JP6018763B2 - リアクトル - Google Patents

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Description

本発明は、ノイズフィルタ機能を有するリアクトルに関する。
コイルを用いた受動素子であるリアクトルは、各種電力機器に様々な形で利用されている。
リアクトルに求められている機能の一つに、電気・電子回路や電源部などの高周波ノイズを低減させる、ノイズフィルタとしての効果がある。
従来のノイズフィルタの一例として、特許文献1には、長手方向を有するシート状の一対の電極を誘電体と絶縁体を介在させ積層して巻回したノイズフィルタであって、長手方向の一方の端部から他方の端部にかけて、インダクタンス成分とキャパシタンス成分と抵抗成分とが連続的に変化するような形状に一対の電極と誘電体と絶縁体とを形成することで、入力端子と出力端子との間のキャパシタンス等を連続的に変化させた分布定数型のノイズフィルタの構成が開示されている。
特開2001−267871号公報
特許文献1の構成では、電極の幅を連続して変化させたり、電極に貫通穴を開けたりすることでキャパシタンス等を変化させているが、いずれも電極の電気抵抗が増加するため、ノイズフィルタを通過させるべき電力に大きな損失が生じるという課題がある。
従って本発明の目的は、電力の損失を抑えたノイズフィルタ機能を有するリアクトルを提供することにある。
上記課題を本発明は、導体シートと、端子部と、絶縁セパレータと軟磁性コアを備え、導体シートと絶縁セパレータを重ねて巻き回したコイルを構成し、コイルは、軟磁性コアの少なくとも一部に巻き回され、導体シートは、巻き回し方向に対する直角方向の幅が巻き始め端部から巻き終わり端部の全範囲で等しく、導体シートは、前記巻き回し方向に対して直角となる幅方向の全範囲で等しい厚さであり、少なくとも導体シートにおける巻き始め部と巻き終わり部の各々に端子部が設けられ、導体シートの巻き回し方向に対する静電容量は、導体シートの少なくとも一部において異なるリアクトルにより解決する。
なお、導体シートの巻き回し方向に対して、絶縁セパレータの枚数、誘電率、厚さの少なくとも1つが絶縁セパレータの少なくとも一部において異なってもよい。
また、導体シートと絶縁セパレータを重ねて3回以上巻き回したコイルを構成し、導体シートと厚み方向において隣接する他の導体シートとの間隔は、コイルの少なくとも一部において異なってもよい。
また、さらに端子部の位置に対応した貫通穴が空いている絶縁性の端子位置規制板と、絶縁性で板状の端子台を備え、コイルにおける巻軸方向端面上に端子位置規制板を配し、端子部は、貫通穴に挿入され、端子台に固定されることで、貫通穴と端子台により端子部の位置が規制されていてもよい。
また、リアクトルのインピーダンスを極大とする共振周波数が、リアクトルへ通電する電流の周波数分布の中で最大の成分を持つ信号周波数の2倍以上であってもよい。
た、軟磁性コアがリアクトルのインピーダンスを極大とする共振周波数中心において虚部透磁率μ”を有していてもよい。
また、導体シートと、 端子部と、絶縁セパレータを有し、導体シートと絶縁セパレータを重ねて巻き回して構成され、導体シートは、巻き回し方向に対する直角方向の幅が巻き始め端部から巻き終わり端部にかけての全範囲で等しく、導体シートは、巻き回し方向に対して直角となる幅方向の全範囲で等しい厚さであり、少なくとも前記導体シートにおける巻き始め部と巻き終わり部の各々に端子部が設けられた複数のコイルと、軟磁性コアを備え、コイルは軟磁性コアを巻き軸とするよう取り付けられ、複数のコイルは、互いの静電容量、インダクタンスのうち、少なくともいずれかが異なるリアクトルであってもよい。
本発明により、電力の損失を抑えたノイズフィルタ機能を有するリアクトルを提供することが可能となった。
