JP6041994B2 - 溶接ガン用保護カバー - Google Patents

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Description

本発明は、ガイド溝式の溶接ガンに用いて好適な溶接ガン用保護カバーに関する。
ロボット等に搭載する溶接ガンとして、従来、ガン本体に固定した固定ガンアームと、固定ガンアームに対向する可動ガンアームと、ガン本体側に設けた駆動装置とを備え、可動ガンアームをガン本体側に形成したガイド溝に沿って移動自在なアームホルダに連結し、駆動装置によりアームホルダを介して可動ガンアームを開閉作動させるようにしたガイド式のものが知られている。
かかる溶接ガンにおいて、可動ガンアームを閉じて固定ガンアームと可動ガンアームの先端の電極チップ間にワークを挟み、スポット溶接を行うと、ワークの打点部から飛来するスパッタが両ガンアーム間の隙間を通してガン本体内に侵入するおそれがある。すなわち、ガン本体の内部機構がスパッタで汚損され、ガン本体の耐久性が低下する一要因になっている。
そのために、従来では、特許文献1で、シート状のカバー部材を設け、カバー部材の一端部を、可動ガンアームの閉じ状態における固定ガンアームと可動ガンアームとの間の隙間の位置するガン本体の部分に固定し、カバー部材の他端部をアームホルダに固定するものが開示されている。これによれば、可動ガンアームの開閉動作に伴いカバー部材が展開及び折畳まれ、ガン本体に対するスパッタの侵入経路がカバー部材により可動ガンアームの開閉に係わりなく常に遮蔽される。
特開平11−245051号公報
しかしながら、特許文献1に開示されたカバー部材にあっては、電極とワークとの接触位置よりガン本体方向へ飛来するスパッタの一部をガードすることしかできず、スパッタの飛来経路によっては、ガン本体への侵入を防止しきれない場合がある。
すなわち、一台のロボット等に複数の溶接ガンを搭載したものがある。この場合、一台の溶接ガンが可動し、他の溶接ガンは可動ガンアームを開いて休止している状況下では、稼働溶接ガンから飛来するスパッタの飛来経路が、休止溶接ガンのカバー部材で防止しきれる飛来経路とは異なるので、ガン本体内にスパッタが侵入する。
本発明は、溶接時に発生するスパッタ等がガン本体へ侵入することを確実に防止して、溶接ガンの耐久性をより一層向上させることができる溶接ガン用保護カバーを提供することを目的とする。
(1)の発明は、ガン本体に固定された固定ガンアームと、該固定ガンアームに対向する可動ガンアームと、ガン本体側に設けられた駆動装置とを備え、前記可動ガンアームがガン本体側に形成されたガイド溝に沿って移動自在なアームホルダに連結され、前記駆動装置により前記アームホルダを介して前記可動ガンアームが開閉作動する溶接ガンに用いる保護カバーにおいて、前記可動ガンアーム又は前記固定ガンアームが挿通し、少なくとも前記ガン本体を覆う両端開放の筒状で形状変化に追従可能な難燃性素材の保護手段と、前記可動ガンアームを突出させ、前記保護手段の一端開口部を狭口にした状態で維持することができる可動ガンアーム止め手段と、前記固定ガンアームを突出させ、前記保護手段の他端開口部を狭口にした状態で維持することができる固定ガンアーム止め手段と、を備えることを特徴とする。
(1)の発明によれば、ガン本体が柔軟性のある保護カバーで覆われる。これにより、溶接時に発生するスパッタ等が可動ガンアームの開閉状態如何に拘わらずガン本体内に侵入することが防止され、ガン本体の内部機構が常に綺麗な状態を保ち稼働できるので、溶接ガンの耐久性を向上できる。
(2)(1)の発明において、前記保護手段の少なくとも前記可動ガンアームと前記固定ガンアームとの間に位置する部分に、それ以外の一般部と異なり、前記可動ガンアームの開閉作動に対応して伸縮可能な特別部が設けられていることが好ましい。
(2)の発明によれば、可動ガンアームの繰り返しの開閉作動に十分に対応することができ、保護カバーの長寿命化が図れる。
(3)(1)又は(2)の発明において、前記保護手段は、前記固定ガンアームを囲う第1の切欠き部と、前記ガン本体の左右一対の側板を囲う第2の切欠き部と、を備えることが好ましい。
(3)の発明によれば、ガン本体が保護手段により、より一層隙間なく覆われ、スパッタ等の侵入がより確実に防止される。
本発明によれば、溶接時に発生するスパッタ等がガン本体へ侵入することを確実に防止して、溶接ガンの耐久性をより一層向上させることができる溶接ガン用保護カバーを提供することができる。
本発明の一実施形態を示す、保護カバーを装着した溶接ガンの全体側面図である。 図1の溶接ガンの正面図である。 図1の溶接ガンの平面図である。 保護カバー単体の折畳み時の正面図である。 保護カバー単体の折畳み時の背面図である。 保護カバー単体の折畳み時の平面図である。 保護カバー単体の展開時の斜視正面図である。 保護カバー単体の展開時の斜視背面図である。
本発明に係る溶接ガン用保護カバーの一実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。
