JP6067302B2 - 半導体装置 - Google Patents

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Description

本発明は、タッチパネルを制御するタッチパネルコントローラを備えた半導体装置、及びタッチパネルコントローラとマイクロプロセッサを備えた電子装置に関する。
PDA(Personal Digital Assistant)又はタブレットPC(Personal computer)などの入力装置として静電容量式のタッチパネルが普及している。特にマルチタッチ検出を可能にする相互容量方式のタッチパネルは、複数の駆動電極と複数の検出電極によって形成された複数の交差部を備え、駆動電極を順次パルス駆動したとき、検出電極から順次得られる信号によって各交差部における容量結合状態の変動を得る事ができる。この容量変動が生じた位置座標を演算することによって、交差部のどの位置で浮遊容量が変化したか、即ち、指が近接したかを知ることができる。
特許文献1には静電容量式のタッチパネルの検出サイクルにおいてノイズを低減するための記載がある。すなわち、ノイズ除去の目的から、複数の異なる周波数の駆動パルスでタッチパネルを駆動することが望ましく、特定の駆動周波数の駆動パルスで存在するノイズは他の周波数では存在しないことになる。例えば、3種類の駆動周波数の駆動パルスで、検出動作を行い、その結果から、ノイズの影響が小さい結果を採用すればよい、とする。
特表2009−535742号公報
本発明者はタッチパネルの駆動パルス信号の周波数に依存してノイズが顕在化する具体的な事象に着目した。即ち、タッチパネルを組み込んだPDAなどの機器をACチャージャによる充電動作中にタッチ検出サイクルが実行されると、検出特性が劣化する場合のあることが明らかになった。更に検討した結果、安価なACチャージャでは特にはなはだしいが、その出力電圧がACチャージャのローカルグランド電圧と一緒に所定の周波数で揺れるものが多数あることがわかった。しかもその周波数は充電状態に応じて変化する。この様な電源及びローカルグランドが揺れているとき、ローカルグランドを中心にしてACチャージャ及びタッチパネルの外側のグローバルグランドを見ればグローバルグランドは上記周波数で揺れているのと等価である。したがって、グローバルグランドに導通する指が交差部に近接すると、指による浮遊容量を介して当該交差部に作用する表面電圧が上記周波数に同期して周期的に変化される。この周波数の揺れの周期と駆動電極を駆動する駆動パルスのパルス幅との関係によっては、その揺れの周期が駆動パルス信号の周期と一致或いは整数倍の関係になると、検出回路に特定電圧が周期的若しくは積み上げ的に印加され、それがノイズとなって検出精度を劣化させることになる。
このような検出精度の劣化(ACチャージャ問題)に対しても特許文献1の技術を適用することができる。しかしながら、本発明者の検討によれば、駆動パルス信号の周期を複数種類で切り替えてタッチパネルを駆動すると、周波数の変更によって逆にノイズが大きくなる虞のあることが明らかになった。即ち、PDAなどに利用されるタッチパネルは液晶ディスプレイのような表示デバイスに重ねて配置されることによって入力装置としての真価を発揮する。液晶ディスプレイのような表示デバイスも走査電極と信号電極がタッチパネルと同様に縦方向と横方向に配置され、その交点に配置されたスイッチ素子を走査電極を介してパルス駆動する。この走査パルスの変化タイミングがタッチパネルの駆動パルスのパルス期間に一致すると、走査電極と信号電極の変化によるノイズが検出信号に影響することによって、タッチ検出の精度を低下させると考えられる。本出願人は斯く観点より、タッチパネルの駆動パルスのパルス変化タイミングがディスプレイの走査パルスのパルス変化タイミングからずれるように、駆動パルスのパルス信号周波数を決定することについて、先に提案している。このような事情の元では特許文献1に記載の技術を採用する余地は全くない。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、ACチャージャ問題として代表されるように、指などの外部物体による浮遊容量を介してタッチパネルの駆動電極と信号電極の交差部に作用する電圧が周期的に変化される場合に、タッチパネルの駆動パルスのパルス信号周波数を切り替えなくても、検出信号量の低下を抑えることができるようにすることを目的とするものである。
本発明の上記並びにその他の課題と新規な特徴は本明細書の記述及び添付図面から明らかになるであろう。
本願において開示される発明のうち代表的ものの概要を簡単に説明すれば下記の通りである。
すなわち、タッチパネルの駆動電極に駆動パルスを出力する駆動回路に、出力可能な前記駆動パルスにおける一種類のパルス信号周期に対して出力可能なパルス幅を複数種類持たせる。具体的には、第1の態様では、駆動電極毎に複数種類のパルス幅を混在させて駆動パルスを出力する。第2の態様では、各駆動電極に駆動パルスのパルス幅を変えて複数種類の駆動パルスを出力し、駆動電極と検出電極の交差部毎に駆動パルスのパルス幅毎の検出データを生成し、交差部毎に一つの検出データを選択して最適データとする。第3の態様では、検出回路の入力段に接続した容量接続ノードを介して予め複数種類のパルスを与えることによって疑似的に検出したデータを用いて最適なパルス幅を決定し、決定された一つのパルス幅を用いて駆動電極に駆動パルスを出力する。
本願において開示される発明のうち代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば下記のとおりである。
すなわち、駆動パルスの信号周期に対してパルス幅の異なる駆動パルスを用いることが可能になるから、駆動電極と検出電極の交差部に指などの外部物体による浮遊容量を介して作用する電圧が周期的に不所望に変化されても、その周期に対して駆動パルスのパルス幅が一定にはならず、検出信号に特定電圧が周期的に積み上げられることによって無視し得ないノイズになることが緩和される。これにより、ACチャージャ問題などに対し、タッチパネルの駆動パルス信号周波数を切り替えなくても、検出信号量の低下を抑えることができ、検出精度の劣化を防止することができる。
図1は本発明が適用される表示及び入力装置の全体的な構成を例示するブロック図である。 図2はタッチパネルの電極構成を例示する説明図である。 図3はディスプレイパネルの電極構成を例示する説明図である。 図4はタッチパネルコントローラ3全体的な構成を例示するブロック図である。 図5はタッチパネルの等価回路と積分回路の一例を示す回路図である。 図6はY電極Y1〜YMに供給される駆動パルス信号の信号波形を一例を示す波形図である。 図7はY電極Y1〜YMに供給される駆動パルスの変化に同期した積分回路の検出動作タイミングを例示するタイミング図である。 図8はディスプレイパネルの等価回路を例示する回路図である。 図9はゲート電極G1〜G640に供給される走査パルスの信号波形を例示する波形図である。 図10はゲート電極に印加される走査パルスとドレイン電極に印加される階調電圧(信号電圧)とのタイミング波形を例示する波形図である。 図11Aはディスプレイパネルに供給される走査パルス及び階調電圧(信号電圧)の波形とタッチパネルに供給される駆動パルスの波形とを例示する波形図である。 図11Bはディスプレイパネルに供給される走査パルス及び階調電圧(信号電圧)の波形とタッチパネルに供給される駆動パルスの波形との別の例を示す波形図である。 図12は携帯端末をACチャージャで充電動作中にタッチ検出サイクルが実行されたとき検出特性が劣化することを示した使用状態の説明図である。 図13は充電中における携帯端末の電源の状態が模式的に示される説明図である。 図14は端末グランドAGNDを基準に対地グランドGNDとタッチした領域の表面電位Vfngとの関係を示した説明図である。 図15はタッチ領域と積分回路に着目して交差部の電気的接続を例示する等価回路図である。 図16はACチャージャノイズVfngの周波数と検出回路が出力するノイズレベルとの関係を例示した説明図である。 図17は図16で示したCase1の場合、つまりACチャージャノイズVfngの周波数f=f0の場合でノイズレベルが上昇する場合のメカニズムを示す説明図である。 図18は図17で示したCase2の場合、つまりACチャージャノイズVfngの周波数f=f0×2の場合でノイズレベルが上昇する場合のメカニズムを示す説明図である。 図19はCase2の場合すなわちACチャージャノイズVfngの周波数f=f0×2の場合におけるACチャージャノイズ対策の基本原理を例示する説明図である。 図20はACチャージャノイズの周波数f=f0×3の場合におけるACチャージャノイズ対策の基本原理を例示する説明図である。 図21は第1態様のACチャージャノイズ対策についての説明図である。 図22は第2態様のACチャージャノイズ対策についての説明図である。 図23は第2態様のACチャージャノイズ対策を実現する場合で、特にp=3に設定した場合の検出動作のフローチャートである。 図24は第2態様のACチャージャノイズ対策を実現する場合に好適なタッチパネルコントローラ(TPC)3Aの構成を例示するブロック図である。 図25は第3態様のACチャージャノイズ対策を実現する場合に好適なタッチパネルコントローラ(TPC)3Bの部分的な構成を例示するブロック図である。 図26は第3態様のACチャージャノイズ対策による動作の説明図である。 図27は第3態様のACチャージャノイズ対策による動作のフローチャートである。 図28には第3態様のACチャージャノイズ対策による動作の別のフローチャートである。
