JP6002995B1 - 雨水制御方法及び雨水制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】住宅の雨水管から下水道へ向けて雨水が過剰に流入することを防止し、都市の下水道が満杯になることを防止する。
【解決手段】 限られた地域に対して短時間の多量の雨が何回も継続して降る集中豪雨の際に、一回の豪雨中に貯留タンク19への雨水貯留を行い、該一回の豪雨が収まった後、次の豪雨が来るまでの間に、貯留タンク19に連通して形成された常時開放の全量排出口(図2の例では流量絞り24の雨水通過孔24a)から30分程度で全量排出を行う。
【選択図】 図2
【解決手段】 限られた地域に対して短時間の多量の雨が何回も継続して降る集中豪雨の際に、一回の豪雨中に貯留タンク19への雨水貯留を行い、該一回の豪雨が収まった後、次の豪雨が来るまでの間に、貯留タンク19に連通して形成された常時開放の全量排出口(図2の例では流量絞り24の雨水通過孔24a)から30分程度で全量排出を行う。
【選択図】 図2
Description
本発明は、住宅の雨水管から下水道等へ向けて流れる雨水の流量を制御する雨水制御装置に関するものである。
住宅の屎尿や生活排水等の汚水を一旦貯留して下水道へと排出する汚水桝(特許文献1参照)には、図13に示すように、住宅30の雨樋(雨水管)31から雨水が導入される場合がある。すなわち、住宅の軒樋32が縦樋33を介して、地中に埋設される汚水桝34に連通されるタイプであり、汚水桝34が雨水桝(特許文献2参照)を兼ねるものである。この場合、住宅30で発生した汚水と雨樋31に流入した雨水は、共に汚水桝34に流入し、この汚水桝34から下水道へと排出される。
このタイプの汚水桝34において、雨樋31から汚水桝34に流入する雨水の量が汚水桝34から下水道への排水量を超えるほど降雨量が多い場合には、住宅の汚水源35(トイレ、風呂、台所等)へと汚水桝34から、雨水を含む汚水が逆流してしまい、住宅内が水浸しになってしまう危険がある。
図13には、大雨の影響で縦樋33及び軒樋32の中が満水状態となり、軒樋32から雨水Rが溢れ出ている状態が示されている。雨樋31から流れ込む雨水で汚水桝34が満杯になってしまうと、汚水桝34内の汚水が汚水源35としてのトイレから住宅内へと流れ込む。雨樋31を構成する軒樋32は汚水桝34よりもはるかに高い位置にあるので、軒樋32に流れ込む雨水によって汚水桝34内が加圧され、汚水源35への汚水の逆流が促進される。地球温暖化の影響からか、局地的な豪雨に見舞われることが多い昨今、この問題は甚だ深刻である。
また、雨樋の雨水が雨水専用の雨水桝に導入される場合にも、大雨で雨水桝が満杯になり下水道設備に排出できない時には、軒樋から雨水が溢れて軒下に流れ出す事態が発生する。
さらにまた、高層の集合住宅では、大雨の際に雨水桝が満杯になり、又は縦樋が細いと上層階の雨水だけで縦樋が満杯になり、低階層の住宅のベランダに雨水が滞留してしまうという問題も生ずる。
そこで、特許文献3,4に示すように、下水道等へ向けて縦樋内を通過する雨水の流量を規制し、規制された雨水を貯水タンクに溜めることで、前記のような問題を解決しようとするものが提案されている。
しかし、特許文献3,4の提案では、貯水タンクが満杯になってしまうと、縦樋内を下水道等へ向けて雨水が流れなくなってしまい、前記と同様の問題が発生してしまう。いずれの文献にも、貯水タンクには開閉自在な排水口(特許文献3では第一排水口3、特許文献4では雨水取出し蛇口)が設けられているが、これらの排水口は人為的に開閉操作されるもので、貯水タンクからの排水を自動的に制御するものではない。
また、特許文献3では、一応、第二排水口4より少量の排水が常時行われており、降雨がやんだ後も自然に排水できると開示されているが、特許文献3で例示されている容量3000リットルの貯水タンクから自然に排水する時間は相当に長いと思われる。このため、断続的な豪雨に見舞われた場合、貯水タンクが一旦満杯になってしまうと、それ以後の豪雨には自然排水では対応できない心配がある。しかも自然に排水するのは、住宅敷地の庭先であり、本当に「降雨がやむまで」の一回限りの貯留が目的となっている。高層住宅のベランダには適用できない。
さらに、特許文献3の提案では、容量3000リットル等の折り畳み可能な袋体が使用され、特許文献4の提案では、ゴミ排出パイプ8が露出しているが、家屋の縦樋の傍にこれらのものが存在するのは、スペース的にも美観的にも問題がある。
本発明は、前記のような事情に鑑みてなされたものであり、限られた地域に対して短時間の多量の雨が何回も継続して降る集中豪雨があっても、下水道等が機能不全に陥ったり、雨水管内に雨水が滞留したりすることのない、雨水制御方法及び装置を提供しようとするものである。特に、住宅の雨水管から下水道等への雨水の流入量を制限し、流入が制限された雨水の貯留機能及び排出機能を有し、降雨量が制限値を下回ったら貯留された雨水が自然排水され、省スペース的で美感も良い、雨水制御方法及び装置を提供しようとするものである。
前記課題を解決するため、本発明に係る雨水制御方法は、住宅の雨水管における雨水の流量を制限する流量絞りと、該流量絞りで流量制限される雨水を受け入れる貯留タンクと、を備え、該貯留タンクは、許容最大貯水量を超える雨水を外部に排出することにより前記雨水管内に雨水が滞留することを防止可能な過剰水排出口を上部に備え、前記貯留タンクが実質的に空になるように該貯留タンク内の雨水を自然に排出する常時開放の全量排出口が前記貯留タンクに連通して形成されている雨水制御装置を使用し、限られた地域に対して短時間の多量の雨が何回も継続して降る集中豪雨の際に、一回の豪雨中に前記貯留タンクへの雨水貯留を行い、該一回の豪雨が収まった後、次の豪雨が来るまでの間に30分程度で前記全量排出口からの全量排出を行うことを特徴とする(請求項1)。
