JP6032246B2 - 制御回路 - Google Patents

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Description

本発明は、気体濃度センサを制御する制御回路に関するものである。
特許文献1に示されるように、排気ガスの空燃比を検出する限界電流式酸素センサと、限界電流式酸素センサに電圧を印加するバイアス制御回路と、限界電流式酸素センサの電流を検出する電流検出回路と、を備える酸素濃度判定装置が知られている。限界電流式酸素センサの排気ガス側電極層および大気側電極層それぞれに導線が接続され、この2本の導線を介して限界電流式酸素センサとバイアス制御回路とが電気的に接続されている。したがってこの2本の導線を介してバイアス制御回路から限界電流式酸素センサへと電圧が印加され、この電圧印加によって限界電流式酸素センサに電流が流れる。上記した電流検出回路は電流検出抵抗を有し、この電流検出抵抗が導線に設けられている。この電流検出抵抗を流れる電流によって、空燃比が検出される。
特開平9−229901号公報
ところで特許文献1に示される酸素濃度判定装置では、限界電流式酸素センサとバイアス制御回路とを電気的に接続する2本の導線それぞれにグランド配線が接続され、そのグランド配線にコンデンサが設けられている。そして上記したように電流検出抵抗は導線に設けられている。これによれば、限界電流式酸素センサを流れた電流の一部がコンデンサへと流入するため、電流検出抵抗によって限界電流式酸素センサを流れる電流(センサ電流)を精度良く検出することができなかった。
そこで本発明は上記問題点に鑑み、センサ電流の検出精度の向上された制御回路を提供することを目的とする。
上記した目的を達成するための第1発明は、気体濃度センサ(200)を制御する制御回路であって、気体濃度センサへ時間的に電流値の変動する電流(Isw)を供給する掃引回路(10)と、気体濃度センサを流れる電流(Ise)を検出するための電流検出用抵抗(20)と、気体濃度センサを流れる電流および気体濃度センサに印加された電圧(V1−V2)に基づいて気体濃度センサのインピーダンスを算出する算出部(30)と、掃引回路および算出部それぞれへ外乱ノイズが印加されることを抑制する保護素子(40)と、を有し、掃引回路と気体濃度センサの第1端子(200a)とを接続する第1配線(60)に第1グランド配線(62)が接続され、気体濃度センサの第2端子(200b)と電流検出用抵抗とを接続する第2配線(61)に第2グランド配線(63)が接続されており、保護素子は、第1グランド配線に設けられた第1保護素子(41)と、第2グランド配線に設けられた第2保護素子(42)と、を有し、掃引回路から供給された電流は第1保護素子と気体濃度センサとに分流し、気体濃度センサを実際に流れた電流は第2保護素子と電流検出用抵抗とに分流しており、算出部は、第1保護素子へと流れる電流(I1)または第2保護素子へと流れる電流(I2)を算出し、算出した電流に基づいて、実際に気体濃度センサを流れる電流を算出することを特徴とする。
上記したように気体濃度センサ(200)を実際に流れた電流(以下、センサ電流(Ise)と示す)は第2保護素子(42)と電流検出用抵抗(20)とに分流する。したがって電流検出用抵抗(20)を流れる電流(Ide)をセンサ電流(Ise)とみなす場合、その検出精度が低くかった。これに対して本発明では第2保護素子(42)へと流れる電流(I2)を算出し、これに基づいてセンサ電流(Ise)を算出する。例えば、算出した電流(I2)に電流検出用抵抗(20)を流れる電流(Ide)を加算することでセンサ電流(Ise)を算出する。これによれば上記した比較構成と比べて、センサ電流(Ise)の検出精度が高まる。また、掃引回路(10)から供給された電流(以下、掃引電流(Isw)と示す)は第1保護素子(41)と気体濃度センサ(200)とに分流する。したがって本発明に記載のように第1保護素子(41)へと流れる電流(I1)を算出し、これに基づいてセンサ電流(Ise)を算出する。例えば、掃引電流(Isw)から算出した第1保護素子(41)へと流れる電流(I1)を減算することでセンサ電流(Ise)を算出する。これによれば上記した比較構成と比べて、センサ電流(Ise)の検出精度が高まる。