本発明におけるリアクトルの一例を示す斜視図である。 本発明におけるリアクトルの一例を示す部分断面図である。 本発明におけるリアクトルの一例を示す部分断面図である。 本発明におけるリアクトルの一例を示す部分断面図である。 本発明におけるリアクトルの一例を示す部分断面図である。 本発明におけるリアクトルの一例を示す部分断面図である。 本発明における端子位置規制板を示す上面図である。 本発明における端子位置規制板を示す上面図である。
本発明は、例えば、導体シートと、端子部と、絶縁セパレータを備え、導体シートと絶縁セパレータを重ねて巻き回したコイルを構成し、導体シートは、巻き回し方向に対する直角方向の幅が全範囲で等しく、導体シートは、巻き回し方向に対して直角となる幅方向の全範囲で等しい厚さであり、少なくとも導体シートにおける巻き始め部と巻き終わり部の各々に端子部が設けられ、導体シートの巻き回し方向に対する静電容量は、導体シートの少なくとも一部において異なるリアクトルの実施形態を取り得る。
コイルにおける導体シートに対して、特許文献1に記載されたような貫通穴を設けずに、巻き始めから巻き終わりまで導体シートの幅寸法を等しくし、導体シートの厚さを幅方向及び巻き回し方向に対して等しくすることで、導体シートの断面積を可能な限り大きく取ることができ、リアクトルへの通電電流に対する直流抵抗を最小限に抑えることができる。
加えて絶縁セパレータの材質及び厚み、若しくは導体シートの層間ギャップなどを巻き回し方向に対して異ならせ、変化させ、不均一とすることで、導体シートの巻き回し方向に対する静電容量を不均一なものとなり、リアクトルのインダクタンスと静電容量によってインピーダンスが極大となる共振周波数に分布を持たせる。
すなわち、共振周波数が単一のものではなく分布を持たせることが可能となるため、除去すべきノイズ信号の周波数帯域に共振周波数の分布を合わせることで、ノイズ信号のみを阻止するリアクトルとすることができる。
なお、導体シートと絶縁セパレータを巻き回す際、本実施形態では絶縁セパレータの枚数、厚さまたは誘電率若しくは導体シートの層間ギャップを変化させ、巻き回し方向に対する導体シート各部の静電容量をあえて不均一なものとしている。このように不均一な構成とすることで、直流抵抗を最小限に抑えつつ、広い周波数帯域でノイズ信号を阻止するリアクトルとすることができる。
例えば、導体シートの静電容量がコイル巻き始め部分で大きく、コイル巻き終わり部分で小さいときには、リアクトルの共振周波数が2つ生じる。この場合、低い方の共振周波数ではコイル巻き始め部分が共振し、高い方の共振周波数ではコイル巻き終わり部分が共振する。
すなわち、本実施形態のリアクトルは、全体として、コイルによるインダクタンスと導体シート層間の静電容量による並列共振回路が直列に接続されている回路とほぼ等価と見なせることから、コイル巻き回し方向に対する静電容量が異なる場合には、複数の共振周波数が存在することとなる。
本発明の実施形態としては、さらに、導体シートの巻き回し方向に対する絶縁セパレータの枚数、誘電率、厚さの少なくとも1つが、前記絶縁セパレータの少なくとも一部において異なるリアクトルであってもよい。
厚さや誘電率が不均一な絶縁セパレータを用いても良いが、他には、例えば、コイル巻き始め、巻き終わり、もしくは巻き回し途中の絶縁セパレータ上へ誘電材料を設けることでも、絶縁セパレータの厚さや誘電率を異ならせ、変化させ、不均一とすることができる。
なお、絶縁セパレータ上へ設ける誘電材料が結合性、粘着性、接着性のいずれかを有していれば、導体シートと絶縁セパレータの間が固定され、コイルの形態を保持することができるため、望ましい。
他に、巻き回し方向の長さが互いに異なる2枚以上の絶縁セパレータを重ね、導体シートと共に巻き回すことでも絶縁セパレータの厚さや誘電率を不均一とすることができる。
この場合、短い方の絶縁セパレータの誘電率や厚さ、巻き回し方向の長さを調整することで、簡単に共振周波数の分布を設定することができる。
