JP6024341B2 - 冷凍装置 - Google Patents

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Description

本発明は、空気調和装置、特に、圧縮機と放熱器と膨張機と蒸発器とが接続されることによって構成される冷媒回路を備えた冷凍装置に関する。
従来より、特許文献1(特開2011−214778号公報)に示すような、圧縮機と放熱器と膨張機と蒸発器とが接続されることによって構成される冷媒回路を備えた冷凍装置がある。ここで、膨張機は、流入した冷媒を膨張させて動力を発生させる膨張要素と、運転開始時に電動機として駆動される力行駆動がなされた後に膨張要素で発生した動力によって発電機として駆動される回生駆動がなされる発電機とを有している。
上記の冷凍装置では、運転開始時において、圧縮機の吐出圧力が上昇するまで、すなわち、冷媒回路の高低差圧が付くまで時間がかかる。このため、膨張機の上流側と下流側との間の差圧が付くまでの時間もかかることになる。そして、膨張機の上流側と下流側との間の差圧が小さいと、膨張機を力行駆動から回生駆動に移行することができないため、膨張機の力行駆動が継続することになる。特に、外気温度が低い条件(例えば、外気温度が−20℃程度)では、圧縮機の吐出圧力が上昇しにくくなるため、膨張機の力行駆動が長時間にわたって継続することになる。このような膨張機の長時間の力行駆動が運転開始毎に何度も繰り返されると、冷凍装置の消費電力、すなわち、ランニングコストが大きくなり、冷凍装置の性能が低下する。
本発明の課題は、圧縮機と放熱器と膨張機と蒸発器とが接続されることによって構成される冷媒回路を備えた冷凍装置において、膨張機の力行駆動の時間を短縮して、消費電力が大きくなること、並びに、冷凍装置の性能の低下を抑えることにある。
第1の観点にかかる冷凍装置は、圧縮機と放熱器と膨張機と蒸発器とが接続されることによって構成される冷媒回路を備えた冷凍装置である。ここで、膨張機は、流入した冷媒を膨張させて動力を発生させる膨張要素と、運転開始時に電動機として駆動される力行駆動がなされた後に膨張要素で発生した動力によって発電機として駆動される回生駆動がなされる発電機とを有している。そして、この冷凍装置では、冷媒回路が、膨張機の下流側から圧縮機の吸入側に冷媒をバイパスさせる吸入戻し管をさらに有しており、運転開始時に、吸入戻し管に設けられた吸入戻し弁を開けて膨張機を起動している。
ここでは、運転開始時の膨張機の力行駆動時において、吸入戻し管を通じて膨張機の下流側から圧縮機の吸入側に冷媒をバイパスさせるため、膨張機の下流側における冷媒の圧力が低下する。このため、運転開始時において、膨張機の上流側と下流側との間の差圧を大きくすることができ、膨張機が速やかに力行駆動から回生駆動に移行する。
これにより、ここでは、膨張機の力行駆動の時間を短縮することができるようになり、消費電力が大きくなること、並びに、冷凍装置の性能の低下を抑えることができる。
また、ここでは、冷媒回路が、膨張機の下流側に冷媒を一時的に貯留するレシーバと、レシーバの下部から液冷媒を導出するレシーバ出口管とをさらに有しており、吸入戻し管が、レシーバの上部からガス冷媒を導出するようにレシーバに接続されている。
ここでは、吸入戻し管がレシーバの上部から冷媒を導出するように設けられているため、運転開始時の膨張機の力行駆動時において、できるだけガス状態の冷媒を圧縮機の吸入側に戻すとともに、膨張機の下流側の冷媒の圧力を冷凍サイクルの低圧付近まで低下させることができる。
これにより、ここでは、運転開始時の膨張機の力行駆動時において、圧縮機の吸入側に大量の液冷媒が戻ることを抑えつつ、膨張機の上流側と下流側との間の差圧を大きくすることができる。
また、ここでは、冷媒回路が、レシーバ出口管を流れる冷媒と、吸入戻し管を流れる冷媒との熱交換を行う熱回収熱交換器をさらに有している。
ここでは、吸入戻し管を流れる冷媒が、冷凍サイクルの低圧まで減圧されて熱回収熱交換器において熱交換を行った後に圧縮機の吸入側に戻すことができる。
これにより、ここでは、運転開始時の膨張機の力行駆動時において、圧縮機の吸入側に液冷媒が戻ることを抑えつつ、膨張機の上流側と下流側との間の差圧を大きくすることができる。
また、ここでは、膨張機の力行駆動時に、吸入戻し弁を40〜60%の開度(全開状態を開度100%とする)に設定し、膨張機が力行駆動から回生駆動に移行した時に、熱回収熱交換器の吸入戻し管側の出口における冷媒が過熱状態になるように、吸入戻し弁の開度を制御する。そして、熱回収熱交換器の吸入戻し管側の出口における冷媒が過熱状態になったことを確認した後に、膨張機の下流側における冷媒の圧力と圧縮機の吸入側における冷媒の圧力との間の差圧に基づいて、吸入戻し弁の開度を制御している。
ここでは、運転開始時の膨張機の力行駆動時において、吸入戻し弁を40〜60%の開度に設定しているため、蒸発器側への冷媒の循環を維持しつつ、吸入戻し管を通じて膨張機の下流側から圧縮機の吸入側にバイパスされるガス冷媒の流量を確保することができる。しかも、膨張機を力行駆動から回生駆動に移行した後の膨張機の回生駆動時(通常運転時)においては、熱回収熱交換器の吸入戻し管側の出口における冷媒が過熱状態になるように吸入戻し弁の開度を制御するため、吸入戻し管を通じて圧縮機の吸入側に液冷媒が戻ることを確実に抑えることができる。
これにより、ここでは、運転開始時の膨張機の力行駆動時において、冷媒回路全体の冷媒の循環を行いつつ、膨張機の上流側と下流側との間の差圧を大きくすることができ、しかも、通常運転時においては、吸入戻し管を通じて圧縮機の吸入側に液冷媒が戻ることを確実に抑えることができる。
以上の説明に述べたように、本発明によれば、以下の効果が得られる。
第1の観点にかかる冷凍装置では、膨張機の力行駆動の時間を短縮することができるようになり、消費電力が大きくなること、並びに、冷凍装置の性能の低下を抑えることができる。また、運転開始時の膨張機の力行駆動時において、圧縮機の吸入側に大量の液冷媒が戻ることを抑えつつ、膨張機の上流側と下流側との間の差圧を大きくすることができる。また、運転開始時の膨張機の力行駆動時において、圧縮機の吸入側に液冷媒が戻ることを抑えつつ、膨張機の上流側と下流側との間の差圧を大きくすることができる。また、運転開始時の膨張機の力行駆動時において、冷媒回路全体の冷媒の循環を行いつつ、膨張機の上流側と下流側との間の差圧を大きくすることができ、しかも、通常運転時においては、吸入戻し管を通じて圧縮機の吸入側に液冷媒が戻ることを確実に抑えることができる。
本発明にかかる冷凍装置の一実施形態としての空気調和装置の概略構成図である。 圧縮機及び膨張機の電源回路構成を示すブロック図である。 空気調和装置の制御構成を示すブロック図である。 起動制御を行わない場合の運転開始時の膨張機の力行駆動時における冷凍サイクルが図示された圧力−エンタルピ線図である。 膨張機を使用する運転の開始時における起動制御のフローチャートである。 起動制御を行う場合の運転開始時の膨張機の力行駆動時における冷凍サイクルが図示された圧力−エンタルピ線図である。 本発明にかかる冷凍装置の変形例としての空気調和装置の概略構成図である。
以下、本発明にかかる冷凍装置の一実施形態としての空気調和装置の実施形態及びその変形例について、図面に基づいて説明する。尚、本発明にかかる冷凍装置の具体的な構成は、下記の実施形態及びその変形例に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
(1)空気調和装置の構成
<全体>
図1は、本発明にかかる冷凍装置の一実施形態としての空気調和装置1の概略構成図である。空気調和装置1は、蒸気圧縮式の冷凍サイクルを行うことによって、建物等の室内の冷房及び暖房を行うことが可能な装置である。空気調和装置1は、主として、室外ユニット2と、複数(ここでは、2台)の室内ユニット6a、6bとが接続されることによって構成されている。ここで、室外ユニット2と室内ユニット6a、6bとは、液冷媒連絡管7及びガス冷媒連絡管8を介して接続されている。すなわち、空気調和装置1の蒸気圧縮式の冷媒回路10は、室外ユニット2と、室内ユニット6a、6bとが冷媒連絡管7、8を介して接続されることによって構成されている。また、冷媒回路10は、超臨界域で作動する冷媒(ここでは、二酸化炭素)を使用した単段圧縮式冷凍サイクルによって、冷房運転と暖房運転とを切り換えて行うことができるように構成されている。
