JP6037740B2 - 燃料電池発電装置 - Google Patents

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本発明は、燃料ガスが供給される燃料極及び酸素が供給される酸素極を含むセルを有する燃料電池と、燃料電池の運転に関連して動作される燃料電池関連機器と、燃料電池及び燃料電池関連機器での異常状態を検出する異常検出手段と、燃料電池及び燃料電池関連機器の運転を制御する制御手段とを備え、制御手段は、異常検出手段が異常状態を検出したとき燃料電池の運転を停止させるように構成される燃料電池発電装置に関する。
特許文献1には、燃料電池の運転中に、燃料電池の運転に関連して動作される燃料電池関連機器での温度異常を検知すると燃料電池発電装置の運転を停止させるように構成されたシステムが記載されている。そして、このように異常検出手段で異常を検出してシステムを停止するので、システム部品の損傷を防止できるという効果が謳われている。尚、このようにシステムの運転停止を行った場合、メンテナンス要員によって異常箇所の点検・修理などが行われない限りは、燃料電池の再起動を禁止しておくことが好ましい。
特開2003−92127号公報
電力系統の瞬時停電や瞬時電圧低下が発生したとき、燃料電池発電装置を電力系統から解列させた状態で燃料電池発電装置の運転を停止するのではなく、瞬時停電からの復電後又は瞬時電圧低下の回復後すぐに発電を再開できるよう、燃料電池発電装置を電力系統から解列せずに系統連系用のインバータをゲートブロックさせた状態で一時的に運転継続(一時的自立運転)させておく運用が行われる。
また、電力系統の瞬時停電ではなく、電力系統が停電した状態が継続するとき、燃料電池発電装置を電力系統から解列させた状態で自立運転させることも可能である。
但し、電力系統の停電時及び瞬時停電時や瞬時電圧低下時に上述のような自立運転状態で燃料電池発電装置の運転を行うと、その自立運転状態での運転に起因して発生する異常が現れることがある。
例えば、図2〜図4は、電力系統50に燃料電池FCを連系して、電力消費装置53に対して電力系統50及び燃料電池FCの少なくとも何れか一方から電力供給を行えるように構成したシステムの構成例を示す図である。図2〜図4のシステムにおいて、燃料電池FCで発電された電力は、DC/DCコンバータ51に供給されて、所望の電圧に変換され、更に系統連系用のインバータ52で所望の交流電力に変換される。図2〜図4において電力系統50には、2本の電圧線(R相、T相)と1本の中性線(N相)が接続されている。また、インバータ52にも中性線は接続されており、図中ではその中性線を破線で示している。そして、インバータ52は、DC/DCコンバータ51からの入力電力を、例えば、非停電時は系統電力50のN相を中性線とした単相三線のAC200Vに変換して出力し、停電時はコンセント57への単相二線のAC100Vに変換して出力する。更に、図2及び図3に例示したシステムでは、インバータ52の出力側と電力系統50との間にはスイッチ54が設けられており、スイッチ54を用いて、電力系統50の非停電時にはインバータ52の出力側を電力系統50に接続しておき、電力系統50の停電時にはインバータ52の出力側を自立運転時の発電電力供給先として電気コンセント57(例えば、停電時に使用する100V負荷を接続可能とする電気コンセントなど)に接続しておく運用も可能である。また、電力系統50の停電時において、燃料電池FCの出力が電気コンセント57に接続される機器で消費されなくても、図2に例示したシステムでは、DC/DCコンバータ51の出力電力を、ヒータ制御用DC/DCコンバータ55としての降圧型コンバータを用いて降圧し、その電力を余剰電力処理用ヒータ56で消費することができ、図3に例示したシステムでは、インバータ52の出力電力をヒータ制御回路58の制御下でヒータ59によって消費させることができる。
尚、図2に例示したような余剰電力処理用ヒータ56や図3に例示したヒータ59を用いても、燃料電池FCの最低発電電力に満たない電力しか消費できないことがある。ここで、燃料電池FCの最低発電電力は、使用する燃料を少ない方向に絞った状態で安定して運転を継続できる最小の燃料を消費する運転を行っているときの発電電力によって決まる。
一例として、燃料電池FCの最低発電電力が250Wであり、最高発電電力が700Wである場合、即ち、非停電時(AC200V出力時)には250W〜700Wの間で発電電力を変更でき、停電時(AC100V出力時)には250W〜350Wの間で発電電力を変更できる場合を考える。
例えば、図2において、DC/DCコンバータ51が、その出力電圧を非停電時においてはDC300Vに制御し、停電時においてはDC150Vに制御するように構成され、ヒータ制御用DC/DCコンバータ55が降圧型コンバータであり、余剰電力処理用ヒータ56の抵抗値が110Ωであるとき、非停電時であれば余剰電力処理用ヒータ56において最大約818Wの電力を消費できるが、停電時には余剰電力処理用ヒータ56において最大約205Wの電力しか消費できない。つまり、余剰電力処理用ヒータ56の抵抗値(110Ω)は、非停電時であれば燃料電池FCの最高発電電力(700W)をも消費できる充分な値であるが、停電時であれば燃料電池FCの最低発電電力(250W)のうちのそれに満たない約205W分しか消費できない。
同様に、図3において、インバータ52が、その出力電圧を非停電時においてはAC200Vに制御し、停電時においてはAC100Vに制御するように構成され、ヒータ制御回路58が位相制御や分周制御などによりヒータ59への通電量を制御するように構成され、ヒータ59の抵抗値が50Ωであるとき、非停電時であればヒータ59において最大約800Wの電力を消費できるが、停電時にはヒータ59において最大約200Wの電力しか消費できない。つまり、ヒータ59の抵抗値(50Ω)は、非停電時であれば燃料電池FCの最高発電電力(700W)をも消費できる充分な値であるが、停電時であれば燃料電池FCの最低発電電力(250W)のうちのそれに満たない約200W分しか消費できない。
また、図4に例示したシステムでは、インバータ52の出力側にヒータ制御回路58及びヒータ59を設けているが、インバータ52をゲートブロックさせると、燃料電池FCの出力をヒータ59に供給できなくなる。
