JP6023664B2 - アンテナ装置、送受信装置、送受信システム、送受信方法 - Google Patents

アンテナ装置、送受信装置、送受信システム、送受信方法 Download PDF

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Description

本発明は、複数のアンテナ素子から構成されるアレーアンテナを備えたアンテナ装置、送受信装置、送受信システム、及び送受信方法に関し、更に詳しくは、近距離無線通信において送受アンテナの位置合わせを行うための技術に関する。
近年、限られた周波数帯域でギガビット級の高速無線通信を実現することが求められている。その実現方法の一つに、MIMO(Multiple−Input Multiple−Output)伝送技術がある。MIMO伝送では、複数の送信アンテナから同一時間、同一周波数で異なる信号を送信し、送信機と受信機との間のマルチパス環境を利用することによって、受信機側で信号処理により各信号を分離し、復号する。これにより、使用周波数帯域を広げることなく、送受アンテナ素子数に応じて通信速度を向上させることができる。
通常、MIMO伝送はマルチパス環境を前提としている。送信機と受信機との間の環境がマルチパス環境でない場合は、送受信される複数の信号の伝搬経路がほぼ等しくなり、空間相関が増加する。このため、信号分離が困難になり、チャネル容量が減少する。ところが、近年、例えば非特許文献1に示されているように、送信アンテナと受信アンテナが近接し、送信機と受信機との間の環境がマルチパス環境でない近距離通信においてもMIMO伝送技術が適用可能であることが注目されている。以下、近距離通信におけるMIMO伝送を近距離MIMO伝送と称する。
非特許文献1の技術によれば、近距離MIMO伝送において、送信機と受信機との間の距離に応じてアレーアンテナの素子間隔を適切に設定することにより、マルチパス環境でない場合においてもアンテナ間の空間相関が低くなり、高いチャネル容量を達成することができる。また、非特許文献2では、コンクリート壁などの障害物内部を伝搬路として用いる近距離超高速無線中継システムが提案されている。この近距離超高速無線中継システムによれば、近距離であれば、壁などにより送受信アンテナの見通しが得られない環境においても、近距離MIMO伝送による高速通信が可能になる。
また、非特許文献2では、近距離MIMO伝送においてチャネル容量を増大するための検討が行われている。しかしながら、実際のMIMO伝送を実現するためには、チャネル容量を増大させる技術に加え、送受信機における信号処理技術が必要である。この信号処理技術について、非特許文献1では、MIMO伝送の最適送受信方法として知られている固有モード伝送(以下、EM−BFと称する)の特性と、受信側のみで信号処理を行う方法として知られているゼロフォーシング(以下、ZFと称する)の特性とが比較されている。そして、非特許文献2には、アレーアンテナの最適な素子間隔によりEM−BFの特性とZFの特性とがほぼ一致することが示されている。
図10は、近距離MIMO伝送におけるアンテナ素子の配置例を示す説明図である。図10において、送信側のアンテナ素子Tx(jは、1≦j≦Mの自然数であり、Mは、M≧2の自然数である。)の数と受信側のアンテナ素子Rx(iは、1≦i≦Mの自然数である。)の数は、いずれもMである。また、送信側のアンテナ素子Txは平面PT上に配置されており、受信側のアンテナ素子Rxは、平面PTと平行をなす平面PR上に、送信側のアンテナ素子Txと伝搬空間FSを挟んで対向するように配置されている。これら平面PTと平面PRとの間の距離はDである。以下では、平面PTと平面PRとの距離Dを「送受信間隔D」と称する。また、送信機側および受信機側の双方において、隣接する任意の二つのアンテナ素子の間隔はdである。以下では、説明の簡略化のため、M=2の場合、すなわち2×2(2入力2出力)近距離MIMO伝送の場合について説明する。
図11は、2×2近距離MIMO伝送のモデル図である。図11に示す2×2近距離MIMO伝送において、チャネル行列Hを式(1)で表すと、受信信号は式(2)で表される。
Figure 0006023664
Figure 0006023664
ここで、式(1)および式(2)において、要素hij(i,jは、それぞれ2以下の自然数)は、送信アンテナ素子Txから受信アンテナ素子Rxへのチャネルを伝搬した信号の位相および振幅の変化率を、例えば複素数表現により示す行列要素である。また、sは送信アンテナ素子Txから送信される信号を、rは受信アンテナ素子Rxで受信される信号を表す行列要素であり、nは受信信号に付加される雑音を表す行列要素である。
また、2×2MIMO伝送における信号分離のための受信ウェイト行列Wを、式(3)のように表すと、受信ウェイト演算後に各受信回路へ出力される信号は式(4)で表される。
Figure 0006023664
Figure 0006023664
式(3)および式(4)において、行列要素wij(i,jは、それぞれ2以下の自然数である。)は、送信アンテナ素子Txが送信するデータ系列s’に対応するデータ系列s’を抽出するために、受信アンテナ素子Rxが受信した信号に乗算されるウェイトを示す。
2×2近距離MIMO伝送では、各チャネルの位相差θ=tan−1(h21/h11)=tan−1(h12/h22)が90度となるようにアンテナ素子の間隔dが設定された場合にチャネル容量が最大となる。以下では、チャネル容量が最大となるアンテナ素子の間隔dを「最適素子間隔dopt」と称する。
アンテナ素子の間隔dを最適素子間隔doptに設定した場合、2×2近距離MIMO伝送のチャネル行列Hは式(5)で近似される。ここで、式(5)において、aは、送信アンテナ素子Txから受信アンテナ素子Rxへのチャネルを伝搬した信号の振幅と、送信アンテナ素子Txから受信アンテナ素子Rxへのチャネルを伝搬した信号の振幅との比率を表す。
Figure 0006023664
このとき、ZFにおける受信ウェイト行列WZFは式(6)で近似される。
Figure 0006023664
式(5)および式(6)から、チャネル行列と受信ウェイト行列の積は、式(7)のように対角行列で表される。すなわち、各送信アンテナから送信された信号は、受信機内で受信ウェイトを乗算することにより分離され、互いに干渉を与えることなく受信される。
Figure 0006023664
本間,西森,関,溝口,"近傍MIMO通信における伝送容量の評価" 信学技報,AP2008-125, Nov. 2008 関,西森,本間,西川,"近距離超高速中継システム" 信学技報,AP2008-124, Nov. 2008 鴨田,岩崎,津持,九鬼,"PINダイオードを用いた60GHz帯電子走査リフレクトアレーアンテナ" 信学技報,MW2009-75, Sep. 2009
前述のように、2×2近距離MIMO伝送では、各チャネルの位相差θ=tan−1(h21/h11)=tan−1(h12/h22)が90度となるようにアンテナ素子の間隔dを設定した場合にチャネル容量が最大となる。しかしながら、図12に示す近距離MIMO伝送の利用形態のように、例えばキオスク端末等の送受信装置10に対してユーザが携帯端末20をかざしてコンテンツのダウンロードを行う用途の場合、送受信端末10のアレーアンテナTXAと携帯端末20のアレーアンテナRXAの各位置が、理想的な対向状態にあるときの位置からずれることが想定される。この場合、チャネル行列Hが対称行列とならず、すなわち、伝搬チャネルの位相差tan−1(h21/h11)とtan−1(h12/h22)が同時に90度とならず、近距離MIMO伝送の特性が劣化する。
また、携帯端末20が、アレーアンテナRXAではなく、1つのアンテナ素子のみを備えた場合においても、送受信装置10の送受アンテナと携帯端末20の送受アンテナの指向性パターンのメインローブの方向が理想的な対向状態からずれると、伝送特性が劣化する。
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、その目的は、送受アンテナが理想的な対向状態からずれた場合においても、送受アンテナの位置ずれを認識して自動で補償し、理想的な対向状態に近づけることを可能とするアンテナ装置、送受信装置、送受信システム、送受信方法を提供することにある。
本発明の一態様によるアンテナ装置は、複数の第1のアンテナ素子から構成された第1のアレーアンテナを具備し、前記複数の第1のアンテナ素子に対応する複数の第2のアンテナ素子から構成された第2のアレーアンテナを具備する携帯端末と近距離無線通信を実施するためのアンテナ装置であって、前記第1のアレーアンテナと前記第2のアレーアンテナとの間の相対位置を粗調整する粗調整部と、前記粗調整部による粗調整後に、前記第2のアレーアンテナの複数の第2のアンテナ素子のそれぞれから送信され、前記第1のアレーアンテナの複数の第1のアンテナ素子のそれぞれで受信された各パイロット信号のRSSIに基づいて前記第1のアレーアンテナの位置を微調整する微調整部と、を具備することを特徴とする。
上記アンテナ装置の構成において、例えば、前記粗調整部は、前記携帯端末が設置される端末設置用ガイドを備え、前記携帯端末の機種を認識し、前記認識された前記携帯端末の機種に基づいて、所定の端末構造データベースから前記携帯端末の第2のアレーアンテナの位置情報を取得し、前記位置情報に基づいて、前記端末設置用ガイドの形状を変更することにより、前記第1のアレーアンテナと前記第2のアレーアンテナとの位置合わせを行う第1の粗調整部、カメラ、赤外線センサ、超音波センサのうちの何れかを用いて携帯端末の位置を認識して前記第1のアレーアンテナと前記第2のアレーアンテナとの位置合わせを行う第2の粗調整部、前記第1のアレーアンテナから送信されて前記携帯端末により反射された信号の電力比の周波数依存性に基づいて前記携帯端末の第2のアレーアンテナの位置を検出して、前記第1のアレーアンテナと前記第2のアレーアンテナとの間の相対位置を粗調整する第3の粗調整部のうちの何れかであり、前記微調整部は、前記パイロット信号のRSSIに基づいて第1のアレーアンテナの移動方向を定め、前記移動方向に前記第1のアレーアンテナを移動させることにより、前記第1のアレーアンテナの位置を微調整する第1の微調整部、前記第2のアレーアンテナの複数の第2のアンテナ素子のそれぞれから送信され、前記第1のアレーアンテナの複数の第1のアンテナ素子のそれぞれで受信された各パイロット信号のRSSIと、前記第1のアレーアンテナの複数の第1のアンテナ素子で受信された各パイロット信号に対して90度位相差を付与する重み付けを行うことにより得られる信号のSINRとに基づいて、前記第1のアレーアンテナの位置を微調整する第2の微調整部、前記第1のアレーアンテナの複数の第1のアンテナ素子から送信されて前記携帯端末のアレーアンテナ面で反射された反射信号を前記第1のアレーアンテナの複数の第1のアンテナ素子で受信して得られる受信信号から、前記第1のアレーアンテナから送信された送信信号成分を減算し、前記減算により得られた信号のRSSIに基づいて前記第1のアレーアンテナを移動させることにより、前記第1のアレーアンテナの位置を微調整する第3の微調整部のうちの何れかであることを特徴とする。
