JP6024341B2 - 冷凍装置 - Google Patents
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<全体>
図1は、本発明にかかる冷凍装置の一実施形態としての空気調和装置1の概略構成図である。空気調和装置1は、蒸気圧縮式の冷凍サイクルを行うことによって、建物等の室内の冷房及び暖房を行うことが可能な装置である。空気調和装置1は、主として、室外ユニット2と、複数(ここでは、2台)の室内ユニット6a、6bとが接続されることによって構成されている。ここで、室外ユニット2と室内ユニット6a、6bとは、液冷媒連絡管7及びガス冷媒連絡管8を介して接続されている。すなわち、空気調和装置1の蒸気圧縮式の冷媒回路10は、室外ユニット2と、室内ユニット6a、6bとが冷媒連絡管7、8を介して接続されることによって構成されている。また、冷媒回路10は、超臨界域で作動する冷媒(ここでは、二酸化炭素)を使用した単段圧縮式冷凍サイクルによって、冷房運転と暖房運転とを切り換えて行うことができるように構成されている。
室内ユニット6a、6bは、建物等の室内に設置されている。室内ユニット6a、6bは、冷媒連絡管7、8を介して、互いが並列に接続されるとともに室外ユニット2に接続されており、室外ユニット2との間で冷媒回路10を構成している。尚、ここでは、室内ユニット6a、6bが2台だけであるが、1台だけであってもよいし、また、3台以上の室内ユニットが並列に接続されていてもよい。
室内膨張弁61aは、冷房運転時には液冷媒連絡管7を介して室外ユニット2から送られた冷媒を冷凍サイクルの低圧になるまで減圧し、暖房運転時には室内熱交換器62aを通過した冷凍サイクルの高圧の冷媒の循環量を調節する膨張弁である。ここでは、室内膨張弁61aとして、電動膨張弁が使用されている。室内膨張弁61aは、室内熱交換器62aの液側の端部に接続された室内ユニット液冷媒管63aに設けられている。室内ユニット6aは、室内ユニット液冷媒管63aの室内膨張弁61aの液側の端部に近い側の端部が、液冷媒連絡管7に接続されている。
室内熱交換器62aは、冷房運転時には室内膨張弁61aによって減圧された冷凍サイクルの低圧の冷媒を蒸発させ、暖房運転時には圧縮機21によって圧縮された冷凍サイクルの高圧の冷媒を放熱させる熱交換器である。室内熱交換器62aは、室内膨張弁61aのガス側の端部に接続されている。室内熱交換器62aは、ここでは、伝熱管と多数のフィンとにより構成されたクロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器であり、室内空気を加熱源又は冷却源として、冷凍サイクルの低圧の冷媒の蒸発又は冷凍サイクルの高圧の冷媒の放熱を行うようになっている。室内熱交換器62aの液側の端部は、室内ユニット液冷媒管63aに接続されており、室内熱交換器62bのガス側の端部は、室内ユニットガス冷媒管64aに接続されている。室内ユニット6aは、室内ユニットガス冷媒管64aの室内熱交換器62aのガス側の端部から遠い側の端部が、ガス冷媒連絡管8に接続されている。尚、ここでは、室内熱交換器62aとして、クロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器を採用しているが、他の型式の熱交換器であってもよい。
また、室内ユニット6aは、室内ユニット6aを構成する各部の動作を制御する室内側制御部67aを有している。そして、室内側制御部67aは、室内ユニット6aの制御を行うために設けられたマイクロコンピュータやメモリ等を有している。これにより、室内側制御部67aは、室内ユニット6aを個別に操作するためのリモコン(図示せず)との間で制御信号等のやりとりを行ったり、他の室内ユニット6b及び室外ユニット2との間で伝送線91を介して制御信号等のやりとりを行うことができるようになっている。
