JP6070827B2 - 静電チャック装置 - Google Patents

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Description

本発明は、静電チャック装置に関し、さらに詳しくは、シリコンウエハ等の半導体基板にプラズマエッチング等の処理を施す際に用いて好適な静電チャック装置に関するものである。
本願は、2013年3月29日に、日本に出願された特願2013−071739号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
近年、急速に進展するIT技術を支える半導体産業においては、素子の高集積化や高性能化が求められており、そのために、半導体製造プロセスにおいても微細加工技術の更なる向上が求められている。この半導体製造プロセスの中でもエッチング技術は、微細加工技術の重要な一つであり、近年では、エッチング技術の内でも、高効率かつ大面積の微細加工が可能なプラズマエッチング技術が主流となっている。
例えば、シリコンウエハを用いたLSIの製造プロセスにおいては、シリコンウエハの上にレジストでマスクパターンを形成し、このシリコンウエハを真空中に支持した状態で、この真空中に反応性ガスを導入し、この反応性ガスに高周波の電界を印加することにより、加速された電子がガス分子と衝突してプラズマ状態となり、このプラズマから発生するラジカル(フリーラジカル)とイオンをシリコンウエハと反応させて反応生成物として取り除くことにより、シリコンウエハに微細パターンを形成する技術である。
このプラズマエッチング装置等の半導体製造装置においては、従来から、試料台に簡単にシリコンウエハを取付け、固定するとともに、このシリコンウエハを所望の温度に維持する装置として静電チャック装置が使用されている(特許文献1、2)。
ところで、このような静電チャック装置では、酸素系プラズマや腐食性ガスに対する耐性が弱く、使用時の放電等により損傷する虞があるという問題点があり、そこで、セラミック板状体の下面に静電吸着用電極を設け、この静電吸着用電極に有機系接着剤層を介して絶縁層を接着し、この絶縁層に有機系接着剤層を介して基台を接着した静電チャック装置が提案されている(特許文献3)。
一方、静電チャック装置と板状試料との間の熱伝導特性が大きく変化することがなく、パーティクルの発生が少なく、板状試料の裏面へのパーティクルの付着を削減することの出来る静電チャック装置として、板状試料を載置する載置面に複数の突起部を設け、これらの突起部のうちの一部または全部の頂面に1つ以上の微小突起部を設けた静電チャック装置が提案されている(特許文献4)。
特公平5−87177号公報 特開平9−283606号公報 特開2011−077303号公報 特許第4739039号公報
ところで、従来の吸着面に複数の突起部を設け、これらの突起部のうちの一部または全部の頂面に1つ以上の微小突起部を設けた静電チャック装置においては、板状試料の裏面に付着している不純物や汚れ等が板状試料と突起部の頂面との間に入ることで、板状試料の一部が異常発熱することに対しては有効であったが、やはり、突起部を除く部分の粗い吸着面からパーティクルが発生し、このパーティクルが板状試料の裏面へ付着するという問題点があった。この現象は、特にプラズマクリーニング後に顕著であった。
また、プラズマエッチングやプラズマクリーニング等においては、板状試料へのプラズマ熱の入射に対する冷却ガスによる冷却効果、すなわち粗い吸着面への熱伝達効果が不十分であるという問題点があった。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、パーティクルの発生源を抑制することで、板状試料の裏面へのパーティクルの付着をより抑制することができ、しかも、板状試料の冷却ガスによる冷却効果を向上させることのできる静電チャック装置を提供することを目的とする。
本発明者等は、上記の課題を解決するべく鋭意検討を行った結果、セラミック板状体の板状試料の載置面である一主面に複数の突起部を形成し、この一主面のうち複数の突起部を除く領域に、複数の微小突起部または複数の微小凹部を形成することとすれば、これらの微小突起部または微小凹部がパーティクルの発生源を抑制し、よって、板状試料の裏面へのパーティクルの付着がより抑制され、さらには、板状試料の冷却ガスによる冷却効果が向上することを知見し、本発明を完成するに到った。
すなわち、本発明の静電チャック装置は、セラミック板状体の一主面を板状試料を載置する載置面とし、前記セラミック板状体の内部または他の主面に静電吸着用電極を備えた静電チャック部を備えてなる静電チャック装置において、前記一主面に複数の突起部を形成し、前記一主面の複数の前記突起部を除く領域に、複数の微小突起部または複数の微小凹部を形成してなることを特徴とする。
前記一主面の複数の前記突起部を除く領域における複数の前記微小突起部または複数の前記微小凹部の全占有面積は、前記領域の面積の1%以上かつ40%以下であることが好ましい。
前記微小突起部の高さまたは前記微小凹部の深さは、前記突起部の高さの10%以上かつ100%以下であることが好ましい。
複数の前記突起部それぞれの上端部に、複数の第2の微小突起部を形成してなることが好ましい。
前記一主面の複数の前記突起部を除く領域の表面粗さRaは、1μmより大であることが好ましい。
前記静電チャック部は、前記セラミック板状体の他の主面に前記静電吸着用電極を備え、前記静電吸着用電極に、シート状またはフィルム状の第1の有機系接着剤層を介してシート状またはフィルム状の絶縁層を接着し、この絶縁層に、第2の有機系接着剤層を介して前記セラミック板状体を支持する基台を接着してなることが好ましい。