本発明の実施形態としては、さらに、導体シートと絶縁セパレータを重ねて3回以上巻き回したコイルを構成し、導体シートと厚み方向において隣接する他の導体シートとの間隔は、コイルの少なくとも一部において異なるリアクトルであってもよい。
例えば、コイルを巻き回す際、導体シートと絶縁セパレータの張力を変化させることで、導体シートの層間ギャップを異ならせ、変化させ、不均一とすることができる。
特に、巻き始めの張力を弱く、巻き回しを進めるにつれて張力を強くしてゆくと、さらに導体シートや絶縁セパレータが巻き始めの固定治具より外れるのを防ぐことも可能となるため、望ましい。この場合、コイル内側における導体シートの層間ギャップが最も広く、コイル外側にゆくに従って導体シートの層間ギャップが狭くなってゆく。なお、導体シートのばね性によって、コイル内側における導体シートの層間ギャップを広げる力が働き、導体シート層間ギャップの不均一さを保持する力として作用する。
他に、コイル巻き始め、巻き終わり、もしくは巻き回し途中の絶縁セパレータ上へ粘着性もしくは接着性を有する誘電材料を設け、さらにコイル巻き始め、もしくは巻き終わりで絶縁セパレータ上へ粘着性もしくは接着性を有する誘電材料を設けずに導体シートと絶縁セパレータの張力を弱くして巻き回すことで、コイル巻き始め、もしくは巻き終わりにおける導体シートの層間ギャップが広がることで導体シート層間ギャップに変化を持たせし、同時にコイルの形態を保持する構成が可能となる。
本実施形態におけるリアクトルは、通電電流の時間平均値が10Aを超え、周波数が10〜300kHzの範囲で、通電電流の高調波をノイズとして除去するリアクトルに対して好適に使用することができる。
本発明の実施形態としては、さらに、端子部の位置に対応した貫通穴が空いている絶縁性の端子位置規制板と、絶縁性で板状の端子台を備え、コイルにおける巻軸方向端面上に端子位置規制板を配し、端子部は、貫通穴に挿入され、端子台に固定されることで、貫通穴と端子台により端子部の位置が規制されているリアクトルであってもよい。
コイルより引き回されている端子部は、その根元の位置が端子位置規制板の貫通穴により規制され、その先端の位置が端子台に固定されることとなる。
端子部の位置が規制されることにより、コイルと端子部の位置関係も規制されるため、振動等による端子部の位置変動を抑制することができ、端子部付近の導体シートにおける層間ギャップの変動抑制に繋がる。
従って、端子部の位置を規制することにより、共振周波数の分布変動を抑制することができる。
本発明の実施形態としては、さらに、リアクトルのインピーダンスを極大とする共振周波数が、リアクトルへ通電する電流の周波数分布の中で最大の成分を持つ周波数の2倍以上であるものであってもよい。
上記共振周波数に設定したリアクトルは、伝達信号としての基本周波数成分を通過させ、基本周波数の2倍以上の周波数を持つ高調波成分をノイズ信号として阻止する機能を有する。
なお、本実施形態におけるリアクトルに通電される信号は、昇圧、降圧、変圧を目的とする電力信号及びノイズ除去を目的とする電力信号を含む。
本発明の実施形態としては、さらに、軟磁性コアを備え、コイルは、軟磁性コアの少なくとも一部に巻き回され、軟磁性コアがリアクトルのインピーダンスを極大とする共振周波数中心においてμ”を有するリアクトルであってもよい。
インピーダンスが極大となる共振周波数では、ノイズ信号によりコイル周辺へ交流磁場が生じ、ノイズ信号のエネルギーはコイル周辺の空間の磁気エネルギーとして蓄積される。コイルに近接する軟磁性コアがμ”を有していれば、蓄積された磁気エネルギーを軟磁性コアで熱エネルギーへ変換することができるため、ノイズ信号のエネルギーをリアクトル外部へ漏らさずに熱へと変換することができる。
なお、リアクトルの共振周波数中心と軟磁性コアのμ”が最大となる周波数が近接、もしくは一致していれば、このようなノイズ信号エネルギーの熱への変換がより効果的に行えるため、望ましい。
