JP6066638B2 - 液体吐出ヘッド - Google Patents

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Description

本発明は、インクの吐出によって記録動作を行うインクジェット記録装置に備えられた液体吐出ヘッドに関する。
記録媒体へ画像を形成するためにインクを吐出する、複数のノズル列を備えた液体吐出ヘッドが、特許文献1に開示されている。この液体吐出ヘッドは、熱エネルギーを発生させるヒータ(エネルギー発生素子)と、インクを吐出する複数の吐出口とインク流路を有する流路形成部材と、インク流路にインクを供給するインク供給口を備えた基板を有している。インクは、熱エネルギーを発生させるヒータによって加熱され、膜沸騰した際に発生する気泡の圧力を利用して吐出口から吐出される。
複数のノズル供給口は、シアン(Cyan)、マゼンタ(Magenta)、イエロー(Yellow)の三原色に、濃度の異なるグレー(Gray)、フォトブラック(Photo Black)を加えた8列で構成されている。このように、シアン、マゼンタ、イエローの三原色にグレーやブラック等の色を追加することで、記録媒体へ高画質な記録を行うことができる。インク供給口の配色は、ブラック、グレー、シアン、マゼンタ、イエロー、マゼンタ、シアン、グレーの順番になっている。イエローとブラックのインクを吐出する複数の吐出口は、大きいインク滴を吐出するための大きい吐出口のみを備え、シアン、マゼンタ、グレーは大きい吐出口に加えて、小さいインク滴を吐出するための小さい吐出口を備えている。イエローは明度が高く、画像上の粒状感が目立ち難いため小さいインク滴は不要で、ブラックの小さいインク滴はグレーで代用することができるため、小さい吐出口は不要である。
フォトリソグラフィー技術を利用して形成された、記録媒体へ画像を形成するためにインクを吐出するための複数の吐出口の列からなるノズル列を備えた液体吐出ヘッドが、特許文献2に開示されている。このノズル列は、基板の表面に接合された流路形成部材(フォトレジスト)を露光及び現像することによって形成されている。基板にインク供給口が設けられ、流路形成部材に複数の吐出口(インク吐出口)と、インク供給口から吐出口へインクを流すインク流路が形成されている。インク供給口に複数の梁(隔壁)が設けられ、基板に一つのノズル列しか形成しないことで、基板が高い剛性を有している。
特開2010−76394号公報 特開平10−138478号公報
しかしながら、特許文献1に開示された発明では、インクを吐出する際にヒータが発生させる熱エネルギーによって、図1に示すように、基板110が熱収縮して、基板110の両端部が中心部に向かって歪んでしまうという課題があった。基板110が歪んでしまうと、基板110に加わる圧力に分布が生じ、両端に応力が集中して、基板110の両端のインク供給口60が歪んでしまう。基板110の両端のインク供給口60が基板中心部に向かって歪んでしまうと、インク供給口60と吐出口を形成している、基板110と接合した流路形成部材が大きく変形してしまう。流路形成部材が歪むと吐出口も変形してしまうため、吐出口から吐出されるインク滴の記録媒体への着弾精度が悪化してしまう。または、基板110が歪んでも剛性の高い流路形成部材は歪まず、このため基板110と流路形成部材との間に応力が発生して、基板110と流路形成部材が剥がれてしまうおそれがあった。これに対して、基板の両端のインク供給口の外側の面積を広く設定し、歪みにくい形状にするという対策があるが、基板全体が大きくなってしまい、液体吐出ヘッドのコストアップや大型化につながってしまう。
特許文献2に開示された発明では、基板に対してノズル列が一列しか配置されていないため、高画質な記録を行うためには複数の基板を液体吐出ヘッドに設ける必要があり、液体吐出ヘッドのコストアップや大型化につながるという課題があった。また、インク供給口に梁が設けられているため、梁が設けられていない場合と比較して平面的にみてインク供給口の面積が減少することによって、インク供給口からインク流路に供給されるインクの量が減ってしまうという課題があった。
そこで本発明の目的は、前記した問題を解決して、熱エネルギーによる基板の熱収縮を抑制することで、インクの着弾精度の悪化を抑える液体吐出ヘッドを提供することにある。
