JP6035882B2 - 電力伝送装置 - Google Patents

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Description

本発明は、トランスを備えて電力を伝送するに際し、昇圧機能を備える電力伝送装置に関する。
この種の電力伝送装置としては、たとえば下記特許文献1に記載されているように、トランスの2次側コイルと車載バッテリとの間に、フルブリッジ回路および昇圧チョッパ回路を備えるものも提案されている。これにより、車載バッテリの電圧が1次側コイルに接続される系統電源の電圧よりも低い場合であっても、車載バッテリの電力を系統電源に供給することができる。
特開2008−312395号公報
ただし、上記装置の場合、系統電源に電力を伝送するために、トランスの2次側コイル側に、昇圧チョッパ回路を備える必要が生じ、部品点数の増大等が問題となる。
本発明は、上記課題を解決する過程でなされたものであり、その目的は、トランスを備えて電力を伝送するに際し、昇圧機能を備える新たな電力伝送装置を提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段、およびその作用効果について記載する。
請求項1記載の発明は、第1コイル(w1)と、前記第1コイルに接続される第1ブリッジ回路(FB1)と、前記第1コイルと磁気結合した第2コイル(w2)と、前記第2コイルに接続される第2ブリッジ回路(FB2)と、を備え、前記第1ブリッジ回路および前記第2ブリッジ回路間の電気経路には、前記第1コイルおよび前記第2コイルに流れる電流の増減に応じて蓄積エネルギを増減させることが可能なインダクタンス設定がなされており、前記第1ブリッジ回路は、そのレッグによって、前記第1コイルの一方の端子および他方の端子のそれぞれを、前記第1ブリッジ回路の正極側端子および負極側端子のそれぞれに接続するものであり、前記第2ブリッジ回路は、そのレッグによって、前記第2コイルの一方の端子および他方の端子のそれぞれを、前記第2ブリッジ回路の正極側端子および負極側端子のそれぞれに接続するものであり、前記第1ブリッジ回路および前記第2ブリッジ回路のうち、それらに接続されるコイルに印加される電圧が該コイルのターン数によって除算された値が小さい方である低電圧側ブリッジ回路(FB2)から大きい方である高電圧側ブリッジ回路(FB1)へと、前記第1コイルおよび前記第2コイルのうち前記低電圧側ブリッジ回路に接続されたコイルである低電圧側コイルおよび該低電圧側コイルと磁気結合したコイルである高電圧側コイルを介して電力を伝送すべく、前記第1ブリッジ回路および前記第2ブリッジ回路を操作する昇圧処理手段(20)を備え、前記昇圧処理手段は、前記高電圧側ブリッジ回路の前記正極側端子および前記負極側端子のいずれか一方に接続される側の経路のみを介して前記高電圧側コイルの両端が接続される迂回経路を閉状態とすることで、前記第1ブリッジ回路および前記第2ブリッジ回路間の電気経路の電流を漸増させて該電気経路にエネルギを蓄積する蓄積処理と、前記迂回経路を開状態とすることで、前記蓄積処理によって蓄積されたエネルギを前記高電圧側ブリッジ回路の正極側端子および負極側端子を介して前記高電圧側ブリッジ回路の外部に出力する昇圧処理と、を実行することを特徴とする。
上記発明では、迂回経路を構成することで、第1ブリッジ回路および第2ブリッジ回路間の電気経路にエネルギを蓄えることができる。このため、昇圧処理を行なうことができ、ひいては低電圧側ブリッジ回路から高電圧側ブリッジ回路へとエネルギを伝送することが可能となる。しかもこの処理のために、昇圧回路等を設ける必要もない。
なお、本発明にかかる以下の代表的な実施形態に関する概念の拡張については、代表的な実施形態の後の「その他の実施形態」の欄に記載してある。
第1の実施形態にかかるシステム構成図。 同実施形態にかかるトランスの構成を示す図。 同実施形態にかかる電力入力時のスイッチング操作手法を示すタイムチャート。 同実施形態にかかる電力入力処理を示す回路図。 同実施形態にかかる電力出力時のスイッチング操作手法を示すタイムチャート。 同実施形態にかかる電力出力処理を示す回路図。 同実施形態にかかる電力出力処理態様を示すタイムチャート。 第2の実施形態にかかるシステム構成図。 同実施形態にかかる電力入力時のスイッチング操作手法を示すタイムチャート。 同実施形態にかかる電力入力処理を示す回路図。 同実施形態にかかる電力出力時のスイッチング操作手法を示すタイムチャート。 同実施形態にかかる電力出力処理を示す回路図。 同実施形態にかかる電力出力処理を示す回路図。 同実施形態にかかる電力出力処理態様を示すタイムチャート。 第3の実施形態にかかるシステム構成図。 同実施形態にかかるスイッチング操作手法を示すタイムチャート。 第4の実施形態にかかるシステム構成図。 同実施形態にかかるスイッチング操作手法を示すタイムチャート。 第5の実施形態にかかるシステム構成図。
<第1の実施形態>
以下、本発明にかかる電力伝送装置を車載電力伝送装置に適用した第1の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1に示されるコンバータCNVは、車載電力伝送装置に搭載されるものである。コンバータCNVは、車両の外部の商用電源からの電力を所定の直流電圧とする装置(図示略)の出力部となる第1コンデンサCiについて、その電力を第2コンデンサCoに供給する機能を有する。また、コンバータCNVは、第2コンデンサCoの電力を第1コンデンサCiに伝送する機能をも有する。詳しくは、コンバータCNVは、絶縁型コンバータであり、トランスTを備えて構成されている。