上記アンテナ装置の構成において、例えば、前記粗調整部は、前記携帯端末が設置される端末設置用ガイドを備え、前記携帯端末の機種を認識し、前記認識された前記携帯端末の機種に基づいて、所定の端末構造データベースから前記携帯端末の第2のアレーアンテナの位置情報を取得し、前記位置情報に基づいて、前記端末設置用ガイドの形状を変更することにより、前記第1のアレーアンテナと前記第2のアレーアンテナとの位置合わせを行い、前記微調整部は、前記パイロット信号のRSSIに基づいて第1のアレーアンテナの移動方向を定め、前記移動方向に前記第1のアレーアンテナを移動させることにより、前記第1のアレーアンテナの位置を微調整することを特徴とする。
上記アンテナ装置の構成において、例えば、前記粗調整部は、カメラ、赤外線センサ、超音波センサのうちの何れかを用いて携帯端末の位置を認識して前記第1のアレーアンテナと前記第2のアレーアンテナとの位置合わせを行い、前記微調整部は、前記第2のアレーアンテナの複数の第2のアンテナ素子のそれぞれから送信され、前記第1のアレーアンテナの複数の第1のアンテナ素子のそれぞれで受信された各パイロット信号のRSSIと、前記第1のアレーアンテナの複数の第1のアンテナ素子で受信された各パイロット信号に対して90度位相差を付与する重み付けを行うことにより得られる信号のSINRとに基づいて、前記第1のアレーアンテナの位置を微調整することを特徴とする。
上記アンテナ装置の構成において、例えば、前記粗調整部は、前記第1のアレーアンテナから送信されて前記携帯端末により反射された信号の電力比の周波数依存性に基づいて前記携帯端末の第2のアレーアンテナの位置を検出して、前記第1のアレーアンテナと前記第2のアレーアンテナとの間の相対位置を粗調整し、前記微調整部は、前記第1のアレーアンテナの複数の第1のアンテナ素子から送信されて前記携帯端末のアレーアンテナ面で反射された反射信号を前記第1のアレーアンテナの複数の第1のアンテナ素子で受信して得られる受信信号から、前記第1のアレーアンテナから送信された送信信号成分を減算し、前記減算により得られた信号のRSSIに基づいて前記第1のアレーアンテナを移動させることにより、前記第1のアレーアンテナの位置を微調整することを特徴とする。
本発明の一態様による送受信装置は、複数の第1のアンテナ素子から構成された第1のアレーアンテナを具備し、前記複数の第1のアンテナ素子に対応する複数の第2のアンテナ素子から構成された第2のアレーアンテナを具備する携帯端末と近距離無線通信を実施する送受信装置であって、前記第1のアレーアンテナと前記第2のアレーアンテナとの間の相対位置を粗調整する粗調整部と、前記粗調整部による粗調整後に、前記第2のアレーアンテナの複数の第2のアンテナ素子のそれぞれから送信され、前記第1のアレーアンテナの複数の第1のアンテナ素子のそれぞれで受信された各パイロット信号のRSSIに基づいて前記第1のアレーアンテナの位置を微調整する微調整部と、を具備することを特徴とする。
本発明の一態様による送受信システムは、複数の第1のアンテナ素子から構成された第1のアレーアンテナを具備する送受信装置と、前記複数の第1のアンテナ素子に対応する複数の第2のアンテナ素子から構成された第2のアレーアンテナを具備する携帯端末とを備え、前記送受信装置と前記端末装置との間で近距離無線通信を実施する送受信システムであって、前記送受信装置は、前記第1のアレーアンテナと前記第2のアレーアンテナとの間の相対位置を粗調整する粗調整部と、前記粗調整部による粗調整後に、前記第2のアレーアンテナの複数の第2のアンテナ素子のそれぞれから送信され、前記第1のアレーアンテナの複数の第1のアンテナ素子のそれぞれで受信された各パイロット信号のRSSIに基づいて前記第1のアレーアンテナの位置を微調整する微調整部と、を具備することを特徴とする。
本発明の一態様による送受信方法は、複数の第1のアンテナ素子から構成された第1のアレーアンテナを具備する送受信装置と、前記複数の第1のアンテナ素子に対応する複数の第2のアンテナ素子から構成された第2のアレーアンテナを具備する携帯端末とを備え、前記送受信装置と前記端末装置との間で近距離無線通信を実施する送受信システムによる送受信方法であって、前記送受信装置が、前記第1のアレーアンテナと前記第2のアレーアンテナとの間の相対位置を粗調整する粗調整段階と、前記送受信装置が、前記粗調整後に、前記第2のアレーアンテナの複数の第2のアンテナ素子のそれぞれから送信され、前記第1のアレーアンテナの複数の第1のアンテナ素子のそれぞれで受信された各パイロット信号のRSSIに基づいて前記第1のアレーアンテナの位置を微調整する微調整段階と、を含むことを特徴とする。
また、本発明は、アンテナ位置合わせ装置として表現することができる。
即ち、本発明によるアンテナ位置合わせ装置は、複数のアンテナ素子で構成される第1のアレーアンテナを具備するキオスク端末と、第1のアレーアンテナとアレーアンテナ面が平行となるように配置された複数のアンテナ素子で構成される第2のアレーアンテナを具備する携帯端末との間の近距離の無線通信システムにおけるアンテナ位置合わせ装置であって、携帯端末の機種を認識し、端末構造データベースに登録されている携帯端末のアレーアンテナの位置情報をもとにキオスク端末の端末設置用ガイドの形を変更することでアレーアンテナの位置合わせを行う第1の粗調整部と、粗調整部による粗調整後に、第2のアレーアンテナの各アンテナ素子から送信され、第1のアレーアンテナの各アンテナ素子で受信されたパイロット信号のRSSIをもとに、第1のアレーアンテナを機械的に移動させることでアレーアンテナの位置合わせを行う第1の微調整部と、を具備することを特徴とするアンテナ位置合わせ装置の構成を有する。
また、本発明によるアンテナ位置合わせ装置は、複数のアンテナ素子で構成される第1のアレーアンテナを具備するキオスク端末と、第1のアレーアンテナとアレーアンテナ面が平行となるように配置された複数のアンテナ素子で構成される第2のアレーアンテナを具備する携帯端末との間の近距離の無線通信システムにおけるアンテナ位置合わせ装置であって、カメラや赤外線や超音波等を用いて携帯端末の位置を認識し、第1のアレーアンテナを機械的に移動させることでアレーアンテナの位置合わせを行う第2の粗調整部と、粗調整部による粗調整後に、第2のアレーアンテナの各アンテナ素子から送信され、第1のアレーアンテナの各アンテナ素子で受信されたパイロット信号のRSSIと、第1のアレーアンテナの各アンテナ素子で受信された信号に対して重み付け部にて90度位相差を付与する重み付けを行うことで得られる、重み付け部の片方の出力端子から出力される信号と、重み付け部のもう片方の出力端子から出力される信号との電力比SINRと、をもとに、第1のアレーアンテナを機械的に移動させることでアレーアンテナの位置合わせを行う第2の微調整部と、を具備することを特徴とするアンテナ位置合わせ装置の構成を有する。
上記アンテナ位置合わせ装置において、例えば、前記第2のアレーアンテナの各アンテナ素子から送信されるパイロット信号が直交符号であることを特徴とする。
また、本発明によるアンテナ位置合わせ装置は、複数のアンテナ素子で構成される第1のアレーアンテナを具備するキオスク端末と、第1のアレーアンテナとアレーアンテナ面が平行となるように配置された複数のアンテナ素子で構成される第2のアレーアンテナを具備する携帯端末との間の近距離の無線通信システムにおけるアンテナ位置合わせ装置であって、第1のアレーアンテナから送信され携帯端末により反射された信号の電力比の周波数依存性をもとに携帯端末の第2のアレーアンテナの位置を検出し、第1のアレーアンテナを機械的に移動させることでアレーアンテナの位置合わせを行う第3の粗調整部と、粗調整部による粗調整後に、第1のアレーアンテナから送信され携帯端末のアレーアンテナ面で反射され、第1のアレーアンテナの各アンテナ素子で受信された信号から、送信信号成分を減算し、減算後の信号のRSSIをもとに、第1のアレーアンテナを機械的に移動させることでアレーアンテナの位置合わせを行う第3の微調整部と、を具備することを特徴とするアンテナ位置合わせ装置の構成を有する。
本発明によるアンテナ位置合わせ装置は、例えば、前記第1の粗調整部と、前記第2の微調整部と前記第3の微調整部のいずれかの粗調整部と、を具備することを特徴とするアンテナ位置合わせ装置の構成を有する。
本発明によるアンテナ位置合わせ装置は、例えば、前記第2の粗調整部と、前記第1の微調整部と前記第3の微調整部のいずれかの粗調整部と、を具備することを特徴とするアンテナ位置合わせ装置の構成を有する。
本発明によるアンテナ位置合わせ装置は、例えば、前記第3の粗調整部と、前記第1の微調整部と前記第2の微調整部のいずれかの粗調整部と、を具備することを特徴とするアンテナ位置合わせ装置の構成を有する。
本発明によるアンテナ位置合わせ装置は、例えば、1つ以上のアンテナ素子を具備するキオスク端末と、1つのアンテナ素子を具備する携帯端末との間の近距離の無線通信システムにおけるアンテナ位置合わせ装置であって、前記第1の粗調整部と前記第2の粗調整部と前記第3の粗調整部とのうちの何れかの粗調整部と、前記第1の微調整部と前記第2の微調整部と前記第3の微調整部のうちの何れかの微調整部と、を具備することを特徴とするアンテナ位置合わせ装置の構成を有する。
また、本発明は、アンテナ位置合わせ方法として表現することができる。
本発明によるアンテナ位置合わせ方法は、複数のアンテナ素子で構成される第1のアレーアンテナを具備するキオスク端末と、第1のアレーアンテナとアレーアンテナ面が平行となるように配置された複数のアンテナ素子で構成される第2のアレーアンテナを具備する携帯端末との間の近距離の無線通信システムにおけるアンテナ位置合わせ方法であって、携帯端末の機種を認識し、端末構造データベースに登録されている携帯端末のアレーアンテナの位置情報をもとにキオスク端末の端末設置用ガイドの形を変更することでアレーアンテナの位置合わせを行う第1の粗調整手順と、粗調整手順による粗調整後に、第2のアレーアンテナの各アンテナ素子から送信され、第1のアレーアンテナの各アンテナ素子で受信されたパイロット信号のRSSIをもとに、第1のアレーアンテナを機械的に移動させることでアレーアンテナの位置合わせを行う第1の微調整手順と、を備えることを特徴とするアンテナ位置合わせ方法の構成を有する。