<室内ユニット>
室内ユニット6a、6bは、建物等の室内に設置されている。室内ユニット6a、6bは、冷媒連絡管7、8を介して、互いが並列に接続されるとともに室外ユニット2に接続されており、室外ユニット2との間で冷媒回路10を構成している。尚、ここでは、室内ユニット6a、6bが2台だけであるが、1台だけであってもよいし、また、3台以上の室内ユニットが並列に接続されていてもよい。
次に、室内ユニット6a、6bの構成について説明する。尚、室内ユニット6aと室内ユニット6bとは同様の構成であるため、ここでは、室内ユニット6aの構成だけを説明し、室内ユニット6bの構成については、室内ユニット6aの各部を示す添字「a」を「b」に読み替えるものとして、説明を省略する。
室内ユニット6a、は、主として、室内膨張弁61aと、室内熱交換器62aとを有している。
−室内膨張弁−
室内膨張弁61aは、冷房運転時には液冷媒連絡管7を介して室外ユニット2から送られた冷媒を冷凍サイクルの低圧になるまで減圧し、暖房運転時には室内熱交換器62aを通過した冷凍サイクルの高圧の冷媒の循環量を調節する膨張弁である。ここでは、室内膨張弁61aとして、電動膨張弁が使用されている。室内膨張弁61aは、室内熱交換器62aの液側の端部に接続された室内ユニット液冷媒管63aに設けられている。室内ユニット6aは、室内ユニット液冷媒管63aの室内膨張弁61aの液側の端部に近い側の端部が、液冷媒連絡管7に接続されている。
−室内熱交換器−
室内熱交換器62aは、冷房運転時には室内膨張弁61aによって減圧された冷凍サイクルの低圧の冷媒を蒸発させ、暖房運転時には圧縮機21によって圧縮された冷凍サイクルの高圧の冷媒を放熱させる熱交換器である。室内熱交換器62aは、室内膨張弁61aのガス側の端部に接続されている。室内熱交換器62aは、ここでは、伝熱管と多数のフィンとにより構成されたクロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器であり、室内空気を加熱源又は冷却源として、冷凍サイクルの低圧の冷媒の蒸発又は冷凍サイクルの高圧の冷媒の放熱を行うようになっている。室内熱交換器62aの液側の端部は、室内ユニット液冷媒管63aに接続されており、室内熱交換器62bのガス側の端部は、室内ユニットガス冷媒管64aに接続されている。室内ユニット6aは、室内ユニットガス冷媒管64aの室内熱交換器62aのガス側の端部から遠い側の端部が、ガス冷媒連絡管8に接続されている。尚、ここでは、室内熱交換器62aとして、クロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器を採用しているが、他の型式の熱交換器であってもよい。
そして、室内熱交換器62aの加熱源又は冷却源としての室内空気は、室内ファン65aによって供給されるようになっている。室内ファン65aは、ここでは、室内ファン用電動機66aによって回転駆動される遠心ファンや多翼ファン等である。
このように、室内熱交換器62a、62bは、ここでは、冷媒の蒸発器又は放熱器として機能する熱交換器を構成している。
−室内側制御部等−
また、室内ユニット6aは、室内ユニット6aを構成する各部の動作を制御する室内側制御部67aを有している。そして、室内側制御部67aは、室内ユニット6aの制御を行うために設けられたマイクロコンピュータやメモリ等を有している。これにより、室内側制御部67aは、室内ユニット6aを個別に操作するためのリモコン(図示せず)との間で制御信号等のやりとりを行ったり、他の室内ユニット6b及び室外ユニット2との間で伝送線91を介して制御信号等のやりとりを行うことができるようになっている。
<室外ユニット>
室外ユニット2は、建物等の室外に設置されている。室外ユニット2は、液冷媒連絡管7及びガス冷媒連絡管8を介して、室内ユニット6a、6bに接続されており、室内ユニット6a、6bとの間で冷媒回路10を構成している。尚、ここでは、室外ユニット2が1台だけであるが、2台以上の室外ユニットが並列に接続されていてもよい。
室外ユニット2は、主として、圧縮機21と、第1切換機構22と、室外熱交換器23と、第2室外膨張弁25を含むブリッジ回路24と、膨張機38と、第1室外膨張弁28と、レシーバ29と、熱回収熱交換器30と、吸入戻し管31とを有している。
−圧縮機−
圧縮機21は、ここでは、1つの圧縮要素で冷媒を単段圧縮する圧縮機から構成されている。圧縮機21は、ケーシング(図示せず)内に、圧縮要素21aと、圧縮機用電動機21cと、駆動軸21dとが収容された密閉式構造となっている。圧縮機用電動機21cは、駆動軸21dに連結されている。そして、駆動軸21dは、圧縮要素21aに連結されている。圧縮要素21aは、ここでは、ロータリ式やスクロール式等の容積式の圧縮要素である。そして、圧縮機21は、吸入冷媒管41から冷凍サイクルの低圧の冷媒を吸入し、この吸入された低圧の冷媒を圧縮要素21aによって冷凍サイクルの高圧になるまで圧縮して、吐出冷媒管43に吐出するように構成されている。ここで、吸入冷媒管41は、冷凍サイクルの低圧の冷媒を、圧縮要素21aに吸入させるための冷媒管である。また、吐出冷媒管43は、圧縮機21(ここでは、圧縮要素21a)から吐出された冷媒を第1切換機構22に送るための冷媒管である。
また、冷媒回路10には、圧縮機21の圧縮要素21a等の摺動部を潤滑するための冷凍機油が冷媒とともに封入されている。この冷凍機油の大部分は、圧縮機21のケーシング(図示せず)内に溜まっているが、冷凍機油の一部は、圧縮機21の圧縮要素21aから冷媒に同伴して吐出冷媒管43に吐出されることで、圧縮機21外に持ち出されることがある。これに対して、吐出冷媒管43には、高圧側油分離機構45が設けられている。高圧側油分離機構45は、圧縮要素21aから吐出される高圧の冷媒に同伴する冷凍機油を冷媒から分離して圧縮機21へ戻す機構であり、主として、高圧側油分離器45aと、高圧側油戻し管45bとを有している。高圧側油分離器45aは、圧縮要素21aから吐出される高圧の冷媒に同伴する冷凍機油を冷媒から分離する油分離器である。高圧側油戻し管45bは、高圧側油分離器45bに接続されており、高圧の冷媒から分離された冷凍機油を圧縮要素21aの吸入側に送る冷媒管である。高圧側油戻し管45bには、高圧側油戻し管45bを流れる冷凍機油を減圧するキャピラリチューブ等からなる高圧側減圧機構45cが設けられている。
このように、圧縮機21は、ここでは、駆動軸21dに連結された圧縮要素21aを有している。そして、圧縮機21は、低圧の冷媒を単一の圧縮要素21aによって高圧になるまで圧縮する単段圧縮構造を構成している。
−第1切換機構−
第1切換機構22は、冷媒回路10内における冷媒の流れの方向を切り換えるための機構である。第1切換機構22は、冷房運転時には、室外熱交換器23を圧縮機21によって圧縮された高圧の冷媒の放熱器として、かつ、室内熱交換器62a、62bを室外熱交換器23において放熱した低圧の冷媒の蒸発器として機能させる冷房運転状態への切り換えを行うことができる。すなわち、第1切換機構22は、圧縮機21の吐出側と室外熱交換器23のガス側の端部とを接続するとともに、圧縮機21の吸入側と室内熱交換器62a、62bのガス側の端部とを接続することができる(図1の第1切換機構22の実線を参照)。また、第1切換機構22は、暖房運転時には、室内熱交換器62a、62bを圧縮機21によって圧縮された高圧の冷媒の放熱器として、かつ、室外熱交換器23を室内熱交換器62a、62bにおいて放熱した低圧の冷媒の蒸発器として機能させる暖房運転状態への切り換えを行うことができる。すなわち、第1切換機構22は、圧縮機21の吐出側と室内熱交換器62a、62bのガス側の端部とを接続するとともに、圧縮機21の吸入側と室外熱交換器23のガス側の端部とを接続することができる(図1の第1切換機構22の破線を参照)。第1切換機構22は、ここでは、四路切換弁からなり、圧縮機21の吸入側(ここでは、吸入冷媒管41)、圧縮機21の吐出側(ここでは、吐出冷媒管43)、室外熱交換器23のガス側の端部(ここでは、室外ユニット第1ガス冷媒管46)、及び、室内熱交換器62a、62bのガス側の端部(ここでは、室外ユニット第2ガス冷媒管47)に接続された四路切換弁である。ここで、室外ユニット第1ガス冷媒管46は、第1切換機構22と室外熱交換器23のガス側の端部とを接続する冷媒管である。室外ユニット第2ガス冷媒管47は、ガス冷媒連絡管8及び室内ユニットガス冷媒管64a、64bを介して、第1切換機構22と室内熱交換器62a、62bのガス側の端部とを接続する冷媒管である。尚、第1切換機構22は、四路切換弁に限定されるものではなく、例えば、複数の電磁弁を組み合わせる等によって、上記と同様の冷媒の流れの方向を切り換える機能を有するように構成したものであってもよい。
