JP6002596B2 - マグネットキャッチ - Google Patents

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Description

本発明は、磁力により被吸着物を保持するマグネットキャッチに関する。
従来、被固定物に固定され、磁力により被吸着物を被固定物に接近した状態で保持するマグネットキャッチが知られている。
上記マグネットキャッチの一例としては、永久磁石からなるマグネットブロックおよび当該マグネットブロックが発生する磁力により磁化する材料からなる一対のヨークを備える吸着体と、吸着体を収容するとともに被固定物に固定されるケースと、を具備する。例えば、特許文献1に記載の如くである。
特開2012−21338号公報
マグネットキャッチで保持する被吸着物には、その吸着面が平面形状の場合と、円筒形状(中実の円柱形状を含む。以下同じ)の場合がある。従来技術においては、一対のヨークを、その断面形状が矩形である鋼板(略直方体状の鋼板)で構成し、円筒形状の被吸着物を保持する構成としている。このような場合、ヨークのエッジ部分が円筒形状の被吸着物に当接した際に、被吸着物を傷つけたり変形させたりする可能性があった。また、上記構成によれば、図11に示す如く被吸着物の外径の大きさが変わっても常に被吸着物とヨークの内側エッジ部分とが接触することになる。このため、ヨークの内側エッジ部分の磨耗や変形が発生する可能性があるとともに、ヨーク内側のエッジ部分における被吸着物との距離が大きくなるために磁気的なギャップが生じて被吸着物を強く吸着することが困難であった。
本発明は以上の如き状況に鑑みてなされたものである。
すなわち、本発明が解決しようとする課題は、円筒形状である被吸着物の外径の大きさに応じて、ヨークにおいて被吸着物と接触する部分を変更することにより、ヨークの磨耗や変形を抑止することができると同時に、被吸着物を傷つけたり変形させたりすることを防止できる、マグネットキャッチを提供することである。
以下では、上記課題を解決するための手段を説明する。
即ち、請求項1においては、互いに背向する2つの平面を有する磁石と、前記磁石の2つの平面にそれぞれ1個ずつ当接して配置され、前記磁石が発生させる磁場により磁化する材料からなる一対のヨークと、前記磁石及び一対の前記ヨークを開口部に収容するケースと、を具備するマグネットキャッチであって、前記ヨークのそれぞれは、前記磁石の平面に当接する当接面と、被吸着物を吸着するために前記ケースの開口部から延出する吸着面と、を備え、前記ヨークのそれぞれにおける前記吸着面には、基端側から先端側に向かうにしたがって、互いの距離が大きくなる拡幅吸着部が形成されるものである。
請求項2においては、前記吸着面には、前記拡幅吸着部の最先端に、前記開口部からの前記吸着面の延出方向と直交する平面吸着部が形成されるものである。
請求項3においては、前記吸着面が前記ケースの開口部から延出する方向から見た際に、前記拡幅吸着部の面積は、前記平面吸着部の面積よりも大きくなるように形成されるものである。
請求項4においては、前記拡幅吸着部は、前記当接面と前記吸着面との交線と直交する平面における断面形状が、円弧形状に形成されるものである。
請求項5においては、前記ヨークのそれぞれは、前記拡幅吸着部における基端部が他方のヨークの側に突出することにより、互いの前記拡幅吸着部における基端部の距離が互いの前記当接面の距離よりも小さくなるように形成されるものである。
請求項6においては、前記拡幅吸着部は、基端側から先端側に向かうにしたがって、前記当接面と前記吸着面との交線の方向の長さが変化するように形成されるものである。
請求項7においては、前記拡幅吸着部は、基端側から先端側に向かうにしたがって、前記当接面と前記吸着面との交線の方向に長くなるように形成されるものである。
請求項8においては、前記ヨークのそれぞれにおける前記吸着面は、前記拡幅吸着部の反対側の断面形状が円弧形状に形成されるものである。