1.実施の形態の概要
先ず、本願において開示される代表的な実施の形態について概要を説明する。代表的な実施の形態についての概要説明で括弧を付して参照する図面中の参照符号はそれが付された構成要素の概念に含まれるものを例示するに過ぎない。
〔1〕<駆動パルスは一種類のパルス周期に対し出力可能なパルス幅を複数種類持つ>
代表的な実施の形態に係る半導体装置(3,3A,3B)、複数の駆動電極(Y1〜YM)と複数の検出電極(X1〜XN)によって形成された複数の交差部を備えたタッチパネル(1)のためのタッチパネルコントローラ(3,3A,3B)を有する。前記タッチパネルコントローラは、前記複数の駆動電極に接続される複数の駆動端子の夫々に所定の順番で複数の駆動パルスを出力する駆動回路(300,300A,300B)と、前記駆動電極に与えられた前記駆動パルスによって前記検出電極から得られる信号を、当該検出電極に接続される検出端子から入力して、前記交差部における容量結合状態の変動分に応ずる検出データを生成する検出回路(310,301_1〜301_N,301_n)とを有する。前記駆動回路は、出力可能な前記駆動パルスにおける一種類のパルス信号周期に対して出力可能なパルス幅を複数種類持つ(TXH1,TXH2,TXH3)。
これによれば、駆動パルスの信号周期に対してパルス幅の異なる駆動パルスを用いることが可能になるから、駆動電極と検出電極の交差部に指などの外部物体による浮遊容量を介して作用する電圧が周期的に不所望に変化されても、その周期に対して駆動パルスのパルス幅が一定にはならず、複数回の駆動パルス入力による検出動作の平均化効果で、浮遊容量を介して作用する周期的に揺れる電圧ノイズの影響が緩和され、検出信号に特定電圧が周期的に積み上げられることによって無視し得ないノイズに成ることが抑制される。したがって、ACチャージャ問題などに対し、タッチパネルの駆動パルス信号周波数を切り替えなくても、検出信号量の低下を抑えることができ、検出精度の劣化を防止することができる。
〔2〕<複数種類のパルス幅は互いに素数関係にある>
項1において、前記複数種類のパルス幅は互いに素数関係にある。
これは、駆動電極と検出電極の交差部に、指などの外部物体による浮遊容量を介して不所望に作用する、電圧の印加周期が、駆動パルスの信号周期と一致或いは当該信号周期の整数倍になるとき、検出回路に特定電圧が周期的に若しくは積み上げ的に印加され、これがノイズになる。駆動パルスの信号周波数を変えずに駆動パルスのパルス幅を可変とすることによって、そのような不所望な電圧成分の累積的な積み上げを緩和若しくは抑制するものである。ACチャージャ問題に代表されるようにタッチされた表面電位に変化の周期はACチャージャの種類によっても、また、充電状況によっての相違されることを想定すると、複数のパルス幅が互いに素数関係にあれば、何れのパルス幅でも不所望な電圧成分の累積的な積み上げを緩和できない場合が生ずる虞を未然に防止することができる。
〔3〕<複数種類のパルス幅を混在させる>
項1又は2において、前記駆動回路(300)は、前記駆動端子毎に複数種類のパルス幅を混在させて駆動パルスを出力する(第1態様のACチャージャノイズ対策)。
これによれば、駆動端子毎に複数の駆動パルスを印加することによって交差部毎の検出データを生成する場合に、最悪のばあいであっても、複数の駆動パルスの全てで不所望な電圧成分の累積的な積み上げが生ずることを防止できる。
〔4〕<駆動端子毎に複数種類の駆動パルスを出力してパルス幅毎に信号検出>
項1又は2において、前記駆動回路(300A)は各駆動端子に対して駆動パルスのパルス幅を変えて複数種類の駆動パルスを出力し、前記検出回路(301_1〜301_N、図24)は前記各交差部における容量結合状態の変動分に応ずる検出データを前記駆動パルスのパルス幅毎に生成する(第2態様のACチャージャノイズ対策)。
これによれば、各駆動電極に駆動パルスのパルス幅を変えて複数種類の駆動パルスを出力し、駆動電極と検出電極の交差部毎に駆動パルスのパルス幅毎の検出データを生成するから、検出データを処理する処理ユニットにおいては、交差部毎に生成したパルス幅毎の検出データのうち、ノイズ成分の少ない一つの検出データを選択して最適データとすることができる。
〔5〕<既知の容量接続ノードを用いて取得したデータに基づく指示に従ってパルス幅を選択>
項1又は2において、半導体装置は前記検出回路(301_n、図28)の入力段にバッファ(335)の出力が容量(CC)を介して接続される容量接続ノード(CND)と制御回路(308B)とを更に有する。前記制御回路は、前記駆動端子に前記駆動パルスを出力する前に、複数種類の駆動パルスと同じパルス幅の複数種類のパルスを前記バッファから出力させ、前記容量接続ノードを介して与えられる信号に対して前記検出回路に疑似的な検出データを生成させ、前記駆動回路には、前記疑似的な検出データに基づいて決定される一つのパルス幅で駆動パルスを出力させる(第3態様のACチャージャノイズ対策)。
これによれば、検出データを処理する処理ユニットにおいては、検出回路の入力段に接続した容量接続ノードを介して予め複数種類のパルスが与えられることによって疑似的に検出されたデータを用いてノイズ成分の少ない最適なパルス幅を決定することが可能になり、決定された一つのパルス幅の駆動パルスを駆動端子から駆動電極に出力させることが可能になる。特に、容量接続ノードの容量値は既知であるから、疑似的な検出データに上記特定電圧が周期的に若しくは積み上げ的に印加された影響があるか否かは比較的容易に判別することができる。
〔6〕<容量結合ノードはキャリブレーション用ノードと併用>
項5において、前記容量接続ノードは、前記検出回路の入力信号をデジタル信号に変換する変換回路の変換レンジに対する変換対象の基準値を揃えるためのキャリブレーション信号を前記交差部毎に対応して加算する加算ノードに兼用される。
これによれば、キャリブレーション用の加算ノードの構成を流用できるから回路規模の増大を抑えることが可能になる。
〔7〕<検出フレーム毎に疑似検出データを生成>
項5において、前記制御回路は、全部の前記駆動端子に対する駆動パルスの出力を一巡させて全部の前記交差部における検出データを生成する検出フレーム毎に、前記検出回路に前記疑似的な検出データを生成させる。
これによれば、駆動パルスのパルス幅を決めるための検出時間は、項4に比べて、タッチパネルのタッチ検出時間の大凡1/M(Mは駆動電極の電極本数)に低減することができる。
〔8〕<ディスプレイコントローラの走査パルスと駆動パルスの関係>
項1乃至6の何れかにおいて、複数の走査電極(G1〜G640)と複数の信号電極(D1〜D1440)との交差部分に表示セルが配置されたアクティブマトリクス型のディスプレイパネル(2)の前記走査電極に走査パルスを出力し前記信号電極に信号電圧を出力するディスプレイコントローラ(4)を更に有する。前記駆動パルスのパルス変化タイミングが前記走査パルスのパルス変化タイミングからずれるように、前記駆動パルスの周期とパルス幅が決定される。
これによれば、駆動パルスは走査パルスとの関係より、タッチパネルはディスプレイパネルの走査パルスのパルス変化や信号電極の変化によるノイズの影響を受けない。駆動パルスと走査パルスとの関係を維持するために駆動パルスの信号周期を所定周期に維持しても、当該所定周期に対して駆動電極に出力可能なパルス幅を複数種類持つから、ACチャージャ問題に代表されるようなノイズの影響も受けない。
