際に生じる支持部材の角度変化をクッションフレームの角度変化よりも小さくすることが可能となり得る。
またの発明は前記支持部材は回動軸を中心に回動することで、左右方向に変位可能であることを特徴とする。
この第の発明によれば、支持部材を回動させて左右方向に変位させることが可能であるため、着座したまま骨盤を左右方向に移動させることがしやすくなり、疲労の蓄積を抑制することが可能となり得る。また、弧を描くように左右方向に移動させることが可能であるから、着座者の体勢が大きく崩れることを防ぎながら骨盤を左右方向に移動させることが可能となり得る。
の発明は、第の発明において、前記ブラケットには、ワイヤが備えられており、前記支持部材は前記ワイヤに沿って移動可能であることを特徴とする。
この第の発明によれば、支持部材が回転する際にワイヤに沿って移動可能であるため、移動の軌道を適切なものとすることが可能となり得る。また、支持部材の適切な支持が可能となり得る。
本発明によれば、クッションフレームの傾きの変化により生じうる支持部材の傾きの変化を緩和することが可能となる。
本発明の乗物用シートの斜視図である。 本発明のシートクッションの内部構造を示した斜視図である。 本発明のシートクッションの分解斜視図である。 本発明のシートクッションの内部構造を示した平面図である。 本発明のシートクッションの内部構造を示した側面図である。 支持部材が回動により左側に移動した状態を示したシートクッションの背面図である。 回動軸と支持部材とブラケットのワイヤとリヤパイプの位置関係を示した図である。 シートクッションがリフタ機構により上下移動した場合のクッションフレームの挙動を示す図である。
以下に、本発明を実施するための形態について、適宜図面を用いながら説明する。なお、本明細書における前後方向、上下方向、左右方向などの方向は、図1などに示したXが前方向、Yが左方向、Zが上方向と規定される。例えば、通常、着座者が着座した際に視界に入るほうが前方で、視界に入らない後頭部側が後方となる。
本実施の形態における乗物用シート1は、特に車両に適用されるものである。乗物用シート1は、主に着座者の大腿部と対向することになる支持面を備えるシートクッション2と、シートクッション2に対して傾動可能であり主に着座者の背中と対向することになる支持面を備えるシートバック3と、シートバック3に接続され主に着座者の頭部と対向することになるヘッドレスト4とを備えた構成である。
シートクッション2は、シートの骨格を形成するようにクッションフレーム21を備えている(図2〜5参照)。また、クッションフレーム21に対して回動可能に取り付けられているリヤパイプ22と、リヤパイプ22に対して固定されているリフタリンク24とを備えている。リフタリンク24の一端側はフロアFL側に対して水平方向の移動ができないように固定可能なものであり、リフタリンク24を傾動させることでクッションフレーム21を上下移動させることが可能なものである。クッションフレーム21を上下移動させるとクッションフレーム21の傾きが変化するものであるが、これは、クッションフレーム21の前端側と後端側における高さ位置の差がクッションフレーム21を上下移動させると変化することに起因するものである。
シートクッション2には、着座者の荷重を支えることが可能な支持部材25が備えられている。当該支持部材25の一端側は、クッションフレーム21に接続されている。また、当該支持部材25の他端側は、リヤパイプ22に対して回動可能に取り付けられているブラケット26などを介してリヤパイプ22に接続されている(図2及び図3参照)。ブラケット26はリヤパイプ22の外周面に沿って動くことにより図2に矢印で示すように回動するものである。このような構成であるため、例えば、クッションフレーム21の後端の高さが最も高い位置にある状態(図8の二点鎖線で示した状態)から最も低い位置にある状態(図8の破線で示した状態)にしようとすると、リヤパイプ22は回転する。ブラケット26はリヤパイプ22の回転とは異なる挙動を示すように、リヤパイプ22に対して回動することで、支持部材25の角度が調整される。同様に、クッションフレーム21の後端の高さが最も低い位置にある状態から最も高い位置にある状態にしようとしても、リヤパイプ22は回転する。ブラケット26はリヤパイプ22の回転とは異なる挙動を示すように、リヤパイプ22に対して回動することで、支持部材25の角度が調整される。このような事象が発生し得るため、クッションフレーム21の角度変化よりも支持部材25の角度変化を小さくすることが可能となり得る。したがって、着座者を支持する面の角度変化を小さくすることが可能となり得る。
