JP6073143B2 - 有機el装置 - Google Patents
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Description
そして、有機EL素子は、一方又は双方が透光性を有する2つの電極を対向させ、この電極の間に有機化合物からなる発光層を積層したものである。有機EL装置は、電気的に励起された電子と正孔との再結合のエネルギーによって発光する。
すなわち、有機EL装置は、自発光デバイスであり、発光層の材料を適宜選択することにより、種々の波長の光を発光することができる。
本発明の構成によれば、発光領域は、少なくとも、内側に位置する内側発光領域と、外側に位置する外側発光領域を有している。すなわち、本発明の有機EL装置は、発光面が複数の発光領域に区分けされて発光する。そのため、特許文献1のような1つの発光領域からなる有機EL装置に比べて、単位面積当たりの電流値に分布が生じにくい。また、局所的に熱が蓄積することも防止できる。
また、本発明の構成によれば、外側発光領域は、内側発光領域の周りを囲むように位置するものである。すなわち、外側発光領域は内側発光領域からみて、周方向に連続的又は断続的に環状を形成しており、周方向における電圧分布が均等となり、電流が均一に流れる。そのため、外側発光領域は、周方向における電流密度分布が生じにくく、発光むらが発生しにくい。
本発明の構成によれば、内側発光領域に位置する積層体は、外側発光領域に位置する積層体と電気的に直列に接続されている。すなわち、内外方向(径方向)において、内側発光領域内の積層体と外側発光領域内の積層体が直列接続されているため、全灯時において、内側発光領域内の積層体と外側発光領域内の積層体間で発光むらが発生しにくい。
以上のように、本発明の有機EL装置によれば、発光面積の大きさが大きくなっても、全灯時に周方向及び径方向において発光むらが発生しにくい
しかしながら、有機EL装置は、上記したように面発光であるため、全面を光らすためには、一方の端部から反対側の端部まで電流を流さなければならない。そのため、有機EL装置を従来の構造物に適用させるためには、一部からの給電で全体に電流を供給可能な給電構造を備えている必要がある。
そして、本発明の構成によれば、外周非発光領域側から延びた第1導電フィルムは、外周非発光領域内の第1電極層を経由して前記外側発光領域内の積層体と電気的に接続されている。すなわち、第1導電フィルムによって、外周非発光領域内の第1電極層に外周非発光領域の内側から給電することが可能である。そのため、外部電源からの給電部位を一部にまとめやすい。
このように、第1端子部と中間端子部との抵抗値、又は、第2端子部と中間端子部との抵抗値を制御するようによって、内側発光領域と外側発光領域との相対的に調光することが可能であり、第1端子部と中間端子部との抵抗値、及び、第2端子部と中間端子部との抵抗値を制御することによって、全体として調光を行うことが可能である。それ故に、照明を設置することによるインテリア性が華やかに引き出され、照明を設置した空間の雰囲気を高めることができる。
なお、以下の説明において、特に断りがない限り、有機EL装置1の上下の位置関係は、図1の姿勢を基準に説明する。また、図面は、理解を容易にするために全体的に実際の大きさ(長さ、幅、厚さ)に比べて極端に描写している。
本実施形態の有機EL装置1は、図1,図2,図3のようにドーナツ状の基板2(基材)上に有機EL素子10(積層体)を積層し、その上から無機封止層7(封止層)を積層して、封止している。さらに無機封止層7の上に、導電性基材11を載置し、軟質接着層8及び硬質接着層9で接着させたものである。有機EL装置1は、図2,図3のように取出電極13,14,15によって、導電性基材11と有機EL素子10が電気的に接続されている。
有機EL素子10は、図2のように透光性を有した基板2側から順に第1電極層3と、機能層5と、第2電極層6が積層されたものである。本実施形態の有機EL装置では、基板2側から光を取り出す、いわゆるボトムエミッション方式を採用している。
発光領域20は、図2,図4のように中央側に位置する内側発光領域22と、内側発光領域22よりも外側に位置する外側発光領域23から形成されている。
内側発光領域22と外側発光領域23は、それぞれ有機EL素子10を内蔵している。
内側発光領域22は、図4のように基板2の中央に位置する中央開口12に沿うようにして周方向に連続した円環状の領域である。内側発光領域22は、ドーナツのように、所定の幅で内外方向(径方向)に広がりを持っている。