〔9〕<駆動パルスは一種類のパルス周期に対し出力可能なパルス幅を複数種類持つ>
別の実施の形態に係る電子装置は、複数の駆動電極と複数の検出電極によって形成された複数の交差部を有するタッチパネル(1)のタッチパネルコントローラ(3,3A,3B)と、前記タッチパネルコントローラに接続されるプロセッサ(5)とを有する。前記タッチパネルコントローラは、前記複数の駆動電極に接続される複数の駆動端子の夫々に所定の順番で複数の駆動パルスを出力する駆動回路(300,300A,300B)と、前記駆動電極に与えられた前記駆動パルスによって前記検出電極から得られる信号を、当該検出電極に接続される検出端子から入力して、前記交差部における容量結合状態の変動分に応ずる検出データを生成する検出回路(310,301_1〜301_N、301_n)とを有する。前記駆動回路は、出力可能な前記駆動パルスにおける一種類のパルス周期に対して出力可能なパルス幅を複数種類持つ(TXH1,TXH2,TXH3)。前記プロセッサは、前記検出回路で検出された検出データに基づいてタッチ位置、即ち容量変動の大きな交差部の位置、の座標演算を行う。
これによれば、駆動パルスの信号周期に対してパルス幅の異なる駆動パルスを用いることが可能になるから、駆動電極と検出電極の交差部に指などの外部物体による浮遊容量を介して作用する電圧が周期的に不所望に変化されても、その周期に対して駆動パルスのパルス幅が一定にはならず、複数回の駆動パルス入力による検出動作の平均化効果で、浮遊容量を介して作用する周期的に揺れる電圧ノイズの影響が緩和され、検出信号に特定電圧が周期的に積み上げられることによって無視し得ないノイズに成ることが抑制される。したがって、ACチャージャ問題などに対し、タッチパネルの駆動パルス信号周波数を切り替えなくても、検出信号量の低下を抑えることができ、検出精度の劣化を防止することができる。
〔10〕<複数種類のパルス幅は互いに素数関係にある>
項9において、前記複数種類のパルス幅は互いに素数関係にある。
これによれば、ACチャージャ問題に代表されるようにタッチされた表面電位に変化の周期はACチャージャの種類によっても、また、充電状況によっての相違されることを想定すると、複数のパルス幅が互いに素数関係にあれば、何れのパルス幅でも不所望な電圧成分の累積的な積み上げを緩和できない場合が生ずる虞を未然に防止することができる。
〔11〕<複数種類のパルス幅を混在させる>
項9又は10において、前記駆動回路(300)は、前記駆動端子毎に複数種類のパルス幅を混在させて駆動パルスを出力する(第1態様のACチャージャノイズ対策)。
これによれば、駆動端子毎に複数の駆動パルスを印加することによって交差部毎の検出データを生成する場合に、最悪の場合であっても、複数の駆動パルスの全てで不所望な電圧成分の累積的な積み上げが生ずることを防止できる。
〔12〕<駆動端子毎に複数種類の駆動パルスを出力してパルス幅毎に信号検出>
項9又は10において、前記駆動回路(300A)は各駆動端子に対して駆動パルスのパルス幅を変えて複数種類の駆動パルスを出力し、前記検出回路(301_1〜301_N,301_n)は前記各交差部における容量結合状態の変動分に応ずる検出データを前記駆動パルスのパルス幅毎に生成する。前記プロセッサ(5)は、前記検出回路で検出された検出データに基づいて前記各交差部における容量変動の度合を前記駆動パルスのパルス幅毎に求め、大きな変動度合を生ずるデータ数の最も少ないパルス幅による検出データを用いて座標演算を行う(第2態様のACチャージャノイズ対策、図24)。
これによれば、各駆動電極に駆動パルスのパルス幅を変えて複数種類の駆動パルスを出力し、駆動電極と検出電極の交差部毎に駆動パルスのパルス幅毎の検出データを生成するから、プロセッサは、交差部毎に生成したパルス幅毎の検出データのうち、ノイズ成分の少ない一つの検出データを選択して最適データとすることができる。
〔13〕<既知の容量接続ノードを用いて取得したデータに基づく指示に従ってパルス幅を選択>
項9又は10において、タッチパネルコントローラは、前記検出回路(301_n)の入力段にバッファ(335)の出力が容量(CC)を介して接続される容量接続ノード(CND)と制御回路(308B)とを更に有する。前記制御回路は、前記駆動端子に前記駆動パルスを出力する前に、複数種類の駆動パルスと同じパルス幅の複数種類のパルスを前記バッファから出力させ、前記容量接続ノードを介して与えられる信号に対して前記検出回路に疑似的な検出データを生成させる。前記プロセッサは、前記検出回路で検出された前記疑似的な検出データと前記容量の既定値の場合におけるデータとの相違が最も小さくなるパルス幅を特定し、特定したパルス幅を前記制御回路に通知する。前記制御回路は前記駆動回路に前記通知されたパルス幅で駆動パルスを出力させる(第3態様のACチャージャノイズ対策、図28)。
これによれば、検出データを処理するプロセッサは、検出回路の入力段に接続した容量接続ノードを介して予め複数種類のパルスが与えられることによって疑似的に検出されたデータを用いてノイズ成分の少ない最適なパルス幅を決定することが可能になり、決定された一つのパルス幅の駆動パルスを駆動端子から駆動電極に出力させることが可能になる。特に、容量接続ノードの容量値は既知であるから、疑似的な検出データに上記特定電圧が周期的に若しくは積み上げ的に印加された影響があるか否かは比較的容易に判別することができる。
〔14〕<容量結合ノードはキャリブレーション用ノードと併用>
項13において、前記容量接続ノードは、前記検出回路の入力信号をデジタル信号に変換する変換回路の変換レンジに対する変換対象の基準値を揃えるためのキャリブレーション信号を前記交差部毎に対応して加算する加算ノードに兼用される。
これによれば、キャリブレーション用の加算ノードの構成を流用できるから回路規模の増大を抑えることが可能になる。
〔15〕<検出フレーム毎に疑似検出データを生成>
項13において、前記制御回路は、全部の前記駆動端子に対する駆動パルスの出力を一巡させて全部の前記交差部における検出データを生成する検出フレーム毎に、前記検出回路に前記疑似的な検出データを生成させる。
これによれば、駆動パルスのパルス幅を決めるための検出時間は、項12に比べて、タッチパネルのタッチ検出時間の大凡1/M(Mは駆動電極の電極本数)に低減することができる。
〔16〕<ディスプレイコントローラの走査パルスと駆動パルスの関係>
項9乃至15の何れかにおいて、複数の走査電極(G1〜G640)と複数の信号電極(D1〜D1440)との交差部分に表示セルが配置されたアクティブマトリクス型のディスプレイパネル(2)の前記走査電極に走査パルスを出力し前記信号電極に信号電圧を出力するディスプレイコントローラ(4)を更に有する。前記駆動パルスのパルス変化タイミングが前記走査パルスのパルス変化タイミングからずれるように、前記駆動パルスの周期とパルス幅が決定される。
これによれば、駆動パルスと走査パルスとの上記関係より、タッチパネルは走査パルスのパルス変化と信号電極の変化によるノイズの影響を受けない。走査パルスの周波数は所要の表示性能との関係から決まる。駆動パルスと走査パルスとのそのような関係を維持するために駆動パルスの信号周期を所定周期に維持しても、当該所定周期に対して駆動電極に出力可能なパルス幅を複数種類持つから、ACチャージャ問題に代表されるようなノイズの影響も受けない。
2.実施の形態の詳細
実施の形態について更に詳述する。
≪ディスプレイパネル2の走査パルス波形に対するタッチパネル1の駆動パルス波形≫
図1には本発明が適用される表示及び入力装置の全体的な構成が例示される。同図に示される表示及び入力装置は本発明に係る電子装置の一例であり、例えばPDAや携帯電話機などの携帯端末の一部を構成し、タッチパネル(TP)1、ディスプレイパネル(DP)2、タッチパネルコントローラ(TPC)3、及びディスプレイコントローラ(DPC)4を備える。
タッチパネル1はマルチタッチ検出を可能にする相互容量方式のタッチパネルであって、複数の駆動電極(Y電極)と複数の検出電極(X電極)によって形成された複数の交差部を備える。タッチパネルコントローラ3は駆動電極に順次駆動パルスを供給し、これによって検出電極から順次得られる信号に基づいて各交差部における容量結合状態の変動に応ずる検出データを得る。サブシステム用のマイクロプロセッサであるサブプロセッサ(SMPU)5はタッチパネルの駆動を制御する。また、サブプロセッサ5は、タッチパネルコントローラ3が取得した検出データに対してディジタルフィルタ演算を行い、これによってノイズが除去されたデータに基づいて容量変動が生じた交差部の位置座標を演算する。要するに、交差部のどの位置で浮遊容量が変化したか、即ち、交差部のどの位置で指が近接したかを示すために、接触イベントが発生したときの位置座標を演算する。
