JP6073351B2 - 正圧側に向かってオフセットされた先端部および冷却チャネルを備えるガスタービンブレード - Google Patents

正圧側に向かってオフセットされた先端部および冷却チャネルを備えるガスタービンブレード Download PDF

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Description

本発明の分野は、中空ブレード、特にガスタービンブレード、より詳細にはタービンエンジンの可動ブレード、詳細には高圧タービンの可動ブレードに関する。
知られている方法では、ブレードは、特に、長手方向に延在するエーロフォイル、根元、および根元と反対側の先端を備える。タービン可動ブレードの場合には、ブレードは、その根元によってタービンロータのディスクに固締される。ブレード先端は、タービンを取り囲む固定環状ケーシングの内側面に対向して位置している。エーロフォイルの長手方向は、ロータの、またはエンジンの半径方向に対応し、これは、ロータの回転軸線に対してである。
エーロフォイルは、ロータディスクの回転軸線に対して半径方向の積層方向に積み重ねられるエーロフォイルセクションに細分され得る。したがって、ブレードセクションは、タービンを通過するガスに直接さらされるエーロフォイル表面を確立する。流体の流れ方向に上流から下流に、このエーロフォイル表面は、前縁と後縁との間に延在し、これらの端縁は、正圧側および負圧側とも呼ばれる正圧側面および負圧側面によって一緒に接続される。
この種の可動ブレードを有するタービンは、それを通して通過するガスの流れを有する。そのブレードの空気力学的表面は、ガスの流れから得られる運動エネルギーの最大量を、タービンロータの回転軸に伝達される機械エネルギーに変換するために使用される。
しかし、ガスの流れに存在する任意の障害物と同様に、ブレードのエーロフォイルは、最小限にされる必要がある運動エネルギー損失を生じる。特に、(全損失の20%から30%の範囲の)これらの損失の無視できない部分が、各ブレードの先端とタービンを取り囲むケーシングの内側表面との間の機能的な半径方向逃げ角の存在に起因し得ることが知られている。この半径方向逃げ角により、ガスの流れがブレードの正圧側(圧力がより高い領域)から負圧側(圧力がより低い領域)に向かって漏れることができるようになっている。この漏れ流れは、仕事をせず、タービンの膨張に寄与しないガスの流れになる。さらに、また、ブレードの先端で乱流を生じ(先端渦と呼ばれる)、その乱流は、高レベルの運動エネルギー損失を生じる。
その問題を解決するために、正圧側面に向かって積層をオフセットするように、ブレード先端のレベルにおいてブレードのセクションの積層を変更することが知られており、徐々に行われることが好ましいこのオフセットは、先端の自由端により接近しているセクションに対してより顕著である。
このタイプのブレードは、「改良型ブレード頂部(advanced blade top)」を備えるブレード、または「先端部オフセット」を備えるブレードと呼ばれる。
さらに、タービンブレード、および特に高圧タービンの可動ブレードは、燃焼室から生じる外部ガスによって高い温度レベルにさらされる。これらの温度レベルは、ブレードが製作される材料によって受け入れられ得る温度を超え、したがって、ブレードを冷却することが必要になる。最近設計されたエンジンは、全体的な性能の改善を目的として温度レベルが上昇し続けており、これらの温度により、これらの部品が容認可能な寿命を有することを確実にするために、高圧タービンブレードに対して革新的な冷却システムを設置することが必要である。
可動ブレードの最も熱い場所は、その先端であり、したがって、冷却システムは、まず第1にブレードの頂部を冷却しようと努める。
さまざまな技術が、ブレード先端を冷却するために既に提案されており、特に欧州特許第1505258号明細書、フランス特許第2891003号明細書、および欧州特許第1726783号明細書に説明されているものについて言及されている。
したがって、「先端部オフセット」技術を用いた場合に生じる特定の構成は、ブレードの先端領域において従来の冷却システムの性能および有効性を妨げることが理解され得る。
残念ながら、ブレードの頂部は、常に可動ブレードの最も熱い場所であり、したがって、「先端部オフセット」技術は、この領域での部品の寿命を十分に維持するために、上流で高温条件にさらされる場合に依然として効果的である冷却システムと共存できることが不可欠である。
