JP6040471B2 - 電子写真現像剤用フェライトキャリア芯材及びフェライトキャリア、並びに該フェライトキャリアを用いた電子写真現像剤 - Google Patents
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当該フェライト粒子は粒子内部と粒子表面近傍とでFe及びMg含有量が異なることを特徴とする電子写真現像剤用フェライトキャリア芯材を提供するものである。
<本発明に係る電子写真現像剤用フェライトキャリア芯材及びフェライトキャリア>
本発明に係る電子写真現像剤用フェライトキャリア芯材として用いられるフェライト粒子は、表面近傍に複合酸化物粒子が固溶している。また、粒子内部と粒子表面近傍とでFe及びMg含有量が異なる。上記の特徴を有するフェライトキャリア芯材は、適度な抵抗や磁化を有し、かつ帯電性に優れ、特に高温高湿下での高帯電を維持でき、環境依存性が良好である。なお、本発明でいうフェライト粒子とは、特記しない限り個々のフェライト粒子の集合体を意味し、また単に粒子とは、個々のフェライト粒子をいう。
これらFe、Mg、Ti及びSrの含有量は、下記によって測定される。
フェライト粒子(フェライトキャリア芯材)0.2gを秤量し、純水60mlに1Nの塩酸20ml及び1Nの硝酸20mlを加えたものを加熱し、フェライト粒子を完全溶解させた水溶液を準備し、ICP分析装置(島津製作所製ICPS−1000IV)を用いてFe、Mg、Ti及びSrの含有量を測定した。
測定装置としてパナリティカル社製「X’PertPRO MPD」を用いた。X線源としてCo管球(CoKα線)を、光学系として集中光学系及び高速検出器「X‘Celarator」を用いて、測定は0.2°/secの連続スキャンで行った。測定結果は通常の粉末の結晶構造解析と同様に解析用ソフトウエア「X’Pert HighScore」を用いてデータ処理し、結晶構造の同定し、得られた結晶構造を精密化することで重量存在比率を算出した。存在比率の算出に際してマグネシウムフェライトとFe3O4のピークの分離が難しいためスピネル相として取り扱い、それ以外の結晶構造はそれぞれの存在比率を算出した。なお、結晶構造の同定を行う際にFe、Oを必須元素としMg、Ti、Srは含有する可能性のある元素とした。また、X線源についてはCu管球でも問題なく測定できるが、Feを多く含んだサンプルの場合には測定対象となるピークと比較してバックグラウンドが大きくなるので、Co管球を用いる方が好ましい。また、光学系は平行法でも同様の結果が得られるが、X線強度が低く測定に時間がかかるため集中光学系での測定が好ましい。さらに、連続スキャンの速度は特に制限はないが結晶構造の解析を行う際に十分なS/N比を得るために、スピネル構造のメインピークである(311)面のピーク強度が約50000cpsとなるようにし、粒子の特定の優先方向への配向がないようにサンプルセルにキャリア芯材をセットし測定を行った。
この電気抵抗は、下記によって測定される。
電極間間隔1mm又は6.5mmで非磁性の平行平板電極(10mm×40mm)を対向させ、その間に、試料(フェライト粒子)200mgを秤量して充填する。磁石(表面磁束密度:1500Gauss、電極に接する磁石の面積:10mm×30mm)を平行平板電極に付けることにより電極間に試料を保持させ、250V又は500Vの電圧を印加し、250V又は500Vの印加電圧における抵抗を絶縁抵抗計(SM−8210、東亜ディケーケー(株)製)にて測定した。
振動試料型磁気測定装置(型式:VSM−C7−10A(東英工業社製))を用いた。測定試料(フェライト粒子)は、内径5mm、高さ2mmのセルに詰めて上記装置にセットした。測定は、印加磁場を加え、1K・1000/4π・A/mまで掃引した。次いで、印加磁場を減少させ、記録紙上にヒステリシスカーブを作成した。このカーブのデータより印加磁場が1K・1000/4π・A/mにおける磁化を読み取った。