このように、図2〜図4に例示した何れのシステムにおいても、電力系統50の停電時及び瞬時停電時や瞬時電圧低下時に燃料電池FCを自立運転状態で運転するとき、燃料電池FCの最低発電電力に満たない電力しか消費できないことがあり、その際には燃料電池FCの燃料極で消費される燃料ガスの量が少なくなる。その結果、燃料電池FCの燃料極に供給されたものの消費されずに排出される燃料ガスが多くなる。そして、燃料極から排出される燃料極排ガスを燃焼するように構成された燃焼部では、燃料極排ガスの燃焼により発生する熱量が増大して、燃焼部の温度が高温となる異常が現れる可能性がある。また、燃料電池発電装置の自立運転状態において、燃料電池冷却水の放熱用に設けられる空冷式や水冷式の放熱器が、電気コンセント57に接続されていないために動作できなければ、冷却水の温度が異常上昇するといった問題や、燃料極排ガスの熱を回収する空冷式や水冷式の熱交換器(図示せず)の熱媒の温度が異常上昇するといった問題も生じ得る。更に、それらの温度異常に起因して燃料電池FCの出力電圧が低下するといった問題なども生じ得る。
以上のように、特許文献1のような燃料電池発電装置を用いた場合、電力系統の停電時及び瞬時停電時や瞬時電圧低下時の自立運転中に温度異常が発生して燃料電池発電装置の運転が停止される可能性がある。そして、このような温度異常に伴う燃料電池発電装置の運転停止が行われると、メンテナンス要員によって点検・修理などが行われない限りは、燃料電池の再起動が禁止されてしまう。つまり、特許文献1のような燃料電池発電装置を用いた場合で、電力系統の停電時および瞬時停電時や瞬時電圧低下時に自立運転が行われた場合、温度異常が燃料電池及び燃料電池関連装置自体の故障などに起因して現れたものではなく、メンテナンス要員による点検・修理などが不要であるにも関わらず、燃料電池の再起動が禁止されるという不都合が生じる。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、異常検出手段が燃料電池及び燃料電池関連機器の異常状態を検出したとしても、再起動が必要以上に禁止されることの無い燃料電池発電装置を提供する点にある。
上記目的を達成するための本発明に係る燃料電池発電装置の特徴構成は、燃料ガスが供給される燃料極及び酸素が供給される酸素極を含むセルを有する燃料電池と、前記燃料電池の運転に関連して動作される燃料電池関連機器と、前記燃料電池及び前記燃料電池関連機器での異常状態を検出する異常検出手段と、前記燃料電池及び前記燃料電池関連機器の運転を制御する制御手段とを備える燃料電池発電装置であって、
前記燃料電池の発電出力の供給先と接続される電力系統が停電状態にあることを検出する停電検出手段を備え、
前記制御手段は、
前記停電検出手段が前記電力系統の前記停電状態を検出しておらず且つ前記異常検出手段が前記異常状態を検出したとき、再起動を禁止した状態で前記燃料電池の運転を停止させ、
前記停電検出手段が前記電力系統の前記停電状態を検出しており且つ前記異常検出手段が前記異常状態を検出したとき、再起動を許容した状態で前記燃料電池の運転を停止させ
前記異常検出手段は、
前記異常状態であるか否かを決定する基準として、前記停電検出手段が電力系統の停電状態を検出しているときの停電時用閾値と、前記停電検出手段が電力系統の停電状態を検出していないときの非停電時用閾値とを用い、
前記停電検出手段が前記電力系統の前記停電状態を検出しているときは、前記停電時用閾値になると前記異常状態であると決定し、
前記停電検出手段が前記電力系統の前記停電状態を検出していないときは、前記非停電時用閾値になると前記異常状態であると決定し、
前記停電時用閾値は、前記非停電時用閾値よりも正常値に近い側の値に設定する点にある。
上記特徴構成によれば、制御手段は、停電検出手段が電力系統の停電状態を検出しておらず且つ異常検出手段が異常状態を検出したときは、再起動を禁止した状態で燃料電池の運転を停止させる。つまり、異常検出手段が検出した異常状態は、電力系統の停電状態に因らずに発生したものであるが、制御手段が、再起動を禁止した状態で燃料電池の運転を停止させることで、燃料電池及び燃料電池関連機器が異常状態の下で運転され続けることを防止できる。その結果、燃料電池発電装置での故障の発生・悪化や事故の発生などを防止できる。
加えて、制御手段は、停電検出手段が電力系統の停電状態を検出しており且つ異常検出手段が異常状態を検出したときは、再起動を許容した状態で燃料電池の運転を停止させる。つまり、異常検出手段が検出した異常状態は、電力系統の停電状態に起因して発生したものであることを考慮して、制御手段は、燃料電池の再起動を許容している。その結果、再起動した燃料電池を有効活用できる。
従って、異常検出手段が燃料電池及び燃料電池関連機器の異常状態を検出したとしても、再起動が必要以上に禁止されることの無い燃料電池発電装置を提供できる。
また、異常検出手段は、異常状態であるか否かを決定するための基準として、停電検出手段が電力系統の停電状態を検出しているときの停電時用閾値、及び、停電検出手段が電力系統の停電状態を検出していないときの非停電時用閾値、という互いに異なる基準を用いる。加えて、停電時用閾値は、非停電時用閾値よりも正常値に近い側の値に設定されている。つまり、異常検出手段によって異常状態、即ち、燃料電池発電装置の運転環境が悪化した状態、と判定されて燃料電池の運転が停止されるとき、停電状態であるときの方が、非停電状態であるときよりも燃料電池発電装置の運転環境は相対的に悪化していない。その結果、電力系統が停電状態であることを起因として燃料電池発電装置の構成部品が過酷な環境に晒されることを極力抑制でき、燃料電池発電装置の構成部品に対する不必要な損傷を抑制できる。
本発明に係る燃料電池発電装置の別の特徴構成は、前記異常検出手段が検出した前記異常状態を記憶可能な異常記憶手段を備え、
前記制御手段は、前記異常検出手段が前記異常状態を検出したときに前記停電検出手段が前記電力系統の前記停電状態を検出していれば、前記異常検出手段が検出した前記異常状態を前記異常記憶手段に記憶させずに前記燃料電池の運転を停止させ、及び、前記異常検出手段が前記異常状態を検出したときに前記停電検出手段が前記電力系統の前記停電状態を検出していなければ、前記異常検出手段が検出した前記異常状態を前記異常記憶手段に記憶して前記燃料電池の運転を停止させ、
前記制御手段は、前記異常記憶手段に前記異常状態が記憶された状態で前記燃料電池の運転が停止されていれば前記燃料電池の再起動を禁止し、前記異常記憶手段に前記異常状態が記憶されていない状態で前記燃料電池の運転が停止されていれば前記燃料電池の再起動を許容する点にある。
上記特徴構成によれば、制御手段は、異常記憶手段に異常状態が記憶された状態で燃料電池の運転が停止されているか、或いは、異常記憶手段に異常状態が記憶されていない状態で燃料電池の運転が停止されているかに基づいて、燃料電池の再起動を禁止するか、或いは、燃料電池の再起動を許容するかを決定できる。その結果、異常記憶手段に異常状態が記憶された状態で燃料電池の運転が停止されていれば、燃料電池の再起動を禁止して燃料電池発電装置での故障の発生・悪化や事故の発生などを防止することができ、異常記憶手段に異常状態が記憶されていない状態で燃料電池の運転が停止されていれば、燃料電池の再起動を許容して、再起動した燃料電池を有効活用できる。
