JP6101459B2 - 変性共役ジエン系重合体、変性共役ジエン系重合体組成物及びその製造方法 - Google Patents

変性共役ジエン系重合体、変性共役ジエン系重合体組成物及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、変性共役ジエン系重合体、変性共役ジエン系重合体組成物及びその製造方法に関する。
従来から、共役ジエン系重合体は、反発弾性、低温特性に優れた特性を有することが知られており、当該共役ジエン系重合体に、シリカ及びカーボン等の充填剤を配合することにより、自動車タイヤ用途、履物用途、防振ゴム用途等の分野の材料として広く利用されている。
近年においては、これらの共役ジエン系重合体の反発弾性、耐摩耗性等の物性、及び加工性を改良する方法として、炭化水素溶媒中で有機リチウム化合物を開始剤として重合させた共役ジエン系重合体の末端に、所定の官能基を導入する種々の技術が提案されている。
例えば、上述した物性の向上を図るべく、共役ジエン系重合体とシリカとの親和性を高める方法として、アミノ基とアルコキシシリル基とを導入する方法等が行われている。
具体的には、共役ジエン系重合体に、分子中に3級アミノ基を2個以上有し、かつアルコキシシリル基を1個以上有する低分子化合物よりなる官能基導入剤を反応させることにより導入された変性基を有する変性共役ジエン系重合体が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
また、分子鎖中に、ケイ素化合物よりなる変性剤を反応させることにより導入されたケイ素系化合物の基を有し、かつ分子量分布曲線の最も低分子量側のピーク面積が50%以上である変性共役ジエン系重合体が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
さらに、有機金属型の活性部位を分子中に有する重合体の当該活性部位にヒドロカルビルオキシシラン化合物を反応させる変性反応を行い、当該変性反応の途中及び/又は終了後に反応系に縮合促進剤を加える変性重合体の製造方法が提案されている(例えば、特許文献3参照。)。
また、炭化水素溶媒中で、有機リチウム化合物を開始剤として用いて共役ジエン系単量体を重合させてリビング重合体を製造し、当該リビング重合体にアミノ基含有アルコキシシラン系化合物を反応させ、変性共役ジエン系重合体を得た後、脱溶媒時にアルカリ性化合物を添加し、pH8〜12で処理する方法が提案されている。(例えば、特許文献4参照。)。
国際公開第2008/013090号 特開2008−69265号公報 国際公開第2003/087171号 国際公開第2005/087814号
しかしながら、引用文献1〜3に開示されている技術おいては、官能基導入剤としてアルコキシシラン系化合物を用いた場合、アルコキシシリル基が加水分解や縮合してしまうため、得られる変性共役ジエン系重合体の分子量分布が時間の経過とともに変化するという問題を有している。
また、特許文献4に開示されている技術においては、得られる変性共役ジエン系重合体のムーニー粘度の経時変化については抑制が図られてはいるが、生産工程、特に乾燥工程において装置の金属部分への付着が激しく、また前記変性共役ジエン系重合体に各種添加剤を混合させた組成物自体の加工性の安定性に劣るという問題を有している。
そこで、本発明においては、上述した従来技術の問題点に鑑み、乾燥工程において使用する乾燥機等の金属部分への付着が効果的に抑制され、かつ乾燥性に優れ、さらに、その分子量分布の経時変化が少ない変性共役ジエン系重合体、変性共役ジエン系重合体組成物、及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、アミノ基とアルコキシシリル基とを有する化合物に基づく変性基が結合し、かつ所定の条件を満たす変性共役ジエン系重合体、さらに、当該変性共役ジエン系重合体と特定量の有機酸由来の化合物とを含む組成物が、上述した従来技術の問題点を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下の通りである。
〔1〕
アミノ基と1個のアルコキシシリル基とを有する化合物に基づく変性基を有し、かつ下
記(1)〜(3)を満たす変性共役ジエン系重合体。
(1)ポリスチレン系ゲル充填カラムを用い、溶離液がテトラヒドロフランであるゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)測定によって得られる分子量分布曲線の全面積を100%として、面積が10%以上のピークを2個以上有し、かつ前記面積が10%以上のピークのうち、最も低分子量側のピークの面積が15〜70%。
(2)前記最も低分子量側のピーク中に含まれている、変性された共役ジエン系重合体の
部分が、シリカ系ゲル充填カラムへの吸着量によるものであり、当該最も低分子量側ピー
クの面積の10〜90%。
(3)前記変性共役ジエン系重合体中のケイ素含有量が60〜130ppm。
〔2〕
窒素原子を1個以上、及びアルコキシシリル基の、1個あたりのアルコキシ基を1官能
として、官能数の和が2以上である化合物に基づく変性基を有する変性共役ジエン系重合
体である、前記〔1〕に記載の変性共役ジエン系重合体。
〔3〕
前記〔1〕又は〔2〕に記載の変性共役ジエン系重合体(A)100質量部に対し、有
機酸由来の化合物(B)を0.002〜0.2質量部含む、変性共役ジエン系重合体組成
物。
〔4〕
前記有機酸由来の化合物(B)が、分子量200〜3000の脂肪族カルボン酸由来の
化合物(B1)、及び/又はリン酸エステル由来の化合物(B2)である、前記〔3〕に
記載の変性共役ジエン系重合体組成物。
〔5〕
前記変性共役ジエン系重合体(A)が、窒素原子を1個以上、及びアルコキシシリル基
の、1個あたりのアルコキシ基を1官能として、官能数の和が2以上である化合物に基づ
く変性基を有する変性共役ジエン系重合体である、前記〔3〕又は〔4〕に記載の変性共
役ジエン系重合体組成物。
〔6〕
前記〔3〕乃至〔5〕のいずれか一に記載の変性共役ジエン系重合体組成物の製造方法
であって、