本発明によれば、雨水管における雨水の流量が流量絞りで制限され、流量制限された雨水は、貯留タンクに貯留される。これにより、集中豪雨があっても、下水道等が機能不全に陥ることが防止できる。特に、多くの市民や自治体の協力を得て大規模に採用することで、より大きな効果が得られる。
貯留タンク内の水量が許容最大貯水量に到達すると、それを超える雨水は貯留タンクの過剰水排出口から外部に排出される。よって、貯留タンクが満杯になった後も、雨水管内に雨水が滞留することがない。
一回の豪雨が収まり貯留タンクへの雨水の流入が停止すると、次の豪雨が来るまでの間に貯留タンク内の雨水が30分程度で実質的に空になるように、常時開放の全量排出口から自然に排出される。このため、次の豪雨にも対応できる。なお、貯留タンクが許容最大貯水状態から実質的に空になるまでの時間は、貯留タンクの容量と全量排出口の大きさとによって定まる。
なお、本発明に係る雨水制御装置は、戸建て住宅の雨水管に対して適用できるほか、高層住宅の各戸のベランダの雨水管に対しても適用できることは勿論である。
好適な実施の一形態として、前記流量絞りの雨水通過率が5%乃至40%である態様を例示する(請求項2)。
好適な実施の一形態として、前記貯留タンクの雨水が前記一回の豪雨が収まった後、次の豪雨が来るまでの間に30分程度で実質的に全て排出されるように、前記貯留タンクの容量と前記全量排出口の大きさとが設定されている態様を例示する(請求項3)。
本発明に係る雨水制御装置は、住宅の雨水管における雨水の流量を制限する流量絞りと、該流量絞りで流量制限される雨水を受け入れる貯留タンクと、を備え、該貯留タンクは、許容最大貯水量を超える雨水を外部に排出することにより前記雨水管内に雨水が滞留することを防止可能な過剰水排出口を上部に備え、前記貯留タンクが実質的に空になるように該貯留タンク内の雨水を自然に排出する常時開放の全量排出口が前記貯留タンクに連通して形成されている雨水制御装置であって、前記貯留タンクが、前記雨水管を包囲するように組み合わせ可能な分割部品の液密な結合により形成されることを特徴とする(請求項4)。このようにすれば、既設の雨水管に対して貯留タンクを後付けする場合の後付け作業が簡単且つ迅速に行える利点がある。
本発明に係る雨水制御装置は、住宅の雨水管における雨水の流量を制限する流量絞りと、該流量絞りで流量制限される雨水を受け入れる貯留タンクと、を備え、該貯留タンクは、許容最大貯水量を超える雨水を外部に排出することにより前記雨水管内に雨水が滞留することを防止可能な過剰水排出口を上部に備え、前記貯留タンクが実質的に空になるように該貯留タンク内の雨水を自然に排出する常時開放の全量排出口が前記貯留タンクに連通して形成されている雨水制御装置であって、前記貯留タンクが上下方向に延びる筒状のものであり、前記貯留タンクが前記雨水管とは別に配設され、該雨水管内の雨水を前記貯留タンクへと流入させる過剰水移送管が配設され、該過剰水移送管と前記雨水管との接続部よりも前記雨水管の下流側に前記流量絞りが配設され、前記貯留タンクの下部が戻し管によって前記流量絞りよりも上流側で前記雨水管に連通され、前記戻し管が前記過剰水移送管を兼ね、前記流量絞りの雨水通過孔が前記全量排出口となることを特徴とする(請求項5)。この場合、戻し管は、流量絞りで流量が制限された雨水を滞りなく貯留タンクに流入させることができるように、十分な大きさの内径を有することが必要となる。よって、前記流量絞りの雨水通過孔の大きさ(雨水通過率)に依存して、貯留タンクの雨水の全量排出時間が定まる。
本発明に係る雨水制御装置は、住宅の雨水管における雨水の流量を制限する流量絞りと、該流量絞りで流量制限される雨水を受け入れる貯留タンクと、を備え、該貯留タンクは、許容最大貯水量を超える雨水を外部に排出することにより前記雨水管内に雨水が滞留することを防止可能な過剰水排出口を上部に備え、前記貯留タンクが実質的に空になるように該貯留タンク内の雨水を自然に排出する常時開放の全量排出口が前記貯留タンクに連通して形成されている雨水制御装置であって、前記貯留タンクが上下方向に延びる筒状のものであり、前記貯留タンクが前記雨水管とは別に配設され、該雨水管内の雨水を前記貯留タンクへと流入させる過剰水移送管が配設され、該過剰水移送管と前記雨水管との接続部よりも前記雨水管の下流側に前記流量絞りが配設され、前記貯留タンクの上端の少なくとも一部が開放されて上端開放部が形成され、該上端開放部が前記過剰水排出口とされ、前記貯留タンクの前記上端開放部に向けて前記過剰水移送管の外端部が開口していることを特徴とする(請求項6)。前記上端開放部に網状等の通水可能なゴミ除けを設けてもよい。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
図1に示すように、住宅1に対応する汚水桝2が住宅敷地の地中に埋設され、この汚水桝(宅内汚水桝)2には、汚水管3と雨水管4とが連通する。汚水桝2は、それ自体公知のものであり、屎尿や生活雑排水等の住宅の汚水を受け入れて貯留し、その貯留水を、下水排水管5を通して下水道へと排出する。汚水桝自体の構成は本発明の要旨とは関係がないので説明を省略する。
図1では、汚水源6及び汚水管3の一例として、住宅のトイレ(便器)と、このトイレから汚水桝2へと延びる汚水管を図示してある。図示してはいないが、他の汚水源6として、台所の流し、風呂場、洗濯場等が挙げられる。