前記した目的を達成するために、本発明は、基板と、基板に積層された流路形成部材と、流路形成部材に形成された液体を吐出するための複数の吐出口と、流路形成部材に形成されており、各吐出口にそれぞれ連通する複数の液体流路と、基板に配置されて各液体流路内にそれぞれ位置している熱エネルギーを発生させる複数のエネルギー発生装置と、長手部と短手部を有し、基板に形成された、各々が複数の液体流路のうちの一部に液体を供給する複数の液体吐出口と、を有し、基板には、少なくとも基板の両端に設けられた液体供給口の内部に位置し供給口の短手部方向に沿う複数の梁が形成されており、流路形成部材には、複数の液体供給口の直上にそれぞれ位置する補強リブが設けられていることを特徴とする。また、本発明のもう1つの特徴は、基板と、基板に積層された流路形成部材と、流路形成部材に形成された液体を吐出するための複数の吐出口と、流路形成部材に形成されており、各吐出口にそれぞれ連通する複数の液体流路と、基板に配置されて各液体流路内にそれぞれ位置している熱エネルギーを発生させる複数のエネルギー発生装置と、長手部と短手部を有し、基板に形成された、各々が複数の液体流路のうちの一部に液体を供給する複数の液体吐出口と、を有し、基板には、少なくとも基板の両端に設けられた液体供給口の内部に位置し供給口の短手部方向に沿う複数の梁が形成されており、基板の両端に設けられた個々の液体供給口の内部に位置する梁の数が、両端以外の個々の液体供給口の内部に位置する梁の数に比べて多いところにある。
本発明によれば、複数のインク供給口を基板に形成し、少なくとも基板両端に位置するインク供給口に梁を設けることで基板端部の強度が向上し、熱収縮による基板の変形を抑制することができる。
従来技術の基板が変形する状態を示す平面図である。 本発明のインクジェット記録装置を示す斜視図である。 本発明の液体吐出ヘッドを示す斜視図である。 (a)と(b)は、本発明の第1の実施形態である液体吐出ヘッドが有する基板と流路形成部材の表面を示す平面図である。 (a)は図4(a)に示す基板のA1−A1’断面図、(b)は図5(a)のW1−W1’断面図、(c)は図5(b)のX1−X1’断面図である。 (a)は図4(a)に示す基板のB1−B1’断面図、(b)は図6(a)のY1−Y1’断面図、(c)は図6(b)のZ1−Z1’断面図である。 (a)と(b)は、本発明の第2の実施形態である液体吐出ヘッドが有する基板と流路形成部材の表面を示す平面図である。 (a)は図7(a)に示す基板のA2−A2’断面図、(b)は図8(a)のW2−W2’断面図、(c)は図8(b)のX2−X2’断面図である。 (a)は図7(a)に示す基板のB2−B2’断面図、(b)は図9(a)のY2−Y2’断面図、(c)は図9(b)のZ2−Z2’断面図である。 (a)と(b)は、本発明の第3の実施形態である液体吐出ヘッドが有する基板と流路形成部材の表面を示す平面図である。 (a)は図10(a)に示す基板のA3部の拡大図、(b)は図11(a)のW3−W3’断面図、(c)は図11(b)のX3−X3’断面図である。 (a)は図10(a)に示す基板のB3−B3’断面図、(b)は図12(a)のY3−Y3’断面図、(c)は図12(b)のZ3−Z3’断面図である。 (a)と(b)は、本発明の第4の実施形態である液体吐出ヘッドが有する基板と流路形成部材の表面を示す平面図である。 (a)は図13(a)に示す基板のA4−A4’断面図、(b)は図14(a)のW4−W4’断面図、(c)は図14(b)のX4−X4’断面図である。 (a)は図13(a)に示す基板のB4−B4’断面図、(b)は図15(a)のY4−Y4’断面図、(c)は図15(b)のZ4−Z4’断面図である。 (a)と(b)は、本発明の第5の実施形態である液体吐出ヘッドが有する基板と流路形成部材の表面を示す平面図である。 (a)と(b)は図16(a)に示す基板のA5−A5’断面図と平面図、(c)と(d)は図16(a)に示す基板のB5−B5’断面図と平面図、(e)と(f)は図16(a)に示す基板のC5−C5’断面図と平面図である。 (a)と(b)は、本発明の第6の実施形態である液体吐出ヘッドが有する基板と流路形成部材の表面を示す平面図である。 (a)は図18(a)に示す基板のA6部の拡大図、(b)は図19(a)のW6−W6’断面図、(c)は図19(a)のX6−X6’断面図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