これらの解決策は、「先端部オフセット」技術と両立できないことが分かっている。
欧州特許第1505258号明細書 仏国特許発明第2891003号明細書 欧州特許第1726783号明細書
本発明の目的は、ブレードが「先端部オフセット」タイプの改良型頂部を有する場合でも、ブレードの頂部において冷却システムの高い有効性を維持することができるブレード構造を提案することである。
この目的を達成するために、本発明は、長手方向に沿って延在するエーロフォイル、根元、および先端を有する中空ブレードであり、内部冷却通路がエーロフォイルの内部にあり、先端にあるキャビティ(または「バスタブ」)が、ブレードの自由端に向かって開いており、端部壁およびリムによって画定され、前記リムが、前縁と後縁との間に延在し、負圧側に沿った負圧側リムおよび正圧側に沿った正圧側リムを備え、冷却チャネルが、前記内部冷却通路を正圧側と接続し、前記冷却チャネルが、正圧側に対して傾斜しており、ブレード先端のリムのレベルでのブレードのエーロフォイルセクションのスタックが、正圧側に向かってオフセットを有し、このオフセットが、ブレードの先端の自由端に近づくと増加する、ブレードに関する。
この中空ブレードは、エーロフォイルの正圧側壁が、内部冷却通路の長手方向部分に沿って延在するその長さの半分超を備え、またエーロフォイルの正圧側の残りの部分に対して傾斜する外側面を備える突出部を有し、キャビティの方に面しているその端部において終端面を有し、端部壁が、突出部の前記端部の位置において正圧側壁に接続され、前記冷却チャネルが、前記突出部の終端面に開口するように前記突出部に配置され、それによって、冷却チャネルの軸線と正圧側リムの自由端の外側の限界Aとの間の距離dが、非ゼロ最小値d1よりも大きいかまたはそれに等しいことを特徴とする。したがって、この値d1は、ブレードのタイプ、およびチャネルを穴あけするのに適用される作業条件に応じてあらかじめ決められている閾値に対応する。
概して、本発明の解決策によって、冷却チャネルを含む正圧側壁部分の位置は、穴あけ工具が適切な位置にアクセスできるようになり、一方冷却性能を低下させずおそらく冷却性能を改善するように、正圧側に向かってオフセットされる。
また、この解決策は、キャビティ(またはバスタブ)の正圧側リムのよりよいフィルム冷却を得るように、熱ポンピングによって冷却チャネルを担持する正圧側壁部分の冷却をさらに改善することができるという追加の利点を有する。
また、本発明は、タービンエンジンロータ、タービンエンジンタービン、および本明細書に定義されるような少なくとも1つのブレードを含むタービンエンジンを提供する。
本発明の他の利点および特徴は、例示として、かつ添付の図面を参照して行われる次の説明を読むと明らかになる。
ガスタービンの従来の中空ロータブレードの斜視図である。 図1のブレードの自由端のより拡大斜視図である。 図2の図に類似している図であるが、ブレードの後縁が除去された後の部分的な長手方向断面図である。 図3の線IV−IVによる部分長手方向断面図である。 「先端部オフセット」技術を組み込んだブレードについて、図4の図と類似した図である。 「先端部オフセット」技術を組み込んだブレードについて、図4の図と類似した図である。 「先端部オフセット」技術を組み込んだブレードについて、図4の図と類似した図である。 本発明の解決策を示す図である。 本発明の解決策を示す図である。 第1の変形実施形態について、図8の図と類似した図である。 第2の変形実施形態について、図8の図と類似した図である。
本出願においては、別途に定める場合を除き、上流および下流は、(上流から下流に)タービンエンジンを通るガスの通常の流れの方向に対して定義される。さらに、用語「エンジンの軸線」は、エンジンの半径方向対称の軸線X−X’を示すのに使用される。軸線方向は、エンジンの軸線の方向に対応し、半径方向は、前記軸線に垂直の、前記軸線に交差する方向である。同様に、軸線方向平面は、エンジンの軸線を含む平面であり、半径方向平面は、前記軸線に垂直の、前記軸線に交差する平面である。横断方向(または円周方向)は、エンジンの軸線に垂直の、前記軸線に交差しない方向である。別途に定める場合を除き、形容詞 軸線方向の、半径方向の、および横断方向の(ならびに副詞 軸線方向に、半径方向に、および横断方向に)は、上記指定の軸線方向の、半径方向の、および横断方向に対して用いられる。最後に、別途に定める場合を除き、形容詞 内方の(inner)および外方の(outer)は、要素の内方(すなわち半径方向内方)部分または面が、同じ要素の外方(すなわち半径方向外方)部分または面があるよりも、エンジンの軸線により接近しているように、半径方向に対して使用される。