トランスTの第1コイルw1には、第1フルブリッジ回路FB1が接続されている。第1フルブリッジ回路FB1は、第1コンデンサCiの両電極間に並列接続(短絡接続)されたスイッチング素子S1およびスイッチング素子S2の直列接続体(レッグ)と、スイッチング素子S3およびスイッチング素子S4の直列接続体(レッグ)とを備えている。そして、上記スイッチング素子S1およびスイッチング素子S2の接続点と、スイッチング素子S3およびスイッチング素子S4の接続点との間に、トランスTの第1コイルw1が接続されている。ここで、第1フルブリッジ回路FB1の正極側端子Tip1は、スイッチング素子S1,S3の接続点であり、負極側端子Tin1は、スイッチング素子S2,S4の接続点である。
なお、本実施形態では、スイッチング素子S1〜S4として、NチャネルMOS電界効果トランジスタを例示している。また、図中、ダイオードD1〜D4のそれぞれは、スイッチング素子S1〜S4のそれぞれのボディダイオードである。
トランスTの第2コイルw2には、第2フルブリッジ回路FB2が接続されている。第2フルブリッジ回路FB2は、第2コンデンサCoの両電極間に並列接続(短絡接続)されたスイッチング素子Saおよびスイッチング素子Sbの直列接続体(レッグ)と、スイッチング素子Scおよびスイッチング素子Sdの直列接続体(レッグ)とを備えている。そして、上記スイッチング素子Saおよびスイッチング素子Sbの接続点と、スイッチング素子Scおよびスイッチング素子Sdの接続点との間に、トランスTの第2コイルw2が接続されている。ここで、第2フルブリッジ回路FB2の正極側端子Tip2は、スイッチング素子Sa,Scの接続点であり、負極側端子Tin2は、スイッチング素子Sb,Sdの接続点である。
なお、本実施形態では、スイッチング素子Sa〜Sdとして、NチャネルMOS電界効果トランジスタを例示している。また、図中、ダイオードDa〜Ddのそれぞれは、スイッチング素子Sa〜Sdのそれぞれのボディダイオードである。
上記第2コンデンサCoには、負荷14が並列接続されている。この負荷14には、車載主機としての回転機のエネルギ貯蔵手段(バッテリ)が含まれる。なお、本実施形態では、負荷14側の電圧(端子電圧)の方が、第1コンデンサCi側の電圧Viよりも低いことを想定している。特に本実施形態では、第1コイルw1および第2コイルw2のターン数N1,N2を用いた場合、「Vi/N1>Vo/N2」の関係が成立することを想定している。
図中、第2コイルw2と第2フルブリッジ回路FB2との間には、インダクタl2が記載されている。これは、図2に示すように、トランスTの磁心11と第1コイルw1および第2コイルw2との間の間隙を大きくすることで生成される漏れインダクタの等価回路表現である。なお、等価回路表現としては、第1コイルw1と第1フルブリッジ回路FB1との間にインダクタ12を記載してもよい。
制御装置20は、スイッチング素子S1〜S4のそれぞれや、スイッチング素子Sa〜Sdのそれぞれに、操作信号ms1〜ms4や操作信号msa〜msdのそれぞれを出力することで、第1コイルw1および第2コイルw2の一方から他方、および他方から一方への電力の伝送処理を行なう。以下では、「外部の商用電源から車載バッテリ側への充電処理」について説明した後、「車載バッテリ側から外部の商用電源への電力の出力処理」について説明する。
「外部の商用電源から車載バッテリ側への充電処理」
これは、第1コイルw1側から第2コイルw2側への電力の伝送処理である。詳しくは、図3に示すように、操作信号m1,m4と操作信号m2,m3とのそれぞれを互いに同一の信号として且つ、操作信号m1,m4と操作信号m2,m3とで、オン操作指令期間の位相をπだけずらす設定がなされている。図3に示す操作信号ms1〜ms4によるスイッチング素子S1〜S4の操作によれば、第1フルブリッジ回路FB1を、直流電圧(第1コンデンサCiの電圧)を交流電圧に変換する直流交流変換手段とすることができる。この際、第2フルブリッジ回路FB2については、そのダイオードDa〜Dbが全波整流回路として機能する。
以下、図4を用いて、第1コイルw1側から第2コイルw2側への電力の伝送処理について定性的な説明を与える。
図4(a)は、スイッチング素子S1〜S4の全てがオフの状態から、スイッチング素子S1およびスイッチング素子S4をオン状態に切り替えた場合を示している。図示されるように、この場合、第1コイルw1の印加電圧Vw1は、絶対値が第1コンデンサCiの電圧Viであって且つ負となる。そして、第1コンデンサCi、スイッチング素子S1、第1コイルw1、およびスイッチング素子S4を備える閉ループ経路に電流が流れる。一方、第2コイルw2の印加電圧Vw2は、第1コイルw1のターン数N1と第2コイルw2のターン数N2との比(巻数比n)に応じた大きさの電圧「−n・Vi」となる。これにより、第2コイルw2、ダイオードDc、第2コンデンサCo、およびダイオードDbを備える経路に電流が流れる。
図4(b)は、スイッチング素子S1,S4をオフ状態に切り替えた場合を示している。この場合、インダクタ12に蓄えられたエネルギを放出すべく、インダクタ12、第2コイルw2、ダイオードDc、第2コンデンサCoおよびダイオードDbを備える閉ループ経路に電流が流れる。第2コイルw2に電流が流れるために、第1コイルw1にも、第1コイルw1,ダイオードD3、第1コンデンサCi、およびダイオードD2を備える閉ループ経路に電流が流れる。上記経路に電流が流れることで、第1コイルw1の印加電圧Vw1は、先の図4(a)とは逆極性の「Vi」となる。そしてこれにより、第2コイルw2の印加電圧Vw2は、先の図4(a)とは逆極性の「n・Vi」となる。このため、インダクタ12に印加される電圧VLは、「−n・Vi−Vo」となり、これをインダクタ12のインダクタンスで除算した値の絶対値に応じて、インダクタ12に流れる電流が漸減する。