下記工程(1)〜(3)を、順次行う変性共役ジエン系重合体組成物の製造方法。
工程(1):共役ジエン系重合体と、アミノ基と1個のアルコキシシリル基とを有する化
合物とを、反応させることにより、前記〔1〕又は〔2〕に記載の変性共役ジエン系重合
体(A)を得る工程であって、前記アミノ基とアルコキシシリル基を有する化合物の添加量が、前記共役ジエン系重合体の重合の際に用いた重合開始剤中のリチウム1モルに対し、
アルコキシシリル基換算で0.9〜1.35モルであり、前記共役ジエン系重合体と、アミノ基とアルコキシシリル基とを有する化合物との反応温度が、80℃〜90℃である、変性共役ジエン系重合体(A)を得る工程
工程(2):前記変性共役ジエン系重合体(A)100質量部に、有機酸由来の化合物(
B)0.002〜0.2質量部を添加することにより変性共役ジエン系重合体組成物を得
る工程。
工程(3):前記工程(2)で得られた変性共役ジエン系重合体組成物を乾燥する工程。
〔7〕
上記工程(2)において、前記有機酸由来の化合物(B)が、分子量200〜3000
の脂肪族カルボン酸由来の化合物(B1)、及び/又はリン酸エステル由来の化合物(B
2)である、前記〔6〕に記載の変性共役ジエン系重合体組成物の製造方法。
〔8〕
前記工程(1)において、前記アミノ基とアルコキシシリル基とを有する化合物を、前
記共役ジエン系重合体の重合を行った重合器内の溶液相に直接添加する、前記〔6〕又は
〔7〕に記載の変性共役ジエン系重合体組成物の製造方法。
本発明によれば、乾燥工程において使用する乾燥機等の金属部分への付着が抑制され、かつ乾燥性に優れ、さらに分子量分布の経時変化が少ない変性共役ジエン系重合体組成物及びこれを構成する変性共役ジエン系重合体が得られる。
以下、本発明を実施するための形態(以下、単に「本実施形態」という。)について詳細に説明する。以下の本実施形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明を以下の内容に限定する趣旨ではない。本発明は、その要旨の範囲内で適宜に変形して実施できる。
〔変性共役ジエン系重合体〕
本実施形態の変性共役ジエン系重合体は、
アミノ基とアルコキシシリル基とを有する化合物に基づく変性基を有し、
かつ下記(1)〜(3)を満たす変性共役ジエン系重合体である。
(1)ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(以下、GPCと記載する場合がある。)測定によって得られる分子量分布曲線の全面積を100%として、面積が10%以上のピークを2個以上有し、かつ前記面積が10%以上のピークのうち、最も低分子量側のピークの面積が15〜70%である。
(2)前記最も低分子量側のピーク中に含まれている、変性された共役ジエン系重合体の部分が、当該最も低分子量側ピークの面積の10〜90%である。
(3)前記変性共役ジエン系重合体中のケイ素含有量が60〜150ppmである。
本実施形態における変性共役ジエン系重合体は、1種の共役ジエン化合物を重合して得られる重合体、2種以上の共役ジエン化合物を共重合して得られる共重合体、又は1種もしくは2種以上の共役ジエン化合物とビニル芳香族化合物とを共重合して得られる共重合体からなる群より選ばれるいずれかに、アミノ基とアルコキシシリル基とを有する化合物に基づく変性基が結合したものである。
ここで、「アミノ基とアルコキシシリル基とを有する化合物に基づく変性基」とは、「共役ジエン系重合体に、アミノ基とアルコキシシリル基とを有する化合物を反応させることによって導入された変性基」の意味である。
前記アミノ基及びアルコキシシリル基は、後述するように、アミノ基とアルコキシシリル基とを有する化合物を共役ジエン系重合体に結合させることにより導入することができる。
<共役ジエン化合物>
前記共役ジエン化合物としては、以下に限定されるものではないが、例えば、1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3ブタジエン、1,3−ペンタジエン、3−メチル−1,3−ペンタジエン、1,3−ヘプタジエン、1,3−ヘキサジエン等が挙げられる。これらは1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。好ましい共役ジエン化合物としては、1,3−ブタジエン、イソプレンが挙げられる。
<ビニル芳香族化合物>
前記ビニル芳香族化合物としては、以下に限定されるものではないが、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ビニルエチルベンゼン、2−ビニルナフタレン、ジビニルベンゼン、ジフェニルエチレン等が挙げられる。これらは1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。好ましい化合物としては、スチレンが挙げられる。
<共役ジエン系重合体>
本実施形態の変性共役ジエン系重合体は、後述するように、アミノ基とアルコキシシリル基とを有する化合物を、共役ジエン系重合体に反応させることにより得られる。
変性前の共役ジエン系重合体は、上述した1種の共役ジエン化合物を重合して得られる重合体、2種以上の共役ジエン化合物を共重合して得られる共重合体、又は1種もしくは2種以上の共役ジエン化合物とビニル芳香族化合物とを共重合して得られる共重合体からなる群より選ばれるいずれかである。
共役ジエン化合物とビニル芳香族化合物とを共重合して得られる共重合体は、ランダム共重合体であってもブロック共重合体であってもよい。共役ジエン系重合体が1種もしくは2種以上の共役ジエン化合物とビニル芳香族化合物とを共重合して得られる共重合体である場合、当該共重合体の重合に用いる全単量体量におけるビニル芳香族化合物の含有量は、反発弾性の観点から好ましくは60質量%以下であり、より好ましくは5〜50質量%である。
前記ブロック共重合体の製造方法としては、特に限定されず、例えば、特公昭36−19286号公報、特公昭43−17979号公報、特公昭46−32415号公報、特公昭49−36957号公報、特公昭48−2423号公報、特公昭48−4106号公報、特公昭51−49567号公報、特開昭59−166518号公報等に記載された方法が挙げられる。