図1は、ガスタービンの従来の中空ロータブレード10の一例の斜視図である。冷却空気(図示せず)は、エーロフォイル13に沿って、(図1の頂部の)ブレードの先端14に向かってブレード13の長手方向R−R’(図の垂直方向、およびロータの回転軸線X−X’に対して半径方向)にブレードの根元12の底部からブレードの内側に流れ、次いで、この冷却空気は、出口を経由して流出して主ガス流と一緒になる。
特に、この冷却空気は、ブレードの内側に位置しており、かつ貫通孔15によってブレードの先端14で終端する内部冷却通路に流れる。
ブレードの本体は、(図のすべてにおいて左側の)正圧側壁16および(図のすべてにおいて右側の)負圧側壁18を画定するように輪郭付けられる。
正圧側壁16は、通常、形状が凹面であり、これは、高温ガス流が出会う第1の壁であり、すなわち上流側に面するその外側面は、ガス正圧側にあり、「正圧側面」またはより簡単に「正圧側」16aと呼ばれる。
負圧側壁18は、凸面であり、その後高温ガス流に出会い、すなわちこれは、下流側に面するその外面に沿ってガス負圧側にあり、「負圧側面」またはより簡単に「負圧側」18aと呼ばれる。
正圧側壁16および負圧側壁18は、ブレードの先端14とブレードの根元12の頂部との間で半径方向に延在する前縁20および後縁22で出合う。
図2から図4の拡大図から理解できるように、ブレードの先端14において、内部冷却通路24は、正圧側壁16と負圧側壁18との間のブレードの先端14全体にわたって、したがって前縁20から後縁22まで延在する端部壁26の内側面26aによって画定される。
ブレードの先端14において、正圧側壁16および負圧側壁18は、内部冷却通路24から出るように、すなわち(図のすべてにおいて上方への)半径方向外方に向かって開いているキャビティ30のリム28を形成する。より正確には、リム28は、正圧側壁16沿いの正圧側リム281と負圧側壁18沿いの負圧側リム282とによって構成される。
図で理解できるように、この開いたキャビティ30は、したがってリム28の内面によって横方向に、かつ端部壁26の外面26bによってその低い部分について画定される。
したがって、リム28は、ブレード10の先端14の自由端をタービンケーシング50の対応する内側環状表面との接触から保護する、ブレードのプロファイルに沿って薄い壁を形成する(図4を参照されたい)。
図4の断面図でよりはっきりと理解できるように、これは、バスタブの下に孔を含む従来技術の冷却技術を示しており、傾斜した冷却チャネル32が、内部冷却通路24を正圧側壁16の外側面、すなわち正圧側16aに接続するために正圧側壁16を通り抜ける。
これらの冷却チャネル32は、正圧側壁16に沿ってリム28の頂部28aに向かって進む空気のジェットによってこれを冷却するために、リムの頂部28aに向かって開口するように傾斜する。
これらの冷却チャネル32から生じる冷却の有効性は、主としてこれらの冷却チャネル32の2つの幾何学的パラメータによって支配される(図4を参照されたい)。すなわち、
2つの半径R1と半径R2(それぞれ、入口開口32bのレベル、および正圧側16の冷却チャネル32の出口開口32aのレベル)との間の冷却チャネル32の全体の半径方向の長さD;この半径方向の長さDが大きければ大きいほど、熱ポンピングによる冷却の現象が軸線R−R’に沿ってブレードの大きな部分により多く適用され、
「出口」半径と呼ばれる半径R2によって特定される正圧側16の冷却チャネル32の出口開口32aのレベル;この半径R2が大きければ大きいほど、バスタブの頂部、すなわち正圧側リム281の頂部28aまでずっと冷却空気の外部フィルムがより効果的になる。
最後に、冷却チャネル32を製作する(これは、通常、放電加工(EDM)によって行われる)工業的可能性には、EDMノズルが通過できるようになっている十分な逃下角を残すのに十分な、冷却チャネル32の軸線と正圧側リム281の外側面281aとの間の角度αが必要である。
図4の冷却チャネル32の幾何学的構成がまた「先端部オフセット」を含むブレード10’に対して変更なしで使用されるならば(図5)、冷却チャネル32の軸線の逃げ角(角度α)はもはや十分ではないということが理解できる。こうした状況では、冷却チャネル32の軸線は、これに接近しすぎることによっても、または図5に示されるようにこれに交差することによっても正圧側リム281’に干渉する。したがって、冷却チャネル32をもはや穴あけによって製作することはできない。