タッチパネル1は透過性(透光性)の電極や誘電体膜を用いて構成され、例えばディスプレイパネル2の表示面に重ねて配置される。ホストプロセッサ(HMPU)6は表示データを生成し、ディスプレイコントローラ4はホストプロセッサ6から受け取った表示データをディスプレイパネル2に表示するための表示制御を行う。ホストプロセッサ6は、接触イベントが発生したときの位置座標のデータをサブプロセッサ5から取得し、ディスプレイコントローラ位置座標データとディスプレイコントローラ4に与えて表示させた表示画面との関係から、タッチパネル1の操作による入力を解析する。
特に制限されないが、ホストプロセッサ6には夫々図示を省略する、通信制御ユニット、画像処理ユニット、音声処理ユニット、及びその他アクセラレータなどが接続されることによって、例えば携帯端末が構成される。
図2にはタッチパネル1の電極構成が例示される。タッチパネル1は横方向に形成された多数の駆動電極(Y電極)Y1〜YMと、縦方向に形成された多数の検出電極(X電極)X1〜XNとが相互に電気的に絶縁されて構成される。各電極は、例えばその延在方向の途中が方形状に成形されて容量電極を構成する。X電極とY電極の交差部には各電極の容量電極を介して交点容量が形成される。交点容量に指などの物体が近接すると、当該物体を容量電極とする浮遊容量が前記交点容量に加わることになる。Y電極Y1〜YMは、例えばその配列順にタッチパネルコントローラ3から駆動パルスが印加されて駆動される。
図3にはディスプレイパネル2の電極構成が例示される。同図に示されるディスプレイパネル2の表示サイズは例えば480RGB×640の規模とされる。ディスプレイパネル2は横方向に形成された走査電極としてのゲート電極G1〜G640と縦方向に形成された信号電極としてのドレイン電極D1〜D1440とが配置され、その交点部分には選択端子が対応する走査電極に接続され、入力端子が対応する信号電極に接続された多数の表示セルが配置される。ゲート電極G1〜G640は、例えばその配列順にディスプレイコントローラ4から走査パルスが印加されて駆動される。
図4にはタッチパネルコントローラ3の全体的な構成が例示される。タッチパネルコントローラは駆動回路(YDRV)300、検出回路(XDTC)310、AD変換回路(ADC)304、RAM305、バスインタフェース回路(BIF)306、及び制御回路としてのシーケンス制御回路(SQENC)308を有する。検出回路310は、例えば積分回路(INTGR)301、サンプルホールド回路(SH)302、及びセレクタ(SLCT)303などによって構成される。ここでは検出回路310に対する校正用の回路は図示を省略してある。
駆動回路300はタッチ検出のためにY電極Y1〜YMに駆動パルスを順次出力する動作を所定タイミングで繰返す。一つのY電極毎に駆動パルスを複数回出力する。このとき、駆動パルスのパルス幅の期間で前記交差部及びその近傍の容量成分を介しX電極X1〜XNに信号が伝達されることになるが、その検出信号のノイズ成分を低減するために、駆動回路300は、出力可能な前記駆動パルスにおける一種類のパルス信号周期に対して出力可能なパルス幅を複数種類持っている。これに関する構成や駆動パルスのパルス幅などについてはその詳細を後述する。
積分回路301は駆動パルスに同期して信号電極であるX電極X1〜XNに与えられる検出信号を積分して出力する。出力された検出信号は検出電極毎にサンプルホールド回路302に保持され、保持された検出信号はセレクタ303で選択され、選択された検出信号はAD変換回路304で検出データに変換される。変換された検出データはRAM305に蓄積される。RAM305に蓄積された検出データはバスインタフェース回路306を介してサブプロセッサ5に供給され、ディジタルフィルタ演算及び座標演算に供される。
シーケンス制御回路308は制御信号Csig1〜Csig6を用いて駆動回路300、積分回路301、サンプルホールド回路302、セレクタ303、AD変換回路304及びバスインタフェース回路306の動作を制御し、また、制御信号Csig7によってRAM305のアクセス制御を行う。特に制限されないが、駆動回路300がY電極に出力する駆動パルスのパルス電圧Vbst、積分回路301が入力するX電極の初期化電圧VHSP、及びその他の電源電圧VICはタッチパネルコントローラ3の外部から供給される。
図5にはタッチパネル1の等価回路と積分回路301の一例が示される。タッチパネル1には、Y電極Y1〜YMとX電極X1〜XN電極がマトリクス状に配置され、その交差部には、交点容量(相互容量)Cxyが形成される。
積分回路301は、X電極X1〜XNをチャージするためのプリチャージ電圧VHSPと、X電極X1〜XNへのプリチャージ電圧VHSPの印加を制御するスイッチSW2、オペアンプAMPit、積分コンデンサCs、積分コンデンサCsをリセットするためのスイッチSW1によって構成される。なおスイッチSW1は検出に使用するコンデンサCsに重畳された電荷をリセットするスイッチである。駆動端子PY1〜PYMは駆動電極Y1〜YMに接続される駆動回路300の駆動端子である。検出端子PX1〜PXNは検出電極X1〜XNに接続される積分回路301の検出端子である。
図6にはY電極Y1〜YMに供給される駆動パルス信号の信号波形の一例が示される。例えばY電極Y1〜YMには電極の配列順に複数の駆動パルスが供給される。例えば、Y電極1本当たり9個の駆動パルスが所定のパルス周期で供給される例を便宜的に示す。
図7にはY電極Y1〜YMに供給される駆動パルスの変化に同期した積分回路301の検出動作タイミングが例示される。まず、スイッチSW2がオン状態にされて、X電極Xn(n=1〜N)にプリチャージ電圧VHSPを印加する非検出状態aに遷移させ、スイッチSW1をオン状態(SW1のハイレベル期間)にして、コンデンサCsをリセットする。次に、スイッチSW1とスイッチSW2をオフ状態(SW1,SW2のローレベル期間)にして、検出待受状態bに遷移する。検出待受状態bでは、X電極Xnは、プリチャージ電圧VHSPに接続されない状況になるが、仮想接地の構成である積分回路301の反転入力端子−の電圧レベルはそのまま保持される。検出待受状態bに遷移した後、先ず、Y電極Y1に駆動パルスとして振幅Vyの立ち上がりパルスを入力する(他のY電極Y2〜YMはローレベルに固定)。その結果、Y電極Y1上の交点容量Cxyを介してX電極Xnに電荷(=Vy×Cxy)が移動し、これを反転入力端子−に受けるオペアンプAMPitの出力電圧VOUTnがその移動電荷に応ずる電圧分だけ下がる。なお、その交差部近傍に指あればそれによる浮遊容量によって当該交点容量Cxyの容量値が減少する。例えばX電極X2の交差部で交点容量Cxyの容量値が容量値Cfだけ減少したとすれば、X電極X2のオペアンプAMPitに入力される電荷はVy×(Cxy−Cf)となり、オペアンプAMPitの出力VOUT2のレベル低下が、当該交差部に指がない場合に比べて小さくなる。この出力電圧VOUTn(n=1〜N)がAD変換回路304でデジタル値の検出データに変換され、サブプロセッサ5による座標演算などに供せられることになる。
図8にはディスプレイパネル2の等価回路が例示される。ディスプレイパネル2は、ゲート電極G1〜G640とドレイン電極D1〜D1440がマトリクス状に配置され、その交差部分には、TFT(Thin Film Transistor)スイッチが形成される。TFTスイッチのソース側にはサブピクセルとなる液晶容量LCDの液晶画素電極Sが接続され、その液晶容量LCDの反対側の電極は共通電極(COM)になっている。ドレイン電極D1〜D1440にはディスプレイコントローラ4のオペアンプAMPvfで成るボルテージフォロアの出力が結合される。このボルテージフォロアは信号電圧を出力する。例えばドレイン電極D1のオペアンプAMPvfには赤色に対応する階調電圧VDR1、ドレイン電極D2のオペアンプAMPvfには緑色に対応する階調電圧VDG1が供給される。
図9にはゲート電極G1〜G640に供給される走査パルスの信号波形が例示される。ゲート電極G1〜G640には例えば電極の配列順の走査パルスが供給される。
