JP6048657B2 - ウォータージェット加工方法とウォータージェット加工装置 - Google Patents
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Description
上記ノズル噴射孔は真円に形成されているが、該ノズル噴射孔に研磨材を混入させた高圧水を流通させているうちにノズル噴射孔の真円度が徐々に損なわれ、通常は楕円状に変形されて加工精度を低下させることになる(特許文献1の従来技術参照)。
また上記特許文献1では、回転機構を設けてノズルを回転させることにより、ノズル噴射孔の真円度が悪くなっても当該ノズルを継続して使用できるようにしたものであるが、その反面、装置が複雑化し、回転機構のメインテナンスも必要となるなどの欠点があった。
本発明は、上述した事情に鑑み、極めて容易にノズル噴射孔の真円度を測定することができるようにし、それにより各ノズルを許容範囲の限界まで使用できるようすることにより、経済性に寄与できるようにしたウォータージェット加工方法とウォータージェット加工装置とを提供するものである。
予め設定された基準図形を切断する工程と、切断加工されたワークの加工形状を認識する工程と、認識された加工形状と上記基準図形の差分を算出するとともに、算出された差分の大きさが所定のしきい値を上回る場合にノズル噴射孔の真円度が異常と判定する工程とを有することを特徴とするものである。
また請求項4の発明は、研磨材を混入させた高圧水をノズル噴射孔から被加工物に向けて噴射する加工ヘッドと、上記加工ヘッドと被加工物とを相対移動させる移動手段と、上記加工ヘッドにより加工された被加工物の加工形状を認識する形状認識手段と、加工経路を記憶した記憶部を有するとともに上記形状認識手段と上記移動手段とを制御する制御手段とを備え、上記加工ヘッドと被加工物とを上記加工経路に沿って相対移動させることにより被加工物を加工するウォータージェット加工装置において、
上記制御手段は、予め設定された基準図形を作成する加工経路を記憶しており、当該加工経路に沿って上記加工ヘッドと被加工物とを相対移動させるとともに、上記形状認識手段により加工した被加工物の加工形状を認識させるようになっており、
また上記制御手段は、上記ノズル噴射孔の真円度が異常であるか否かを判定する判定部を有しており、該判定部は、上記形状認識手段により認識された加工形状と上記基準図形の差分を算出し、算出された差分の大きさが所定のしきい値を上回る場合にノズル噴射孔の真円度に異常があると判定することを特徴とするものである。
これによりノズル交換の必要性を一義的に判定できるので、加工不良を防止しながらノズルをその寿命の限界まで使用することができ、したがって早めにノズルを交換する場合に比較して、経済性を向上させることができる。
上記加工ヘッド2は、移動手段11によりワーク9に対して水平面内で直交するX−Y方向と、上下のZ方向とに相対移動できるようになっており、図示実施例では、上記移動手段11は加工ヘッド2を図1の左右方向であるX方向に移動させるX方向移動手段11Aと、ワーク9を紙面と垂直な方向であるY方向に移動させるY方向移動手段11Bと、加工ヘッド2を上下方向であるZ方向に移動させるZ方向移動手段11Cとを備えている。
上記高圧水供給手段4、研磨材供給手段7および移動手段11は、制御手段12によってその作動が制御されるようになっている。
また上記ハウジング15の中間高さ位置には横方向に伸びる研磨材の供給ポート17を形成してあり、この供給ポート17は上述した研磨材ホース6を介して研磨材供給手段7に連通させてある。
さらに上記ハウジング15の軸部下方に筒状のノズルボディ18を設けてあり、このノズルボディ18内にウェアインサート19を設けるとともに、該ウェアインサート19の下方に上記ノズル8を取り付けてある。
他方の分岐通路19bはノズルボディ18の側部に形成した通路18b、および上記供給ポート17と研磨材ホース6とを介して研磨材供給手段7に連通している。
そして一方の分岐通路19aに供給された上記高圧水供給手段4からの高圧水に、他方の分岐通路19bに供給された研磨材供給手段7からの研磨材が混合され、研磨材が混合された高圧水は上記ウェアインサート19からノズル8のノズル噴射孔8aに流入して、ここから上記ワーク9に向けて噴射されるようになっている。
また上記加工ヘッド2には、ウォータージェット加工装置1によって加工された加工形状を認識する形状認識手段としての撮影手段22を設けてあり、該撮影手段22によって撮影された加工形状は上記制御装置12に入力されるようになっている。