雨水管4は、地上管7と埋設管8とからなる。地上管7は、住宅の雨樋であり、住宅1の軒に沿って配設される軒樋9と、この軒樋9から住宅の外部を地面まで延びる縦樋10とで構成される。この縦樋10は、地中に配設される埋設管8に接続され、この埋設管8が汚水桝2に接続される。図1の例では、一つの軒樋に対し、縦樋10と埋設管8との組合せが二系統配設されているが、縦樋10と埋設管8との組み合わせは少なくとも一系統あればよい。
なお、図1の別例として、図10に示すように、汚水桝2に代えて雨水専用の雨水桝2aに縦樋10の雨水が導入される態様であってもよい。
図1に示すように、縦樋10の下部には貯留タンク19が配設される。
図2に示すように、貯留タンク19は、上下方向に延びる筒状の部材である。該貯留タンク19は、上下に二分割された縦樋10の、上側樋(上側管)13の下端13aと下側樋(下側管)14の上端14bを包み込むように、雨水管4の回りに配設される。貯留タンク19は円筒型でも角筒型でもそれらの結合型でもよいが、縦樋10が通常円筒状なので、それに合わせて円筒状とすると外観上の調和がよいと思われる。
既設の縦樋10に設置する場合には、縦樋10を包囲するように組み合わせ可能な分割部品の液密な結合によって貯留タンク19が形成される態様とすると好適である。例えば、二つの半円筒型の分割部品の結合により縦樋10の周囲に貯留タンク19が円筒型に形成される態様や、半円筒型又は断面U字形の第一の分割部品と平板状の第二の分割部品との結合により、縦樋10の周囲に貯留タンク19が形成される態様である。このようにすれば、既設の縦樋に対して貯留タンクを後付けする場合の後付け作業が簡単且つ迅速に行える利点がある。
貯留タンク19は、タンク底面となる内向きフランジ18を下端に備え、上端の少なくとも一部が開放されている。下端の内向きフランジ18は、下側樋14の外周面に対して液密に連結される。上側樋13と下側樋14の間の隙間が貯留タンク19の内部に連通しており、縦樋10を流れる雨水が貯留タンク19内にも流入できるようになっている。貯留タンク19の上端開口部が過剰水排出口20となる。図2では、貯留タンク19の上端を全て開口させて過剰水排出口20としてあるが、これには限定されず、貯留タンク19の上端の一部を開口させて過剰水排出口20とすることもできる。
内向きフランジ18は、貯留タンク19の底面となるとともに、貯留タンク19と縦樋10の固定の役割も果たす。
図2の例では、過剰水排出口20を自動的に開閉する蓋21が設けられる。この蓋21は、過剰水排出口20を常時は閉じ、且つ、貯留タンク19内の水圧によって過剰水排出口20を自動的に開放する。
蓋21は、常時は蓋受け22によって支持される。この蓋受け22は、網状等の通水可能なものであり、貯留タンク19の内周面と上側樋13の外周面との間に配設されて、貯留タンク19の内部の上部に位置する。蓋21の中央部には、上側樋13を受け入れる孔23が形成される。この孔23で案内されて蓋21が上側樋13に沿って上下動し、貯留タンク19内の水圧に応じて過剰水排出口20が自動的に開閉される。
また、蓋受け22は、貯留タンク19と縦樋10の固定の役割も果たす。
蓋21を設けることで、過剰水の排出が必要なとき以外は常時、過剰水排出口20が閉じられるので、過剰水排出口20から異物が入り込んでしまうことが防止できる。蓋21を設けることは、過剰水排出口20を上向きにした場合に特に有効となる。但し、蓋21の配設は任意である。
なお、蓋21は、自重のみによって過剰水排出口20を閉じるものであってもよいし、自重プラスばね力で過剰水排出口20を閉じるものであってもよい。
図2の例では、下側樋14内に流量絞り24が設けられる。流量絞り24は、雨水通過孔24aと流量絞り面24bとを備え、流量絞り面24bが下側樋14の流路面積を狭めることで、雨水管4内における雨水の流量を制限する。流量絞り24によって流量を制限される雨水は、上側樋13と下側樋14の間の隙間を通って貯留タンク19内に溜められる。貯留タンク19が満杯になるほど雨量が多い場合には、貯留タンクの許容最大貯水量を超える過剰な雨水が蓋受け22上の蓋21を押し上げ、過剰水排出口20から外部へ流出する。
過剰水排出口20は、貯留タンク19の許容最大貯水量を超える雨水を外部に排出することにより、流量絞り24より上流側の雨水管4内に雨水が滞留することを防止するためのものである。よって、過剰水排出口20は、豪雨の場合でも流量絞り24より上流側の雨水管4内に雨水が滞留しないだけの開口面積を必要とする。
同様の理由で、上側樋13と下側樋14の間の隙間は、流量絞り24によって流量が制限された雨水が、縦樋10内に滞留することなく貯留タンク19に流入できるだけの大きさが必要である。なお、上側樋13と下側樋14の間の隙間の上下寸法は、図3に示すように、貯留タンク19の上端付近まで拡張することもできる。
流量絞り24を設けることで、汚水桝2への、ひいては下水道への、雨水の流入量が予め制限されるので、集中豪雨時における下水道の機能不全や、汚水桝2から汚水源6への汚水の逆流が防止できる。貯留タンク19の許容最大貯水量を超える雨水は過剰水排出口20から外部へ排出されるので、流量絞り24より上流側の雨水管4内に雨水が滞留することはない。よって、縦樋10が雨水で満たされてしまい、軒樋9から軒先へと雨水が溢れ落ちる等の問題も起きない。