図5において、「先端部オフセット」を有するブレード10’には、図1から図4のブレードに使用されたものと同じ引用符号が与えられ、変更された部分には合わせてプライム記号(「’」)が与えられている。詳細には、差異は、単にリム28’の形状に関するものであり、この形状は、ブレード10’の長手方向R−R’、すなわち半径方向に平行でない。
エーロフォイルのセクションSは、ブレードの長手方向R−R’、すなわち半径方向に直交する断面平面上のセクションにおけるエーロフォイルの輪郭に対応するものと考えられる。ブレード10の場合には、エーロフォイルセクションSのすべてが、ブレードの長手方向R−R’、すなわち半径方向に平行な積層方向に積み重ねられ、このセクションは、互いに重ね合わされる(図4を参照されたい)。
図5のブレード10’の場合には、内部冷却通路24および端部壁26を含むエーロフォイル部分のエーロフォイルセクションSは、同様にブレードの半径方向に積み重ねられるが、ただし、リム28’のエーロフォイルセクションS1、S2、S3、およびS4(すなわち先端部)は、それらの積層が正圧側16aに向かってオフセットされるように積み重ねられ、このオフセットは、(図5においてS1、S2、S3、およびS4の順に)頂部28a’により近いセクションに向けて徐々に増加するように行われる。
「A」は、正圧側リム281’の自由端の外側の限界を示し、これは、下記に正圧側リム281’の端部Aと呼ばれる。
さらに、示されたリム28’はまた、前記正圧側リム281’の自由端の外側の限界Aの位置において、すなわち頂部28a’の正圧側の縁の位置において正圧側リム281’の拡大部分283’を有する。
この拡大部分283’は、図5の積み重ねられたセクション(S3およびS4)のいくつかに存在し、断面が尖った形状を有する端部Aに連なり、冷却チャネル32の軸線は、この尖った形状と交差する。この尖った形状は、ブレード10の機械加工中に現われるが、任意であり不可欠ではないと考えられるべきである。
この問題を軽減し、バスタブの下の孔と両立できる先端部オフセットを製作するために、バスタブの形状を変更し、したがってその熱効率を低下させることは当然である。すなわち、
−図6に示されるような第1の解決策は、全体の半径方向の長さDを変更することなく出口半径R2のレベルを値R2’まで減少させる(冷却チャネルの入口半径R1のレベルは値R1’まで下げられる)ことによって、容易に穴あけされる冷却チャネル32’を有する。こうした状況では、半径R2を減少させ、出口の位置を冷却チャネルから下げることによって、リム28’によって形成されるブレード先端の満足な冷却をもはや得ることはできない。
−図7に示されるような第2の解決策は、穴あけが容易であり、かつ出口半径R2のレベルを変更することなく全体の半径方向の長さDを値D’’まで減少させることから成る冷却チャネル32’’を有する。こうした状況では、半径R1を値R1’’まで増加することによって、リム28’によって形成されるブレード先端の満足な冷却を得ることができるが、ポンピングによる熱冷却の現象は、もはや十分ではない。なぜなら、これは軸線R−R’に沿ったブレードの小さな部分のみにわたって効果的であるからである。
それらの欠点を軽減するために、本発明は、図8から図11に提示され、下記に説明される解決策を提案する。
ブレード110は、図5を参照して上記に説明されたような先端部オフセットが設けられるリム28’を有する。
正圧側壁16は、この中間部分が正圧側16aに向かって突出部を形成するので、正圧側リム281’に隣接するその中間部分で変更される。
より正確には、中間部分は、この突出部では正圧側16aがもはや長手方向R−R’、すなわち半径方向に方向付けられないが、長手方向R−R’にリム28’に接近すると負圧側18aからさらに徐々に離れるように傾斜するような突出部161である。
突出部161の長さの半分超が、内部冷却通路24の長手方向部分に沿って延在する(詳細には、組立後のエンジンの半径方向最外側部分)。
このように孔が穴あけされる正圧側壁16をオフセットすることによって、図4の半径R2およびR1を維持し、穴あけが実施可能となるように十分遠く離されて正圧側リム281’の端部Aから冷却チャネル132の軸線を移動させることができる。