外側発光領域23の中心は、内側発光領域22の中心と同心の関係となっており、基板2の中央開口12の開口中心と同心となっている。
内側発光領域22の発光面積Siは、外側発光領域23の発光面積Soの0.8倍以上1.2倍以下であることが好ましく、0.85倍以上1.15倍以下であることがより好ましい。
内側給電領域25は、発光領域20への給電する際に、陰極機能を担う領域である。
中間給電領域26は、内側発光領域22と外側発光領域23間を電気接続する領域である。中間給電領域26は、内側発光領域22外縁に沿って囲むように周方向に連続した領域であって、外側発光領域23の内縁に沿って連続した領域である。
外側給電領域27は、発光領域20への給電する際に、陽極機能を担う領域である。外側給電領域27は、外側発光領域23の外縁に沿って囲むように周方向に連続した領域であって、基板2の縁の沿って延びた領域である。
中間給電領域26の面積は、内側発光領域22の面積Siの1/50以上1/10以下であることが好ましい。すなわち、中間給電領域26の面積は、内側発光領域22の面積Si及び外側発光領域23の面積Soに比べてかなり小さいことが好ましい。
外側給電領域27の面積は、内側発光領域22の面積Siの面積の1/50以上1/10以下であることが好ましい。すなわち、外側給電領域27の面積は内側発光領域22の面積Si及び外側発光領域23の面積Soに比べてかなり小さいことが好ましい。
このように、内側給電領域25と中間給電領域26と外側給電領域27の面積をそれぞれ内側発光領域22の面積Si及び外側発光領域23の面積Soに比べて小さくすることで、狭額縁化が可能であり、十分な発光面積を確保することができる。
なお、上記したように、内側発光領域22と外側発光領域23は、ともに有機EL素子10を内蔵しており、内側発光領域22内の有機EL素子10と外側発光領域23内の有機EL素子10を明確に区別するために、以下の説明においては、内側発光領域22内の有機EL素子10を有機EL素子10aと表し、外側発光領域23内の有機EL素子10を有機EL素子10bと表す。
具体的には、有機EL装置1は、図2のように部分的に第1電極層3を除去した第1電極分離溝30,31と、部分的に機能層5を除去した電極接続溝32,33と、部分的に第2電極層6と機能層5の双方を除去した領域分離溝34,35,36と、部分的に機能層5と第2電極層6と無機封止層7を除去した取出電極接続溝37,38,39と、を有しており、これらの溝によって複数の区画に分離されている。
第1電極分離溝30は、内側給電領域25と内側発光領域22に分離する溝である。
第1電極分離溝31は、中間給電領域26と外側発光領域23に分離する溝である。
第1電極分離溝30,31は、図8(b)のように基板2の中央に位置する中央開口12を中心として円環状に形成されている。
また、第1電極分離溝30内には、図2のように内側給電領域25と内側発光領域22に跨った機能層5の一部が進入しており、機能層5は第1電極分離溝30の底部で基板2と直接接触している。第1電極分離溝31内には、図2のように中間給電領域26と外側発光領域23に跨った機能層5の一部が進入しており、機能層5は第1電極分離溝31の底部で基板2と直接接触している。
電極接続溝32は、図8(d)のように第1電極分離溝30の内側であって、基板2の中央を中心として円環状に形成されており、第1電極分離溝30と同心円上に形成されている。
電極接続溝33は、外側発光領域23内の有機EL素子10bから延びた第2電極層6と内側発光領域22内の有機EL素子10aから延びた第1電極層3とを中間給電領域26内で接触させることによって、当該接触部位を同電位にすることが可能となっている。
電極接続溝33は、図8(d)のように第1電極分離溝31の内側であって、基板2の中央を中心として円環状に形成されており、第1電極分離溝31と同心円上に形成されている。
領域分離溝34は、図2,図8(f)のように電極接続溝32の内側であって、基板2の中央を中心として円環状に形成されており、電極接続溝32と同心円上に形成されている。領域分離溝34は、基板2の中央開口12の内縁に沿っており、切り欠きであるともいえる。
領域分離溝35は、図2,図8(f)のように内側発光領域22と中間給電領域26に分離する溝である。
領域分離溝35は、電極接続溝33の内側であって、基板2の中央を中心として円環状に形成されており、電極接続溝33と同心円上に形成されている。