第2発明は、算出部は、掃引回路から供給される電流、電流検出用抵抗を流れる電流(Ide)、掃引回路と第1保護素子との間の電圧(V1)、および、電流検出用抵抗の両端電圧(V2,V3)それぞれに基づいて、第2保護素子へと流れる電流(I2)を算出する。そして本願の第3発明は、算出部は、第1保護素子を流れる電流と第2保護素子を流れる電流の比が第1保護素子の電圧変化(V1−V2)に自身の静電容量(C1)を乗算した値と第2保護素子の電圧変化(V2−V3)に自身の静電容量(C2)を乗算した値の比に等しい関係、および、電流検出用抵抗を流れる電流が掃引回路から供給される電流から第1保護素子を流れる電流と第2保護素子を流れる電流それぞれを減算した値に等しい関係それぞれに基づいて、第2保護素子へと流れる電流を算出する。
第1保護素子(41)および第2保護素子(42)それぞれに流れ込む電流は印加される電圧の時間変化に自身の静電容量を乗算した値に等しい。したがって第1保護素子(41)に印加される電圧の時間変化は、掃引回路(10)と第1保護素子(41)との間の電圧(V1)から電流検出用抵抗(20)の気体濃度検出センサ(200)側の端子の電圧(V2)を減算した値を時間で微分した値に等しい。そして第2保護素子(42)に印加される電圧の時間変化は、電流検出用抵抗(20)の気体濃度センサ(200)側の端子の電圧(V2)からその反対の端子の電圧(V3)を減算した値を時間で微分した値に等しい。以上により第1保護素子(41)に流れ込む電流と第2保護素子(42)に流れ込む電流の比は、第1保護素子(41)の電圧変化(V1−V2)に自身の静電容量(C1)を乗算した値と第2保護素子(42)の電圧変化(V2−V3)に自身の静電容量(C2)を乗算した値の比に等しくなる。また掃引回路(10)から電流検出用抵抗(20)へと電流が流動するが、その間に第1保護素子(41)と第2保護素子(42)とに電流が流れ込む。そのため電流検出用抵抗(20)を流れる電流(Ide)は、掃引回路(10)から供給される電流(Isw)から第1保護素子(41)と第2保護素子(42)それぞれに流れ込む電流を減算した値に等しくなる。以上示した2つの関係式を解くことで、第2保護素子(42)を流れる電流(I2)が算出される。詳しい式については実施形態で説明する。
なお、特許請求の範囲に記載の請求項、および、課題を解決するための手段それぞれに記載の要素に括弧付きで符号をつけているが、この括弧付きの符号は実施形態に記載の各構成要素との対応関係を簡易的に示すためのものであり、実施形態に記載の要素そのものを必ずしも示しているわけではない。括弧付きの符号の記載は、いたずらに特許請求の範囲を狭めるものではない。
制御回路が内燃機関の燃料噴射装置の制御に用いられることを示す概略図である。 気体濃度センサに接続された制御回路の概略構成を示す回路図である。 図2に示す電流と電圧の時間変化を示すタイミングチャートである。 実際に検出された電圧V1〜V3の時間変化を示すグラフである。 処理部におけるインピーダンスの算出処理を概略的に示す模式図である。
以下、本発明に係る制御回路が内燃機関の燃料噴射装置の制御を行い、気体濃度センサは内燃機関の排気ガスに含まれる酸素濃度を検出する場合の実施形態を図に基づいて説明する。
(第1実施形態)
図1〜図5に基づいて本実施形態に係る制御回路100を説明する。図1に示すように気体濃度センサ200は内燃機関300から排気ガスの排出される排気管600に設けられており、排気ガスの成分濃度に応じた信号を制御回路100へ出力する。制御回路100は入力された気体濃度センサ200の出力信号だけではなく、内燃機関300の回転数、吸入空気量、などの内燃機関300の情報に基づいて燃料噴射装置400の燃料噴射量を制御する。