図2は、本発明の第1の実施形態である液体吐出ヘッドを有するインクジェット記録装置の斜視図である。
インクジェット記録装置5000は、液体吐出ヘッド5012と、インクタンク5014と、一体型インクジェットカートリッジ5024と、キャリッジ5025とを有している。液体吐出ヘッド5012は、記録媒体5001にインクを吐出して画像を形成するものであり、記録媒体5001の記録面と相対する位置に設けられている。インクタンク5014は、液体吐出ヘッド5012が吐出するインクを貯留しており、液体吐出ヘッド5012と隣接して設けられ、液体吐出ヘッド5012と共に一体型インクジェットカートリッジ5024に内蔵されている。キャリッジ5025は、一体型インクジェットカートリッジ5024を内蔵しており、記録媒体5001の記録面上を往復運動するためにガイドレール5003に矢印a、bの方向に移動できるように備えられている。
図3は、液体吐出ヘッド5012の構成を示す斜視図である。
液体吐出ヘッド5012は、記録媒体5001へ記録される文字や画像等の高密度化及び高精細化を達成するために、熱エネルギーによってインクの状態変化を生起させることによってインクを吐出するように構成されている。熱エネルギーは電気熱変換素子によって発生させられ、発生した熱エネルギーによってインクが膜沸騰したときに生じる気泡による圧力を利用してインクが吐出される。この液体吐出ヘッド5012は、基板110と、基板110に設けられた電気熱変換素子である複数のヒータ40と、基板110の表面に積層された流路形成部材111と、流路形成部材111に設けられた複数の吐出口10とを有している。
基板110は、ガラス、セラミックス、樹脂、金属等によって形成されており、一般にSi(シリコン)によって形成される。また、基板110は、共通液室112からインクを供給する、長手部と短手部を有する細長形状をしたインク供給口60を基板110の表面に有している。複数のヒータ40は、一つのインク供給口60に対してそのインク供給口60を挟むように二列を成して基板110の表面に設けられている。基板110の表面と複数のヒータ40とには、蓄熱の発散性を向上させる不図示の絶縁膜が被覆されている。さらに、基板110の表面には、気泡が消泡した際に生じるキャビテーションから保護するための不図示の保護膜が、絶縁膜を被覆するように形成されている。
流路形成部材111は、表面に複数の吐出口10が形成されており、表面の反対側の基板110との接合面には複数のインク流路30が設けられている。複数の吐出口10は、記録媒体に画像を形成するためにインクを吐出し、流路形成部材111の積層方向にみて基板110に設けられた複数のヒータ40の直上に一つのインク供給口60に対して二列に配列されている。それぞれの吐出口10の間隔は、600dpiまたは1200dpiに設定されている。複数のインク流路30は、基板110と流路形成部材111との接合面に形成され、それぞれの吐出口10にインクを供給するために、基板110に設けられたインク供給口60と連通している。また、一つのインク流路30に対して、基板110に設けられたヒータ40と流路形成部材に設けられた吐出口10とが一つずつ備えられるように構成されている。尚、流路形成部材111は、感光性樹脂等によって形成されている。
図4(a)及び(b)は、本発明の第1の実施形態における液体吐出ヘッドを構成する基板の表面と流路形成部材の表面の構成を示す平面図である。
図4(a)に示すように、基板110の表面には液体供給口である複数のインク供給口60が配列され、平面的にみてそれぞれのインク供給口60の両側に熱エネルギー発生装置である複数のヒータ40が配列されている。本実施形態ではそれぞれ独立したインク供給口60が4つ形成されている。基板110の一方の端部から他方の端部に向けて、ブラックインクを供給するインク供給口Bk、シアンインクを供給するインク供給口C、マゼンタインクを供給するインク供給口M、イエローインクを供給するインク供給口Yの順番に配列されている。図4(b)に示すように、流路形成部材111の表面には複数の吐出口10が形成されている。それぞれの吐出口10は、基板110の表面においてインク供給口60の両側に配列された複数の吐出口10が一対のノズル列50を構成している。ノズル列50は複数対形成されている。