図4(c)は、第1コイルw1、第2コイルw2およびインダクタ12に流れる電流が漸減してゼロとなった状態を示す。
なお、図4(c)の状態の後、図4にスイッチング素子S1,S4について例示した要領で、スイッチング素子S2,S3のオン・オフ操作を行なう。
このように、本実施形態では、第2フルブリッジ回路FB2のダイオードDb,Dc(Da,Dd)に順方向電流が流れている期間においてこれに逆バイアスが印加されないため、リカバリ電流が流れる事態を回避することができる。これにより、スイッチング素子S1〜S4のスイッチング状態の切り替えに際してサージ電圧を好適に低減することができる。これは、次の2つの設定により可能となったものである。第1の設定は、第1フルブリッジ回路FB1および第2フルブリッジ回路FB2間にインダクタ12を設けて且つ、インダクタ12を流れる電流を漸増させる電圧の印加が停止される場合に、漸減させる電圧を印加する閉ループ経路(図4(b))が構成されるものである。第2の設定は、第2フルブリッジ回路FB2の正極側端子Tip2および負極側端子Tin2と第2コンデンサCoとを接続する電気経路に分岐路がないというものである。
すなわち、この場合、ダイオードDb,Dc(Da,Dd)を流れる順方向電流が漸減してゼロとなるまで、ダイオードDa,Dd(Db,Dc)がオン状態となることはない。このため、リカバリ電流が流れる事態を回避することができ、ひいては、スイッチング素子S1,S4(S2,S3)をオン状態に切り替える際にサージ電圧が生じることを回避することができる。
また、インダクタ12を備えることで、スイッチング素子S1,S4(S2,S3)をオン状態に切り替えた際に、それらを流れる電流の増加速度を制限することができるため、オン状態への切り替えに際してのスイッチング損失を低減することもできる。
先の図1に示すように、本実施形態では、スイッチング素子S1,S4(S2,S3)のオン・オフの周期Tに対するオン時間の時比率Dを、コンバータCNVの出力電圧(電圧Vo)の第1の操作量とする。ここで、時比率Dは、第1コンデンサCiの充電電圧(電圧Vi)と、第2コンデンサCoの電圧Voとに加えて、コンバータCNVの出力電流Ioに応じて可変設定される。詳しくは、電圧Viおよび電圧Voが同一であったとしても、電流Ioが大きいほど時比率Dを大きい値に設定する。このように電圧Viおよび電圧Voが同一である場合に時比率Dが出力電流Ioに依存することは、本実施形態にかかるコンバータCNVの特徴の1つである。さらに、本実施形態では、スイッチング周波数fを、電圧Voの第2の操作量とする。
「車載バッテリ側から外部の商用電源への電力の出力処理」
これは、第2コイルw2側から第1コイルw1側への電力の伝送処理である。ここでは、図5に示すように、操作信号msa,msdと操作信号msb,mscとのそれぞれを互いに同一の信号として且つ、操作信号msa,msdと操作信号msb,mscとで、オン操作指令期間の位相をπだけずらす設定がなされている。これにより、第2フルブリッジ回路FB2を、直流電圧(第2コンデンサCoの電圧)を交流電圧に変換する直流交流変換手段とすることができる。
また、操作信号msa,msdのオン操作指令への切り替えに同期して操作信号ms4をオン操作指令に切り替え、操作信号msb,mscのオン操作指令への切り替えに同期して操作信号ms2をオン操作指令に切り替える。これは、インダクタ12に電気エネルギを蓄えるための処理である。
以下、図6を用いて、第2コイルw2側から第1コイルw1側への電力の伝送処理について定性的な説明を与える。
図6(a)には、スイッチング素子Sa,Sd,S4をオン状態に切り替えた状態を示している。この場合、第2コイルw2側では、第2コンデンサCo、スイッチング素子Sa,インダクタ12、第2コイルw2、およびスイッチング素子Sdを備えるループ経路に電流が流れる。
一方、第1コイルw1側では、スイッチング素子S4,ダイオードD2および第1コイルw1を備えるループ経路に電流が流れる。このループ経路は、フルブリッジ回路FB1の正極側端子Tip1および負極側端子Tin1のうち負極側端子Tin側の経路のみを介して第1コイルw1の両端を接続する経路である。この経路は、第1コンデンサCiを迂回して第1コイルw1の両端を低電圧で接続する迂回経路である。
ここで、第1コイルw1の電圧Vw1は、ゼロである(厳密には、ダイオードD2やスイッチング素子S4の電圧降下量程度である)。このため、第2コイルw2の電圧Vw2についてもゼロとみなせる。したがって、インダクタ12に印加される電圧VLsを、第2コンデンサCoの電圧Voとみなすことができ、インダクタ12に流れる電流は、電圧VLsに比例して漸増する。これにより、インダクタ12に蓄えられる磁気エネルギも漸増する。
図6(b)は、スイッチング素子S4をオフ状態に切り替えた状態を示している。この場合、インダクタ12に蓄えられた磁気エネルギがゼロとなるまでは、インダクタ12に電流が流れ、ひいては第2コイルw2にも電流が流れる。第2コイルw2に電流が流れると、第2コイルw2と磁気結合している第1コイルw1にもアンペールの法則に従って電流が流れる。この電流は、第1コイルw1、ダイオードD3、第1コンデンサCi、ダイオードD2を備えるループ経路を流れる。この処理は、第2コンデンサCoの電気エネルギが、第2コンデンサCoよりも充電電圧の高い第1コンデンサCiに充電される処理であり、昇圧処理となる。なお、この際、第2コイルw2の電圧Vw2が「n・Vi」となるため、インダクタ12の電圧VLsは、「Vo−n・Vin<0」となり、インダクタ12を流れる電流は漸減する。
図6(c)は、インダクタ12を流れる電流がゼロとなった状態である。図6(c)の状態となると、図6(a)に示した処理の要領で、スイッチング素子Sb,Sc,S2をオン状態に切り替える。