本発明の静電チャック装置によれば、セラミック板状体の板状試料の載置面である一主面に複数の突起部を形成し、この一主面のうち複数の突起部を除く領域に、複数の微小突起部または複数の微小凹部を形成したので、これらの微小突起部または微小凹部によりパーティクルの発生を抑制することができ、よって、板状試料の裏面へのパーティクルの付着をより抑制することができる。さらに、板状試料の冷却ガスによる冷却効果を向上させることができる。
また、静電チャック部を、セラミック板状体の他の主面に静電吸着用電極を備えた構成とし、この静電吸着用電極に、シート状またはフィルム状の第1の有機系接着剤層を介してシート状またはフィルム状の絶縁層を接着し、この絶縁層に、第2の有機系接着剤層を介してセラミック板状体を支持する基台を接着したこととすれば、静電吸着用電極が第1の有機系接着剤層とシート状またはフィルム状の絶縁層とにより2重に保護され、したがって、基台及び、側面の耐絶縁性を向上させることができる。したがって、使用時の放電等による破損の頻度が低く、破損時のパーティクルの発生量も少なくすることができる。
本発明の第1の実施形態の静電チャック装置を示す断面図である。 本発明の第1の実施形態の静電チャック装置のセラミック板状体の上面近傍を示す拡大断面図である。 本発明の第1の実施形態の静電チャック装置の微小突起部を示す拡大断面図である。 本発明の第1の実施形態の静電チャック装置の変形例を示す断面図である。 本発明の第2の実施形態の静電チャック装置のセラミック板状体の上面近傍を示す拡大断面図である。 本発明の第2の実施形態の静電チャック装置の微小凹部を示す拡大断面図である。 本発明の第3の実施形態の静電チャック装置のセラミック板状体の上面近傍を示す拡大断面図である。 本発明の第4の実施形態の静電チャック装置のセラミック板状体の上面近傍を示す拡大断面図である。
本発明の静電チャック装置を実施するための形態について、図面に基づき説明する。
なお、この形態は、発明の趣旨をより良く理解させるために具体的に説明するものであり、特に指定のない限り、本発明を限定するものではない。
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態の静電チャック装置を示す断面図、図2は、同静電チャック装置のセラミック板状体の上面近傍を示す拡大断面図である。
この静電チャック装置1は、上面(一主面)2aをウエハ(板状試料)Wを載置する載置面としたセラミック板状体2と、このセラミック板状体2の下面(他の主面)2b側に設けられた静電吸着用電極3とにより静電チャック部4が構成されている。
この静電吸着用電極3には、シート状またはフィルム状の(第1の)有機系接着剤層5を介してシート状またはフィルム状の絶縁層6が接着され、このシート状またはフィルム状の絶縁層6及び静電チャック部4には、(第2の)有機系接着剤層7を介して、静電チャック部4を支持するとともにウエハWを冷却するベース部(基台)8が接着されている。
このセラミック板状体2の上面2aには、図2に示すように、突起部11が複数個設けられている。
以下、この静電チャック装置1について詳細に説明する。
セラミック板状体2は、上面2aがシリコンウエハ等の各種ウエハWを載置する載置面とされたセラミックスからなる円板状のもので、絶縁性のセラミックス焼結体からなるものである。
このセラミックスとしては、体積固有抵抗が1013〜 1015Ω・cm程度で機械的な強度を有し、しかも酸素系プラズマや腐食性ガスに対する耐久性を有するものであれば特に制限されるものではなく、例えば、アルミナ(Al)焼結体、窒化アルミニウム(AlN)焼結体、アルミナ(Al)−炭化珪素(SiC)複合焼結体等の各種焼結体、酸化イットリウム(Y)、イットリウム・アルミニウム・ガーネット(YAG)、イットリウム・アルミニウム・モノクリニック(YAM)、イットリウム・アルミニウム・ペロブスカイト(YAP)等のイットリウム化合物、希土類元素(La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu)を含む固溶体等が好適に用いられる。
このようなセラミックスを用いることにより、酸素系プラズマに対する耐プラズマ性、腐食性ガスに対する耐腐食性が向上し、機械的強度も向上し、パーティクルの発生が抑制される。
このセラミック板状体2の厚みは0.3mm以上かつ2.0mm以下が好ましい。その理由は、セラミック板状体2の厚みが0.3mmを下回ると、セラミック板状体2の機械的強度を確保することができず、一方、セラミック板状体2の厚みが2.0mmを上回ると、電極面と吸着面との間の距離が増加し、吸着力が低下するとともに、セラミック板状体2の熱容量が大きくなり、載置されるウエハWとの熱交換効率が低下し、ウエハWの面内温度を所望の温度パターンに維持することが困難になるからである。
このセラミック板状体2の上面2aのうち複数の突起部11を除く領域12の表面粗さRaは、1μmより大であることが好ましく、2μmより大であることがより好ましい。
ここで、上面2aのうち複数の突起部11を除く領域12の表面粗さRaを1μmより大とした理由は、表面粗さRaが1μm以下であると、この上面2aにおける熱伝達効果が不十分なものとなるので、好ましくないからである。
このセラミック板状体2は、図2に示すように、その上面2aには、この上面2aに沿う断面が略円形状の円柱状の突起部11が、例えば、格子状に等間隔に、あるいは同心円状に等間隔に、複数個設けられている。
この突起部11の直径は、0.5mm以上が好ましく、より好ましくは0.7mm以上である。また、この突起部11の高さは、15μm以上が好ましく、より好ましくは30μm以上である。
この突起部11としては、体積固有抵抗が1013〜 1015Ω・cm程度で機械的な強度を有し、しかも酸素系プラズマや腐食性ガスに対する耐久性を有するものであればよく、特に制限されるものではないが、熱膨張差、機械的強度、研削加工のし易さ等を考慮すると、セラミック板状体2と同一の材料であることが好ましい。