本発明に係る燃料電池発電装置の更に別の特徴構成は、前記異常検出手段が検出した前記異常状態を記憶可能な異常記憶手段と、
使用者による指令を受け付ける指令受付手段と、
前記異常検出手段が前記異常状態を検出したことに伴って前記燃料電池及び前記燃料電池関連機器が停止されたことを示すエラー状態を使用者に報知するエラー状態報知手段とを備え、
前記制御手段は、前記異常検出手段が前記異常状態を検出したとき、前記エラー状態報知手段から前記エラー状態を報知させると共に、前記異常検出手段が検出した前記異常状態を前記異常記憶手段に記憶して前記燃料電池及び前記燃料電池関連機器の運転を停止させ、
前記制御手段は、前記異常検出手段が前記異常状態を検出したときに前記停電検出手段が前記電力系統の前記停電状態を検出していれば、前記エラー状態報知手段から報知された前記エラー状態を使用者が前記指令受付手段を用いて解除可能な状態に設定し、及び、前記異常検出手段が前記異常状態を検出したときに前記停電検出手段が前記電力系統の前記停電状態を検出していなければ、前記エラー状態報知手段から報知された前記エラー状態を使用者が前記指令受付手段を用いて解除不可能に設定し、
前記制御手段は、前記異常記憶手段に前記異常状態が記憶され且つ前記エラー状態報知手段から報知された前記エラー状態が解除されていない状態で前記燃料電池の運転が停止されていれば、前記燃料電池の再起動を禁止し、及び、前記異常記憶手段に前記異常状態が記憶され且つ前記エラー状態報知手段から報知された前記エラー状態が解除された状態で前記燃料電池の運転が停止されていれば、前記燃料電池の再起動を許容する点にある。
上記特徴構成によれば、制御手段は、エラー状態が解除されていない状態で燃料電池の運転が停止されているか、或いは、エラー状態が解除された状態で燃料電池の運転が停止されているかに基づいて、燃料電池の再起動を禁止するか、或いは、燃料電池の再起動を許容するかを決定できる。その結果、エラー状態が解除されていない状態で燃料電池の運転が停止されていれば、燃料電池の再起動を禁止して燃料電池発電装置での故障の発生・悪化や事故の発生などを防止することができ、エラー状態が解除された状態で燃料電池の運転が停止されていれば、燃料電池の再起動を許容して、再起動した燃料電池を有効活用できる。
本発明に係る燃料電池発電装置の更に別の特徴構成は、前記異常検出手段は、前記異常状態であるか否かを決定する際に、原燃料を水蒸気改質して水素を主成分とする前記燃料ガスを生成する改質部の温度、及び、前記燃料電池での発電反応に用いられた後に前記燃料極から排出される燃料極排ガスを燃焼して前記改質部を加熱する燃焼部の温度、及び、前記セルを冷却した後の冷却水の温度と、前記冷却水から熱を回収した後の熱媒の温度、及び、前記改質部に供給する水蒸気を発生する水蒸気発生部の温度、及び、前記燃料ガスの温度、及び、前記セルからの出力電圧、及び、前記燃料極排ガスから熱を回収した後の熱媒の温度、及び、前記改質部で生成された改質ガスに含まれる一酸化炭素を二酸化炭素に変成処理する変成部の温度、及び、前記変成部での変成処理後のガスに残存している一酸化炭素を二酸化炭素に酸化する酸化部の温度のうちの少なくとも何れか一つが停電時用閾値または非停電時用閾値になると前記異常状態であると決定する点にある。
上記特徴構成によれば、異常検出手段は、異常状態であるか否かを決定するための基準として、停電検出手段が電力系統の停電状態を検出しているときの停電時用閾値、及び、停電検出手段が電力系統の停電状態を検出していないときの非停電時用閾値として、原燃料を水蒸気改質して水素を主成分とする燃料ガスを生成する改質部の温度、及び、燃料電池での発電反応に用いられた後に燃料極から排出される燃料極排ガスを燃焼して改質部を加熱する燃焼部の温度、及び、セルを冷却した後の冷却水の温度と、冷却水から熱を回収した後の熱媒の温度、及び、改質部に供給する水蒸気を発生する水蒸気発生部の温度、及び、燃料ガスの温度、及び、セルからの出力電圧、及び、前記燃料極排ガスから熱を回収した後の熱媒の温度、及び、前記改質部で生成された改質ガスに含まれる一酸化炭素を二酸化炭素に変成処理する変成部の温度、及び、前記変成部での変成処理後のガスに残存している一酸化炭素を二酸化炭素に酸化する酸化部の温度のうちの少なくとも何れか一を用いる。
本発明に係る燃料電池発電装置の更に別の特徴構成は、前記制御手段は、前記停電検出手段が前記停電状態を検出すると、前記燃料電池が最低発電電力で運転されるように動作する点にある。
上記特徴構成によれば、燃料電池発電装置は、燃料電池が最低発電電力で運転されるように動作するので、燃料極で消費されずに排出される燃料ガスを、燃料電池が最低発電電力よりも高い出力で運転する場合よりも相対的に少なくできる。その結果、例えば燃料極から排出される燃料極排ガスを燃焼するように構成された燃焼部において、燃料極排ガスの燃焼により発生する熱量が過大になることを防止して、燃焼部の温度が高温となる異常が現れる可能性を低くさせることができる。
燃料電池発電装置の構成を説明する図である。 電力系統に燃料電池を連系したシステムの構成例を示す図である。 電力系統に燃料電池を連系したシステムの構成例を示す図である。 電力系統に燃料電池を連系したシステムの構成例を示す図である。
<第1実施形態>
以下に図面を参照して第1実施形態の燃料電池発電装置について説明する。
図1は、燃料電池発電装置の構成を説明する図である。燃料電池発電装置は、燃料ガスが供給される燃料極3及び酸素が供給される酸素極5を含むセルCを有する燃料電池FCと、その燃料電池FCの運転に関連して動作される燃料電池関連機器とを備える。燃料電池関連機器は、燃料電池FCに供給する燃料ガスの生成及び供給過程で用いられる各種機器(改質部1、燃焼部2、水蒸気発生部9など)や、燃料電池FCの冷却用途に直接的又は間接的に用いられる冷却部6や熱交換器8や熱交換器60や貯湯タンク7やポンプP1、P2やセンサなどの各種補機等の機器である。セルCは、電解質膜4を燃料極3及び酸素極5で挟んで構成される。図1中では簡略化のため単一のセルCのみを記載しているが、燃料電池FCはセルCを複数積層して備える。