上記加工テーブル51は、その4辺の枠体53と、加工テーブル51の長手方向に平行に配置した多数の桟部材54とを備えており、上記ワーク9は桟部材54上に載置されるようになっている。
検査用のワーク9は、後述する真円度を測定するための孔31を穿設できる程度の大きさを有しており、図示実施例では加工テーブル51の左下の所要位置に位置決めされて上記クランプ52により固定されるようになっている。
そして孔31を穿設した後に、該孔31を上記撮影手段22によって明瞭に撮影するために、すなわち孔31を介して該孔31内に上記桟部材54が写り込むのを防止するために、ワーク9と桟部材54との間に背景板55を挿入することができるようにしてある。
上記背景板55は、エアシリンダなどの駆動手段56によって進退制御されるようになっており、背景板55の前進位置ではワーク9と桟部材54との間に挿入され、また後退位置ではワーク9と桟部材54との間から外部に排出されて、上記ウォータージェット加工装置1による孔31の切断加工を阻害することがないようにしてある。
上記検査用のワーク9を加工テーブル51上の所要位置に固定したら、次に、操作員により図4に示す入力手段24を介して制御装置12にその旨の指令がなされる。なお、真円度の検査は、毎回の操業前や、所定時間の運転後に自動的に行うようにしてもよい。
制御装置12に真円度の検査指令が与えられると、制御装置12は移動手段制御部25により移動装置11を制御し、記憶部26に予め記憶設定された基準図形を作成するための加工経路27に従ってノズル8を検査用のワーク9に対する所定のスタート位置に位置させるとともに、上記レーザ距離計21からの信号によりワーク9とノズル8との間隔が精密に所要の間隔となるようにZ方向移動装置11Cを制御する。
この状態となると、本実施例においては図5、図6に示すように、検査用のワーク9に基準図形が、例えば直径6mmの真円の孔31が切断加工される。この際には上記加工経路27に従って、先ず孔31の中心部分でピアッシング孔が穿設され(図示せず)、これに引き続いて上記孔31が切断加工されるようになっている。なお、上記孔31を形成する際に生成される中心部分の円板は、ワーク9を載置するテーブルの桟の隙間から落下するようになる。
上記真円32を有するウォータージェット流により真円となっている基準図形に基づいて孔31が切断加工された状態では、該孔31も実線で示すように真円となり、したがってその直径Rは全ての角度位置で同一となる。
これに対し、想像線で記載された小径の楕円33は、上記ノズル噴射孔8aの真円度が悪くなった状態において該ノズル噴射孔8aから噴射されるウォータージェット流の断面形状を示しており、一般に、ノズル噴射孔8aの真円度が悪くなるとその形状が楕円となり、これに伴ってウォータージェット流の断面形状も楕円33となる。また、その楕円33の短軸における直径は、上記新品の時の真円32の直径よりも、若干大きくなっている。
断面形状が楕円33となったウォータージェット流によって上記孔31を切断加工した場合には、該孔31は想像線で示すように楕円孔31’となってしまい、したがってその直径Rは測定角度位置によって不一致となる。
図4に示すように、該制御手段12は上記ノズル噴射孔8aの真円度が異常であるか否かを判定する判定部35を有しており、該判定部35は、上記撮影手段22によって撮影された孔31の画像から、図5、図6に示すように、45度ずつ4箇所の直径Rを算出するようになっている。
つまり本実施例においては基準図形は真円31となっており、また同一寸法に設定された45度ずつ4箇所の測定基準箇所を有していて、上記認識された加工形状において上記各基準箇所と対応する箇所の実寸法をそれぞれ測定するようになっている。
そして上記判定部35は、得られた4つの実寸法としての直径から、最大値Rmaxと最小値Rminと平均値Rmeanとを決定し、次に、最大値Rmaxと最小値Rminとの差が記憶部26に記憶された所定の大きさのしきい値αを越えた場合に、ノズル噴射孔8aの真円度に異常があると判定して、警報手段36(図4)を作動させるようになっている。
この場合には、制御手段12の加工経路補正部37により、拡径した0.02mmの半径分の0.01mmだけ、真円の場合の加工経路を、切断予定線から離れる方向にずらす補正が行われる。このような補正を行うことにより、次回の作業では直径6mmの真円の孔31を得ることができるようになる。
例えば図7は、基準図形を正八角形とするとともに、同一寸法に設定された45度ずつ4箇所の測定基準箇所を設けた第2実施例を示すもので、この場合にはワーク9に正八角形の孔41を形成して、その孔41の内径寸法を各測定基準箇所で計測すればよい。