一回の豪雨が小雨になり、貯留タンク19への雨水の流入が停止すれば、貯留タンク19に貯留された雨水が流量絞り24の雨水通過孔24aを通って自然に下流側へと流れ出る。すなわち、図2の例では、流量絞り24の雨水通過孔24aが、貯留タンク19内の雨水を該貯留タンク19が実質的に空になるまで自然に排出するための全量排出口となる。したがって、貯留タンクの19の容量と、流量絞り24の雨水通過孔24aの大きさとにより、貯留タンク19内の雨水の全量排出時間が定まることになる。貯留タンク19が空になることにより、次の豪雨にも対応できる。
後で図12を参照して説明するように、流量絞り24の雨水通過率が無段階に調整できる態様とするのが好ましい。これにより、流量絞り24を通過する雨水の流量調整が可能となる。流量絞りの24の雨水通過率は、雨水で満杯となった貯留タンク19が30分程度で実質的に空になるように調整するのが好ましい。
図2の例は、上下方向に延びる筒状の貯留タンク19を、縦樋10を包み込むように縦樋10の回りに配設する構成であるので、省スペース的で美感も良い。
なお、前記構成に代えて、図3に示すように、貯留タンク19の上端開放部の過剰水排出口20が蓋20aで塞がれて密閉される構成とし、貯留タンク19の周囲の上部の一部を切り欠き、上端部に近い位置に新たな過剰水排出口20bを横向きに設けても良い。この場合、横向きの過剰水排出口20bを、水圧に応じて自動開閉自在な図示しない蓋で覆う構成としてもよいし、該蓋のない構成とすることもできる。
図3において新たに設けた過剰水排出口20bも、貯留タンク19の許容最大貯水量を超える雨水を外部に排出することにより、流量絞り24より上流側の雨水管4内に雨水が滞留することを防止するためのものである。よって、過剰水排出口20bは、豪雨の場合でも、流量絞り24より上流側の雨水管4内に雨水を滞留させないだけの開口面積を必要とすることは勿論である。
図4は図2の変形例である。よって、図2の例と同じ部分には図2と同じ符号を付して重複する説明を省略する。流量絞り24は、貯留タンク19の上部に移動してある。縦樋10の一部を切欠いて形成した開口部40が流量絞り24の上流側に配設される。貯留タンク19の内周面と縦樋10の外周面と貯留タンク19の下端の内向きフランジ18とで画成される空間が貯水域となる。貯留タンク19の容量は、例えば200〜300リットルとする。
内向きフランジ18より上方位置で縦樋10の一部を切欠いて、戻し穴99が形成される。戻し穴99は、一回の豪雨が収まった後に、貯留タンク19内の雨水を流量絞り24の下流側の縦樋10へ少量ずつゆっくりと戻すための全量排出口である。戻し穴99の大きさを適宜に設定することで、戻し穴99から縦樋10への雨水の戻り時間(貯留タンク19内の雨水の全量排出時間)を調整できる。15分から45分程度で貯留タンク19が実質的に空になるように戻し穴99の大きさを設定するのが良い。
流量絞り24の作用で開口部40から溢れ出た過剰の雨水は、貯留タンク19内に流れ落ちて下から順に貯留される。貯留タンク19の許容最大貯水量を超える雨水は、蓋21を押し上げて貯留タンク19の上端の過剰水排出口20から外に流れ出る。一回の豪雨が小雨になり、縦樋10内の雨水の全量が流量絞り24を通過できる状態になると、貯留タンク19への雨水の流入はなくなり、貯留タンク19内の水圧の低下により、蓋21が自然に閉まる。その後、貯留タンク19内の雨水は、貯留タンク19の下部の戻し穴99から縦樋10へと流出する。そして、再び豪雨が来ると、貯留タンク19の貯水機能が再び発揮される。
なお、図4においても、図3の例と同様に、貯留タンク19の上端の過剰水排出口20が蓋で塞がれて密閉される構成とし、貯留タンク19の周囲の上部の一部を切り欠き、上端部に近い位置に過剰水排出口20の代わりに新たな過剰水排出口20b(逃げ口)を横向きに設けても良い。この場合、横向きの過剰水排出口20b(逃げ口)を、水圧に応じて自動開閉自在な図示しない蓋で覆う構成としてもよいし、該蓋のない構成とすることもできる。
過剰水排出口20,20bは、貯留タンク19の許容最大貯水量を超える雨水を外部に排出することにより、流量絞り24より上流側の雨水管4内に雨水が滞留することを防止するためのものである。よって、過剰水排出口20,20bは、豪雨の場合でも、流量絞り24より上流側の雨水管4内に雨水を滞留させないだけの開口面積を必要とすることは勿論である。
同様の理由で、開口部40の大きさは、流量絞り24によって流量が制限された雨水が、縦樋10内に滞留することなく貯留タンク19に流入できるだけの大きさとすることが必要である。
図5は図2の変形例である。よって、図2の例と同じ部分には図2と同じ符号を付して重複する説明を省略する。図2の例との違いは、雨水管としての縦樋を上下に二分割することに代えて、図4と同様に縦樋の一部を切欠いて開口部40を形成し、切り欠いた開口部40の下流側の縦樋10の内部に流量絞り24が設けられた点である。開口部40は、貯留タンク19内で過剰水排出口20と連通する。
図5の例では、後で図12を参照して説明するように、重ね合わせて配設される二つの流量絞り24,24の片側に寄せた雨水通過孔44,44の重なりの小穴44aが、貯留タンク19内の雨水を該貯留タンク19が実質的に空になるまで自然に排出するための全量排出口となる。したがって、貯留タンク19の容量と、流量絞り24,24の片側に寄せた雨水通過孔44,44の重なりの小穴44aの大きさとにより、貯留タンク19内の雨水の全量排出時間が定まることになる。