領域分離溝36は、図2,図8(f)のように外側発光領域23と外側給電領域27に分離する溝である。
領域分離溝36は、基板2の外周縁近傍に位置しており、基板2の中央を中心として円環状に形成されている。
取出電極接続溝37は、図2,図9(i)のように内側給電領域25内であって、第1電極層3と第2電極層6とが同電位となる部位に設けられる溝である。具体的には、取出電極接続溝37は、基板2の中央を中心として円環状に形成されており、電極接続溝32と領域分離溝34の境界部位であって、電極接続溝32と同心円上に形成されている。
取出電極接続溝38は、図2,図9(i)のように中間給電領域26内であって、第1電極層3と第2電極層6とが同電位となる部位に設けられる溝である。具体的には、取出電極接続溝38は、基板2の中央を中心として円環状に形成されており、電極接続溝33の内側に一部が重なるように、電極接続溝33と同心円上に形成されている。
取出電極接続溝39は、図2,図9(i)のように外側給電領域27内であって、第1電極層3と第2電極層6とが同電位となる部位に設けられる溝である。具体的には、取出電極接続溝39は、基板2の中央を中心として円環状に形成されており、領域分離溝36の外側であって、領域分離溝36と同心円上に形成されている。
軟質接着層8は、図5のように、板状又はシート状の接着材によって形成されるものであり、導電性基材11と無機封止層7を接着するものである。
軟質接着層8は、図2,図5のように内側発光領域22の大部分を覆う内側軟質接着層28と、外側発光領域23の大部分を覆う外側軟質接着層29から形成されている。
内側軟質接着層28は、基板2の中央開口12を中心とした円環状となっている。
外側軟質接着層29は、内側軟質接着層28の外側であって、内側軟質接着層28と同心の円環状となっている。
なお、本実施形態では、図2のように内側軟質接着層28は、内側発光領域22内の有機EL素子10aの部材厚方向の投影面を全面覆っており、外側軟質接着層29は、外側発光領域23内の有機EL素子10bの部材厚方向の投影面を全面を覆っている。
硬質接着層9は、取出電極13の一部を覆う内側硬質接着層16と、取出電極14の一部を覆う中間硬質接着層17と、取出電極15の一部を覆う外側硬質接着層18から形成されている。
中間硬質接着層17は、図5のように内側軟質接着層28と外側軟質接着層29の間に位置する取出電極14の外周面を被覆している。言い換えると、中間硬質接着層17を取出電極14が挿通した状態となっている。
外側硬質接着層18は、図5のように外側軟質接着層29の外周縁から基板2の外周に亘って設けられており、外側軟質接着層29の外周縁の一部及び取出電極15の一部を被覆している。
第2露出部46は、基板2の中央開口12の縁に沿うように形成されている。
第1露出部45は、第2露出部46の外側であって、第2露出部46の周りを囲むように形成されている。第1露出部45と第2露出部46は、第2絶縁フィルム43によって所定の間隔が空いており、第1露出部45と第2露出部46は絶縁されている。
第1露出部45及び第2露出部46は、ともに基板の中央を中心とした同心の円環状となっている。
第3露出部47は、第2導電フィルム44の下面全体が露出して形成されている。
第4露出部48は、第2絶縁フィルム43の開口49(図7参照)によって第1導電フィルム42の一部が露出して形成されている。
また、図1のように有機EL装置1を組み立てた場合において、第3露出部47は、図2のように取出電極接続溝38の部材厚方向の投影面上に位置し、取出電極14が直接接触している。第4露出部48は、取出電極接続溝39の部材厚方向の投影面上に位置し、取出電極15が直接接触している。
このように、第1導電フィルム42は、取出電極15と電気的に接続可能となっており、第2導電フィルム44は、取出電極14と電気的に接続可能となっている。
なお、図2等では、作図の関係上、極端に描写しているため、第2導電フィルム44の一部が突起となっているように見えるが、実際には図7のように第1導電フィルム42や第2導電フィルム44は、平滑なフィルムである。
基板2は、円形又は楕円形状をしており、円形であることが好ましい。本実施形態では、円形状のガラス基板を採用している。
そして、基板2は中心に部材厚方向に貫通した貫通孔が設けられており、中央開口12が形成されている。この中央開口12の開口形状は基板と相似形状又は円形である。