吐出口10は円形状であり、その直径はφ16μmである。吐出口10からの液体吐出量は、4〜6plである。ヒータ40は、24μm×24μmの正方形である。インク供給口60の短手部方向の幅は、約60μmである。また、ヒータ40及び吐出口10のピッチは42.3μmの600dpiで、インク供給口60の両側の配列位置は半ピッチずれており、二列で合計1200dpiが形成されている。吐出口10の数は、一つのノズル列あたり1024ノズルで、ノズル列の長さは0.85インチ(2.159cm)で構成されている。
図5(a)に示すように、流路形成部材111には、ヒータ40に連通している液体流路であるインク流路30とインク供給口60との間に位置するノズルフィルタ31が設けられている。また、基板110には、両端部にあるインク供給口60(本実施形態ではBkとY)の内部に位置する梁61が設けられている。一方で、図6(a)〜(c)に示すように、本実施形態において基板110の両端に設けられたインク供給口60以外のインク供給口60(本実施形態ではCとM)には、梁61は設けられていない。両端部のBkとYのインク供給口60に設けられている梁61の幅は約25μmで、ピッチは84.6μmである。図5(b)と(c)に示すように、梁61の厚さは、インクの供給量を減らさないために基板110の厚さよりも薄い方が好ましい。本実施形態では、個々のインク供給口60に対して、梁61が127本設けられているが、梁61の数は約30本でもよい。また、この梁61は、基板110と同じ材料で設けられても、別の追加した部材で設けられてもよい。梁61が基板110と同じ材料で、インク供給口60と一体で設けられる場合は、基板110の裏面から犠牲層等でマスキングしてからドライエッチング等によって掘り込むことで、複数の梁61が形成される。さらに、梁61の厚さを薄くするためには、基板110の裏面からウェットエッチング等によって、ある一定量の掘り込みをした後に犠牲層等でマスキングし、ドライエッチング等によって掘り込むことで形成される。
以上に説明した構成の液体吐出ヘッドが記録媒体に向けてインクを吐出する方法を説明する。
不図示のホストコンピュータよりインクジェット記録装置5000へ画像データが送られると、画像形成に必要な色のインクがインクタンク5014から共通液室112へ供給される。共通液室112へ供給されたインクは、色ごとに指定されたインク供給口60からインク流路30へと流れ込み、ノズルフィルタ31を通過してインク流路30の内面にあるヒータ40と流路形成部材111に囲まれた圧力室41へ供給される。インクが圧力室41へ供給されると、ヒータ40に電気エネルギーが付与され、ヒータ40が熱エネルギーを発生させると圧力室41内のインクが膜沸騰して気泡が発生する。発生した気泡が圧力室41内のインクを吐出口10へと押し上げ、インクが吐出口10へ押し上げられた勢いでインクが吐出口10から吐出される。
以上のように、液体吐出ヘッド5012は熱エネルギーを利用してインクを吐出しているが、ヒータ40が熱エネルギーを発生しつづけると、図1に示すように、基板110が両端部から中心部に向かって、インク供給口60の短手部方向に沿って変形してしまう。このとき、両端以外の中心に近い領域に設けられているインク供給口60はほとんど変形しないが、基板110の両端のインク供給口60は大きく変形する。これに対し、本実施形態では、基板110の両端のインク供給口60には複数の梁61が設けられていることで、熱収縮による基板110の両端部の変形を防いでいる。これにより、基板110は歪まないため、流路形成部材111が基板110と共に歪むことで吐出口10が変形したり、基板110と流路形成部材111との間に応力が発生して剥がれてしまうおそれがない。従って、液体吐出ヘッド5012がインクを正確に吐出することができる。
一方で、基板110の中心に近い領域は圧力による変形がほとんどないため、梁61を設けなくてもインク供給口60は変形しない。従って、基板110の両端のインク供給口60以外のインク供給口60には梁61を設けず、インク供給口60からインク流路30へ多くのインクが流れ込むようにインク供給口60の開口面積が広く設定されている。これにより高画質な画像形成に必要なインク量を吐出口10から吐出することができる。
(第2の実施形態)
図7(a)及び(b)は、本発明の第2の実施形態における液体吐出ヘッドを構成する基板の表面と流路形成部材の表面の構成を示す平面図である。