このBET比表面積の測定は、比表面積測定装置(型式:Macsorb HM model−1208(マウンテック社製))を用いた。測定試料を比表面積測定装置専用の標準サンプルセルに約5〜7g入れ、精密天秤で正確に秤量し、測定ポートに試料(フェライト粒子)をセットし、測定を開始した。測定は1点法で行い、測定終了時に試料の重量を入力すると、BET比表面積が自動的に算出される。なお、測定前に前処理として、測定試料を薬包紙に20g程度を取り分けた後、真空乾燥機で−0.1MPaまで脱気し−0.1MPa以下に真空度が到達していることを確認した後、200℃で2時間加熱した。
環境:温度;10〜30℃、湿度;相対湿度で20〜80% 結露なし
この体積平均粒径は、レーザー回折散乱法により測定した。装置として日機装株式会社製マイクロトラック粒度分析計(Model9320−X100)を用いた。屈折率は2.42とし、25±5℃、湿度55±15%の環境下で測定を行った。ここで言う体積平均粒径(メジアン径)とは、体積分布モード、ふるい下表示での累積50%粒子径である。分散媒には水を用いた。
体積抵抗率は次のようにして測定される。すなわち、N/N環境下、断面積が4cm2のフッ素樹脂製のシリンダーに高さ4mmとなるように試料を充填した後、両端に電極を取り付け、さらにその上から1Kgの分銅を乗せて抵抗を測定する。電極にはエレクトロメーター(KEITHLEY社製 絶縁抵抗計model6517A)をつなぎ、印加電圧を変化させながら電流値を測定し、エレクトロメーターの定格出力である1mAを超える直前の印加電圧と測定した電流から体積抵抗を算出した。なお、測定条件はエレクトロメーターのSTAIRCASEモードを使用し、電圧印加を2.5Vから開始し、2.5V刻みで1000Vまで階段状に変化させるようにした。また、各印加電圧において2.5秒間維持した。
次に、本発明に係る電子写真現像剤用キャリア芯材及びキャリアの製造方法について説明する。
Fe及びMgの各化合物、さらに必要に応じてTi等の化合物を粉砕、混合、仮焼した後、ロッドミルで粉砕し、フェライト芯材用仮焼粉(粒子)とする。
上記と同様に、Fe及びMgの各化合物、さらに必要に応じてTi等の化合物を粉砕、混合し、大気中で仮焼した後、ロッドミルで粉砕し、フェライト被覆用仮焼粉とする。このフェライト被覆用仮焼粉は、フェライト芯材用仮焼粉よりも体積抵抗が大きい。
上記のようにして得られたフェライト芯材用粒子にフェライト被覆用粒子を添加し、混合ミルで混合し、フェライト粒子用原料とした。このフェライト粒子用原料を不活性雰囲気又は弱酸化性雰囲気、例えば窒素雰囲気下や酸素濃度が3体積%以下の窒素と酸素の混合ガス雰囲気下、950〜1230℃で行う。
次に、本発明に係る電子写真用現像剤について説明する。
本発明に係る電子写真現像剤は、上述した電子写真現像剤用フェライトキャリアとトナーとからなるものである。
(フェライト芯材用粒子の調製)
Fe2O3を85.54モル、Mg(OH)2を9.55モル、SrCO3を1.03モル及びTiO2を3.87モルとなるように秤量し、さらに、還元剤としてカーボンブラックを原料重量に対して1.25重量%添加したものを混合、粉砕後、ローラーコンパクターでペレット化した。得られたペレットを1000℃にて酸素濃度0体積%下の窒素雰囲気下、ロータリー式の焼成炉で仮焼成をおこなった。これをロッドミルにて粉砕したものをフェライト芯材用仮焼粉とした。
(フェライト被覆用粒子の調製)
Fe2O3を75.49モル、Mg(OH)2を19.87モル、SrCO3を0.98モル及びTiO2を3.66モルとなるように秤量し、粉砕後、ローラーコンパクターでペレット化した。得られたペレットを1000℃にて大気雰囲気下、ロータリー式の焼成炉で仮焼成をおこなった。これをロッドミルにて粉砕したものをフェライト被覆用仮焼粉とした。
(フェライト被覆用粒子の調製)
Fe2O3を66.45モル、Mg(OH)2を29.15モル、SrCO3を0.93モル及びTiO2を3.47モルとなるようにした以外は調製例2と同様の方法でフェライト被覆用粒子を得た。
(フェライト被覆用粒子の調製)