このように、第1切換機構22は、ここでは、圧縮機21、室外熱交換器23、室内熱交換器62a、62bの順に冷媒を循環させる冷房運転状態と、圧縮機21、室内熱交換器62a、62b、室外熱交換器23の順に冷媒を循環させる暖房運転状態と、を切り換える機構を構成している。
−室外熱交換器−
室外熱交換器23は、冷房運転時には圧縮機21によって圧縮された冷凍サイクルの高圧の冷媒を放熱させ、暖房運転時には第2室外膨張弁25によって減圧された冷凍サイクルの低圧の冷媒を蒸発させる熱交換器である。室外熱交換器23のガス側の端部は、室外ユニット第1ガス冷媒管46を介して、第1切換機構22に接続されており、室外熱交換器23の液側の端部は、室外ユニット液冷媒管48に接続されている。ここで、室外ユニット液冷媒管48は、液冷媒連絡管7、及び、室内膨張弁61a、62を含む室内ユニット液冷媒管63a、63bを介して、室外熱交換器23の液側の端部と室内熱交換器62a、62bの液側の端部とを接続する冷媒管である。室外熱交換器23は、ここでは、伝熱管と多数のフィンとにより構成されたクロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器であり、室外空気を冷却源又は加熱源として、冷凍サイクルの高圧の冷媒の放熱又は冷凍サイクルの低圧の冷媒の蒸発を行うようになっている。尚、ここでは、室外熱交換器23として、クロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器を採用しているが、他の型式の熱交換器であってもよい。
そして、室外熱交換器23の冷却源又は加熱源としての室外空気は、室外ファン55によって供給されるようになっている。室外ファン35は、ここでは、室外ファン用電動機36によって回転駆動される遠心ファンや多翼ファン等である。
このように、室外熱交換器51は、ここでは、室外空気を熱源として、冷媒の放熱器又は蒸発器として機能する熱交換器を構成している。
−ブリッジ回路−
ブリッジ回路24は、室外ユニット液冷媒管48に設けられており、レシーバ29の入口に接続されたレシーバ入口管49、及び、レシーバ29の出口に接続されたレシーバ出口管50に接続されている。ブリッジ回路24は、ここでは、3つの逆止弁24a、24b、24cと、第2室外膨張弁25とを有している。そして、入口逆止弁24aは、室外熱交換器23からレシーバ入口管49への冷媒の流通のみを許容する逆止弁である。入口逆止弁24bは、室内熱交換器62a、62bからレシーバ入口管49への冷媒の流通のみを許容する逆止弁である。すなわち、入口逆止弁24a、24bは、室外熱交換器23及び室内熱交換器62a、62bの一方からレシーバ入口管49に冷媒を流通させる機能を有している。出口逆止弁24cは、レシーバ出口管50から室内熱交換器62a、62bへの冷媒の流通のみを許容する逆止弁である。第2室外膨張弁25は、冷房運転時には全閉され、暖房運転時にはレシーバ出口管50から室外熱交換器23へ冷媒を流通させる際に冷媒を冷凍サイクルの低圧になるまで減圧する膨張弁である。ここでは、第2室外膨張弁25として、電動膨張弁が使用されている。すなわち、出口逆止弁24c及び第2室外膨張弁25は、レシーバ出口管50から室外熱交換器23及び室内熱交換器62a、62bの他方にレシーバ入口管49に冷媒を流通させる機能を有している。ここで、レシーバ入口管49は、ブリッジ回路24の入口逆止弁24a、24bの出口側の端部とレシーバ29の入口との間を接続している。また、レシーバ出口管50は、ブリッジ回路24の出口逆止弁24c及び第2室外膨張弁25の入口側の端部とレシーバ29の出口との間を接続している。
−膨張機−
膨張機38は、ここでは、1つの膨張要素で冷媒を膨張する膨張機から構成されており、レシーバ入口管49に設けられている。膨張機38は、その一端がブリッジ回路24を介して室外熱交換器23に接続され、その他端がレシーバ29の入口に接続されている。膨張機38は、ケーシング(図示せず)内に、膨張要素38aと、膨張機用発電機38bと、出力軸38cとが収容された密閉式構造となっている。膨張機用発電機38bは、出力軸38cに連結されている。そして、出力軸38cは、膨張要素38aに連結されている。膨張要素38aは、ここでは、ロータリ式やスクロール式等の容積式の膨張要素である。そして、膨張機38は、レシーバ入口管49の上流部分から冷凍サイクルの高圧の冷媒を流入させ、この流入した高圧の冷媒を膨張要素38aによって膨張させて、レシーバ入口管49の下流部分に流出させるように構成されている。ここで、膨張要素38aにおける冷媒の膨張は、等エントロピ的な膨張であるため、膨張要素38aにおいて動力が発生することになる。そして、この膨張要素38aにおいて発生した動力によって、膨張機用発電機38bが回転駆動されて発電が行われる。すなわち、膨張機用発電機38bは発電機として駆動される回生駆動がなされるようになっている。但し、冷房運転や暖房運転の運転開始時においては、膨張機38の上流側と下流側との間の差圧が小さいために、膨張要素38aにおける冷媒の膨張による動力を十分に得ることができない。このため、膨張機用発電機38bは、冷房運転や暖房運転の運転開始時に、電動機として駆動される力行駆動がなされるようになっている。また、ここでは図示しないが、膨張機38と圧縮機21との間には、冷凍機油をやりとりするための油配管が設けられており、膨張機38の膨張要素38a等の摺動部の潤滑がなされるようになっている。
このように、膨張機38は、ここでは、運転開始時には、膨張機用発電機38bを電動機として駆動させる力行駆動を行いつつ膨張要素38aにおいて冷媒の膨張を行い、その後に、膨張要素38aにおける冷媒の膨張で発生した動力によって膨張機用発電機38bを発電機として駆動させる回生駆動に移行するように構成されている。
−第1室外膨張弁−
第1室外膨張弁28は、膨張機38をバイパスするようにレシーバ入口管49に設けられた冷媒を減圧する膨張弁である。ここでは、第1室外膨張弁28として、電動膨張弁が使用されている。第1室外膨張弁28は、その一端がブリッジ回路24を介して、室外熱交換器23に接続され、その他端がレシーバ29の入口に接続されている。そして、第1室外膨張弁28は、膨張機38を使用しない運転において使用される。すなわち、第1室外膨張弁28は、膨張機38を使用しない冷房運転時には、室外熱交換器23において放熱した冷媒をレシーバ29に送る前に減圧する。また、第1室外膨張弁28は、膨張機38を使用しない暖房運転時には、室内熱交換器62a、62bにおいて放熱した冷媒をレシーバ29に送る前に減圧する。
−レシーバ−
レシーバ29は、冷房運転と暖房運転との間で冷媒回路10における冷媒量が異なることが原因となって発生する余剰冷媒を溜めることができるように、膨張機38及び第1室外膨張弁28の下流側、すなわち、膨張機38又は第1室外膨張弁28によって減圧された後の冷媒を一時的に溜めるために設けられた容器である。レシーバ29の入口は、レシーバ入口管49に接続されており、レシーバ29の出口は、レシーバ29の下部から冷媒を導出するレシーバ出口管50に接続されている。
−熱回収熱交換器、吸入戻し管−