本発明によるアンテナ位置合わせ方法は、複数のアンテナ素子で構成される第1のアレーアンテナを具備するキオスク端末と、第1のアレーアンテナとアレーアンテナ面が平行となるように配置された複数のアンテナ素子で構成される第2のアレーアンテナを具備する携帯端末との間の近距離の無線通信システムにおけるアンテナ位置合わせ方法であって、カメラや赤外線や超音波等を用いて携帯端末の位置を認識し、第1のアレーアンテナを機械的に移動させることでアレーアンテナの位置合わせを行う第2の粗調整手順と、粗調整手順による粗調整後に、第2のアレーアンテナの各アンテナ素子から送信され、第1のアレーアンテナの各アンテナ素子で受信されたパイロット信号のRSSIと、第1のアレーアンテナの各アンテナ素子で受信された信号に対して重み付け部にて90度位相差を付与する重み付けを行うことで得られる、重み付け部の片方の出力端子から出力される信号と、重み付け部のもう片方の出力端子から出力される信号との電力比SINRと、をもとに、第1のアレーアンテナを機械的に移動させることでアレーアンテナの位置合わせを行う第2の微調整手順と、を備えることを特徴とするアンテナ位置合わせ方法の構成を有する。
上記アンテナ位置合わせ方法において、例えば、前記第2のアレーアンテナの各アンテナ素子から送信されるパイロット信号が直交符号であることを特徴とする。
本発明によるアンテナ位置合わせ方法は、複数のアンテナ素子で構成される第1のアレーアンテナを具備するキオスク端末と、第1のアレーアンテナとアレーアンテナ面が平行となるように配置された複数のアンテナ素子で構成される第2のアレーアンテナを具備する携帯端末との間の近距離の無線通信システムにおけるアンテナ位置合わせ方法であって、第1のアレーアンテナから送信され携帯端末により反射された信号の電力比の周波数依存性をもとに携帯端末の第2のアレーアンテナの位置を検出し、第1のアレーアンテナを機械的に移動させることでアレーアンテナの位置合わせを行う第3の粗調整手順と、粗調整手順による粗調整後に、第1のアレーアンテナから送信され携帯端末のアレーアンテナ面で反射され、第1のアレーアンテナの各アンテナ素子で受信された信号から、送信信号成分を減算し、減算後の信号のRSSIをもとに、第1のアレーアンテナを機械的に移動させることでアレーアンテナの位置合わせを行う第3の微調整手順と、を備えることを特徴とするアンテナ位置合わせ方法の構成を有する。
本発明によるアンテナ位置合わせ方法は、例えば、前記第1の粗調整手順と、前記第2の粗調整手順と前記第3の粗調整手順のいずれかの粗調整手順と、を備えることを特徴とするアンテナ位置合わせ方法の構成を有する。
本発明によるアンテナ位置合わせ方法は、例えば、前記第2の粗調整手順と、前記第1の粗調整手順と前記第3の粗調整手順のいずれかの粗調整手順と、を備えることを特徴とするアンテナ位置合わせ方法の構成を有する。
本発明によるアンテナ位置合わせ方法は、例えば、前記第3の粗調整手順と、前記第1の粗調整手順と前記第2の粗調整手順のいずれかの粗調整手順と、を備えることを特徴とするアンテナ位置合わせ方法の構成を有する。
本発明によるアンテナ位置合わせ方法は、例えば、1つ以上のアンテナ素子を具備するキオスク端末と、1つのアンテナ素子を具備する携帯端末との間の近距離の無線通信システムにおけるアンテナ位置合わせ方法であって、前記第1の粗調整手順と前記第2の粗調整手順と前記第3の粗調整手順と前記第1の微調整手順と前記第2の微調整手順と前記第3の微調整手順のいずれかを備えることを特徴とするアンテナ位置合わせ方法の構成を有する。
本発明によれば、送受アンテナの位置ずれを補償することができる。従って、送受アンテナの対向状態を所望の状態に近づけることが可能となる。
本発明の第1の実施形態による送受信システムの構成の一例を概略的に示す図である。 本発明の第1の実施形態による送受信システムの外観の一例を示す図である。 本発明の第1の実施形態による送受信システムを構成する送受信装置が備えるガイド部の構成例を説明するための図である。 本発明の第1の実施形態による送受アレーアンテナの位置ずれに対するRSSI特性を示す図である。 本発明の第1の実施形態による送受アレーアンテナの位置ずれに対するRSSI比特性を示す図である。 本発明の第1の実施形態による送受信システムの動作を説明するためのフローチャートであり、アンテナ位置合わせ手順を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施形態による送受信システムの構成の一例を概略的に示す図である。 本発明の第2の実施形態によるアンテナ位置合わせの原理を説明するための図であり、送受アレーアンテナの位置ずれに対するSINR特性を示す説明図である。 本発明の第3の実施形態による送受信システムの構成の一例を概略的に示す図である。 近距離MIMO伝送におけるアンテナ素子の配置例を示す説明図である。 2×2近距離MIMO伝送のモデル図である。 従来技術による送受信装置の利用形態を説明するための図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について詳しく説明する。
説明の簡略化のため、以下に説明する本発明の各実施形態では、2つのアンテナ素子からなるアレーアンテナを用いて近距離無線通信(近距離MIMO伝送)を行う場合を例として説明する。また、各実施形態において、「アレーアンテナ」なる用語は、同一平面上に配置される複数のアンテナ素子を具備するアンテナを指す。
なお、以下に説明する全実施形態および全図面にわたって同一符号は同一要素を表す。
<第1の実施形態>
[構成の説明]
図1は、本発明の第1の実施形態による送受信システム1の構成の一例を概略的に示す図である。送受信システム1は、送受信装置100と携帯端末900とから構成される。本実施形態では、送受信装置100はキオスク端末であり、携帯端末900は、キオスク端末の利用者が所持する携帯端末である。ただし、この例に限定されず、送受信装置100および携帯端末は、それぞれ、任意の通信端末であり得る。
送受信装置100は、送信部111,112と、スイッチ121,122と、アレーアンテナ130と、粗調整部140と、微調整部150とを具備する。このうち、アレーアンテナ130は、2つのアンテナ素子131,132を備える。また、粗調整部140は、端末機種認識部141と、端末構造データベース(以下、「端末構造DB)と称する。)142と、アクチュエータ143と、端末設置用ガイド144とを備える。また、微調整部150は、RSSI(Received Signal Strength Indicator:受信信号強度)測定部151と、アクチュエータ152とを備える。なお、送受信装置100は、送信部111,112に対応した2つの受信部(図示なし)を更に備えている。
スイッチ121,122と、アレーアンテナ130と、粗調整部140と、微調整部150は、アンテナ装置10を構成する。即ち、送受信装置100はアンテナ装置10を備える。アンテナ装置10は、複数のアンテナ素子131,132から構成されたアレーアンテナ130を具備し、これら複数のアンテナ素子131,132に対応する後述の複数のアンテナ素子931,932から構成されたアレーアンテナ930を具備する携帯端末900との間で2×2MIMO伝送による近距離無線通信を実施するためのアンテナ装置として構成されている。
送受信装置100が備えるアレーアンテナ130を構成する2つのアンテナ素子131,132は、その向き(指向方向)が同一に設定されると共に、同一のアレー平面上に所定の間隔を隔てて配列されている。携帯端末900が備えるアレーアンテナ930についても同様である。本実施形態では、送受信装置100が備えるアレーアンテナ130と携帯端末900が備えるアレーアンテナ930とが理想的な対向状態にある場合、これらアレーアンテナ間の各チャネルの位相差θ=tan−1(h21/h11)=tan−1(h12/h22)が90度となるように、各アレーアンテナを構成するアンテナ素子の間隔が前述の最適素子間隔doptに設定されているものとする。従って、送受信装置100が備えるアレーアンテナ130と携帯端末900が備えるアレーアンテナ930とが理想的な対向状態にある場合、チャネル容量が最大になる。
携帯端末900は、アレーアンテナ930と、アレーアンテナ930に接続された通信処理部(図示なし)とを備える。アレーアンテナ930は、送受信装置100に備えられたアレーアンテナ130の2つのアンテナ素子131,132に対応する2つのアンテナ素子931,932を備える。アンテナ素子931,932は、それぞれ、電波の放射方向が同一に設定されると共に、同一平面上に配列されている。ユーザが携帯端末900を送受信装置100のアレーアンテナ130にかざした場合に、送受信装置100のアレーアンテナ130と携帯端末900のアレーアンテナ930とを介して、送受信装置100と携帯端末900との間で2×2MIMO伝送による近距離無線通信が実施される。
ここで、第1の実施形態による送受信システム1を構成する送受信装置100が備えるアンテナ装置10は、アレーアンテナ130と携帯端末900のアレーアンテナ930との間の位置合わせ(以下、適宜、「アンテナの位置合わせ」と称する。)を実施する機能を有しており、そのための構成要素として、携帯端末900のアレーアンテナ930の相対的位置関係の粗調整を行うための粗調整部140と、粗調整後に相対的位置関係の微調整を行うための微調整部150とを備え、これにより、アンテナの位置合わせを2段階で実施するものとなっている。
粗調整部140は、端末設置用ガイド144により端末装置900の位置を機械的に移動させることによりアンテナの位置の相対的位置の粗調整を行う。微調整部150は、後述するように、粗調整部140による粗調整後に、アレーアンテナ930の複数のアンテナ素子931,932のそれぞれから送信されてアレーアンテナ130の複数のアンテナ素子131,132のそれぞれで受信された各パイロット信号のRSSIに基づいてアレーアンテナ130の位置を微調整する。このような粗調整部140および微調整部150によるアンテナの位置合わせは、ユーザが送受信装置100に携帯端末900をかざした後、コンテンツのダウンロード等のための近距離無線通信が開始される前に行われる。
図2は、本発明の第1の実施形態による送受信システム1の外観の一例を示す図である。
上述の送受信システム1を構成する送受信装置100の構成要素のうち、粗調整部140を構成する端末設置用ガイド144(図1)は、図2に示すように、送受信装置100の筐体101の前面に取り付けられている。その他の送受信装置100の構成要素は、筐体101の内部に収容されている。端末設置ガイド144には、携帯端末900のアレーアンテナ930と対向可能なようにアレーアンテナ130が配置されている。
図3は、本発明の第1の実施形態による送受信システム1を構成する送受信装置100が備える端末設置ガイド144の構成例を説明するための図である。また、図3(A)は、端末設置ガイド144の斜視図であり、図3(B)は、端末設置ガイド144に設置される携帯端末900の一例を示す図である。図3(A)に示すように、端末設置ガイド144は、携帯端末900の形状に対応した平板状の基台144Aと、基台144Aの面上で相互に直交する方向に移動可能な可動部材144B,144Cとを備えている。本実施形態では、携帯端末900は、その側端が可動部材144Bに当接し、その下端が可動部材144Cに当接するようにして、端末設置ガイド144に設置される。
