JP6046112B2 - ウキクサ類を用いた堆肥の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は,ウキクサ類を用いた堆肥の製造方法に関する。本発明は,具体的には,農業廃棄物にウキクサ類を混合し,堆肥を得る方法に関する。
従来から,植物の油脂分を搾油し,植物性油を得る方法が知られている。パーム油はアブラヤシから搾油され,様々な用途に利用されている。
パーム搾油工程において油脂分を搾油した後には,大量の廃棄物と廃水が生じる。パーム搾油後の廃棄物は,パーム搾油残渣(EFB)と呼ばれ,パーム搾油後の廃水は,パーム搾油廃水は(POME)と呼ばれている。
現在は,これらのパーム搾油残渣及びパーム搾油廃水のほとんどが,廃棄処分されており,有効活用がされていない。また,これらのパーム搾油残渣及びパーム搾油廃水からは,メタンガスや温室効果ガスが発生するため,環境保護の観点から問題となっている。
非特許文献1には,パーム廃液とパーム残渣を堆肥として畑に戻す方法が開示されている。非特許文献1では,パーム廃液とパーム残渣の混合物を再利用することで,メタンガスだけでなく温室効果ガス(GHG)の排出を抑制することができるとされている。
Comparison of different treatment options for palm oil productionwaste on a life cycle basis, Int J Life Cycle Assess, 2010,15:907-915
しかし,非特許文献1に開示された方法では,粒度が細かく,熟度の高い堆肥を得ることができないという問題があった。つまり,パーム搾油残渣を,熟度の高い堆肥に代えて再活用する方法は,未だ見つかっていない。
そこで,本発明は,パーム搾油残渣などの農業廃棄物から効果的に堆肥を製造し,農業廃棄物を有資源化する方法を提供することを目的とする。
本発明の第1の側面は,ウキクサ類を用いた堆肥の製造方法に関する。すなわち,本発明は,農業廃棄物を,利用可能な堆肥として回収する方法に関する。
ウキクサ類を用いた堆肥の製造方法は,ウキクサ混合物を得る工程と,堆肥を得る培養工程を含む。
農業廃棄物には,アブラヤシなどの植物性残渣が含まれる。植物性残渣は,植物から果汁,果肉及び油脂分を採取した後の固形状の廃棄物をいう。ウキクサ類は,水培養系で培養されたウキクサ類を回収したものである。ウキクサ混合物を得る工程は,農業廃棄物とウキクサ類を混合し,農業廃棄物とウキクサ類の混合物を得る工程である。培養工程は,ウキクサ混合物を培養し,堆肥を得る工程である。
上記構成を有することにより,本発明は,粒度の細かい堆肥を得ることができる。また,農業廃棄物とウキクサ類を混合し培養することにより,熟成された堆肥を得ることができる。
本発明の好ましい態様は,ウキクサ混合物は,さらに,種菌を含有するものである。
上記構成を有することにより,本発明は,堆肥の熟成を促進させることができる。これにより,短期間の間に,熟度の高い堆肥を得ることができる。
本発明の好ましい態様は,農業廃棄物が,パーム搾油残渣である。
上記構成を有することにより,本発明は,パーム搾油工程で得られる大量の残渣を有効活用することができる。
本発明の好ましい態様は,ウキクサ類が,ミジンコウキクサ,コウキクサ,ウキクサ,アカウキクサ(アゾラ),ホテイアオイ,ボタンウキクサ,オオカナダモ,コカナダモ,オオフサモ,及びサンショウモからなる群より選ばれる1又は2種以上のウキクサである。
上記構成を有することにより,本発明は,堆肥の熟成を促進させることができる。これにより,熟度の高い堆肥を得ることができる。
本発明の好ましい態様は,ウキクサ類は,パーム搾油廃液を含む培養液でウキクサ類を培養し,生育したウキクサ類を回収して得られるものである。
上記構成を有することにより,本発明は,パーム搾油廃液及びパーム搾油残渣のどちらも有資源化することができる。また,パーム搾油廃液を含む培養液で培養したウキクサ類は,堆肥の有効成分である有機リン酸,窒素,カリウムといった成分を豊富に含んでいるため,より栄養価の高い堆肥を得ることができる。