このように、インダクタ12を流れる電流がゼロとなった後にスイッチング素子Sb,Sc,S2(Sa,Sd,S4)をオン状態に切り替えるため、スイッチング状態の切り替えに伴う損失を低減することができる。
図7に、第2コイルw2側から第1コイルw1側への電力の伝送処理に伴う各種状態量の推移を示す。
以下、本実施形態にかかる効果のいくつかを記載する。
(1)第1フルブリッジ回路FB1と第2フルブリッジ回路FB2との間にインダクタ12を備えた。これにより、低電圧側コイル(第2コイルw2)側から高電圧側コイル(第1コイルw1)側への電力の伝送に際して、インダクタ12に磁気エネルギを一旦蓄えることで、昇圧処理を行なうこともできる。
(2)第1フルブリッジ回路FB1を、インダクタ12を流れる電流が漸増する状態(図6(a))において、漸増させるための電圧の印加を停止した場合(図6(b))に、インダクタ12の電流を漸減させる電圧をインダクタ12に印加するための経路(D3,Ci,D2)が閉ループとなるように構成した。これにより、昇圧処理(図6)を行なうことができる。
(3)第1フルブリッジ回路FB1と第2フルブリッジ回路FB2との間の電気経路のインダクタンス設定を、トランスTの漏れインダクタによって構成した。これにより、インダクタンス設定に伴う回路規模の増大を好適に抑制することができる。
(4)第1フルブリッジ回路FB1の正極側端子Tip1および負極側端子Tin1間に第1コンデンサCiを短絡接続するとともに、第2フルブリッジ回路FB2の正極側端子Tip2および負極側端子Tin2間に第2コンデンサCoを短絡接続した。これにより、電力伝送装置の回路構成を簡素化することができる。また、第2フルブリッジ回路FB2と第2コンデンサCoとの間のインダクタンスを極力小さくすることができるため(理想的にはゼロ)、第1コンデンサCoの電圧Voや第2コンデンサCiの電圧Viの値にかかわらず、先の図4(b)の状態において、第2フルブリッジ回路FB2の正極側端子Tip2の電位が負極側端子Tin2の電位より低くなることがない。このため、ダイオードDb,Dc(Da,Dd)に順方向電流が流れている期間において、これに逆バイアスが印加されることを簡易な設定にて回避することができる。
<第2の実施形態>
以下、第2の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
図8に、本実施形態のシステム構成を示す。なお、図8において、先の図1に示した部材に対応するものについては、便宜上同一の符号を付している。
本実施形態では、第2フルブリッジ回路FB2と第2コンデンサCoとの間に、スナバ回路を設けている点が相違する。スナバ回路は、以下の構成となっている。
すなわち、第2フルブリッジ回路FB2の正極側端子Tip2と第2コンデンサCoとは、平滑コイル30を介して接続されている。また、第2フルブリッジ回路FB2の正極側端子Tip2および負極側端子Tin2間には、スナバコンデンサCsおよび第1スナバダイオードDs1の直列接続体が接続されている。そして、平滑コイル30に並列に、スナバコンデンサCsおよび第2スナバダイオードDs2が接続されている。
以下では、「外部の商用電源から車載バッテリ側への充電処理」について説明した後、「車載バッテリ側から外部の商用電源への電力の出力処理」について説明する。
「外部の商用電源から車載バッテリ側への充電処理」
本実施形態では、図9に示すように、スイッチング素子Q1(Q2)とスイッチング素子Q4(Q3)とでオン状態への切り替えタイミングとオフ状態への切り替えタイミングとを互いにずらすことでフェーズシフト処理を行う。
以下、図10を用いて、第1コイルw1側から第2コイルw2側への電力の伝送処理について定性的な説明を与える。
図10(a)は、スイッチング素子S1,S4の双方がオンとなる状態を示している。この場合、第1コイルw1側では、第1コンデンサCi,スイッチング素子S1、第1コイルw1、およびスイッチング素子S4を備えるループ経路で電流が流れる。一方、第2コイルw2側では、第2コイルw2、インダクタ12、ダイオードDa、平滑コイル30、第2コンデンサCo,およびダイオードDdを備える経路に電流が流れるとともに、平滑コイル30を迂回してスナバコンデンサCsおよび第2スナバダイオードDs2にも電流が流れる。ここで、インダクタ12や、平滑コイル30を流れる電流は漸増する。
この際、平滑コイル30の両端の電圧は、スナバコンデンサCsの充電電圧でクランプされる。このため、スナバコンデンサCsが存在しない場合と比較して、平滑コイル30に印加される電圧の絶対値が小さくなる。
図10(b)は、スイッチング素子S1がオフ状態に切り替えられた状態を示す。この状態では、インダクタ12に蓄えられた磁気エネルギのために、第1コイルw1側では、第1コイルw1、スイッチング素子S4、およびダイオードD2を備えるループ経路に電流が流れる。一方、第2コイルw2側では、インダクタ12、ダイオードDa、平滑コイル30、第2コンデンサCo、およびダイオードDdを備える経路に電流が流れる。この際、インダクタ12の電圧VLsと平滑コイル30の電圧VLoとの合計電圧は、第2コンデンサCoの電圧Voとなる。ここで、平滑コイル30の電圧VLoが正となるため、スナバコンデンサCsには、第2コンデンサCoの電圧Voに対して平滑コイル30の電圧VLoだけ低下した電圧が印加されることとなる。本実施形態では、インダクタ12のインダクタンスLoと平滑コイル30のインダクタンスLsとを用いて、スナバコンデンサCsの電圧Vsが、「Ls・Vo/(Lo+Ls)」よりも大きくなるように設定されている。この場合、平滑コイル30の電圧VLoは、第2コンデンサCoの電圧VoとスナバコンデンサCsの電圧Vsとの差圧にクランプされ、スナバコンデンサCsの放電が開始される。