本発明の第2の実施形態では、図8(a)及び図9(a)に示すように、基板110に形成された全てのインク供給口60の、流路形成部材111の積層方向にみて直上に補強リブ32が設けられている。補強リブ32は、流路形成部材111に、インク供給口60の周囲の基板110と接合するように設けられている。この補強リブ32は、インク供給口60の長手部方向に平行な主幹部32aと、主幹部32aから垂直な方向に延出している複数の枝部32bとを有している。補強リブ32が設けられていない場合には、流路形成部材111は、インクの種類によっては流路形成部材111自体がインクを吸収することで膨潤して変形してしまうおそれがある。これに対して本発明では補強リブ32が設けられているため、流路形成部材111の剛性が高まり、インクを吸収しても流路形成部材111自体が膨潤することを抑制することができる。この補強リブ32は、流路形成部材111と同じ材料で設けられても、別の追加した部材で設けられてもよい。尚、その他の構成や寸法、液体吐出ヘッドのインクを吐出する方法等は第1の実施形態と同様であるため省略する。
このようにインク供給口60に近接して補強リブ32を設けることによって、流路形成部材111自体が膨潤により変形してしまうことがなくなり、液体吐出ヘッド5012がインクを正確に吐出することができる。さらには、基板110と流路形成部材111との間の接合部が剥がれてしまうおそれはない。
(第3の実施形態)
図10(a)及び(b)は、本発明の第3の実施形態における液体吐出ヘッドを構成する基板の表面と流路形成部材の表面の構成を示す平面図である。
本発明の第3の実施形態では、図11(a)に示す基板110の両端にあるインク供給口60の短手部方向の幅D1が、図12(a)に示す基板110の中心に近い領域にあるインク供給口60の短手部方向の幅D2より広くなるように構成されている。また、補強リブ32は、インク供給口60を跨いでインク供給口60の周囲の基板110に接合されるように配置された複数の枝部32bと一つの主幹部32aとから構成されている。基板110の両端のインク供給口60(BkとY)の短手部方向の幅D1は100μm、基板110の中心に近い領域のインク供給口60(CとM)の短手部方向の幅D2は60μm以上であるように設定されている。尚、その他の構成や寸法、液体吐出ヘッドのインクを吐出する方法等は第2の実施形態と同様であるため省略する。
梁61をインク供給口60に設け、さらに補強リブ32をインク供給口60の直上に設けると、インク供給口60の開口面積が小さくなるため、共通液室112からインク流路30へ流れ込むインク量(平均液体供給量)が少なくなってしまうおそれがある。そのため、本実施形態ではインク供給口60の幅を広くすることでインク供給口60の開口面積を広く設定して、共通液室112からインク流路30へ流れ込むインク量が少なくならないようにしている。また、補強リブ32の形状をインク供給口60の開口を塞ぐ面積が小さくなるように主幹部32aを一つだけ有する構成にすることで、インク供給口60の開口を広く設定できる。これにより、共通液室112からインク流路30へ流れ込むインク量が少なくならないようにすることができる。
このようにインク供給口60に近接して設ける補強リブ32がインク供給口60を覆う面積を小さくすることで、供給するインク量を減らすことなく液体吐出ヘッド5012がインクを正確に吐出することができる。さらには、インク供給口60に近接して補強リブ32を設けることによって、流路形成部材111自体が膨潤により変形してしまうことがなくなり、基板110と流路形成部材111との間の接合部が剥がれてしまうおそれはない。
(第4の実施形態)
図13(a)及び(b)は、本発明の第4の実施形態における液体吐出ヘッドを構成する基板の表面と流路形成部材の表面の構成を示す平面図である。
本発明の第4の実施形態では、図13(a)に示すように、基板110の表面には複数のインク供給口60が配列され、それぞれのインク供給口60の両側に複数のヒータ40が配列されている。本実施形態ではインク供給口60が8つ形成されている。フォトブラックインクを供給するインク供給口PhotoBk、グレーインクを供給するインク供給口Gray、シアンインクを供給するインク供給口C、マゼンタインクを供給するインク供給口M、イエローインクを供給するインク供給口Yである。配列の順番は、基板110の端部からPhotoBk、Gray1、C1、M1、Y、M2、C2、Gray2という並びある。