ここで、携帯端末900の筐体下端からアレーアンテナ930の下端までの寸法(高さ)Tmと携帯端末900の筐体側端からアレーアンテナ930の側端までの寸法(幅)Wmに合わせて端末設置用ガイド144の可動部材144B,144Cの各位置を制御すれば、送受信装置100に備えられたアンテナ装置10のアレーアンテナ130に対して端末装置900のアレーアンテナ930の位置合わせを機械的に行うことができる。図3の例では、端末設置ガイド144の可動部材144Bとアレーアンテナ130の側端との間の寸法(幅)Wgが携帯端末900の筐体側端とアレーアンテナ930の側端との間の寸法(幅)Wmと一致し、且つ、端末設置ガイド144の可動部材144Cとアレーアンテナ130の下端との間の寸法(高さ)Tgが携帯端末900の筐体下端とアレーアンテナ930の下端との間の寸法(高さ)Tmと一致するように各可動部材の位置を制御することにより、送受信装置100側のアレーアンテナ130と端末装置900側のアレーアンテナ930との位置合わせを大まかに行う。
本実施形態では、携帯端末900の筐体側端からアレーアンテナ930の側端までの寸法(幅)Wmと、携帯端末900の筐体下端からアレーアンテナ930の下端までの寸法(高さ)Tmは、携帯端末900のアレーアンテナ位置情報として、携帯端末900の機種ごとに粗調整部140の端末構造DB142(図1)のデータベースに登録されている。可動部材144B,144Cの移動は、粗調整部140のアクチュエータ143により行われ、これによりアンテナの位置合わせの粗調整が行われるが、粗調整部140によるアンテナの位置合わせの詳細については後述する。
その他、送受信システム1は、通常の無線通信で用いる信号処理部や、ディスプレイ等の各種のユーザインターフェイス等も具備するが、その説明は省略する。
[動作の説明]
次に、本発明の第1の実施形態による送受信システム1の動作について、粗調整部140および微調整部150によるアンテナの位置合わせに着目して説明する。
まず、粗調整部140の動作を説明する。携帯端末900のユーザが、例えば、送受信装置100からダウンロードサービスを利用するために、携帯端末900を送受信装置100にかざすと、粗調整部140は、端末機種認識部141により携帯端末900の機種を認識する。そして、認識された携帯端末900の機種に基づいて、端末構造DB142から携帯端末900のアレーアンテナ930のアレーアンテナ位置情報を取得する。そして、このアレーアンテナ位置情報に基づいて、アクチュエータ143で端末設置用ガイド144の可動部材144B,144Cを移動させ、その形状を変更することにより、送受信装置100側のアレーアンテナ130と端末設置用ガイド144に設置された携帯端末900側のアレーアンテナ930との位置合わせを行う。
ここで、端末機種認識部141は、ユーザが送受信装置100にかざした携帯端末900の機種を次の方法等で認識する。第1の方法として、例えば、携帯端末900が送受信装置100に機種情報を送信することにより、送受信装置100の端末機種認識部141は携帯端末900の機種を認識する。また、第2の方法として、例えば、送受信装置100に内蔵されたカメラを用いてユーザがかざす携帯端末900を撮影し、その画像を解析することにより携帯端末900の機種を認識する。また、第3の方法として、例えば、端末機種認識部141は、送受信装置100に備えられたディスプレイ(図示なし)に携帯端末900の機種一覧を表示させ、ユーザに携帯端末900の機種を選択入力させることにより、携帯端末900の機種を認識する。また、第4の方法として、例えば、端末機種認識部141は、送受信装置100のカメラで携帯端末900の機種の候補を認識し、携帯端末900の機種の候補を送受信装置100のディスプレイに表示させ、表示された候補の中から該当機種をユーザに選択入力させることにより、携帯端末900の機種を認識する。以上の方法等を用いて携帯端末900の機種を認識し、携帯端末900の機種情報を取得した後、端末機種認識部141は、端末構造DB142に機種情報を出力する。ただし、この例に限定されず、機種の認識手法は任意である。
端末構造DB142は、端末機種認識部141から入力された機種情報に基づいて、データベースに事前に登録されている携帯端末900のアレーアンテナ位置情報を取得する。端末構造DB142は、取得したアレーアンテナ位置情報に基づいて、アクチュエータ143を駆動するための電流を出力する。
アクチュエータ143は、端末構造DB142から出力される電流で駆動され、端末設置用ガイド144の稼働部材144B,144Cを機械的に移動させる。このとき、図3に示すように、送受信装置100の端末設置用ガイド144の稼働部材144Bから送受信装置100のアレーアンテナ130の側端までの寸法(幅)Wgと、端末設置用ガイド144の可動部材144Cからアレーアンテナ130の下端までの寸法(高さ)Tgとがそれぞれ、アレーアンテナ位置情報によって示される携帯端末900の寸法(幅)Wmおよび寸法(高さ)Tmと一致するように端末設置用ガイド144の可動部材144B,144Cのそれぞれを移動させる。
端末設置ガイド144の可動部材144B,144Cの移動が終了した後、ユーザが携帯端末900の筐体側端および筐体下端を、それぞれ、端末設置用ガイド144の稼働部材144Bおよび可動部材144Cに当接させるようにして、携帯端末900を端末設置ガイド144に設置する。これにより、送受信装置100側のアレーアンテナ130と携帯端末900側のアレーアンテナ930の位置が大まかに一致し、アレーアンテナの位置合わせの粗調整が行われたことになる。
次に、微調整部150の動作を説明する。微調整部150によるアレーアンテナの位置合わせの微調整は、送受信装置100のアンテナ素子131,132のRSSIを観測することにより実施される。
携帯端末900側のアレーアンテナ930を構成するアンテナ素子931,932から送信されたパイロット信号は、送受信装置100側のアレーアンテナ130を構成するアンテナ素子131,132で受信され、スイッチ121,122を介して微調整部150のRSSI測定部151に入力される。RSSI測定部151は、アンテナ素子131,132でそれぞれ受信されたパイロット信号のRSSIを測定する。
微調整部150のRSSI測定部151は、携帯端末900から受信されたパイロット信号のRSSIに基づいてアレーアンテナ130の移動方向を定め、この移動方向にアレーアンテナ130をアクチュエータ152により移動させることにより、アレーアンテナ130の位置を微調整する。本実施形態では、微調整部150を構成するRSSI測定部151は、アンテナ素子131,132から入力された信号のRSSIを測定し、その大小関係から、携帯端末900のアレーアンテナ930に対するアレーアンテナ130のずれ方向を検知する。
例えば、図1に示すように、送受信装置100のアレーアンテナ130に対して、携帯端末900のアレーアンテナ930が図下方向にずれている場合、各アンテナ素子間の経路差が異なるため、アンテナ素子131,132でそれぞれ受信された各パイロット信号のRSSIも異なる。具体的には、図1に示す例では、アンテナ素子931からアンテナ素子131への経路長とアンテナ素子932からアンテナ素子131への経路長が長くなるのに対して、アンテナ素子931からアンテナ素子132への経路長とアンテナ素子932からアンテナ素子132への経路長が短くなる。このため、アンテナ素子132のRSSIはアンテナ素子131のRSSIより高い値を示す。即ち、各アンテナ素子のRSSIの分布が、アレーアンテナ130の中心軸Jに関して非対称になる。ここで、アレーアンテナ130の中心軸Jは、アレーアンテナ130を構成するアンテナ素子131とアンテナ素子132との中間位置(アンテナ素子間隔の2分の1に相当する位置)を通る軸であって、アレー面と直交する方向に延びる軸である。
送受信装置100側のアレーアンテナ130と携帯端末900側のアレーアンテナ930とが理想的な対向状態にある場合、送受信装置100のアレーアンテナ130を構成するアンテナ素子131のRSSIとアンテナ素子132のRSSIは一致する。そこで、微調整部150は、アンテナ素子131,132のそれぞれで受信された各パイロット信号のRSSIが一致するようにアクチュエータ152を用いてアレーアンテナ130をアレー平面に沿って移動させる。
具体的には、この場合、微調整部150は、RSSIの大きいアンテナ素子132の方向にアレーアンテナ130を移動させることにより、各アンテナ素子のRSSIが一致するまで(即ち、各アンテナ素子のRSSIが等しくなるまで)、アンテナ素子131のRSSIを上昇させ、アンテナ素子12のRSSIを低下させる。これにより、各アンテナ素子のRSSIの分布が、アレーアンテナ130の中心軸Jに関して対称になる。各アンテナ素子のRSSIの分布が対称になった状態では、送受信装置100側のアレーアンテナ130と携帯端末900側のアレーアンテナ930との間の対向状態が理想的な対向状態になる。これにより、アレーアンテナ間の各チャネルの位相差θ=tan−1(h21/h11)=tan−1(h12/h22)が90度となり、チャネル容量が最大となる。
以上のように、本実施形態では、携帯端末900から送信されたパイロット信号のRSSIを観測しながら、送受信装置100のアレーアンテナ130を徐々に移動させることで、チャネル容量が最大となるように、アレーアンテナ130とアレーアンテナ930の相対的位置関係の微調整を行う。位置合わせが完了した後、送信部111および送信部112からアレーアンテナ130を介してコンテンツデータを携帯端末900へ送信する。
次に、図4および図5に示すシミュレーションによる評価結果を参照して本発明の有効性を検証する。
図4は、本発明の第1の実施形態によるアレーアンテナの位置ずれに対するRSSI特性を示す図である。図4(A)において、縦軸は、上述の送受信装置100と携帯端末900とがそれぞれ2つのアンテナ素子を用いて位置合わせを行う場合の、送受アレーアンテナの位置ずれに対するRSSIを示し、横軸は、上述のアレーアンテナ130とアレーアンテナ930との間の位置ずれΔxを示している。また、図4(A)において、実線で示す特性は、アンテナ素子131のRSSI特性を示し、点線で示す特性は、アンテナ素子132のRSSI特性を示している。
図4(B)は、シミュレーションによる評価で使用したモデルを示している。図4(B)に示すように、送受信装置100側のアレーアンテナ130と携帯端末900側のアレーアンテナ930との間に位置ずれΔxは、携帯端末900側のアレーアンテナ930を構成する例えばアンテナ素子931の位置を基準として、送受信装置100側のアレイアンテナ130を構成する例えばアンテナ素子131の位置の図下方向への変分を表している。図5は、本発明の第1の実施形態によるアレーアンテナの位置ずれに対するRSSI比特性を示す図であり、縦軸は、図4(A)に示すアンテナ素子132のRSSIに対するアンテナ素子131のRSSIの比率をデシベル単位系で表し、横軸は、アレーアンテナ130とアレーアンテナ930との間の上述の位置ずれΔxを表している。