図6も図2の変形例である。よって、図2の例と同じ部分には図2と同じ符号を付して重複する説明を省略する。この例は、貯留タンク19が円筒型で、縦樋10に対して偏心して設置される態様である。この態様は、図3〜図5にも適用可能である。この態様においては、縦樋10の中心軸線X2に対して貯留タンク19の中心軸線X1が住宅の壁面Wから遠い位置となるように偏心させて、縦樋10に対して貯留タンク19を設置する。これにより、縦樋10と住宅の壁面Wとの間の隙間が小さい場合でも、貯留タンク19を縦樋10に対して確実に取り付けることができる。
なお、図2〜図6の例は、戸建て住宅の縦樋に適用できることは勿論であるが、高層住宅のベランダの縦樋について適用すると特に好適である。すなわち、高層住宅では、大雨の際に雨水桝が満杯になり、低階層の住宅のベランダに雨水が滞留してしまうという問題が生ずる。そこで、貯留タンク19を備え、貯水機能を有する図2〜図6の例を、高層住宅の各階(特に低層階)のベランダの縦樋に適用することで、ベランダに雨水が滞留してしまうという問題が解消すると同時に、集中豪雨時における下水道の機能不全を防止することができる。貯留タンク19の容量を大きくしておけばおくほど効果が大きいことは勿論である。
図7は、図4の変形例である。よって、図4の例と同じ部分には図4と同じ符号を付して重複する説明を省略する。この例は、縦樋10と貯留タンク19を二重円筒構造にして貯留タンク19を形成することに代えて、貯留タンク19を縦樋10とは別に設置するタイプである。図7の例は、特に既設の縦樋10に付設する場合に好適である。
上下方向に延びる筒状の貯留タンク19を縦樋10の横に配設する。貯留タンクは上端と下端が密閉され、上端に近い位置の縦樋10に管継ぎ手12が設けられ、この管継ぎ手12に接続される過剰水移送管15によって縦樋10の内部が貯留タンク19に連通する。縦樋10内には、管継ぎ手12の下流側に流量絞り24を配設する。流量絞り24で流量を制限される雨水は、過剰水移送管15を通って貯留タンク24に流入する。
貯留タンク19の上部の少なくとも一部を切り欠いて過剰水排出口20b(逃げ口)が設けられる。図7の例のように、貯留タンク19の周壁の上部の一部を切り欠いて横向きの過剰水排出口20b(逃げ口)としてもよいし、貯留タンク19の上端の少なくとも一部を開放して上向きの過剰水排出口(逃げ口)としてもよいし、過剰水排出口20bを、水圧に応じて自動開閉自在な図示しない蓋で覆う構成としてもよいし、該蓋のない構成とすることもできる。
貯留タンク19の下部には、縦樋10に接続される戻し管50が設けられ、この戻し管50によって、流量絞り24よりも下流側で縦樋10の内部と貯留タンク19の内部とが連通される。戻し管50は、図4の戻し穴99に対応する要素であり、一回の豪雨が収まった後に、貯留タンク19内の雨水を流量絞り24の下流側の縦樋10へ少量ずつゆっくりと戻すための全量排出口である。戻し管50の開口面積を適宜に設定することで、戻し管50から縦樋10への雨水の戻り時間を調整できる。
縦樋10において、流量絞り24で下流への流量を制限された雨水は、過剰水移送管15を通って貯留タンク19内へと流入し、下から順に貯留される。貯留タンク19の容量を超える雨水は、過剰水排出口20bから外に流れ出る。一回の豪雨が小雨になり、縦樋10内の雨水の全量が流量絞り24を通過できる状態になると、貯留タンク19への雨水の流入はなくなり、貯留タンク19内の雨水は、貯留タンク19の下部の戻し管50を通って縦樋10へと自然に流出する。そして、再び豪雨が来ると、貯留タンク19の貯水機能が再び発揮されるようになる。
なお、過剰水移送管15と過剰水排出口20bは、流量絞り24によって流量が制限された雨水が、縦樋10内に滞留することなく貯留タンク19に流入、又は排出できるだけの大きさが必要であることは勿論である。
図8は、図7の変形例である。よって、図7の例と同じ部分には図7と同じ符号を付して重複する説明を省略する。図8の例は、前記貯留タンク19の下部が戻し管50によって前記流量絞り24よりも下流側で縦樋10と連通されることに代えて、前記貯留タンク19の下部が戻し管50によって前記流量絞り24よりも上流側で縦樋10と連通される態様である。すなわち、流量絞り24が戻し管50よりも下流側に位置している態様である。この場合、戻し管50は過剰水移送管15と同程度の開口面積としても良いし、図7の例と同様に、ごく小さい開口面積とすることもできる。図8は、過剰水移送管15と同程度の開口面積とした例で示してある。
戻し管50の開口面積を過剰水移送管15と同程度にした場合には、流量絞り24で流量を制限された過剰水は、戻し管50を通って貯留タンク19の中を上昇し、貯留タンク19が満杯になると過剰水排出口20bから自然に外部へと排出される。更なる過剰水は、過剰水移送管15を通って過剰水排出口20bから排出される。一回の豪雨が収まると、貯留タンク19内に貯留された雨水は、戻し管50と流量絞り24とを通って、下流側へと排出される。排出時の流量は、全量排出口となる流量絞り24で所定値に規制されるので、戻し管50の開口面積が流量絞り24の開口面積より大きくても全く問題はない。
一方、戻し管50の開口面積を図7と同様にごく小さくした場合には、流量絞り24で流量を制限された過剰水は、主として過剰水移送管15を通って貯留タンク19内に流入する。貯留タンク19が満杯になると、貯留タンク19の雨水は過剰水排出口20bから自然に外部へと排出される。一回の豪雨が収まると、貯留タンク19内に貯留された雨水は、戻し管50と流量絞り24とを通って、下流側へと排出される。排出時の流量は、全量排出口となる戻し管50の開口面積によって規制される。