この突出部161は、半径R2と半径R1(ここにR2>R1である)との間で冷却チャネル132の全レベルにわたって延在し、外側面または正圧側面161aの形をとって正圧側16aで目に見え、終端面161bは、リム28’の方に面しており、内面161cは、内部冷却通路24の方に面している。
突出部161の正圧側面161aは、終端面161bに接近すると半径方向R−R’から徐々に離れるように傾斜する。突出部161の正圧側面161aと長手方向R−R’、すなわち半径方向との間に形成される傾斜角βは、好ましくは10°から60°の範囲に、より好ましくは20°から50°の範囲にあり、かつ25°から35°の範囲に、特に30°に接近していることが有利である。
さらに、長手方向R−R’、すなわち半径方向に対する冷却チャネル132の傾斜角αは、10°から60°の範囲に、好ましくは20°から50°の範囲にあり、かつ25°から35°の範囲に、詳細には30°に接近していることが有利である。
この構成の場合には、非ゼロ最小距離d1が、正圧側リム281’の端部Aを通過する長手方向R−R’の平行線と、正圧側面161aと終端面161bとの間にある突出部161の端部Bまたは外側縁部との間の差異dを測定する際に使用できる。換言すれば、端部Bは、端部Aに対して引っ込めて置かれる。
好ましくは、前記最小値d1は、1ミリメートル(mm)、またはさらに2mmよりも大きいかまたはそれに等しく、冷却チャネル132の穴あけを行うのに使用される材料に依存する。
特徴的な方法で、前記冷却チャネル132は、前記突出部161の終端面161bに開口するように突出部161に配置される。
このように、正圧側16aと負圧側18aとの間の正の圧力勾配の結果として、ブレードの頂部とタービンケーシング50の対応する内側環状表面との間に存在する逃げ角を介して正圧側16aから負圧側18aの方へ通過する高温ガスの外部流れによって押し戻される冷却空気F1の流れが得られる(図8を参照されたい)。
この構成は、前記突出部161の終端面161bの冷却チャネル132の出口開口の位置に拘わらず、冷却ガス流F1と外部高温ガスとの間の効果的な混合を確実にする再循環領域(コーナーゾーン)に流れF2を生じる。
したがって、本発明の突出部161を使用することにより、冷却チャネル132から生じる空気によって発生する冷却の有効性をさらに改善することができる。
図8から図11に示される好ましい幾何学的配置においては、突出部161の終端面161bの端部Bと正圧側壁16の残りの部分との間の距離Δ(図9を参照されたい)は、第1に正圧側リム281’の端部Aと正圧側壁16の残りの部分との間で測定されるオフセットEと、第2に冷却チャネル132の軸線と正圧側リム281’の端部Aとの間の前記距離dとの間の差以上であり、この距離Δは、前記突出部161の終端面161bの軸方向長さに対応する。換言すれば、
Δ≧E−d である。
構造体の重量の増加を回避するために、ブレード110のエーロフォイルの正圧側壁16の厚さeは、突出部161においても正圧側壁16の残りの部分においても実質的に一定であり、また、正圧側リム281’の底部と同じレベルに、かつその底部の前に端部壁に接続される突出部161の領域161dの壁の厚さに実質的に等しい(図9を参照されたい)。
壁厚は、注目する領域の外側面に直交する方向に沿って考慮されることを理解されたい。
この特徴は、図9に示されており、この厚さeは、突出部161より下と、冷却チャネル132に沿って突出部161の位置においてと、および終端面161bと内部冷却通路との間にあり突出部161を端部壁26に接続する領域161dにおいて見ることができる。
ブレード根元12の機械的頑健性を不利にすることを避けるために、突出部161の位置において正圧側壁16を厚くすることを避けることが必要である。このために、正圧側壁の後面が、突出部161の位置において切り取られる。詳細には、正圧側壁16の従来のプロファイルと比較され、図8の線P1およびP2によって表される突出部161の後ろにおいて除去されるべき領域は、図9においてCで参照される陰影付きゾーンに対応する。
有利なことに、壁厚の増加を伴わない突出部161を備える本発明によるこの設計は、現存のツーリングの最小限の変更によって得られることができ、鋳造の場合には、既に存在する中子取りが、突出部161を得るのに適したキャビティの内側プロファイルを有する中子を製作するように(正圧側の全幅にわたって)押出表面Cに相当する容積について掘り進められ、この容積は、ブレードの外側エンベロープを形成するワックス型から掘り取られる。