請求項9においては、互いに背向する2つの平面を有する磁石と、前記磁石の2つの平面にそれぞれ1個ずつ当接して配置され、前記磁石が発生させる磁場により磁化する材料からなる一対のヨークと、前記磁石及び一対の前記ヨークを開口部に収容するケースと、を具備するマグネットキャッチであって、前記ヨークのそれぞれは、前記磁石の平面に当接する当接面と、被吸着物を吸着するために前記ケースの開口部から延出する吸着面と、を備え、前記ヨークのそれぞれにおける前記吸着面は、互いに対向する面の反対側の断面形状が円弧形状に形成されるものである。
本発明に係るマグネットキャッチによれば、円筒形状である被吸着物の外径の大きさに応じて、ヨークにおいて被吸着物と接触する部分を変更することにより、ヨークの磨耗や変形を抑止できると同時に、被吸着物を傷つけたり変形させたりすることを防止できる。
(a)から(d)はそれぞれ、第一実施形態に係るマグネットキャッチを示す正面図、側面図、図1(b)におけるX1−X1線断面図、底面図。 (a)から(d)はそれぞれ、第二実施形態に係るマグネットキャッチを示す正面図、側面図、図2(b)におけるX2−X2線断面図、底面図。 (a)から(d)はそれぞれ、第三実施形態に係るマグネットキャッチを示す正面図、側面図、図3(b)におけるX3−X3線断面図、底面図。 (a)及び(b)はそれぞれ、第四実施形態に係るマグネットキャッチを示す正面図及び底面図。 (a)及び(b)はそれぞれ、第五実施形態に係るマグネットキャッチを示す正面図及び底面図。 (a)及び(b)はそれぞれ、第六実施形態に係るマグネットキャッチを示す正面図及び底面図。 (a)及び(b)はそれぞれ、第七実施形態に係るマグネットキャッチを示す正面図及び底面図。 (a)及び(b)はそれぞれ、第八実施形態に係るマグネットキャッチを示す正面図。 (a)及び(b)はそれぞれ、第八実施形態に係るマグネットキャッチを示す正面図。 第九実施形態に係るマグネットキャッチを示す正面図。 従来技術に係るマグネットキャッチを示す正面図。
[第一実施形態]
まず、図1を用いて本発明に係るマグネットキャッチの第一実施形態であるマグネットキャッチ10について説明する。以下の各図では便宜上、各図の(a)における上下方向を「マグネットキャッチにおける上下方向」とする。同様に、各図の(a)における左右方向を「マグネットキャッチにおける左右方向」、各図の(a)における紙面に垂直な方向を「マグネットキャッチにおける前後方向」とする。なお、ここで定義された方向はマグネットキャッチが使用される時の姿勢を限定するものではない。
図1(c)に示す如く、マグネットキャッチ10は被吸着物である鋼管Ps・Pm・Pl(Ps・Pm・Plはそれぞれ、外径が小さい鋼管・外径が中程度の鋼管・外径が大きな鋼管を示している)を磁力で吸着することにより被吸着物を保持する。図1(c)における鋼管Ps・Pm・Plはその軸線を前後方向に向けた状態でマグネットキャッチ10に吸着されている。本明細書において、被吸着物は鋼管であるものとして説明するが、マグネットキャッチの被吸着物は他の形状であっても良く、例えば鋼板などを被吸着物とすることも可能である。
図1(a)から(d)に示す如く、マグネットキャッチ10は、磁石であるマグネットブロック11、一対のヨーク12・13、及び、ケース20を具備する。
マグネットブロック11は、前後面、上下面、左右面のそれぞれが互いに背向する2つの平面として形成された直方体であり、前後方向の長さが上下方向及び左右方向よりも幾分長い柱状に形成されている。なお、マグネットブロック11を円柱形状とすることも可能である。
一対のヨーク12・13は被吸着物に当接する部材であり、同じ形状のヨーク12・13がマグネットブロック11の左右の平面11a・11bにそれぞれ1個ずつ当接して左右対称に配置されている。
本実施形態の一対のヨーク12・13はフェライト系ステンレス鋼で形成されるが、本発明はこれに限定されない。即ち、ヨーク12・13を構成する材料はマグネットブロック11が発生させる磁場により磁化する材料(強磁性体)であれば良い。
一対のヨーク12・13のそれぞれは、マグネットブロック11における左右の平面11a・11bに当接する当接面12a・13aと、被吸着物である鋼管Ps・Pm・Plを吸着するためにケース20の開口部から延出する吸着面と、を備えている。そして、ヨーク12・13のそれぞれにおける吸着面は、基端側から先端側に向かうにしたがって、互いの距離が大きくなる拡幅吸着部12b・13bとして形成されている。具体的には図1(a)及び(c)に示す如く、ヨーク12・13の先端部に形成される吸着面である拡幅吸着部12b・13bは、ヨーク12・13の延出方向に対して斜めに形成されている。そして、拡幅吸着部12b・13bは、下方の先端側に向かうにしたがって左右に広がるように(互いの距離が大きくなるように)形成されている。