こうした設定によれば、インダクタ12の電圧VLsが大きくなることから、インダクタ12を流れる電流の減少速度が増大する。これにより、図10(c)に示すように、インダクタ12を流れる電流がゼロとなった時点において、平滑コイル30の電流がスナバコンデンサCsの放電電流に等しくなる。
こうした状態が実現した後には、図10(a)に示した要領で、スイッチング素子S2,S3をオン状態に切り替える。
このように、本実施形態では、スイッチング素子S1,S4(S2,S3)のオン操作に先立って、第2フルブリッジ回路FB2の出力電流を漸減させてゼロとすることができるため、ダイオードDa〜Ddのリカバリ電流に伴うサージ電圧を好適に回避することができる。
なお、図10(c)においては、スイッチング素子S2をオンとした状態が示されているが、スイッチング素子S2のオン状態への切り替えに際して第1コイルw1に電流が流れていたとしても、この切り替えはゼロボルトスイッチングとなる。これは、ダイオードD2に電流が流れている状態でスイッチング状態を切り替えるからである。このフェーズシフト処理は、インダクタ12に蓄えられた磁気エネルギの放電期間において第1コイルw1に電流が流れることを利用して実行されるものである。
「車載バッテリ側から外部の商用電源への電力の出力処理」
本実施形態では、図11に示すように、操作信号msa,msdと操作信号msb,mscのそれぞれを互いに同一の信号として且つ、操作信号msa,msdと操作信号msb,mscとで、オン操作指令期間の位相をπだけずらす設定がなされている。これにより、第2フルブリッジ回路FB2を、直流電圧(第2コンデンサCoの電圧)を交流電圧に変換する直流交流変換手段とすることができる。
また、操作信号msa,msdのオン操作指令への切り替えに同期して操作信号ms4をオン操作指令に切り替え、操作信号msb,mscのオン操作指令への切り替えに同期して操作信号ms2をオン操作指令に切り替える。これは、インダクタ12に電気エネルギを蓄えるための処理である。
以下、図12を用いて、第2コイルw2側から第1コイルw1側への電力の伝送処理について定性的な説明を与える。
図12(a)は、第2フルブリッジ回路FB2のスイッチング素子Sb,Scと第1フルブリッジ回路FB1のスイッチング素子S2とが、オン状態に切り替えられた状態を示している。この状態への移行は、インダクタ12の磁気エネルギがゼロとなる以前に行なわれるため、この状態への移行直後においては、インダクタ12にそれ以前に流れていた電流が流れる。そしてこれにより、第1コイルw1側では、第1コイルw1、ダイオードD1、第1コンデンサCi,およびダイオードD4を備えるループ経路に電流が流れる。一方、第2コイルw2側では、第2コイルw2、ダイオードDc、スナバコンデンサCs,第2スナバダイオードDs2、第2コンデンサCo、ダイオードDbおよびインダクタ12を備えるループ経路に電流が流れる。この際、平滑コイル30を流れる電流は、スナバコンデンサCsの充電電圧と平滑コイル30のインダクタンスLoとの比に応じて漸減する。また、インダクタ12を流れる電流は、第2コイルw2の電圧からスナバコンデンサCsの電圧と第2コンデンサCoの電圧の和を減算した値に比例して漸減する。
図12(b)は、インダクタ12を流れる電流がゼロとなった後、逆方向に電流が流れ始めた状態を示す。この状態では、第1コイルw1側において、第1コイルw1、スイッチング素子S2、ダイオードD4を備えるループ経路に電流が流れる。すなわち、第1フルブリッジ回路FB1の正極側端子Tip1と負極側端子Tin1とのうち、負極側端子Tin1に接続される側のみに接続される電気経路によって、第1コンデンサCiを迂回する迂回経路が形成される。
この場合、第1コイルw1および第2コイルw2に印加される電圧をゼロとみなすことができる。このため、第2コンデンサCo、平滑コイル30、スイッチング素子Sc、第2コイルw2、インダクタ12、およびスイッチング素子Sbを備えるループ経路を流れる電流が漸増する。ここで、図12(b)に示す状態では、スナバコンデンサCsが充電されている。これは、インダクタ12を流れる電流が平滑コイル30を流れる電流まで増加する間の期間において、平滑コイル30の電流の一部がスナバコンデンサCsに流入するために生じる。
図12(c)は、スナバコンデンサCsの充電電流がゼロとなった状態を示す。その後、スナバコンデンサCsの電圧Vsが、第2コンデンサCoの電圧Voから「Lo・Vo/(Lo+Ls)」を引いた値よりも大きいために、スナバコンデンサCsが放電を開始する。そしてこれに伴い、平滑コイル30の電圧VLoの絶対値は、第2コンデンサCoの電圧Voを「Lo:Ls」に分圧したものよりも小さくなる。
図13(a)は、スイッチング素子S2をオフとした状態を示す。この場合、第1コイルw1側では、第1コイルw1、ダイオードD1、第1コンデンサCi,ダイオードD4を備えるループ経路に電流が流れる。これは、インダクタ12に蓄えられた磁気エネルギが放出されることで生じる現象である。これにより、第2コイルw2の電圧Vw2は、「−n・Vi」となり、これが、第2コンデンサCoの電圧Voよりも高いために、インダクタ12を流れる電流は漸減する。
ただし、スイッチング素子S2をオフ操作する直前において、スナバコンデンサCsに放電電流が流れていたため、オフ操作した時点においては、インダクタ12を流れる電流と平滑コイル30を流れる電流とが一致しない。このため、インダクタ12を流れる電流が減少してその絶対値が平滑コイル30を流れる電流の絶対値に一致するまでは、スナバコンデンサCsが放電を継続する。そして、この場合、平滑コイル30に印加される電圧VLoは、平滑コイル30に流れる電流を漸増させるものとなる。
その後、インダクタ12を流れる電流と平滑コイル30を流れる電流とが一致することで、図13(b)に示すように、スナバコンデンサCsの放電が終了する。