シートクッション2の内部構造について、より詳細に説明する。シートクッション2は、シートの骨格を形成するようにクッションフレーム21を備えている。クッションフレーム21は平面視略U字状に形成されており、本実施の形態におけるクッションフレーム21はフロントパネル211と、フロントパネル211の左右両端側に各々接続される二つのサイドフレーム212により形成されている(図2及び図4参照)。サイドフレーム212の後方側には貫通孔212aが設けられており、当該貫通孔212aに対してリヤパイプ22が挿入されている。リヤパイプ22はサイドフレーム212に対して回動可能な状態で取り付けられている。リヤパイプ22にはシートクッション2の後側に配置されるリフタリンク24であるリヤリフタリンク241が二つ固定されている。リヤリフタリンク241が傾動することにより、リヤパイプ22が貫通孔212a内で回転できるように構成されている。リフタリンク24のうち、シートクッション2の前側に配置されるフロントリフタリンク242については、サイドフレーム212に対して回動可能に取り付けられたフロントパイプ23に固定されている。リヤリフタリンク241とフロントリフタリンク242はアッパレール27に対して傾動可能に取り付けられている。アッパレール27はフロアFLに固定されたロアレール28に対して摺動可能であり、アッパレール27がロアレール28に対して摺動することで、クッションフレーム21を前後方向に移動させることが可能な構成となっている。
クッションフレーム21とリヤパイプ22との間には係合機構51が取り付けられており、係合機構51を操作することでリヤパイプ22を回動させることが可能となっている。係合機構51は、リヤパイプ22側に固定されているセクタギヤ52と、サイドフレーム212に対して回動可能に取り付けられているピニオンギヤ53とを備えている(図3及び図4参照)。本実施の形態においては、セクタギヤ52は右側に配置されたリヤリフタリンク241に設けられている。セクタギヤ52とピニオンギヤ53は噛み合うように配置されており、ピニオンギヤ53を回動させることでピニオンギヤ53とセクタギヤ52との噛み合い位置を変えることができる構成である。つまり、ピニオンギヤ53を回動させることで、リヤパイプ22を回動させてクッションフレーム21とリヤリフタリンク241との相対角度を調整し、クッションフレーム21を上下に移動させることが可能となっている。本実施の形態においてはクッションフレーム21に対するリヤリフタリンク241の傾き角度が変わるのにともなって、連動してクッションフレーム21に対するフロントリフタリンク242の傾き角度が変わる構成である。フロアFL側におけるリヤリフタリンク241の回転中心となる回転中心軸とクッションフレーム21側の回転中心となる回転中心軸(リヤパイプ22の中心軸)との距離L1と、フロアFL側におけるフロントリフタリンク242の回転中心となる回転中心軸とクッションフレーム21側の回転中心となる回転中心軸との距離L2とでは、前者のほうが長く構成されており、クッションフレーム21は前端側よりも後端側のほうが上下変位しやすいように構成されている(図5参照)。
支持部材25は、その前端側がクッションフレーム21と接続されており、後端側がブラケット26と接続されている。本実施の形態の支持部材25はバネ部材251を備えており、更には、バネ部材251を張ることが可能な可動フレーム252を備えている。可動フレーム252は断面視略四角形状に構成された枠部252aと、枠部252aの左右各々から斜め上方に向けて延びるように形成されるサポート部252bを備えている(図3参照)。枠部252aには棒状の部材を屈曲することで面状に形成されたバネ部材251が取り付けられており、着座者からかけられる荷重を受けてバネ部材251が弾性変形することができる構成とされている。支持部材25は、その上に図示しないパッド部材を配置することができるものであり、パッド部材などを介して支持部材25にかけられた着座者の荷重を受けることができるものである。