前記ブロック共重合体の構造としては、以下に限定されるものではないが、例えば、式(X−Y)n、(X−Y)n−X、Y−(X−Y)nで表される。
ここで、前記式中、Xはビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロックを表し、Yは共役ジエンを主体とする重合体ブロックを表す。XブロックとYブロックとの境界は必ずしも明瞭に区別される必要はない。また、nは1以上の整数であり、好ましくは1〜5の整数である。
前記ビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロックXは、ビニル芳香族化合物を好ましくは50質量%以上、より好ましくは70質量%以上含有するビニル芳香族化合物と共役ジエン化合物との共重合体ブロック又はビニル芳香族炭化水素単独重合体ブロックである。
前記共役ジエンを主体とする重合体ブロックYは、共役ジエンを当該ブロックY中に好ましくは50質量%を超える量を、より好ましくは60質量%以上含有する共役ジエン化合物とビニル芳香族化合物との共重合体ブロック又は共役ジエン化合物の単独重合体ブロックをいう。
前記X、Yが、ビニル芳香族化合物と共役ジエン化合物との共重合体ブロックである場合、当該共重合体ブロック中のビニル芳香族化合物は均一に分布していても、テーパー状に分布していてもよい。
また、共重合体ブロック部分には、ビニル芳香族化合物が均一に分布している部分又はテーパー状に分布している部分がそれぞれ複数個共存していてもよい。更に、共重合体ブロック部分には、ビニル芳香族化合物含有量が異なる部分が複数個共存してもよい。
本実施形態の変性共役ジエン系重合体の、変性前のブロック共重合体は、上記式で表されるブロック共重合体の任意の混合物であってもよい。
本実施形態の変性共役ジエン系重合体の、変性前のブロック共重合体に組み込まれているビニル芳香族化合物重合体ブロックの割合(以下、ビニル芳香族化合物のブロック率と記載する場合がある。)は、特に限定されないが、耐摩耗性と強度とのバランスに一層優れた後述する変性共役ジエン系重合体組成物を得る観点から、3〜50質量%であることが好ましく、5〜35質量%であることがより好ましい。
前記ビニル芳香族化合物のブロック率とは、ブロック共重合体を構成する全ビニル芳香族化合物に対する、ビニル芳香族化合物重合体ブロックを構成しているビニル芳香族化合物の質量割合である。
後述するように、本実施形態の変性共役ジエン系重合体を用いた組成物は、例えば、各種履物用の組成物としてとりわけ好適である。また、反発弾性とウェットスキッド性のバランスに一層優れた組成物を得る場合には、前記ビニル芳香族化合物のブロック率は、好ましくは15質量%以下であり、より好ましくは3質量%以下である。かかる変性共役ジエン系重合体組成物は、例えば、タイヤ用組成物としてとりわけ好適である。
なお、前記ビニル芳香族化合物のブロック率は、四酸化オスミウムを触媒としてターシャリブチルパーオキサイドによりブロック共重合体を酸化分解する方法により測定される(I.M.KOLTHOFF,et al.,J.Polym.Sci.1,429(1946)に記載の方法)。
本実施形態の変性共役ジエン系重合体の、変性前の共役ジエン系重合体、及び本実施形態の変性共役ジエン系重合体のミクロ構造(シス、トランスの比率、ビニル結合量)は、後述する、変性前のブロック共重合体の重合時における極性化合物等の使用により任意に制御することができる。
一般にビニル結合量が高くなると耐摩耗性が低下するため、実用的に良好な耐摩耗性を得ることを目的とし、本実施形態の変性共役ジエン系重合体のビニル結合量は、好ましくは65%以下であり、より好ましくは45%以下である。
かかるビニル結合量は後述する実施例に記載の方法により測定することができる。
本実施形態の変性共役ジエン系重合体の、変性前の共役ジエン系重合体の重合時や、その後の変性反応は、所定の溶媒中で行うことが好ましい。
溶媒としては、以下に限定されるものではないが、例えば、ブタン、ペンタン、ヘキサン、イソペンタン、ヘプタン、オクタン、イソオクタン等の脂肪族炭化水素;シクロペンタン、メチルシクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン等の脂環式炭化水素;あるいはベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、キシレン等の芳香族炭化水素等の炭化水素溶媒が使用できる。これらは1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本実施形態の変性共役ジエン系重合体の、変性前の共役ジエン系重合体の重合時においては、重合開始剤として、有機リチウム化合物を用いることが好ましい。
共役ジエン系重合体の製造に用いられる有機リチウム化合物は、分子中に1個以上のリチウム原子を結合した化合物であり、以下に限定されるものではないが、例えば、エチルリチウム、n−プロピルリチウム、イソプロピルリチウム、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウム、ヘキサメチレンリチウム、ブタジエニルジリチウム、イソプレニルジリチウム等が挙げられる。
これらは1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。有機リチウム化合物は、重合反応時において一括添加してもよいし、共役ジエン系重合体の重合反応途中で複数回に分けて分割添加してもよい。
本実施形態の変性共役ジエン系重合体を構成する共役ジエン系重合体の製造時においては、重合速度の調整、重合した共役ジエン部分のミクロ構造の制御、共役ジエン化合物とビニル芳香族化合物との反応性比の調整等の目的で、極性化合物を使用することが好ましい。
