JP6074228B2 - 温熱具 - Google Patents
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Description
被酸化性金属、電解質及び水を含有し、前記被酸化性金属の酸化反応によって発熱する発熱組成物を備えた発熱体と、
少なくとも一部が通気性を有し、前記発熱体を収容する袋体と、
を有する温熱具であって、
前記発熱体は、
第一の発熱部と、
前記袋体の連続した空間内に、前記第一の発熱部とともに収容されている第二の発熱部と、
を含み、
前記第一の発熱部中の電解質の質量含有率と、前記第二の発熱部中の電解質の質量含有率とが異なる、温熱具を提供するものである。
なお、第一の発熱部101が第二の発熱部102を取り囲むように配置してもよい。
但し、患部へ効果的な加温に重きを置くために、第二の発熱部102を発熱体10の中央に配置し、第一の発熱部101を発熱体10の側部に設けてもかまわない。
また、塗布シートの形態の発熱体10は、被酸化性金属、反応助剤及び水、必要に応じて増粘剤を含む発熱粉体水分散物を紙等に塗布した後に、電解質を散布して作製することができる。具体的には、電解質の含有量が場所により異なるように散布することで、相対的に高濃度の電解質を含む第一の発熱部101と、相対的に低濃度の電解質を含む第二の発熱部102とを形成することができる。
例えば、実施の形態では、電解質の質量含有率が異なる2種の発熱部から発熱体を構成する例を挙げたが、発熱体は、電解質の質量含有率が異なる3種以上の発熱部から構成されていてもよい。
また、実施の形態では、矩形の温熱具を例に挙げて説明したが、温熱具は、縦長であってもよいし、横長であってもよいし、一部に曲線形状を有するものであってもよい。
上述した実施形態に関し、本発明はさらに以下の態様も含まれる。
を含み、前記第一の発熱部中の電解質の質量含有率と、前記第二の発熱部中の電解質の質量含有率とが異なる、温熱具。
<3>前記第一の発熱部及び前記第二の発熱部のいずれかのうち電解質の質量含有率が低い方の発熱部が、更に水溶性非電解質を含有し、前記水溶性非電解質は好ましくはポリオール類、糖類、又はこれらの混合物であり、前記ポリオール類は好ましくは、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセリン、プロピレングリコール、1、3−ブチレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、ジプロピレングリコール及びソルビトールから選択される1種又は2種以上であり、前記糖類は好ましくは、グルコース、マルトース、マルチトース、スクロース、フルクトース、キシリトール及びエリスリトールから選択される1種又は2種以上である前記<1>又は<2>に記載の温熱具。
<4>前記第一の発熱部中の電解質の質量含有率が、前記第二の発熱部中の電解質の質量含有率よりも高く、前記第二の発熱部が、前記水溶性非電解質を含み、前記第二の発熱部中の前記水溶性非電解質の含有量が、前記第二の発熱部の電解質の含有量に対して3〜200質量倍であり、好ましくは10〜100質量倍であり、より好ましくは15〜80質量倍である<1>〜<3>いずれか1に記載の温熱具。
<5>前記第一の発熱部中の電解質の含有量が、前記第二の発熱部中の電解質の含有量に対して7〜200質量倍であり、好ましくは10〜100質量倍であり、より好ましくは20〜50質量倍である<1>〜<4>いずれか1に記載の温熱具。
<6>前記第一の発熱部中の電解質の含有量が、前記第一の発熱部中の被酸化性金属100質量部に対して3〜17質量部であり、4〜16質量部が好ましく、5〜14質量部がより好ましい<1>〜<5>いずれか1に記載の温熱具。
<7>前記第二の発熱部中の電解質の含有量が、前記第二の発熱部中の被酸化性金属100質量部に対して0.02〜1.6質量部であり、0.03〜1.5質量部が好ましく、0.04〜1.4質量部がより好ましい<1>〜<6>いずれか1に記載の温熱具。
<8>前記第一の発熱部が平面視において発熱体の中央に配置され、前記第二の発熱部が平面視において発熱体の側部に配置されている、前記<1>〜<7>いずれか1に記載の温熱具。
<9>前記第一の発熱部が平面視において第二の発熱部を取り囲むように配置されている、前記<1>〜<8>いずれか1に記載の温熱具。
<10>前記袋体の連続した空間内に、複数の前記第一の発熱部、又は、複数の前記第二の発熱部が収容されている、前記<1>〜<9>いずれか1に記載の温熱具。