また、第2電極層6の電気伝導率及び熱伝導率は、第1電極層3よりも大きい。言い換えると、第2電極層6は、第1電極層3よりも電気伝導性及び熱伝導性が高い。
また、無機封止層7は、所定の条件で有機EL素子10と離反する方向に圧縮応力が発生する層であることが好ましい。
ここでいう「所定の条件」とは、有機EL素子10の熱膨張などに起因して発生する押圧力を受けた場合などである。
具体的には、無機封止層7は、図2のように有機EL素子10側から乾式法によって形成される第1無機封止層50と、湿式法によって形成される第2無機封止層51がこの順に積層されて形成されている。
なお、ここでいうポリシラザン誘導体は、珪素−窒素結合を持つポリマーであり、Si−N、Si−H、N−H等からなるSiO2、Si3N4、及び両者の中間固溶体SiOxNy等のセラミック前駆体ポリマーである。また、このポリシラザン誘導体は、Siと結合する水素部分が一部アルキル基等で置換された誘導体も含む。
ポリシラザン誘導体の中でも特に側鎖が全て水素であるペルヒドロポリシラザンや、珪素と結合する水素部分が一部メチル基に置換された誘導体が好ましい。
無機封止層7の一部を担う第1無機封止層50の厚みは、1μmから5μmであることが好ましく、1μmから2μmであることがより好ましい。
また、無機封止層7の一部を担う第2無機封止層51の厚みは、好ましくは1μmから5μmであることが好ましく、1μmから3μmであることがより好ましい。
JIS K 6253に準じた軟質接着層8のショア硬さは、ショア硬さがA30以上A70以下であり、A40以上A65以下であることが好ましく、A45以上A63以下であることがより好ましい。
軟質接着層8のショア硬さがA70より大きい場合、軟質接着層8の剛性が大きすぎて、膨らみや衝撃が十分吸収できない。また、導電性基材11として例えばフィルム等の剛性が低いものを採用する際に、軟質接着層8のショア硬さがA30より小さい場合には、導電性基材11の形状を維持できない。
軟質接着層8の曲げ弾性率は、3MPa以上、30MPa以下であることが好ましく、3MPa以上、25Pa以下であることがより好ましく、3.9MPa以上23MPa以下であることが特に好ましい。
なお、本実施形態の内側軟質接着層28、外側軟質接着層29では、いずれもブチルゴム系樹脂の粘着材を採用している。
また、軟質接着層8は、接着性を有しており、複数部材を互いに接着可能となっている。本実施形態の軟質接着層8は、上記したようにシート状又は板状の部材であり、表面に粘着性加工を施されている。
具体的には、硬質接着層9は、いずれも、JIS K 6253に準じたショア硬さ(及び対応する曲げ弾性率の概算値)は、ショアA80以上、即ち、ショアD30以上(25MPa以上)であることが好ましく、より高信頼性の有機EL装置とする観点からショアD55以上(250MPa以上)、ショアD95以下(6000MPa以下)とすることがより好ましく、ショアD80以上(1500MPa以上)、ショアD90以下(4000MPa以下)とすることがさらに好ましい。
硬質接着層9の具体的な材質としては、例えば、エポキシ樹脂などが採用できる。
なお、本実施形態の内側硬質接着層16、中間硬質接着層17、外側硬質接着層18では、いずれもエポキシ樹脂(エポキシ接着材)を採用している。
導電性基材11は、上記したように箔状の第1絶縁フィルム41と、箔状の第1導電フィルム42と、箔状の第2絶縁フィルム43と、箔状の第2導電フィルム44が積層したものである。
そのため、導電性基材11は、第1導電フィルム42及び第2導電フィルム44の均熱機能によって、内側発光領域22及び外側発光領域23全体の熱を均等にすることができ、内側発光領域22及び外側発光領域23内の発光むらの発生を防止することができる。
また、導電性基材11は、内側給電領域25及び外側給電領域27まで延在しているため、外部と、内側発光領域22及び外側発光領域23内の有機EL素子10との距離を遠くすることができ、内側発光領域22及び外側発光領域23内の有機EL素子10への水等の進入を効果的に防止することができる。
有機EL装置1は、図示しない真空蒸着装置及びCVD装置によって成膜し、図示しないパターニング装置、本実施形態では、レーザースクライブ装置を使用してパターニングを行い、製造される。
具体的には、まず、スパッタ法やCVD法によって基板2の大部分に第1電極層3を成膜する(図8(a))。
このとき、第1電極分離溝30,31は、第1電極層3の外周縁と平行に形成されており、基板2の中心と同心円弧上に形成されている。また、第1電極分離溝30,31の底部から基板2が露出している。