室外ユニット2は、建物等の室外に設置されている。室外ユニット2は、液冷媒連絡管7及びガス冷媒連絡管8を介して、室内ユニット6a、6bに接続されており、室内ユニット6a、6bとの間で冷媒回路10を構成している。尚、ここでは、室外ユニット2が1台だけであるが、2台以上の室外ユニットが並列に接続されていてもよい。
圧縮機21は、ここでは、1つの圧縮要素で冷媒を単段圧縮する圧縮機から構成されている。圧縮機21は、ケーシング(図示せず)内に、圧縮要素21aと、圧縮機用電動機21cと、駆動軸21dとが収容された密閉式構造となっている。圧縮機用電動機21cは、駆動軸21dに連結されている。そして、駆動軸21dは、圧縮要素21aに連結されている。圧縮要素21aは、ここでは、ロータリ式やスクロール式等の容積式の圧縮要素である。そして、圧縮機21は、吸入冷媒管41から冷凍サイクルの低圧の冷媒を吸入し、この吸入された低圧の冷媒を圧縮要素21aによって冷凍サイクルの高圧になるまで圧縮して、吐出冷媒管43に吐出するように構成されている。ここで、吸入冷媒管41は、冷凍サイクルの低圧の冷媒を、圧縮要素21aに吸入させるための冷媒管である。また、吐出冷媒管43は、圧縮機21(ここでは、圧縮要素21a)から吐出された冷媒を第1切換機構22に送るための冷媒管である。
第1切換機構22は、冷媒回路10内における冷媒の流れの方向を切り換えるための機構である。第1切換機構22は、冷房運転時には、室外熱交換器23を圧縮機21によって圧縮された高圧の冷媒の放熱器として、かつ、室内熱交換器62a、62bを室外熱交換器23において放熱した低圧の冷媒の蒸発器として機能させる冷房運転状態への切り換えを行うことができる。すなわち、第1切換機構22は、圧縮機21の吐出側と室外熱交換器23のガス側の端部とを接続するとともに、圧縮機21の吸入側と室内熱交換器62a、62bのガス側の端部とを接続することができる(図1の第1切換機構22の実線を参照)。また、第1切換機構22は、暖房運転時には、室内熱交換器62a、62bを圧縮機21によって圧縮された高圧の冷媒の放熱器として、かつ、室外熱交換器23を室内熱交換器62a、62bにおいて放熱した低圧の冷媒の蒸発器として機能させる暖房運転状態への切り換えを行うことができる。すなわち、第1切換機構22は、圧縮機21の吐出側と室内熱交換器62a、62bのガス側の端部とを接続するとともに、圧縮機21の吸入側と室外熱交換器23のガス側の端部とを接続することができる(図1の第1切換機構22の破線を参照)。第1切換機構22は、ここでは、四路切換弁からなり、圧縮機21の吸入側(ここでは、吸入冷媒管41)、圧縮機21の吐出側(ここでは、吐出冷媒管43)、室外熱交換器23のガス側の端部(ここでは、室外ユニット第1ガス冷媒管46)、及び、室内熱交換器62a、62bのガス側の端部(ここでは、室外ユニット第2ガス冷媒管47)に接続された四路切換弁である。ここで、室外ユニット第1ガス冷媒管46は、第1切換機構22と室外熱交換器23のガス側の端部とを接続する冷媒管である。室外ユニット第2ガス冷媒管47は、ガス冷媒連絡管8及び室内ユニットガス冷媒管64a、64bを介して、第1切換機構22と室内熱交換器62a、62bのガス側の端部とを接続する冷媒管である。尚、第1切換機構22は、四路切換弁に限定されるものではなく、例えば、複数の電磁弁を組み合わせる等によって、上記と同様の冷媒の流れの方向を切り換える機能を有するように構成したものであってもよい。