このような材料としては、例えば、アルミナ(Al)焼結体、窒化アルミニウム(AlN)焼結体、アルミナ(Al)−炭化珪素(SiC)複合焼結体等の各種焼結体、酸化イットリウム(Y)、イットリウム・アルミニウム・ガーネット(YAG)、イットリウム・アルミニウム・モノクリニック(YAM)、イットリウム・アルミニウム・ペロブスカイト(YAP)等のイットリウム化合物、希土類元素(La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu)を含む固溶体等が好適に用いられる。
これら突起部11の上面2aにおける占有面積は、2.1×10mm以下が好ましく、より好ましくは1.0×10mm以上かつ2.0×10mm以下である。
ここで、突起部11の上面2aにおける占有面積が2.1×10mmを超えると、ウエハWの吸着時および離脱時のウエハWの変形に伴い、突起部11の周辺部にて該突起部11とウエハWが接することにより、ウエハWへの異物の付着量が増加し、また、セラミック板状体2の上面2aとウエハWとの間にヘリウム等の冷却ガスを導入する際に、ウエハWの突起部11上の部分と突起部11上以外の部分とで温度差が生じるからである。
このセラミック板状体2の上面2aのうち、これらの突起部11を除く領域12に、この上面2aに沿う断面が略円形状の円柱状の微小突起部13が、例えば、互いに均等な間隔で、複数個設けられ、これらの微小突起部13各々の頂面13aは、領域12及び突起部11の頂面11aに平行とされている。
この微小突起部13の直径は、100μm以下が好ましく、より好ましくは60μm以下である。また、この微小突起部13の高さは、突起部11の高さHの10%以上かつ100%以下であることが好ましく、例えば、3μm以上かつ30μm以下である。さらに、これらの微小突起部13間の間隔は、20μm以上が好ましく、より好ましくは50μm以上である。
この微小突起部13としては、突起部11と同様、体積固有抵抗が1013〜 1015Ω・cm程度で機械的な強度を有し、しかも酸素系プラズマや腐食性ガスに対する耐久性を有するものであればよく、特に制限されるものではないが、熱膨張差、機械的強度、研削加工のし易さ等を考慮すると、セラミック板状体2と同一の材料であることが好ましい。
このような材料としては、例えば、アルミナ(Al)焼結体、窒化アルミニウム(AlN)焼結体、アルミナ(Al)−炭化珪素(SiC)複合焼結体等の各種焼結体、酸化イットリウム(Y)、イットリウム・アルミニウム・ガーネット(YAG)、イットリウム・アルミニウム・モノクリニック(YAM)、イットリウム・アルミニウム・ペロブスカイト(YAP)等のイットリウム化合物、希土類元素(La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu)を含む固溶体等が好適に用いられる。
これらの微小突起部13の、この上面2aのうち突起部11を除く領域12における全占有面積は、この領域12の面積の1%以上かつ40%以下であることが好ましく、より好ましくは5%以上かつ35%以下、さらに好ましくは10%以上かつ30%以下である。
ここで、これらの微小突起部13の領域12における全占有面積の割合を、領域12の面積の1%以上かつ40%以下とした理由は、この範囲が本願発明の効果を奏することができる範囲だからである。なお、これらの微小突起部13の領域12における全占有面積の割合が上記の範囲外となると、領域12に微小突起部13を設ける技術的意味が無くなってしまい、本願発明の効果を奏することができなくなってしまうので好ましくない。
この微小突起部13は、図3に示すように、中央部の平坦な頂面13aと、この頂面13aの外周部に形成された断面半径がRの曲面部13bとを有している。
この領域12に設けられる微小突起部13の数は、上記の全占有面積の割合が上記の範囲を満足する範囲で設定すればよく、特に制限されるものではないが、単位面積0.1mmあたり通常10〜20個である。
この微小突起部13の形状は、特に制限されないが、上記の円柱状の他、角柱状、円錐台状、角錐台状等が好適に用いられる。
また、この上面2aの周縁部には、He等の冷却ガスが漏れないように、この周縁部に沿って連続し、かつ突起部11と同じ高さの壁部(図示略)が、この上面2aの周縁部を一巡する様に形成されている。
静電吸着用電極3は、電荷を発生させて静電吸着力でウエハWをセラミック板状体2の載置面に固定するための静電チャック用電極として用いられるもので、その用途によって、その形状及び大きさが適宜調整される。
この静電吸着用電極3を構成する材料としては、非磁性材料である金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)等の金属、チタン、タングステン、モリブデン、白金等の高融点金属、グラファイト、カーボン等の炭素材料、炭化ケイ素(SiC)、窒化チタン(TiN)、炭化チタン(TiC)、炭化タングステン(WC)等の導電性セラミックス、TiC−Ni系、TiC−Co系、BC−Fe系等のサーメット等が好適に用いられる。これらの材料の熱膨張係数は、セラミック板状体2の熱膨張係数に出来るだけ近似していることが望ましい。
この静電吸着用電極3の厚みは、特に限定されるものではないが、プラズマ発生用電極として使用する場合には、0.1μm以上かつ100μm以下が好ましく、特に好ましくは5μm以上かつ20μm以下である。その理由は、厚みが0.1μmを下回ると、充分な導電性を確保することができず、一方、厚みが100μmを越えると、セラミック板状体2と静電吸着用電極3との間の熱膨張率差に起因して、セラミック板状体2と静電吸着用電極3との接合界面にクラックが入り易くなるとともに、静電吸着用電極3とセラミック板状体2との間の段差を有機系接着剤層5で覆うことが出来なくなり、側面方向の絶縁性が低下するからである。
このような厚みの静電吸着用電極3は、スパッタ法や蒸着法等の成膜法、あるいはスクリーン印刷法等の塗工法により容易に形成することができる。