本発明の好ましい態様は,培養工程は,15℃以上110℃以下の環境下で1週間以上12ヶ月以下の間,前記ウキクサ混合物を培養させる工程である。
上記構成を有することにより,本発明は,堆肥の熟成を促進させることができる。これにより,短期間の間に,熟度の高い堆肥を得ることができる。
本発明の好ましい態様は,培養工程が,ウキクサ混合物を混合攪拌する工程をさらに含むものである。
上記構成を有することにより,本発明は,好気性の種菌を活性化することができ,堆肥の熟成をより促進させることができる。これにより,短期間の間に,熟度の高い堆肥を得ることができる。
本発明の好ましい態様は,ウキクサ混合物が,ウキクサ混合物を100重量部としたときに,25重量%以上99重量%以下の農業廃棄物と0.1重量%以上20重量%以下の種菌を含有するものである。
上記構成を有することにより,本発明は,堆肥の熟成を効率良く促進させることができる。これにより,短期間の間に,熟度の高い堆肥を得ることができる。
本発明の第2の側面は,上述した堆肥の製造方法により得られた堆肥に関する。
上述した方法で得られた堆肥は,粒度が細かく,熟成が進んでいる。このため,使い勝手がよく,栄養価の高い堆肥として有用性が高い。
また,本発明に係る堆肥は,堆肥中に農業廃棄物由来の繊維質を含有するため,水分や栄養分を堆肥中に効率良く蓄えておくことができる。これにより,保肥性の高い堆肥を得ることができる。さらに,本発明に係る堆肥は,堆肥中に微生物を多く保持でき,土壌改良能を有するため,堆肥としての利用価値が高い。
本発明によれば,効果的に農業廃棄物を有資源化できる方法を提供できる。具体的には,パーム残渣から,堆肥を得る方法を提供できる。
図1は,農業廃棄物から完熟堆肥を作成する工程をフローチャートで示した図である。 図2は,培養前のパーム搾油残渣とウキクサの様子を示す図である。 図3は,培養後のパーム搾油残渣とウキクサの様子を示す図である。 図4は,培養後のパーム搾油残渣とウキクサの様子を示す図である。 図5は,パーム搾油残渣とウキクサの培養工程の経時変化示す図である。 図6は,パーム搾油残渣とウキクサ及び種菌の混合比率を変えて培養した結果を示す図である。
本発明のウキクサ類を用いた堆肥の製造方法は,図1に示すように,農業廃棄物とウキクサ類を混合・攪拌し,培養することによって熟度の高い堆肥を得るものである。本発明は,農業廃棄物とウキクサ類を混合し,培養することによって,粒度が細かく,栄養価の高い堆肥を得ることができる。
ウキクサ類を用いた堆肥の製造方法は,ウキクサ混合物を得る工程と,堆肥を得る培養工程を含む。
農業廃棄物は,アブラヤシなどの植物性残渣を含むものをいう。植物性残渣は,植物から果汁,果肉及び油脂分を採取した後の固形状の廃棄物をいう。ウキクサ類は,水培養系で培養されたウキクサ類を回収したものである。ウキクサ混合物を得る工程は,農業廃棄物とウキクサ類を混合し,農業廃棄物とウキクサ類の混合物を得る工程である。培養工程は,ウキクサ混合物を培養し,堆肥を得る工程である。
(1.農業廃棄物について)
農業廃棄物を得る工程は,アブラヤシ,トウモロコシ又はココナツといった植物の残渣を得る工程である。植物の残渣は,植物から,果汁,果肉及び油脂分を採取した後の固形状の廃棄物をいう。農業廃棄物は,1種類の植物の残渣であってもよく,複数種の植物が混合されたものであってもよい。
農業廃棄物は,植物に残った果汁などの水分を含有したものであっても良い。また,乾燥させ,水分を除去した農業廃棄物を用いても良い。農業廃棄物は,水分含有率の高いウキクサ類と混合し,培養されるため,水分含有率が低い農業廃棄物でも用いることができる。
また,農業廃棄物は,植物性残渣以外の残渣が混合されたものであっても良い。例えば,動物の死骸や骨粉といった動物性残渣や,動植物を燃やした後の灰分を含有したものを用いても良い。本発明に用いることのできる農業廃棄物は,特定の植物性残渣のみに限られることがなく,多種多様な廃棄物を用いることができる。
パーム油を搾油したあとのアブラヤシの残渣(パーム搾油残渣)は,本発明に好適に用いることができる。アブラヤシの果肉と種子からはパーム油が採取され,パーム油は食品のみならず,化粧料などにも幅広く用いられている。アブラヤシは,そのパーム油を搾油することを目的として栽培されているため,パーム搾油残渣は大量に発生する。かつ,パーム搾油残渣は廃棄処分されているものであるため,安価に入手することができる。