冷却部6は、発電時に発生する熱を回収することで燃料電池FCを冷却する目的で燃料電池FCに設けられる。本実施形態では水冷式の冷却部6を採用している。具体的には、この冷却部6には冷却水循環路17をポンプP1によって循環させられる水(以下、「冷却水」と記載する)が供給されて、燃料電池FCの冷却が行われる。冷却部6を通過することで温度が上昇した冷却水は、冷却水循環路17の途中に設けられた熱交換器8に流入する。詳細は後述するが、この熱交換器8において、冷却水は、排熱回収路19を流れる熱媒(例えば、湯水)と熱交換して燃料電池FCから回収した排熱をその熱媒に渡す。熱媒は、貯湯タンク7に貯えられ、そこで蓄熱が行われる。
改質部1には、炭化水素を含む原燃料(例えば、メタンを含む都市ガスなど)が原料ガス通流路11を介して供給され、及び、水蒸気発生部9で発生された水蒸気が水供給路18を介して供給される。本実施形態では、水供給路18は、冷却水循環路17から分岐した流路であり、水蒸気発生部9で発生される水蒸気のもとになる水は冷却水循環路17を循環する水と同じである。燃料電池FCを運転するときはバルブV1が開作動されて水が水蒸気発生部9に供給され、燃料電池FCを運転するときはバルブV1が閉作動されて水が水蒸気発生部9に供給されない。改質部1は、併設される燃焼部2から与えられる燃焼熱を利用して、原燃料の水蒸気改質を行う。改質部1での水蒸気改質により得られた水素を主成分とする燃料ガスは、燃料ガス通流路12を介して燃料極3に供給される。また、図示していないが、燃焼部2で発生された燃焼熱を水蒸気発生部9にも供給することで、水蒸気の発生が行われるようにすることができる。
燃料極3では、供給された全ての燃料ガスが発電反応で消費される訳ではない。そのため、燃料極3から排出される燃料極排ガスの中には水素等の燃料ガスの成分が残存している。そこで、燃焼部2での燃焼用ガスとして、燃料極排ガスを利用している。具体的には、燃料極3から燃焼部2へ、燃料極排ガス路13を介して燃料極排ガスを供給する。燃焼部2で燃焼された後の燃焼排ガスは、燃焼排ガス路14を介して外部に排出される。また、燃料極排ガス路13の途中には熱交換器60が設けられている。この熱交換器60において、燃料極排ガス路13を流れる燃料極排ガスは、排熱回収路19を流れる熱媒と熱交換して、燃料極排ガスが保有している熱をその熱媒に渡す。熱媒は、貯湯タンク7に貯えられ、そこで蓄熱が行われる。
酸素極5には、空気通流路15を介して酸素(空気)が供給される。そして、酸素極5での発電反応に用いられた後のガスは、排空気通流路16を介して排出される。
尚、図示はしていないが、燃料極排ガス、酸素極5から排出されるガス、燃焼排ガス等に含まれる水分を回収して、上記冷却水循環路17を流れる冷却水及び水蒸気発生部9に供給される水として再利用することもできる。
上述した熱交換器8において冷却水から回収した排熱(即ち、燃料電池FCから回収した排熱)、及び、熱交換器60において燃料極排ガスから回収した排熱は、排熱回収路19を流れる熱媒に与えられ、その熱媒は貯湯タンク7に貯えられる。そして、排熱回収路19を通って、貯湯タンク7に貯えている熱媒が貯湯タンク7と熱交換器8と熱交換器60の間で循環する。排熱回収路19における熱媒の流速はポンプP2によって調整される。また、貯湯タンク7に蓄えている熱媒は、熱媒循環路20を通って熱利用装置10に供給される。熱媒循環路20における熱媒の流速はポンプP3によって調整される。熱利用装置10が、熱媒の熱のみを利用する床暖房装置などの場合、熱利用装置10で熱が利用された後の熱媒は熱媒循環路20を通って貯湯タンク7に帰還する。或いは、熱利用装置10が、熱媒自体を利用する給湯装置などの場合、貯湯タンク7には熱媒は帰還しない。
燃料電池FCで発電された電力は、DC/DCコンバータ51に供給されて、所望の電圧に変換され、更にインバータ52で所望の交流電力に変換される。インバータ52から出力される電力は、電力消費装置53に供給される。尚、電力消費装置53には電力系統50も接続されている。つまり、電力消費装置53に対しては、燃料電池FC及び電力系統50の少なくとも一方から電力供給を行うことができる。このように、電力系統50は、燃料電池FCの発電電力の供給先に接続される系統である。図1において電力系統50には、2本の電圧線(R相、T相)と1本の中性線(N相)が接続されている。また、インバータ52にも中性線は接続されており、図中ではその中性線を破線で示している。
インバータ52の出力側と電力系統50との間にはスイッチ54が設けられている。このスイッチ54は、インバータ52の出力側を電力系統50に接続する切換状態と、インバータ52の出力側を電気コンセント57に接続する切換状態との間で切り換えられる。この電気コンセント57は、例えば、停電時に使用する100V負荷を接続可能とする電気コンセントである。
スイッチ54の切換操作、DC/DCコンバータ51の動作、ヒータ制御用DC/DCコンバータ55(本実施形態では、降圧型コンバータ)の動作は、後述するように運転制御装置30が行う。
燃料電池発電装置は、指令受付手段41と表示手段42と音声出力手段43とを有するリモコン装置40を備える。リモコン装置40は、燃料電池発電装置が設置されている家屋や施設の内部に設けられている。指令受付手段41は、例えば、燃料電池FCに対する起動・停止などの指令や発電可能時間帯などの設定変更を行うために利用可能である。表示手段42は、例えば、燃料電池FC、熱利用装置10、電力消費装置53の運転状態などの表示を行うことができる。音声出力手段43は、例えば、声や音で情報を出力することができる。
次に、燃料電池発電装置が備える運転制御装置30の構成について説明する。
運転制御装置30は、燃料電池FC及び燃料電池関連機器での異常状態を検出する異常検出手段31と、燃料電池FC及び燃料電池関連機器の運転を制御する制御手段32と、燃料電池FCの発電出力の供給先と接続される電力系統50が停電状態にあることを検出する停電検出手段33とを備える。更に、本実施形態の燃料電池発電装置は、異常検出手段31が検出した異常状態を記憶可能な異常記憶手段34を備える。そして、制御手段32は、停電検出手段33が電力系統50の停電状態を検出しておらず且つ異常検出手段31が異常状態を検出したとき、再起動を禁止した状態で燃料電池FC及び燃料電池関連機器の運転を停止させ、停電検出手段33が電力系統50の停電状態を検出しており且つ異常検出手段31が異常状態を検出したとき、再起動を許容した状態で燃料電池FC及び燃料電池関連機器の運転を停止させるという制御を行う。