図1は本発明の一実施形態を示す、保護カバーを装着した溶接ガンの全体側面図、図2は図1の溶接ガンの正面図、図3は図1の溶接ガンの平面図、図4は保護カバー単体の折畳み時の正面図、図5は保護カバー単体の折畳み時の背面図、図6は保護カバー単体の折畳み時の平面図、図7は保護カバー単体の展開時の斜視正面図、図8は保護カバー単体の展開時の斜視背面図である。
図1から図3に示すように、この溶接ガン10は、ガイド溝式の溶接ガンであり、しかも、サーボモータを駆動源に用いるいわゆるサーボガンである。
溶接ガン10は、ガン本体11と、固定ガンアーム12と、アームホルダ13と、可動ガンアーム14と、モータ駆動ユニット(駆動装置)15と、トランス16とを備える。
ガン本体11の左右1対の側板11aには、上下方向に延びて、上端部が後方へ湾曲した逆J字状のガイド溝17が、互いに対向して形成されている。
固定ガンアーム12は、基端部がガン本体11の下部に固定されて、ガン本体11から前方(図1で右方)へ延びる。固定ガンアーム12の先端部には、電極チップ18が上向きに取り付けられている。
アームホルダ13は、ガン本体11の側板11a間に配置される。アームホルダ13には、各々ほぼ水平に貫通する上下2本のガイドピン19,20が取り付けられている。
ガイドピン19,20の両端部におけるピン周りには、ガイド溝17と係合する図示しないローラフォロアが取り付けられる。
そのため、上下のガイドピン19,20のローラフォロアが、ガイド溝17に沿って移動することにより、アームホルダ13は、ガイド溝17に沿って移動する。
可動ガンアーム14は、基端部がアームホルダ13に固定されて、アームホルダ13から前方(図1で右方)へ延びる。可動ガンアーム14の先端部には、電極チップ23が下向きに取り付けられている。
アームホルダ13がガイド溝17に沿って移動するのにともない、可動ガンアーム14はアームホルダ13と一体となってガイド溝17に沿って移動する。
モータ駆動ユニット15は、そのユニットハウジング24内に図示しないサーボモータ、送りねじ機構、加圧ロッド等に加えてエンコーダ27を収容する。
ユニットハウジング24は、ガン本体11の両側板11aの下端部に一体に固定される。
サーボモータと加圧ロッドとは、サーボモータの回転運動が送りねじ機構を介して加圧ロッドの軸線方向の進退運動(上下運動)に変換するように連結される。
加圧ロッドの先端部は図示しないナックルを介してアームホルダ13の下側のガイドピン20に取り付けられる。
エンコーダ27は、固定ガンアーム12の電極チップ18に対して、可動ガンアーム14の電極チップ23がどの位置まで移動したとき両電極チップ23,18間に電流を流すかそのタイミングを的確に決定するため、及び可動ガンアーム14の動作を制御するために、サーボモータの回転角度を検出する。
トランス16は、モータ駆動ユニット15の外側に取り付けられる。トランス16は、可動ガンアーム14の電極チップ23と固定ガンアーム12の電極チップ18とでワーク(板材)を挟持したとき、電極チップ23,18間に溶接電流を流す。
上記のように構成された溶接ガン10は、サーボモータを駆動させると加圧ロッドが上下動して、加圧ロッドのナックルが取り付けられたガイドピン20を介してアームホルダ13が上下動し、これにより可動ガンアーム14が開閉する。
可動ガンアーム14が閉じたとき、その電極チップ23と固定ガンアーム12の電極チップ18との間にワーク(板材)を挟持してスポット溶接を行う。
そして、本実施形態では、溶接ガン10のガン本体11は、保護カバー30ですっぽり覆われる。
保護カバー30は、図3から図8に示すように、カバー本体(保護手段)31と、第1の紐(可動ガンアーム止め手段)36a,36bと、第2の紐33(固定ガンアーム止め手段)と、を備える。
カバー本体31は、両端開放の筒状のもので、その下端開口部(他端開口部)から開いた状態の可動ガンアーム14を挿通することで、ガン本体11を覆うべく装着される。カバー本体31は、形状変化に追従できる、ザイロン(商品名)等の合成繊維製の糸をニット編みした難燃性生地(素材)を二枚重ねして(一枚でも良い)作られる。
また、カバー本体31は、径方向へ伸縮可能に繊維が筒軸方向に配向された一般部31aと、可動ガンアーム14と固定ガンアーム12との間に位置して、筒軸方向へ伸縮可能に繊維が周方向に配向された特別部31bと、を有する。具体的には、一般部31aと特別部31bとは別体に形成されて、一般部31aに切り抜かれた矩形状の孔の縁部に、同じく矩形状の特別部31bがザイロン(商品名)等の合成繊維製の糸を用いて縫合される。
また、カバー本体31には、正面下部に位置して、すなわち特別部31bの下方に位置して、固定ガンアーム12を囲う第1の切欠き部32と、背面下部に位置して、ガン本体11の左右一対の側板11aを囲う左右一対の第2の切欠き部34が形成される。