シミュレーション条件については、中心周波数を60.48GHzとし、送受信間隔Dを15mmとし、素子間隔dを10mmとし、アレーアンテナ130とアレーアンテナ930とが理想的な対向状態にあるときの受信SNRを40dBとした。RSSI観測用のパイロット信号として直交符号を用いた。これにより、携帯端末900のアンテナ素子931とアンテナ素子932とから同時にパイロット信号を送信し、送受信装置100のアンテナ素子131,132でRSSIを観測することが可能になる。
送受信装置100側のアレーアンテナ130の位置が携帯端末900側のアレーアンテナ930に対して図下方向にずれている場合、各アンテナ素子間の経路長が異なるため、図4(A)に示すように、実線で示されるアンテナ素子131のRSSIは、点線で示されるアンテナ素子132のRSSIより高い値を示す。また、図5に示すように、位置ずれΔxが大きくなるほど、アンテナ素子132のRSSIに対するアンテナ素子131のRSSIの比率(RSSI比)が高くなる。このように、位置ずれΔxが生じた場合の各アンテナ素子のRSSIの値から送受アレーアンテナの位置ずれΔxを検出することができる。
図4および図5に示す各特性から理解されるように、アレーアンテナ130とアレーアンテナ930を正しく対向させるためには、送受アンテナの位置ずれΔxをゼロにすればよい。そのためには、図4および図5に示す例では、RSSIの低いアンテナ素子132からRSSIの高いアンテナ素子131に向かう方向(図4に示す評価モデルにおける図上方向)にアレーアンテナ130をアレー平面に沿って移動させればよい。微調整部150のアクチュエータ152は、RSSI測定部151により測定されたアンテナ素子131のRSSIとアンテナ素子132のRSSIとから、低いRSSIが測定されたアンテナ素子132から高いRSSIが測定されたアンテナ素子131に向かう方向にアレーアンテナ130をアレー平面に沿って移動させる。これにより、送受信装置100側のアレーアンテナ130と携帯端末900側のアレーアンテナ930とが精度よく対向した状態を得ることが可能となる。
上述のようにしてアンテナの位置合わせが行われた後、アレーアンテナ130とアレーアンテナ930とを介して、送受信装置100と携帯端末900との間で2×2MIMO伝送による通常の近距離無線通信が実施され、例えば、送受信装置100から携帯端末900へコンテンツのダウンロードが実施される。
次に、図6を参照して、本実施形態におけるアンテナ位置合わせに関する一連の動作をまとめる。
図6は、本発明の第1の実施形態による送受信システム1の動作を説明するためのフローチャートであり、アンテナ位置合わせ手順を示すフローチャートである。
まず、ステップS1において、送受信装置100の粗調整部140は、端末機種認識部141により、前述の方法を用いて携帯端末900の機種を認識し、その機種情報を取得する。続いて、ステップS2において、粗調整部140は、携帯端末900の機種情報に基づいて端末構造DB142から携帯端末900のアレーアンテナ位置情報を取得する。そして、粗調整部140は、取得されたアレーアンテナ位置情報を参照してアクチュエータ143を駆動することにより端末設置用ガイド144の可動部材144B,144Cを移動させ、端末設置用ガイド144の移動部材144Bから送受信装置100のアレーアンテナ130の側端までの寸法(幅)Wgと、端末設置用ガイド144の移動部材144Cから送受信装置100のアレーアンテナ130の下端までの寸法(高さ)Tgを設定する。
続いて、ステップS3において、ユーザにより端末設置用ガイド144に携帯端末900が設置される。続いて、ステップS4において、携帯端末900は、アレーアンテナ930のアンテナ素子931,932のそれぞれからパイロット信号を送信する。続いて、送受信装置100が携帯端末900から送信されたパイロット信号をアレーアンテナ130のアンテナ素子131,132で受信すると、微調整部150は、RSSI測定部151により、アレーアンテナ130のアンテナ素子131,132でそれぞれ受信された各パイロット信号のRSSIを測定し、ステップS5において、そのRSSIの分布が送受信装置100のアレーアンテナ130の中心軸J(アンテナ素子131とアンテナ素子132との中間を通る軸)に関して対称であるか否かを判定する。
ここで、RSSIの分布が対称でなければ(ステップS5;No)、即ち、RSSIの分布が非対称であれば、ステップS6において、微調整部150は、アクチュエータ152により、RSSIの小さいアンテナ素子からRSSIの大きいアンテナ素子に向かう方向に送受信装置100のアレーアンテナ130を所定量(微小量)だけ移動させ、上述のステップS4〜S6を繰り返し、アレーアンテナ130を徐々に移動させる。そして、RSSIの分布がアレーアンテナの中心軸Jに関して対称になったところで(ステップS5;Yes)、即ち、アンテナ素子131のRSSIとアンテナ素子132のRSSIとが一致して等しくなったところで、アレーアンテナ130とアレーアンテナ930とが対向状態になったと判断し、アレーアンテナの位置合わせを終了する。これにより、アレーアンテナの位置ずれが補正される。この後、送受信装置100と携帯端末900との間で、コンテンツのダウンロードのための通常の無線通信が開始される。
上述した第1の実施形態では、送受信装置100と携帯端末900とがそれぞれ2つのアンテナ素子を用いてアンテナの位置合わせを行う場合について説明したが、アンテナ素子数を増やすことで、RSSIの最大値と最小値の差がより大きくなるため、より高精度にアンテナの位置ずれを検出し補償することができる。
<第2の実施形態>
次に、本発明の第2の実施形態を説明する。
説明の簡略化のため、第1の実施形態と同様に、送受信装置と携帯端末とがそれぞれ2つのアンテナ素子を用いてアンテナの位置合わせを行う場合について説明する。
図7は、本発明の第2の実施形態による送受信システム2の構成の一例を概略的に示す図である。送受信システム2は、上述した第1の実施形態による送受信システム1に備えられた送受信装置100に代えて送受信装置200を備える。送受信装置200は、第1の実施形態のよる送受信装置100の構成において、粗調整部140および微調整部150に代えて、粗調整部240および微調整部250を備える。その他の構成は第1の実施形態と同様である。
送受信装置200は、送信部111,112と、スイッチ121,122と、アレーアンテナ130と、粗調整部240と、微調整部250とを具備する。このうち、アレーアンテナ130は、2つのアンテナ素子131,132を備え、粗調整部240は、端末位置認識部241と、アクチュエータ242とを備える。微調整部150は、RSSI測定部251と、ウェイト乗算部252と、SINR(Signal to Interference and Noise power Ratio:信号対干渉雑音電力比)算出部253と、アクチュエータ242とを備える。アクチュエータ242は、粗調整部240と微調整部250とにより共有されている。
本実施形態では、スイッチ121,122と、アレーアンテナ130と、粗調整部240と、微調整部250は、アンテナ装置20を構成する。アンテナ装置20は、複数のアンテナ素子131,132から構成されたアレーアンテナ130を具備し、複数のアンテナ素子131,132に対応する後述の複数のアンテナ素子931,932から構成されたアレーアンテナ930を具備する携帯端末900との間で2×2MIMO伝送による近距離無線通信を実施するように構成されている点で第1の実施形態のアンテナ装置10と共通する。
また、第2の実施形態では、送受信装置200側のアレーアンテナ130と携帯端末900側のアレーアンテナ930との位置合わせを実施するための構成要素として、アンテナ装置20は、送受信装置200のアレーアンテナ130と携帯端末900のアレーアンテナ930の相対的位置関係の粗調整を行うための粗調整部240と、粗調整後にアレーアンテナ930の各アンテナ素子から送信されてアレーアンテナ130の各アンテナ素子で受信されたパイロット信号のRSSIに基づいてアレーアンテナ130の位置を微調整する微調整部250とを備える。これら粗調整部140および微調整部150は、アンテナの位置合わせを2段階で実施するためのものである点で、第1の実施形態による粗調整部140および微調整部150と共通する。
但し、第2の実施形態では、以下に説明するように、粗調整部240は、カメラ、赤外線センサ、超音波センサのうちの何れかを用いて携帯端末900の位置を認識して送受信装置200側のアレーアンテナ130と携帯端末900側のアレーアンテナ930との位置合わせを行う。また、微調整部250は、アレーアンテナ130の複数のアンテナ素子131,132のそれぞれで受信された各パイロット信号の上述のRSSIに加え、アレーアンテナ130の複数のアンテナ素子131,132で受信された各パイロット信号に対して90度位相差を付与する重み付けを行うことにより得られる信号のSINRに基づいて、アレーアンテナ130の位置を微調整する。このような粗調整部240および微調整部250によるアンテナの位置合わせは、ユーザが送受信装置200に携帯端末900をかざした後、コンテンツのダウンロード等のための通常の近距離無線通信が開始される前に行われる。
その他、送受信システム2は、通常の無線通信で用いる各信号処理部等のための構成も具備するが、その説明は省略する。
なお、本実施形態では、粗調整部240が、カメラ、赤外線センサ、超音波センサのうちの何れかを用いて携帯端末900の位置を認識するものとしているが、この例に限定されず、携帯端末900の位置を認識できる限度において、任意の手段を用いることができる。
次に、本発明の第2の実施形態による送受信システム2の動作について、粗調整部240および微調整部250によるアンテナの位置合わせに着目して説明する。
まず、粗調整部240の動作を説明する。粗調整部240を構成する端末位置認識部241は、ユーザが送受信装置200にかざした携帯端末900の位置を次の方法等で認識する。例えば、端末位置認識部241は、送受信装置200に内蔵されたカメラを用いてユーザの携帯端末900を撮影し、その画像から携帯端末900の位置を認識する。また、例えば、端末位置認識部241は、携帯端末900のアレーアンテナ930の周辺に内蔵された赤外線通信用の光源から照射された赤外線を送受信装置200の赤外線通信用の赤外線センサで検出し、その検出結果(例えば赤外線の検出方向および強度)から携帯端末900の位置を認識する。また、例えば、端末位置認識部241は、送受信装置200に内蔵されたスピーカーから携帯端末900に向けて例えば超音波を発信し、携帯端末900で反射された超音波をマイクロホン等の超音波センサで検出し、その検出結果(例えば超音波の検出方向および強度)から携帯端末900の位置を認識する。また、カメラ、赤外線センサ、超音波センサの任意の組み合わせを用いて携帯端末900の位置を認識してもよい。
以上の方法等で携帯端末900の位置を認識した後、端末位置認識部241は、アクチュエータ242を駆動するための電流を出力する。これによりアクチュエータ242は、アレーアンテナ130が携帯端末900に対向するように、アレーアンテナ130の位置をアレー平面に沿って機械的に移動させる。以上により、アレーアンテナ130とアレーアンテナ930の位置合わせの粗調整を行う。