図9は、図8の変形例である。よって、図8の例と同じ部分には図8と同じ符号を付して重複する説明を省略する。図9は、戻し管50が過剰水移送管15も兼ねる態様であり、戻し管50は図8の過剰水移送管15と同程度の太さ(開口面積)とされ、過剰水は前記戻し管50を通り貯留タンク19の中を上昇、又は降下する構成である。図9の例は、戻し管50が過剰水移送管15をも兼ねるので、図8における管継ぎ手12と過剰水移送管15が不要である。よって、図9の例は、図8の例よりも簡易な構成となる。図9の例では、流量絞り24の雨水通過孔24aが全量排出口となる。
図7〜図9の例も、貯水機能を有するので、高層住宅のベランダの縦樋について適用すると特に好適である。
図10は、図7の変形例である。よって、図7の例と同じ部分には図7と同じ符号を付して重複する説明を省略する。この例は、貯留タンク19の上端の少なくとも一部を開放し、該上端開放部を過剰水排出口20としたものである。上端開放部である過剰水排出口20には、網状等の通水可能なゴミ除けを設けてもよい。図10では、貯留タンク19の上端を全て開口させて過剰水排出口20としてあるが、これには限定されず、貯留タンク19の上端の一部を開口させて過剰水排出口20とすることもできる。
縦樋10内に流量絞り24が配設され、流量絞り24よりも上流側に配設した管継ぎ手12から過剰水移送管15が延び出す。この過剰水移送管15の外端部15aが、貯留タンク19の上端開放部の上方から貯留タンク19の内部に向けて開口している。
貯留タンク19の下部には、縦樋10に接続される戻し管50が設けられ、この戻し管50によって、流量絞り24よりも下流側で縦樋10の内部と貯留タンク19の内部とが連通される。戻し管50は、図7のものと同じである。
また、図10の例では、貯留タンク19の下部に、雨水を外部へ放出するための放水孔88が配設される。この放水孔88は、常時開放式のものでも良いし、水道栓のような開閉操作式のものでも良い。
縦樋10において、流量絞り24で下流への流量を制限された雨水は、過剰水移送管15を通って貯留タンク19内へと流入し、下から順に貯留される。貯留タンク19の容量を超える雨水は、過剰水排出口20から外に流れ出る。一回の豪雨が小雨になり、縦樋10内の雨水の全量が流量絞り24を通過できる状態になると、貯留タンク19への雨水の流入はなくなり、貯留タンク19内の雨水は、貯留タンク19の下部の戻し管50を通って縦樋10へと自然に流出する。そして、再び豪雨が来ると、貯留タンク19の貯水機能が再び発揮されるようになる。
図10の例は、都会の戸建て住宅において、大雨で汚水桝2及び/又は雨水桝2aが満杯にならないように、雨樋の過剰の雨水を自宅の敷地に散布し、浸透させ、又は/及び貯留タンク19に一時的に多量の雨水を貯留させる態様である。これにより、都市の下水道が満杯になることを防止することができる。
なお、図10では、縦樋10内の雨水が雨水専用の雨水桝2aに流入し、この雨水桝2aから下水排水管5を通って下水道55へと雨水が排出される態様を例示しているが、雨水桝2aに代えて、図1に示す汚水桝2に雨水が導入される態様とすることもできることは勿論である。
図11は、図7の変形例である。よって、図7の例と同じ部分には図7と同じ符号を付して重複する説明を省略する。この例は、図7のものにおいて、戻し管50を廃止し、貯留タンク19の下部の一部を切り欠いて放水孔51を形成し、この放水孔51を全量排出口としたものである。貯留タンク19内の雨水は、放水孔51を通って外部へと自然に流出する。放水孔51の大きさに依存して、貯留タンク19内の雨水の全量排出時間が定まる。
以上の実施の形態において、さらに、次のような変形例又は具体例を採用することもできる。
(1)流量絞り24による雨水通過率が縦樋10の外部から調整可能とされる態様である。雨水通過率の調整は、段階的に行うことができるものでもよいが、図12の例のように無段階又は連続的に行える態様とすると好適である。
図12に示すように、掛止アーム42を有する流量絞り24を少なくとも二つ準備する。両者は同一の構成であり、円盤状の流量絞り面43に雨水通過孔44を有する。この雨水通過孔44は円形又は半円形の孔であり、上から見て円形の流量絞り面43の半分又はそれ以下の面積で、流量絞り面43の片側に寄せて配設されている。
二つの流量絞り24,24の流量絞り面43,43を図12に矢印Aで示すように重ね合わせて、掛止アーム42,42にて、縦樋10内に吊設する。この重合吊設状態において、図12に矢印Bで示すように、一方の流量絞り24を流量絞り面43の中心軸線Xの回りで回動させて、他方の流量絞り24に対する重合角度位置を変更すると、二つの流量絞り24,24の流量絞り面43の片側に寄せた雨水通過孔44,44の重なり具合が連続的に変化する。これにより、二つの流量絞り24,24によって画定される雨水通過孔44,44の重なりの小穴44aの開口面積が連続的に変化し、雨水通過率が無段階に調整される。図12の例によれば、雨水通過率の調整を簡易な構成で達成できて好適である。流量絞り24の雨水通過率の調整範囲は、例えば、5%乃至40%程度とすることができる。
なお、流量絞り24の回動操作は、掛止アーム42の少なくとも一部が外部へ露出している場合には、掛止アーム42の内、縦樋10の外部に露出している部分を利用して行うことができる。別例として、掛止アーム42の少なくとも一部が外部へ露出していない場合には、外部から流量絞り24を回動操作できるように、外部に露出する調整レバー(操作部材)26を掛止アーム42に設けると好適である。例えば、図5に示すように、貯留タンク19の周囲に横方向のスリット26aを設け、掛止アーム42に連結される調整レバー26を前記スリット26aから外部へ延び出させておけばよい。