支持部材25は左右方向に移動できるようにするため、クッションフレーム21の前端側に設けた回転軸部55の長手方向に形成される回動軸Rを中心に回転可能に構成されている(図2、図6及び図7参照)。支持部材25は、その一端側が回転軸部55に対して取り付けられており、他端側がブラケット26に対して取り付けられている。支持部材25はブラケット26に対して摺動可能に取り付けられており、ブラケット26はリヤパイプ22に対して回動可能に取り付けられている。そのため、支持部材25はブラケット26を介してリヤパイプ22に対して接続されていることになり、支持部材25はリヤパイプ22に対して相対移動可能に接続されていることになる。
サイドフレーム212には回転可能なローラ56が取り付けられており、当該ローラ56がサポート部252bと接することが可能な構成となっている(図3参照)。ローラ56は、支持部材25から受けた荷重により回転することが可能に取り付けられており、支持部材25の回転を妨げずに支持部材25から荷重を受けることが可能となっている。
支持部材25にはブラケット26と係合することが可能な係合部58が設けられている。本実施の形態のブラケット26は、平板を用いて断面視略J字状となるように形成されたフック部材61と、二つのフック部材61と連結されるワイヤ62とを備えるものである(図2及び図3参照)。前記係合部58には上下方向に並列するように滑車64が設けられており、滑車64間にワイヤ62を挟み込むことができるように構成されている。ワイヤ62は滑車64に挟みこまれるように位置しているため、乗物が振動してもワイヤ62と滑車64との係合状態を維持することが可能となり得るものである。また、当該係合状態を維持しながらワイヤ62と滑車64を相対的に移動させることがスムーズにできるようになり得るものでもある。なお、本実施の形態の係合部58は支持部材25の後端に脱着可能に設けられており、図3においてはブラケット26に対して係合部58が取り付けられた状態を示している。
本実施の形態のワイヤ62は、その一部を円弧状に湾曲させたものである(図2参照)。図7に示すように、ワイヤ62の円弧の部位は回動軸Rと直交する側に回動軸Rから一定の距離離れるように形成されるものであり、支持部材25が回動軸Rを中心に回転する際に、スムーズに回転できる構成となっている。また、ワイヤ62はリヤパイプ22に回動可能に取り付けられたブラケット26に固定されているため、ワイヤ62の位置もやや前後方向に移動可能である。したがって、支持部材25が回転する際にワイヤ62に伝えられる力によって、ワイヤ62を前後方向に移動させることが可能となり、支持部材25の回転をスムーズに行うことが可能となり得る。なお、リヤパイプ22にはブラケット26の左右方向への移動を規制するガイド突部59がリヤパイプ22の周方向に沿って設けられている。そのため、回転により支持部材25が左右方向に移動しても、ブラケット26が左右方向に移動することは抑制可能となる。
また、ブラケット26をリヤパイプ22にぶら下がるように取り付け、支持部材25とブラケット26の係合位置をリヤパイプ22よりも下方となるように構成している(図2及び図7参照)。したがって、リヤパイプ22近傍においても支持部材25の位置を比較的低い位置にすることが可能となる。このような構成を採用すると、支持部材25の上に載せるパッド部材の厚みを厚くしても、シート全体におけるシートクッション2の高さを従来技術と同様にすることが可能となり、見た目に比して座り心地の良い乗物用シート1とすることが可能となり得る。
本実施の形態の乗物用シート1は、着座者の荷重を支えることが可能な支持部材25と、クッションフレーム21と、クッションフレーム21に対して回動可能に取り付けられているリヤパイプ22と、リヤパイプ22に対して固定されているリフタリンク24とを備え、リフタリンク24を傾動させることでクッションフレーム21を上下移動させるとクッションフレーム21の傾きが変化する乗物用シート1であって、前記リヤパイプ22に対してブラケット26が回動可能に取り付けられており、当該ブラケット26を介して前記支持部材25がリヤパイプ22に接続されているものである。つまり、リヤパイプ22に回動可能に取り付けられたブラケット26を介して支持部材25がリヤパイプ22に接続されているため、クッションフレーム21と支持部材25との相対位置が固定されることを回避することが可能となる。そのため、クッションフレーム21を上下移動させる際に生じる支持部材25の角度変化をクッションフレーム21の角度変化よりも小さくすることが可能となり得る。