図10にはゲート電極に印加される走査パルスとドレイン電極に印加される階調電圧(信号電圧)とのタイミング波形が例示される。例えば、ゲート電極G1に振幅Vgの走査パルスを入力し、ゲート電極G1上のTFTスイッチをオン状態にする。その後、ドレイン電極D1からTFTスイッチを介して選択された液晶画素電極Sに階調電圧VDR1を印加する。液晶画素電極Sの入力電圧は走査パルスが立ち下がるタイミングで確定される。共通電極COMには基準電圧が印加されており、TFTスイッチがオフした後、1フレームの間、液晶容量LCDには基準電圧COMと階調電圧VDR1が保持されて、表示輝度が規定される。
図11Aにはディスプレイパネル2に供給される走査パルス及び階調電圧(信号電圧)の波形とタッチパネル1に供給される駆動パルスの波形とが例示される。
タッチパネル1の制御においては、ディスプレイパネル2のゲート電極(G1)及びドレイン電極(D1)の電圧変化タイミングに着目し、そのタイミングでX電極(Xn)は、非検出期間(電圧VHSPのチャージ期間)に遷移するように制御する。また、ディスプレイパネル2の制御においては、タッチパネル1のY電極(Y1)の電圧変化タイミングに着目し、Y電極(Y1)の駆動パルスの立ち下がりタイミングが、階調電圧が決定される走査パルス立下りタイミングより一定期間(t3)前になるように設定する。
上記タイミング関係によれば、Y電極Y1〜YMの駆動パルス波形のハイレベル期間がゲート電極G1〜G640のハイレベル期間内とされ、前記Y電極Y1〜YMの駆動パルス波形のハイレベルの幅が前記ゲート電極G1〜G640の走査パルス波形のハイレベルの幅に比べて小さくされる。これによれば、タッチパネルコントローラ3による制御に際して、ディスプレイパネル2の走査電極G1〜G640の電圧変化タイミングに着目すると、そのタイミングでY電極Y1〜YMは非パルス駆動期間、即ちX電極X1〜XNによる非検出期間(X電極に対する電圧VHSPチャージ期間)とされるから、走査電極G1〜G640の電圧変化によって生ずるノイズはY電極Y1〜YMのパルス駆動期間で行われるX電極X1〜XNの検出動作に影響を与えない。また、ディスプレイコントローラ4による制御に際して、タッチパネルのY電極Y1〜YMの電圧変化タイミングに着目すると、Y電極Y1〜YMの駆動パルスの立ち下がりタイミングは表示セルに与えられる信号電圧が確定される走査電極(G1,G2)の走査パルスの立下りタイミング(図11AのTa)からずれる。よって、Y電極Y1〜YMの電圧変化によって生ずるノイズは表示セルで確定する信号電圧に影響を与えない。要するに、タッチパネルコントローラ3を用いたタッチ検出精度が劣化したり、ディスプレイコントローラ4による表示性能が劣化したりする事態を回避することができる。
図11Aの例は液晶ディスプレイ2に対する1走査期間に1回の割合でY電極に駆動パルスを印加する場合を示してある。この場合にはY電極の駆動パルスのハイレベル期間は、ゲート電極の走査パルスのハイレベル期間に包含されて設定されることになる。この場合のY電極の駆動パルスのタイミングは、内蔵する基準クロック(例えば4MHz)と、1走査期間を規定する信号(例えばHsyncのような水平同期信号)と、図11Aに例示するパラメータt1、t2、t3とによって容易に規定することができる。タッチパネルコントローラ3のシーケンス制御回路308は、前記基準クロック(例えば4MHz)、Hsyncのような水平同期信号、及びパラメータt1、t2、t3を受け取ることによって、図11Aに例示されるようなY電極に対するパルス駆動タイミングを制御することができる。パラメータt1、t2、t3はサブプロセッサ5が制御レジスタ320に初期設定すればよい。
図11Bにはディスプレイパネル2に供給される走査パルス及び階調電圧(信号電圧)の波形とタッチパネルに供給される駆動パルスの波形との別の例が示される。
ここでは、タッチパネルの制御においては、特にディスパネルのゲート電極(G1)線のハイレベル期間に着目し、そのタイミングでX電極(Xn)は、非検出期間(VHSPチャージ期間)に遷移するように制御する。また、ディスプレイパネルにおいては、特にタッチセンサのY電極(Y1)のローレベル期間に着目し、Y電極のローレベル期間で駆動パルスを印加するタイミングを設定する。Y電極(Y1)の立ち下がりタイミングは、階調電圧(電圧信号)が決定される走査パルスの立上がりタイミングより一定期間前に設定する。
図11Bは、ディスプレイパネルの1走査期間に1回Y電極に駆動パルスを入力した場合であるが、この場合だと、Y電極の駆動パルスのハイレベル期間と、走査パルスのハイレベル期間は別タイミングで設定されることになる。そして、Y電極の駆動パルスのタイミングは、内蔵する基準クロック(例えば4MHz)と、1走査期間を規定する信号(例えば走査パルスの立ち上がり)と、t1、t2のパラメータがあれば容易に規定できる。図11Bの場合も、図11Aと同様に、駆動パルスのパルス幅が調整できればよく、ゲート電極の走査パルスと、Y電極の駆動パルスが同期化されて出力され、各々が対応する電極に印加されればよい。
《ACチャージャノイズ》
次にACチャージャノイズについて説明する。ここでは、上述の如く走査パルスのハイレベル期間が駆動パルスのハイレベル期間を包含するというノイズ対策と共に、ACチャージャノイズに対する対策を講ずる場合を一例とする。
ACチャージャノイズとは、タッチパネルの駆動パルス信号の周波数に依存してノイズが顕在化する事象である。即ち、タッチパネル1を組み込んだPDAなどの携帯端末10をACチャージャ(ACアダプタ)11による充電動作中にタッチ検出サイクルが実行されると、検出特性が劣化する。即ち、図12に例示されるように、タッチパネル1を搭載したPDAなどの携帯端末10がACチャージャ11に接続され、携帯端末10に搭載された2次電池が充電中の状態にあるとき、ユーザ(携帯端末の所有者若しくは使用者)が携帯端末を操作した場合に、タッチ検出特性に劣化が発生する。具体的な劣化内容は、タッチした領域の同一検出電極方向(図中鎖線で示した同一検出ライン)において、タッチしていないにもかかわらず、タッチ座標を導出することである。
図13には充電中における携帯端末の電源の状態が模式的に示される。ACチャージャ11、即ちAC/DCコンバータは、例えば、AC100Vの商用電源を、携帯端末10の2次電池のDC電圧VBATに変換する機器である。ここで、GNDは対地グランド(グローバルグランド)であり、AGNDは携帯端末のグランド(端末グランド、ローカルグランド)を示す。携帯端末10においては対地グランドGNDと端末グランドAGNDは分離されることが前提である。ACチャージャ11には、その出力電圧VBATがACチャージャのローカルグランド電圧、即ち端末グランド電圧AGNDと一緒に所定の周波数で揺れるものが多数ある。例えば、対地グランド基準で考えると、携帯端末10側の電源(端末側電源)VBATは変動しているように見える。その変動幅はACチャージャ11の種類によっても、また、充電状況によっても相違され、例えば、その周波数が1kHz〜500kHz程度で変動しているように見える。端末側電源VBATの変動周波数は、ACチャージャのAC/DCのレギュレート回路の動作周波数の依存度が高く、レギュレート回路の動作周波数は、端末に内蔵している2次電池の残量で変動することが知られている。
図14には端末グランドAGNDを基準に対地グランドGNDとタッチした領域の表面電位Vfngとの関係を示した図である。端末グランドAGND基準で考えると、表面電位Vfngは1kHzから500kHz程度で変動しているように見える。
図15にはタッチ領域と検出回路310の積分回路301に着目して交差部の電気的接続が例示される。Rtxはタッチパネル1のY電極ymの抵抗負荷であり、Rrxはタッチパネル1のX電極Xnの抵抗負荷であり、Cxyはタッチパネル1の相互容量である。図中破線の右側は、積分回路301を前提とした検出回路の一例であり、X電極Xnが接続された検出回路に対して、スイッチ群SW1,SW2を制御して検出動作が実現される。実際の検出動作は、Y電極Ymに周波数f0の矩形パルスを入力し、スイッチSW1,SW2の制御は、矩形パルスと連動させる。これに対して、前記表面電位Vfngは、容量Cfを介して例えばX電極Xnに印加されることになる。これは、ACチャージャ11を接続したことによって発生する1k〜500kHz程度のノイズ(ACチャージャノイズ)であり、X電極Xnを介して積分回路301に入力される。以下、表面電位VfngをACチャージャノイズとも記す。