前記極性化合物としては、以下に限定されるものではないが、例えば、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジメトキシベンゼン、2,2−ビス(2−オキソラニル)プロパン等のエーテル類;N,N,N’,N’テトラメチルエチレンジアミン、ジピペリジノエタン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、キヌクリジン等の3級アミン化合物;カリウム−t−アミラート、カリウム−t−ブチラート、ナトリウム−t−ブチラート、ナトリウムアミラート等のアルカリ金属アルコキシド化合物;トリフェニルホスフィン等のホスフィン化合物等が挙げられる。
これらの化合物は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
<アミノ基とアルコキシシリル基とを有する化合物>
本実施形態の変性共役ジエン系重合体は、アミノ基とアルコキシシリル基とを有する化合物に基づく変性基を有しており、共役ジエン系重合体と、アミノ基とアルコキシシリル基とを有する化合物とを反応させることにより得ることができる。
本実施形態において使用されるアミノ基とアルコキシシリル基とを有する化合物としては、官能基を有する高分子物質と、シリカとの親和力等の観点から、窒素原子を1個以上及びアルコキシシリル基を2個以上有する化合物が好ましい。
前記アミノ基とアルコキシシリル基とを有する化合物としては、以下に限定されるものではないが、例えば、3−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロピルトリエトキシシラン、1−[3−(ジエトキシエチルシリル)プロピル]−4−メチルピペラジン、1−[3−(トリメトキシシリル)プロピル]−3−メチルイミダゾリジン、1−[3−(ジエトキシシリル)プロピル]−3−エチルイミダゾリジン、1−[3−(トリエトキシシリル)プロピル]−3−メチルヘキサヒドロピリミジン、1−[3−(ジメトキシメチルシリル)プロピル]−3−メチルヘキサヒドロピリミジン、3−[3−(トリブトキシシリル)プロピル]−1−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロピリミジン、3−[3−(ジメトキシメチルシリル)プロピル]−1−エチル−1,2,3,4−テトラヒドロピリミジン、1−(2−エトキシエチル)−3−[3−(トリメトキシシリル)プロピル]イミダゾリジン、(2−{3−[3−(トリメチルシリル)プロピル]テトラヒドロピリミジン−イル}エチル)ジメチルアミン、1−[3−(トリエトキシシリル)プロピル]−4−(トリメチルシリル)ピペラジン、1−[3−(ジメトキシメチルシリル)プロピル]−4−(トリメチルシリル)ピペラジン、1−[3−(トリブトキシシリル)プロピル]−4−(トリメチルシリル)ピペラジン、1−[3−(ジエトキシエチルシリル)プロピル]−3−(トリエチルシリル)イミダゾリジン、2−(トリメトキシシラニル)−1,3−ジメチルイミダゾリジン、1−[3−(トリエトキシシリル)プロピル]−3−(トリメチルシリル)イミダゾリジン、1−[3−(ジメトキシメチルシリル)プロピル]−3−(トリメチルシリル)ヘキサヒドロピリミジン、1−[3−(トリエトキシシリル)プロピル]−3−(トリメチルシリル)ヘキサヒドロピリミジン、1−[4−(トリエトキシシリル)プロピル]−4−(トリメチルシリル)ピペラジン等が挙げられる。
また、以下に限定されるものではないが、例えば、2−[3−(トリメトキシシリル)プロピル]−1,3−ジメチルイミダゾリジン、2−[3−(トリメトキシシリル)プロピル]−1,3−(ビストリメチルシリル)イミダゾリジン、2−(ジエトキシジエチルシリル)−1,3−ジエチルイミダゾリジン、2−(トリエトキシシリル)−1,4−ジエチルピペラジン、2−(ジメトキシメチルシリル)−1,4−ジメチルピペラジン、5−(トリエトキシシリル)−1,3−ジプロピルヘキサヒドロピリミジン、5−(ジエトキシエチルシリル)−1,3−ジエチルヘキサヒドロピリミジン、{2−[3−(2−ジメチルアミノエチル)−2−(エチルジメトキシシリル)−イミダゾリジン−1−イル]−エチル}−ジメチルアミン、5−(トリメトキシシリル)−1,3−ビス−(2−メトキシエチル)−ヘキサヒドロピリミジン、5−(エチルジメトキシシリル)−1,3−ビス−(2−トリメチルシリルエチル)−ヘキサヒドロピリミジンル−1,3−ジメチルイミダゾリジン、2−(3−ジエトキシエチルシリル−プロピル)−1,3−ジエチルイミダゾリジン、2−(3−トリエトキシシリル−プロピル)−1,4−ジエチルピペラジン、2−(3−ジメトキシメチルシリル−プロピル)−1,4−ジメチルピペラジン、5−(3−トリエトキシシリル−プロピル)−1,3−ジプロピルヘキサヒドロピリミジン、5−(3−ジエトキシエチルシリル−プロピル)−1,3−ジエチルヘキサヒドロピリミジン、{2−[3−(2−ジメチルアミノエチル)−2−(3−エチルジメトキシシリル−プロピル)−イミダゾリジン−1−イル]−エチル}−ジメチルアミン、5−(3−トリメトキシシリル−プロピル)−1,3−ビス−(2−メトキシエチル)−ヘキサヒドロピリミジン、5−(3−エチルジメトキシシリル−プロピル)−1,3−ビス−(2−トリメチルシリルエチル)−ヘキサヒドロピリミジン、2−[3−(トリメトキシシリル)プロピル]−1,3−ビス(トリメチルシリル)イミダゾリジン、2−(ジエトキシエチルシリル)−1,3−ビス(トリエチルシリル)イミダゾリジン、2−(トリエトキシシリル)−1,4−ビス(トリメチルシリル)ピペラジン、2−(ジメトキシメチルシリル)−1,4−ビス(トリメチルシリル)ピペラジン、5−(トリエトキシシリル)−1,3−ビス(トリプロピルシリル)ヘキサヒドロピリミジン等が挙げられる。