室外熱交換器23は、冷房運転時には圧縮機21によって圧縮された冷凍サイクルの高圧の冷媒を放熱させ、暖房運転時には第2室外膨張弁25によって減圧された冷凍サイクルの低圧の冷媒を蒸発させる熱交換器である。室外熱交換器23のガス側の端部は、室外ユニット第1ガス冷媒管46を介して、第1切換機構22に接続されており、室外熱交換器23の液側の端部は、室外ユニット液冷媒管48に接続されている。ここで、室外ユニット液冷媒管48は、液冷媒連絡管7、及び、室内膨張弁61a、62を含む室内ユニット液冷媒管63a、63bを介して、室外熱交換器23の液側の端部と室内熱交換器62a、62bの液側の端部とを接続する冷媒管である。室外熱交換器23は、ここでは、伝熱管と多数のフィンとにより構成されたクロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器であり、室外空気を冷却源又は加熱源として、冷凍サイクルの高圧の冷媒の放熱又は冷凍サイクルの低圧の冷媒の蒸発を行うようになっている。尚、ここでは、室外熱交換器23として、クロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器を採用しているが、他の型式の熱交換器であってもよい。
ブリッジ回路24は、室外ユニット液冷媒管48に設けられており、レシーバ29の入口に接続されたレシーバ入口管49、及び、レシーバ29の出口に接続されたレシーバ出口管50に接続されている。ブリッジ回路24は、ここでは、3つの逆止弁24a、24b、24cと、第2室外膨張弁25とを有している。そして、入口逆止弁24aは、室外熱交換器23からレシーバ入口管49への冷媒の流通のみを許容する逆止弁である。入口逆止弁24bは、室内熱交換器62a、62bからレシーバ入口管49への冷媒の流通のみを許容する逆止弁である。すなわち、入口逆止弁24a、24bは、室外熱交換器23及び室内熱交換器62a、62bの一方からレシーバ入口管49に冷媒を流通させる機能を有している。出口逆止弁24cは、レシーバ出口管50から室内熱交換器62a、62bへの冷媒の流通のみを許容する逆止弁である。第2室外膨張弁25は、冷房運転時には全閉され、暖房運転時にはレシーバ出口管50から室外熱交換器23へ冷媒を流通させる際に冷媒を冷凍サイクルの低圧になるまで減圧する膨張弁である。ここでは、第2室外膨張弁25として、電動膨張弁が使用されている。すなわち、出口逆止弁24c及び第2室外膨張弁25は、レシーバ出口管50から室外熱交換器23及び室内熱交換器62a、62bの他方にレシーバ入口管49に冷媒を流通させる機能を有している。ここで、レシーバ入口管49は、ブリッジ回路24の入口逆止弁24a、24bの出口側の端部とレシーバ29の入口との間を接続している。また、レシーバ出口管50は、ブリッジ回路24の出口逆止弁24c及び第2室外膨張弁25の入口側の端部とレシーバ29の出口との間を接続している。
膨張機38は、ここでは、1つの膨張要素で冷媒を膨張する膨張機から構成されており、レシーバ入口管49に設けられている。膨張機38は、その一端がブリッジ回路24を介して室外熱交換器23に接続され、その他端がレシーバ29の入口に接続されている。膨張機38は、ケーシング(図示せず)内に、膨張要素38aと、膨張機用発電機38bと、出力軸38cとが収容された密閉式構造となっている。膨張機用発電機38bは、出力軸38cに連結されている。そして、出力軸38cは、膨張要素38aに連結されている。膨張要素38aは、ここでは、ロータリ式やスクロール式等の容積式の膨張要素である。そして、膨張機38は、レシーバ入口管49の上流部分から冷凍サイクルの高圧の冷媒を流入させ、この流入した高圧の冷媒を膨張要素38aによって膨張させて、レシーバ入口管49の下流部分に流出させるように構成されている。ここで、膨張要素38aにおける冷媒の膨張は、等エントロピ的な膨張であるため、膨張要素38aにおいて動力が発生することになる。そして、この膨張要素38aにおいて発生した動力によって、膨張機用発電機38bが回転駆動されて発電が行われる。すなわち、膨張機用発電機38bは発電機として駆動される回生駆動がなされるようになっている。但し、冷房運転や暖房運転の運転開始時においては、膨張機38の上流側と下流側との間の差圧が小さいために、膨張要素38aにおける冷媒の膨張による動力を十分に得ることができない。このため、膨張機用発電機38bは、冷房運転や暖房運転の運転開始時に、電動機として駆動される力行駆動がなされるようになっている。また、ここでは図示しないが、膨張機38と圧縮機21との間には、冷凍機油をやりとりするための油配管が設けられており、膨張機38の膨張要素38a等の摺動部の潤滑がなされるようになっている。