<11>被酸化性金属の酸化とともに水蒸気を発生するものである、<1>〜<10>いずれか1に記載の温熱具。
<12>前記発熱組成物が増粘剤を含有し、前記増粘剤は多糖類系増粘剤が好ましく、キサンタンガムがより好ましい<1>〜<11>いずれか1に記載の温熱具。
<13>前記電解質が塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム及び塩化鉄(第1、第2)から選択される1種又は2種以上であり、好ましくは塩化ナトリウム又は塩化カリウム、より好ましくは塩化ナトリウムである<1>〜<12>いずれか1に記載の温熱具。
<14><1>〜<13>いずれか1に記載の温熱具を人体に直接適用するか、又は衣類に適用して、人体に熱を適用する温熱具の使用方法。
金属の酸化とともに水蒸気を発生させるタイプの温熱具を以下の(1)ないし(3)の手順で作製した。
(1)発熱体の作製
<原料組成物配合>
・被酸化性金属:鉄粉、同和鉱業株式会社製、商品名「RKH」:83%
・繊維状物:パルプ繊維(フレッチャー チャレンジ カナダ社製、商品名 NBKP「Mackenzi(CSF200mlに調整)」):9%
・活性炭:平均粒径45μm、(日本エンバイロケミカル株式会社製、商品名「カルボラフィン」):8%
前記スラリーを用い、これを抄紙ヘッドの直前で0.3%に水希釈し、傾斜型短網抄紙機によって、ライン速度15m/分にて抄紙して湿潤状態の成形シートを作製した。
湿潤状態の成形シートをフェルトで挟持して加圧脱水し、そのまま140℃の加熱ロール間に通し、含水率が5%以下になるまで乾燥した。乾燥後の坪量は450g/m2、厚さは0.45mmであった。このようにして得られた成形シートの組成を熱重量測定装置(セイコーインスツルメンツ社製、TG/DTA6200)を用いて測定した結果、鉄83%、活性炭9%、パルプ8%であった。
得られた成形シート1枚100質量部に対して、0.5質量%又は15.0質量%塩化ナトリウム水溶液を42質量部それぞれ注入し、毛管現象を利用して成形シート全体に塩化ナトリウム水溶液を浸透させて、矩形シート状の発熱シートを得て、50mm×25mmのサイズに切断して、中央セルとした。
実施例1および比較例1,2は、成形シート1枚100質量部に対して、0.5質量%、又は、15.0質量%塩化ナトリウム水溶液を42質量部注入し、毛管現象を利用して成形シート全体に塩化ナトリウム水溶液を浸透させて、矩形シート状の発熱シートを得て、50mm×25mmのサイズに切断して、側部セルを作製した。
実施例2〜9については、0.5質量%塩化ナトリウム水溶液に、さらに表1のとおり非電解質を10質量%又は30質量%の濃度で含有させたものを用いた。なお、非電解質としては、プロピレングリコール(PG、アデカプロピレングリコール、旭電化(株)製)、スクロース(和光純薬工業、和光一級)、ポリエチレングリコール400(表1中、「PEG400」、マクロゴール400、三洋化成工業株式会社製)、及び、グリセリン(化粧品用濃グリセリン、花王(株)製)を用いた。成形シート1枚100質量部に対して、塩化ナトリウム水溶液濃度0.5質量%に、非電解質濃度10質量%又は非電解質濃度30質量%を加えて、42質量部注入し、毛管現象を利用して成形シート全体に浸透させ、矩形シート状の発熱シートを得て、50mm×25mmのサイズに切断して、側部セルを作製した。
中央セルを1枚と、側部セルを2枚用意し、図4の断面図に示すように、2mmの間隔で、1枚の中央セルの両端に、2枚の側部セルを配置し、ストライプ状の発熱部を有する発熱体を得た。
袋体は、炭酸カルシウムを含む多孔質の延伸ポリエチレン透湿性フィルム(JIS P8117による通気度2,500秒)とポリエチレン製の非透湿フィルムとから構成した。上述の発熱体を間にして、透湿性フィルムと非透湿フィルムとを重ね、周縁部においてフィルム同士を接合し、矩形の温熱具を得た。
実施例1〜9、及び、比較例1,2のそれぞれの温熱具は、50℃1日保存した後、以下のとおりに、側部セル及び中央セルについて、それぞれ温度測定を行った。また、側部セルについては、曲げ強度の測定も行った。結果を表1に併せて示す。
20℃60%RH環境内に、ホットプレートを設置し、表面温度を33℃に設定した後、その中央部分に、実施例1〜9、比較例1、2の温熱具をそれぞれ配置した。ホットプレート上に熱電対を配置し、その上に透湿性フィルム側が上向きになるようにサンプルを置き、反対側(非透湿性フィルム側)の温度測定を行った。測定は、10秒間隔で15分間行い、側部セルについては、最高温度と最高温度到達時間、中央セルについては、15分後の温度を表1に示した。実施例1の温熱具の中央セルと側部セルの温度履歴を図6に示した。