パーム搾油残渣は,繊維状の固形残渣である。パーム搾油残渣の繊維質は,固くハンドリング性が悪い。また,パーム搾油残渣の繊維が互いに絡みあってブリック状になるため,埋め立て処理をするには広大な処理スペースが必要となる。また,パーム搾油残渣には水分が含まれているため,焼却処理をすることもエネルギーコスト上好ましくない。
本発明では,大量かつ安価に入手することができるパーム搾油残渣とウキクサ類を混合し,培養するだけで,簡単に堆肥を得ることができる。パーム搾油残渣とウキクサ類を混合し,培養によって熟成された堆肥は粒度が細かく,密度が高い。また,熟成後の堆肥に残るパーム搾油残渣の繊維質は柔軟化している。
本発明は,安価なパーム搾油残渣とウキクサ類を組み合わせて堆肥を製造しているため,原料コストを非常に低く抑えることができる。また,パーム搾油残渣とウキクサ類の混合物は,常温環境下に静置し,培養するだけで良いため,培養工程に特殊な装置が必要とされない。このため,本発明は製造コストも低く抑えることができる。
さらに,本発明は,メタンガスや温室効果ガスを発生させるパーム搾油残渣を有資源化することにより,メタンガスや温室効果ガスの発生を抑制することができる。これにより,環境への負荷を減らすことができる。
農業廃棄物は,破砕機にかけられ,細かく裁断されたものでも良い。パーム搾油残渣の繊維質は固く長いものであるため,繊維質を裁断することにより,ウキクサ類とより均一に混合することができる。これにより,より短期間で,より粒度の細かい堆肥を製造することができる。
(2.ウキクサ類について)
ウキクサ類は水生植物であり,水面に浮遊する状態で生育する植物である。ウキクサ類は,根を水中に垂らし,その根から栄養分を吸収し生育する。
ウキクサ類は,ミジンコウキクサ,コウキクサ,ウキクサ,アカウキクサ(アゾラ),ホテイアオイ,ボタンウキクサ,オオカナダモ,コカナダモ,オオフサモ,及びサンショウモからなる群より選ばれることが好ましい。これらのウキクサは,農業廃棄物と混合され熟成されることによって,良質な堆肥となる。
ウキクサ類は,ウキクサ類が栽培されている水培養系からウキクサ類を回収することで得ることができる。ウキクサ類には,パーム搾油廃水を添加した水培養系で栽培したものを用いても良い。パーム搾油廃水を添加した水培養系で栽培したウキクサ類には,デンプンが豊富に含まれているため,栄養価の高い堆肥を得ることができる。
ウキクサ類は,パーム搾油廃液を浄化できることが知られている(国際公開第2011―14516号パンフレット)。パーム搾油廃水を添加した水培養系でウキクサ類を培養し,パーム搾油廃水を浄化した後に,ウキクサ類を回収し,農業廃棄物と混合し堆肥とすることで,パーム搾油後の残渣及び廃水を有資源化し,有効活用することができる。
(3.混合物について)
農業廃棄物とウキクサ類は,混合され,15℃以上110℃以下の環境下で1週間以上12ヶ月以下の間,培養することにより成熟した堆肥となる。混合物の培養は,15℃以上110℃以下で行われれば良いが,20℃以上80℃以下であることが好ましく,30℃以上60℃以下であることがより好ましい。培養期間は,1週間以上培養期間があれば良いが,2ヶ月から12ヶ月程度の培養期間で堆肥が完全に熟成する。培養期間は,1週間以上12ヶ月以下であれば良く,2週間以上3ヶ月以下であれば好ましく,3週間以上2ヶ月以下であることがより好ましい。
培養工程は,農業廃棄物とウキクサ類の混合物を静置する工程である。農業廃棄物とウキクサ類の混合物は,水分や栄養分を与えることなく,培養されれば良い。ただし,農業廃棄物とウキクサ類が均一に混合され,空気が入り込むような隙間を形成するために,定期的に混合物を攪拌することが好ましい。攪拌を行う頻度は1〜3日に1回程度が好ましい。
培養工程では,混合物の発酵を進めるために,エアーを注入する装置を用いてエアーを注入しつつ培養を行なっても良い。