なお、本実施形態では、アレーアンテナ130の位置をアレー平面に沿って移動させるものとしているが、アレーアンテナ130が携帯端末900に対向する限度において、アレーアンテナ130の向きを制御してもよく、アレーアンテナ130の位置と向きの両方を制御してもよい。
次に、微調整部2の動作を説明する。本実施形態では、送受信装置200に備えられたアレーアンテナ130の位置の微調整は、送受信装置200のアンテナ素子131,132でそれぞれ受信された各パイロット信号のRSSIと、アンテナ素子131,132のそれぞれで受信された信号にウェイト乗算処理を行った後に算出するSINRとに基づいて実施される。
具体的に説明する。まず、携帯端末900のアレーアンテナ930を構成するアンテナ素子931からパイロット信号を送信する。携帯端末900から送信されたパイロット信号は送受信装置200のアンテナ素子131,132でそれぞれ受信され、スイッチ121,122を介して、微調整部250を構成するRSSI測定部251とウェイト乗算部252に入力される。
RSSI測定部251は、アンテナ素子131,132のそれぞれから入力された各パイロット信号のRSSIを測定する。本実施形態では、アンテナ素子131で受信された信号は、スイッチ121を介してウェイト乗算部252の第1入力ポートに入力され、アンテナ素子132で受信された信号は、スイッチ122を介してウェイト乗算部252の第2入力ポートに入力される。ウェイト乗算部252は、アンテナ素子131,132からそれぞれ入力される信号、すなわち第1入力ポートから入力される信号と第2入力ポートから入力される信号に対して、式(8)で表されるウェイト行列を乗算し、その乗算結果を第1出力ポートと第2出力ポートからSINR算出部253に出力する。
Figure 0006023664
式(8)において、行列要素wij(i,jは、それぞれ2以下の自然数である。)は、第j入力ポートからウェイト乗算部252に入力され、ウェイト乗算部252の第i出力ポートから出力される信号に乗算されるウェイトを示す。aは、第1入力ポートに入力される信号の振幅と、第2入力ポートに入力される信号の振幅との比率を表す。ここで、ウェイト乗算部252の第1出力ポートから出力される信号の電力をSにより表し、その第2出力ポートから出力される信号の電力をIにより表すこととする。
送受信装置200側のアレーアンテナ130と携帯端末900側のアレーアンテナ930が理想的な対向状態にある場合、式(8)で表されるウェイト行列Wfixを乗算することにより、アンテナ素子931から送信されアンテナ素子131およびアンテナ素子132で受信された信号は、第1出力ポートからは同相合成された信号となって出力され、第2出力ポートからは逆相合成された信号となって出力される。このとき、第1出力ポートおよび第2出力ポートから出力された信号を用いて、SINR算出部253でSINRを計算すると、第2出力ポートから出力される信号は逆相合成されて打ち消し合うため、非常に高いSINRを示す。
これに対し、アレーアンテナ130とアレーアンテナ930が対向状態にない場合、式(8)で表されるウェイト行列Wfixを乗算しても、第1出力ポートから出力される信号は同相合成されないため、その信号の電力Sは減少し、また、出力ポート2から出力される信号は逆相合成されないため、その信号の電力Iが増加する。このため、アレーアンテナ130とアレーアンテナ930が対向状態にない場合、SINRは低くなる傾向を示す。このように、対向状態に応じてSINRが変化するが、後述するように、SINRは送受アレーアンテナの位置ずれΔxに対して急峻な特性を示すため、SINRを観測することにより、高精度な位置合わせを行うことができる。
上述のように送受信装置200が携帯端末900のアンテナ素子931からパイロット信号を受信し、RSSIとSINRとを測定した後、引き続き、送受信装置200は携帯端末900のアンテナ素子932からパイロット信号を受信し、微調整部250において同様の手順でRSSIとSINRが測定される。その後、RSSI測定部251は、アンテナ素子131が受信した信号のRSSIの合計と、アンテナ素子132が受信した信号のRSSIの合計を比較し、合計値の大きいアンテナ素子側にアレーアンテナ130をアレー平面に沿って移動させるようアクチュエータ242に指示を送る。また、SINR算出部253は、例えば、上述のように算出したSINRが最大になる位置でアレーアンテナ130の移動を停止させるようにアクチュエータ242に指示を送る。このように、本実施形態では、微調整部250は、RSSIの観測値に基づいてアレイアンテナ130の移動方向を決定し、SINRに基づいてアレイアンテナ130の停止位置を決定する。
以上のように、携帯端末900から送受信装置200で受信されるパイロット信号のRSSIとSINRとを観測しながら、送受信装置200のアレーアンテナ130を徐々に移動させることで、アレーアンテナ130とアレーアンテナ930の相対的位置関係の微調整を行う。上述した粗調整部240と微調整部250によるアレーアンテナの位置合わせの後、スイッチ121,122を介して送信部111,112とアレーアンテナ130のアンテナ素子131,132とをそれぞれ接続し、送信部111および送信部112からアレーアンテナ130を介してコンテンツデータ等を携帯端末900へ送信する。
次に、図8のシミュレーションによる評価結果を参照して本発明の有効性を検証する。
図8は、本発明の第2の実施形態による送受アレーアンテナの位置ずれに対するSINR特性を示す説明図である。図8において、縦軸は、携帯端末900のアンテナ素子931のみからパイロット信号を送信した場合の送受アレーアンテナの位置ずれに対するSINR特性を示し、横軸は、アレーアンテナ130とアレーアンテナ930との間の位置ずれΔxを示している。位置ずれΔxの定義は図4と同様である。シミュレーション条件については、中心周波数を60.48GHzとし、送受信間隔Dを15mmとし、素子間隔dを6.22mmとし、送受アレーアンテナが理想的な対向状態にあるときの受信SNRを40dBとしている。
上述したように、送受アレーアンテナの位置ずれがある場合、ウェイト乗算部252の第1出力ポートから出力される信号は同相合成されないため、その信号の電力Sは減少し、また、第2出力ポートから出力される信号は逆相合成されないため、その信号の電力Iが増加する傾向を示す。この場合、SINRが低くなる。前述の図4(A)に示す第1の実施形態によるシミュレーション結果と図8に示す第2の実施形態によるシミュレーション結果とから理解されるように、図4(A)に示すRSSIの特性に比較して、図8に示すSINRは位置ずれΔxに対して急峻な特性を示す。このため、SINRを観測することにより、高精度で位置ずれΔxを検出し、アレーアンテナの位置合わせの精度を高めることが可能になる。
なお、図8から理解されるように、SINRの特性曲線は複数の極値を持ち得るため、SINRのみからアレーアンテナの対向位置を特定し得ない場合がある。このため、本実施形態では、SINRと共にRSSIを観測することにより、第1の実施形態と同様にアンテナ素子131,132の各RSSIが一致する位置に向けてアレーアンテナ130を移動させ、最終的な位置をSINRに基づいて調整している。
<第3の実施形態>
次に、本発明の第3の実施形態を説明する。
本実施形態では、送受信装置が4つのアンテナ素子を用い、携帯端末が2つのアンテナ素子を用いてアンテナの位置合わせを行う場合について説明する。ただし、本実施形態では、送受信装置が備える4つのアンテナ素子のうち、2つのアンテナ素子は、アレーアンテナの位置合わせのためのものであり、この2つのアンテナ素子を除けば、送受信装置は2つのアンテナ素子を備えて2×2MIMO伝送による無線通信を実施するものとして構成されている。
なお、この例に限定されず、送受信装置のアンテナ素子数と携帯端末のアンテナ素子数は任意であり得る。
図9は、本発明の第3の実施形態による送受信システム3の構成の一例を概略的に示す図である。送受信システム3は、送受信装置300と携帯端末900とを備える。このうち、送受信装置300は、送信部311、送信信号キャンセラ312、周波数切替部313、送信部314、送信信号キャンセラ315、RSSI測定部316、アクチュエータ317、アレーアンテナ330を備える。アレーアンテナ330は、4つのアンテナ素子331〜334を備える。ここで、周波数切替部313、送信部314、送信信号キャンセラ315、RSSI測定部316、アクチュエータ317、アンテナ素子333,334は粗調整部340を構成し、送信キャンセラ312,315、RSSI測定部316、アクチュエータ317、アンテナ素子331〜334は微調整部350を構成する。
本実施形態では、アレーアンテナ330と、粗調整部340と、微調整部350は、アンテナ装置30を構成する。アンテナ装置30は、複数のアンテナ素子331〜334から構成されたアレーアンテナ330を具備し、これら複数のアンテナ素子331,333に対応する後述の複数のアンテナ素子931,932から構成されたアレーアンテナ930を具備する携帯端末900との間で2×2MIMO伝送による近距離無線通信を実施するように構成されたものである点で第1の実施形態のアンテナ装置10と共通する。
また、本実施形態では、送受信装置300側のアレーアンテナ330と携帯端末900側のアレーアンテナ930との位置合わせを実施するための構成要素として、アンテナ装置30は、送受信装置300のアレーアンテナ330と携帯端末900のアレーアンテナ930の相対的位置関係の粗調整を行うための粗調整部340と、粗調整後にアレーアンテナ930の各アンテナ素子から送信されてアレーアンテナ330の各アンテナ素子で受信されたパイロット信号のRSSIに基づいてアレーアンテナ330の位置を微調整する微調整部350とを備える。これら粗調整部340および微調整部350は、アンテナの位置合わせを2段階で実施するためのものである点で、第1の実施形態による粗調整部140および微調整部150と共通する。
但し、本実施形態では、粗調整部340は、アレーアンテナ330から送信されて携帯端末900により反射された信号の電力比の周波数依存性に基づいて携帯端末900のアレーアンテナ930の位置を検出して、アレーアンテナ330とアレーアンテナ930との間の相対位置を粗調整する。また、微調整部350は、送受信装置300側のアレーアンテナ330の複数のアンテナ素子331〜334から送信されて携帯端末900側のアレーアンテナ面で反射された反射信号をアレーアンテナ330の複数のアンテナ素子331〜334で受信して得られる受信信号から、アレーアンテナ330から送信された送信信号成分を減算し、この減算により得られた信号のRSSIに基づいてアレーアンテナ330をアレー平面に沿って移動させることにより、アレーアンテナ330の位置を微調整する。このような粗調整部340および微調整部350によるアンテナの位置合わせは、ユーザが送受信装置300に携帯端末900をかざした後、コンテンツのダウンロード等のための通常の近距離無線通信が開始される前に行われる。