また図8は基準図形を正四角形とするとともに、同一寸法に設定された90度ずつ2箇所の測定基準箇所を設けた第3実施例を示すもので、この場合にはワーク9に正四角形の孔42を形成して、その孔42の内径寸法を各測定基準箇所で計測すればよい。
例えば図9は基準図形を長方形とした第4実施例を示すもので、本第4実施例では異なる基準寸法に設定された2箇所の測定基準箇所を有している。そしてこの場合には、ワーク9に長方形の孔43を形成して、その孔43の内径寸法を長辺と短辺との2箇所の測定基準箇所で計測すればよい。
そしてこの場合、判定部35は、長方形の加工形状において上記各基準箇所と対応する箇所の実寸法から、各基準箇所における加工誤差をそれぞれ算出し、各加工誤差のうちの最大値と最小値の差分を算出すればよい。
このように基準図形としては種々の形状のものを選定することができる。要するに、基準図形と実際の加工形状とを比較して、両者の誤差から最大値と最小値との差を得ることができれば、基準図形としては如何なる形状であっても良い。
また上記実施例では形状認識手段として撮影手段22を用いているが、これに限定されるものではなく、例えばタッチプローブ式の測定手段を用いてもよい。
4 高圧水供給手段 7 研磨材供給手段
8 ノズル 8a ノズル噴射孔
11 移動手段 12 制御手段
21 レーザ距離計 22 撮影手段(形状認識手段)
26 記憶部 27 加工経路
31 孔(真円) 31’ 孔(楕円)
41〜43 孔
Claims (6)
- 研磨材を混入させた高圧水をノズル噴射孔から被加工物に向けて噴射して該被加工物を切断するウォータージェット加工方法において、
予め設定された基準図形を切断する工程と、切断加工されたワークの加工形状を認識する工程と、認識された加工形状と上記基準図形の差分を算出するとともに、算出された差分の大きさが所定のしきい値を上回る場合にノズル噴射孔の真円度が異常と判定する工程とを有することを特徴とするウォータージェット加工方法。 - 上記基準図形は、同一寸法に設定された複数の測定基準箇所を有しており、上記認識された加工形状において上記各基準箇所と対応する箇所の実寸法をそれぞれ測定し、各実寸法のうちの最大値と最小値の差分を算出することを特徴とする請求項1に記載のウォータージェット加工方法。
- 上記基準図形はそれぞれ異なる基準寸法に設定された複数の測定基準箇所を有しており、
上記認識された加工形状において上記各基準箇所と対応する箇所の実寸法をそれぞれ測定するとともに、各測定結果に基づき各基準箇所における加工誤差をそれぞれ算出し、各加工誤差のうちの最大値と最小値の差分を算出することを特徴とする請求項1に記載のウォータージェット加工方法。 - 研磨材を混入させた高圧水をノズル噴射孔から被加工物に向けて噴射する加工ヘッドと、上記加工ヘッドと被加工物とを相対移動させる移動手段と、上記加工ヘッドにより加工された被加工物の加工形状を認識する形状認識手段と、加工経路を記憶した記憶部を有するとともに上記形状認識手段と上記移動手段とを制御する制御手段とを備え、上記加工ヘッドと被加工物とを上記加工経路に沿って相対移動させることにより被加工物を加工するウォータージェット加工装置において、
上記制御手段は、予め設定された基準図形を作成する加工経路を記憶しており、当該加工経路に沿って上記加工ヘッドと被加工物とを相対移動させるとともに、上記形状認識手段により加工した被加工物の加工形状を認識させるようになっており、
また上記制御手段は、上記ノズル噴射孔の真円度が異常であるか否かを判定する判定部を有しており、該判定部は、上記形状認識手段により認識された加工形状と上記基準図形の差分を算出し、算出された差分の大きさが所定のしきい値を上回る場合にノズル噴射孔の真円度に異常があると判定することを特徴とするウォータージェット加工装置。 - 上記基準図形は、同一寸法に設定された複数の測定基準箇所を有しており、
上記判定部は、上記認識された加工形状において上記各基準箇所と対応する箇所の実寸法をそれぞれ測定し、各実寸法のうちの最大値と最小値の差分を算出することを特徴とする請求項4に記載のウォータージェット加工装置。 - 上記基準図形は、それぞれ異なる基準寸法を設定された複数の測定基準箇所を有しており、
上記判定部は、上記認識された加工形状において上記各基準箇所と対応する箇所の実寸法をそれぞれ測定するとともに、各測定結果に基づき各基準箇所における加工誤差をそれぞれ算出し、各加工誤差のうちの最大値と最小値の差分を算出することを特徴とする請求項4に記載のウォータージェット加工装置。
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