(実施形態1)
本発明における実施形態の一例について、図面と共に詳細な説明を行う。
図1は、本発明におけるリアクトルの一例を示す斜視図である。
図1におけるリアクトルは、コイル1と、図示されない軟磁性コアと、絶縁性の端子位置規制板2と、絶縁板20と、板状の端子台3と、外部接続電極30と、フレーム41と、蓋42と、基板や筐体に取り付けるねじ穴を備えた取付部43により構成されている。
リアクトルの組み立て方法の一例を説明する。
まず、コイル1は図示されない絶縁セパレータと導体シートを重ねて巻き回すことで作成する。導体シートの巻き始めと巻き終わりの端部からは図示されない端子部が引き回されている。
次に、図示されない軟磁性コアはコの字型形状を2つ組み合わせたロの字型であり、一方のコの字型軟磁性コアに2つのコイル1、及び端子位置規制板2、絶縁板20を取付け、さらに他方のコの字型軟磁性コアを取付けることで、ロの字型軟磁性コアに2つのコイル1が取付けられた構成を組み立てる。
次に、上記組み立て品の軟磁性コア部分を取付部43の設けられたフレーム41と、蓋42により挟み込み固定する。
最後に蓋42に端子台3を固定し、コイル1より引き回された端子部を端子台3の外部接続電極30と接続することでリアクトルの組み立てが完了する。
なお、図1におけるリアクトルは2つのコイル1が軟磁性コアに取り付けられた構成となっている。2つのコイル1両端からの端子部はそれぞれ端子台3の外部接続電極30に接続されるため、4つの外部接続電極30には2つのコイル1の端子部がそれぞれ接続されていることとなる。
2つのコイル1について、互いの巻き数や絶縁セパレータの材質等を異ならせることで、互いの静電容量、インダクタンスのうち、少なくともいずれかを異ならせ、互いの共振周波数を異ならせるよう設定した上で、2つのコイル1を互いに直列接続するよう構成することで、2つの共振点を有するリアクトルとすることができる。なお、本発明のリアクトルは図1の構成に限られず、コイル1を3つ以上直列接続するよう構成してもよい。
ここで、導体シートと端子部の材質をアルミ、外部接続電極30の材質を銅で構成する場合は、アルミと銅の接合部を樹脂等で被覆することで、接合部に生じる電位差による腐食を防ぐことができる。
図2は、本発明におけるリアクトルの一例を示す部分断面図である。すなわち図2は、図1におけるa−a’−a’’−a’’’平面の断面図である。
図2におけるコイルは、軟磁性コア10に対して絶縁セパレータ11と導体シート12が周回するよう巻き回され、構成されている。
導体シート12は、巻き回し方向、及び巻き回し方向に直角となる幅方向の全範囲で厚さが等しく、貫通穴は空けられていない。また、導体シート12の幅寸法は、巻き始めから巻き終わりの全範囲で等しい。
ここで、絶縁セパレータの厚さや誘電率、図2の径方向における隣り合う導体シート12間の層間ギャップが巻き回し方向に対して変化させれば、導体シートの巻き回し方向に対する静電容量は、導体シートの少なくとも一部において不均一とすれば、1つのコイルのみで構成した リアクトルであっても、共振周波数に分布を持たせることが可能となる。
なお、導体シートとしては、銅箔、アルミ箔その他の金属箔が例示されるが、これに限られず巻き回してコイルが形成できるシート状の導体であればこれに含まれる。導体シートとしては、軽さと耐腐食性の面からアルミ箔が望ましく、その厚さは20〜200μmが望ましく、50μm〜150μmがより望ましい。
また、放熱性を高めるため、導体シートの表面積を、断面積が同じ丸線の10倍以上が望ましく、20倍以上とするのがより望ましい。
また、コイルは導体シートを巻き回した構成としているため、抵抗損失などによりコイル内部で発熱した場合でも、導体シートの幅方向端部まで熱伝導が起こり、コイルの巻き軸方向端面より放熱することができる。