その他、送受信システム3は、通常の無線通信で用いる各信号処理部等のための構成も具備するが、その説明は省略する。
次に、本発明の第3の実施形態による送受信システム3の動作について、粗調整部340および微調整部350によるアンテナの位置合わせに着目して説明する。
まず、粗調整部340の動作を説明する。粗調整部340を構成する送信部314は周波数切替部313により指示された周波数fの信号を発生させ、アンテナ素子333から送信する。送信された信号は携帯端末900のアレーアンテナ面もしくは携帯端末900の筐体面により反射され、送受信装置300側のアンテナ素子334で受信され、RSSI測定部316によりRSSIが測定される。
次に、周波数切替部313は、上述の周波数fと異なる周波数fの信号を送信するよう送信部314に指示を送り、送信部314は指示された周波数fの信号を発生させてアンテナ素子333から送信させる。アンテナ素子334は、携帯端末900からの反射波を受信し、RSSI測定部316によりRSSIが測定される。ここで、非特許文献3の図6(b)に示されているように、アンテナ素子には周波数に応じて反射波の電力が異なる特性があるため、周波数fの場合と周波数fの場合とでは受信信号のRSSIが異なる。
そこで、周波数fの信号を送信した場合と周波数fの信号を送信した場合とで受信信号のRSSIが異なるかどうかを観測することにより、送受信装置300のアレーアンテナ330の正面に携帯端末900のアレーアンテナ930のアレー平面が位置しているかどうか、または、送受信装置300のアレーアンテナ330の正面に携帯端末900の筐体面が位置しているかどうかを判断することができる。アレーアンテナ330の正面にアレーアンテナ930のアレー平面が位置していなければ、例えばユーザに携帯端末900を移動させるよう指示するか、アクチュエータ317を用いてアレーアンテナ330を機械的に移動させる。以上により、アレーアンテナ330とアレーアンテナ930の位置合わせの粗調整を行う。
次に、微調整部350の動作を説明する。アレーアンテナ330の位置の微調整は、送受信装置300が携帯端末900に向けて送信した信号の反射波のRSSIを観測することにより行われる。
送信部311から出力されてアンテナ素子331から送信された信号は、携帯端末900のアレーアンテナ930のアレー平面で反射され、送受信装置300側のアンテナ素子332とアンテナ素子334で受信される。同様に、送信部314から出力されてアンテナ素子333から送信された信号は、携帯端末900のアレーアンテナ930のアレー平面で反射され、送受信装置300側のアンテナ素子332とアンテナ素子334で受信される。アンテナ素子332で受信された信号は送信信号キャンセラ312に入力される。
送信信号キャンセラ312は、アンテナ332で受信された信号から、送信部311から出力された信号成分と送信部314から出力された信号成分を減算する。これにより、送信信号キャンセラ312からRSSI測定部316へ出力される信号は、アンテナ素子331から送信されて携帯端末900のアレーアンテナ930のアレー平面で反射されてアンテナ素子332で受信された反射波成分と、アンテナ素子333から送信されて携帯端末900のアレーアンテナ930のアレー平面で反射されてアンテナ素子332で受信された反射波成分とを含んだものになる。
また、アンテナ素子334で受信された信号は送信信号キャンセラ315に入力される。送信信号キャンセラ315は、送信信号キャンセラ312と同様に、アンテナ334で受信された信号から、送信部311から出力された信号成分と送信部314から出力された信号成分を減算する。これにより、送信信号キャンセラ315からRSSI測定部316へ出力される信号は、アンテナ素子331から送信されて携帯端末900のアレーアンテナ930のアレー平面で反射されてアンテナ素子334で受信された反射波成分と、アンテナ素子333から送信されて携帯端末900のアレーアンテナ930のアレー平面で反射されてアンテナ素子334で受信された反射波成分とを含んだものになる。
RSSI測定部316は、送信信号キャンセラ312と送信信号キャンセラ315とからそれぞれ出力された信号のRSSIを測定し、その大小関係から、アレーアンテナ330とアレーアンテナ930の位置ずれの方向を検知する。その後、RSSI測定部316は、RSSIの小さいアンテナ素子からRSSIの大きいアンテナ素子に向かう方向にアレーアンテナ330をアレー平面に沿って移動させるよう、アクチュエータ317に電流を出力し、送信信号キャンセラ312からの信号のRSSIと送信信号キャンセラ315からの信号のRSSIとが一致する位置まで、アクチュエータ317によりアレーアンテナ330を機械的に移動させる。
以上のように、携帯端末900のアレーアンテナ930のアレー平面で反射される信号のRSSIを観測しながら、送受信装置300のアレーアンテナ330を徐々に移動させることにより、アレーアンテナ330とアレーアンテナ930との間の相対的位置関係の微調整を行う。このようにしてアンテナの位置合わせを実施した後、送信部311および送信部314からコンテンツデータ等を携帯端末900へ送信するための通常の通信が実施される。
第3の実施形態によれば、アレーアンテナの位置合わせのための構成要素を携帯端末900側に備える必要がなく、携帯端末900から何ら信号を送信することなく、送受信装置300と携帯端末900とのアレーアンテナの位置合わせを行うことができる。
上述した各実施形態から理解されるように、本発明は、アンテナ装置10,20,30、送受信装置100,200,300、送受信システム1,2,3、または送受信方法として表現することができる。
アンテナ装置として表現する場合、本発明は、複数の第1のアンテナ素子から構成された第1のアレーアンテナを具備し、前記複数の第1のアンテナ素子に対応する複数の第2のアンテナ素子から構成された第2のアレーアンテナを具備する携帯端末と近距離無線通信を実施するためのアンテナ装置であって、前記第1のアレーアンテナと前記第2のアレーアンテナとの間の相対位置を粗調整する粗調整部と、前記粗調整部による粗調整後に、前記第2のアレーアンテナの複数の第2のアンテナ素子のそれぞれから送信され、前記第1のアレーアンテナの複数の第1のアンテナ素子のそれぞれで受信された各パイロット信号のRSSIに基づいて前記第1のアレーアンテナの位置を微調整する微調整部と、を具備することを特徴とするアンテナ装置として表現することができる。
また、送受信装置として表現する場合、本発明は、複数の第1のアンテナ素子から構成された第1のアレーアンテナを具備し、前記複数の第1のアンテナ素子に対応する複数の第2のアンテナ素子から構成された第2のアレーアンテナを具備する携帯端末と近距離無線通信を実施する送受信装置であって、前記第1のアレーアンテナと前記第2のアレーアンテナとの間の相対位置を粗調整する粗調整部と、前記粗調整部による粗調整後に、前記第2のアレーアンテナの複数の第2のアンテナ素子のそれぞれから送信され、前記第1のアレーアンテナの複数の第1のアンテナ素子のそれぞれで受信された各パイロット信号のRSSIに基づいて前記第1のアレーアンテナの位置を微調整する微調整部と、を具備することを特徴とする送受信装置として表現することができる。
また、送受信システムとして表現する場合、本発明は、複数の第1のアンテナ素子から構成された第1のアレーアンテナを具備する送受信装置と、前記複数の第1のアンテナ素子に対応する複数の第2のアンテナ素子から構成された第2のアレーアンテナを具備する携帯端末とを備え、前記送受信装置と前記端末装置との間で近距離無線通信を実施する送受信システムであって、前記送受信装置は、前記第1のアレーアンテナと前記第2のアレーアンテナとの間の相対位置を粗調整する粗調整部と、前記粗調整部による粗調整後に、前記第2のアレーアンテナの複数の第2のアンテナ素子のそれぞれから送信され、前記第1のアレーアンテナの複数の第1のアンテナ素子のそれぞれで受信された各パイロット信号のRSSIに基づいて前記第1のアレーアンテナの位置を微調整する微調整部と、を具備することを特徴とする送受信システムとして表現することができる。
また、送受信方法として表現する場合、本発明は、複数の第1のアンテナ素子から構成された第1のアレーアンテナを具備する送受信装置と、前記複数の第1のアンテナ素子に対応する複数の第2のアンテナ素子から構成された第2のアレーアンテナを具備する携帯端末とを備え、前記送受信装置と前記端末装置との間で近距離無線通信を実施する送受信システムによる送受信方法であって、前記送受信装置が、前記第1のアレーアンテナと前記第2のアレーアンテナとの間の相対位置を粗調整する粗調整段階と、前記送受信装置が、前記粗調整後に、前記第2のアレーアンテナの複数の第2のアンテナ素子のそれぞれから送信され、前記第1のアレーアンテナの複数の第1のアンテナ素子のそれぞれで受信された各パイロット信号のRSSIに基づいて前記第1のアレーアンテナの位置を微調整する微調整段階と、を含むことを特徴とする送受信方法として表現することができる。
また、上述した第1の実施形態は、前述の粗調整部140と微調整部150との2段階で、第2の実施形態は、粗調整部240と微調整部250との2段階で、第3の実施形態は、粗調整部340と微調整部350との2段階で、それぞれアンテナの位置合わせを行うものであるが、上記の3つの粗調整部140,240,340と3つの微調整部150,250,350の組合せは前述の組合せに限られるものではない。すなわち、粗調整部140と微調整部250との2段階で、もしくは粗調整部140と微調整部350との2段階で、もしくは粗調整部240と微調整部150との2段階で、もしくは粗調整部240と微調整部350との2段階で、もしくは粗調整部340と微調整部150との2段階で、もしくは粗調整部340と微調整部250との2段階で、それぞれアンテナの位置合わせを行う構成としてもよい。
この場合において、例えば、本発明によるアンテナ装置は、複数の第1のアンテナ素子から構成された第1のアレーアンテナを具備し、前記複数の第1のアンテナ素子に対応する複数の第2のアンテナ素子から構成された第2のアレーアンテナを具備する携帯端末と近距離無線通信を実施するためのアンテナ装置であって、前記第1のアレーアンテナと前記第2のアレーアンテナとの間の相対位置を粗調整する粗調整部と、前記粗調整部による粗調整後に、前記第2のアレーアンテナの複数の第2のアンテナ素子のそれぞれから送信され、前記第1のアレーアンテナの複数の第1のアンテナ素子のそれぞれで受信された各パイロット信号のRSSIに基づいて前記第1のアレーアンテナの位置を微調整する微調整部と、を具備するものとして表現される。
また、この場合において、アンテナ装置は、前記粗調整部として、次の第1から第3の粗調整部の何れかを含むことができる。