また、以下に限定されるものではないが、例えば、[3−(1−ヘキサメチレンイミノ)プロピル]トリエトキシシラン、[3−(1−ヘキサメチレンイミノ)プロピル]トリメトキシシラン、[2−(1−ヘキサメチレンイミノ)エチル]トリエトキシシラン、[2−(1−ヘキサメチレンイミノ)エチル]トリメトキシシラン、[3−(1−ピロリジニル)プロピル]トリエトキシシラン、[3−(1−ピロリジニル)プロピル]トリメトキシシラン、[3−(1−ヘプタメチレンイミノ)プロピル]トリエトキシシラン、[3−(1−ドデカメチレンイミノ)プロピル]トリエトキシシラン、[3−(1−ヘキサメチレンイミノ)プロピル]ジエトキシメチルシシラン、[3−(1−ヘキサメチレンイミノ)プロピル]ジエトキシエチルシラン、N−[3−(トリエトキシシリル)−プロピル]−N,N’−ジエチル−N’−トリメチルシリル−エタン−1,2−ジアミン、N−[2−(トリメトキシシラニル)−エチル]−N,N’,N’−トリメチルエタン−1,2−ジアミン、N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノプロピルメチルジエトキシシラン等が挙げられる。
また、以下に限定されるものではないが、例えば、[3−(ジメチルアミノ)プロピル]トリエトキシシラン、[3−(ジメチルアミノ)プロピル]トリメトキシシラン、[3−(ジエチルアミノ)プロピル]トリエトキシシラン、[3−(ジエチルアミノ)プロピル]トリメトキシシラン、[2−(ジメチルアミノ)エチル]トリエトキシシラン、[2−(ジメチルアミノ)エチル]トリメトキシシラン、[3−(ジメチルアミノ)プロピル]ジエトキシメチルシラン、[3−ジブチルアミノプロピル]トリエトキシシラン、N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノプロピルとリメトキシシラン、N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノプロピルトリエトキシシラン、N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノプロピルメチルジエトキシシラン、N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノエチルトリメトキシシラン、N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノエチルトリエトキシシラン、N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノエチルメチルジエトキシシラン、N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノエチルメチルジエトキシシラン等が挙げられる。
また、以下に限定されるものではないが、例えば、N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノプロピルメチルジエトキシシラン、N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノプロピルトリメトキシシラン、N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノプロピルトリエトキシシラン、N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノエチルトリメトキシシラン、N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノエチルトリエトキシシラン、N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノエチルメチルジメトキシシラン及びN,N−ビス(トリメチルシリル)アミノエチルメチルジエトキシシラン、1−トリメチルシリル−2,2−ジメトキシ−1−アザ−2−シラシクロペンタン、N,N−ジエチル−3−アミノプロピルトリメトキシシシラン、N,N−ジエチル−3−アミノプロピルトリエトキシシシラン、2−(トリエトキシシリルエチル)ピリジン、γ−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン等が挙げられる。
また、以下に限定されるものではないが、例えば、N−(1,3−ジメチルブチリデン)−3−(トリエトキシシリル)−1−プロパンアミン、N−(1−メチルエチリデン)−3−(トリエトキシシリル)−1−プロパンアミン、N−エチリデン−3−(トリエトキシシリル)−1−プロパンアミン、N−(1−メチルプロピリデン)−3−(トリエトキシシリル)−1−プロパンアミン、N−(4−N,N−ジメチルアミノベンジリデン)−3−(トリエトキシシリル)−1−プロパンアミン、N−(シクロヘキシリデン)−3−(トリエトキシシリル)−1−プロパンアミン、1−[3−(トリエトキシシリル)プロピル]−4,5−ジヒドロイミダゾール、1−[3−(トリメトキシシリル)プロピル]−4,5−ジヒドロイミダゾール、N−(3−トリエトキシシリルプロピル)−4,5−ジヒドロイミダゾール、N−(3−メチルジエトキシプロピル)−4,5−ジヒドロイミダゾール等が挙げられる。
また、以下に限定されるものではないが、例えば、3−イソシアナトプロピルトリメトキシシラン、3−イソシアナトプロピルトリエトキシシラン、3−イソシアナトプロピルメチルジエトキシシラン、3−イソシアナトプロピルトリイソプロポキシシラン、トリス(3−トリメトキシシリルプロピル)イソシアヌレート等が挙げられる。
また、以下に限定されるものではないが、例えば、N−n−ブチル−アザ−2,2−ジメトキシシランシクロペンタン、N−エチル−アザ−2,2−ジエトキシ−4−メチルシラシクロペンタン、N−アリル−アザ−2,2−ジメトキシシラシクロペンタン、1−トリメチルシリル−2,2−ジメトキシ−1−アザ−2−シラシクロペンタン等が挙げられる。
上述したアミノ基とアルコキシシリル基とを有する化合物の中でも、窒素原子を1個以上及びアルコキシシリル基を2個以上有する化合物としては、例えば、3−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロピルトリエトキシシラン、1−[3−(トリメトキシシリル)プロピル]−3−メチルイミダゾリジン、1−[3−(トリエトキシシリル)プロピル]−3−メチルヘキサヒドロピリミジン、1−[3−(トリエトキシシリル)プロピル]−4−(トリメチルシリル)ピペラジン、1−[3−(トリエトキシシリル)プロピル]−3−(トリメチルシリル)イミダゾリジン、1−[3−(トリエトキシシリル)プロピル]−3−(トリメチルシリル)ヘキサヒドロピリミジン、2−[3−(トリメトキシシリル)プロピル]−1,3−ジメチルイミダゾリジン、2−[3−(トリメトキシシリル)プロピル]−1,3−(ビストリメチルシリル)イミダゾリジンが挙げられ、3−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロピルトリエトキシシラン、1−[3−(トリエトキシシリル)プロピル]−4−(トリメチルシリル)ピペラジンが好ましい。