本発明では培養工程において,混合物にウキクサ類をさらに追加する工程を設けても良い。農業廃棄物とウキクサ類の混合物の発酵が進行している間に,さらにウキクサ類を追加することにより,混合物の発酵をより効率的に促進でき,培養期間を短縮することができる。また,混合物にウキクサ類をさらに追加することにより,窒素,リン酸,カリウムといった養分の多い堆肥を得ることができる。
混合物にウキクサ類をさらに追加する工程を設けることで,栄養価が高い堆肥を得ることができる。さらに,培養期間を短縮することができるため,製造コストを抑えることができる。
(4.種菌について)
農業廃棄物とウキクサ類の混合物には,さらに種菌が混合されることが好ましい。種菌は,混合物に添加されてもよく,農業廃棄物に付着した種菌を用いても良い。種菌の種類は,特に限定されるものではないが,土壌型菌種を用いることが好ましい。土壌型菌種としては,細菌,放線菌,糸状菌,硝化菌,光合成菌,酵母,芽胞形成好気性菌,通性嫌気性菌・胞子状菌,又は窒素固定菌のうち1種類以上を組み合わせて用いることができる。
本発明の好ましい態様は,ウキクサ混合物が,ウキクサ混合物を100重量部としたときに,農業廃棄物を25重量%以上99重量%以下,種菌を0.1重量%以上20重量%以下含有するものである。農業廃棄物の含有量は,25重量%以上99重量%以下であれば良いが,30重量%以上75重量%以下であることが好ましく,40重量%以上70重量%以下であることがより好ましい。また,種菌の含有量は,0.1重量%以上20重量%以下であれば良いが,3重量%以上重量15%以下であることが好ましく,5重量%以上10重量%以下であることがより好ましい。ウキクサ混合物を100重量%とし,そこから農業廃棄物及び種菌を除いた残りの重量部がウキクサ類の占める重量部となる。
農業廃棄物とウキクサ類の混合物に種菌を混合することにより,混合物の熟成を促進させることができる。混合物の熟成を促進させることにより,培養期間を短縮することができ,製造コストを大幅に下げることができる。
本発明により得られた堆肥は,粒度が細かく,ハンドリング性に優れている。また,堆肥の有効成分である,窒素,リン酸,カリウムを豊富に含むものである。また,本発明により得られた堆肥は,ウキクサ由来のアミノ酸や有機リン酸といった有効成分を含むものである。このため,堆肥として有効に利用され得る。
また,本発明により得られた堆肥は,堆肥中に農業廃棄物由来の繊維質を含有するため,水分や栄養分を堆肥中に効率良く蓄えておくことができる。これにより,保肥性の高い堆肥を得ることができる。さらに,本発明に係る堆肥は,堆肥中に微生物を多く保持でき,土壌改良能を有するため,堆肥としての利用価値が高い。
以下,本発明を実施するための形態を実施例に基づいて説明する。
ウキクサ類を用いた堆肥の製造方法
市販されている1.5Lのペットボトルを水道水にて汚れが落ちるまできれいに洗浄し,その後上側(底と反対部分)10cm部分をカッターで切り落とした。上部を切り落としたペットボトルに,EFB混合物のみを混ぜたもの(比較例1)とEFB混合物とウキクサをそれぞれ一定の割合で混ぜた混合物を作成した。その後,長さ30cmの棒で全体が均一に混ざるようによく混ぜ合わせた。
次に,虫などが入らないように,上部を切り落としたペットボトルの上に,現地で市販されている網目2−3mmの防虫ネットを弛まないようにはり,針金で固定した。その後,日陰環境下において,それぞれの混合物を約21日間培養した。
培養期間中の平均気温(昼夜)は27.1℃であり,培養期間中,水や養分などの補給は全く行わずに,1日に1度,先ほどの長さ30cmの棒にて撹拌を行った。
図2(a)は,パーム搾油残渣のみを容器に入れたものを示している。図2(b)は,パーム搾油残渣及びウキクサを容器に入れたものを示している。図2(c)は,パーム搾油残渣,ウキクサ及び種菌を容器に入れたものを示している。図2(a)〜(c)では,パーム搾油残渣又は混合物は容器の9分目以上の嵩高さとなって収容されている。
図3(a)は,パーム搾油残渣のみを約21日間培養したものを示している。図3(b)は,パーム搾油残渣及びウキクサを約21日間培養したものを示している。図3(c)は,パーム搾油残渣,ウキクサ及び種菌を約21日間培養したものを示している。図3(a)では,パーム搾油残渣は容器の9分目以上の嵩高さとなって収容されている。一方,図3(b)及び(c)では,混合物は容器の3分目程度の嵩高さとなって収容されている。これにより,図3(b)及び(c)では,熟成が進み,混合物の体積が減少したことがわかる。