Fe2O3を58.31モル、Mg(OH)2を37.51モル、SrCO3を0.88モル及びTiO2を3.3モルとなるようにした以外は調製例2と同様の方法でフェライト被覆用粒子を得た。
調製例2で得られたフェライト被覆用粒子を脱バインダー処理済みの調製例1で得られたフェライト芯材用粒子に対して7.5重量%添加し、混合ミルで15分間混合撹拌した。得られた混合物を80メッシュの振動ふるいで凝集体をほぐし、フェライト粒子用原料とした。
フェライト被覆用粒子を調製例3で得られたものとした以外は、実施例1と同様にしてフェライト粒子(フェライトキャリア芯材)を得た。
フェライト被覆用粒子を調製例4で得られたものとした以外は、実施例1と同様にしてフェライト粒子(フェライトキャリア芯材)を得た。
フェライト被覆用粒子の添加量を5重量%とした以外は、実施例2と同様にしてフェライト粒子(フェライトキャリア芯材)を得た。
フェライト被覆用粒子の添加量を10重量%とした以外は、実施例2と同様にしてフェライト粒子(フェライトキャリア芯材)を得た。
本焼成温度を1060℃とした以外は、実施例2と同様にしてフェライト粒子(フェライトキャリア芯材)を得た。
本焼成温度を1200℃とした以外は、実施例2と同様にしてフェライト粒子(フェライトキャリア芯材)を得た。
ビーズミルの粉砕時間を2hrとした以外は、実施例2と同様にしてフェライト粒子(フェライトキャリア芯材)を得た。
ビーズミルの粉砕時間を0.5hrとした以外は、実施例2と同様にしてフェライト粒子(フェライトキャリア芯材)を得た。
フェライト被覆粒子を添加しなかった以外は、実施例1と同様にしてフェライト粒子(フェライトキャリア芯材)を得た。
フェライト被覆用粒子の添加量を15重量%とした以外は、実施例1と同様にしてフェライト粒子(フェライトキャリア芯材)を得た。
比較例1で得られたフェライト粒子をさらに大気中にて540℃で表面酸化処理した以外は、実施例1と同様にしてフェライト粒子(フェライトキャリア芯材)を得た。
比較例1で得られたフェライト粒子をさらに大気中にて650℃で表面酸化処理した以外は、実施例1と同様にしてフェライト粒子(フェライトキャリア芯材)を得た。
JIS Z 2504に準拠して測定した。詳細は次の通りである。
1.装置
粉末見掛密度計は漏斗、コップ、漏斗支持器、支持棒及び支持台から構成されるものを用いる。天秤は、秤量200gで感量50mgのものを用いる。
2.測定方法
(1)試料は、少なくとも150g以上とする。
(2)試料は孔径2.5+0.2/−0mmのオリフィスを持つ漏斗に注ぎ流れ出た試料が、コップ一杯になってあふれ出るまで流し込む。
(3)あふれ始めたら直ちに試料の流入をやめ、振動を与えないようにコップの上に盛り上がった試料をへらでコップの上端に沿って平らにかきとる。
(4)コップの側面を軽く叩いて、試料を沈ませコップの外側に付着した試料を除去して、コップ内の試料の重量を0.05gの精度で秤量する。
3.計算
前項2−(4)で得られた測定値に0.04を乗じた数値をJIS−Z8401(数値の丸め方)によって小数点以下第2位に丸め、「g/cm3」の単位の見掛け密度とする。
JIS Z2502(金属粉の流動性試験法)によって測定される。
フェライト粒子の1K・1000/4π・A/mの磁場をかけたときの磁化をδ本体Am2/kgとし、軸に直交する方向に100mTのピーク磁束密度をもつ領域を有する円筒スリーブ上に、該フェライト粒子を磁気的に保持し、該ピーク磁束密度を有する磁極領域のみを開口し、該円筒スリーブを10分間回転し、回転軸に直交する方向に重力の3倍の脱離力を付与して、開口部より脱離した脱離フェライト粒子の1K・1000/4π・A/mの磁場をかけたときの磁化をδ飛散物Am2/kgとした。δ飛散物/δ本体が大きいことは、実使用上においてキャリアがマグネットロールから脱離しやすいことを意味し、キャリア飛散によって感光体を傷付けたり、白斑が発生する等の不具合を生じることとなる。