ケース20は下方が開口部として開口した、底面が略正方形の有底角筒状に形成され、前後方向及び左右方向にその側面を向けて配置される。ケース20はマグネットブロック11および一対のヨーク12・13を合わせたものを開口部に収容する。
本実施形態のケース20はポリプロピレン(polypropylene;PP)等の樹脂材料からなり、射出成形により成形される。なお、ケース20はマグネットブロック11が発生させる磁場により磁化しない材料(非磁性体)で形成されていれば良く、上記の素材に限定されるものではない。
本実施形態に係るマグネットキャッチ10は上記の如く構成することにより、被吸着物を傷つけたり変形させたりすることを防止できる。具体的には図1(c)に示す如く、円筒形状の被吸着物を拡幅吸着部12b・13bの平面で吸着することにより、エッジ部分が被吸着物に当接する構成と比較して、被吸着物に傷がついたり変形したりすることを防止できるのである。
また、本実施形態に係るマグネットキャッチ10は上記の如く構成することにより、さまざまな外径を有する円筒形状の被吸着物を保持する場合に、ヨーク12・13の磨耗や変形を抑止することが可能となる。具体的には図1(c)に示す如く、マグネットキャッチ10で外径が小さい鋼管Psを吸着した場合は、鋼管Psはヨーク12・13に対して、拡幅吸着部12b・13bのうち奥側(図1(c)における上側)の部分A1・A1で接することになる。これに対し、マグネットキャッチ10で外径が中程度の鋼管Pmを吸着した場合は、鋼管Pmはヨーク12・13に対して、拡幅吸着部12b・13bのうちA1・A1よりも先端側(図1(c)における下側)の部分A2・A2で接することになる。さらに、マグネットキャッチ10で外径が大きな鋼管Plを吸着した場合は、鋼管Plはヨーク12・13に対して、拡幅吸着部12b・13bのうちA2・A2よりもさらに先端側(図1(c)における下側)の部分A3・A3で接することになる。
このように、本実施形態に係るマグネットキャッチ10は、円筒形状である被吸着物である鋼管Ps・Pm・Plの外径の大きさに応じて、ヨーク12・13の拡幅吸着部12b・13bにおいて鋼管Ps・Pm・Plと接触する部分(A1・A1〜A3・A3)を変更することが可能となる。つまり、被吸着物の外径の大きさが変わった場合に、被吸着物とヨーク12・13とが接触する部分が異なるため、ヨーク12・13の磨耗や変形を抑止することができるのである。
また、本実施形態に係るマグネットキャッチ10は、被吸着物が円筒形状であった場合、拡幅吸着部12b・13bにおける面で接触して被吸着部を吸着することができる。このため、従来技術の如くエッジ部分の線で接触する場合と比較して、被吸着物に傷がついたり変形したりすることを防止できる。加えて、ヨーク12・13の拡幅吸着部12b・13bにおける被吸着物の吸着部分の周囲と被吸着物との距離が相対的に小さくなるため、エッジ形状と比較して磁気的なギャップを減少させることができ、被吸着物をより強く吸着することが可能となるのである。
また、本実施形態に係るマグネットキャッチ10は、被吸着物の外径が大きいほど、被吸着物とヨーク12・13とが接触する部分の間隔を広げることができる。このため、被吸着物の外径が大きいほど被吸着物を安定して吸着することが可能となる。
[第二実施形態]
次に、図2を用いて本発明に係るマグネットキャッチの第二実施形態であるマグネットキャッチ100について説明する。本実施形態以降で説明するマグネットキャッチについては、既出の実施形態と同様の構成については同符号を付してその説明を省略し、異なる構成を中心に説明を行う。