第1室外膨張弁28は、膨張機38をバイパスするようにレシーバ入口管49に設けられた冷媒を減圧する膨張弁である。ここでは、第1室外膨張弁28として、電動膨張弁が使用されている。第1室外膨張弁28は、その一端がブリッジ回路24を介して、室外熱交換器23に接続され、その他端がレシーバ29の入口に接続されている。そして、第1室外膨張弁28は、膨張機38を使用しない運転において使用される。すなわち、第1室外膨張弁28は、膨張機38を使用しない冷房運転時には、室外熱交換器23において放熱した冷媒をレシーバ29に送る前に減圧する。また、第1室外膨張弁28は、膨張機38を使用しない暖房運転時には、室内熱交換器62a、62bにおいて放熱した冷媒をレシーバ29に送る前に減圧する。
レシーバ29は、冷房運転と暖房運転との間で冷媒回路10における冷媒量が異なることが原因となって発生する余剰冷媒を溜めることができるように、膨張機38及び第1室外膨張弁28の下流側、すなわち、膨張機38又は第1室外膨張弁28によって減圧された後の冷媒を一時的に溜めるために設けられた容器である。レシーバ29の入口は、レシーバ入口管49に接続されており、レシーバ29の出口は、レシーバ29の下部から冷媒を導出するレシーバ出口管50に接続されている。
熱回収熱交換器30は、レシーバ出口管50に設けられており、冷房運転や暖房運転時にレシーバ29において気液分離された液冷媒をさらに放熱させる熱交換器である。熱回収熱交換器30は、ここでは、二重管型熱交換器やプレート型熱交換器からなり、放熱側流路30aを流れる冷媒と蒸発側流路30bを流れる冷媒とが熱交換するようになっている。放熱側流路30aには、レシーバ出口管50を流れる冷媒が流れるようになっている。蒸発側流路30bには、ここでは、レシーバ29の上部から冷媒を導出するようにレシーバ29に接続された吸入戻し管31を流れる冷媒が流れるようになっている。すなわち、熱回収熱交換器30は、吸入戻し管31を流れる冷媒によってレシーバ出口管50を流れる冷媒の放熱を行わせる熱交換器となっている。
また、室外ユニット2には、各種のセンサが設けられている。具体的には、吸入戻し管31の合流吸入戻し管31cには、第1吸入戻し弁31dによって減圧された後で、かつ、熱回収熱交換器30の蒸発側流路30bに流入する前の吸入戻し管31を流れる冷媒の温度である吸入戻し飽和温度Tsh1を検出する飽和温度センサ54が設けられている。また、吸入戻し管31の合流吸入戻し管31cには、熱回収熱交換器30の蒸発側流路30bを出た後の吸入戻し管31を流れる冷媒の温度である吸入戻し出口温度Tsh2を検出する出口温度センサ55が設けられている。また、膨張機38の下流側には、膨張機38の下流側における冷媒の圧力Pexを検出する出口圧力センサ57が設けられている。さらに、圧縮機21の吸入側における冷媒の圧力Psを検出する吸入圧力センサ58が設けられている。
冷媒連絡管7、8は、空気調和装置1を建物等の設置場所に設置する際に、現地にて施工される冷媒管であり、設置場所や室外ユニットと室内ユニットとの組み合わせ等の設置条件に応じて種々の長さや管径を有するものが使用される。
空気調和装置1を構成する圧縮機21及び膨張機38(より具体的には、圧縮機用電動機21c及び膨張機用発電機38b)は、図2に示すような電源回路を介して商用電源に接続されている。電源回路は、主として、第1コンバータ92と、インバータ93と、第2コンバータ94とを有している。第1コンバータ92は、商用電源からな交流電力を直流電力に変換してインバータ93に供給する電気回路である。第2コンバータ94は、膨張機38(膨張機用発電機38b)で発電された交流電力を直流電力に変換してインバータ93に供給する電気回路である。インバータ93は、コンバータ93、94からの直流電力を交流電力に変換して圧縮機21(圧縮機用電動機21c)に供給する電気回路である。また、電源回路の第2コンバータ94と膨張機38(膨張機用発電機38b)との間には、膨張機38(膨張機用発電機38b)からの交流電流の電流値Igを検出する電流センサ95が設けられている。