なお、これらのアミノ基とアルコキシシリル基とを有する化合物は1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
<アミノ基とアルコキシシリル基とを有する化合物に基づく変性基>
上述した、アミノ基とアルコキシシリル基を有する化合物に基づく変性基、すなわち、アミノ基とアルコキシシリル基を有する化合物を反応させることによって形成される変性基としては、アミノ基、アルコキシシリル基が挙げられる。
前記アミノ基としては、1級アミン、2級アミン、3級アミン等が挙げられるが、シリカとの親和性、および変性共役ジエン系重合体の分子量分布の安定性の観点から、2級アミン及び/又は3級アミンが好ましい。
前記アルコキシシリル基としては、炭素数1〜20の炭化水素基が結合したアルコキシシリル基が挙げられ、不飽和結合が存在してもよい。
<その他の変性剤>
本実施形態の変性共役ジエン系重合体は、上述したアミノ基とアルコキシシリル基とを有する化合物に基づく変性基以外にも、その他の変性剤に基づく変性基(以下、その他の変性基と記載する場合がある。)を有していてもよい。
当該その他の変性基は、共役ジエン化合物、共役ジエン化合物とビニル芳香族化合物を重合させて共役ジエン系重合体を得た後、共役ジエン系重合体の末端と前記アミノ基とアルコキシシリル基とを有する化合物を反応させる前又は後に、その他の変性剤を反応させることにより形成できる。
前記その他の変性剤としては、以下に限定されるものではないが、例えば、エポキシ基、カルボニル基、カルボン酸エステル基、カルボン酸アミド基、酸無水物基、リン酸エステル基、亜リン酸エステル基、エピチオ基、チオカルボニル基、チオカルボン酸エステル基、ジチオカルボン酸エステル基、チオカルボン酸アミド基、イミノ基、エチレンイミノ基、ハロゲン基、アルコキシシリル基、イソシアネート基、チオイソシアネート基、共役ジエン基、アリールビニル基から選択される1種以上の官能基を有する化合物等が挙げられる。
なお、官能基のモル数の計算において、例えば、エポキシ基、カルボニル基、エピチオ基、チオカルボニル基、イミノ基、ハロゲン基、共役ジエン基、アリールビニル基、アルコキシシリル基の1個あたりのアルコキシ基は1官能として、カルボン酸エステル基、カルボン酸アミド基、酸無水物基、チオカルボン酸エステル基、ジチオカルボン酸エステル基、チオカルボン酸アミド基、イソシアネート基、チオイソシアネート基は2官能として、リン酸エステル基、亜リン酸エステル基は3官能として計算される。前記その他の変性剤として好ましい変性剤は、カップリングによる分子量向上効果という観点から、1分子中の上記の官能基の官能数の和が2以上のものである。より好ましくは官能数の和が3以上の変性剤である。
前記その他の変性剤としては、以下に限定されるものではないが、例えば、エチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル等の多価アルコールのポリグリシジルエーテル;ジグリシジル化ビスフェノールA等の2個以上のフェニル基を有する芳香族化合物のポリグリシジルエーテル;1,4−ジグリシジルベンゼン、1,3,5−トリグリシジルベンゼン、ポリエポキシ化液状ポリブタジエン等のポリエポキシ化合物;4,4’−ジグリシジル−ジフェニルメチルアミン、4,4’−ジグリシジル−ジベンジルメチルアミン等のエポキシ基含有3級アミン;ジグリシジルアニリン、ジグリシジルオルソトルイジン、テトラグリシジルメタキシレンジアミン、テトラグリシジルアミノジフェニルメタン、テトラグリシジル−p−フェニレンジアミン、ジグリシジルアミノメチルシクロヘキサン、テトラグリシジル−1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン等のジグリシジルアミノ化合物;3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリブトキシシラン、エポキシ変成シリコーン、エポキシ化大豆油、エポキシ化亜麻仁油等のエポキシ基と他の官能基を有する化合物等が挙げられる。
また、以下に限定されるものではないが、例えば、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラブトキシシラン、アルキルトリフェノキシシラン等のアルコキシシラン化合物;N−(1,3−ジメチルブチリデン)−3−(トリエトキシシリル)−1−プロパンアミン、N−(1,3−ジメチルブチリデン)−3−(トリブトキシシリル)−1−プロパンアミン、N−(1−メチルプロピリデン)−3−(トリエトキシシリル)−1−プロパンアミン、N−エチリデン−3−(トリエトキシシリル)−1−プロパンアミン、N−(3−トリエトキシシリルプロピル)−4,5−ジヒドロイミダゾール等のイミノ基とアルコキシシリル基を有する化合物等が挙げられる。
また、以下に限定されるものではないが、例えば、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ジフェニルエタンジイソシアネート、1,3,5−ベンゼントリイソシアネート等のイソシアネート化合物等が挙げられる。
さらに、以下に限定されるものではないが、例えば、四塩化ケイ素、四臭化ケイ素、四ヨウ化ケイ素、モノメチルトリクロロケイ素、モノエチルトリクロロケイ素、モノブチルトリクロロケイ素、モノヘキシルトリクロロケイ素、モノメチルトリブロモケイ素、ビストリクロロシリルエタン等のハロゲン化シラン化合物、モノクロロトリメトキシシラン、モノブロモトリメトキシシラン、ジクロロジメトキシシラン、ジブロモジメトキシシラン、トリクロロメトキシシラン、トリブロモメトキシシラン等のアルコキシハロゲン化シラン化合物等が挙げられる。