熱回収熱交換器30は、レシーバ出口管50に設けられており、冷房運転や暖房運転時にレシーバ29において気液分離された液冷媒をさらに放熱させる熱交換器である。熱回収熱交換器30は、ここでは、二重管型熱交換器やプレート型熱交換器からなり、放熱側流路30aを流れる冷媒と蒸発側流路30bを流れる冷媒とが熱交換するようになっている。放熱側流路30aには、レシーバ出口管50を流れる冷媒が流れるようになっている。蒸発側流路30bには、ここでは、レシーバ29の上部から冷媒を導出するようにレシーバ29に接続された吸入戻し管31を流れる冷媒が流れるようになっている。すなわち、熱回収熱交換器30は、吸入戻し管31を流れる冷媒によってレシーバ出口管50を流れる冷媒の放熱を行わせる熱交換器となっている。
このように、熱回収熱交換器30は、ここでは、レシーバ出口管50を流れる冷媒と、吸入戻し管31を流れる冷媒との熱交換を行う熱交換器を構成している。
吸入戻し管31は、ここでは、第1吸入戻し管31aと、合流吸入戻し管31cとを有している。第1吸入戻し管31aは、レシーバ29の上部から冷媒を抜き出す冷媒管である。また、合流吸入戻し管31cは、吸入冷媒管41に合流している。そして、第1吸入戻し管31aには、熱回収熱交換器30の蒸発側流路30bの入口寄りの部分に、第1吸入戻し弁31dが設けられている。第1吸入戻し弁31dは、吸入戻し管31aを流れる冷媒を冷凍サイクルの低圧になるまで減圧する開度制御が可能な膨張弁である。ここでは、第1吸入戻し弁31dとして、電動膨張弁が使用されている。
このように、吸入戻し管31は、ここでは、膨張機38の下流側から圧縮機21の吸入側に冷媒をバイパスさせる冷媒管を構成している。また、吸入戻し管31は、レシーバ29の上部から冷媒を導出するようにレシーバ29に接続されている。さらに、吸入戻し管31には、吸入戻し弁31dが設けられている。
−室外側制御部等−
また、室外ユニット2には、各種のセンサが設けられている。具体的には、吸入戻し管31の合流吸入戻し管31cには、第1吸入戻し弁31dによって減圧された後で、かつ、熱回収熱交換器30の蒸発側流路30bに流入する前の吸入戻し管31を流れる冷媒の温度である吸入戻し飽和温度Tsh1を検出する飽和温度センサ54が設けられている。また、吸入戻し管31の合流吸入戻し管31cには、熱回収熱交換器30の蒸発側流路30bを出た後の吸入戻し管31を流れる冷媒の温度である吸入戻し出口温度Tsh2を検出する出口温度センサ55が設けられている。また、膨張機38の下流側には、膨張機38の下流側における冷媒の圧力Pexを検出する出口圧力センサ57が設けられている。さらに、圧縮機21の吸入側における冷媒の圧力Psを検出する吸入圧力センサ58が設けられている。
また、室外ユニット2は、室外ユニット2を構成する各部の動作を制御する室外側制御部37を有している。そして、室外側制御部37は、室外ユニット2の制御を行うために設けられたマイクロコンピュータやメモリ等を有している。これにより、室外側制御部37は、室内側制御部67a、67bとの間で伝送線91を介して制御信号等のやりとりを行うことができるようになっている。
<冷媒連絡管>
冷媒連絡管7、8は、空気調和装置1を建物等の設置場所に設置する際に、現地にて施工される冷媒管であり、設置場所や室外ユニットと室内ユニットとの組み合わせ等の設置条件に応じて種々の長さや管径を有するものが使用される。
以上のように、室外ユニット2と、室内ユニット6a、6bと、冷媒連絡管7、8とが接続されることによって、空気調和装置1の冷媒回路10が構成されている。空気調和装置1は、上記のように、主として、圧縮機21、放熱器又は蒸発器としての室外熱交換器23、膨張機38、蒸発器又は放熱器としての室内熱交換器62a、62bとが接続されることによって構成される冷媒回路10を有している。尚、ここでは、冷房運転と暖房運転とを切り換えて行うことが可能な冷媒回路10を例として挙げているが、これに限定されるものではなく、冷房運転のみや暖房運転のみを行うことが可能な冷媒回路であってもよい。
<電源回路、制御部>
空気調和装置1を構成する圧縮機21及び膨張機38(より具体的には、圧縮機用電動機21c及び膨張機用発電機38b)は、図2に示すような電源回路を介して商用電源に接続されている。電源回路は、主として、第1コンバータ92と、インバータ93と、第2コンバータ94とを有している。第1コンバータ92は、商用電源からな交流電力を直流電力に変換してインバータ93に供給する電気回路である。第2コンバータ94は、膨張機38(膨張機用発電機38b)で発電された交流電力を直流電力に変換してインバータ93に供給する電気回路である。インバータ93は、コンバータ93、94からの直流電力を交流電力に変換して圧縮機21(圧縮機用電動機21c)に供給する電気回路である。また、電源回路の第2コンバータ94と膨張機38(膨張機用発電機38b)との間には、膨張機38(膨張機用発電機38b)からの交流電流の電流値Igを検出する電流センサ95が設けられている。
空気調和装置1は、室内側制御部67a、67bと室外側制御部37とから構成される制御部9によって、室外ユニット2及び室内ユニット6a、6bの各機器の制御を行うことができるようになっている。すなわち、室内側制御部67a、67bと室外側制御部37との間を接続する伝送線91とによって、冷房運転や暖房運転を含む空気調和装置1全体の運転制御を行う制御部9が構成されている。
制御部9は、図3に示すように、各種センサ54、55、95等の検出信号を受けることができるように接続されるとともに、これらの検出信号等に基づいて各種機器及び弁21、22、25、28、31d、35、38、61a、61b、65a、65b等を制御することができるように接続されている。
(2)空気調和装置の動作及び制御
次に、膨張機38を使用する運転時の空気調和装置1の動作及び制御について、図1〜図6を用いて説明する。ここで、図4は、起動制御を行わない場合の運転開始時の膨張機38の力行駆動時における冷凍サイクルが図示された圧力−エンタルピ線図である。図5は、膨張機38を使用する運転の開始時における起動制御のフローチャートである。図6は、起動制御を行う場合の運転開始時の膨張機38の力行駆動時における冷凍サイクルが図示された圧力−エンタルピ線図である。尚、以下に説明する空気調和装置1の動作及び制御は、制御部9によって行われる。
<膨張機を使用する冷房運転>
膨張機38を使用する冷房運転時は、第1切換機構22が図1の実線で示される冷房運転状態に切り換えられる。また、第1切換機構22が冷房運転状態に切り換えられるため、第2室外膨張弁25が全閉される。さらに、ここでは、膨張機38を使用する運転を行うため、第1室外膨張弁28が全閉される。
この冷媒回路10の状態において、冷凍サイクルの低圧の冷媒は、吸入冷媒管41から圧縮機21に吸入され、まず、圧縮要素21aによって圧縮されて、圧縮機21から吐出冷媒管43に吐出される。ここで、圧縮機21から吐出された高圧の冷媒は、圧縮要素21aによる圧縮動作によって、臨界圧力(すなわち、図4及び図6に示される臨界点CPにおける臨界圧力Pcp)を超える圧力まで圧縮されている。そして、この圧縮要素21aから吐出された高圧の冷媒は、高圧側油分離器45aに流入し、同伴する冷凍機油が分離される。また、高圧側油分離器45aにおいて高圧の冷媒から分離された冷凍機油は、高圧側油戻し管45bに流入し、高圧側油戻し管45bに設けられた高圧側減圧機構45cで減圧された後に、圧縮要素21aの吸入側(すなわち、吸入冷媒管41)に送られる。次に、高圧側油分離器45aにおいて冷凍機油が分離された後の高圧の冷媒は、第1切換機構22を通じて、冷媒の放熱器として機能する室外熱交換器23に送られる。
この室外熱交換器23に送られた高圧の冷媒は、室外熱交換器23において、室外ファン35によって供給される室外空気と熱交換を行うことで放熱する。
この室外熱交換器23において放熱した高圧の冷媒は、ブリッジ回路24の入口逆止弁24aを通じてレシーバ入口管49に流入し、膨張機38に流入する。
この膨張機38に流入した高圧の冷媒は、膨張要素38aによって膨張した後に、膨張機38から流出する。そして、膨張要素38aにおける冷媒の膨張によって発生した動力によって、膨張機用発電機38bが回転駆動されて発電が行われる。すなわち、膨張機用発電機38bは、発電機として駆動される回生駆動がなされる。そして、膨張機用発電機38bにおいて発電された電力は、電源回路(図2参照)を介して、圧縮機21の圧縮機用電動機21cに供給される。これにより、商用電源から圧縮機用電動機21cに供給される駆動電力を削減することができる。