異常検出手段31は、原燃料を水蒸気改質して水素を主成分とする燃料ガスを生成する改質部1の温度、及び、燃料電池FCでの発電反応に用いられた後に燃料極3から排出される燃料極排ガスを燃焼して改質部1を加熱する燃焼部2の温度、及び、セルCを冷却した後(即ち、セルCから熱を回収した後)の冷却水の温度と、冷却水から熱を回収するための熱交換器8から流出して排熱回収路19を流れる熱媒の温度(即ち、冷却水から熱を回収した後の熱媒の温度)、及び、改質部1に供給する水蒸気を発生する水蒸気発生部9の温度、及び、燃料ガスの温度、及び、セルCからの出力電圧、及び、燃料極排ガスから熱を回収する熱交換器60から流出して排熱回収路19を流れる熱媒の温度(即ち、燃料極排ガスから熱を回収した後の熱媒の温度)を監視し、それぞれに設定されている閾値に達すると異常状態であると判定する。つまり、異常検出手段31は、燃料電池FC、並びに、改質部1及び燃焼部2及び冷却部6を有する冷却系統及び水蒸気発生部9などの燃料電池関連機器で異常状態が発生しているか否かを判定している。
具体的には、改質部1の温度は、改質部温度センサ21で測定される。燃焼部2の温度は、燃焼部温度センサ22で測定される。セルCを冷却した後の冷却水の温度は、冷却部6からの冷却水の流出口付近に設けられる冷却水温度センサ23で測定される。冷却水から熱を回収した後の熱媒の温度は、熱交換器8からの熱媒の流出口付近に設けられる熱媒温度センサ24で測定される。水蒸気発生部9の温度は、水蒸気発生部温度センサ25で測定される。燃料ガスの温度は、燃料極3への燃料ガスの流入口付近に設けられる燃料ガス温度センサ26で測定される。セルCからの出力電圧は、セルCとDC/DCコンバータ51との間に設けられる出力電圧センサ27で測定される。燃料極排ガスから熱を回収した後の熱媒の温度は、熱交換器60からの熱媒の流出口付近に設けられる熱媒温度センサ29で測定される。
停電検出手段33は、例えば、電力系統電圧センサ28によって検出される電力系統50の電力の電圧値を参照して、又は、電圧波形のゼロクロス点の間隔を参照して、電力系統50が停電状態にあるか否かを判定する。例えば、停電検出手段33は、電力系統50の電力の電圧値が所定電圧未満になれば電力系統50が停電状態にあると判定し、電力系統50の電力の電圧値が上記所定電圧以上に上昇すれば復電した(即ち、停電状態から非停電状態になった)と判定する。或いは、停電検出手段33は、電力系統50の電力のゼロクロス点の間隔が例えば10msecを超えれば電力系統50が停電状態にあると判定する。尚、電力系統50の電力の周波数が60Hzの場合、約8.3msec間隔でゼロクロス点が検出されるはずである。そして、停電検出手段33は、電力系統50の電力のゼロクロス点の間隔が例えば8.5msecよりも短くなれば電力系統50が復電した(即ち、停電状態から非停電状態になった)と判定する。
そして、停電検出手段33が電力系統50の瞬時停電状態を検出したとき、燃料電池発電装置を電力系統50から解列させた状態で燃料電池発電装置の運転を停止するのではなく、瞬時停電からの復電後すぐに発電を再開できるよう、燃料電池発電装置を電力系統50から解列させずにインバータ52をゲートブロックした状態で一時的に運転継続(一時的自立運転)させておく運用が行われる。この場合、制御手段32は、インバータ52が備える電気回路を用いて、インバータ52の出力側と電力系統50との電気的な接続を遮断せずに電気的には接続されているもののインバータ52からは全く出力をしていない状態にする。そして、制御手段32は、燃料電池発電装置(燃料電池FC)を運転継続させつつ、DC/DCコンバータ51の出力電力をヒータ制御用DC/DCコンバータ(降圧型コンバータ)55を用いて降圧し、その電力が余剰電力処理用ヒータ56で消費されるようにする。
また、制御手段32は、電力系統50の停電状態が継続したとき、燃料電池発電装置を電力系統50から解列させた上で自立運転させることも可能である。この場合、制御手段32は、インバータ52の出力側と電力系統50との間に設けたスイッチ54を、インバータ52の出力側と電気コンセント57とが接続される状態に切り換える。その結果、電気コンセント57に対しては電力供給を継続できる。
尚、上述したような電力系統50の停電時及び瞬時停電時に上述のような自立運転状態で燃料電池発電装置の運転を行うと、その自立運転状態での運転に起因して発生する異常が異常検出手段31で検出されることがある。例えば、電力系統50の瞬時停電時に行われる自立運転状態では、燃料電池FCに対して電力消費装置53は接続されず、余剰電力処理用ヒータ56を用いて燃料電池FCの発電電力を消費することが行われる。また、電力系統50の停電時に行われる自立運転状態では、停電時にも動作させておく必要のある重要度の高い電力消費装置(図示せず)のみが電気コンセント57に接続される。また、電力系統50の停電時において、燃料電池FCの出力が電気コンセント57に接続される機器で消費されなくても、DC/DCコンバータ51の出力電力をヒータ制御用DC/DCコンバータ(降圧型コンバータ)55を用いて降圧し、その電力を余剰電力処理用ヒータ56で消費することができる。
但し、図1に示すような余剰電力処理用ヒータ56の抵抗値は、非停電時にAC200V出力を行っているときは燃料電池FCの発電電力全てを消費できるだけの大きさを持っているが、停電時にコンセント57へAC100V出力を行っている自立運転時に燃料電池FCを最低発電電力で運転したとしてもその出力を全て消費できるだけの大きさを持っていない。例えば、燃料電池FCの最低発電電力が250Wであり、最高発電電力が700Wである場合、即ち、非停電時(AC200V出力時)には250W〜700Wの間で発電電力を変更でき、停電時(AC100V出力時)には250W〜350Wの間で発電電力を変更できる場合を考える。この場合、DC/DCコンバータ51が、その出力電圧を非停電時においてはDC300Vに制御し、停電時においてはDC150Vに制御するように構成され、余剰電力処理用ヒータ56の抵抗値が110Ωであるとき、非停電時であれば余剰電力処理用ヒータ56において最大約818Wの電力を消費できるが、停電時には余剰電力処理用ヒータ56において最大約205Wの電力しか消費できない。つまり、余剰電力処理用ヒータ56の抵抗値(110Ω)は、非停電時であれば燃料電池FCの最高発電電力(700W)をも消費できる充分な値であるが、停電時であれば燃料電池FCの最低発電電力(250W)のうちのそれに満たない約205W分しか消費できない。