気体濃度センサ200は排気ガスに含まれている空気と燃料の比(空燃比)に応じて出力電圧が変動する。より詳しく言えば、気体濃度センサ200は、内燃機関300にて空気と燃料とが過不足なく反応される理想的な空燃比(理想空燃比)よりも排気ガスの空燃比が低い(酸素濃度が薄い)場合、理想空燃比時よりも出力電圧が上昇する。これとは反対に理想空燃比よりも空燃比が高い(酸素濃度が濃い)場合、理想空燃比時よりも出力電圧が下降する。したがって制御回路100は気体濃度センサ200の出力電圧が上昇した場合、酸素濃度が濃くなるように燃料噴射装置400の燃料噴射量を制御し、気体濃度センサ200の出力電圧が下降した場合、酸素濃度が薄くなるように燃料噴射装置400の燃料噴射量を制御する。こうすることで制御回路100は内燃機関300の排気ガスの空燃比が理想空燃比となるように制御する。なお、理想空燃比における酸素と燃料の比は14.7:1である。
図1に示すように、本実施形態では排気管600に設けられた三元触媒コンバータ500の上流側と下流側それぞれに気体濃度センサ200が設けられている。三元触媒コンバータ500は排気ガスに含まれる炭化水素、一酸化炭素、窒素酸化物それぞれを酸化還元処理するものであり、これの上流側に設けられた気体濃度センサ200がA/Fセンサ、下流側に設けられた気体濃度センサ200がOセンサである。A/Fセンサは排気ガスの空燃比の理想空燃比からのズレを速く検出するために上流側に設けられ、Oセンサは排気ガスの空燃比の検出精度を高めるために下流側に設けられている。
上記した2つの気体濃度センサ200はいずれも限界電流式酸素センサである。図示しないが、気体濃度センサ200は拡散抵抗層に第1電極、固体電解質、第2電極が順次積層されて成る。拡散抵抗層は小孔を有する多孔質のアルミナなどから成り、第1電極と第2電極は白金などから成る。そして固体電解質はジルコニア固体電解質である。拡散抵抗層を介して第1電極に排気ガスが流入され、第2電極は大気に開放されている。第1電極は気体濃度センサ200の第1端子200aに接続され、第2電極が第2端子200bに接続されている。以下においては第1電極を排気側電極、第2電極を大気側電極と示す。
排気ガスの空燃比が理想空燃比よりも高い場合(排気ガスの空燃比がリーンの場合)、排気ガスに含まれる酸素分子が排気側電極へ吸入される。吸入された酸素分子はイオン化して固体電解質へと移動し、固体電解質を介して大気側電極へと移動する。そして大気側電極においてイオン化した酸素が酸素分子に戻されて、大気へ放出される。このように排気ガスの空燃比がリーンの場合、排気側電極から大気側電極へとイオン化した酸素が流れる。換言すれば、空燃比がリッチの場合、大気側電極から排気側電極へと電流が流れる。これとは異なり、排気ガスの空燃比が理想空燃比よりも低い場合(排気ガスの空燃比がリッチの場合)、大気に含まれる酸素分子が大気側電極へ吸入される。吸入された酸素分子はイオン化して固体電解質へと移動し、固体電解質を介して排気側電極へと移動する。そして排気側電極においてイオン化した酸素が酸素分子に戻されて、排気ガスへ放出される。この排気側電極から放出された酸素分子は、排気ガスに含まれる未燃ガス(一酸化炭素、塩化水素、水素など)と反応する。このように排気ガスの空燃比がリッチの場合、大気側電極から排気側電極へとイオン化した酸素が流れる。換言すれば、空燃比がリッチの場合、排気側電極から大気側電極へと電流が流れる。
上記した気体濃度センサ200を流れる電流(以下、センサ電流と示す)は、印加電圧が低い場合、その印加電圧と気体濃度センサ200の抵抗値に応じて流れる。しかしながら印加電圧が所定値を超えると、センサ電流が飽和する。排気ガスの空燃比がリーンの場合、排気ガスに含まれる酸素分子の吸入が拡散抵抗層によって制限されるためにセンサ電流が飽和する。そして排気ガスの空燃比がリッチの場合、未燃ガスと酸素分子との反応が拡散抵抗層によって制限されるためにセンサ電流が飽和する。このようにセンサ電流が飽和し、気体濃度センサ200に限界電流が流れる。