また、支持部材25は回動軸Rを中心に回動することで、左右方向に変位可能であるため、着座したまま骨盤を左右方向に移動させることがしやすくなり、疲労の蓄積を抑制することが可能となり得る。また、弧を描くように左右方向に移動させることが可能であるから、着座者の体勢が大きく崩れることを防ぎながら骨盤を左右方向に移動させることが可能となり得る。
また、ブラケット26には、ワイヤ62が備えられており、前記支持部材25は前記ワイヤ62に沿って移動可能であるため、支持部材25が回転する際にワイヤ62に沿って移動可能となり、移動の軌道を適切なものとすることが可能となり得る。また、支持部材25の適切な支持が可能となり得る。
また、支持部材25が略左右対称となるように配置される通常状態においては支持部材25のサポート部252bとサイドフレーム212は回動が規制されないものである。一方、支持部材25が所定の量回転すると、支持部材25に設けられたサポート部252bがサイドフレーム212と当接することにより、それ以上の回動の規制が可能となっている。したがって、支持部材25が過度に回転することを抑制することが可能となる。
以上、一つの実施の形態を用いて説明したが、本発明は、上記実施形態のほか、その他各種の形態で実施可能なものである。例えば、支持部材は、左右方向に移動しないように構成することも可能である。また、左右方向には移動するが、回動しないように構成することも可能である。
また、支持部材は可動フレームを使用しない構成とすることも可能である。この場合、例えば、バネ部材の一端がブラケットに取り付けられており、他端がクッションフレームに取り付けられている構成とすることが可能である。また、支持部材はバネ部材を用いない構造とすることも可能である。この場合、可動フレームは枠部の下部に底を形成する構成としたり、枠部に棒状の部材を掛け渡したりすることで着座者からの荷重を受けやすくすることも可能である。
また、ワイヤと係合する部材は滑車である必要性は無く、例えば支持部材の後部に設けたプレートに穴をあけ、その穴にワイヤを挿入することでワイヤと支持部材をワイヤを係合させることも可能である。また、滑車は上下双方に設けずに、どちらか一方に設ける構成とすることも可能であるが、この場合も、滑車以外の部材を用いてワイヤと支持部材との係合状態が維持できるようにすることが好ましい。また、滑車を一方のみに設ける場合はワイヤの上側に設けることが好ましい。
また、乗物としては、車両であることに限らず、飛行機やヘリコプターなど空中を飛行する乗物や、船舶や潜水艇など海面や海中などを移動する乗物としてもよい。
1 乗物用シート
2 シートクッション
3 シートバック
4 ヘッドレスト
21 クッションフレーム
22 リヤパイプ
24 リフタリンク
25 支持部材
26 ブラケット
62 ワイヤ
R 回動軸

Claims (2)

  1. 着座者の荷重を支えることが可能な支持部材と、クッションフレームと、クッションフレームに対して回動可能に取り付けられているリヤパイプと、リヤパイプに対して固定されているリフタリンクとを備え、リフタリンクを傾動させることでクッションフレームを上下移動させるとクッションフレームの傾きが変化する乗物用シートであって、
    前記リヤパイプに対してブラケットが回動可能に取り付けられており、当該ブラケットを介して前記支持部材がリヤパイプに接続されており、
    前記支持部材は回動軸を中心に回動することで、左右方向に変位可能であることを特徴とする乗物用シート。
  2. 請求項1に記載の乗物用シートであって、
    前記ブラケットには、ワイヤが備えられており、前記支持部材は前記ワイヤに沿って移動可能であることを特徴とする乗物用シート。
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