JP6060384B2 - モータ駆動装置 - Google Patents

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Description

本発明は、上位コントローラから指令を受けて、モータ制御を行うモータ駆動装置に関する。
上位コントローラで指令更新周期ごとに指令パターンを生成し、パルス列指令、アナログ指令、あるいは通信周期ごとに行われるネットワーク通信を用いてモータ駆動装置に転送、モータ駆動装置はより高速な制御周期でモータ制御を行うという構成は、FA市場では非常に一般的である。(例えば特許文献1)
指令更新周期より制御周期のほうが短いと、指令が更新されない制御周期では過去の指令位置しか得られないため、指令更新周期毎の周期的変動が生じる。これに対して、例えば特許文献1では、指令更新周期で位置指令の差分をとり、これを指令更新周期と制御周期の比で除して、指令更新周期間の各制御周期に分配している。
特開2006−113960号公報
しかし従来の技術では、指令更新周期と制御周期の比が既知であることが前提となっている。
特許文献1のような、通信ネットワークを用いて、上位コントローラとモータ駆動装置が同期する構成の場合は、指令更新周期と制御周期の比は通常整数であり、また通信同期に関する設定を参照することで、これを比較的容易に知ることができる。
しかしパルス列指令あるいはアナログ指令を用いて指令を転送する構成の場合、上位コントローラとモータ駆動装置は非同期であり、指令更新周期や制御周期は公開されていない場合がほとんどである。またインターフェースに汎用性がある分、上位コントローラとモータ駆動装置のメーカが異なる場合も多く、指令更新周期と制御周期の比が整数倍となる保証もない。また実際の現場で上記を確かめるのは容易ではない。
本発明は上記従来の課題を解決するものであり、指令更新周期と制御周期の比が分からない場合でも、これを正確に測定し、指令更新周期毎の周期的変動を抑制することを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1に記載のモータ駆動装置は、上位コントローラから指令更新周期毎に更新される指令を、制御周期毎に読み込む受信部と、受信部出力に従いモータ制御を行う制御部を備え、指令を一定回数差分する差分器と、差分器出力に対して一定範囲の遅延時間で自己相関関数を計算する算出器と、算出器出力から指令更新周期を同定する同定器からなる、推定部を備え、推定部出力をもとに、指令更新周期毎の周期的変動を抑制する処理を指令に対して行う補間部を備える。
また請求項2に記載のモータ駆動装置は、前記指令が位置指令であり、差分器の差分回数が2回であることを特徴とする。
また請求項3に記載のモータ駆動装置は、前記指令が速度指令であり、差分器の差分回数が1回であることを特徴とする。
また請求項4に記載のモータ駆動装置は、前記算出器における遅延時間の上限を、指令パターンが含むと想定される最小の繰返し周期より短く設定することを特徴とする。
また請求項5に記載のモータ駆動装置は、前記同定器は、算出器出力である自己相関関数が一定の閾値を越える、最小の遅延時間を指令更新周期として出力することを特徴とする。
また請求項6に記載のモータ駆動装置は、前記同定器は、算出器出力である自己相関関数を遅延時間の短い方から計算して、これが最大となる遅延時間を指令更新周期として出力することを特徴とする。
また請求項7に記載のモータ駆動装置は、補間部を指令更新周期の移動平均時間を持つ、移動平均フィルタとすることを特徴とする。
請求項1に記載のモータ駆動装置によれば、指令更新周期と制御周期の比が分からない場合でも、実動作からこれを推定することができ、適切な補間処理を行うことができる。
請求項2および請求項3に記載のモータ駆動装置によれば、位置指令に対して、加速度の次元で自己相関関数を計算することで、位置や速度のオフセットやドリフト成分を排除し、指令更新周期をより正確に同定することができる。
請求項4、請求項5および請求項6に記載のモータ駆動装置によれば、指令更新周期の同定を適切な精度と計算時間で得ることができる。
請求項7に記載のモータ駆動装置によれば、適切な指令の補間処理を行うことがでえる。
本発明におけるモータ駆動装置のブロック図 実施の形態1における指令位置の例の図 実施の形態1における指令位置の1回差分(指令速度)の例の図 実施の形態1における指令位置の2回差分(指令加速度)の例の図 実施の形態1における指令加速度の自己相関関数の例の図 実施の形態1における補正後の指令速度の例の図
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1に示すモータ駆動装置の構成図について説明する。
上位コントローラ1は、指令更新周期毎に指令情報を、モータ駆動装置2に送出する。モータ駆動装置2は、この指令情報を受信部21で受け取り、補間部22で指令更新周期と制御周期の比で補間することで、制御周期毎の指令情報を生成する。この指令情報を制御部23に入力し、指令とモータ3の実際の動作が一致するよう制御する。
推定部24は、受信部21の出力である指令を、制御周期毎に差分器241で一定回数差分する。その結果を算出器242に入力し、入力を制御周期の整数倍の遅延時間だけずらした値との乗算結果を元に、自己相関関数を算出する。同定器243では自己相関関数がしきい値以上となる遅延時間を同定し、これを指令更新周期とする。この指令更新周期を推定部24の出力として、補間部22に渡し移動平均フィルタや指令分配処理による指令補間を行う。
図2は上位コントローラ1から指令位置を与えた場合の、前記受信部21で受け取った指令波形の例である。この例では指令更新周期を1ms、制御周期を1/6の0.167msとして、最高速度3000r/min、加速・減速時間35ms、一定速度時間45ms、移動量が4回転となる、速度台形駆動パターンの位置指令を示した。図2(a)は動作全体をグラフ化したもの、図2(b)は加速開始時の0.02s〜0.03sの区間を拡大したものである。位置の次元では、指令更新周期による周期的変動は不明確で、これを目視で判断するのは困難である。
図3はこの指令位置を、差分器241で1回差分(指令速度)した場合の波形である。
位置の次元では分かりにくかった周期的変動が、指令速度では加減速時にあらわれるようになる。図3(a)は指令速度の全体波形、図3(b)は拡大波形だが、特に加速・減速区間において、指令更新周期1msと同期した階段状の変動が見られる。
図4は差分器241で、指令位置を2回差分(指令加速度)した場合の波形である。
加速度の次元では、図4(a)のように加速・減速区間でインパルス状の指令が並び、図4(b)で拡大してみると1ms周期であることが顕著に分かるようになる。
図5はこの指令加速度の自己相関関数を算出器242で計算した結果を示す。自己相関関数は正規化することで±1の範囲をとるが、指令加速度が周期性を持つ場合、その周期毎に1に近い値をとるようになる。したがって同定器243で、閾値を例えば0.8あたりに設定して、自己相関関数がこの閾値を越える最小の遅延時間を探索することで、指令更新周期を同定することができる。図5(a)は自己相関関数の全体波形、図5(b)は遅延時間10msまでを拡大した図だが、この例では1msごとに自己相関関数に閾値を超えるピークが得られるため、指令更新周期を1msと同定することができる。
なお自己相関関数のピーク値は指令波形によって変動するため、閾値による判定の変わりに、遅延時間が短い方から順番に自己相関関数を計算し、値が最大になったところを指令更新周期としてもよい。この場合、自己相関関数の計算をここで打ち切ることで、計算時間を短縮できる。
また指令更新周期が制御周期より短い場合には、自己相関関数に明確なピークが現れず、どこまでも計算が続く可能性がある。これを避けるため、指令パターンが含むと想定される最小の繰返し周期から、遅延時間の上限を決めておき、その時点まで計算しても明確なピークがなかった場合には、指令の補間を行わないようにすることで、無駄な計算を省くことができる。
図6は、補間部22を移動平均フィルタとして、移動平均時間を指令更新周期の1msとしたときのフィルタ出力を、指令速度の次元でプロットしたものである。図6(a)の全体波形も、図6(b)の拡大波形を見ても、対応する図3にあった加速・減速区間の階段状の波形がきれいに補間されていうことが分かる。
以上、本発明のモータ駆動装置は、指令更新周期と制御周期の比が分からない場合でも、これを正確に測定し、指令更新周期毎の周期的変動を抑制する手段を提供するものである。
なお本発明で述べた推定部24は、モータ駆動装置に内蔵する必要は必ずしもなく、モータ駆動装置で受信した指令データを、図示しない通信機能を用いてパソコンなどに転送し、指令更新周期推定部の処理をパソコン上のソフトウェアで実現したうえで、推定結果を再びモータ駆動装置に転送する構成としてもよい。
1 上位コントローラ
2 モータ駆動装置
21 受信部
22 補間部
23 制御部
24 推定部
241 差分器
242 算出器
243 同定器
3 モータ