上記した限界電流は排気ガスに含まれる酸素濃度(空燃比)に正比例する性質を有する。したがって限界電流を検出することで酸素濃度を検出することができる。また、気体濃度センサ200のインピーダンスは温度依存性がある。したがって気体濃度センサ200の印加電圧とセンサ電流とを検出することでインピーダンスを求め、上記した温度依存性に基づいて気体濃度センサ200の温度を検出することもできる。さらに言えば、気体濃度センサ200に限界電流が流れ始める印加電圧(上記した所定値)は温度に反比例する性質を有する。したがって気体濃度センサ200の温度をヒーターなどによって一定に調整することで、所定値が温度に対して変化しないように調整することが可能となる。若しくは、気体濃度センサ200の温度をヒーターなどによって増減することで、限界電流が流れるように所定値を調整することも可能となる。
本実施形態に係る制御回路100は上記した気体濃度センサ200の性質に基づいて気体濃度センサ200の温度を算出するが、以下においては図1に示す2つの気体濃度センサ200の一方であるA/Fセンサのみを説明対象として制御回路100の説明を行う。なお、Oセンサを説明対象とした場合においても、制御回路100の動作は下記と同様である。
図2に示すように制御回路100は、掃引回路10と、電流検出用抵抗20と、処理部30と、保護素子40と、を有する。掃引回路10は気体濃度センサ200に電流を流すとともに電圧を印加するものであり、電流検出用抵抗20は気体濃度センサ200を流れる電流を検出するためのものである。そして処理部30は気体濃度センサ200の温度を算出するとともに、気体濃度センサ200の出力信号(出力電圧およびセンサ電流)に基づいて燃料噴射装置400を制御するものである。そして保護素子40は外部ノイズが制御回路100の内部回路(掃引回路10、処理部30、および、後述する下限電圧生成部50)へ印加されることを抑制するものである。
図2に示すように電源と気体濃度センサ200の第1端子200aとが第1配線60を介して接続され、気体濃度センサ200の第2端子200bとグランドとが第2配線61を介して接続されている。そして第1配線60に掃引回路10が設けられ、第2配線61に電流検出用抵抗20が設けられている。また第1配線60における掃引回路10と第1端子200aとの間に第1グランド配線62が接続され、第2配線61における第2端子200bと電流検出用抵抗20との間に第2グランド配線63が接続されている。第1グランド配線62に後述する第1保護素子41が設けられ、第2グランド配線63に後述する第2保護素子42が設けられている。
以上に示した接続構成により、掃引回路10から第1配線60に掃引電流Iswが供給されると、図1に実線矢印で示すように制御回路100と気体濃度センサ200とに電流が流れる。すなわち、第1配線60に供給された掃引電流Iswが第1保護素子41と気体濃度センサ200とに分流し、第1保護素子41に第1損失電流I1が流れ、気体濃度センサ200にセンサ電流Iseが流れる。そして気体濃度センサ200を流れるセンサ電流Iseは第2保護素子42と電流検出用抵抗20とに分流し、第2保護素子42に第2損失電流I2が流れ、電流検出用抵抗20に検出電流Ideが流れる。処理部30は、電流Isw,Ide、掃引回路10と第1保護素子41との間の第1電圧V1、および、電流検出用抵抗20の両端電圧V2、V3それぞれに基づいてセンサ電流Iseを算出する。そして処理部30は算出したセンサ電流Iseに基づいて気体濃度センサ200の温度を算出する。
本実施形態に係る制御回路100は上記した構成要素の他に下限電圧生成部50を有する。図1に示すように下限電圧生成部50は第2配線61に設けられており、電流検出用抵抗20とグランドとの間に設けられている。この下限電圧生成部50によって制御回路100の下限電圧がグランド電位よりも高められている。したがって掃引回路10によってグランド電位よりも高く、且つ、下限電圧よりも低い電圧が生成されることで、後述するように掃引電流Iswの流動方向が逆転される。以下、制御回路100の構成要素10,20,30,40について個別に説明した後、処理部30のセンサ電流Iseの算出処理について説明する。