第1の紐36a,36bは、ザイロン(商品名)等の合成繊維製の難燃ロープであり、カバー本体31の上端開口部(一端開口部)に正面側と背面側の半周分に亘って形成された糸通し用袋状部37a,37bにそれぞれ挿通される。また、第1の紐36a,36bは、互いの両端部を結ぶことで、可動ガンアーム14を突出させ、カバー本体31の上端開口部を狭口にした状態で維持することが可能になっている。
第2の紐33は、ザイロン(商品名)等の合成繊維製の難燃ロープあり、第1の切欠き部32の切欠き縁部に形成された糸通し用袋状部38に挿通される。また、第2の紐33は、両端部を結ぶことで、固定ガンアーム12を突出させ、カバー本体31の下端開口部を狭口にした状態で維持することが可能になっている。
左右一対の第2の切欠き部34には糸通し用袋状部39がそれぞれ形成され、これらの糸通し用袋状部39に第3の紐35がそれぞれ挿通される。左右一対の第3の紐35は、ザイロン(商品名)等の合成繊維製の難燃ロープであり、それぞれ互いの両端部を結ぶことで、ガン本体11の左右一対の側板11aを囲う左右一対の第2の切欠き部34を締め付ける。
このようにして本実施形態によれば、ガイド式の溶接ガン10に、可動ガンアーム14又は固定ガンアーム12を貫通しガン本体11を覆うことができる、筒状で形状変化に追従できる難燃性生地のカバー本体31と、可動ガンアーム14を突出させ、上端開口部を狭口にした状態で維持することができる第1の紐36a,36bと、固定ガンアーム12を突出させ、下端開口部を狭口にした状態で維持することができる第2の紐33とを備えた保護カバー30を装着した。
これによれば、少なくともガン本体11が柔軟性のある保護カバー30ですっぽり覆われる。よって、溶接時に発生するスパッタ等が可動ガンアーム14の開閉状態如何に拘わらずガン本体11内に侵入することが防止され、ガン本体11の内部機構が常に綺麗な状態を保ち稼働できるので、溶接ガン10の耐久性が向上される。また、一台のロボット等に複数の溶接ガン10を搭載したものにおいて、一台の溶接ガン10が可動し、他の溶接ガン10は可動ガンアーム14を開いて休止している状況下であっても、当該休止している溶接ガン10のガン本体11内にスパッタ等は侵入しない。
また、カバー本体31の可動ガンアーム14と固定ガンアーム12との間に位置する部分に、それ以外の一般部31aと異なり、可動ガンアーム14の開閉作動に対応して伸縮可能な特別部31bを設けたので、可動ガンアーム14の繰り返しの開閉作動に十分に対応することができ、保護カバー30の長寿命化が図れる。
また、カバー本体31は、固定ガンアーム12を囲う第1の切欠き部32と、ガン本体11の左右一対の側板11aを囲う左右一対の第2の切欠き部34と、を備えるので、ガン本体11がカバー本体31により、より一層隙間なく覆われ、スパッタ等の侵入がより確実に防止される。
これらの結果、溶接時に発生するスパッタ等がガン本体11の内部へ侵入することを確実に防止して、溶接ガン10の耐久性をより一層向上させることができる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、カバー本体の素材や形状の変更、紐の素材変更等の各種変更が可能であることは言うまでもない。
10 溶接ガン
11 ガン本体
12 固定ガンアーム
13 アームホルダ
14 可動ガンアーム
18,23 電極チップ
30 保護カバー
31 カバー本体
31a 一般部
31b 特別部
32 第1の切欠き部
33 第2の紐
34 第2の切欠き部
35 第3の紐
36a,36b 第1の紐

Claims (3)

  1. ガン本体に固定された固定ガンアームと、該固定ガンアームに対向する可動ガンアームと、ガン本体側に設けられた駆動装置とを備え、前記可動ガンアームがガン本体側に形成されたガイド溝に沿って移動自在なアームホルダに連結され、前記駆動装置により前記アームホルダを介して前記可動ガンアームが開閉作動する溶接ガンに用いる保護カバーにおいて、
    前記可動ガンアーム又は固定ガンアームが挿通し、少なくとも前記ガン本体を覆う両端開放の筒状で形状変化に追従可能な難燃性素材の保護手段と、
    前記可動ガンアームを突出させ、前記保護手段の一端開口部を狭口にした状態で維持する可動ガンアーム止め手段と、
    前記固定ガンアームを突出させ、前記保護手段の他端開口部を狭口にした状態で維持する固定ガンアーム止め手段と、
    を備えることを特徴とする溶接ガン用保護カバー。
  2. 前記保護手段の少なくとも前記可動ガンアームと前記固定ガンアームとの間に位置する部分に、それ以外の一般部と異なり、前記可動ガンアームの開閉作動に対応して伸縮可能な特別部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の溶接ガン用保護カバー。
  3. 前記保護手段は、前記固定ガンアームを囲う第1の切欠き部と、前記ガン本体の左右一対の側板を囲う第2の切欠き部と、を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の溶接ガン用保護カバー。
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