膨張機38において膨張した冷媒は、レシーバ29に流入して、ガス冷媒と液冷媒とに気液分離される。そして、レシーバ29において気液分離されたガス冷媒は、吸入戻し管31の第1吸入戻し管31aに送られ、レシーバ29において気液分離された液冷媒は、レシーバ出口管50に送られる。
第1吸入戻し管31aに送られたガス冷媒は、第1吸入戻し弁31dによって低圧まで減圧された後に、合流吸入戻し管31cに送られて、熱回収熱交換器30の蒸発側流路30bに送られる。また、レシーバ出口管50を流れる液冷媒は、熱回収熱交換器30の放熱側流路30aに流入し、合流吸入戻し管31cを流れる低圧の冷媒と熱交換を行って放熱する。一方、合流吸入戻し管31cを流れる低圧の冷媒は、熱回収熱交換器30の放熱側流路30aを流れる液冷媒と熱交換を行って蒸発して、吸入冷媒管41を流れる低圧の冷媒に合流することになる。膨張機38が力行駆動から回収駆動に移行した直後には、第1吸入戻し弁31dは、熱回収熱交換器30の吸入戻し管31側の出口における冷媒(すなわち、熱回収熱交換器30の蒸発側流路30bの出口における冷媒)が過熱状態になるように開度制御される(吸入戻し弁による過熱度制御)。ここでは、吸入戻し出口温度Tsh2から吸入戻し飽和温度Tsh1を差し引くことによって吸入戻し過熱度SHを得る。尚、吸入戻し飽和温度Tsh1は、飽和温度センサ54によって検出される温度値に限定されるものではなく、圧縮機21の吸入側における冷媒の圧力を検出する圧力センサを設けている場合には、この圧力値を飽和温度に読み替えて吸入戻し飽和温度Tsh1として使用してもよい。そして、熱回収熱交換器30の吸入戻し管31側の出口における冷媒が過熱状態になっていること(例えば、吸入戻し過熱度SHが所定の過熱度値になっていること)を確認できた後に、第1吸入戻し弁31dは、膨張機38の下流側における冷媒の圧力Pexと圧縮機21の吸入側における冷媒の圧力Psとの間の差圧ΔPに基づいて、第1吸入戻し弁31dの開度を制御する(吸入戻し弁による差圧制御)。例えば、差圧ΔPが所定の目標差圧になるように、第1吸入戻し弁31dの開度を制御することができる。これにより、液冷媒連絡管7の長さが長い場合であっても、レシーバ29を出た液冷媒が室内ユニット6a、6bまで送るための差圧が確保されるとともに、膨張機38の上流側と下流側との間の差圧を大きくすることができる。
この熱回収熱交換器30において放熱した液冷媒は、ブリッジ回路24の出口逆止弁24c及び液冷媒連絡管7を通じて、室内膨張弁61a、61bに送られて、室内膨張弁61a、61bによって減圧されて低圧の冷媒となり、冷媒の蒸発器として機能する室内熱交換器62a、62bに送られる。
この室内熱交換器62a、62bに送られた低圧の冷媒は、室内熱交換器62a、62bにおいて、室内ファン65a、65bによって供給される室内空気と熱交換を行うことで蒸発する。
この室内熱交換器62a、62bにおいて蒸発した低圧の冷媒は、ガス冷媒連絡管8及び第1切換機構22を通じて、吸入冷媒管41に送られ、吸入戻し管31から送られる低圧の冷媒と合流した後に、再び、圧縮機21に吸入される。
<膨張機を使用する暖房運転>
膨張機38を使用する暖房運転時は、第1切換機構22が図1の破線で示される暖房運転状態に切り換えられる。また、第1切換機構22が暖房運転状態に切り換えられるため、第2室外膨張弁25が開度調節される。さらに、ここでは、膨張機38を使用する運転を行うため、第1室外膨張弁28が全閉される。
この冷媒回路10の状態において、冷凍サイクルの低圧の冷媒は、吸入冷媒管41から圧縮機21に吸入され、まず、圧縮要素21aによって圧縮されて、圧縮機21から吐出冷媒管43に吐出される。ここで、圧縮機21から吐出された高圧の冷媒は、圧縮要素21aによる圧縮動作によって、臨界圧力(すなわち、図4及び図6に示される臨界点CPにおける臨界圧力Pcp)を超える圧力まで圧縮されている。そして、この圧縮要素21aから吐出された高圧の冷媒は、高圧側油分離器45aに流入し、同伴する冷凍機油が分離される。また、高圧側油分離器45aにおいて高圧の冷媒から分離された冷凍機油は、高圧側油戻し管45bに流入し、高圧側油戻し管45bに設けられた高圧側減圧機構45cで減圧された後に、圧縮要素21aの吸入側(すなわち、吸入冷媒管41)に送られる。次に、高圧側油分離器45aにおいて冷凍機油が分離された後の高圧の冷媒は、第1切換機構22及びガス冷媒連絡管8を通じて、冷媒の放熱器として機能する室内熱交換器62a、62bに送られる。
この室内熱交換器62a、62bに送られた高圧の冷媒は、室内熱交換器62a、62bにおいて、室内ファン65a、65bによって供給される室内空気と熱交換を行うことで放熱する。
この室内熱交換器62a、62bにおいて放熱した高圧の冷媒は、室内膨張弁61a、61bを通過した後に、液冷媒連絡管7及びブリッジ回路24の入口逆止弁24bを通じてレシーバ入口管49に流入し、膨張機38に流入する。
この膨張機38に流入した高圧の冷媒は、冷房運転時と同様に、膨張要素38aによって膨張した後に、膨張機38から流出する。そして、膨張要素38aにおける冷媒の膨張によって発生した動力によって、膨張機用発電機38bが回転駆動されて発電が行われる。すなわち、膨張機用発電機38bは、発電機として駆動される回生駆動がなされる。そして、膨張機用発電機38bにおいて発電された電力は、電源回路(図2参照)を介して、圧縮機21の圧縮機用電動機21cに供給される。これにより、商用電源から圧縮機用電動機21cに供給される駆動電力を削減することができる。
膨張機38において膨張した冷媒は、レシーバ29に流入して、ガス冷媒と液冷媒とに気液分離される。そして、レシーバ29において気液分離されたガス冷媒は、吸入戻し管31の第1吸入戻し管31aに送られ、レシーバ29において気液分離された液冷媒は、レシーバ出口管50に送られる。
第1吸入戻し管31aに送られたガス冷媒は、第1吸入戻し弁31dによって低圧まで減圧された後に、合流吸入戻し管31cに送られて、熱回収熱交換器30の蒸発側流路30bに送られる。また、レシーバ出口管50を流れる液冷媒は、熱回収熱交換器30の放熱側流路30aに流入し、合流吸入戻し管31cを流れる低圧の冷媒と熱交換を行って放熱する。一方、合流吸入戻し管31cを流れる低圧の冷媒は、熱回収熱交換器30の放熱側流路30aを流れる液冷媒と熱交換を行って蒸発して、吸入冷媒管41を流れる低圧の冷媒に合流することになる。このとき(すなわち、暖房運転の回生駆動時において)、冷房運転の回生駆動時と同様に、吸入戻し弁による過熱度制御と差圧制御が行われる。
そして、熱回収熱交換器30の放熱側流路30aを通過した液冷媒は、ブリッジ回路24の第2室外膨張弁25に送られて低圧まで減圧された後に、冷媒の蒸発器として機能する室外熱交換器23に送られる。
この室外熱交換器23に送られた低圧の冷媒は、室外熱交換器23において、室外ファン35によって供給される室外空気と熱交換を行うことで蒸発する。そして、そして、この室外熱交換器23において蒸発した低圧の冷媒は、第1切換機構22を通じて、吸入冷媒管41に送られ、吸入戻し管31から送られる低圧の冷媒と合流した後に、再び、圧縮機21に吸入される。
<膨張機を使用する運転の開始時における起動制御>
上記のような膨張機38を使用する冷房運転や暖房運転の開始時においては、圧縮機21の吐出圧力が上昇するまで、すなわち、冷媒回路10の高低差圧が付くまで時間がかかる。このため、膨張機38の上流側と下流側との間の差圧が付くまでの時間もかかることになる。例えば、吸入戻し管31の第1吸入戻し弁31dを閉止した状態で冷房運転や暖房運転を開始すると、図4に示すように、圧縮機21の吐出圧力が上昇するまでは、膨張機38の上流側と下流側との間の差圧が小さい運転状態になる。そして、膨張機38の上流側と下流側との間の差圧が小さいと、膨張機38の膨張機用発電機38bにおける電流値Igが、第2コンバータ94から膨張機用発電機38bに向かって電流が流れるマイナス電流の状態を脱することができず、膨張機用発電機38bから第2コンバータ94に向かって電流が流れるプラス電流の状態になりにくい。このため、膨張機38を力行駆動から回生駆動に移行することができず、膨張機38の力行駆動が継続することになる。特に、外気温度が低い条件(例えば、外気温度が−20℃程度)では、圧縮機21の吐出圧力が上昇しにくくなるため、膨張機38の力行駆動が長時間にわたって継続することになる。このような膨張機38の長時間の力行駆動が運転開始毎に何度も繰り返されると、空気調和装置1の消費電力、すなわち、ランニングコストが大きくなり、空気調和装置1の性能が低下する。