このとき、第1電極分離溝30,31内に機能層5が積層されて満たされる。
このとき、電極接続溝32,33は、基板2の中心と同心円上に形成されている。電極接続溝32は、有機EL装置1が形成された際に中間給電領域26に形成されており、電極接続溝33は、有機EL装置1が形成された際に内側給電領域25に形成されている。電極接続溝32,33は、周方向に基板2の外周縁と平行に延びている。また、電極接続溝32,33の底部から第1電極層3が露出している。
このとき、内側給電領域25内の第1電極層3及び中間給電領域26内の第1電極層3上に第2電極層6が接触した状態で固着し、内側給電領域25内の第1電極層3と第2電極層6、中間給電領域26内の第1電極層3と第2電極層6がそれぞれ物理的に接続される。また、電極接続溝32,33内に第2電極層6が積層されて満たされる。
このとき、領域分離溝34,35,36は、いずれも同心円上に形成されている。領域分離溝34,35,36の底部から第1電極層3が露出している。
以上が、有機EL素子形成工程である。
まず、基板の一部をマスクで覆い、CVD装置によって、第1無機封止層50を成膜する(図8(g))。
このとき、第1無機封止層50は、少なくとも内側発光領域22及び外側発光領域23内の第2電極層6を覆っており、さらに、領域分離溝34,36の部材厚方向の投影面上まで延びている。すなわち、領域分離溝34,35,36内に、第1無機封止層50が積層されて満たされる。そのため、封止機能を十分に確保することができる。
このとき、第1無機封止層50上の全面を第2無機封止層51が覆っている。
このようにして、第1無機封止層50上に第2無機封止層51が積層されて無機封止層7が形成される。
このとき、取出電極接続溝37は、内側給電領域25に位置しており、電極接続溝32と離れて形成されている。取出電極接続溝38は、中間給電領域26に位置しており、電極接続溝33と一部が重なるように形成されている。すなわち、取出電極接続溝37,38の内壁には、第2電極層6が露出する部位がある。また、取出電極接続溝37,38,39の底部には、第1電極層3が露出している。
取出電極接続溝39は、外側給電領域27に位置しており、領域分離溝36と離れて形成されている。
このとき、取出電極13,14,15の一部が取出電極接続溝37,38,39内から張り出した状態となっている。
このとき、内側給電領域25内の無機封止層7の一部の上面は取出電極13によって被覆されている。
導電性基材接続工程では、軟質接着層8及び硬質接着層9によって無機封止層7に導電性基材11を接着するとともに導電性基材11と取出電極13,14,15を接続する。
具体的には、無機封止層7上に内側軟質接着層28及び外側軟質接着層29を真空ラミネーターで貼り合わせて、内側硬質接着層16、中間硬質接着層17、及び外側硬質接着層18の原料をディスペンサーによって塗布する(図9(k)から図9(l))。
そして、別工程によって、ラミレート加工により第1導電フィルム42、第1絶縁フィルム41、第2導電フィルム44、第2絶縁フィルム43が一体化された導電性基材11を載置し、取り付ける(図9(m))。
このとき、第1導電フィルム42は、第4露出部48によって取出電極15と直接接触することによって電気的に接続されており、第2導電フィルム44は、第3露出部47によって取出電極14と直接接触することによって電気的に接続されている。
取出電極13は、折り曲げ部分が基板の中央開口12側に露出しており、取出電極接続溝37の部材厚方向の投影面上には、第2露出部46が露出している。また、内側発光領域22の部材厚方向の投影面上には、第1露出部45が露出している。
まず、本実施形態の有機EL装置1に内蔵される電気回路の接続関係について説明すると、図10のように第1露出部45に外部電源の陽極と接続される第1配線55が接続されており、取出電極13の露出部位に外部電源の陰極と接続される第2配線56が接続されている。すなわち、外部電源、第1配線55、外側発光領域23内の有機EL素子10b、内側発光領域22内の有機EL素子10a、第2配線56の閉回路が形成されている。
また、第2露出部46に第3配線57が接続されている。第3配線57は、第2露出部46との接続部位と反対側の端部で、第1配線55と接続される第1分岐配線59と、第2配線56と接続される第2分岐配線60とに分岐されている。