掃引回路10は気体濃度センサ200へと電流値が反転する掃引電流Iswを供給するものである。掃引回路10は、定電流回路11,12と、制御部13と、を有する。制御部13によって定電流回路11,12の駆動状態を制御することで掃引電流Iswの電流値が時間的に変動される。図3に示すように掃引電流Iswの電流値は時間t1においてゼロから最大電流値まで上昇し、時間t2において逆方向に電流が流れるように最大電流値から最低電流値へと変化し、時間t3において最低電流値からゼロへと戻る。掃引電流Iswの電流値の上昇によって第1配線60から第2配線61へと向かって電流が流れ、これによってセンサ電流Iseと検出電流Ideも流れ始める。そして電圧V1,V2それぞれも上昇し始める。しかしながら上記したように掃引電流Iswは第1保護素子41と気体濃度センサ200へと分流するため、センサ電流Iseは第1損失電流I1分だけ掃引電流Iswよりも電流値が低くなる。同様にして、センサ電流Iseは第2保護素子42と電流検出用抵抗20へと分流するため、検出電流Ideは第2損失電流I2分だけセンサ電流Iseよりも電流値が低くなる。この掃引電流Iswの電流値の上昇によって第1配線60から第2配線61へと向かって電流が流れている期間(時間t1と時間t2の間)において、図3に二点鎖線で示すように、電流Isw,Ide、および、電圧V1,V2それぞれを処理部30が検出する。なお上記したように掃引電流Iswの電流値は上昇した後に第2配線61から第1配線60へと逆向きに流れるように変化される。これは掃引電流Iswの供給によって気体濃度センサ200や保護素子40に蓄積された電荷を放電するためである。なお、図3に示す波形は上記した各電流と各電圧の変化を簡明とするために簡略化されている。例えば図3に示す掃引電流Iswは矩形状の波形となっているが、矩形状でなくともよい。
図4に、実際に本発明者が検出した電圧V1〜V3の一例を示す。これは時間t1から時間t2の間における電圧V1〜V3の時間変化を示している。第3電圧V3は時間に対して一定であるが、電圧V1,V2それぞれは気体濃度センサ200のインピーダンスと保護素子40の静電容量それぞれに応じて上昇している。
電流検出用抵抗20はセンサ電流Iseを検出するためのものである。上記したように検出電流Ideは第2損失電流I2分だけセンサ電流Iseよりも電流値が低い電流なので、検出電流Ideに第2損失電流I2を加算することでセンサ電流Iseが検出される。後述するように第2損失電流I2は処理部30によって算出される。
処理部30は上記したように気体濃度センサ200の出力電圧によって排気ガスの空燃比が理想空燃比よりも低いのか高いのかを検出し、燃料噴射装置400の燃料噴射量を制御する。上記したように排気ガスの空燃比が理想空燃比よりも低い場合に気体濃度センサ200の出力電圧が上昇し、空燃比が高い場合に出力電圧が下降する。この出力電圧の変動は第1端子200aの電圧(第1電圧V1)に現れる。そのため、理想空燃比よりも排気ガスの空燃比が低い場合に第1電圧V1が上昇し、空燃比が高い場合に第1電圧V1が下降する。したがって処理部30は、第1電圧V1の変動を検出することで排気ガスの空燃比が理想空燃比よりも低いのか高いのかを検出し、それに基づいて燃料噴射装置400の燃料噴射量を制御する。
また処理部30は、図5に概略的に示すように気体濃度センサ200のインピーダンスを求め、それによって気体濃度センサ200の温度を算出する。先ず処理部30は、電圧V1,V2に基づいて気体濃度センサ200に印加されるセンサ間電圧V1−V2を算出する。そして処理部30は電流検出用抵抗20の抵抗値を記憶しており、この抵抗値と電流検出用抵抗20の両端電圧差V2−V3に基づいて検出電流Ideを算出する。後で詳説するが、処理部30は電圧V1〜V3、および、電流Isw,Ideに基づいてセンサ電流Iseを算出する。そして処理部30は今までに算出したセンサ間電圧V1−V2およびセンサ電流Iseに基づいて気体濃度センサ200のインピーダンスを算出する。処理部30は気体濃度センサ200のインピーダンスの温度特性を記憶しており、この温度特性と算出したインピーダンスとに基づいて気体濃度センサ200の温度を算出する。処理部30が特許請求の範囲に記載の算出部に相当する。