そこで、ここでは、冷房運転や暖房運転の運転開始時に、吸入戻し管31に設けられた第1吸入戻し弁31dを開けて膨張機38を起動するようにしている。以下、膨張機38を使用する運転の開始時における起動制御について、図4〜図6を用いて詳細に説明する。
膨張機38を使用する冷房運転や暖房運転の開始指令がなされると、まず、制御部9は、ステップST1において、第1吸入戻し弁31dの開度を所定開度MVsに設定して固定する。ここで、所定開度は、40%〜60%の開度(全開状態を開度100%とする)である。
次に、制御部9は、ステップST2において、上記のように、第1吸入戻し弁31dを開けた状態で、圧縮機21を駆動し、膨張機38を力行駆動する。すると、運転開始時の膨張機38の力行駆動時において、吸入戻し管31を通じて膨張機38の下流側から圧縮機21の吸入側に冷媒をバイパスさせるため、図6に示すように、膨張機の下流側における冷媒の圧力が低下することになる。このため、運転開始時において、圧縮機21の吐出圧力が上昇するまでであっても、膨張機38の上流側と下流側との間の差圧を大きくすることができる。これにより、膨張機38の膨張機用発電機38bにおける電流値Igが、第2コンバータ94から膨張機用発電機38bに向かって電流が流れるマイナス電流の状態を脱して、膨張機用発電機38bから第2コンバータ94に向かって電流が流れるプラス電流の状態になりやすくなる。
そして、制御部9は、ステップST3において、膨張機38の膨張機用発電機38bにおける電流値Igがプラス電流の状態になっていることを示す所定の閾電流値Igs以上なったと判定すると、ステップST4において、膨張機38を回生駆動に移行し、第1吸入戻し弁31dを上記の過熱度制御と差圧制御に移行する。
このような膨張機38を使用する運転の開始時における起動制御によって、膨張機38の力行駆動の時間を短縮することができるようになり、空気調和装置1の消費電力を低減して、性能を向上させることができる。
また、膨張機38の下流側から圧縮機21の吸入側に冷媒をバイパスさせる冷媒管であれば、吸入戻し管として使用可能であるが、ここでは、吸入戻し管31(第1吸入戻し管31a)がレシーバ29の上部から冷媒を導出するように設けられている。このため、運転開始時の膨張機38の力行駆動時において、できるだけガス状態の冷媒を圧縮機21の吸入側に戻すことができるようになっている。これにより、ここでは、運転開始時の膨張機38の力行駆動時において、圧縮機21の吸入側に液冷媒が戻ることを抑えつつ、膨張機38の上流側と下流側との間の差圧を大きくすることができる。
また、ここでは、吸入戻し管31(第1吸入戻し管31a)を流れる冷媒が、熱回収熱交換器30において熱交換を行って加熱された後に、圧縮機31の吸入側に戻すことができる。これにより、ここでは、運転開始時の膨張機38の力行駆動時において、圧縮機21の吸入側に液冷媒が戻ることを抑えつつ、膨張機38の上流側と下流側との間の差圧を大きくすることができる。
さらに、ここでは、運転開始時の膨張機38の力行駆動時において、第1吸入戻し弁31dを40〜60%の開度に設定しているため、蒸発器(冷房運転時においては室内熱交換器62a、62b、暖房運転時においては室外熱交換器23)側への冷媒の循環を維持しつつ、吸入戻し管31を通じて膨張機38の下流側から圧縮機21の吸入側にバイパスされる冷媒の流量を確保することができる。しかも、膨張機38を力行駆動から回生駆動に移行した後の膨張機38の回生駆動時(通常の冷房運転時や暖房運転時)においては、圧縮機21の吸入側に過熱状態の冷媒を戻すことができるため、吸入戻し管31を通じて圧縮機21の吸入側に液冷媒が戻ることを確実に抑えることができる。これにより、ここでは、運転開始時の膨張機38の力行駆動時において、冷媒回路10全体の冷媒の循環を行いつつ、膨張機38の上流側と下流側との間の差圧を大きくすることができ、しかも、通常運転時においては、吸入戻し管31を通じて圧縮機21の吸入側に液冷媒が戻ることを確実に抑えることができる。
(3)変形例
上記実施形態においては、単段圧縮式冷凍サイクルを行う冷媒回路10を有する空気調和装置1に対して本発明を適用した例を説明したが、図7に示すような二段圧縮式冷凍サイクルを行う冷媒回路110を有する空気調和装置101に対して本発明を適用してもよい。
以下、本変形例の空気調和装置101について、上記実施形態の空気調和装置1と異なる構成を中心に説明する。
空気調和装置101は、主として、室外ユニット102と、複数(ここでは、2台)の室内ユニット6a、6bとが接続されることによって構成されている。ここで、室外ユニット102と室内ユニット6a、6bとは、液冷媒連絡管7及びガス冷媒連絡管8を介して接続されている。すなわち、空気調和装置1の蒸気圧縮式の冷媒回路110は、室外ユニット102と、室内ユニット6a、6bとが冷媒連絡管7、8を介して接続されることによって構成されている。また、冷媒回路110は、超臨界域で作動する冷媒(ここでは、二酸化炭素)を使用した二段圧縮式冷凍サイクルによって、冷房運転と暖房運転とを切り換えて行うことができるように構成されている。
<室内ユニット>
室内ユニット6a、6bは、建物等の室内に設置されている。室内ユニット6a、6bは、冷媒連絡管7、8を介して、互いが並列に接続されるとともに室外ユニット102に接続されており、室外ユニット102との間で冷媒回路110を構成している。尚、室内ユニット6a、6bの構成は、上記実施形態の室内ユニット6a、6bと同じであるため、ここでは説明を省略する。
<室外ユニット>
室外ユニット102は、建物等の室外に設置されている。室外ユニット102は、液冷媒連絡管7及びガス冷媒連絡管8を介して、室内ユニット6a、6bに接続されており、室内ユニット6a、6bとの間で冷媒回路110を構成している。尚、ここでは、室外ユニット102が1台だけであるが、2台以上の室外ユニットが並列に接続されていてもよい。
室外ユニット102は、主として、圧縮機121と、第1切換機構22と、室外熱交換器23と、第2室外膨張弁25を含むブリッジ回路24と、エコノマイザ熱交換器26と、インジェクション管27と、膨張機38と、第1室外膨張弁28と、レシーバ29と、熱回収熱交換器30と、吸入戻し管31と、中間熱交換器32と、第2切換機構33とを有している。尚、第1切換機構22、室外熱交換器23、第2室外膨張弁25を含むブリッジ回路24、膨張機38、第1室外膨張弁28、レシーバ29、熱回収熱交換器30、及び、室外側制御部37の構成は、上記実施形態の室外ユニット2のものと同じであるため、ここでは説明を省略する。
−圧縮機−
圧縮機121は、ここでは、2つの圧縮要素で冷媒を二段圧縮する圧縮機から構成されている。圧縮機121は、ケーシング(図示せず)内に、低段圧縮要素21aと、高段圧縮要素21bと、圧縮機用電動機21cと、駆動軸21dとが収容された密閉式構造となっている。圧縮機用電動機21cは、駆動軸21dに連結されている。そして、駆動軸21dは、2つの圧縮要素21a、21bに連結されている。すなわち、圧縮機121は、低段圧縮要素21a及び高段圧縮要素21bが単一の駆動軸21dに連結されており、2つの圧縮要素21a、21bがともに圧縮機用電動機21cによって回転駆動される、いわゆる一軸二段圧縮構造となっている。圧縮要素21a、21bは、ここでは、ロータリ式やスクロール式等の容積式の圧縮要素である。そして、圧縮機121は、吸入冷媒管41から冷凍サイクルの低圧の冷媒を吸入し、この吸入された低圧の冷媒を低段圧縮要素21aによって冷凍サイクルの中間圧になるまで圧縮して、中間冷媒管42に吐出するように構成されている。そして、圧縮機121は、中間冷媒管42から冷凍サイクルの中間圧の冷媒を再度吸入し、この吸入された中間圧の冷媒を高段圧縮要素21bによって冷凍サイクルの高圧になるまで圧縮して、吐出冷媒管43に吐出するように構成されている。ここで、吸入冷媒管41は、冷凍サイクルの低圧の冷媒を、低段圧縮要素21aに吸入させるための冷媒管である。中間冷媒管42は、低段圧縮要素21aから吐出された冷凍サイクルの中間圧の冷媒を、高段圧縮要素21bに吸入させるための冷媒管である。また、吐出冷媒管43は、圧縮機121(ここでは、高段圧縮要素21b)から吐出された冷媒を第1切換機構22に送るための冷媒管である。