本実施形態のマグネットキャッチ100に係る一対のヨーク102・103のそれぞれは、マグネットブロック11における左右の平面11a・11bに当接する当接面102a・103aと、被吸着物である鋼管Ps・Pm・Plを吸着するためにケース20の開口部から延出する吸着面と、を備えている。そして、ヨーク102・103のそれぞれにおける吸着面は、基端側から先端側に向かうにしたがって、互いの距離が大きくなる拡幅吸着部102b・103bとして形成されている。また、吸着面には、拡幅吸着部102b・103bの最先端に、吸着面の延出方向と直交する平面吸着部102c・103cが形成されている。つまり、平面吸着部102c・103cは、マグネットキャッチ10の上下方向に対して直交する面として形成されているのである。
本実施形態に係るマグネットキャッチ100は上記の如く構成することにより、さまざまな外径を有する円筒形状の被吸着物(図2(c)に示す鋼管Ps・Pm・Pl)を保持する場合に、接触する部分(図2(c)に示すA1・A1〜A3・A3)を変更することができる。これにより、被吸着物に傷がついたり変形したりすることを防止し、かつ、ヨーク102・103の磨耗や変形を抑止することが可能となるとともに、平面形状の被吸着物の吸着力を維持することができる。つまり、被吸着物が平面形状である場合に、平面吸着部102c・103cにおける面で接触して被吸着部を吸着することができるため、被吸着物を安定して吸着することができる(吸着力が弱くなることがない)のである。
さらに、本実施形態に係るマグネットキャッチ100は、ヨーク102・103の吸着面がケース20の開口部から延出する方向である下方から見た際に、拡幅吸着部102b・103bの面積が、平面吸着部102c・103cの面積よりも大きくなるように形成されている(図2(d)を参照)。これにより、さまざまな外径を有する円筒形状の被吸着物(図2(c)に示す鋼管Ps・Pm・Pl)を保持する場合に、接触する部分(図2(c)に示すA1・A1〜A3・A3)が近接しないように構成している。つまり、ヨーク102・103の磨耗や変形をより抑止できる構成としている。
さらに、本実施形態に係るマグネットキャッチ100は、拡幅吸着部102b・103bは、当接面102a・103aと吸着面との交線と直交する平面における断面形状(図2(b)におけるX2−X2断面形状)が、図2(c)に示す如く円弧形状に形成されている。これにより、ヨーク12・13の先端部分が下方に突出する第一実施形態に係るマグネットキャッチ10と比較して、マグネットキャッチ100の上下方向の長さをコンパクトにすることができる。
[第三実施形態]
次に、図3を用いて本発明に係るマグネットキャッチの第三実施形態であるマグネットキャッチ200について説明する。
本実施形態のマグネットキャッチ200に係る一対のヨーク202・203のそれぞれは、マグネットブロック11における左右の平面11a・11bに当接する当接面202a・203aと、被吸着物である鋼管Ps・Pm・Plを吸着するためにケース20の開口部から延出する吸着面と、を備えている。そして、ヨーク202・203のそれぞれにおける吸着面は、基端側から先端側に向かうにしたがって、互いの距離が大きくなる拡幅吸着部202b・203bとして形成されている。また、吸着面には、拡幅吸着部202b・203bの最先端に、吸着面の延出方向と直交する平面吸着部202c・203cが形成されている。
さらに、ヨーク202・203のそれぞれは、拡幅吸着部202b・203bにおける基端部202d・203dが他方のヨーク202・203の側(マグネットキャッチ200の内側)に突出して形成されている。これにより、互いの拡幅吸着部202b・203bにおける基端部202d・203dの距離(図3(a)中の距離D1)が互いの当接面202a・203aの距離(図3(a)中の距離D2)よりも小さくなるように形成されている。
本実施形態に係るマグネットキャッチ200は上記の如く構成することにより、マグネットブロック11の大きさ(左右幅)を大きくしつつ、マグネットキャッチ200の左右方向長さをコンパクトにすることができる。つまり、ヨーク202・203におけるマグネットブロック11に当接する部分の左右方向厚さを薄くすることにより、マグネットブロック11を収容する容積を大きくすることができるのである。その一方で、基端部202d・203dを内側に突出させることにより、ヨーク202・203における拡幅吸着部202b・203bの間隔が大きくなりすぎることを防止しているのである。