図13(c)は、スイッチング素子Sb、Scをオフ操作して且つ、スイッチング素子Sa,Sd,S4をオン操作した状態であり、先の図12(a)に示した状態に対応する。
図14に、上記処理における各種電気的な状態量の推移を示す。なお、図中、「Sc−Sd間電圧」は、スイッチング素子Sc,Sdの直列接続体の両端電圧である。
以下、上記実施形態の効果について、先の第1の実施形態の効果(1)、(3)以外のいくつかを記載する。
(6)スナバコンデンサCsの静電容量等の設定によって、インダクタ12の電流の漸減速度を平滑コイル30のそれよりも十分に上昇させた(図10)。これにより、平滑コイル30を流れる電流を連続モードとしつつも、第2コイルw2に印加される電圧の極性反転に先立って第2フルブリッジ回路FB2の出力電流をゼロとすることができ、ひいてはリカバリ電流に起因したサージを好適に回避することができる。
(7)インダクタ12を利用することで、フェーズシフト処理を行った。これにより、フェーズシフト処理を行なうに際して、別途インダクタを備える必要が生じない。
<第3の実施形態>
以下、第3の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
図15に、本実施形態のシステム構成を示す。なお、図15において、先の図1に示した部材に対応するものについては、便宜上同一の符号を付している。
図示されるように、本実施形態では、第1フルブリッジ回路FB1および第2フルブリッジ回路FB2に代えて、第1ハーフブリッジ回路HB1および第2ハーフブリッジ回路HB2を備える。これら第1ハーフブリッジ回路HB1および第2ハーフブリッジ回路HB2は、いずれも一対のスイッチング素子の直列接続体と、一対のコンデンサの直列接続体との並列接続体である。
すなわち、第1ハーフブリッジ回路HB1は、スイッチング素子S1、S2の直列接続体と、コンデンサC1,C2の直列接続体との並列接続体である。また、第2ハーフブリッジ回路HB2は、スイッチング素子Sa,Sbの直列接続体と、コンデンサCa,Cbの直列接続体との並列接続体である。
図16(a)に、「外部の商用電源から車載バッテリ側への充電処理」におけるスイッチング制御手法を示す。図示されるように、この場合、スイッチング素子S1,S2を、互いにπだけ位相をずらしつつ交互にオン操作する。
図16(b)に、「車載バッテリ側から外部の商用電源への電力の出力処理」におけるスイッチング制御手法を示す。図示されるように、この場合、スイッチング素子Sa,Sbを交互にオン操作して且つ、スイッチング素子Sa(Sb)がオン操作されるのに同期してスイッチング素子S2(S1)をオン操作する。
ここで、スイッチング素子Sa,S2がオン操作されることで、第1コイルw1側では、第1コイルw1、スイッチング素子S2、コンデンサC2を備えるループ経路に電流が流れる。この電気経路は、第1コンデンサCiを迂回する迂回経路である。この迂回経路に電流が流れることで、インダクタ12に磁気エネルギを蓄えることができる。
<第4の実施形態>
以下、第4の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
図17に、本実施形態のシステム構成を示す。なお、図17において、先の図1に示した部材に対応するものについては、便宜上同一の符号を付している。
図示されるように、本実施形態では、第1フルブリッジ回路FB1および第2フルブリッジ回路FB2に代えて、第1整流ブリッジ回路RB1および第2整流ブリッジ回路RB2を備える。
第1整流ブリッジ回路RB1は、高電位側のスイッチング素子S1および低電位側のダイオードD2の直列接続体と、高電位側のダイオードD3および低電位側のスイッチング素子S4の直列接続体との並列接続体である。第2整流ブリッジ回路RB2は、高電位側のスイッチング素子Scおよび低電位側のダイオードDdの直列接続体と、高電位側のダイオードDaおよび低電位側のスイッチング素子Sbの直列接続体との並列接続体である。
図18(a)に、「外部の商用電源から車載バッテリ側への充電処理」におけるスイッチング制御手法を示す。図示されるように、この場合、スイッチング素子S1,S4の双方がオン状態となる期間と、オフ状態となる期間とを交互に生成する。
図18(b)に、「車載バッテリ側から外部の商用電源への電力の出力処理」におけるスイッチング制御手法を示す。図示されるように、この場合、スイッチング素子Sb,Scの双方をオン状態とする期間と、オフ状態とする期間とを交互に実現して且つ、スイッチング素子Sb,Scがオン操作されるのに同期してスイッチング素子S4をオン操作する。ここで、スイッチング素子S4がオン操作される期間において、インダクタ12に磁気エネルギを蓄えるべく、本実施形態では、この期間に第1コイルw1に誘起される電圧の極性が、第1コイルw1、スイッチング素子S4およびダイオードD2を備えるループ経路においてダイオードD2の順方向に電流を流すことができるものとなるようにする。
<第5の実施形態>
以下、第5の実施形態について、先の第2の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
図19に、本実施形態のシステム構成を示す。なお、図19において、先の図8に示した部材に対応するものについては、便宜上同一の符号を付している。
図示されるように、本実施形態では、第1スナバダイオードDs1に、スイッチング素子Ssを並列接続する。これにより、スイッチング素子Ssをオン操作する場合には、スナバコンデンサCsを平滑コンデンサとすることができる。この場合、スナバコンデンサCsと平滑コイル30とは、LCフィルタを構成するため、「車載バッテリ側から外部の商用電源への電力の出力処理」において、第2コイルw2に印加可能な電圧を大きくすることができる。