さらに、以下に限定されるものではないが、例えば、四塩化錫、四臭化錫、モノメチルトリクロロ錫、モノエチルトリクロロ錫、モノブチルトリクロロ錫、モノフェニルトリクロロ錫、ビストリクロロスタニルエタン等のハロゲン化錫化合物;トリクロルフォスフィン、トリブロモフォスフィン等のポリハロゲン化リン化合物等;さらに、トリスノニルフェニルホスファイト、トリメチルホスファイト、トリエチルホスファイト等の亜リン酸エステル化合物;トリメチルフォスフェイト、トリエチルフォスフェイト等のリン酸エステル化合物等が挙げられる。
また、以下に限定されるものではないが、例えば、アジピン酸ジメチル、アジピン酸ジエチル、テレフタル酸ジメチル、テレフタル酸ジエチル、フタル酸ジメチル、イソフタル酸ジメチル等のカルボン酸エステル化合物、無水ピロメリット酸、スチレン−無水マレイン酸共重合体等の酸無水物基含有化合物、アジピン酸ビスジメチルアミド、ポリメタクリル酸ジメチルアミド等のアミド基含有化合物;4,4’−ジアセチルベンゾフェノン、3−アセチルプロポキシトリメトキシシラン等のカルボニル基含有化合物;ジビニルベンゼン、ジイソプロペニルベンゼン、ジビニルベンゼンオリゴマー等のアリールビニル基含有化合物;トリクロロプロパン、トリブロモプロパン、テトラクロロブタン、3−クロロプロポキシトリメトキシシラン等のハロゲン化炭化水素基含有化合物等が挙げられる。
さらに好ましい前記その他の変性剤としては、シリカとの親和性の大きい官能基を有する変性剤が挙げられ、またカップリングによる分子量の向上効果の大きい4〜6官能のポリエポキシ化合物、あるいは合計で4〜6官能のエポキシ基とアルコキシシリル基の両方を有する化合物が挙げられる。よりさらに好ましい前記その他の変性剤としては、分子中にアミノ基を含むグリシジル化合物、更には1分子中にジグリシジルアミノ基を2個又は3個有する化合物が挙げられる。例えば、以下に限定されるものではないが、テトラグリシジルメタキシレンジアミン、テトラグリシジルアミノジフェニルメタン、テトラグリシジル−p−フェニレンジアミン、ジグリシジルアミノメチルシクロヘキサン、テトラグリシジル−1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン等が挙げられる。
上述した各種その他の変性剤は、1種のみを単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本実施形態の変性共役ジエン系重合体における、前記アミノ基とアルコキシシリル基を有する化合物に基づく変性基と、前記その他の変性剤に基づく変性基との割合は、変性基効果によってシリカとの親和力を高める効果と、カップリングによる分子量向上効果とのバランスの観点から、1:0.05〜1:10であることが好ましい。
<水素化>
本実施形態の変性共役ジエン系重合体は、共役ジエン系重合体の二重結合の全部又は一部が、水添触媒を用いることにより、水素添加された水素化変性共役ジエン系重合体であってもよい。このような二重結合の全部又は一部が水素添加された変性共役ジエン系重合体は、耐熱性、耐侯性が高まるため、高温で加工する場合の製品の劣化を防止することができ、また、他の高分子物質との相容性を改善することができる。
前記水添触媒としては、特に限定されず、従来から公知である(1)Ni,Pt,Pd,Ru等の金属をカーボン、シリカ、アルミナ、ケイソウ土等に担持させた担持型不均一系水素触媒、(2)Ni,Co,Fe,Cr等の有機酸塩又はアセチルアセトン塩等の遷移金属塩と有機アルミニウム等の還元剤とを用いる、いわゆるチ−グラ型水添触媒、(3)Ti,Ru,Rh,Zr等の有機金属化合物等のいわゆる有機金属錯体等の均一系水添触媒が用いられる。
具体的な水添触媒としては、特公昭42−8704号公報、特公昭43−6636号公報、特公昭63−4841号公報、特公平1−37970号公報、特公平1−53851号公報、特公平2−9041号公報に記載された水添触媒を使用することができる。
好ましい水添触媒としてはチタノセン化合物及び/又は還元性有機金属化合物との混合物が挙げられる。
前記チタノセン化合物としては、特開平8−109219号公報に記載された化合物が使用でき、具体例としては、ビスシクロペンタジエニルチタンジクロライド、モノペンタメチルシクロペンタジエニルチタントリクロライド等の(置換)シクロペンタジエニル骨格、インデニル骨格あるいはフルオレニル骨格を有する配位子を少なくとも一つ以上もつ化合物が挙げられる。
前記還元性有機金属化合物としては、有機リチウム等の有機アルカリ金属化合物、有機マグネシウム化合物、有機アルミニウム化合物、有機ホウ素化合物あるいは有機亜鉛化合物等が挙げられる。
上述したように、水素添加された変性共役ジエン系重合体に関して、共役ジエン化合物に基づく不飽和二重結合の水添率は、特に限定されず、所望する物性や目的等に合わせて任意に選択できる。水添率は、共役ジエン系重合体中の共役ジエン化合物に基づく不飽和二重結合の70%以上であることが好ましく、より好ましくは80%以上、さらに好ましくは95%以上が水添されていてもよいし、一部のみが水添されていてもよい。一部のみを水添する場合、水添率は好ましくは10%以上70%未満であり、より好ましくは15%以上65%未満であり、更に好ましくは20%以上60%未満の範囲である。水素添加された変性共役ジエン系重合体の水添率は核磁気共鳴装置(NMR)により測定できる。
〔変性共役ジエン系重合体の製造方法〕
本実施形態の変性共役ジエン系重合体は、以下の重合工程及びアミノ基とアルコキシシリル基を有する化合物による変性工程を実施することにより製造でき、その他任意工程として、上述したその他の変性剤による変性工程、水添工程を実施してもよい。
(重合工程)
先ず、所定の重合溶媒、重合開始剤として有機リチウム化合物を用い、必要に応じて極性化合物を添加し、上述した共役ジエン化合物、必要に応じてビニル芳香族化合物を用い、1種の共役ジエン化合物を重合して得られる重合体、2種以上の共役ジエン化合物を共重合して得られる共重合体、又は1種もしくは2種以上の共役ジエン化合物とビニル芳香族化合物とを共重合して得られる共重合体からなる群より選ばれるいずれかを製造する。