図16にはACチャージャノイズVfngの周波数と検出回路が出力するノイズレベルとの関係が例示される。ノイズレベルには周波数依存性があり、ACチャージャノイズVfngの周波数fが、Y電極Ymに印加される駆動パルスの周波数f0と一致、さらにはf0のn(正の整数)倍の周波数と一致した際に、ノイズレベルが上昇することが判る。Case1はACチャージャノイズVfngの周波数fが駆動パルスの周波数f0に等しい場合、Case2はACチャージャノイズVfngの周波数fが駆動パルスの周波数f0の2倍である場合である。
図17には図16で示したCase1の場合、つまりACチャージャノイズVfngの周波数f=f0の場合でノイズレベルが上昇する場合のメカニズムが示される。駆動パルスのパルス幅Wtxが検出期間と考えられるが、検出期間中にACチャージャノイズVfngが足し込まれることになる。図中で破線より上がACチャージャノイズVfngのプラス成分、破線より下がACチャージャノイズVfngのマイナス成分である。そして、駆動パルスが印加される度に毎回ACチャージャノイズが足し込まれるためにそれが積分回路301の出力VOUTでノイズとして観測される。
図18には図16で示したCase2の場合、つまりACチャージャノイズVfngの周波数f=f0×2の場合でノイズレベルが上昇する場合のメカニズムが示される。この場合も検出期間中にACチャージャノイズVfngが足し込まれることになる。図中で破線より上がACチャージャノイズVfngのプラス成分、破線より下がACチャージャノイズVfngのマイナス成分である。そして、駆動パルスが印加される度に毎回ACチャージャノイズVfngが足し込まれるため、それが積分回路301の出力VOUTでノイズとして観測される。ちなみに、ACチャージャノイズVfngの周波数fと、駆動パルスの周波数f0、f0×nが一致しない、若しくは実質的に一致しない場合は、複数回の駆動パルス入力による検出動作の平均化効果でACチャージャノイズVfngの影響は見えなくなる。
このように、ACチャージャノイズVfngはその周波数fと、駆動パルスの周波数f0、f0×nが一致若しくは実質的に一致し、且つ、駆動パルスのパルス幅がACチャージャノイズVfngの周期に一致しない場合に顕在化される。
≪ACチャージャノイズ対策の基本原理≫
次にACチャージャノイズ対策の基本原理について説明する。
図19にはCase2の場合すなわちACチャージャノイズVfngの周波数f=f0×2の場合におけるACチャージャノイズ対策の基本原理を例示する。図19では、駆動パルスのパルス幅Wtx=1/(f0×2)と設定することでACチャージャノイズをキャンセルできることを示している。すなわち、パルス幅Wtxの期間はタッチ検出期間に相当し、ACチャージャノイズVfngの波形の破線枠で囲まれた部分がプラス成分(+)とマイナス成分(−)が等しくされる結果、ノイズ成分が全体として相殺され、積分回路301の出力VOUTには期待通りの出力が得られることになる。
図20はACチャージャノイズの周波数f=f0×3の場合におけるACチャージャノイズ対策の基本原理を例示する。図20では、例えば駆動パルスのパルス幅Wtx=1/(f0×3)と設定することでACチャージャノイズをキャンセルできることを示している。なお、実際の検出期間は図中bに相当するが、bの期間は駆動パルスのパルス幅Wtxと等しくなっている。双方の期間のタイミングのずれは、駆動パルスのパルス幅Wtxの変化に対する検出期間の動作遅延が考慮されたものである。
図19及び図20の例から明らかなように、ACチャージャノイズVfngの周波数fと、駆動パルスの周波数f0、f0×nが一致若しくは実質的に一致しても、駆動パルスのパルス幅をACチャージャノイズの周期の正の整数倍とすれば、ACチャージャノイズが全体として相殺される。駆動パルスの周波数はシステム構成上既知の周波数であり、ACチャージャノイズVfngの周波数は充電状況などに応じて変化される。特に、走査パルスの周波数は表示性能との関係で決まるから、走査パルスとの関係を考慮して上記ノイズ対策を講ずる場合には、駆動パルスの周波数は自ずと決まる。このような制約も考慮すれば、タッチパネル1の駆動電極Ymに駆動パルスを出力する駆動回路300には、出力可能な前記駆動パルスにおける一種類のパルス信号周期に対して出力可能なパルス幅を複数種類持たせるものとする。要するに、タッチパネル1の検出動作において、駆動パルスのパルス幅を異ならせて検出動作可能とする。具体的には、第1の態様では、駆動電極Ym毎に複数種類のパルス幅を混在させて駆動パルスを出力する。第2の態様では、各駆動電極Ymに駆動パルスのパルス幅を変えて複数種類の駆動パルスを出力し、タッチパネルの夫々の交差部について駆動パルスのパルス幅毎の検出データを生成し、交差部毎に一つの検出データを選択して最適データとする。第3の態様では、検出回路310の入力段に接続した容量接続ノードを介して予め複数種類のパルスを与えることによって疑似的に検出したデータを用いて最適なパルス幅を決定し、決定された一つのパルス幅を用いて駆動電極に駆動パルスを出力する。以下、夫々の態様についての具体例を説明する。
≪第1態様のACチャージャノイズ対策≫
図21は第1態様のACチャージャノイズ対策についての説明図である。図21は上記ディスプレイコントローラ4との協調動作によるノイズ低減策も採用すること前提としており、ディスプレイパネル2の走査パルス信号Hsyncの周波数と波形を基準にタッチパネル1の検出動作を行う場合を示している。これに従えば、走査パルス信号Hsyncの周波数がf0であるとき、Y電極Ymに印加する駆動パルスの周波数も例えばf0とする。
ここで、Y電極Ymの駆動パルスのパルス幅WtxがTXH0(≠1/(f0×3))で、例えばACチャージャノイズVfngの周波数がf0×3とすると、検出の度にACチャージャノイズによる信号の足し込みが発生し、ノイズが重畳される。要するに駆動パルスのパルス幅TXH0がACチャージャノイズVfngの周期と不一致だからである。
これに対して、例えば、Y電極Ymの駆動パルスのパルス幅WtxをTXH1(=1/(f0×3))、TXH2(=1/(f0×2))、TXH3(=1/(f0×5))の3種類を用意し、混在させてY電極Ymに印加する。3種類のパルス幅は素数関係にあること意味する。この結果、Y電極Ymの駆動パルスのパルス幅Wtx=TXH1(=1/(f0×3))の時に、ACチャージャノイズによる信号の足し込みが±0になるため、ノイズレベルを1/3低減することができる。要するに駆動パルスのパルス幅TXH1がACチャージャノイズVfngの周期に一致することから、その分、ノイズレベルを1/3低減される。
このように、同一の駆動電極Ymに対して、連続して複数の駆動パルスを供給するタッチ検出方式において、複数の駆動パルスに異なるパルス幅(ここではハイレベル期間)を混在させて1回の検出動作を実施する。したがって、ACチャージャノイズVfngの周波数fと、駆動パルスの周波数f0、f0×nが一致若しくは実質的に一致しても、1回の検出動作で全ての駆動パルス幅がACチャージャノイズVfngの周期と不一致になることを回避することができ、複数回の駆動パルス入力による検出動作の平均化効果でACチャージャノイズVfngの影響が緩和される。
特に、異なる駆動パルスのパルス幅を混在させて1回の検出動作を実施する場合に、駆動パルスのハイレベルのパルス幅は、駆動パルスの周波数の素数倍の逆数から選択されている。このように、複数のパルス幅が互いに素数関係にあるので、何れのパルス幅でも不所望な電圧成分の累積的な積み上げを緩和できない場合が生ずる虞を未然に防止することができる。
図21ではパルス幅を3種類としたがこれに限定されず、適宜の複数種類とすればよい。
≪第2態様のACチャージャノイズ対策≫
図22は第2態様のACチャージャノイズ対策についての説明図である。本実施の形態の特徴は、応答時間(=ホストへ位置座標を回答する時間)内で、駆動パルスのパルス幅(単に駆動パルス幅とも記す)Wtxが異なるタッチ検出をp回実施し、サブプロセッサ5が得られたp個のデータからACチャージャノイズの影響の小さいデータを選択して、座標計算を行い、その結果をホストプロセッサ6に通知するものである。図22ではp=3としたがそれに限定されず、適宜の複数回とすればよい。