保護素子40は、制御回路100における気体濃度センサ200と接続される端子に外乱ノイズが印加された際に、その外乱ノイズが制御回路100の内部回路に印加されることを抑制するものである。保護素子40は第1グランド配線62に設けられる第1保護素子41と、第2グランド配線63に設けられる第2保護素子42と、を有する。保護素子41,42それぞれはコンデンサであり、第1保護素子41は第1静電容量C1を有し、第2保護素子42は第2静電容量C2を有する。本実施形態ではこれら静電容量C1,C2が互いに等しくなっている。したがって第1保護素子41を流れる第1損失電流I1と第2保護素子42を流れる第2損失電流I2の比は、第1保護素子41の電圧変化V1−V2と第2保護素子42の電圧変化V2−V3の比に等しくなっている。
次に、処理部30のセンサ電流Iseの算出処理について説明する。図1に示すように掃引電流Iswは第1損失電流I1とセンサ電流Iseに分流し、センサ電流Iseは第2損失電流I2と検出電流Ideに分流する。このように掃引回路10から電流検出用抵抗20へと電流が流れるまでに損失電流I1,I2が失われる。したがって、検出電流Ideは掃引電流Iswから損失電流I1,I2を減算した値に等しい、という下記関係式が成立する。
Figure 0006032246
また、第1損失電流I1は第1静電容量C1に第1保護素子41の電圧の時間変化を乗算した値に等しく、第2損失電流I2は第2静電容量C2に第2保護素子42の電圧の時間変化を乗算した値に等しくなっている。第1保護素子41に印加される電圧の時間変化は電圧差V1−V2を時間で微分した値に等しく、第2保護素子42に印加される電圧の時間変化は電圧差V2−V3を時間で微分した値に等しい。そして上記したように保護素子41,42それぞれの静電容量C1,C2は互いに等しくなっている。したがって、第1損失電流I1と第2損失電流I2の比が第1保護素子41の電圧変化と第2保護素子42の電圧変化の比に等しい、という下記関係式が成立する。
Figure 0006032246
したがって数1および数2により第2損失電流I2は以下のように表される。
Figure 0006032246
また上記したようにセンサ電流Iseは第2損失電流I2と検出電流Ideに分流する。したがって、センサ電流Iseは第2損失電流I2に検出電流Ideを加算した値に等しい、という下記式が成立する。
Figure 0006032246
以上により、数4に数3で表される第2損失電流I2を代入することで、センサ電流Iseが下記式で表される。
Figure 0006032246
したがって処理部30は、電流Isw,Ide、電圧V1〜V3、および、数5に示す関係式それぞれに基づいてセンサ電流Iseを算出する。そして処理部30は上記したように算出したセンサ電流Iseに基づいて気体濃度センサ200のインピーダンスを算出し、そのインピーダンスと温度特性とに基づいて気体濃度センサ200の温度を算出する。
なお、静電容量C1,C2が互いに等しくない場合、第1損失電流I1と第2損失電流I2の比は、第1保護素子41の電圧変化に自身の静電容量C1を乗算した値と第2保護素子42の電圧変化に自身の静電容量C2を乗算した値の比に等しい、という関係式が成立する。したがって数2は、下記式で表される。
Figure 0006032246
これに伴い、数3は以下のように表される。
Figure 0006032246
そして、数5は以下のように表される。
Figure 0006032246