<その他の実施形態>
なお、上記各実施形態は、以下のように変更して実施してもよい。
「高電圧側ブリッジ回路(FB1,HB1,B1)について」
a)第1フルブリッジ回路FB1
上記第1の実施形態(図1)や第2の実施形態(図8)において、コンデンサCo側からコンデンサCi側への電力の伝送処理のみを可能とする機能とするなら、スイッチング素子1,3は必須ではない。換言すれば、第1コイルw1の端子とコンデンサCiの正極とを接続する正極側流通規制要素にとって開閉機能(S1,S3)は必須ではなく、整流機能(D1,D3)のみを備えてもよい。
上記第1の実施形態(図1)や第2の実施形態(図8)において、ダイオードD2,D4は必須ではない。換言すれば、第1コイルw1の端子とコンデンサCiの負極とを接続する負極側流通規制要素にとって整流機能(D2,D4)は必須ではなく、開閉機能(S2,S4)のみを備えてもよい。
b)第1ハーフブリッジ回路HB1
上記第3の実施形態(図15,16)において、操作信号ms1をオン操作指令からオフ操作指令に切り替えるとともに、操作信号ms2をオフ操作指令からオン操作指令に切り替える等、スイッチング素子S1,S2を同期整流素子として利用する場合には、ダイオードD1,D2は必須ではない。
c)第1整流ブリッジ回路RB1
上記第4の実施形態(図17)において、ダイオードD2,D3に並列にスイッチング素子を接続してもよい。すなわち、第1コイルw1の一方の端子に接続される負極側流通規制要素や、第1コイルw1の他方の端子に接続される正極側流通規制要素を、スイッチング素子とダイオードとを備えて構成してもよい。
「低電圧側ブリッジ回路(FB2,HB2,B2)について」
たとえば、上記第2の実施形態(図8)において、第2フルブリッジ回路FB2に代えて、上記第3の実施形態(図15)に例示したように、第2ハーフブリッジ回路HB2を用いてもよく、またたとえば、上記第4の実施形態(図17)に例示した第2整流ブリッジ回路RB2を用いてもよい。
「インダクタンス設定について」
上記各実施形態では、インダクタ12を、トランスTの漏れインダクタとして構成したがこれに限らず、インダクタンス素子を用いてもよい。この際、インダクタンス素子の配置箇所は、第2コイルw2および第2フルブリッジ回路FB2間と、第1フルブリッジ回路FB1および第1コイルw1間との少なくとも一方とすればよい。
「スナバコンデンサCsの静電容量の設定について」
先の図10に例示したように、インダクタ12を流れる電流がゼロとなった後にもスナバコンデンサCsの放電電流が平滑コイル30に供給される設定に限らない。こうした設定としなくても、スナバ回路によって、サージを吸収することなどはできる。
「スナバ回路について」
第1スナバ用流通規制要素としては、第1スナバダイオードDs1に限らず、第1スナバダイオードDs1に順方向電流が流れる期間にわたってオン状態に制御されるスイッチング素子であってもよい。
第2スナバ用流通規制要素としては、第2スナバダイオードDs2に限らず、第2スナバダイオードDs2に順方向電流が流れる期間にわたってオン状態に制御されるスイッチング素子であってもよい。
上記第2の実施形態(図8)において、第1スナバダイオードDs1と第2スナバダイオードDs2との間に、インダクタを備えてもよい。
「外部の商用電源から車載バッテリ側への充電処理について」
上記第1の実施形態(図4)において、インダクタ12を流れる電流がゼロとなる以前にスイッチング素子S2,S3(S1,S4)をオン操作してもよい。ただし、スイッチング素子S2、S3のオン期間と、スイッチング素子S1,S4のオン期間との対称性を保つうえでは、スイッチング素子S2,S3(S1,S4)のオン期間の中央のタイミングよりも以前に、インダクタ12を流れる電流が漸減してゼロとなる(ゼロを通過する)ようにすることが望ましい。
上記第1の実施形態において、フェーズシフト処理を行ってもよい。これは、インダクタ12を利用することで実現できる。
上記第2の実施形態において、フェーズシフト処理を行わず、ハードスイッチング処理としてもよい。
「第2フルブリッジ回路FB2と第2コンデンサCoとの接続について」
上記第1の実施形態(図1)において、第2フルブリッジ回路FB2の正極側端子Tip2と第2コンデンサCoとの間に、平滑コイルを設けてもよい。この場合であっても、平滑コイルのインダクタンスの設定によっては、インダクタ12および平滑コイルを流れる電流を同一量として漸減速度を同一とすることができるため、ダイオードDa〜Ddにリカバリ電流が流れる事態を好適に回避することができ、ひいてはサージ電圧を好適に低減することができる。ここで、インダクタンスLoの設定は、「Vo−VLo≧0」を満たすものであればよい。すなわち、第1コンデンサCiの電圧Voや第2コンデンサCoの電圧Voのとり得る値の範囲で「Lo/Ls≦nVo/Vin」を満たすようにするという条件を満たせばよい。もっとも、サージがさほど問題とならない状況においては、上記条件が成立することは必須ではない。
「コンバータCNVの用途について」
車両の外部の商用電源の電力を車載高電圧バッテリに充電するための電力変換回路を構成するものに限らない。
Ci…第1コンデンサ、Co…第2コンデンサ、FB1…第1フルブリッジ回路(高電圧側ブリッジ回路の一実施形態)、FB2…第2フルブリッジ回路(低電圧側ブリッジ回路の一実施形態)。

Claims (4)

  1. 第1コイル(w1)と、
    前記第1コイルに接続される第1ブリッジ回路(FB1)と、
    前記第1コイルと磁気結合した第2コイル(w2)と、
    前記第2コイルに接続される第2ブリッジ回路(FB2)と、
    を備え、