また、冷媒回路110には、圧縮機121の圧縮要素21a、21b等の摺動部を潤滑するための冷凍機油が冷媒とともに封入されている。この冷凍機油の大部分は、圧縮機121のケーシング(図示せず)内に溜まっているが、冷凍機油の一部は、圧縮機121の低段圧縮要素21aから冷媒に同伴して中間冷媒管42に吐出されたり、高段圧縮要素21bから冷媒に同伴して吐出冷媒管43に吐出されることで、圧縮機121外に持ち出されることがある。これに対して、中間冷媒管42には、中間圧側油分離機構44が設けられている。中間圧側油分離機構44は、低段圧縮要素21aから吐出される中間圧の冷媒に同伴する冷凍機油を冷媒から分離して圧縮機121へ戻す機構であり、主として、中間圧側油分離器44aと、中間圧側油戻し管44bとを有している。中間圧側油分離器44aは、低段圧縮要素21aから吐出される中間圧の冷媒に同伴する冷凍機油を冷媒から分離する油分離器である。中間圧側油戻し管44bは、中間圧側油分離器44bに接続されており、中間圧の冷媒から分離された冷凍機油を高段圧縮要素21bの吸入側に送る冷媒管である。中間圧側油戻し管44bには、中間圧側油戻し管44bを流れる冷凍機油を減圧するキャピラリチューブ等からなる中間圧側減圧機構44cが設けられている。また、吐出冷媒管43には、高圧側油分離機構45が設けられている。高圧側油分離機構45は、高段圧縮要素21bから吐出される高圧の冷媒に同伴する冷凍機油を冷媒から分離して圧縮機121へ戻す機構であり、主として、高圧側油分離器45aと、高圧側油戻し管45bとを有している。高圧側油分離器45aは、高段圧縮要素21bから吐出される高圧の冷媒に同伴する冷凍機油を冷媒から分離する油分離器である。高圧側油戻し管45bは、高圧側油分離器45bに接続されており、高圧の冷媒から分離された冷凍機油を高段圧縮要素21bの吸入側に送る冷媒管である。高圧側油戻し管45bには、高圧側油戻し管45bを流れる冷凍機油を減圧するキャピラリチューブ等からなる高圧側減圧機構45cが設けられている。
このように、圧縮機121は、ここでは、単一の駆動軸21dに連結された低段圧縮要素21a及び高段圧縮要素21bを有している。そして、圧縮機121は、低圧の冷媒を低段圧縮要素21aによって中間圧になるまで圧縮し、中間圧まで圧縮された冷媒を高段圧縮要素21bによって高圧になるまで圧縮する二段圧縮を行う一軸二段圧縮構造を構成している。
−エコノマイザ熱交換器、インジェクション管−
エコノマイザ熱交換器26は、レシーバ入口管49に設けられており、室外熱交換器23又は室内熱交換器62a、62bにおいて放熱した冷媒をさらに放熱させる熱交換器である。エコノマイザ熱交換器26は、ここでは、二重管型熱交換器やプレート型熱交換器からなり、放熱側流路26aを流れる冷媒と蒸発側流路26bを流れる冷媒とが熱交換するようになっている。放熱側流路26aには、レシーバ入口管49を流れる冷媒が流れるようになっている。蒸発側流路26bには、レシーバ入口管49から分岐されたインジェクション管27を流れる冷媒が流れるようになっている。すなわち、エコノマイザ熱交換器26は、インジェクション管27を流れる冷媒によってレシーバ入口管49を流れる冷媒の放熱を行わせる熱交換器となっている。
インジェクション管27は、ここでは、レシーバ入口管49のブリッジ回路24側の端部とエコノマイザ熱交換器26の放熱側流路26aとの間の部分から分岐している。尚、インジェクション管27は、エコノマイザ熱交換器26の放熱側流路26aと膨張機38(又は第1室外膨張弁28)との間の部分から分岐していてもよい。また、インジェクション管27は、中間冷媒管42の中間熱交換器32と高段圧縮要素21bとの間の部分に合流している。これにより、インジェクション管27は、室外熱交換器23又は室内熱交換器62a、62bにおいて放熱した冷媒の一部を分岐して、高段圧縮要素21bに送ることができるようになっている。そして、インジェクション管27には、エコノマイザ熱交換器26の蒸発側流路26bの入口寄りの部分に、インジェクション弁27aが設けられている。インジェクション弁27aは、インジェクション管27に分岐された冷媒を冷凍サイクルの中間圧になるまで減圧する開度制御が可能な膨張弁である。ここでは、インジェクション弁27aとして、電動膨張弁が使用されている。
このように、インジェクション管27は、開度制御が可能なインジェクション弁27aを有しており、室外熱交換器23又は室内熱交換器62a、62bにおいて放熱した冷媒の一部を分岐して、高段圧縮要素21bに送る冷媒管である。
−吸入戻し管−
吸入戻し管31は、ここでは、第1吸入戻し管31aと、第2吸入戻し管31bと、両吸入戻し管31a、31bを流れる冷媒を合流させる合流吸入戻し管31cとを有している。ここで、第1吸入戻し管31a及び合流吸入戻し管31cは、上記実施形態の空気調和装置1の第1吸入戻し管31aと同じであるため、説明を省略する。第2吸入戻し管31bは、レシーバ29の出口管50のレシーバ29の出口と熱回収熱交換器30の放熱側流路30aとの間の部分からレシーバ出口管50を流れる冷媒を分岐する冷媒管である。尚、第2吸入戻し管31bは、レシーバ29の出口管50の熱回収熱交換器30の放熱側流路30aとブリッジ回路24側の端部との間の部分から分岐していてもよい。そして、第2吸入戻し管31bには、熱回収熱交換器30の蒸発側流路30bの入口寄りの部分に、第2吸入戻し弁31eが設けられている。第2吸入戻し弁31eは、第1吸入戻し管31bを流れる冷媒を冷凍サイクルの低圧になるまで減圧する開度制御が可能な膨張弁である。ここでは、第2吸入戻し弁31eとして、電動膨張弁が使用されている。
−中間熱交換器、第2切換機構−
中間熱交換器32は、中間冷媒管42に設けられており、低段圧縮要素21aから吐出されて高段圧縮要素21bに吸入される冷凍サイクルの中間圧の冷媒の放熱器として機能する熱交換器である。中間熱交換器32は、ここでは、伝熱管と多数のフィンとにより構成されたクロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器であり、室外空気を冷却源として、冷凍サイクルの中間圧の冷媒の放熱を行うようになっている。また、中間熱交換器32は、室外熱交換器23と一体化されている。より具体的には、中間熱交換器32は、室外熱交換器23と伝熱フィンを共有することによって一体化されている。また、冷却源としての室外空気は、室外熱交換器23に室外空気を供給する室外ファン35によって供給されるようになっている。すなわち、室外ファン35は、室外熱交換器23及び中間熱交換器32の両方に室外空気を供給するようになっている。
また、中間冷媒管42には、中間熱交換器32をバイパスするように、中間熱交換器バイパス管51が接続されている。中間熱交換器バイパス管51は、中間熱交換器32を流れる冷媒の流量を制限する冷媒管である。そして、中間冷媒管42及び中間熱交換器バイパス管51には、第2切換機構33が設けられている。第2切換機構33は、低段圧縮要素21aから吐出された中間圧の冷媒を中間熱交換器32を通過させた後に高段圧縮要素21bに送るか、又は低段圧縮要素21aから吐出された中間圧の冷媒を中間熱交換器32を通過させずに高段圧縮要素21bに送るかを切り換える機構である。ここでは、第2切換機構33として、四路切換弁が使用されている。中間熱交換器バイパス管51には、バイパス逆止弁51aが設けられている。バイパス逆止弁51aは、第2切換機構33から高段圧縮要素21bへの冷媒の流通のみを許容する逆止弁である。また、中間冷媒管42には、中間熱交換器32の高段圧縮要素21b側の端部と中間熱交換器バイパス管51の高段圧縮要素21b側の端部との接続部分との間に、中間冷媒管逆止弁42aが設けられている。中間冷媒管逆止弁42aは、中間熱交換器32の高段圧縮要素21b側の端部から高段圧縮要素21bへの冷媒の流通のみを許容する逆止弁である。また、インジェクション管27は、中間冷媒管42の中間冷媒管逆止弁42aと高段圧縮要素21bとの間の部分に合流している。