シアンとマゼンタとイエロー以外の、PhotoBkとGray1及びGray2とは、写真画像の印刷にのみ用いるインク供給口60であるため、普通紙印刷やコピー印刷のような高速印字には用いられない。そのため、PhotoBkとGray1及びGray2とは、供給されるインク量が少なくとも問題ではなく、その他のインク供給口60より開口面積を小さくしてもよい。従って、第1の実施形態で用いた構成のように、PhotoBkとGray1及びGray2とのインク供給口60に梁61を設けても、インク供給口60の短手部方向の幅は基板110の中心に近い領域のインク供給口60の短手部方向の幅と同じでよい。その他の構成や寸法、液体吐出ヘッドのインクを吐出する方法等は第2の実施形態と同様であるため省略する。
このように基板110に多くのインク供給口60を設けることで、高画質な印刷に必要な多色のインクを一つの液体吐出ヘッド5012から吐出することができるため、複数の単色液体吐出ヘッドを使用しなくてよいのでコストアップを抑えることができる。さらには、図14に示すように、基板110の両端のインク供給口60には複数の梁61が設けられていることで、熱収縮による基板110の両端部の変形を防いでいる。加えて、図15に示すように、インク供給口60に近接して補強リブ32を設けることによって、流路形成部材111自体が膨潤により変形してしまうことがなくなり、液体吐出ヘッド5012がインクを正確に吐出することができる。
(第5の実施形態)
図16(a)及び(b)は、本発明の第5の実施形態における液体吐出ヘッドを構成する基板の表面と流路形成部材の表面の構成を示す平面図である。
本発明の第5の実施形態では、図17(a)〜(c)に示すように、基板110の両端のインク供給口60(PhotoBk、Gray2)と両端から中心に向かって二列目のインク供給口60(Gray1、C2)とに複数の梁61が設けられている。両端のインク供給口60に設けられた複数の梁61の数は、両端から中心に向かって二列目のインク供給口60に設けられた複数の梁61の数より多い。PhotoBk、Gray1、Gray1、C2それぞれのインク供給口60に設けられている梁61の幅は約25μmである。PhotoBkとGray2のインク供給口60に設けられた梁61は84.6μmのピッチで127本設けられ、Gray1とC2のインク供給口60に設けられている梁61は169.2μmのピッチで63本設けられている。尚、その他のインク供給口60には、梁61は設けられていない。その他の構成や寸法、液体吐出ヘッドのインクを吐出する方法等は第1の実施形態と同様であるため省略する。
このように両端のインク供給口60だけではなく、両端から中心に向かって二列目のインク供給口60にも梁61を設けることで、両端のインク供給口60にのみ梁がある場合より基板110の剛性が高まり、熱収縮による基板110の変形を抑制している。これにより、基板110は歪まないため、流路形成部材111が基板110と共に歪むことで吐出口10が変形したり、基板110と流路形成部材111との間に応力が発生して剥がれてしまうおそれがない。従って、液体吐出ヘッド5012がインクを正確に吐出することができる。一方で、基板110の中心に近い領域は圧力による変形がほとんどないため、梁61を設けなくてもインク供給口60は変形しない。従って、基板110の両端のインク供給口60以外のインク供給口60には梁61を設けず、インク供給口60からインク流路30へ多くのインクが流れ込むようにインク供給口60の開口面積が広く設定されている。これにより高画質な画像形成に必要なインク量を吐出口10から吐出することができる。
(第6の実施形態)
図18(a)及び(b)は、本発明の第6の実施形態における液体吐出ヘッドを構成する基板の表面と流路形成部材の表面の構成を示す平面図である。
本発明の第6の実施形態では、一つの基板110に対して一つのインク供給口60(Bk)が設けられている。図19(a)〜(c)に示すように、インク供給口60には複数の梁61が設けられている。さらには補強リブ32がインク供給口60を跨いでインク供給口60の周囲の基板110に接合されるように配置された複数の枝部32bと一つの主幹部32aとから構成されている。流路形成部材111の表面には複数の吐出口10が形成されており、一対のノズル列50を構成している。吐出口10の数は1536ノズルで、ノズル列の長さは1.28インチで構成されている。その他の構成や寸法、液体吐出ヘッドのインクを吐出する方法等は第1の実施形態と同様であるため省略する。