この構成においては、突出部161の外側面161aおよび内側面161cは、相互に平行である。
突出部161の終端面161bは、平面であることが好ましい。
図8および図9においては、突出部161の終端面161bは水平であり、これは、冷却チャネル132が前記終端面161bに開口する位置においてブレードの長手方向R−R’に対して直交して方向付けられる。
示された例においては、突出部161の全終端面161bが、ブレードの長手方向R−R’に対して直交して延在する。
図10に示される第1の変形例においては、面取り部が終端面161bに用いられ、その結果、突出部161の終端面161bは、冷却チャネル132が前記終端面161bに開口する位置においてブレードの長手方向R−R’に対して非ゼロ鈍角γ1を形成するように傾斜される。この配置においては、鋭角γ2が、突出部161の終端面161bとロータの回転軸線X−X’に対して平行であり、かつブレードの長手方向R−R’に直交する水平方向との間に形成される。この角度γ2は、好ましくは10°から60°の範囲に、より好ましくは20°から50°の範囲にあり、かつ25°から35°の範囲に、特に30°に接近していることが有利である。
このように、冷却チャネル132の軸線は、冷却チャネル132が前記終端面161bに開口する位置において突出部161の終端面161bに対して直交する。この変形例の利点は、終端面161bが水平である場合のより卵形の形状と対比して、終端面161bの冷却チャネル132の出口開口の形状が円形であり、それにより、冷却チャネル132の出口セクションに関して、およびひいては冷却空気の流量に関してよりよい制御を得ることができるということである。
図8から図10においては、端部壁26は、ブレードの長手方向R−R’に直交して延在し、これは、従来の構成に対応する。
さらに、図8から図10においては、突出部161の終端面161bは、キャビティ30の方に面している端部壁26の外側面26bに対応する半径R3より小さい出口半径R2のレベル(図8および図9を参照されたい)に配置される。したがって、R2<R3ならば、バスタブの底部領域の効果的な冷却が保証される(R2>R3ならば、バスタブの底部は、冷却チャネル32から生じる冷却によって強い影響を与えられないことになる)。
また、これらの図8から図10においては、突出部161の終端面161bは、内部冷却通路24の方に面している端部壁26の内側面26aに対応する半径R4より大きい出口半径R2のレベル(図8および図9を参照されたい)に配置される。R2>R4であるこの状況により、ブレード110は、キャビティ30によって発生する冷却によって熱的に覆われない領域の上方において適切に冷却されることを保証することができる。
したがって、R2<R3かつR2>R4を満たすことは、見出され得る最良の熱的折衷案になる。
図11の第2の変形例においては、ブレードの長手方向R−R’に対して直角でなく、ゼロでない角度δ1を形成するように傾斜する端部壁126を備える傾斜端部壁を有するバスタブが用いられる。
より正確には、正圧側リム281’に隣接する位置の前記端部壁126の上面は、好ましくは45°から89°の範囲に、より好ましくは50°から65°の範囲にあり、かつ55°から65°の範囲に、詳細には60°に接近していることが有利である鋭角δ1を形成し、これは、前記端部壁126の上面と、ロータの回転軸線X−X’に平行であり、かつブレードの長手方向R−R’に直交する水平方向との間の鋭角δ2に対応する。

Claims (15)

  1. 長手方向(R−R’)に沿って延在するエーロフォイル(13)、根元(12)、および先端(14)を有する中空ブレード(110)にして、内部冷却通路(24)がエーロフォイルの内部にあり、先端にあるキャビティ(30)が、ブレード(110)の自由端(14)に向かって開いており、端部壁およびリム(28’)によって画定され、前記リム(28’)が、前縁(20)と後縁(22)との間に延在し、負圧側(18a)に沿った負圧側リム(282’)および正圧側(16a)に沿った正圧側リム(281’)を備え、冷却チャネル(132)が、前記内部冷却通路(24)を正圧側(16a)と接続し、前記冷却チャネル(132)が、正圧側(16a)に対して傾斜しており、ブレード先端のリム(28’)のレベルでのブレードのエーロフォイルセクション(S、S2、S3、S4)のスタックが、正圧側(16a)に向かってオフセットを有し、このオフセットが、ブレード(110)の先端(14)の自由端に近づくと増加する、ブレードであって、エーロフォイルの正圧側壁(16)が、正圧側壁(16)から突出する突出部(161)を有し、突出部(161)の長さの半分超が、内部冷却通路(24)の長手方向部分に沿って延在し、かつ突出部(161)が、エーロフォイルの正圧側(16a)の残りの部分に対して傾斜する外側面(161a)を備え、キャビティ(30)の方に面しているその端部において終端面(161b)を有し、端部壁が、突出部(161)の前記端部の位置において正圧側壁(16)に接続され、前記冷却チャネル(132)が、前記突出部(161)の終端面(161b)に開口するように前記突出部(161)に配置され、それによって、冷却チャネル(132)の軸線と正圧側リム(281’)の自由端の外側の限界Aとの間の、長手方向(R−R’)に垂直な軸(X−X’)に沿った距離dが、非ゼロ最小値d1よりも大きいかまたはそれに等しいことを特徴とする、ブレード。
  2. 前記非ゼロ最小値d1が、1mmよりも大きいかまたはそれに等しいことを特徴とする、請求項1に記載のブレード。
  3. 突出部(161)の終端面(161b)の端部(B)と正圧側壁(16)の残りの部分との間の距離(Δ)が、正圧側リム(281’)の端部(A)と正圧側壁(16)の残りの部分との間で測定されるオフセット(E)と、冷却チャネル(132)の軸線と正圧側リム(281’)の端部(A)との間の前記距離dとの間の差以上であることを特徴とする、請求項1または2に記載のブレード(110)。
  4. エーロフォイルの正圧側壁(16)の厚さ(e)が、突出部(161)において、および正圧側壁(16)の残りの部分において実質的に一定であることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載のブレード(110)。
  5. 突出部(161)の外側面(161a)および内側面(161c)が、相互に平行であることを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載のブレード(110)。
  6. 突出部(161)の終端面(161b)が、平面であることを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載のブレード(110)。
  7. 突出部(161)の終端面(161b)が、冷却チャネル(132)が前記終端面(1
    61b)に開口する位置においてブレードの長手方向(R−R’)に対して非ゼロ鈍角γ1を形成するように傾斜することを特徴とする、請求項6に記載のブレード(110)。
  8. 冷却チャネル(132)の軸線が、冷却チャネル(132)が前記終端面(161b)に開口する位置において突出部(161)の終端面(161b)に直交することを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載のブレード(110)。
  9. 前記端部壁が、ブレードの長手方向に対して直交して配置されることを特徴とする、請求項1から8のいずれか一項に記載のブレード(110)。
  10. 前記端部壁が、ブレード(110)の長手方向(R−R’)に対して直角以外の非ゼロ角度(δ1)を形成するように傾斜に沿って延在することを特徴とする、請求項1から8のいずれか一項に記載のブレード(110)。
  11. 冷却チャネル(132)が、突出部(161)の外側端縁(B)の近くに開口することを特徴とする、請求項1から10のいずれか一項に記載のブレード(110)。
  12. 長手方向(R−R’)に対する冷却チャネル(132)の傾斜角(α)が、突出部の正圧側面(161a)と長手方向(R−R’)との間に形成される傾斜角(β)よりも真に大きいことを特徴とする、請求項1から11のいずれか一項に記載のブレード(110)。
  13. 請求項1から12のいずれか一項に記載の少なくとも1つのブレード(110)を含むタービンエンジンロータ。
  14. 請求項1から12のいずれか一項に記載の少なくとも1つのブレード(110)を含むタービンエンジンタービン。
  15. 請求項1から12のいずれか一項に記載の少なくとも1つのブレード(110)を含むタービンエンジン。
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