次に、本実施形態に係る制御回路100の作用効果を説明する。上記したように、気体濃度センサ200を実際に流れたセンサ電流Iseは第2損失電流I2と検出電流Ideに分流する。したがって検出電流Ideをセンサ電流とみなす場合、気体濃度センサ200を流れる電流の検出精度が低くかった。これに対して制御回路100では電流Isw,Ide、電圧V1〜V3、および、数1、数2に示す関係式それぞれに基づいて第2損失電流I2を算出する。そして数4に示すように算出した第2損失電流I2に検出電流Ideを加算することで、数5に示すようにセンサ電流Iseを算出する。これによれば上記した比較構成と比べて、センサ電流Iseの検出精度が高まる。
第1保護素子41および第2保護素子42それぞれは同一の静電容量を有する。この場合、センサ電流Iseは数5で表される。これに対して第1保護素子41と第2保護素子42それぞれの静電容量が異なる場合、センサ電流Iseは数8で表される。数式に表されるように数8とは異なり数5には静電容量が含まれていない。したがって第1保護素子41と第2保護素子42それぞれの静電容量が異なる場合と比べて、センサ電流Iseの算出処理が簡素化される。
処理部30は算出したセンサ電流Iseに基づいて気体濃度センサ200のインピーダンスを算出する。上記したようにセンサ電流Iseの検出精度が高まっている。そのためインピーダンスの算出精度も高まる。
また、処理部30は算出した気体濃度センサ200のインピーダンスに基づいて気体濃度センサ200の温度を算出する。これも同様にして、センサ電流Iseの検出精度が高まっているため、温度の算出精度も高まる。
なお、本発明者は実際にセンサ電流Iseの検出精度がどれほど高まるのかをシミュレーションした。上記したように検出電流Ideをセンサ電流Iseとみなす場合、検出されることが期待されるインピーダンスに比べて、その値は5%以上ずれていた。しかしながら上記したように数5若しくは数8に基づいて気体濃度センサ200を実際に流れたセンサ電流Iseを算出した場合、検出されることが期待されるインピーダンスに比べて、その値のズレは0.23%以下となっていた。このように、インピーダンスの検出精度のオーダーが一桁低くなる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上記した実施形態になんら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々変形して実施することが可能である。
本実施形態では制御回路100が内燃機関300の燃料噴射装置400の制御を行う例を示した。しかしながら制御回路100は気体濃度センサ200の制御を行うのみでも良い。この場合、制御回路100は空燃比を算出し、その算出した空燃比を燃料噴射装置400を制御する別の回路に出力する。
本実施形態では制御回路100が三元触媒コンバータ500の上流側と下流側それぞれに設けられた2つの気体濃度センサ200を制御する例を示した。しかしながら制御回路100は少なくとも1つの気体濃度センサ200を制御すれば良い。
本実施形態では制御回路100が下限電圧生成部50を有する例を示した。しかしながら制御回路100は下限電圧生成部50を有していなくとも良い。この場合、数1〜数8に含まれる第3電圧V3はゼロとなる。
本実施形態では掃引回路10が定電流回路11,12と、制御部13と、を有する例を示した。しかしながら掃引回路10の構成としては上記例に限定されず、図3に示す掃引電流Iswを供給できるのであれば、適宜採用することができる。
本実施形態では保護素子41,42それぞれの静電容量C1,C2が互いに等しい例を示した。しかしながら保護素子41,42それぞれの静電容量C1,C2は互いに異なっていても良い。この場合、処理部30は静電容量C1,C2を記憶しており、数5に代えて数8を用いることでセンサ電流Iseを算出する。
本実施形態では第2損失電流I2を算出し、第2損失電流I2に検出電流Ideを加算することでセンサ電流Iseを算出する例を示した。しかしながら上記したように掃引電流Iswは第1保護素子41と気体濃度センサ200へと分流する。したがって第1損失電流I1を算出し、掃引電流Iswから第1損失電流I1を減算することでセンサ電流Iseを算出してもよい。この第1損失電流I1は上記した数1および数2に基づいて算出することができる。若しくは、数1および数6に基づいて算出することができる。