また、本実施形態に係るマグネットキャッチ200は、図3(c)に示す如く、被吸着物が角筒形状の鋼管Sであった場合でも、拡幅吸着部202b・203bにおける面で異なる被吸着面を接触して被吸着部を吸着することができる。このため、被吸着物の姿勢を変更させずに吸着できるため、被吸着物に傷がついたり変形したりすることを防止して、被吸着物を安定して吸着することが可能となる。
[第四実施形態]
次に、図4を用いて本発明に係るマグネットキャッチの第四実施形態であるマグネットキャッチ300について説明する。
本実施形態に係るマグネットキャッチ300において、ケース320は下方が開口部として開口した角筒状に形成され、正方形状の底面における対角線が前後方向及び左右方向に向くように(四つの角部が前後左右の四方向に向くように)配置される。ケース320はマグネットブロック11および一対のヨーク302・303を合わせたものを開口部に収容する。
本実施形態のマグネットキャッチ300に係る一対のヨーク302・303のそれぞれは、図4(b)に示す如く平面視で直角二等辺三角形に形成されている。そして、直角二等辺三角形の斜辺(最も長い辺)に相当する面がマグネットブロック11における左右の平面に当接する当接面302a・303aとして形成される。また、ヨーク302・303は被吸着物を吸着するためにケース320の開口部から延出する吸着面を備えている。ヨーク302・303のそれぞれにおける吸着面は、基端側から先端側に向かうにしたがって、互いの距離が大きくなる拡幅吸着部302b・303bとして形成されている。また、吸着面には、拡幅吸着部302b・303bの最先端に、吸着面の延出方向と直交する平面吸着部302c・303cが形成されている。図4(b)に示す如く、平面吸着部302c・303cはヨーク302・303の平面視における直角二等辺三角形の直角側の端部に形成されている。
上記の如く、第四実施形態に係るマグネットキャッチ300において、拡幅吸着部302b・303bは、基端側から先端側に向かうにしたがって、当接面302a・303aと吸着面との交線の方向の長さが変化するように形成されている。具体的には、拡幅吸着部302b・303bは先端側に向かうに従って(図4(b)においては内側から外側に向かうに従って)、前後方向の長さが短くなるように形成されている。
本実施形態に係るマグネットキャッチ300においては上記の如く構成することにより、円筒形状である被吸着物の外径の大きさに応じて、ヨーク302・303の拡幅吸着部302b・303bにおいて被吸着物と接触する部分の長さを変更することができる。つまり、比較的小径の円筒形状を有する被吸着物を吸着した場合、ヨーク303との接触部分A1(図4(a)を参照)における長さは図4(b)中のL1となる。一方、比較的大径の円筒形状を有する被吸着物を吸着した場合、ヨーク303との接触部分A2(図4(a)を参照)における長さは図4(b)に示す如く、L1よりも短いL2となる。このように、本実施形態に係るマグネットキャッチ300においては、円筒形状である被吸着物の外径の大きさが大きくなった場合に、ヨーク302・303との接触する長さが短くなるように変更することができるのである。
[第五実施形態]
次に、図5を用いて本発明に係るマグネットキャッチの第五実施形態であるマグネットキャッチ400について説明する。
本実施形態のマグネットキャッチ400に係る一対のヨーク402・403のそれぞれは、図5(b)に示す如く前後方向の長さが、内側から外側に向かうにしたがって段階的(本実施形態においては3段階)に短く変わるように形成されている。ヨーク402・403は、内側の面がマグネットブロック11における左右の平面に当接する当接面402a・403aとして形成される。また、ヨーク402・403は、被吸着物を吸着するためにケース420の開口部から延出する吸着面を備えている。そして、ヨーク402・403の吸着面において前後方向の長さが最も長い部分と二番目に長い部分とが、基端側から先端側に向かうにしたがって、互いの距離が大きくなる拡幅吸着部402b・403bとして形成されている。また、吸着面には、拡幅吸着部402b・403bの最先端であって前後方向の長さが最も短い部分に、吸着面の延出方向と直交する平面吸着部402c・403cが形成されている。