また、絶縁セパレータとしては、紙、耐熱接着剤を含浸した紙、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PEN(ポリエチレンナフタレート)、PP(ポリプロピレン)、ポリアミドイミド等が例示されるが、これに限られない。なお、絶縁セパレータとして耐熱性が必要とされる場合には、PP(ポリプロピレン)、ポリアミドイミドが望ましい。その厚さは35〜200μmが望ましく、50μm〜150μmがより望ましい。
また、リアクトルへ通電する電流の周波数が100kHz以上であれば、絶縁セパレータの誘電率は、10以下とすることが望ましい。
軟磁性コアは、コイルが1〜2個であればU字型コアを2つ組み合わせて構成でき、コイルが1〜3個であればE字型コアを2つ組み合わせて構成できる。軟磁性コアは、アモルファス箔帯の積層、Fe−Si粉末の圧縮等により作成できるがこれに限られない、また、磁気ギャップを一箇所以上設け、インダクタンスを調整してもよい。
(実施形態2)
図3は、本発明におけるリアクトルの一例を示す部分断面図である。すなわち図3は実施形態1における図2の変形例である。
図3におけるコイルは、軟磁性コア10に対して絶縁セパレータ111、112、113、114、115と導体シート121、122、123、124、が内側より交互に周回するよう巻き回され、構成されている。
さらに、絶縁セパレータ112と導体シート122が誘電材料131、導体シート122と絶縁セパレータ113が誘電材料132、絶縁セパレータ113と導体シート123が誘電材料133、導体シート123と絶縁セパレータ114が誘電材料134によりそれぞれ結合している。
ここで誘電材料131、132、133、134は、導体シートもしくは絶縁セパレータ上に、接着剤もしくは粘着材を塗布することにより設けてもよい。
上記構成により、例えば導体シート121と導体シート122の間に絶縁セパレータ112と誘電材料131が挟まれているのに対し、導体シート122と導体シート123の間には絶縁セパレータ113と誘電材料132、133が挟まれているため、導体シート121と導体シート122の間の静電容量と、導体シート122と導体シート123の間の静電容量が相違することとなる。
従って、上記実施形態2の構成によってもリアクトルの共振周波数に分布を持たせることが可能となる。
(実施形態3)
図4は、本発明におけるリアクトルの一例を示す部分断面図である。すなわち図4は実施形態1における図2の変形例である。
図4におけるコイルは、軟磁性コア10に対して絶縁セパレータ11、14と導体シート12が周回するよう巻き回され、構成されている。
絶縁セパレータ14は、巻き回し2回目途中までの長さしかない。従って、導体シート12の巻き回し1回目と2回目の間には絶縁セパレータ11、14の2層が挟まれているのに対し、巻き回し3回目と4回目及びそれ以降は絶縁セパレータ11の1層のみが挟まれている。すなわち、導体シート12の巻き回し1回目と2回目の間の静電容量と巻き回し3回目と4回目及びそれ以降の静電容量が相違する。
従って、上記実施形態3の構成によってもリアクトルの共振周波数に分布を持たせることが可能となる。
(実施形態4)
図5は、本発明におけるリアクトルの一例を示す部分断面図である。すなわち図5は実施形態1における図2の変形例である。
図5におけるコイルは、軟磁性コア10に対して絶縁セパレータ11と導体シート12が周回するよう巻き回され、構成されている。
さらに、図5における導体シート12の巻き回し1回目と2回目の間の層間ギャップw1は、巻き回し3回目と4回目の間の層間ギャップw2よりも大きくなるよう構成されている。
上記構成により、導体シート121、導体シート122の間と導体シート122、導体シート123の間は、挟まれている絶縁セパレータ11が1層という点では同じであるが、層間ギャップが異なるため、静電容量が相違することとなる。