第1分岐配線59の電気の流れ方向の中流には第1可変抵抗53が設けられており、第2分岐配線60の電気の流れ方向の中流には第2可変抵抗54が設けられている。
すなわち、第1可変抵抗53は、外側発光領域23内の有機EL素子10bと電気的に並列の関係となっており、第2可変抵抗54は、内側発光領域22内の有機EL素子10aと電気的に並列の関係となっている。
第1可変抵抗53は、抵抗値を変更可能な抵抗であり、公知の可変抵抗である。
第2可変抵抗54は、抵抗値を変更可能な抵抗であり、公知の可変抵抗である。
すなわち、第1可変抵抗53及び第2可変抵抗54の抵抗値を最大にしたときの電流の流れについて説明すると、外部電源から供給された電流は、図11のように第1配線55から第1露出部45に至り、第1露出部45から第1導電フィルム42を通過して外側給電領域27の取出電極15に至る。外側給電領域27の取出電極15に至った電流は、第1電極層3を介して外側発光領域23内に至り、外側発光領域23内で第1電極層3から機能層5を経由して第2電極層6に伝わる。このとき、有機EL素子10bの機能層5が発光し、外側発光領域23全体が発光する。
外側発光領域23の第2電極層6に至った電流は、中間給電領域26内で、第2電極層6から電極接続溝33内(又は取出電極14)を通過して第1電極層3に伝わる。中間給電領域26から第1電極層3を介して内側発光領域22内に至り、内側発光領域22内で第1電極層3から機能層5を経由して第2電極層6に伝わる。このとき、有機EL素子10a内の機能層5が発光し、内側発光領域22全体が発光する。
内側発光領域22の第2電極層6に至った電流は、第2電極層6を介して内側給電領域25内に伝わり、内側給電領域25内の第2電極層6から取出電極13を介して第2配線56に伝わって外部電源に戻る。
このように全灯時においては、内側発光領域22と外側発光領域23の双方が発光する。
このときの電流の流れについて説明すると、外部電源から供給された電流は、図12のように第1配線55から第1露出部45に至り、第1露出部45から第1導電フィルム42を通過して外側給電領域27の取出電極15に至る。外側給電領域27の取出電極15に至った電流は、第1電極層3を介して外側発光領域23内に至り、外側発光領域23内で第1電極層3から機能層5を経由して第2電極層6に伝わる。このとき、有機EL素子10b内の機能層5が発光し、外側発光領域23全体が発光する。
外側発光領域23の第2電極層6に至った電流は、第2電極層6を介して中間給電領域26に至り、中間給電領域26内で取出電極14を介して第3配線57に伝わる。そして、第3配線57に至った電流は、第2分岐配線60に至り。第2分岐配線60で第2可変抵抗54を通過して第2配線56に伝わり、外部電源に戻る。
このときの電流の流れについて説明すると、外部電源から供給された電流は、図13のように第1配線55から第1分岐配線59の第1可変抵抗53を通過して、第3配線57に伝わり、第2露出部46に伝わる。第2露出部46に伝わった電流は、取出電極14を介して中間給電領域26内の第2電極層6及び第1電極層3に伝わり、内側発光領域22内の第1電極層3に至る。内側発光領域22内で第1電極層3から機能層5を経由して第2電極層6に伝わる。このとき、有機EL素子10b内の機能層5が発光し、内側発光領域22全体が発光する。
そして、内側発光領域22内の第2電極層6に伝わった電流は、第2電極層6を介して内側給電領域25に伝わり、取出電極13を経由して、第2配線56に伝わる、そして、第2配線56を介して外部電源に戻る。
このように、本実施形態の有機EL装置1によると、内側発光領域22と外側発光領域23を個別に発光させることができる。
具体的には、調光する際には、第1可変抵抗53及び第2可変抵抗54の抵抗値を変更する。例えば、外側発光領域23の輝度を下げたい場合には、図14のように、第1可変抵抗53の抵抗値を小さくすると、第1配線55を流れる電流の一部が、第1配線55から第1分岐配線59に流れて、第1可変抵抗53を通過して、第3配線57に伝わり、中間給電領域26内の取出電極14を介して中間給電領域26内の第2電極層6に伝わる。このとき、中間給電領域26内の第2電極層6で、第1可変抵抗53を通過した電流と外側発光領域23を通過した電流が合流する。
このように有機EL装置1に供給される電流が、外側発光領域23内の有機EL素子10b側と第1可変抵抗53側に分流されるため、外側発光領域23内の有機EL素子10bの電流通過量が減少し、外側発光領域23の輝度が低下する。