この静電チャック装置では、突起部11各々の頂面11a上にウエハWを載置し、このウエハWと静電吸着用電極3との間に所定の電圧を印加することにより、静電気力を利用してウエハWを突起部11各々の頂面11a上に吸着固定することが可能な構造となっている。
有機系接着剤層5は、アクリル、エポキシ、ポリエチレン等からなるシート状またはフィルム状の接着剤であり、熱圧着式の有機系接着剤シートまたはフィルムであることが好ましい。
その理由は、熱圧着式の有機系接着剤シートまたはフィルムは、静電吸着用電極3上に重ね合わせて、真空引きした後、熱圧着することにより、静電吸着用電極3との間に気泡等が生じ難く、したがって、剥がれ難くなり、静電チャック部4の吸着特性や耐電圧特性を良好に保持することができるからである。
この有機系接着剤層5の厚みは、特に限定されるものではないが、接着強度及び取り扱い易さ等を考慮すると、40μm以上かつ100μm以下が好ましく、より好ましくは55μm以上かつ100μm以下である。
厚みが55μm以上かつ100μm以下であれば、より静電吸着用電極3の界面との接着強度が向上し、さらに、この有機系接着剤層5の厚みがより均一になり、その結果、セラミック板状体2と基台8との間の熱伝導率が均一になり、載置されたウエハWの冷却特性が均一化され、このウエハWの面内温度が均一化される。
なお、この有機系接着剤層5の厚みが40μmを下回ると、静電チャック部4とベース部8との間の熱伝導性は良好となるものの、接着層の熱軟化による静電吸着用電極3の段差をカバーすることができなくなり、静電吸着用電極3の界面との剥離が生じ易くなるので好ましくなく、一方、厚みが100μmを超えると、静電チャック部4とベース部8との間の熱伝導性を十分確保することができなくなり、冷却効率が低下するので、好ましくない。
このように、有機系接着剤層5をシート状またはフィルム状の接着剤としたことにより、有機系接着剤層5の厚みが均一化され、セラミック板状体2とベース部8との間の熱伝導率が均一になる。よって、ウエハWの冷却特性が均一化され、このウエハWの面内温度が均一化されることとなる。
絶縁層6は、ポリイミド、ポリアミド、芳香族ポリアミド等の静電チャック部2における印加電圧に耐えうる絶縁性樹脂からなるシート状またはフィルム状の絶縁材であり、この絶縁層6の外周部は、セラミック板状体2の外周部より内側とされている。
このように、絶縁層6をセラミック板状体2より内側に設けることで、この絶縁層6の酸素系プラズマに対する耐プラズマ性、腐食性ガスに対する耐腐食性が向上し、パーティクル等の発生も抑制される。
この絶縁層6の厚みは、10μm以上かつ200μm以下が好ましく、より好ましくは10μm以上かつ70μm以下である。
この絶縁層6の厚みが10μmを下回ると、静電吸着用電極3に対する絶縁性が低下し、静電吸着力も弱くなり、ウエハWを載置面に良好に固定することができなくなるからであり、一方、厚みが200μmを超えると、静電チャック部4とベース部8との間の熱伝導性を十分確保することができなくなり、冷却効率が低下するからである。
有機系接着剤層7は、静電チャック部4及び絶縁層6とベース部8とを接着・固定するとともに、静電吸着用電極3、有機系接着剤層5及び絶縁層6を覆うように設けられたことにより、酸素系プラズマや腐食性ガスから保護するものであり、耐プラズマ性が高く、熱伝導率が高く、ベース部8からの冷却効率が高い材料が好ましく、例えば、耐熱性、弾性に優れた樹脂であるシリコーン系樹脂組成物が好ましい。
このシリコーン系樹脂組成物は、シロキサン結合(Si−O−Si)を有するケイ素化合物であり、例えば、下記の式(1)または式(2)の化学式で表すことができる。
Figure 0006070827

但し、Rは、Hまたはアルキル基(C2n+1−:nは整数)である。
Figure 0006070827

但し、Rは、Hまたはアルキル基(C2n+1−:nは整数)である。
このようなシリコーン樹脂としては、特に、熱硬化温度が70℃〜140℃のシリコーン樹脂を用いることが好ましい。
ここで、熱硬化温度が70℃を下回ると、静電チャック部4及び絶縁層6とベース部8とを接合する際に、接合過程の途中で硬化が始まってしまい、接合作業に支障を来す虞があるので好ましくなく、一方、熱硬化温度が140℃を超えると、静電チャック部4及び絶縁層6とベース部8との熱膨張差を吸収することができず、セラミック板状体2の載置面における平坦度が低下するのみならず、静電チャック部4及び絶縁層6とベース部8との間の接合力が低下し、これらの間で剥離が生じる虞があるので好ましくない。
有機系接着剤層7の熱伝導率は、0.25W/mk以上が好ましく、より好ましくは0.5W/mk以上である。
ここで、有機系接着剤層7の熱伝導率を0.25W/mk以上と限定した理由は、熱伝導率が0.25W/mk未満では、ベース部8からの冷却効率が低下し、静電チャック部4の上面2aに載置されるウエハWを効率的に冷却することができなくなるからである。
この第2の有機系接着剤層7の厚みは、50μm以上かつ300μm以下が好ましく、より好ましくは100μm以上かつ200μm以下である。
この第2の有機系接着剤層7の厚みが50μmを下回ると、薄くなりすぎる結果、接着強度を十分確保することができなくなり、絶縁層6及び静電チャック部4とベース部8との間で剥離等が生じる虞があり、一方、厚みが300μmを超えると、絶縁層6及び静電チャック部4とベース部8との間の熱伝導性を十分確保することができなくなり、冷却効率が低下するからである。
さらに、上記の有機系接着剤層5の熱伝導率及び絶縁層6の熱伝導率を、有機系接着剤層7の熱伝導率と同等またはそれ以下とすることで、有機系接着剤層7の温度上昇を抑制することができ、この有機系接着剤層7の厚みのバラツキによる面内温度のバラツキを低減することができ、その結果、載置されるウエハWの温度を均一化することができ、このウエハWの面内温度を均一化することができるので、好ましい。