上記の如く、第五実施形態に係るマグネットキャッチ400において、拡幅吸着部402b・403bは、基端側から先端側に向かうにしたがって、当接面402a・403aと吸着面との交線の方向の長さが段階的に変化するように形成されている。具体的には、拡幅吸着部402b・403bは先端側の部分(図5(b)においてはより外側の部分)が、前後方向の長さが短くなるように形成されている。
本実施形態に係るマグネットキャッチ400においては上記の如く構成することにより、円筒形状である被吸着物の外径の大きさに応じて、ヨーク402・403の拡幅吸着部402b・403bにおいて被吸着物と接触する部分の長さを段階的に変更することができる。つまり、比較的小径の円筒形状を有する被吸着物を吸着した場合、ヨーク403との接触部分A1(図5(a)を参照)における長さは図5(b)中のL1となる。一方、比較的大径の円筒形状を有する被吸着物を吸着した場合、ヨーク403との接触部分A2(図5(a)を参照)における長さは図5(b)に示す如く、L1よりも短いL2となる。このように、本実施形態に係るマグネットキャッチ400においても、円筒形状である被吸着物の外径の大きさが大きくなった場合に、ヨーク402・403との接触する長さが段階的に短くなるように変更することができるのである。
[第六実施形態]
次に、図6を用いて本発明に係るマグネットキャッチの第六実施形態であるマグネットキャッチ500について説明する。
本実施形態のマグネットキャッチ500に係る一対のヨーク502・503のそれぞれは、図6(b)に示す如く平面視で内側に上底(短い底辺)、外側に下底(長い底辺)を有する等脚台形に形成されている。そして、等脚台形の上底に相当する面がマグネットブロック11における左右の平面に当接する当接面502a・503aとして形成される。また、ヨーク502・503は被吸着物を吸着するためにケース520の開口部から延出する吸着面を備えている。ヨーク502・503のそれぞれにおける吸着面は、基端側から先端側に向かうにしたがって、互いの距離が大きくなる拡幅吸着部502b・503bとして形成されている。また、吸着面には、拡幅吸着部502b・503bの最先端に、吸着面の延出方向と直交する平面吸着部502c・503cが形成されている。図6(b)に示す如く、平面吸着部502c・503cはヨーク502・503の平面視における等脚台形の下底側の端部に形成されている。
上記の如く、第六実施形態に係るマグネットキャッチ500において、拡幅吸着部502b・503bは、基端側から先端側に向かうにしたがって、当接面502a・503aと吸着面との交線の方向に長くなるように形成されている。具体的には、拡幅吸着部502b・503bは先端側の部分(図6(b)においてはより外側の部分)が、前後方向の長さが長くなるように形成されている。
本実施形態に係るマグネットキャッチ500においては上記の如く構成することにより、円筒形状である被吸着物の外径が大きくなった場合に、ヨーク502・503の拡幅吸着部502b・503bにおいて被吸着物と接触する部分を長くすることができる。つまり、比較的小径の円筒形状を有する被吸着物を吸着した場合、ヨーク503との接触部分A1(図6(a)を参照)における長さは図6(b)中のL1となる。一方、比較的大径の円筒形状を有する被吸着物を吸着した場合、ヨーク503との接触部分A2(図6(a)を参照)における長さは図6(b)に示す如く、L1よりも長いL2となる。このように、本実施形態に係るマグネットキャッチ500においては、円筒形状である被吸着物の外径の大きさが大きくなった場合に、ヨーク502・503との接触する部分が長くなるように変更することができるのである。一般的に、円筒形状である被吸着物は、その長さが一定である場合は外径が大きくなると重量が大きくなる場合が多い。この場合には、本実施形態に係るマグネットキャッチ500の如く、円筒形状である被吸着物の外径の大きさが大きくなった際に、ヨーク502・503との接触する部分を長くして吸着力を増大させる構成とすることは好適である。
[第七実施形態]
次に、図7を用いて本発明に係るマグネットキャッチの第七実施形態であるマグネットキャッチ600について説明する。