このように、電力系統50の停電時及び瞬時停電時及び瞬時電圧低下時の何れの場合も消費電力は相対的に小さくなる。そのため、電力系統50の停電時及び瞬時停電時及び瞬時電圧低下時に燃料電池発電装置を自立運転状態で運転するとき、燃料電池FCの燃料極3に供給されたものの消費されずに排出される燃料ガスが多くなる。その結果、燃料極3から排出される燃料極排ガスを燃焼するように構成された燃焼部2では、燃料極排ガスの燃焼により発生する熱量が増大して、燃焼部2の温度が高温となる異常が現れる可能性がある。他にも、燃料電池発電装置の自立運転状態において、冷却水の放熱用に設けられる空冷式や水冷式の放熱器(図示せず)等が電気コンセント57に接続されていなければ、冷却水の温度が異常上昇するといった問題や、燃料極排ガスの熱を回収する熱交換器60から流出する熱媒の温度が異常上昇するといった問題なども生じ得る。更に、それらの温度異常に起因して燃料電池FCの出力電圧が低下するといった問題も生じ得る。
このように、異常検出手段31が検出する異常状態には、電力系統50の停電に起因して引き起こされるものと、電力系統50の停電とは無関係に発生するもの(即ち、燃料電池FC及び燃料電池関連機器の故障などに起因すると推測できるもので、真に問題となるもの)とがある。そして、燃料電池FC及び燃料電池関連機器の故障などに起因すると推測できる異常状態が検出された場合には、燃料電池発電装置の運転停止を行った上でメンテナンス要員による点検・修理などの措置を受けることが実体的には必要である。これに対して、電力系統50の停電に起因して引き起こされる異常状態が検出された場合には、燃料電池FC及び燃料電池関連機器の故障などに起因しないと推測できるため、メンテナンス要員による点検・修理などの措置を受けなくても燃料電池FCの再起動を許容してもよい。
従って、本実施形態では、制御手段32は、停電検出手段33が電力系統50の停電状態を検出しておらず且つ異常検出手段31が異常状態を検出したときは、再起動を禁止した状態で燃料電池FCの運転を停止させる。つまり、異常検出手段31が検出した異常状態は、電力系統50の停電状態に因らずに発生したものであるが、制御手段32が、再起動を禁止した状態で燃料電池FCの運転を停止させることで、燃料電池FC及び燃料電池関連機器が異常状態の下で運転され続けることを防止できる。その結果、燃料電池発電装置での故障の発生・悪化や事故の発生などを防止できる。加えて、制御手段32は、停電検出手段33が電力系統50の停電状態を検出しており且つ異常検出手段31が異常状態を検出したときは、再起動を許容した状態で燃料電池FCの運転を停止させる。つまり、異常検出手段31が検出した異常状態は、電力系統50の停電状態に起因して発生したものであることを考慮して、制御手段32は、燃料電池FCの再起動を許容している。その結果、再起動した燃料電池FCを有効活用できる。
停電検出手段33が電力系統50の停電状態を検出しておらず且つ異常検出手段31が異常状態を検出したことに伴って燃料電池FCの運転が停止された場合は、従来の異常検出手段31が異常状態を検出した場合と同様に、メンテナンス要員による点検・修理などを経なければ再起動は行われない。これに対して、停電検出手段33が電力系統50の停電状態を検出しており且つ異常検出手段31が異常状態を検出したことに伴って燃料電池FCの運転が停止された場合は、従来の停電検出手段33が停電状態を検出した場合と同様のメンテナンス要員による点検・修理などを経なくても再起動が可能である。そして、制御手段32は、停電検出手段33の検出結果を参照して、電力系統50の電力供給が復帰したと判定すると、燃料電池FC及び燃料電池関連機器を自動的に再起動する。
具体的に説明すると、本実施形態では、制御手段32は、異常記憶手段34に異常状態が記憶された状態で燃料電池FCの運転が停止されていれば、燃料電池FCの再起動を禁止するように構成されている。但し、制御手段32は、異常検出手段31が異常状態を検出したときに停電検出手段33が電力系統50の停電状態を検出していれば、異常検出手段31が検出した異常状態を異常記憶手段34に記憶させずに燃料電池FCの運転を停止させ、及び、異常検出手段31が異常状態を検出したときに停電検出手段33が電力系統50の停電状態を検出していなければ、異常検出手段31が検出した異常状態を異常記憶手段34に記憶して燃料電池FCの運転を停止させている。
このように、制御手段32は、異常記憶手段34に異常状態が記憶された状態で燃料電池FCの運転が停止されているか、或いは、異常記憶手段34に異常状態が記憶されていない状態で燃料電池FCの運転が停止されているかに基づいて、燃料電池FCの再起動を禁止するか、或いは、燃料電池FCの再起動を許容するかを決定できる。その結果、異常記憶手段34に異常状態が記憶された状態で燃料電池FCの運転が停止されていれば、燃料電池FCの再起動を禁止して燃料電池発電装置での故障の発生・悪化や事故の発生などを防止することができ、異常記憶手段34に異常状態が記憶されていない状態で燃料電池FCの運転が停止されていれば、燃料電池FCの再起動を許容して、再起動した燃料電池FCを有効活用できる。
尚、制御手段32は、停電検出手段33が停電状態を検出すると、燃料電池FCが最低発電電力(出力可能電力の最低値)で運転されるように動作する。つまり、燃料電池発電装置は、燃料電池FCが最低発電電力で自立運転されるように動作するので、燃料極3で消費されずに排出される燃料ガスを相対的に少なくできる。その結果、例えば燃料極3から排出される燃料極排ガスを燃焼するように構成された燃焼部2において、燃料極排ガスの燃焼により発生する熱量が過大になることを防止して、燃焼部2の温度が高温となる異常が現れる可能性を低くさせることができる。
<第2実施形態>
第2実施形態の燃料電池発電装置は、制御手段32による燃料電池FCの運転停止の態様が第1実施形態と異なっている。以下に第2実施形態の燃料電池発電装置について説明するが、第1実施形態と同様の構成については説明を省略する。
本実施形態では、燃料電池発電装置は、異常検出手段31が検出した異常状態を記憶可能な異常記憶手段34と、使用者による指令を受け付ける指令受付手段41と、異常検出手段31が異常状態を検出したことに伴って燃料電池FC及び燃料電池関連機器が停止されたことを示すエラー状態を使用者に報知するエラー状態報知手段(表示手段42、音声出力手段43)とを備える。そして、エラー状態報知手段は、エラー状態が解除されるまで、このエラー状態の報知を継続する。
エラー状態報知手段は、リモコン装置40が有する表示手段42及び音声出力手段43の少なくとも何れか一方を用いて実現可能である。例えば、「発電停止しました。メンテナンス会社に連絡を行ってください。」などのエラー状態を表す情報を、表示手段42を用いて文字情報として報知する(例えば、エラー状態が解除されるまで表示し続ける等)ことができ、及び、音声出力手段43を用いて音声情報として報知する(例えば、エラー状態が解除されるまで所定タイミング毎に音声出力する等)ことができる。