この有機系接着剤層7には、平均粒径が1μm以上かつ10μm以下のフィラー、例えば、窒化アルミニウム(AlN)粒子の表面に酸化ケイ素(SiO)からなる被覆層が形成された表面被覆窒化アルミニウム(AlN)粒子が含有されていることが好ましい。
この表面被覆窒化アルミニウム(AlN)粒子は、シリコーン樹脂の熱伝導性を改善するために混入されたもので、その混入率を調整することにより、有機系接着剤層7の熱伝達率を制御することができる。
ベース部8は、静電チャック部4を冷却し所望の温度パターンに調整することにより、載置されるウエハWを冷却して温度を調整するためのもので、厚みのある円板状のものであり、その躯体は外部の高周波電源(図示略)に接続されている。このベース部8の内部には、必要に応じて、冷却用あるいは温度調節用の水、絶縁性の冷媒を循環させる流路が形成されている。
また、吸着面とウエハとの間にHeガス、Nガス等の熱媒体を循環させる流路が形成されることもある。
このベース部8を構成する材料としては、熱伝導性、導電性、加工性に優れた金属、金属−セラミックス複合材料のいずれかであれば特に制限はなく、例えば、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、ステンレス鋼(SUS) 等が好適に用いられる。このベース部8の側面、すなわち少なくともプラズマに曝される面は、アルマイト処理、もしくはアルミナ、イットリア等の絶縁性の溶射材料にて被覆されていることが好ましい。
このベース部8では、少なくともプラズマに曝される面にアルマイト処理または絶縁膜の成膜が施されていることにより、耐プラズマ性が向上する他、異常放電が防止され、したがって、耐プラズマ安定性が向上したものとなる。また、表面に傷が付き難くなるので、傷の発生を防止することができる。
次に、この静電チャック装置1の製造方法について説明する。
まず、公知の方法により、静電チャック部4と、ベース部8とを作製する。
静電チャック部4は、セラミック板状体2の下面2bを、例えばアセトンを用いて脱脂、洗浄し、この下面2bに、スパッタ法や蒸着法等の成膜法、あるいはスクリーン印刷法等の塗工法を用いて静電吸着用電極3を形成することで得ることができる。このセラミック板状体2の厚みは、ベース部8を貼り合わせ後の研削除去分を考慮して厚めにしておくことが好ましい。
また、ベース部8は、金属、金属−セラミックス複合材料のいずれかの材料に機械加工を施し、必要に応じてアルマイト処理または絶縁膜の成膜を施し、次いで、例えばアセトンを用いて脱脂、洗浄することで得ることができる。
次いで、シート状またはフィルム状の有機系接着剤とシート状またはフィルム状の絶縁材を用意し、これらをラミネート装置を用いて貼り合わせて仮接着し、シート状またはフィルム状の有機系接着剤付き絶縁材とする。
次いで、この有機系接着剤付き絶縁材を、プレス成形機を用いて、セラミック板状体2より小径の形状に型抜き加工する。
次いで、この型抜きした有機系接着剤付き絶縁材を、静電チャック部4の静電吸着用電極3に貼り付け、真空熱プレス機等の熱圧着装置を用いて、大気圧下、あるいは1Pa以下の減圧下にて、加温と同時に加圧(熱圧着)し、静電チャック部4の静電吸着用電極3上に有機系接着剤層5及び絶縁層6を熱圧着する。
次いで、ベース部8の静電チャック部4上の絶縁層6との接合面を、例えばアセトンを用いて脱脂、洗浄し、この接合面上にシリコーン系樹脂組成物を、例えばバーコータを用いて、一定の厚みになるように塗布する。
次いで、この塗布面に静電チャック部4上の絶縁層6を載置し、シリコーン系樹脂組成物を硬化させる。これにより、このシリコーン樹脂組成物の硬化体が有機系接着剤層7となる。
次いで、セラミック板状体2の上面2aを研削加工し、セラミック板状体2の厚みを所望の厚みに調整するとともに、このセラミック板状体2の上面2aにドット加工を施し、この上面2aに突起部11を、この上面2aのうち突起部11を除く領域12に微小突起部13を、それぞれ形成し、突起部11の上面11aをウエハWを載置する載置面とする。
以上により、本実施形態の静電チャック装置1を得ることができる。
以上説明したように、本実施形態の静電チャック装置1によれば、セラミック板状体2の上面2aに複数の突起部11を形成し、この上面2aのうち複数の突起部11を除く領域12に、複数の微小突起部13を形成したので、これらの微小突起部13により上面2aにおけるパーティクルの発生を抑制することができ、よって、ウエハWの裏面へのパーティクルの付着をより抑制することができる。さらに、ウエハWの冷却ガスによる冷却効果を向上させることができる。
また、静電チャック部を、上面2aをウエハWを載置する載置面としたセラミック板状体2と、このセラミック板状体2の下面2b側に設けられた静電吸着用電極3とにより構成し、この静電吸着用電極3に有機系接着剤層5を介して絶縁層6を接着し、この絶縁層6に有機系接着剤層7を介して基台8を接着したので、静電吸着用電極3が有機系接着剤層5と絶縁層6とにより2重に保護され、したがって、基台8及び、側面の耐絶縁性を向上させることができる。したがって、使用時の放電等による破損の頻度が低く、破損時のパーティクルの発生量も少なくすることができる。
図4は、本実施形態の静電チャック装置の変形例を示す断面図であり、この静電チャック装置21が上述した静電チャック装置1と異なる点は、静電吸着用電極3の下面及び側面を覆うように、シート状またはフィルム状の(第1の)有機系接着剤層22が形成され、この有機系接着剤層22の下面及び側面を覆うように、シート状またはフィルム状の絶縁層23が接着され、このシート状またはフィルム状の絶縁層23及び静電チャック部4には、有機系接着剤層7を介して、静電チャック部4を支持するとともにウエハWを冷却するベース部8が接着されている点である。