(2)流量絞り24は、例えば、雨水通過率が20%、40%、60%と異なるものを準備しておき、汚水桝2及び/又は雨水桝2aの容量や排水能力に応じて選択できるようにすると良い。
(3)敷地がある住宅では、図2〜図11における貯留タンク19の一部、好ましくは大半の部分(90%以上)を、地中に埋設して見えなくすることもできる。この場合、特に貯留タンク19の形状は自由にできる。例えば、横に大きくして埋設の部分を浅くできる。
(4)満杯になった貯留タンク19が15分から45分程度、好ましくは30分程度で実質的に空になるように、貯留タンク19の容量と全量排出口の大きさとを設定することもできる。
調査によると、大雨対策に必要な地下の貯留管66(図10参照)を都市の一部に建設するだけでも、数十億円から百億円を超える費用がかかる。例えば、次の通りである。
調査結果A:直径4.25m、長さ1.9km、24,000㎥の貯留管の埋設コスト:69億円
調査結果B:直径5.50m、長さ6.5km、86,000㎥の貯留管の埋設コスト:199億円
これに対し、本発明の雨水制御装置を採用すれば、試算では、十分の一程度で同じ効果を奏すると見込まれる。
住宅敷地がある個人住宅で、一世帯に4個の雨水制御装置を適用し800リットル(ドラム缶で4個分)の過剰の雨水を保水できると仮定して、単価約5000円の雨水制御装置を3万世帯〜10万世帯で採用すれば、5000円×4個×3〜10万世帯、すなわち、6〜20億円で大きな貯留管と同じ効果を達成できる。
実際に対策しなければならないのは、集中豪雨である。ここで、集中豪雨とは、局地的で短時間(例えば10分)の強い雨、つまり限られた地域に対して短時間の多量の雨が何回も継続して降ることをいう。集中豪雨時には、下水道の排水機能が限界を超える場合がある。本発明の雨水制御装置は、このような短時間に急激に降る集中豪雨の際に、雨樋の過剰の雨水を過剰水排出口から排出でき、及び/又は貯留タンクに貯留できる。
ちなみに、気象庁の平成21年の報告によれば、次の通りである。
<防災気象情報の活用の手引き>
引用:局地的大雨と集中豪雨の雨の降り方の特徴
引用:局地的大雨と集中豪雨の雨の降り方の特徴
短時間にまとまって降る強い雨は、局地的大雨でも集中豪雨でも発生します。局地的大雨ではそれが一過性であり、集中豪雨はそれを繰り返すという違いがあります。結果的に集中豪雨は、局地的大雨に比べ、大雨の継続時間が長く総雨量は多くなります。集中豪雨(2008年7月28日金沢市医王山)の例では、10分間あたり10mm以上の雨(そのまま 1 時間降り続くと60mm以上となる非常に激しい雨)が、強弱を繰り返しながら 3〜4時間降り続き、総雨量は 142mmとなりました。局地的大雨(2008年7月28日三田市)の例では、10分間あたり10mm前後の雨が、1時間にまとまって降り、総雨量は 63mmになりました。」
これを参考に計算すると、自宅が60坪なら、60×3.3平方メートル=198平方メートル=1980000平方センチメートルの面積に、10分間で1cm(10mm)×1980000平方センチメートル=1980000立方センチメートルの雨が降ることになる。1リットルは1000立方センチメートルなので、60坪に10分で1980リットル(約2000リットル)の降雨量となる。
約2000リットルの雨が自宅60坪に降るとすると、敷地の半分が家屋の屋根とすれば、半分の1000リットル、すなわち、5本のドラム缶相当の雨水が屋根に降り注ぐこととなる。この一回の豪雨の雨水の40%(2本のドラム缶相当)を縦樋の外に排出して、敷地に散布又は/及び貯留タンクに保水すれば、下水道に流れる雨水を大きく減らすことができる。
住宅敷地がある個人住宅で、一世帯に4個の雨水制御装置を適用し、800リットル(ドラム缶(200リットル)で4個分)の過剰の雨水を保水できると仮定して計算したが、実際にはその半分で済むと見込まれる。10分間あたり10mm前後の雨がさらに10分継続してもほぼ耐えられる。
現実には、住宅の敷地は既にある程度、浸透水で満たされているので、敷地に流すよりも、貯留タンクに保水することが好ましい。簡易的手段としては、例えば古いドラム缶を縦樋の近くに設置して、ドラム缶に貯留し、雨が止んでから敷地に散布し捨てるか、ドラム缶の下部の周囲の壁に所定の大きさの放水孔88(図10参照)を開け、溜めた雨水を30分程度で放出すれば、次に来る豪雨に再び対応することができる。これは、従来の地下の貯留管の機能と類似した機能である。放水孔88から放出された雨水は、敷地の地下に浸透するか、道路の側溝に流れ込み、下水道や近くの河川に流れ出る。
戸建て住宅一軒で4個もの貯留タンク(例えばドラム缶)を外に出して置くのは美観が損なわれるという場合は、図2〜図6に示したタイプの貯留タンク19を採用すればよい。
図2〜図11に示した貯留タンク19として、例えば直径30cmの円筒を使用する場合、その円筒の断面積は約3.14×15×15=706cm2であるから、ドラム缶一缶分の200リットルの容量とするには、約280cmの高さが必要となる。
住宅の四隅の縦樋のそれぞれに前記サイズの貯留タンク19を取り付けても、それほど美観を損なうことは無いと推察される。貯留タンクが太過ぎてやはり美観が気になる方は、直径20cmの円筒にすれば、88リットルの容量を貯留できる。十分とは言えないが、大雨対策にはなると考えられる。
高層住宅の各階のベランダに円筒の貯留タンク19を設置する場合には、1世帯で一つの貯留タンクとして、20階の高層住宅で各階に20世帯があるとすると、1世帯が200リットルを貯留すれば、400世帯で80000リットルとなり、400本のドラム缶の容量に相当する。