また、中間冷媒管42の中間熱交換器32の低段圧縮要素21a側の部分には、第2切換機構33を介して、第1中間熱交換器戻し管52が接続されている。また、中間冷媒管42の中間熱交換器32の高段圧縮要素21b側の端部と中間冷媒管逆止弁42aとの間の部分には、第2中間熱交換器戻し管53が接続されている。第1中間熱交換器戻し管52は、中間熱交換器32を通じて低段圧縮要素21aから吐出された中間圧の冷媒を高段圧縮要素21bに吸入させる中間熱交放熱状態(図7の第2切換機構33の実線を参照)に第2切換機構33を切り換えている際に、圧縮機121の吸入側(ここでは、吸入冷媒管41)と中間熱交換器32の低段圧縮要素21a側の端部との接続を遮断し、中間熱交換器バイパス管51を通じて低段圧縮要素21aから吐出された中間圧の冷媒を高段圧縮要素21bに吸入させる中間熱交蒸発状態(図7の第2切換機構33の破線を参照)に第2切換機構33を切り換えている際に、圧縮機21の吸入側(ここでは、吸入冷媒管41)と中間熱交換器32の低段圧縮要素21a側の端部とを接続する冷媒管である。また、第2中間熱交換器戻し管53は、第2切換機構33を中間熱交蒸発状態に切り換え、かつ、第1切換機構22を暖房運転状態に切り換えている際に、室内熱交換器62a、62bと室外熱交換器23との間(ここでは、レシーバ出口管50のブリッジ回路24との接続部分)と中間熱交換器32の高段圧縮要素21b側の端部とを接続する冷媒管である。第2中間熱交換器戻し管53には、電動膨張弁からなる中間熱交換器戻し弁53aが設けられており、第2切換機構33を中間熱交蒸発状態に切り換えている際に開けられる。これにより、レシーバ29から室外熱交換器23に送られる冷媒の一部は、中間熱交換器戻し管53に分岐され、中間熱交換器戻し弁53aによって冷凍サイクルの低圧まで減圧された後に、中間熱交換器32において蒸発し、室外熱交換器22において蒸発した冷媒と吸入冷媒管41で合流する。これにより、中間熱交換器32は、第1切換機構22を冷房運転状態に切り換えている際に、第2切換機構33を中間熱交放熱状態に切り換えるとともに中間熱交換器戻し弁53aを全閉することによって、低段圧縮要素21aから吐出されて高段圧縮要素21bに吸入される冷凍サイクルの中間圧の冷媒の放熱器として機能するようになっている。また、中間熱交換器32は、第1切換機構22を暖房運転状態に切り換えている際に、第2切換機構33を中間熱交蒸発状態に切り換えるとともに中間熱交換器戻し弁53aを開けることによって、室外空気を加熱源として、室外熱交換器23と並列の冷媒の蒸発器として機能するようになっている。
このように、中間熱交換器32は、ここでは、室外空気を熱源として、低段圧縮要素21aの吐出側と高段圧縮要素21bの吸入側との間に接続されており、低段圧縮要素21aによって中間圧まで圧縮された冷媒の放熱器として機能する熱交換器である。また、中間熱交換器32は、ここでは、冷媒回路110に中間熱交換器バイパス管51、第2切換機構33及び中間熱交換器戻し管52、53を設けることによって、第1切換機構22を冷房運転状態に切り換えている際に、低段圧縮要素21aによって中間圧まで圧縮された冷媒の放熱器として機能し、第1切換機構22を暖房運転状態に切り換えている際に、室内熱交換器62a、62bにおいて放熱した冷媒の蒸発器として機能する熱交換器である。
<冷媒連絡管>
冷媒連絡管7、8は、空気調和装置101を建物等の設置場所に設置する際に、現地にて施工される冷媒管であり、設置場所や室外ユニットと室内ユニットとの組み合わせ等の設置条件に応じて種々の長さや管径を有するものが使用される。
以上のように、室外ユニット102と、室内ユニット6a、6bと、冷媒連絡管7、8とが接続されることによって、空気調和装置101の冷媒回路110が構成されている。空気調和装置101は、上記のように、主として、圧縮機121、放熱器又は蒸発器としての室外熱交換器23、膨張機38、蒸発器又は放熱器としての室内熱交換器62a、62bとが接続されることによって構成される冷媒回路110を有している。
<電源回路、制御部>
空気調和装置101を構成する圧縮機121及び膨張機38(より具体的には、圧縮機用電動機21c及び膨張機用発電機38b)は、上記実施形態の空気調和装置1と同様に、図2に示すような電源回路を介して商用電源に接続されている。
空気調和装置101は、上記実施形態の空気調和装置1と同様に、室内側制御部67a、67bと室外側制御部37とから構成される制御部9によって、室外ユニット102及び室内ユニット6a、6bの各機器の制御を行うことができるようになっている。
<作用効果>
以上のような構成を有する本変形例の空気調和装置101においても、上記実施形態の空気調和装置1と同様に、膨張機38を使用する運転の開始時において、膨張機38の力行駆動が長時間にわたって継続することによって、消費電力が大きくなること、並びに、冷凍装置の性能が低下するという問題がある。これに対して、上記実施形態の空気調和装置1と同様の起動制御を行うことによって、この問題を解決することができる。
本発明は、圧縮機と放熱器と膨張機と蒸発器とが接続されることによって構成される冷媒回路を備えた冷凍装置に対して、広く適用可能である。
1 空気調和装置(冷凍装置)
10、110 冷媒回路
21、121 圧縮機
23 室外熱交換器(放熱器、蒸発器)
29 レシーバ
30 熱回収熱交換器
31 吸入戻し管
31d 第1吸入戻し弁(吸入戻し弁)
38 膨張機
38a 膨張要素
38b 膨張機用発電機(発電機)
50 レシーバ出口管
62a、62b 室内熱交換器(蒸発器、放熱器)
特開2011−214778号公報

Claims (1)

  1. 圧縮機(21、121)と放熱器(23、62a、62b)と膨張機(38)と蒸発器(62a、62b、23)とが接続されることによって構成される冷媒回路(10、110)を備えた冷凍装置において、
    前記膨張機は、流入した冷媒を膨張させて動力を発生させる膨張要素(38a)と、運転開始時に電動機として駆動される力行駆動がなされた後に前記膨張要素で発生した動力によって発電機として駆動される回生駆動がなされる発電機(38b)とを有しており、
    前記冷媒回路は、前記膨張機の下流側から前記圧縮機の吸入側に冷媒をバイパスさせる吸入戻し管(31)をさらに有しており、
    前記運転開始時に、前記吸入戻し管に設けられた吸入戻し弁(31d)を開けて前記膨張機を起動
    前記冷媒回路は、前記膨張機の下流側に冷媒を一時的に貯留するレシーバ(29)と、前記レシーバの下部から冷媒を導出するレシーバ出口管(50)とをさらに有しており、
    前記吸入戻し管は、前記レシーバの上部から冷媒を導出するように前記レシーバに接続されており、
    前記冷媒回路は、前記レシーバ出口管を流れる冷媒と、前記吸入戻し管を流れる冷媒との熱交換を行う熱回収熱交換器(30)をさらに有しており、
    前記膨張機の前記力行駆動時に、前記吸入戻し弁を40〜60%の開度(全開状態を開度100%とする)に設定し、
    前記膨張機が前記力行駆動から前記回生駆動に移行した時に、前記熱回収熱交換器の前記吸入戻し管側の出口における冷媒が過熱状態になるように、前記吸入戻し弁の開度を制御し、
    前記熱回収熱交換器の前記吸入戻し管側の出口における冷媒が過熱状態になったことを確認した後に、前記膨張機の下流側における冷媒の圧力と前記圧縮機の吸入側における冷媒の圧力との間の差圧に基づいて、前記吸入戻し弁の開度を制御する、
    冷凍装置(1、101)。
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