この静電チャック装置21においても、図2及び図3に示すように、セラミック板状体2の上面2aに複数の突起部11が形成され、この上面2aのうち複数の突起部11を除く領域12に、複数の微小突起部13が形成されている。
以上により、この静電チャック装置21においても、上記の静電チャック装置1と全く同様に、これらの微小突起部13により上面2aにおけるパーティクルの発生を抑制することができ、よって、ウエハWの裏面へのパーティクルの付着をより抑制することができる。さらに、ウエハWの冷却ガスによる冷却効果を向上させることができる。
しかも、静電吸着用電極3の下面及び側面を覆うように、シート状またはフィルム状の有機系接着剤層22を形成し、この有機系接着剤層22の下面及び側面を覆うように、シート状またはフィルム状の絶縁層23を接着したので、静電吸着用電極3の耐電圧を向上させることができる。
[第2の実施形態]
図5は、本発明の第2の実施形態の静電チャック装置のセラミック板状体の上面近傍を示す拡大断面図であり、本実施形態の静電チャック装置31が第1の実施形態の静電チャック装置1と異なる点は、第1の実施形態の静電チャック装置1では、セラミック板状体2の上面2aのうち突起部11を除く領域12に微小突起部13を複数個設けたのに対し、本実施形態の静電チャック装置31では、セラミック板状体2の上面2aのうち突起部11を除く領域12に、微小突起部13の替わりに微小凹部32を複数個設けた点であり、その他の点については第1の実施形態の静電チャック装置1と全く同様であるから、説明を省略する。
これらの微小凹部32は、セラミック板状体2の上面2aのうち突起部11を除く領域12に、この上面2aに沿う断面が略円形状の円筒状の微小凹部32が、例えば、互いに均等な間隔で、複数個設けられ、これらの微小凹部32各々の底面32aは、領域12及び突起部11の頂面11aに平行とされている。
この微小凹部32の開口部の直径(開口径)は、100μm以下が好ましく、より好ましくは60μm以下である。また、この微小凹部32の深さdは、突起部11の高さHの10%以上かつ100%以下であることが好ましく、例えば、3μm以上かつ30μm以下である。さらに、これらの微小凹部32間の間隔は、20μm以上が好ましく、より好ましくは60μm以上である。
これらの微小凹部32の、この上面2aのうち突起部11を除く領域12における全占有面積は、この領域12の面積の1%以上かつ40%以下であることが好ましく、より好ましくは5%以上かつ35%以下、さらに好ましくは10%以上かつ30%以下である。
ここで、これらの微小凹部32の領域12における全占有面積の割合を、領域12の面積の1%以上かつ40%以下とした理由は、この範囲が本願発明の効果を奏することができる範囲だからである。なお、これらの微小凹部32の領域12における全占有面積の割合が上記の範囲外となると、領域12に微小凹部32を設ける技術的意味が無くなってしまい、本願発明の効果を奏することができなくなってしまうので好ましくない。
この微小凹部32は、図6に示すように、中央部の平坦な底面32aと、この底面32aの外周部に形成された断面半径がRの曲面部32bとを有している。
この領域12に設けられる微小凹部32の数は、上記の全占有面積の割合が上記の範囲を満足する範囲で設定すればよく、特に制限されるものではないが、単位面積0.1mmあたり通常10〜20個である。
この微小凹部32の形状は、特に制限されないが、上記の円筒状の他、角筒状、すり鉢状、V字状等が好適に用いられる。
この微小凹部32は、第1の実施形態の静電チャック装置1の製造方法において、セラミック板状体2の上面2aを研削加工し、セラミック板状体2の厚みを所望の厚みに調整するとともに、このセラミック板状体2の上面2aにドット加工を施し、このセラミック板状体2の上面2aに突起部11を、この上面2aのうち突起部11を除く領域12に微小凹部32を、それぞれ形成することにより、得ることができる。
本実施形態の静電チャック装置31においても、第1の実施形態の静電チャック装置1と同様、これらの微小凹部32により上面2aにおけるパーティクルの発生を抑制することができ、よって、ウエハWの裏面へのパーティクルの付着をより抑制することができる。さらに、ウエハWの冷却ガスによる冷却効果を向上させることができる。
なお、セラミック板状体2の上面2aのうち突起部11を除く領域12に、微小突起部13の替わりに微小凹部32を複数個設けた点については、上述した静電チャック装置21についても適用することができ、本実施形態の静電チャック装置31と全く同様の効果を奏することができる。
[第3の実施形態]
図7は、本発明の第3の実施形態の静電チャック装置のセラミック板状体の上面近傍を示す拡大断面図であり、本実施形態の静電チャック装置41が第1の実施形態の静電チャック装置1と異なる点は、第1の実施形態の静電チャック装置1では、セラミック板状体2の上面2aのうち突起部11を除く領域12に微小突起部13を複数個設けたのに対し、本実施形態の静電チャック装置41では、セラミック板状体2の上面2aのうち突起部11を除く領域12に微小突起部13を複数個設け、さらに、突起部11の頂面(上端部)11aに(第2の)微小突起部42を複数個設けた点であり、その他の点については第1の実施形態の静電チャック装置1と全く同様であるから、説明を省略する。
この微小突起部42は、熱膨張差、機械的特性等の点から微小突起部13と同一材料であることが好ましい。
これらの微小突起部42各々の頂面42aは、突起部11の頂面11aに平行とされている。
この微小突起部42の直径は、60μm以下が好ましく、より好ましくは45μm以下である。また、この微小突起部42の高さは、突起部11の高さHの10%以上かつ100%以下であることが好ましく、例えば、3μm以上かつ30μm以下である。さらに、これらの微小突起部42間の間隔は、20μm以上が好ましく、より好ましくは60μm以上である。