制御手段32は、異常検出手段31が異常状態を検出したとき、上述したようにエラー状態報知手段からエラー状態を報知させると共に、異常検出手段31が検出した異常状態を異常記憶手段34に記憶して燃料電池FCの運転を停止させる。
更に、制御手段32は、異常検出手段31が異常状態を検出したときに停電検出手段33が電力系統50の停電状態を検出していれば、エラー状態報知手段から報知されたエラー状態を使用者が指令受付手段41を用いて解除可能な状態に設定し、及び、異常検出手段31が異常状態を検出したときに停電検出手段33が電力系統50の停電状態を検出していなければ、エラー状態報知手段から報知されたエラー状態を使用者が指令受付手段41を用いて解除不可能に設定する。つまり、メンテナンス会社に連絡が行われてメンテナンス要員が来訪して点検・修理等が行われたときに、メンテナンス要員が、エラー状態報知手段から報知されたエラー状態を解除できるようにしてある。
そして、制御手段32は、異常記憶手段34に異常状態が記憶され且つエラー状態報知手段から報知されたエラー状態が解除されていない状態で燃料電池FCの運転が停止されていれば、燃料電池FCの再起動を禁止し、及び、異常記憶手段34に異常状態が記憶され且つエラー状態報知手段から報知されたエラー状態が解除された状態で燃料電池FCの運転が停止されていれば、燃料電池FCの再起動を許容する。このように、エラー状態が解除されていない状態で燃料電池FCの運転が停止されていれば、燃料電池FCの再起動を禁止して燃料電池発電装置での故障の発生・悪化や事故の発生などを防止することができ、エラー状態が解除された状態で燃料電池FCの運転が停止されていれば、燃料電池FCの再起動を許容して、再起動した燃料電池FCを有効活用できる。
<第3実施形態>
第3実施形態の燃料電池発電装置は、異常検出手段31による燃料電池FC及び燃料電池関連機器の異常状態の判定手法が上記実施形態と異なっている。以下に第3実施形態の燃料電池発電装置について説明するが、これまで説明してきた実施形態と同様の構成については説明を省略する。
本実施形態において、異常検出手段31は、燃料電池FC及び燃料電池関連機器での異常状態を検出するために、停電用閾値と非停電用閾値という複数の閾値を切り換えて用いる。具体的には、異常検出手段31は、停電検出手段33が電力系統50の停電状態を検出しているときは、改質部1の温度、及び、燃焼部2の温度、及び、セルCを冷却した後の冷却水の温度、及び、冷却水から熱を回収した後の熱媒の温度、及び、水蒸気発生部9の温度、及び、燃料ガスの温度、及び、セルCからの出力電圧、及び、燃料極排ガスから熱を回収した後の熱媒の温度のうちの少なくとも何れか一つが夫々の停電時用閾値になると異常状態であると決定する。加えて、異常検出手段31は、停電検出手段33が電力系統50の停電状態を検出していないときは、改質部1の温度、及び、燃焼部2の温度、及び、セルCを冷却した後の冷却水の温度と、冷却水から熱を回収した後の熱媒の温度、及び、水蒸気発生部9の温度、及び、燃料ガスの温度、及び、セルCからの出力電圧、燃料極排ガスから熱を回収した後の熱媒の温度のうちの少なくとも何れか一つが、上記停電時用閾値とは異なる夫々の非停電時用閾値になると異常状態であると決定する。
以下の表1に、非停電時用閾値と停電時用閾値と正常値(通常運転時の正常範囲)とを例示する。
Figure 0006037740
以上のように、各停電時用閾値は、各非停電時用閾値とは異なる値で且つ各非停電時用閾値よりも正常側(即ち、温度に関しては低温側、出力電圧に関しては高電圧側)に設定してある。このように停電時用閾値と非停電時用閾値との何れかに基づいて、電力系統50での停電の発生或いは正常な電力供給状態に応じて、異常検出手段31は燃料電池FCの運転環境の悪化程度が相対的に進行していない段階で異常状態と判定し、結果として燃料電池FCの運転は停止する。つまり、異常検出手段31によって異常状態、即ち、燃料電池発電装置の運転環境が悪化した状態、と判定されて燃料電池FCの運転が停止されるとき、停電状態であるときの方が、非停電状態であるときよりも燃料電池発電装置の運転環境は相対的に悪化していない。その結果、電力系統50が停電状態であることを起因として燃料電池発電装置の構成部品が過酷な環境に晒されることを極力抑制でき、燃料電池発電装置の構成部品に対する不必要な損傷を抑制できる。
<別実施形態>
<1>
上記実施形態では、燃料電池発電装置の構成について具体例を挙げて説明したが、その構成は上述したものに限定されず適宜変更可能である。例えば、改質部1で生成された改質ガス(水素を主成分とするガス)に含まれる一酸化炭素を二酸化炭素に変成処理する変成部や、変成処理後のガスに残存している一酸化炭素を二酸化炭素に酸化する酸化部などを備えていてもよい。また、電力消費装置53の接続位置や、余剰電力処理用ヒータ56の接続位置なども適宜変更可能である。
<2>
上記実施形態では、異常検出手段31の検出対象について例示したが、上述したもの以外を検出対象としてもよい。例えば、上記変成部や酸化部の温度異常を異常検出手段31で検出するように構成してもよい。更に、上述した停電時用閾値及び非停電時用閾値及び通常運転時の正常範囲について例示した数値は適宜変更可能である。
<3>
上記実施形態では、停電検出手段33が、電力系統50の電力の電圧値が所定電圧以上に上昇すれば、或いは、電力系統50の電力のゼロクロス点の間隔が例えば8.5msecよりも短くなれば、電力系統50が復電した(即ち、停電状態から非停電状態になった)と判定する例を説明したが、電力系統50が停電状態から非停電状態に変化したと判定する際に上記電圧値や上記ゼロクロス点間隔に加えて他の情報を参照してもよい。
例えば、電力系統50が復電後に安定したことを確認することを目的として、停電検出手段33が、電力系統50の電力の電圧値が所定電圧以上に上昇してその状態が所定期間継続すれば、或いは、電力系統50の電力のゼロクロス点の間隔が例えば8.5msecよりも短くなってその状態が所定期間継続すれば、電力系統50が復電した(即ち、停電状態から非停電状態になった)と判定するようにしてもよい。この場合、停電検出手段33が、電力系統50が停電状態から非停電状態に復電したと判定するまでは、燃料電池FCの自立運転は継続される。また、上記第2実施形態においては、異常検出手段31も、停電検出手段33が、電力系統50が停電状態から非停電状態に復電したと判定するまでは、燃料電池FC及び燃料電池関連機器での異常状態を検出するために上記停電用閾値を用い、電力系統50が停電状態から非停電状態に復電したと判定した後で上記非停電用閾値を用いる。
<4>