本実施形態に係るマグネットキャッチ600において、ケース620は下方が開口部として開口した円筒状に形成されている。ケース620はマグネットブロック11および一対のヨーク602・603を合わせたものを開口部に収容する。図7(a)に示す如く、ケース620はその上面に、固定対象物に螺入することのできる雄ねじ部620aが形成されている。
本実施形態のマグネットキャッチ600に係る一対のヨーク602・603のそれぞれは、図7(b)に示す如く平面視で半円形状に形成されている。そして、半円の弦に相当する面がマグネットブロック11における左右の平面に当接する当接面602a・603aとして形成される。また、ヨーク602・603は被吸着物を吸着するためにケース620の開口部から延出する吸着面を備えている。ヨーク602・603のそれぞれにおける吸着面は、基端側から先端側に向かうにしたがって、互いの距離が大きくなる拡幅吸着部602b・603bとして形成されている。また、吸着面には、拡幅吸着部602b・603bの最先端に、吸着面の延出方向と直交する平面吸着部602c・603cが形成されている。さらに、ヨーク602・603のそれぞれは、拡幅吸着部602b・603bにおける基端部602d・603dが他方のヨーク602・603の側(マグネットキャッチ600の内側)に突出して形成されている。
上記の如く、本発明に係るマグネットキャッチの平面形状は矩形に限定されるものではない。即ち、マグネットキャッチの平面形状を本実施形態の如く円形状や、多角形状とすることが可能である。
[第八実施形態]
次に、図8及び図9を用いて本発明に係るマグネットキャッチの第八実施形態であるマグネットキャッチ700について説明する。
本実施形態のマグネットキャッチ700に係る一対のヨーク702・703のそれぞれは図8(a)に示す如く、被吸着物を吸着するためにケース720の開口部から延出する吸着面を備えている。ヨーク702・703のそれぞれにおける吸着面は、基端側から先端側に向かうにしたがって、互いの距離が大きくなる拡幅吸着部702b・703bとして形成されている。また、吸着面には、拡幅吸着部702b・703bの最先端に、吸着面の延出方向と直交する平面吸着部702c・703cが形成されている。さらに、ヨーク702・703のそれぞれは、拡幅吸着部702b・703bにおける基端部702d・703dが他方のヨーク702・703の側(マグネットキャッチ700の内側)に突出して形成されている。
本実施形態に係るマグネットキャッチ700においては図8(a)に示す如く、上記の構成に加えて、ヨーク702・703のそれぞれにおける吸着面において拡幅吸着部702b・703bの反対側(ヨーク702・703の左右外側)の断面形状が円弧形状に形成された外側吸着部702d・703dを備える。
本実施形態に係るマグネットキャッチ700は上記の如く構成することにより、さまざまな内径を有する円筒形状の被吸着物だけでなく、さまざまな外径を有する半円筒形状の被吸着物(図8(b)に示す半鋼管Ps・Pm・Pl)を保持する場合でも、接触する部分を変更することができる。これにより、被吸着物に傷がついたり変形したりすることを防止し、かつ、ヨーク702・703の磨耗や変形を抑止することが可能となる。また、ヨーク702・703の外側吸着部702d・703dにおける被吸着物の吸着部分の周囲と被吸着物との距離が相対的に小さくなるため、エッジ形状と比較して磁気的なギャップを減少させることができ、被吸着物をより強く吸着することが可能となるのである。
本実施形態に係るマグネットキャッチ700は、図9(a)に示す如く、円筒形状の鋼管Pと角筒形状の鋼管Sとを被吸着物として、外側吸着部702d・703dで同時に吸着することも可能である。また、図9(a)に示す如く、外側吸着部702d・703dのそれぞれを、鋼製の壁面Wにおける角部に吸着させることも可能である。
[第九実施形態]
次に、図10を用いて本発明に係るマグネットキャッチの第九実施形態であるマグネットキャッチ800について説明する。