従って、上記実施形態3の構成によってもリアクトルの共振周波数に分布を持たせることが可能となる。
なお、層間ギャップを不均一にするには、コイル巻き回し時の絶縁セパレータ11と導体シート12の張力を変化させたり、巻き回されたコイルを巻きほどいたりする方法が例示されるが、これに限られない。
(実施形態5)
図6は、本発明におけるリアクトルの一例を示す部分断面図である。すなわち図3は実施形態1における図2の変形例である。
図6におけるコイルは、軟磁性コア10に対して絶縁セパレータ111、112、113、114、115と導体シート121、122、123、124、が内側より交互に周回するよう巻き回され、構成されている。
実施形態2と同様に誘電材料131、132、133、134が設けられているが、さらに、実施形態4と同様の方法で図6における導体シート121と導体シート122の間の層間ギャップw1と、導体シート123と導体シート124の間の層間ギャップw2を相違させている。
導体シート121、導体シート122の間と、導体シート123、導体シート124の間は層間ギャップが相違し、挟まれている絶縁セパレータ及び誘電材料の構成も異なる。
特に、誘電材料132、133により導体シート123と導体シート124の間が結合しているため、層間ギャップの差は実施形態4の場合よりも大きくなる上、誘電材料も挟み込まれているため、実施形態2や実施形態4の場合よりも静電容量の差は大きなものとなる。
従って、上記実施形態5の構成によってもリアクトルの共振周波数に分布を持たせることが可能となる。
(実施形態6)
図7は、本発明における端子位置規制板を示す上面図である。
端子位置規制板2は、貫通穴21、22が空けられている。
コイル内周部141から引出された端子部151は、端子位置規制板2の貫通穴21を通過し、端子台3の外部接続電極301に接続されている。また、コイル外周部142から引出された端子部152は、端子位置規制板2の貫通穴22を通過し、端子台3の外部接続電極302に接続されている。
ここで、貫通穴21は、コイル内周部141の中でも外部接続電極301に最も近い位置に設けられている。貫通穴22も同様にコイル外周部142の中でも外部接続電極302に最も近い位置に設けられている。
このように構成することで、端子部151、152に対して、外部接続電極301、302、または貫通穴21、22により引っ張られても、主にコイルの径方向に引っ張られた力として作用するため、コイルを巻き締めたり、巻き解いたりする力とはならず、コイル形態の安定性、ひいてはリアクトルの共振周波数分布の変動を抑止することにも繋がる。
(実施形態7)
図8は、本発明における端子位置規制板を示す上面図である。すなわち、図8は図7の変形例である。
実施形態6とは、貫通穴22の位置が異なっている。
例えば、実施形態5に記載された誘電材料によってコイル外周部142付近の導体シートを固定することなどにより、コイル外周部142に巻き締める力が作用しても共振周波数分布が変動しない構成になっていれば、右巻きコイルであれば、貫通穴22を図7よりも左巻き方向にずらしても共振周波数分布に変動はおこらないこととなる。
巻き回し工程で、端子位置にばらつきが生じる場合には、貫通穴22を、コイル外周部の中でも外部接続電極に最も近接する位置から、コイル巻き回し方向に対する反対方向に向けての長穴とすることで、端子位置にばらつきが生じても共振周波数分布の変動を抑制することができる。
本発明のリアクトルは、軟磁性コアと組み合わせ、ローパスフィルター機能を兼ね備えたコンバーター、インバーターに用いられるリアクトルとして利用できる。
さらにコイルの放熱性が高く、コイルの内部温度が上昇しにくいという側面を持っているため、電力変換用途及び、高周波スイッチングの昇圧、降圧コンバーター内で使用されるリアクトル、大電流インバーターの高調波フィルター、更には電磁調理器などにおける負荷側の電磁誘導コイルとして利用することが可能である。また実効透磁率の高い閉磁路コアと組み合わせることで、より高いインピーダンス値を必要とするコモンモードチョークコイルとしても利用できる。