このように外側発光領域23を通過した電流が、内側発光領域22内の有機EL素子10a側と第2可変抵抗54側に分流されるため、内側発光領域22内の有機EL素子10aの電流通過量が減少し、内側発光領域22の輝度が低下する。
具体的には、内側発光領域の機能層に寒色系の発光色を発する発光層を用い、外側発光領域の機能層に暖色系の発光色を発する発光層を用いることによって、内側発光領域の光と外側発光領域の光が混ざりあって、白色の発光色を得ることができる。さらに詳細には、内側発光領域の機能層に青色系の発光色を発する発光層を用い、外側発光領域の機能層に橙色系の発光色を発する発光層を用いることによって、内側発光領域の光と外側発光領域の光が混ざりあって、白色の発光色を得ることができる。
またこの有機EL装置を用いて、調光することによって、調色機能を付加することもできる。
なお、ここでいう「寒色系の発光層」とは、570nm未満の波長にのみ発光ピークを有する発光層であり、「暖色系の発光層」とは、570nm以上の波長にのみ発光ピークを有する発光層である。
なお、「青色系の発光層」とは、寒色系の中でも400nm以上500nm未満の波長にのみ発光ピークを有する青色系発光色となるように設計した発光層である。「橙色系の発光層」とは、暖色系の中でも570nm以上620nm未満の波長にのみ発光ピークを有する橙色系発光色となるように設計した発光層である。
2 基板(基材)
3 第1電極層
5 機能層(有機発光層)
6 第2電極層
7 無機封止層(封止層)
10,10a,10b 有機EL素子(積層体)
13 取出電極(第2端子部)
20 発光領域
21 非発光領域
22 内側発光領域
23 外側発光領域
27 外側給電領域(外周非発光領域)
42 第1導電フィルム
45 第1露出部(第1端子部)
46 第2露出部(中間端子部)
53 第1可変抵抗(可変抵抗)
54 第2可変抵抗(可変抵抗)
Claims (8)
- 円形又は楕円形状の基材上に、第1電極層、有機発光層、及び第2電極層が積層された積層体を有する断面構造を備え、前記基材を平面視したときに、全灯時に発光する発光領域を有した有機EL装置において、
発光領域は、内側に位置する内側発光領域と、外側に位置する外側発光領域を有し、
当該外側発光領域は、前記内側発光領域の周りを囲むように位置するものであり、
内側発光領域に位置する積層体は、外側発光領域に位置する積層体と電気的に直列に接続されていることを特徴とする有機EL装置。 - 前記基材を平面視したときに、全灯時に発光しない非発光領域を有し、
当該非発光領域は、内側発光領域と外側発光領域の間に介在していることを特徴とする請求項1に記載の有機EL装置。 - 内側発光領域の発光面積Siは、外側発光領域の発光面積Soの0.8倍以上1.2倍以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の有機EL装置。
- 前記基材を平面視したときに、全灯時に発光しない非発光領域を有し、
前記非発光領域は、外側発光領域の外側であって、外側発光領域の外周を囲むように位置する外周非発光領域を有し、
外部電源と電気的に接続可能な第1導電フィルムを有し、
当該第1導電フィルムは、前記外側発光領域と前記外周非発光領域に跨がって配されており、かつ、外周非発光領域内の第1電極層を経由して前記外側発光領域内の積層体と電気的に接続されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の有機EL装置。 - 外側発光領域よりも内側の領域において、
前記第1導電フィルムに給電可能な第1端子部と、前記内側発光領域内の積層体に給電可能な第2端子部を備えていることを特徴とする請求項4に記載の有機EL装置。 - 外側発光領域よりも内側の領域に中間端子部を有し、
当該中間端子部は、内側発光領域内の積層体と外側発光領域の積層体との電気的な接続部位であって同電位部位と導通可能であることを特徴とする請求項5に記載の有機EL装置。 - 前記第1端子部及び前記第2端子部から選ばれる群からなる1以上の端子と、前記中間端子部との間に可変抵抗を備えることを特徴とする請求項6に記載の有機EL装置。
- 全灯時における内側発光領域の発光色と外側発光領域の発光色が異なることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の有機EL装置。
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