図23には第2態様のACチャージャノイズ対策を実現する場合で、特にp=3に設定した場合の検出動作フローチャートが例示される。この検出動作では駆動パルス幅WtxをTXH1,TXH2,TXH3と切り替えてタッチ検出を行なうが(S1,S2,S4,S5,S7,S8)、検出回路310によりそれぞれのパルス幅で検出した検出データは、パルス幅毎に区別してRAM305に格納する。例えば、パルス幅Wtx=TXH1のときの検出データを記憶領域RAME1に格納し(S3)、パルス幅Wtx=TXH2のときの検出データを記憶領域RAME2に格納し(S6)、パルス幅Wtx=TXH3のときの検出データを記憶領域RAME3に格納する(S9)。例えばその検出動作を駆動電極X1〜XMまで繰返す。
検出動作の適当なタイミングでサブプロセッサ5はRAM305の記憶領域RAME1,RAME2,RAME3から検出データを読み込んで、タッチ座標の演算を行う。1点タッチの場合で説明すると、ACチャージャノイズの影響が無い場合は、タッチ1点に対して、導出されるタッチ座標が1点である。これに対して、ACチャージャノイズの影響がある場合は、図12で説明したように、タッチした検出ライン上に誤タッチ座標が1点以上発生することになる。以上から、座標計算した結果、最も座標数が少ないパルス幅による検出結果がACチャージャノイズの影響が最も少ない結果であると判断して、ホストプロセッサ6に通知する(S11)。
図24には第2態様のACチャージャノイズ対策を実現する場合に好適なタッチパネルコントローラ(TPC)3Aの構成が例示される。
駆動回路300Aは、出力可能な前記駆動パルスにおける一種類のパルス周期に対して出力可能なパルス幅を複数種類持つ。即ち、駆動パルスのハイレベルのパルス幅をp種類設定し、駆動パルスのパルス幅を異ならせて、p回のタッチ検出動作を実施する。p種類のパルス幅は第1態様のACチャージャノイズ対策の場合と同様であり、駆動パルスの周波数の素数倍の逆数から選択されたパルス幅である。
301_1〜301_Nは積分回路、304_1〜304_NはADCであり、X電極X1〜XNに対応して夫々設けられている。308Aはサブプロセッサ5からの指示に従ってタッチパネルコントローラ3Aの内部を制御する制御回路である。本実施の形態ではタッチ検出を駆動パルスのパルス幅Wtxを異ならせて行うが、駆動パルスの幅Wtxを異ならせることで、タッチパネル1から入力される信号量が異なるため、非タッチ時の検出回路出力VOUT_1〜VOUT_Nを任意のレベルに調整するキャリブレーション機能の最適設定が異なる。したがって、検出データのRAM305と同様に、キャリブレーションRAM(CBRAM)には駆動パルスのパルス幅Wtxの設定毎に記憶領域CBRAME1,CBRAME2,CBRAME3を設ける。333はラインラッチ(LNLTC)であり、キャリブレーションデータが検出電極単位でCBRAM332から転送される。331_1〜331_Nはラインラッチ333に転送されたキャリブレーションデータをアナログ信号に変換するディジタル・アナログ変換回路(DAC)である。330_1〜330_Nはキャリブレーション回路であり、DAC331_1〜331_Nから供給されるキャリブレーション信号を容量を介して対応する積分回路301_1〜301_Nの入力に印加する。S_Data[y1、x1]〜S_Data[yM、xN]は検出データである。C_Data[y1、x1]〜C_Data[yM、xN]はキャリブレーションデータである。
サブプロセッサ5はp回のタッチ検出動作を行った結果得られた検出データから座標演算を行ない、演算されたタッチ座標数の最も少ない座標点をタッチ座標としてホストプロセッサに与える。
第2態様のACチャージャノイズ対策によれば、各駆動電極に駆動パルスのパルス幅を変えて複数種類の駆動パルスを出力し、駆動電極と検出電極の交差部毎に駆動パルスのパルス幅毎の検出データを生成するから、サブプロセッサ5は、交差部毎に生成したパルス幅毎の検出データのうち、ノイズ成分の少ない一つの検出データを選択して最適データとすることができる。ノイズ成分の少ない一つの検出データとは、タッチ座標数が最も少ない検出データである。
≪第3態様のACチャージャノイズ対策≫
図25には第3態様のACチャージャノイズ対策を実現する場合に好適なタッチパネルコントローラ(TPC)3Bの部分的な構成が例示される。第3態様のACチャージャノイズ対策の特徴は、タッチパネル1のY電極に駆動パルスを印加するタッチ検出とは別に、タッチパネルコントローラ内の内蔵容量を検出する内蔵容量検出動作を行うことによって、検出動作で用いる駆動パルスのパルス幅を決定することである。具体的には、積分回路301_nの入力段の容量接続ノードCNDにスイッチSW3を介して内蔵容量CCを設置し、バッファ335からの出力パルスTX_INを内蔵容量CCを介して容量接続ノードCNDに印加可能にされる。バッファ335からの出力パルスは駆動パルスとして選択可能なパルスと同じパルス幅を持つ。内蔵容量検出動作では、スイッチSW3オン動作させ、バッファ335から駆動パルスを出力させ、積分回路には検出動作と同様の積分動作をさせる。内蔵容量CCはタッチパネルコントローラ内部の容量で、その容量値は既知であり、Y電極を介してタッチパネル1からの入力が無ければ、内蔵容量CCの検出結果は既知の容量値に対応する疑似検出データを得る。一方、ACチャージャノイズによる信号の足し込みがあれば、既知の容量値とは異なる疑似検出データを得る。バッファ335から順次駆動パルスとして選択可能なパルスと同じパルス幅を持つパルスを出力して疑似検出データを得る。サブプロセッサ5はパルス幅毎の疑似検出データが期待値としての容量値に対応するか否かを判別し、期待値若しくは実質的に期待値に対応する疑似検出データを得るときに使ったパルス幅を正規の検出動作のパルス幅として指定する。タッチセンサコントローラは指定されたパルス幅を用いて今回の検出動作の駆動パルスとする。検出動作と内蔵容量検出動作は、例えばタッチパネルの1フレーム毎、即ち、タッチパネルの先頭から末尾までの駆動電極Y1〜YMを一巡駆動する動作サイクル毎に行われて、その都度、駆動パルスのパルス幅が決定される。したがって、第3の実施例においては、駆動パルスのパルス幅は、最小で1フレーム単位で切り替わることになる。
特に制限されないが、スイッチSW3、容量CC,及びバッファ335は図24で説明したキャリブレーション回路とで兼ねることが可能である。バッファ335の入力にはDAC331_nが接続される。DAC331_nの入力にはラインラッチ(LNLTC)333の出力が接続される。キャリブレーションRAM332には内蔵容量検出動作に用いるパルス幅に応ずるパルスデータ格納領域CDRAMEが追加される。また、RAM305にはパルス幅毎に疑似検出データを格納する記憶領域PRAME1,PRAME2,PRAME3が追加される。
駆動回路300Bは疑似検出データに基づいてサブプロセッサ5が判別したパルス幅の駆動データを用いて駆動電極を駆動する。
その他の構成は図24と同様であるからその詳細な説明は省略する。
図26には第3態様のACチャージャノイズ対策による動作が例示される。まず、駆動パルスのパルス幅Wtxをp種類に異ならせて内蔵容量CCの検出動作を行う。図26の例ではp=3であり、Wtx=TXH1,TXH2,TXH3に設定して、内蔵容量CCの検出を行なう。内蔵容量CCの検出時においては、タッチパネル1の駆動電極Y1〜YMに駆動パルスは印加しないものとし、ローレベルレベル固定とする。
次に、サブプロセッサ5がWtx=TXH1,TXH2,TXH3で取得した疑似検出データに基づいて、検出動作で用いる駆動パルスのパルス幅Wtxを決定する。この決定に従って、駆動回路300Bが駆動パルスのパルス幅を選択する。
そして、選択したパルス幅Wtxを使用して、タッチパネル1の駆動電極に順次駆動パルスを印加してタッチ検出動作を行う。図26の例では、Wtx=TXH2を選択した場合を示している。
なお、内蔵容量CCの検出時間は、タッチパネル1のタッチ検出時間の1/M(M:駆動電極数)であり、第2態様のACチャージャノイズ対策に比べて短時間で終了する。
図27には第3態様のACチャージャノイズ対策による動作のフローチャートが例示される。パルス幅WtxをTXH1,TXH2,TXH3と切り替えて内蔵容量CCの検出動作を実施するが(S21〜S26)、タッチ検出(S22,S24,S26)は、選択可能な駆動パルスと同じパルス幅Wtxで1回実施するだけでよい。したがって疑似検出データを格納する記憶領域PRAME1,PRAME2,PRAME3は検出データを格納する記憶領域RAME1,RAME2,RAME3に比べて格段に小さくてよい。サブプロセッサ5はWtx=TXH1,TXH2,TXH3で取得した疑似検出データに基づいて、検出動作で用いる駆動パルスのパルス幅Wtxを決定し(S27)、決定されたパルス幅Wtxを使用して、駆動回路300Bがタッチパネル1の駆動電極Y1〜YMに順次駆動パルスを印加して、タッチ検出動作が行われる(S28)。S21〜S28の内蔵容量検出動作と検出動作は例えばタッチパネルの1フレーム毎に繰返される。タッチパネルの1フレーム毎に得られた検出データはサブプロセッサ5によるタッチ座標の計算に供される(S29)。