本実施形態のマグネットキャッチ800に係る一対のヨーク802・803のそれぞれは図10に示す如く、被吸着物を吸着するためにケース820の開口部から延出する吸着面を備えている。ヨーク802・803のそれぞれにおける吸着面の最先端に、吸着面の延出方向と直交する平面吸着部802c・803cが形成されている。さらに、ヨーク802・803のそれぞれは、その基端部が他方のヨーク802・803の側(マグネットキャッチ800の内側)に突出して形成されている。また、ヨーク802・803のそれぞれにおける吸着面は、互いに対向する面(内側の面)の反対側(ヨーク802・803の外側)の断面形状が円弧形状に形成された外側吸着部802b・803bを備える。
本実施形態に係るマグネットキャッチ800は上記の如く構成することにより、さまざまな外径を有する半円筒形状の被吸着物(図10に示す半鋼管P)を保持する場合でも、接触する部分を変更することができる。これにより、被吸着物に傷がついたり変形したりすることを防止し、かつ、ヨーク802・803の磨耗や変形を抑止することが可能となる。また、ヨーク802・803の外側吸着部802b・803bにおける被吸着物の吸着部分の周囲と被吸着物との距離が相対的に小さくなるため、エッジ形状と比較して磁気的なギャップを減少させることができ、被吸着物をより強く吸着することが可能となるのである。
10 マグネットキャッチ
11 マグネットブロック(磁石)
12 ヨーク
12a 当接面
12b 拡幅吸着部
13 ヨーク
13a 当接面
13b 拡幅吸着部
20 ケース

Claims (9)

  1. 互いに背向する2つの平面を有する磁石と、
    前記磁石の2つの平面にそれぞれ1個ずつ当接して配置され、前記磁石が発生させる磁場により磁化する材料からなる一対のヨークと、
    前記磁石及び一対の前記ヨークを開口部に収容するケースと、を具備するマグネットキャッチであって、
    前記ヨークのそれぞれは、前記磁石の平面に当接する当接面と、被吸着物を吸着するために前記ケースの開口部から延出する吸着面と、を備え、
    前記ヨークのそれぞれにおける前記吸着面には、基端側から先端側に向かうにしたがって、互いの距離が大きくなる拡幅吸着部が形成されることを特徴とする、マグネットキャッチ。
  2. 前記吸着面には、前記拡幅吸着部の最先端に、前記開口部からの前記吸着面の延出方向と直交する平面吸着部が形成される、請求項1に記載のマグネットキャッチ。
  3. 前記吸着面が前記ケースの開口部から延出する方向から見た際に、前記拡幅吸着部の面積は、前記平面吸着部の面積よりも大きくなるように形成される、請求項2に記載のマグネットキャッチ。
  4. 前記拡幅吸着部は、前記当接面と前記吸着面との交線と直交する平面における断面形状が、円弧形状に形成される、請求項1から請求項3の何れか1項に記載のマグネットキャッチ。
  5. 前記ヨークのそれぞれは、前記拡幅吸着部における基端部が他方のヨークの側に突出することにより、互いの前記拡幅吸着部における基端部の距離が互いの前記当接面の距離よりも小さくなるように形成される、請求項1から請求項4の何れか1項に記載のマグネットキャッチ。
  6. 前記拡幅吸着部は、基端側から先端側に向かうにしたがって、前記当接面と前記吸着面との交線の方向の長さが変化するように形成される、請求項1から請求項5の何れか1項に記載のマグネットキャッチ。
  7. 前記拡幅吸着部は、基端側から先端側に向かうにしたがって、前記当接面と前記吸着面との交線の方向に長くなるように形成される、請求項6に記載のマグネットキャッチ。
  8. 前記ヨークのそれぞれにおける前記吸着面は、前記拡幅吸着部の反対側の断面形状が円弧形状に形成される、請求項1から請求項7の何れか1項に記載のマグネットキャッチ。
  9. 互いに背向する2つの平面を有する磁石と、
    前記磁石の2つの平面にそれぞれ1個ずつ当接して配置され、前記磁石が発生させる磁場により磁化する材料からなる一対のヨークと、
    前記磁石及び一対の前記ヨークを開口部に収容するケースと、を具備するマグネットキャッチであって、
    前記ヨークのそれぞれは、前記磁石の平面に当接する当接面と、被吸着物を吸着するために前記ケースの開口部から延出する吸着面と、を備え、
    前記ヨークのそれぞれにおける前記吸着面は、互いに対向する面の反対側の断面形状が円弧形状に形成されることを特徴とする、マグネットキャッチ。
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