これらの微小突起部42の、突起部11の頂面11aにおける全占有面積は、この頂面11aの面積の1%以上かつ40%以下であることが好ましく、より好ましくは5%以上かつ35%以下、さらに好ましくは10%以上かつ30%以下である。
これらの微小突起部42の、突起部11の頂面11aにおける全占有面積の割合を上記範囲としたことで、ウエハの裏面に付着している不純物や汚れ等がウエハから剥がれ易くなり、ウエハの異常発熱を防止することができる。
本実施形態の静電チャック装置41においても、第1の実施形態の静電チャック装置1と同様、これらの微小突起部13により上面2aにおけるパーティクルの発生を抑制することができ、よって、ウエハWの裏面へのパーティクルの付着をより抑制することができる。さらに、ウエハWの冷却ガスによる冷却効果を向上させることができる。
しかも、突起部11の頂面11aに微小突起部42を複数個設けたので、ウエハの裏面に付着している不純物や汚れ等がウエハから剥がれ易くなり、ウエハの異常発熱を防止することができる。
なお、セラミック板状体2の上面2aのうち突起部11を除く領域12に微小突起部13を複数個設け、さらに、突起部11の頂面11aに微小突起部42を複数個設けた点については、上述した静電チャック装置21についても適用することができ、本実施形態の静電チャック装置41と全く同様の効果を奏することができる。
[第4の実施形態]
図8は、本発明の第4の実施形態の静電チャック装置のセラミック板状体の上面近傍を示す拡大断面図であり、本実施形態の静電チャック装置51が第2の実施形態の静電チャック装置31と異なる点は、第2の実施形態の静電チャック装置31では、セラミック板状体2の上面2aのうち突起部11を除く領域12に微小凹部32を複数個設けたのに対し、本実施形態の静電チャック装置51では、セラミック板状体2の上面2aのうち突起部11を除く領域12に微小凹部32を複数個設け、さらに、突起部11の頂面(上端部)11aに(第2の)微小突起部42を複数個設けた点であり、これらの微小突起部42の形状や材質等、及びその他の点については第2及び第3の実施形態の静電チャック装置31、41と全く同様であるから、説明を省略する。
本実施形態の静電チャック装置51においても、第2の実施形態の静電チャック装置31と同様、これらの微小凹部32により上面2aにおけるパーティクルの発生を抑制することができ、よって、ウエハWの裏面へのパーティクルの付着をより抑制することができる。さらに、ウエハWの冷却ガスによる冷却効果を向上させることができる。
しかも、突起部11の頂面11aに微小突起部42を複数個設けたので、ウエハの裏面に付着している不純物や汚れ等がウエハから剥がれ易くなることで、ウエハの異常発熱を防止することができる。
なお、セラミック板状体2の上面2aのうち突起部11を除く領域12に微小凹部32を複数個設け、さらに、突起部11の頂面11aに微小突起部42を複数個設けた点については、上述した静電チャック装置21についても適用することができ、本実施形態の静電チャック装置51と全く同様の効果を奏することができる。
以下、実施例及び比較例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
「実施例1」
まず、SiCを8質量%含有するAl−SiC複合焼結体からなるセラミック板状体2を用意した。このセラミック板状体2の直径は298mm、厚みは2mmの円板状であった。
このセラミック板状体2の下面を、アセトンを用いて脱脂、洗浄し、この下面に、スクリーン印刷法を用いて導電ペーストFC415(藤倉化成社製)を塗布し、大気圧下、300℃にて10時間焼成し、厚みが10μmの静電吸着用電極を形成し、静電チャック部とした。
また、表面にアルマイト処理が施されたアルミニウムからなるベース部を用意した。このベース部の直径は395mm、厚みは29mmの円板状であった。
次いで、絶縁層となる厚み50μmのポリイミドフィルム 200H(東レデュポン社製)と、有機系接着剤層5となる厚み60μmのエポキシ系熱接着シートを用意し、これらをロールラミネータ(ラミネート装置)を用いて80℃にて仮接着し、有機系接着剤付き絶縁フィルムとした。
次いで、この有機系接着剤付き絶縁フィルムを、成形機を用いて、セラミック板状体2より小径の形状に型抜き加工した。
次いで、この型抜きした有機系接着剤付き絶縁フィルムを、静電チャック部の静電吸着用電極に貼り付け、真空熱プレス機を用いて、1Pa以下の減圧下にて、160℃、5MPaの条件下にて熱圧着し、静電チャック部の静電吸着用電極上に有機系接着剤付き絶縁フィルムを熱圧着した。
この有機系接着剤付き絶縁フィルムは、可視光線に対して透明であるから、気泡の有無を容易に確認することができた。
次いで、ベース部の静電チャック部との接合面を、アセトンを用いて脱脂、洗浄し、この接合面上にシリコーン系樹脂組成物である窒化アルミニウム(AlN)を30体積%含むシリコン樹脂(AlN30v/v%−シリコン樹脂)をバーコータを用いて、厚み200μmで塗布した。
次いで、この塗布面に静電チャック部を載置して、上記のAlN30v/v%−シリコン樹脂を硬化させ、ベース部と静電チャック部とを接着・固定した。
次いで、静電チャック部の上面を研削加工し、セラミック板状体の厚みを0.5mmに調整し、このセラミック板状体の上面にドット加工を施し、この上面に、直径500μm、高さ15μmの円柱状の突起部及び直径40μm、高さ10μmの円柱状の微小突起部を、この上面のうち突起部を除く領域における微小突起部の全占有面積が20%となるように形成し、実施例1の静電チャック装置を作製した。
この静電チャック装置では、この上面のうち突起部を除く領域における表面粗さRaは1.1μmであった。
この静電チャック装置を用いて、シリコンウエハにプラズマエッチングを施したところ、パーティクルの発生を抑制することを確認することができた。さらに、シリコンウエハの表面の面内温度差が±1.5℃の範囲内であり、冷却ガスによる冷却効果を確認することができた。
「実施例2」