図4(a)〜(c)は,図3(a)〜(c)で培養したものを上から観察した様子を示している。図4(a)では,パーム搾油残渣の繊維質が絡みあっている様子がわかる。一方,図4(b)及び(c)では,パーム搾油残渣の繊維質が減少し,繊維質自体が細く柔らかくなっていることがわかる。
図5(a)〜(c)は,パーム搾油残渣45重量%,ウキクサ45重量%,種菌10重量%を混合し培養したものの粒度を観察した様子を示している。図5(a)では,パーム搾油残渣の繊維質が絡みあっている様子がわかる。一方,図5(b)及び(c)では,パーム搾油残渣の繊維質が減少し,混合物の粒度が細かくなっていることがわかる。また,図5(a)では,パーム搾油残渣の色は薄い茶褐色をしているが,図5(b)及び(c)では,混合物の色が濃くなっていることがわかる。これにより,パーム搾油残渣に,ウキクサを混合したものでは,熟成が進み,良質な堆肥が得られることがわかった。
図6は,パーム搾油残渣,ウキクサ,及び種菌の混合比率を変えて混合し,3週間培養後に,熟成の度合いを観察した結果を示している。図6(a)は,パーム搾油残渣:種菌を9:1の割合で混合した結果を示している。図6(b)は,パーム搾油残渣:ウキクサ:種菌を7:2:1の割合で混合した結果を示している。図6(c)は,パーム搾油残渣:ウキクサ:種菌を4.5:4.5:1の割合で混合した結果を示している。
図6(a)では,パーム搾油残渣の繊維質がはっきりと観察でき,培養前と培養後のパーム搾油残渣の様子に変化はない。一方,図6(b)及び(c)では,軟化した繊維質が観察されるが,混合物の色も濃くなり,熟成が進んでいることがわかる。
ウキクサは,水分を多く含む植物であるため,ウキクサの配合比率が高くなった場合,堆肥に多くの水分を含有させてしまうことになる。水分を多く含んだ堆肥は,保存性が悪く,重量当たりの栄養価が高いため,品質が劣ったものとなる。また,堆肥としてのハンドリングが悪くなるため,好ましくない。
このため,ウキクサの配合比率が高くなりすぎないように,パーム搾油残渣とウキクサの配合比率を決定することが好ましい。
本発明は,汚染物質の浄化産業において利用されうる。本発明は,農業用堆肥の製造産業において利用されうる。本発明は,化学物質の製造業において利用されうる。

Claims (7)

  1. パーム搾油残渣にウキクサ類及び菌類を混合し,ウキクサ混合物を得る工程と,
    前記ウキクサ混合物を培養し,堆肥を得る培養工程と,を含む,
    ウキクサ類を用いた堆肥の製造方法であって,
    前記ウキクサ混合物は,前記ウキクサ混合物を100重量部としたときに,45重量部以上70重量部以下の前記パーム搾油残渣と,20重量部以上45重量部以下の前記ウキクサ類を含有する堆肥の製造方法。
  2. 前記ウキクサ類が,ミジンコウキクサ,コウキクサ,ウキクサ,アカウキクサ(アゾラ),ホテイアオイ,ボタンウキクサ,オオカナダモ,コカナダモ,オオフサモ,及びサンショウモからなる群より選ばれる1又は2種以上のウキクサである,請求項1に記載の有資源化方法。
  3. 前記ウキクサ類は,
    パーム搾油廃液を含む培養液でウキクサ類を培養し,生育したウキクサ類を回収して得られるウキクサ類である,
    請求項1に記載の堆肥の製造方法。
  4. 前記培養工程は,15℃以上110℃以下の環境下で1週間以上12ヶ月以下の間,前記ウキクサ混合物を培養させる工程である,
    請求項1に記載の堆肥の製造方法。
  5. 前記培養工程は,前記ウキクサ混合物を混合攪拌する工程をさらに含む,
    請求項1に記載の堆肥の製造方法。
  6. 前記混合攪拌する工程は,1日1回攪拌する工程である請求項5に記載の堆肥の製造方法。
  7. 前記堆肥を得る培養工程は,防虫ネットを容器に貼った状態でウキクサ混合物を培養する工程である, 請求項1に記載の堆肥の製造方法。
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