試料(フェライト粒子)と、フルカラープリンターに使用されている市販の負極性トナーで平均粒径が約6μmのものを、トナー濃度を6.5重量%(トナー重量=3.25g、フェライトキャリア芯材(フェライト粒子)重量=46.75g)に秤量した。秤量したフェライトキャリア芯材及びトナーを、後述の各環境下に12時間以上暴露した。その後、フェライトキャリア芯材とトナーを50ccのガラス瓶に入れ、100rpmの回転数にて、30分間撹拌を行った。
帯電量測定装置として、直径31mm、長さ76mmの円筒形のアルミ素管(以下、スリーブ)の内側に、N極とS極を交互に合計8極の磁石(磁束密度0.1T)を配置したマグネットロールと、該スリーブと5.0mmのGapをもった円筒状の電極を、該スリーブの外周に配置した。
このスリーブ上に、現像剤0.5gを均一に付着させた後、外側のアルミ素管は固定したまま、内側のマグネットロールを100rpmで回転させながら、外側の電極とスリーブ間に、直流電圧2000Vを60秒間印加し、トナーを外側の電極に移行させた。このとき、円筒状の電極にはエレクトロメーター(KEITHLEY社製 絶縁抵抗計model6517A)をつなぎ、移行したトナーの電荷量を測定した。
60秒経過後、印加していた電圧を切り、マグネットロールの回転を止めた後、外側の電極を取り外し、電極に移行したトナーの重量を測定した。
測定された電荷量と移行したトナー重量から、帯電量を計算した。
常温常湿(N/N)環境=温度20〜25℃、相対湿度50〜60%
低温低湿(L/L)環境=温度10〜15℃、相対湿度10〜15%
高温高湿(H/H)環境=温度30〜35℃、相対湿度80〜85%
実施例1で得られたフェライトキャリア芯材(フェライト粒子)に100重量部に一次平均粒径0.4μmのアクリル樹脂粉末を3重量部添加し、容積3LのV型混合機で10分間混合し、得られた混合物を240℃設定の熱風乾燥機に2時間入れて樹脂の溶融を行いフェライトキャリア芯材に樹脂被覆を行った。その後、凝集粒子を解砕し樹脂被覆フェライトキャリアを得た。
実施例2で得られたフェライトキャリア芯材(フェライト粒子)を用いた以外は、実施例10と同様に樹脂被覆フェライトキャリアを得た。
実施例3で得られたフェライトキャリア芯材(フェライト粒子)を用いた以外は、実施例10と同様に樹脂被覆フェライトキャリアを得た。
実施例4で得られたフェライトキャリア芯材(フェライト粒子)を用いた以外は、実施例10と同様に樹脂被覆フェライトキャリアを得た。
実施例5で得られたフェライトキャリア芯材(フェライト粒子)を用いた以外は、実施例10と同様に樹脂被覆フェライトキャリアを得た。
実施例6で得られたフェライトキャリア芯材(フェライト粒子)を用いた以外は、実施例10と同様に樹脂被覆フェライトキャリアを得た。
実施例7で得られたフェライトキャリア芯材(フェライト粒子)を用いた以外は、実施例10と同様に樹脂被覆フェライトキャリアを得た。
実施例8で得られたフェライトキャリア芯材(フェライト粒子)を用いた以外は、実施例10と同様に樹脂被覆フェライトキャリアを得た。
実施例9で得られたフェライトキャリア芯材(フェライト粒子)を用いた以外は、実施例10と同様に樹脂被覆フェライトキャリアを得た。
Claims (6)
- 粒子表面近傍にFe及びMgを含有する複合酸化物粒子が固溶し、複合酸化物粒子の含有量が1.96〜10.7重量%であるフェライト粒子からなり、
当該フェライト粒子は粒子内部と粒子表面近傍とでFe及びMg含有量が異なることを特徴とする電子写真現像剤用フェライトキャリア芯材。 - 上記複合酸化物粒子の結晶構造は、スピネル相及びコランダム構造を有する請求項1に記載の電子写真現像剤用フェライトキャリア芯材。
- 上記複合酸化物粒子にTi及び/又はSrが含有される請求項1又は2に記載の電子写真現像剤用フェライトキャリア芯材。
- 請求項1〜3のいずれかに記載のフェライトキャリア芯材の表面に樹脂を被覆してなる電子写真現像剤用フェライトキャリア。
- 請求項4に記載のフェライトキャリアとトナーとからなる電子写真現像剤。
- 補給用現像剤として用いられる請求項5に記載の電子写真現像剤。
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