図28には第3態様のACチャージャノイズ対策による動作の別のフローチャートが例示される。図27は、応答時間の中で、パルス幅Wtxを異ならせて、内蔵容量CCの検出を必ず3回実施しているが、図28は、これを改良して内蔵容量CCの検出時間を短縮したものである。具体的に説明すると、1回目の内蔵容量CCの検出(パルス幅Wtx=TXH1)で(S30,S31、S32)、ACチャージャノイズの足し込みが無いと判定したら、そのパルス幅Wtx=TXH1を選択して、タッチ検出を実施するものである(S34)。1回目の検出でノイズの足し込みがあると判別されたときは、2回目の内蔵容量CCの検出(パルス幅Wtx=TXH2)で(S33,S31,S32)、ACチャージャノイズの足し込みが無いと判定されたら、そのパルス幅Wtx=TXH2を選択して、タッチ検出を実施するものである(S34)。2回目の検出でノイズの足し込みがあると判別されたときは、3回目の内蔵容量CCの検出(パルス幅Wtx=TXH3)で(S33,S31,S32)、ACチャージャノイズの足し込みが無いと判定されたら、そのパルス幅Wtx=TXH3を選択して、タッチ検出を実施するものである(S34)。ステップS34のタッチ検出動作では、選択されたパルス幅Wtxを使用して、駆動回路300Bがタッチパネル1の駆動電極Y1〜YMに順次駆動パルスを印加する。S30〜S34の内蔵容量検出動作と検出動作は例えばタッチパネルの1フレーム毎に繰返される。タッチパネルの1フレーム毎に得られた検出データはサブプロセッサ5によるタッチ座標の計算に供される(S35)。図28によれば、最大で内蔵容量CCの検出時間を1/3に短縮できる。なお、この場合も図27の例と同様に、疑似検出データを格納するRAMの記憶領域は小さくて済む。
第3態様のACチャージャノイズ対策によれば、検出データを処理するサブプロセッサ5は、積分回路301_nの入力段に接続した容量接続ノードCNDを介して予め複数種類のパルスが与えられることによって疑似的に検出されたデータを用いてノイズ成分の少ない最適なパルス幅を決定することが可能になり、決定された一つのパルス幅の駆動パルスを駆動端子から駆動電極に出力させることが可能になる。特に、容量接続ノードCNDの容量値は既知であるから、疑似的な検出データにACチャージャノイズの電圧Vfngが周期的に若しくは積み上げ的に印加された影響があるか第2態様の場合に比べて容易に判別することができる。また、内蔵容量CCの検出時間は、タッチパネル1のタッチ検出時間の大凡1/M(Mは駆動電極の電極本数)であり、短時間で終了できる。したがって、図28の場合には図27に比べて内蔵容量CCの検出時間を1/3に短縮できる。
本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは言うまでもない。
例えば、選択可能な駆動パルスのパルス幅は3種類に限定されず適宜変更可能である。複数種類のパルス幅は必ずしも素数関係になければならないわけではなく、其れに近似した関係を有する場合であっても良い。タッチパネルコントローラとディスプレイコントローラは同一チップに形成されてもよい。タッチパネルコントローラとサブプロセッサは同一チップに構成されても良い。サブプロセッサはホストプロセッサで代用することも可能である。第3態様のACチャージャノイズ対策のための構成はキャリブレーション回路を流用する場合に限定されない。キャリブレーション回路は必ず積分回路の入力ノードに容量結合される構成を伴うとは限らないからである。また、第3態様のACチャージャノイズ対策における内蔵容量CCの検出動作はタッチパネルの1フレーム毎に行う場合に限定されない。それよりも短いサイクルで行うことも可能である。許される場合には1フレームよりも長い期間毎に行うことも可能である。
1 タッチパネル(TP)
2 ディスプレイパネル(DP)
3,3A,3B タッチパネルコントローラ(TPC)
4 ディスプレイコントローラ(DPC)
5 サブプロセッサ(SMPU)
6 ホストプロセッサ(HMPU)
10 携帯端末
11 ACチャージャ(ACアダプタ)
Y1〜YM 駆動電極(Y電極)
X1〜XN 検出電極(X電極)
G1〜G640 走査電極としてのゲート電極
D1〜D1440 信号電極としてのドレイン電極
300,300A,300B 駆動回路(YDRV)
301_n、301_1〜301_N 積分回路
304、 304_1〜304_N AD変換回路(ADC)
305 RAM305
306 バスインタフェース回路(BIF)
308,308A,308B 制御回路としてのシーケンス制御回路(SQENC)
310 検出回路(XDTC)
332 キャリブレーションRAM(CBRAM)
335 バッファ
VBAT 携帯端末10の2次電池のDC電圧
AGND 携帯端末のグランド(端末グランド、ローカルグランド)
GND 対地グランド
Vfng タッチした領域の表面電位
CND 容量接続ノード
SW3 スイッチ
CC 内蔵容量

Claims (8)

  1. 複数の駆動電極と複数の検出電極によって形成された複数の交差部を備えたタッチパネルのためのタッチパネルコントローラを有する半導体装置であって、
    前記タッチパネルコントローラは、前記複数の駆動電極に接続される複数の駆動端子の夫々に対して所定の駆動周期内に複数の駆動パルスを連続的に出力する駆動回路と、
    前記駆動電極に与えられた前記駆動パルスによって前記検出電極から得られる信号を、当該検出電極に接続される検出端子から入力して、前記交差部における容量結合状態の変動分に応ずる検出データを生成する検出回路とを有し、
    前記駆動回路は、個々の駆動端子から前記駆動周期内で連続的に出力する複数の駆動パルスのパルス幅を駆動周期内で周期的に変更する、半導体装置。
  2. 請求項1において、前記周期的に変更されるパルス幅は互いに素数関係にある、半導体装置。
  3. 請求項1において、前記駆動回路は、前記駆動端子毎に、前記パルス幅の周期的変更を複数回繰り返すように複数の駆動パルスを出力する、半導体装置。
  4. 請求項1において、前記駆動回路は各駆動端子に対して駆動パルスのパルス幅を変えて複数種類の駆動パルスを出力し、前記検出回路は前記各交差部における容量結合状態の変動分に応ずる検出データを前記駆動パルスのパルス幅毎に生成する、半導体装置。
  5. 請求項1において、前記検出回路の入力段にバッファの出力が容量を介して接続される容量接続ノードと制御回路とを更に有し、
    前記制御回路は、前記駆動端子に前記駆動パルスを出力する前に、複数種類の駆動パルスと同じパルス幅の複数種類のパルスを前記バッファから出力させ、前記容量接続ノードを介して与えられる信号に対して前記検出回路に疑似的な検出データを生成させ、前記駆動回路には、前記疑似的な検出データに基づいて決定される一つのパルス幅で駆動パルスを出力させる、半導体装置。
  6. 請求項5において、前記容量接続ノードは、前記検出回路の入力信号をデジタル信号に変換する変換回路の変換レンジに対する変換対象の基準値を揃えるためのキャリブレーション信号を前記交差部毎に対応して加算する加算ノードに兼用される、半導体装置。
  7. 請求項5において、前記制御回路は、全部の前記駆動端子に対する駆動パルスの出力を一巡させて全部の前記交差部における検出データを生成する検出フレーム毎に、前記検出回路に前記疑似的な検出データを生成させる、半導体装置。
  8. 請求項1乃至7の何れか1項において、複数の走査電極と複数の信号電極との交差部分に表示セルが配置されたアクティブマトリクス型のディスプレイパネルの前記走査電極に走査パルスを出力し前記信号電極に信号電圧を出力するディスプレイコントローラを更に有し、
    前記駆動パルスのパルス変化タイミングが前記走査パルスのパルス変化タイミングからずれるように、前記駆動パルスの周期とパルス幅が決定される、半導体装置。
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