次に、膨張機38を使用する運転時の空気調和装置1の動作及び制御について、図1〜図6を用いて説明する。ここで、図4は、起動制御を行わない場合の運転開始時の膨張機38の力行駆動時における冷凍サイクルが図示された圧力−エンタルピ線図である。図5は、膨張機38を使用する運転の開始時における起動制御のフローチャートである。図6は、起動制御を行う場合の運転開始時の膨張機38の力行駆動時における冷凍サイクルが図示された圧力−エンタルピ線図である。尚、以下に説明する空気調和装置1の動作及び制御は、制御部9によって行われる。
膨張機38を使用する冷房運転時は、第1切換機構22が図1の実線で示される冷房運転状態に切り換えられる。また、第1切換機構22が冷房運転状態に切り換えられるため、第2室外膨張弁25が全閉される。さらに、ここでは、膨張機38を使用する運転を行うため、第1室外膨張弁28が全閉される。
膨張機38を使用する暖房運転時は、第1切換機構22が図1の破線で示される暖房運転状態に切り換えられる。また、第1切換機構22が暖房運転状態に切り換えられるため、第2室外膨張弁25が開度調節される。さらに、ここでは、膨張機38を使用する運転を行うため、第1室外膨張弁28が全閉される。
上記のような膨張機38を使用する冷房運転や暖房運転の開始時においては、圧縮機21の吐出圧力が上昇するまで、すなわち、冷媒回路10の高低差圧が付くまで時間がかかる。このため、膨張機38の上流側と下流側との間の差圧が付くまでの時間もかかることになる。例えば、吸入戻し管31の第1吸入戻し弁31dを閉止した状態で冷房運転や暖房運転を開始すると、図4に示すように、圧縮機21の吐出圧力が上昇するまでは、膨張機38の上流側と下流側との間の差圧が小さい運転状態になる。そして、膨張機38の上流側と下流側との間の差圧が小さいと、膨張機38の膨張機用発電機38bにおける電流値Igが、第2コンバータ94から膨張機用発電機38bに向かって電流が流れるマイナス電流の状態を脱することができず、膨張機用発電機38bから第2コンバータ94に向かって電流が流れるプラス電流の状態になりにくい。このため、膨張機38を力行駆動から回生駆動に移行することができず、膨張機38の力行駆動が継続することになる。特に、外気温度が低い条件(例えば、外気温度が−20℃程度)では、圧縮機21の吐出圧力が上昇しにくくなるため、膨張機38の力行駆動が長時間にわたって継続することになる。このような膨張機38の長時間の力行駆動が運転開始毎に何度も繰り返されると、空気調和装置1の消費電力、すなわち、ランニングコストが大きくなり、空気調和装置1の性能が低下する。
上記実施形態においては、単段圧縮式冷凍サイクルを行う冷媒回路10を有する空気調和装置1に対して本発明を適用した例を説明したが、図7に示すような二段圧縮式冷凍サイクルを行う冷媒回路110を有する空気調和装置101に対して本発明を適用してもよい。
室内ユニット6a、6bは、建物等の室内に設置されている。室内ユニット6a、6bは、冷媒連絡管7、8を介して、互いが並列に接続されるとともに室外ユニット102に接続されており、室外ユニット102との間で冷媒回路110を構成している。尚、室内ユニット6a、6bの構成は、上記実施形態の室内ユニット6a、6bと同じであるため、ここでは説明を省略する。
室外ユニット102は、建物等の室外に設置されている。室外ユニット102は、液冷媒連絡管7及びガス冷媒連絡管8を介して、室内ユニット6a、6bに接続されており、室内ユニット6a、6bとの間で冷媒回路110を構成している。尚、ここでは、室外ユニット102が1台だけであるが、2台以上の室外ユニットが並列に接続されていてもよい。