上記実施形態では、停電検出手段33による停電検出の手法として、電力系統50の電圧値やゼロクロス点の間隔を監視する手法を例示したが、その他の判別手法を用いてもよい。例えば、電力系統50の電圧の高調波成分の増減により停電を検出する手法や、電力系統50の電圧又は電流の周波数変化率から、更に周波数変化を助長させるように急峻に無効電力を注入し、周波数異常となるか否かにより停電を検出する手法などを用いることができる。
本発明は、異常検出手段が燃料電池及び燃料電池関連機器の異常状態を検出したとしても、再起動が必要以上に禁止されることの無い燃料電池発電装置に利用できる。
1 改質部(燃料電池関連機器)
2 燃焼部(燃料電池関連機器)
3 燃料極(セル C)
4 電解質膜(セル C)
5 酸素極(セル C)
6 冷却部(燃料電池関連機器)
7 貯湯タンク(燃料電池関連機器)
8 熱交換器(燃料電池関連機器)
9 水蒸気発生部(燃料電池関連機器)
31 異常検出手段
32 制御手段
33 停電検出手段
34 異常記憶手段
41 指令受付手段
42 表示手段(エラー状態報知手段)
43 音声出力手段(エラー状態報知手段)
50 電力系統
60 熱交換器

Claims (5)

  1. 燃料ガスが供給される燃料極及び酸素が供給される酸素極を含むセルを有する燃料電池と、
    前記燃料電池の運転に関連して動作される燃料電池関連機器と、
    前記燃料電池及び前記燃料電池関連機器での異常状態を検出する異常検出手段と、
    前記燃料電池及び前記燃料電池関連機器の運転を制御する制御手段とを備える燃料電池発電装置であって、
    前記燃料電池の発電出力の供給先と接続される電力系統が停電状態にあることを検出する停電検出手段を備え、
    前記制御手段は、
    前記停電検出手段が前記電力系統の前記停電状態を検出しておらず且つ前記異常検出手段が前記異常状態を検出したとき、再起動を禁止した状態で前記燃料電池及び前記燃料電池関連機器の運転を停止させ、
    前記停電検出手段が前記電力系統の前記停電状態を検出しており且つ前記異常検出手段が前記異常状態を検出したとき、再起動を許容した状態で前記燃料電池及び前記燃料電池関連機器の運転を停止させ
    前記異常検出手段は、
    前記異常状態であるか否かを決定する基準として、前記停電検出手段が電力系統の停電状態を検出しているときの停電時用閾値と、前記停電検出手段が電力系統の停電状態を検出していないときの非停電時用閾値とを用い、
    前記停電検出手段が前記電力系統の前記停電状態を検出しているときは、前記停電時用閾値になると前記異常状態であると決定し、
    前記停電検出手段が前記電力系統の前記停電状態を検出していないときは、前記非停電時用閾値になると前記異常状態であると決定し、
    前記停電時用閾値は、前記非停電時用閾値よりも正常値に近い側の値に設定されている燃料電池発電装置。
  2. 前記異常検出手段が検出した前記異常状態を記憶可能な異常記憶手段を備え、
    前記制御手段は、前記異常検出手段が前記異常状態を検出したときに前記停電検出手段が前記電力系統の前記停電状態を検出していれば、前記異常検出手段が検出した前記異常状態を前記異常記憶手段に記憶させずに前記燃料電池の運転を停止させ、及び、前記異常検出手段が前記異常状態を検出したときに前記停電検出手段が前記電力系統の前記停電状態を検出していなければ、前記異常検出手段が検出した前記異常状態を前記異常記憶手段に記憶して前記燃料電池の運転を停止させ、
    前記制御手段は、前記異常記憶手段に前記異常状態が記憶された状態で前記燃料電池の運転が停止されていれば前記燃料電池の再起動を禁止し、前記異常記憶手段に前記異常状態が記憶されていない状態で前記燃料電池の運転が停止されていれば前記燃料電池の再起動を許容する請求項1に記載の燃料電池発電装置。
  3. 前記異常検出手段が検出した前記異常状態を記憶可能な異常記憶手段と、
    使用者による指令を受け付ける指令受付手段と、
    前記異常検出手段が前記異常状態を検出したことに伴って前記燃料電池及び前記燃料電池関連機器が停止されたことを示すエラー状態を使用者に報知するエラー状態報知手段とを備え、
    前記制御手段は、前記異常検出手段が前記異常状態を検出したとき、前記エラー状態報知手段から前記エラー状態を報知させると共に、前記異常検出手段が検出した前記異常状態を前記異常記憶手段に記憶して前記燃料電池及び前記燃料電池関連機器の運転を停止させ、
    前記制御手段は、前記異常検出手段が前記異常状態を検出したときに前記停電検出手段が前記電力系統の前記停電状態を検出していれば、前記エラー状態報知手段から報知された前記エラー状態を使用者が前記指令受付手段を用いて解除可能な状態に設定し、及び、前記異常検出手段が前記異常状態を検出したときに前記停電検出手段が前記電力系統の前記停電状態を検出していなければ、前記エラー状態報知手段から報知された前記エラー状態を使用者が前記指令受付手段を用いて解除不可能に設定し、
    前記制御手段は、前記異常記憶手段に前記異常状態が記憶され且つ前記エラー状態報知手段から報知された前記エラー状態が解除されていない状態で前記燃料電池の運転が停止されていれば、前記燃料電池の再起動を禁止し、及び、前記異常記憶手段に前記異常状態が記憶され且つ前記エラー状態報知手段から報知された前記エラー状態が解除された状態で前記燃料電池の運転が停止されていれば、前記燃料電池の再起動を許容する請求項1に記載の燃料電池発電装置。
  4. 前記異常検出手段は、
    前記異常状態であるか否かを決定する際に、原燃料を水蒸気改質して水素を主成分とする前記燃料ガスを生成する改質部の温度、及び、前記燃料電池での発電反応に用いられた後に前記燃料極から排出される燃料極排ガスを燃焼して前記改質部を加熱する燃焼部の温度、及び、前記セルを冷却した後の冷却水の温度と、前記冷却水から熱を回収した後の熱媒の温度、及び、前記改質部に供給する水蒸気を発生する水蒸気発生部の温度、及び、前記燃料ガスの温度、及び、前記セルからの出力電圧、及び、前記燃料極排ガスから熱を回収した後の熱媒の温度、及び、前記改質部で生成された改質ガスに含まれる一酸化炭素を二酸化炭素に変成処理する変成部の温度、及び、前記変成部での変成処理後のガスに残存している一酸化炭素を二酸化炭素に酸化する酸化部の温度のうちの少なくとも何れか一つが停電時用閾値または非停電時用閾値になると前記異常状態であると決定する請求項1〜3の何れか一項に記載の燃料電池発電装置。
  5. 前記制御手段は、前記停電検出手段が前記停電状態を検出すると、前記燃料電池が最低発電電力で運転されるように動作する請求項1〜4の何れか一項に記載の燃料電池発電装置。
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