10…掃引回路、20…電流検出用抵抗、30…処理部、40…保護素子、41…第1保護素子、42…第2保護素子、60…第1配線、61…第2配線、62…第1グランド配線、63…第2グランド配線、100…制御回路、200…気体濃度センサ、200a…第1端子、200b…第2端子

Claims (6)

  1. 気体濃度センサ(200)を制御する制御回路であって、
    前記気体濃度センサへ時間的に電流値の変動する電流(Isw)を供給する掃引回路(10)と、
    前記気体濃度センサを流れる電流(Ise)を検出するための電流検出用抵抗(20)と、
    前記気体濃度センサを流れる電流および前記気体濃度センサに印加された電圧(V1−V2)に基づいて前記気体濃度センサのインピーダンスを算出する算出部(30)と、
    前記掃引回路および前記算出部それぞれへ外乱ノイズが印加されることを抑制する保護素子(40)と、を有し、
    前記掃引回路と前記気体濃度センサの第1端子(200a)とを接続する第1配線(60)に第1グランド配線(62)が接続され、前記気体濃度センサの第2端子(200b)と前記電流検出用抵抗とを接続する第2配線(61)に第2グランド配線(63)が接続されており、
    前記保護素子は、前記第1グランド配線に設けられた第1保護素子(41)と、前記第2グランド配線に設けられた第2保護素子(42)と、を有し、
    前記掃引回路から供給された電流は前記第1保護素子と前記気体濃度センサとに分流し、前記気体濃度センサを実際に流れた電流は前記第2保護素子と前記電流検出用抵抗とに分流しており、
    前記算出部は、前記第1保護素子へと流れる電流(I1)または前記第2保護素子へと流れる電流(I2)を算出し、算出した電流に基づいて、実際に前記気体濃度センサを流れる電流を算出することを特徴とする制御回路。
  2. 前記算出部は、前記掃引回路から供給される電流、前記電流検出用抵抗を流れる電流(Ide)、前記掃引回路と前記第1保護素子との間の電圧(V1)、および、前記電流検出用抵抗の両端電圧(V2,V3)それぞれに基づいて、前記第2保護素子へと流れる電流(I2)を算出することを特徴とする請求項1に記載の制御回路。
  3. 前記算出部は、前記第1保護素子を流れる電流と前記第2保護素子を流れる電流の比が前記第1保護素子の電圧変化(V1−V2)に自身の静電容量(C1)を乗算した値と前記第2保護素子の電圧変化(V2−V3)に自身の静電容量(C2)を乗算した値の比に等しい関係、および、前記電流検出用抵抗を流れる電流が前記掃引回路から供給される電流から前記第1保護素子を流れる電流と前記第2保護素子を流れる電流それぞれを減算した値に等しい関係それぞれに基づいて、前記第2保護素子へと流れる電流を算出することを特徴とする請求項2に記載の制御回路。
  4. 前記第1保護素子および前記第2保護素子それぞれは同一の静電容量を有しており、
    前記第1保護素子を流れる電流と前記第2保護素子を流れる電流の比は、前記第1保護素子の電圧変化と前記第2保護素子の電圧変化の比に等しいことを特徴とする請求項3に記載の制御回路。
  5. 前記算出部は、算出した実際に前記気体濃度センサを流れる電流、および、前記掃引回路と前記第1保護素子との間の電圧と前記第2保護素子と前記電流検出用抵抗との間の電圧の差分値(V1−V2)に基づいて前記気体濃度センサの前記インピーダンスを算出することを特徴とする請求項1〜4いずれか1項に記載の制御回路。
  6. 前記算出部は前記気体濃度センサの前記インピーダンスの温度特性を記憶しており、この温度特性と算出した前記インピーダンスとに基づいて前記気体濃度センサの温度を算出することを特徴とする請求項5に記載の制御回路。
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