圧縮機121は、ここでは、2つの圧縮要素で冷媒を二段圧縮する圧縮機から構成されている。圧縮機121は、ケーシング(図示せず)内に、低段圧縮要素21aと、高段圧縮要素21bと、圧縮機用電動機21cと、駆動軸21dとが収容された密閉式構造となっている。圧縮機用電動機21cは、駆動軸21dに連結されている。そして、駆動軸21dは、2つの圧縮要素21a、21bに連結されている。すなわち、圧縮機121は、低段圧縮要素21a及び高段圧縮要素21bが単一の駆動軸21dに連結されており、2つの圧縮要素21a、21bがともに圧縮機用電動機21cによって回転駆動される、いわゆる一軸二段圧縮構造となっている。圧縮要素21a、21bは、ここでは、ロータリ式やスクロール式等の容積式の圧縮要素である。そして、圧縮機121は、吸入冷媒管41から冷凍サイクルの低圧の冷媒を吸入し、この吸入された低圧の冷媒を低段圧縮要素21aによって冷凍サイクルの中間圧になるまで圧縮して、中間冷媒管42に吐出するように構成されている。そして、圧縮機121は、中間冷媒管42から冷凍サイクルの中間圧の冷媒を再度吸入し、この吸入された中間圧の冷媒を高段圧縮要素21bによって冷凍サイクルの高圧になるまで圧縮して、吐出冷媒管43に吐出するように構成されている。ここで、吸入冷媒管41は、冷凍サイクルの低圧の冷媒を、低段圧縮要素21aに吸入させるための冷媒管である。中間冷媒管42は、低段圧縮要素21aから吐出された冷凍サイクルの中間圧の冷媒を、高段圧縮要素21bに吸入させるための冷媒管である。また、吐出冷媒管43は、圧縮機121(ここでは、高段圧縮要素21b)から吐出された冷媒を第1切換機構22に送るための冷媒管である。
エコノマイザ熱交換器26は、レシーバ入口管49に設けられており、室外熱交換器23又は室内熱交換器62a、62bにおいて放熱した冷媒をさらに放熱させる熱交換器である。エコノマイザ熱交換器26は、ここでは、二重管型熱交換器やプレート型熱交換器からなり、放熱側流路26aを流れる冷媒と蒸発側流路26bを流れる冷媒とが熱交換するようになっている。放熱側流路26aには、レシーバ入口管49を流れる冷媒が流れるようになっている。蒸発側流路26bには、レシーバ入口管49から分岐されたインジェクション管27を流れる冷媒が流れるようになっている。すなわち、エコノマイザ熱交換器26は、インジェクション管27を流れる冷媒によってレシーバ入口管49を流れる冷媒の放熱を行わせる熱交換器となっている。
吸入戻し管31は、ここでは、第1吸入戻し管31aと、第2吸入戻し管31bと、両吸入戻し管31a、31bを流れる冷媒を合流させる合流吸入戻し管31cとを有している。ここで、第1吸入戻し管31a及び合流吸入戻し管31cは、上記実施形態の空気調和装置1の第1吸入戻し管31aと同じであるため、説明を省略する。第2吸入戻し管31bは、レシーバ29の出口管50のレシーバ29の出口と熱回収熱交換器30の放熱側流路30aとの間の部分からレシーバ出口管50を流れる冷媒を分岐する冷媒管である。尚、第2吸入戻し管31bは、レシーバ29の出口管50の熱回収熱交換器30の放熱側流路30aとブリッジ回路24側の端部との間の部分から分岐していてもよい。そして、第2吸入戻し管31bには、熱回収熱交換器30の蒸発側流路30bの入口寄りの部分に、第2吸入戻し弁31eが設けられている。第2吸入戻し弁31eは、第1吸入戻し管31bを流れる冷媒を冷凍サイクルの低圧になるまで減圧する開度制御が可能な膨張弁である。ここでは、第2吸入戻し弁31eとして、電動膨張弁が使用されている。