Claims (7)

  1. 上位コントローラから指令更新周期毎に更新される指令を、制御周期毎に読み込む受信部と、受信部出力に従いモータ制御を行う制御部を備えたモータ駆動装置において、指令を一定回数差分する差分器と、差分器出力に対して一定範囲の遅延時間で自己相関関数を計算する算出器と、算出器出力から指令更新周期を同定する同定器からなる、推定部を備え、推定部出力をもとに、指令更新周期毎の周期的変動を抑制する処理を指令に対して行う補間部を備え、補間部出力により制御部にてモータ制御を行うことを特徴としたモータ駆動装置。
  2. 前記指令が位置指令であり、差分器の差分回数が2回であることを特徴とする、請求項1に記載のモータ駆動装置。
  3. 前記指令が速度指令であり、差分器の差分回数が1回であることを特徴とする、請求項1に記載のモータ駆動装置。
  4. 前記算出器における遅延時間の上限を、指令パターンが含むと想定される最小の繰返し周期より短く設定することを特徴とする、請求項1に記載のモータ駆動装置。
  5. 前記同定器は、算出器出力である自己相関関数が一定の閾値を越える、最小の遅延時間を指令更新周期として出力することを特徴とする、請求項1に記載のモータ駆動装置。
  6. 前記同定器は、算出器出力である自己相関関数を遅延時間の短い方から計算して、これが最大となる遅延時間を指令更新周期として出力することを特徴とする、請求項1に記載のモータ駆動装置。
  7. 前記補間部を、推定部が出力する指令更新周期を移動平均時間とする、移動平均フィルタとすることを特徴とする、請求項1に記載のモータ駆動装置。
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