インクを吐出するためにヒータ40が熱エネルギーを発生しつづけると、長尺の基板110が変形してしまうおそれがある。しかしながら、本実施形態では、基板110のインク供給口60に複数の梁61が設けられていることで、熱エネルギーによる基板110の両端部の変形を防いでいる。さらには、インク供給口60に近接して補強リブ32を設けることによって、流路形成部材111自体が膨潤により変形してしまうことがなくなり、基板110と流路形成部材111との間の接合部が剥がれてしまうおそれはない。よって、液体吐出ヘッド5012がインクを正確に吐出することができる。
10 吐出口
30 インク流路
31 ノズルフィルタ
40 ヒータ
50 ノズル列
60 インク供給口
61 梁
110 基板
111 流路形成部材
112 共通液室
5012 液体吐出ヘッド

Claims (7)

  1. 基板と、前記基板に積層された流路形成部材と、前記流路形成部材に形成された液体を吐出するための複数の吐出口と、前記流路形成部材に形成されており、前記各吐出口にそれぞれ連通する複数の液体流路と、前記基板に配置されて前記各液体流路の内面にそれぞれ位置している熱エネルギーを発生させる複数のエネルギー発生装置と、長手部と短手部を有し、前記基板に形成された、各々が前記複数の液体流路に液体を供給する複数の液体供給口と、を有し、
    前記基板には、少なくとも前記基板の両端に設けられた前記液体供給口の内部に位置し前記液体供給口の短手部方向に沿う複数の梁が形成されており、
    前記流路形成部材には、前記複数の液体供給口の直上にそれぞれ位置する補強リブが設けられていることを特徴とする液体吐出ヘッド。
  2. 基板と、前記基板に積層された流路形成部材と、前記流路形成部材に形成された液体を吐出するための複数の吐出口と、前記流路形成部材に形成されており、前記各吐出口にそれぞれ連通する複数の液体流路と、前記基板に配置されて前記各液体流路の内面にそれぞれ位置している熱エネルギーを発生させる複数のエネルギー発生装置と、長手部と短手部を有し、前記基板に形成された、各々が前記複数の液体流路に液体を供給する複数の液体供給口と、を有し、
    前記基板には、少なくとも前記基板の両端に設けられた前記液体供給口の内部に位置し前記液体供給口の短手部方向に沿う複数の梁が形成されており、
    前記基板の両端に設けられた個々の前記液体供給口の内部に位置する前記梁の数が、両端以外の個々の前記液体供給口の内部に位置する前記梁の数に比べて多いことを特徴とする液体吐出ヘッド。
  3. 平面的にみて前記複数の吐出口は複数対の列を形成しており、前記液体供給口は前記吐出口が形成する各対の列の間にそれぞれ一つずつ形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の液体吐出ヘッド。
  4. 前記複数の液体供給口は互いに異なる液体を供給する液体供給口を含み、前記基板の両端に設けられた前記液体供給口の平均液体供給量は、両端以外の前記液体供給口の平均液体供給量に比べて少ないことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド。
  5. 前記基板の両端に設けられた前記液体供給口は、シアンとマゼンタとイエロー以外の色を供給することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド。
  6. 前記基板の両端に設けられた前記液体供給口の短手部方向の幅は、両端以外の前記液体供給口の短手部方向の幅に比べて太いことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド。
  7. 前記複数の吐出口は前記液体供給口の長手部方向に沿ってノズル列を成し、前記ノズル列の長さは2.159cmより長いことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド。
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