・第1の粗調整部:前記携帯端末が設置される端末設置用ガイドを備え、前記携帯端末の機種を認識し、前記認識された前記携帯端末の機種に基づいて、所定の端末構造データベースから前記携帯端末の第2のアレーアンテナの位置情報を取得し、前記位置情報に基づいて、前記端末設置用ガイドの形状を変更することにより、前記第1のアレーアンテナと前記第2のアレーアンテナとの位置合わせを行う。
・第2の粗調整部:カメラ、赤外線センサ、超音波センサのうちの何れかを用いて携帯端末の位置を認識して前記第1のアレーアンテナと前記第2のアレーアンテナとの位置合わせを行う。
・第3の粗調整部:前記第1のアレーアンテナから送信されて前記携帯端末により反射された信号の電力比の周波数依存性に基づいて前記携帯端末の第2のアレーアンテナの位置を検出して、前記第1のアレーアンテナと前記第2のアレーアンテナとの間の相対位置を粗調整する。
更に、この場合において、アンテナ装置は、前記微調整部として、次の第1から第3の微調整部の何れかを含むことができる。
・第1の微調整部:前記パイロット信号のRSSIに基づいて第1のアレーアンテナの移動方向を定め、前記移動方向に前記第1のアレーアンテナを移動させることにより、前記第1のアレーアンテナの位置を微調整する微調整部150。
・第2の微調整部:前記第2のアレーアンテナの複数の第2のアンテナ素子のそれぞれから送信され、前記第1のアレーアンテナの複数の第1のアンテナ素子のそれぞれで受信された各パイロット信号のRSSIと、前記第1のアレーアンテナの複数の第2のアンテナ素子で受信された各パイロット信号に対して90度位相差を付与する重み付けを行うことにより得られる信号のSINRとに基づいて、前記第1のアレーアンテナの位置を微調整する微調整部。
・第3の微調整部:前記第1のアレーアンテナの複数の第1のアンテナ素子から送信されて前記携帯端末のアレーアンテナ面で反射された反射信号を前記第1のアレーアンテナの複数の第1のアンテナ素子で受信して得られる受信信号から、前記第1のアレーアンテナから送信された送信信号成分を減算し、前記減算により得られた信号のRSSIに基づいて前記第1のアレーアンテナを移動させることにより、前記第1のアレーアンテナの位置を微調整する。
その他、送受信装置、送受信システム、送受信方法についても、同様に、上述の第1から第1の粗調整部のうちの何れかの粗調整部と、上述の第1から第3の微調整部のうちの何れかの微調整部とを含むものとして表現することができる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で任意の変形や修正が可能である。
例えば、上述の各実施形態では、「粗調整部」および「微調整部」なる用語を用いたが、これらを、それぞれ、例えば「調整部」および「修正部」と表現してもよく、例えば、「粗調整」を単に「調整」と表現し、「微調整」を「修正」または「補正」等と表現してもよい。
1,2,3…送受信システム
10,20,30…アンテナ装置
100,200,300…送受信装置
101…筐体
111,112,311,314…送信部
121,122…スイッチ
130,330,930…アレーアンテナ
131,132,331〜334,931,932…アンテナ素子
140,240,340…粗調整部
141…端末機種認識部
142…端末構造データベース(DB)
143,152,242,317…アクチュエータ
144…端末設置ガイド
144A…基台
144B,144C…可動部材
150,250,350…微調整部
151,251,316…RSSI測定部
241…端末位置認識部
252…ウェイト乗算部
253…SINR算出部
312,315…送信信号キャンセラ
313…周波数切替部
900…携帯端末
S1〜S6…処理ステップ

Claims (8)

  1. 複数の第1のアンテナ素子から構成された第1のアレーアンテナを具備し、前記複数の第1のアンテナ素子に対応する複数の第2のアンテナ素子から構成された第2のアレーアンテナを具備する携帯端末と近距離無線通信を実施するためのアンテナ装置であって、
    前記第1のアレーアンテナと前記第2のアレーアンテナとの間の相対位置を粗調整する粗調整部と、
    前記粗調整部による粗調整後に、前記第2のアレーアンテナの複数の第2のアンテナ素子のそれぞれから送信され、前記第1のアレーアンテナの複数の第1のアンテナ素子のそれぞれで受信された各パイロット信号のRSSIに基づいて前記第1のアレーアンテナの位置を微調整する微調整部と、
    を具備することを特徴とするアンテナ装置。
  2. 複数の第1のアンテナ素子から構成された第1のアレーアンテナを具備し、前記複数の第1のアンテナ素子に対応する複数の第2のアンテナ素子から構成された第2のアレーアンテナを具備する携帯端末と近距離無線通信を実施するためのアンテナ装置であって、
    前記第1のアレーアンテナと前記第2のアレーアンテナとの間の相対位置を粗調整する粗調整部と、
    前記粗調整部による粗調整後に、前記第1のアレーアンテナの複数の第1のアンテナ素子から送信されて前記携帯端末のアレーアンテナ面で反射された反射信号を前記第1のアレーアンテナの複数の第1のアンテナ素子で受信して得られる受信信号から、前記第1のアレーアンテナから送信された送信信号成分を減算し、前記減算により得られた信号のRSSIに基づいて前記第1のアレーアンテナを移動させることにより、前記第1のアレーアンテナの位置を微調整する微調整部と、
    を具備することを特徴とするアンテナ装置。
  3. 複数の第1のアンテナ素子から構成された第1のアレーアンテナを具備し、前記複数の第1のアンテナ素子に対応する複数の第2のアンテナ素子から構成された第2のアレーアンテナを具備する携帯端末と近距離無線通信を実施する送受信装置であって、
    前記第1のアレーアンテナと前記第2のアレーアンテナとの間の相対位置を粗調整する粗調整部と、
    前記粗調整部による粗調整後に、前記第2のアレーアンテナの複数の第2のアンテナ素子のそれぞれから送信され、前記第1のアレーアンテナの複数の第1のアンテナ素子のそれぞれで受信された各パイロット信号のRSSIに基づいて前記第1のアレーアンテナの位置を微調整する微調整部と、
    を具備することを特徴とする送受信装置。
  4. 複数の第1のアンテナ素子から構成された第1のアレーアンテナを具備し、前記複数の第1のアンテナ素子に対応する複数の第2のアンテナ素子から構成された第2のアレーアンテナを具備する携帯端末と近距離無線通信を実施する送受信装置であって、
    前記第1のアレーアンテナと前記第2のアレーアンテナとの間の相対位置を粗調整する粗調整部と、
    前記粗調整部による粗調整後に、前記第1のアレーアンテナの複数の第1のアンテナ素子から送信されて前記携帯端末のアレーアンテナ面で反射された反射信号を前記第1のアレーアンテナの複数の第1のアンテナ素子で受信して得られる受信信号から、前記第1のアレーアンテナから送信された送信信号成分を減算し、前記減算により得られた信号のRSSIに基づいて前記第1のアレーアンテナを移動させることにより、前記第1のアレーアンテナの位置を微調整する微調整部と、
    を具備することを特徴とする送受信装置。
  5. 複数の第1のアンテナ素子から構成された第1のアレーアンテナを具備する送受信装置と、前記複数の第1のアンテナ素子に対応する複数の第2のアンテナ素子から構成された第2のアレーアンテナを具備する携帯端末とを備え、前記送受信装置と前記端末装置との間で近距離無線通信を実施する送受信システムであって、
    前記送受信装置は、
    前記第1のアレーアンテナと前記第2のアレーアンテナとの間の相対位置を粗調整する粗調整部と、
    前記粗調整部による粗調整後に、前記第2のアレーアンテナの複数の第2のアンテナ素子のそれぞれから送信され、前記第1のアレーアンテナの複数の第1のアンテナ素子のそれぞれで受信された各パイロット信号のRSSIに基づいて前記第1のアレーアンテナの位置を微調整する微調整部と、
    を具備することを特徴とする送受信システム。
  6. 複数の第1のアンテナ素子から構成された第1のアレーアンテナを具備する送受信装置と、前記複数の第1のアンテナ素子に対応する複数の第2のアンテナ素子から構成された第2のアレーアンテナを具備する携帯端末とを備え、前記送受信装置と前記端末装置との間で近距離無線通信を実施する送受信システムであって、
    前記送受信装置は、
    前記第1のアレーアンテナと前記第2のアレーアンテナとの間の相対位置を粗調整する粗調整部と、
    前記粗調整部による粗調整後に、前記第1のアレーアンテナの複数の第1のアンテナ素子から送信されて前記携帯端末のアレーアンテナ面で反射された反射信号を前記第1のアレーアンテナの複数の第1のアンテナ素子で受信して得られる受信信号から、前記第1のアレーアンテナから送信された送信信号成分を減算し、前記減算により得られた信号のRSSIに基づいて前記第1のアレーアンテナを移動させることにより、前記第1のアレーアンテナの位置を微調整する微調整部と、
    を具備することを特徴とする送受信システム。
  7. 複数の第1のアンテナ素子から構成された第1のアレーアンテナを具備する送受信装置と、前記複数の第1のアンテナ素子に対応する複数の第2のアンテナ素子から構成された第2のアレーアンテナを具備する携帯端末とを備え、前記送受信装置と前記端末装置との間で近距離無線通信を実施する送受信システムによる送受信方法であって、
    前記送受信装置が、前記第1のアレーアンテナと前記第2のアレーアンテナとの間の相対位置を粗調整する粗調整段階と、
    前記送受信装置が、前記粗調整後に、前記第2のアレーアンテナの複数の第2のアンテナ素子のそれぞれから送信され、前記第1のアレーアンテナの複数の第1のアンテナ素子のそれぞれで受信された各パイロット信号のRSSIに基づいて前記第1のアレーアンテナの位置を微調整する微調整段階と、
    を含むことを特徴とする送受信方法。
  8. 複数の第1のアンテナ素子から構成された第1のアレーアンテナを具備する送受信装置と、前記複数の第1のアンテナ素子に対応する複数の第2のアンテナ素子から構成された第2のアレーアンテナを具備する携帯端末とを備え、前記送受信装置と前記端末装置との間で近距離無線通信を実施する送受信システムによる送受信方法であって、
    前記送受信装置が、前記第1のアレーアンテナと前記第2のアレーアンテナとの間の相対位置を粗調整する粗調整段階と、
    前記送受信装置が、前記粗調整後に、前記第1のアレーアンテナの複数の第1のアンテナ素子から送信されて前記携帯端末のアレーアンテナ面で反射された反射信号を前記第1のアレーアンテナの複数の第1のアンテナ素子で受信して得られる受信信号から、前記第1のアレーアンテナから送信された送信信号成分を減算し、前記減算により得られた信号のRSSIに基づいて前記第1のアレーアンテナを移動させることにより、前記第1のアレーアンテナの位置を微調整する微調整段階と、
    を含むことを特徴とする送受信方法。
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