中間熱交換器32は、中間冷媒管42に設けられており、低段圧縮要素21aから吐出されて高段圧縮要素21bに吸入される冷凍サイクルの中間圧の冷媒の放熱器として機能する熱交換器である。中間熱交換器32は、ここでは、伝熱管と多数のフィンとにより構成されたクロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器であり、室外空気を冷却源として、冷凍サイクルの中間圧の冷媒の放熱を行うようになっている。また、中間熱交換器32は、室外熱交換器23と一体化されている。より具体的には、中間熱交換器32は、室外熱交換器23と伝熱フィンを共有することによって一体化されている。また、冷却源としての室外空気は、室外熱交換器23に室外空気を供給する室外ファン35によって供給されるようになっている。すなわち、室外ファン35は、室外熱交換器23及び中間熱交換器32の両方に室外空気を供給するようになっている。
冷媒連絡管7、8は、空気調和装置101を建物等の設置場所に設置する際に、現地にて施工される冷媒管であり、設置場所や室外ユニットと室内ユニットとの組み合わせ等の設置条件に応じて種々の長さや管径を有するものが使用される。
空気調和装置101を構成する圧縮機121及び膨張機38(より具体的には、圧縮機用電動機21c及び膨張機用発電機38b)は、上記実施形態の空気調和装置1と同様に、図2に示すような電源回路を介して商用電源に接続されている。
以上のような構成を有する本変形例の空気調和装置101においても、上記実施形態の空気調和装置1と同様に、膨張機38を使用する運転の開始時において、膨張機38の力行駆動が長時間にわたって継続することによって、消費電力が大きくなること、並びに、冷凍装置の性能が低下するという問題がある。これに対して、上記実施形態の空気調和装置1と同様の起動制御を行うことによって、この問題を解決することができる。
10、110 冷媒回路
21、121 圧縮機
23 室外熱交換器(放熱器、蒸発器)
29 レシーバ
30 熱回収熱交換器
31 吸入戻し管
31d 第1吸入戻し弁(吸入戻し弁)
38 膨張機
38a 膨張要素
38b 膨張機用発電機(発電機)
50 レシーバ出口管
62a、62b 室内熱交換器(蒸発器、放熱器)
Claims (1)
- 圧縮機(21、121)と放熱器(23、62a、62b)と膨張機(38)と蒸発器(62a、62b、23)とが接続されることによって構成される冷媒回路(10、110)を備えた冷凍装置において、
前記膨張機は、流入した冷媒を膨張させて動力を発生させる膨張要素(38a)と、運転開始時に電動機として駆動される力行駆動がなされた後に前記膨張要素で発生した動力によって発電機として駆動される回生駆動がなされる発電機(38b)とを有しており、
前記冷媒回路は、前記膨張機の下流側から前記圧縮機の吸入側に冷媒をバイパスさせる吸入戻し管(31)をさらに有しており、
前記運転開始時に、前記吸入戻し管に設けられた吸入戻し弁(31d)を開けて前記膨張機を起動し、
前記冷媒回路は、前記膨張機の下流側に冷媒を一時的に貯留するレシーバ(29)と、前記レシーバの下部から冷媒を導出するレシーバ出口管(50)とをさらに有しており、
前記吸入戻し管は、前記レシーバの上部から冷媒を導出するように前記レシーバに接続されており、
前記冷媒回路は、前記レシーバ出口管を流れる冷媒と、前記吸入戻し管を流れる冷媒との熱交換を行う熱回収熱交換器(30)をさらに有しており、
前記膨張機の前記力行駆動時に、前記吸入戻し弁を40〜60%の開度(全開状態を開度100%とする)に設定し、
前記膨張機が前記力行駆動から前記回生駆動に移行した時に、前記熱回収熱交換器の前記吸入戻し管側の出口における冷媒が過熱状態になるように、前記吸入戻し弁の開度を制御し、
前記熱回収熱交換器の前記吸入戻し管側の出口における冷媒が過熱状態になったことを確認した後に、前記膨張機の下流側における冷媒の圧力と前記圧縮機の吸入側における冷媒の圧力との間の差圧に基づいて、前記吸入戻し弁の開度を制御する、
冷凍装置(1、101)。
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