セラミック板状体の上面に、直径500μm、高さ15μmの円柱状の突起部及び直径40μm、深さ10μmの円筒状の微小凹部を、この上面のうち突起部を除く領域における微小凹部の全占有面積が30%になるように形成した他は、実施例1と同様にして、実施例2の静電チャック装置を作製した。
この静電チャック装置では、この上面のうち突起部を除く領域における表面粗さRaは2.1μmであった。
この静電チャック装置を用いて、シリコンウエハにプラズマエッチングを施したところ、パーティクルの発生を抑制することを確認することができた。さらに、シリコンウエハの表面の面内温度差が±1℃の範囲内であり、冷却ガスによる冷却効果を確認することができた。
「実施例3」
セラミック板状体の上面に、直径500μm、高さ15μmの円柱状の突起部及び直径40μm、高さ10μmの円柱状の微小突起部を、この上面のうち突起部を除く領域における微小突起部の全占有面積が20%となるように形成し、さらに、これらの突起部の頂面に直径40μm、高さ4μmの円柱状の微小突起部を45個形成した他は、実施例1と同様にして、実施例3の静電チャック装置を作製した。
この静電チャック装置では、この上面のうち突起部を除く領域における表面粗さRaは1.3μmであった。また、これらの突起部の頂面に形成された微小突起部の頂面における全占有面積は、この頂面の面積の29%であった。
この静電チャック装置を用いて、シリコンウエハにプラズマエッチングを施したところ、パーティクルの発生を抑制することを確認することができた。さらに、シリコンウエハの表面の面内温度差が±1℃の範囲内であり、冷却ガスによる冷却効果を確認することができた。
「実施例4」
セラミック板状体の上面に、直径500μm、高さ15μmの円柱状の突起部及び直径40μm、深さ10μmの円筒状の微小凹部を、この上面のうち突起部を除く領域における微小凹部の全占有面積が20%になるように形成し、さらに、これらの突起部の頂面に直径40μm、高さ5μmの円柱状の微小突起部を20個形成した他は、実施例1と同様にして、実施例4の静電チャック装置を作製した。
この静電チャック装置では、この上面のうち突起部を除く領域における表面粗さRaは2.3μmであった。また、これらの突起部の頂面に形成された微小突起部の頂面における全占有面積は、この頂面の面積の13%であった。
この静電チャック装置を用いて、シリコンウエハにプラズマエッチングを施したところ、パーティクルの発生を抑制することを確認することができた。さらに、シリコンウエハの表面の面内温度差が±0.5℃の範囲内であり、冷却ガスによる冷却効果を確認することができた。
「比較例」
セラミック板状体の上面に突起部及び微小突起部を形成しなかった他は、実施例1と同様にして、比較例の静電チャック装置を作製した。
この静電チャック装置を用いて、シリコンウエハにプラズマエッチングを施したところ、シリコンウエハの裏面にパーティクルが付着していることを確認した。さらに、シリコンウエハの表面の面内温度差が±3℃と大きく、冷却ガスによる冷却効果が不十分であることを確認することができた。
本発明は、パーティクルの発生源を抑制し、板状試料の裏面へのパーティクルの付着をより抑制し、それにより、板状試料の冷却ガスによる冷却効果を向上させ得る静電チャック装置に適用できる。
1 静電チャック装置
2 セラミック板状体
2a 上面(一主面)
2b 下面(他の主面)
3 静電吸着用電極
4 静電チャック部
5 (第1の)有機系接着剤層
6 絶縁層
7 (第2の)有機系接着剤層
8 ベース部(基台)
11 突起部
12 突起部を除く領域
13 微小突起部
21 静電チャック装置
22 (第1の)有機系接着剤層
23 絶縁層
31 静電チャック装置
32 微小凹部
41 静電チャック装置
42 (第2の)微小突起部
51 静電チャック装置

Claims (6)

  1. セラミック板状体の一主面を板状試料を載置する載置面とし、前記セラミック板状体の内部または他の主面に静電吸着用電極を備えた静電チャック部を備えてなる静電チャック装置において、
    前記一主面に複数の突起部を形成し、前記一主面の複数の前記突起部を除く領域に、複数の微小突起部または複数の微小凹部を形成してなり、
    前記複数の微小突起部または前記複数の微小凹部は、互いに均等な間隔で設けられていることを特徴とする静電チャック装置。
  2. 前記一主面の複数の前記突起部を除く領域における複数の前記微小突起部または複数の前記微小凹部の全占有面積は、前記領域の面積の1%以上かつ40%以下であることを特徴とする請求項1記載の静電チャック装置。
  3. 前記微小突起部の高さまたは前記微小凹部の深さは、前記突起部の高さの10%以上かつ100%以下であることを特徴とする請求項1または2記載の静電チャック装置。
  4. 複数の前記突起部それぞれの上端部に、複数の第2の微小突起部を形成してなることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項記載の静電チャック装置。
  5. 前記一主面の複数の前記突起部を除く領域の表面粗さRaは、1μmより大であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項記載の静電チャック装置。
  6. 前記静電チャック部は、前記セラミック板状体の他の主面に前記静電吸着用電極を備え、
    前記静電吸着用電極に、シート状またはフィルム状の第1の有機系接着剤層を介してシート状またはフィルム状の絶縁層を接着し、
    この絶縁層に、第2の有機系接着剤層を介して前記セラミック板状体を支持する基台を接着してなることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項記載の静電チャック装置。
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