24,000m3の貯留管の埋設コストが69億円というデータと比較すると、1世帯がドラム缶で4個分の過剰の雨水を保水できると仮定して、3万世帯が協力して採用する必要があったから、12万個のドラム缶相当の量である。
24,000m3の貯留管と同じ機能を上記の高層住宅が担うとすると、300棟の協力が必要となる。都市では、敷地がある個人住宅の数は限られており、高層住宅の協力は必須と思われる。住み良い街作りのために、地域住民を含め、自治体も一緒になって取り組むことが望まれる。
24,000m3の貯留管と同じ機能を上記の高層住宅が担うとすると、300棟の協力が必要となる。都市では、敷地がある個人住宅の数は限られており、高層住宅の協力は必須と思われる。住み良い街作りのために、地域住民を含め、自治体も一緒になって取り組むことが望まれる。
1 住宅
2 汚水桝
2a 雨水桝
4 雨水管 ・・・{地上管7(軒樋9+縦樋10)+埋設管8}
6 汚水源(トイレ等)
20,20b 過剰水排出口
21 蓋
18 内向きフランジ
19 貯留タンク
24 流量絞り
26 調整レバー(操作部材)
40 開口部
43 流量絞り面
44 雨水通過孔
50 戻し管
55 下水道
66 貯留管
99 戻し穴
2 汚水桝
2a 雨水桝
4 雨水管 ・・・{地上管7(軒樋9+縦樋10)+埋設管8}
6 汚水源(トイレ等)
20,20b 過剰水排出口
21 蓋
18 内向きフランジ
19 貯留タンク
24 流量絞り
26 調整レバー(操作部材)
40 開口部
43 流量絞り面
44 雨水通過孔
50 戻し管
55 下水道
66 貯留管
99 戻し穴
Claims (6)
- 住宅の雨水管における雨水の流量を制限する流量絞りと、該流量絞りで流量制限される雨水を受け入れる貯留タンクと、を備え、該貯留タンクは、許容最大貯水量を超える雨水を外部に排出することにより前記雨水管内に雨水が滞留することを防止可能な過剰水排出口を上部に備え、前記貯留タンクが実質的に空になるように該貯留タンク内の雨水を自然に排出する常時開放の全量排出口が前記貯留タンクに連通して形成されている雨水制御装置を使用し、限られた地域に対して短時間の多量の雨が何回も継続して降る集中豪雨の際に、一回の豪雨中に前記貯留タンクへの雨水貯留を行い、該一回の豪雨が収まった後、次の豪雨が来るまでの間に30分程度で前記全量排出口からの全量排出を行うことを特徴とする雨水制御方法。
- 請求項1に記載の雨水制御方法において、前記流量絞りの雨水通過率が5%乃至40%であることを特徴とする雨水制御方法。
- 請求項1又は2に記載の雨水制御方法において、前記貯留タンクの雨水が前記一回の豪雨が収まった後、次の豪雨が来るまでの間に30分程度で実質的に全て排出されるように、前記貯留タンクの容量と前記全量排出口の大きさとが設定されていることを特徴とする雨水制御方法。
- 住宅の雨水管における雨水の流量を制限する流量絞りと、該流量絞りで流量制限される雨水を受け入れる貯留タンクと、を備え、該貯留タンクは、許容最大貯水量を超える雨水を外部に排出することにより前記雨水管内に雨水が滞留することを防止可能な過剰水排出口を上部に備え、前記貯留タンクが実質的に空になるように該貯留タンク内の雨水を自然に排出する常時開放の全量排出口が前記貯留タンクに連通して形成されている雨水制御装置であって、前記貯留タンクが、前記雨水管を包囲するように組み合わせ可能な分割部品の液密な結合により形成される、雨水制御装置。
- 住宅の雨水管における雨水の流量を制限する流量絞りと、該流量絞りで流量制限される雨水を受け入れる貯留タンクと、を備え、該貯留タンクは、許容最大貯水量を超える雨水を外部に排出することにより前記雨水管内に雨水が滞留することを防止可能な過剰水排出口を上部に備え、前記貯留タンクが実質的に空になるように該貯留タンク内の雨水を自然に排出する常時開放の全量排出口が前記貯留タンクに連通して形成されている雨水制御装置であって、前記貯留タンクが上下方向に延びる筒状のものであり、前記貯留タンクが前記雨水管とは別に配設され、該雨水管内の雨水を前記貯留タンクへと流入させる過剰水移送管が配設され、該過剰水移送管と前記雨水管との接続部よりも前記雨水管の下流側に前記流量絞りが配設され、前記貯留タンクの下部が戻し管によって前記流量絞りよりも上流側で前記雨水管に連通され、前記戻し管が前記過剰水移送管を兼ね、前記流量絞りの雨水通過孔が前記全量排出口となる、雨水制御装置。
- 住宅の雨水管における雨水の流量を制限する流量絞りと、該流量絞りで流量制限される雨水を受け入れる貯留タンクと、を備え、該貯留タンクは、許容最大貯水量を超える雨水を外部に排出することにより前記雨水管内に雨水が滞留することを防止可能な過剰水排出口を上部に備え、前記貯留タンクが実質的に空になるように該貯留タンク内の雨水を自然に排出する常時開放の全量排出口が前記貯留タンクに連通して形成されている雨水制御装置であって、前記貯留タンクが上下方向に延びる筒状のものであり、前記貯留タンクが前記雨水管とは別に配設され、該雨水管内の雨水を前記貯留タンクへと流入させる過剰水移送管が配設され、該過剰水移送管と前記雨水管との接続部よりも前記雨水管の下流側に前記流量絞りが配設され、前記貯留タンクの上端の少なくとも一部が開放されて上端開放部が形成され、該上端開放部が前記過剰水排出口とされ、前記貯留タンクの前記上端開放部に向けて前記過剰水移送管の外端部が開口している、雨水制御装置。
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