アルミピロー等の酸素バリア性を有する包装袋からサンプルを取り出し、20℃60%RH環境下で1時間放置し、その後発熱具から側部セルの発熱体を取り出し、3点曲げ試験を実施した。サンプルは、50mm×25mmとし、サンプル支点間距離を20mmとした支持体上に、サンプルを配置した。その後、サンプル中央部を、加圧くさび(1mm×7mm)にて、20mm/分で押圧し、最大荷重を求め、曲げ強度(N/25mm幅)とした。なお、測定は、4サンプルについて行い、4回の平均値とした。また、サンプルを取り出した直後(発熱前)の曲げ強度は、いずれも0.08N/25mm幅であった。
実施例1〜9では、発熱の立ち上がりと、発熱の持続とのバランスに優れた温熱具となった。
これに対し、比較例1では、発熱の立ち上がりは、早いものの、15分後の温度が大きく低下してしまった。さらに、比較例2では、15分後の温度は比較的高くなったものの、発熱の立ち上がりが遅くなってしまった。
さらには、実施例1〜9では、側部セルの曲げ強度が低く、柔軟性に優れていることがわかった。なお、発熱後の側部セルの曲げ強度は、発熱後の中央セルの曲げ強度よりも低くなっていた。これにより、温熱具は、柔軟性に優れた部位を有するため、使用感に優れたものとなった。
また、側部セルが水溶性非電解質を含む実施例2〜9では、側部セルと中央セルとの間での水の移行が抑制され好ましい発熱特性が達成された。
10 発熱体
20 袋体
30 第二袋体
101 第一の発熱部
102 第二の発熱部
102a 第二の発熱部
102b 第二の発熱部
201 シート
202 シート
203 周縁部
301 塗工槽
302 発熱粉体水分散物
303 攪拌器
304 ポンプ
305 ダイヘッド
306 シート状基材
Claims (11)
- 被酸化性金属、電解質及び水を含有し、前記被酸化性金属の酸化によって発熱する発熱組成物を備えた発熱体と、
少なくとも一部が通気性を有し、前記発熱体を収容する袋体と、
を有する温熱具であって、
前記発熱体は、
第一の発熱部と、
前記袋体の連続した空間内に、前記第一の発熱部とともに収容されている第二の発熱部と、
を含み、
前記第一の発熱部中の電解質の質量含有率と、前記第二の発熱部中の電解質の質量含有率とが異なり、前記第一の発熱部及び前記第二の発熱部のいずれかのうち電解質の質量含有率が低い方の発熱部が、更に水溶性非電解質を含有する、温熱具。 - 前記第二の発熱部は、前記袋体の連続した空間内に、前記第一の発熱部から離間して配置されている、請求項1に記載の温熱具。
- 前記第一の発熱部中の電解質の質量含有率が、前記第二の発熱部中の電解質の質量含有率よりも高く、前記第二の発熱部が、前記水溶性非電解質を含み、
前記第二の発熱部中の前記水溶性非電解質の含有量が、前記第二の発熱部の電解質の含有量に対して3質量倍以上200質量倍以下である、請求項1または2に記載の温熱具。 - 前記第一の発熱部中の電解質の含有量が、前記第二の発熱部中の電解質の含有量に対して7質量倍以上200質量倍以下である、請求項1乃至3いずれか一項に記載の温熱具。
- 前記第一の発熱部中の電解質の質量含有率が、前記第二の発熱部中の電解質の質量含有率よりも高く、
前記第一の発熱部中の電解質の含有量が、前記第一の発熱部中の被酸化性金属100質量部に対して3質量部以上17質量部以下である、請求項1乃至4いずれか一項に記載の温熱具。 - 前記第二の発熱部中の電解質の質量含有率が、前記第一の発熱部中の電解質の質量含有率よりも低く、
前記第二の発熱部中の電解質の含有量が、前記第二の発熱部中の被酸化性金属100質量部に対して0.02質量部以上1.6質量部以下である、請求項1乃至5いずれか一項に記載の温熱具。 - 前記第一の発熱部が平面視において前記発熱体の中央に配置され、前記第二の発熱部が平面視において前記発熱体の側部に配置されている、請求項1乃至6いずれか一項に記載の温熱具。
- 前記第一の発熱部が平面視において第二の発熱部を取り囲むように配置されている、請求項1乃至7いずれか一項に記載の温熱具。
- 前記袋体の連続した空間内に、複数の前記第一の発熱部、又は、複数の前記第二の発熱部が収容されている、請求項1乃至8いずれか一項に記載の温熱具。
- 前記被酸化性金属の酸化とともに水蒸気を発生するものである、請求項1乃至9いずれか一項に記載の温熱具。
- 前記発熱組成物が増粘剤を含有する、請求項1乃至10いずれか一項に記載の温熱具。
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