1 コイル
2 端子位置規制板
3 端子台
10 軟磁性コア
11、111、112、113、114、115、14 絶縁セパレータ
12、121、122、123、124 導体シート
20 絶縁板
21、22 貫通穴
30、301、302 外部接続電極
41 フレーム
42 蓋
43 取付部
131、132、133、134 誘電材料
141 コイル内周部
142 コイル外周部
151、152 端子部
w1、w2 層間ギャップ

Claims (7)

  1. 導体シートと、
    端子部と、
    絶縁セパレータと軟磁性コアを備え、
    前記導体シートと前記絶縁セパレータを重ねて巻き回したコイルを構成し、
    前記コイルは、前記軟磁性コアの少なくとも一部に巻き回され、
    前記導体シートは、巻き回し方向に対する直角方向の幅が巻き始め端部から巻き終わり端部にかけての全範囲で等しく、
    前記導体シートは、前記巻き回し方向に対して直角となる幅方向の全範囲で等しい厚さであり、
    少なくとも前記導体シートにおける巻き始め部と巻き終わり部の各々に前記端子部が設けられ、
    前記導体シートの巻き回し方向に対する静電容量は、前記導体シートの少なくとも一部において異なることを特徴とするリアクトル。
  2. 前記導体シートの巻き回し方向に対して、前記絶縁セパレータの枚数、誘電率、厚さの少なくとも1つが前記絶縁セパレータの少なくとも一部において異なることを特徴とする請求項1に記載のリアクトル。
  3. 前記導体シートと前記絶縁セパレータを重ねて3回以上巻き回したコイルを構成し、前記導体シートと厚み方向において隣接する他の前記導体シートとの間隔は、前記コイルの少なくとも一部において異なることを特徴とする請求項1に記載のリアクトル。
  4. さらに、前記端子部の位置に対応した貫通穴が空いている絶縁性の端子位置規制板と、
    絶縁性で板状の端子台を備え、
    前記コイルにおける巻軸方向端面上に前記端子位置規制板を配し、
    前記端子部は、前記貫通穴に挿入され、前記端子台に固定されることで、前記貫通穴と前記端子台により前記端子部の位置が規制されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載のリアクトル。
  5. 前記リアクトルのインピーダンスを極大とする共振周波数が、前記リアクトルへ通電する電流の周波数分布の中で最大の成分を持つ信号周波数の2倍以上であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載のリアクトル。
  6. 前記軟磁性コアがリアクトルのインピーダンスを極大とする共振周波数中心において虚部透磁率を有することを特徴とする請求項5に記載のリアクトル。
  7. 導体シートと、端子部と、絶縁セパレータを有し、前記導体シートと前記絶縁セパレータを重ねて巻き回して構成され、
    前記導体シートは、巻き回し方向に対する直角方向の幅が巻き始め端部から巻き終わり端部にかけての全範囲で等しく、
    前記導体シートは、前記巻き回し方向に対して直角となる幅方向の全範囲で等しい厚さであり、
    少なくとも前記導体シートにおける巻き始め部と巻き終わり部の各々に前記端子部が設けられた複数のコイルと、
    軟磁性コアを備え、
    前記コイルは前記軟磁性コアを巻き軸とするよう取り付けられ、
    前記複数のコイルは、互いの静電容量、インダクタンスのうち、少なくともいずれかが異なることを特徴とするリアクトル。
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