    前記第1ブリッジ回路および前記第2ブリッジ回路間の電気経路には、前記第1コイルおよび前記第2コイルに流れる電流の増減に応じて蓄積エネルギを増減させることが可能なインダクタンス設定がなされており、
    前記第1ブリッジ回路は、そのレッグによって、前記第1コイルの一方の端子および他方の端子のそれぞれを、前記第1ブリッジ回路の正極側端子(Tip1)および負極側端子(Tin1)のそれぞれに接続するものであり、
    前記第2ブリッジ回路は、そのレッグによって、前記第2コイルの一方の端子および他方の端子のそれぞれを、前記第2ブリッジ回路の正極側端子(Tip2)および負極側端子(Tin2)のそれぞれに接続するものであり、
    前記第1ブリッジ回路および前記第2ブリッジ回路のうち、それらに接続されるコイルに印加される電圧が該コイルのターン数によって除算された値が小さい方である低電圧側ブリッジ回路(FB2)から大きい方である高電圧側ブリッジ回路(FB1)へと、前記第1コイルおよび前記第2コイルのうち前記低電圧側ブリッジ回路に接続されたコイルである低電圧側コイルおよび該低電圧側コイルと磁気結合したコイルである高電圧側コイルを介して電力を伝送すべく、前記第1ブリッジ回路および前記第2ブリッジ回路を操作する昇圧処理手段(20)を備え、
    前記高電圧側ブリッジ回路は、前記高電圧側コイルの一方の端子を前記正極側端子に接続する正極側流通規制要素(S1)と、前記一方の端子を前記負極側端子に接続する負極側流通規制要素(S2)と、前記高電圧側コイルの他方の端子を前記正極側端子に接続する正極側流通規制要素(S3)と、前記他方の端子を前記負極側端子に接続する負極側流通規制要素(S4)とを備え、
    前記低電圧側ブリッジ回路は、前記低電圧側コイルの一方の端子を前記正極側端子に接続する正極側流通規制要素(Sa)と、前記一方の端子を前記負極側端子に接続する負極側流通規制要素(Sb)と、前記低電圧側コイルの他方の端子を前記正極側端子に接続する正極側流通規制要素(Sc)と、前記他方の端子を前記負極側端子に接続する負極側流通規制要素(Sd)とを備え、
    前記高電圧側ブリッジ回路の前記正極側流通規制要素は、電流の流通経路を開閉する開閉機能と、前記電流の流通経路のうち前記高電圧側コイル側から前記正極側端子側へと進む方向の電流を許容して且つ逆方向の電流を阻止する整流機能との少なくとも一方の機能を有し、
    前記高電圧側ブリッジ回路の前記負極側流通規制要素は、電流の流通経路を開閉する開閉機能を有し、
    前記低電圧側ブリッジ回路の前記正極側流通規制要素及び前記負極側流通規制要素は、電流の流通経路を開閉する開閉機能を有し、
    前記昇圧処理手段は、
    前記低電圧側コイルの一方の端子を前記正極側端子に接続する前記正極側流通規制要素と、前記低電圧側コイルの他方の端子を前記負極側端子に接続する前記負極側流通規制要素とを同期させてオンとし且つ時比率Dを50%とし、
    前記低電圧側コイルの他方の端子を前記正極側端子に接続する前記正極側流通規制要素と、前記低電圧側コイルの一方の端子を前記負極側端子に接続する前記負極側流通規制要素とを、前記低電圧側コイルの一方の端子を前記正極側端子に接続する前記正極側流通規制要素及び前記低電圧側コイルの他方の端子を前記負極側端子に接続する前記負極側流通規制要素のオフ操作に同期させてオンとし且つ時比率Dを50%とし、
    前記高圧電側コイルの他方の端子を前記負極側端子に接続する前記負極側流通規制要素を、前記低電圧側コイルの一方の端子を前記正極側端子に接続する前記正極側流通規制要素及び前記低電圧側コイルの他方の端子を前記負極側端子に接続する前記負極側流通規制要素のオン操作に同期させてオンとし、且つ時比率Dを50%未満とし、
    前記高圧側コイルの一方の端子を前記負極側端子に接続する前記負極側流通規制要素を、前記低電圧側コイルの他方の端子を前記正極側端子に接続する前記正極側流通規制要素及び前記低電圧側コイルの一方の端子を前記負極側端子に接続する前記負極側流通規制要素のオン操作に同期させてオンとし、且つ時比率を50%未満とすることを特徴とする、電力伝送装置。
  2. 前記低電圧側ブリッジ回路の前記正極側端子および前記負極側端子間に接続される平滑コンデンサを備え、
    前記平滑コンデンサは、前記低電圧側ブリッジ回路の前記正極側端子(Tip2)に接続される電気経路および前記負極側端子(Tin2)に接続される電気経路の一対の電気経路を介して前記低電圧側ブリッジ回路に接続され、
    前記一対の電気経路には、分岐路が設けられていないことを特徴とする請求項1に記載の電力伝送装置。
  3. 前記低電圧側ブリッジ回路の前記正極側端子(Tip2)および前記負極側端子(Tin2)間には、平滑コイル(30)および平滑コンデンサ(Co)の直列接続体が接続されており、
    前記直列接続体には、スナバコンデンサ(Cs)および第1スナバ用流通規制要素(Ds1)が並列接続されており、
    前記平滑コンデンサには、前記スナバコンデンサおよび第2スナバ用流通規制要素(Ds2)が並列接続されており、
    前記第1スナバ用流通規制要素(Ds1)は、前記負極側端子側から前記スナバコンデンサ側への電流の流通を許容して且つ逆方向の流れを阻止する機能を有し、
    前記第2スナバ用流通規制要素(Ds2)は、前記正極側端子側から前記平滑コンデンサ側への電流の流れを許容して且つ逆方向の電流の流れを阻止する機能を有することを特徴とする請求項1に記載の電力伝送装置。
  4. 前記インダクタンス設定は、前記第1コイルおよび前記第2コイル間の磁気結合に関する漏れインダクタンスによって構成されていることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の電力伝送装置。
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