共役ジエン系重合体を製造する際の重合温度は、好ましくは−10〜105℃、より好ましくは30〜100℃である。重合に要する時間は、反応条件によって異なるが、通常48時間以内であり、好ましくは0.1〜10時間である。重合系の雰囲気は、窒素ガス等の不活性ガス雰囲気にすることが好ましい。重合温度が105℃を超える場合や重合時間が48時間を超える場合は変性率が低下する可能性があり、一方重合温度が−10℃より低い場合は、重合反応が完結せず、未反応モノマーが残る可能性があり好ましくない。
重合圧力は、上記重合温度範囲でモノマー及び溶媒を液相に維持するに充分な圧力の範囲で行えばよく、特に限定されるものでない。さらに、重合系内は触媒及びリビングポリマーを不活性化させるような不純物、例えば、水、酸素、炭酸ガス等が混入しないようにすることが好ましい。
(変性工程)
上記のようにして得られた共役ジエン系重合体に、上述したアミノ基とアルコキシシリル基を有する化合物を反応させ、変性基を形成する。
当該変性工程を、本明細書において、工程(1)と記載する場合があり、当該工程(1)により得られる変性共役ジエン系重合体を、変性共役ジエン系重合体(A)と記載する場合がある。
なお、上述したその他の変性剤を使用する場合には、共役ジエン化合物、あるいは共役ジエン化合物と芳香族ビニル化合物とを重合させた後、アミノ基とアルコキシシリル基を有する化合物とその他の変性剤とを反応させる順序は限定されず、例えば、その他の変性剤でカップリング反応を行い、次いで残りの活性末端と、前記アミノ基とアルコキシシリル基を有する化合物を反応させてもよく、前記アミノ基とアルコキシシリル基を有する化合物を反応させてから残りの活性末端と上述したその他の変性剤とを反応させてもよく、これらを同時に反応させてもよい。
特に、上述したその他の変性剤でカップリング反応を行い、次いで残りの活性末端とアルコキシシリル基を有する化合物、例えばアミノ基含有アルコキシシラン系化合物を反応させることが好ましい。
なお、前記アミノ基とアルコキシシリル基を有する化合物、上述したその他の変性剤は、上述した(重合工程)を実施した反応器の溶液相中に直接添加することが好ましい。気相中に添加すると、アミノ基含有アルコキシシラン系化合物及び変性剤が重合体の活性末端と均一に反応せず、変性共役ジエン系重合体の変性率が下がるため好ましくない。
なお、共役ジエン化合物、あるいは共役ジエン化合物と芳香族ビニル化合物を重合させた後、その活性末端と反応させる前記アミノ基とアルコキシシリル基を有する化合物及びその他の変性剤を、それぞれ単独に反応させた後、これらの2種以上の変性重合体溶液を適量の範囲でブレンドして共役ジエン系重合体を製造することもできる。
アミノ基とアルコキシシリル基を有する化合物を反応させる変性工程(工程(1))におけるアミノ基とアルコキシシリル基とを有する化合物の添加量は、使用される重合開始剤中のリチウム1モルに対して、アルコキシシリル基換算で0.5〜2.3モルであることが好ましく、より好ましくは0.6〜2.0モルであり、さらに好ましくは0.8〜1.8モルである。
前記添加量が2.3モル以下であると変性共役ジエン系重合体の分子量分布の経時変化を十分に小さくすることができ、0.5モル以上であると、変性共役ジエン系重合体組成物において実用上良好な特性が得られる。
アミノ基とアルコキシシリル基を有する化合物を反応させる変性工程(工程(1))における化合物の反応温度は、70℃を超え105℃以下である。より好ましくは75〜100℃、さらに好ましくは80〜95℃である。
反応温度が105℃以下であることにより変性率の低下が抑制でき、70℃以上とすることにより、乾燥工程における装置の金属部分との良好な剥離性が確保できる。
アミノ基とアルコキシシリル基を有する化合物を反応させる変性工程(工程(1))の後、重合体溶液中に、必要に応じて反応停止剤を添加してもよい。反応停止剤としては、通常、メタノール、エタノール、プロパノール等のアルコール類、水等が使用できる。
(水添工程)
上述したように、本実施形態の変性共役ジエン系重合体は、共役ジエン系重合体の二重結合の全部又は一部が水素添加された水素化変性共役ジエン系重合体であってもよい。
水添工程は、上述した水添触媒を用いて行い、水添反応の反応条件は特に限定されず、通常は0〜200℃、好ましくは30〜150℃の温度範囲で実施される。
水添反応に使用される水素の圧力は特に限定されず、通常は0.1〜15MPa、好ましくは0.2〜10MPa、より好ましくは0.3〜5MPaが推奨される。水添反応時間は3分間〜10時間、好ましくは10分間〜5時間である。
水添反応は、バッチプロセス、連続プロセス、あるいはそれらの組み合わせのいずれでも用いることができる。
〔変性共役ジエン系重合体の特性〕
(重量平均分子量)
本実施形態の変性共役ジエン系重合体の重量平均分子量は、後述する変性共役ジエン系重合体組成物の機械的強度及び加工性とのバランスの観点から、10万〜200万が好ましく、より好ましくは20万〜100万である。変性共役ジエン系重合体の重量平均分子量は、GPCによる測定を行い、市販の標準ポリスチレンの測定から求めた検量線を使用することにより求められる。
(分子量分布)
本実施形態の変性共役ジエン系重合体の分子量分布は、GPC測定によって得られる分子量分布曲線の全面積を100%としたとき、面積が10%以上のピークを2個以上有し、かつ当該面積が10%以上のピークの中で、最も低分子量側のピークの面積が15〜70%であり、好ましくは20〜68%であり、より好ましくは30〜68%である。
前記面積が10%以上のピークが1個の場合は、変性共役ジエン系重合体のコールドフローが激しくなり、さらに変性共役ジエン系重合体組成物の強度が低下するため好ましくない。
前記面積が10%以上のピークのうち、最も低分子量側のピーク面積が分子量分布曲線の全面積に対して70%以下であると、変性共役ジエン系重合体の分子量分布の経時変化が抑制でき、かつ製造装置の金属部分に対し、良好な剥離性を確保できるため好ましい。
また、最も低分子量側のピーク面積が、分子量分布曲線の全面積に対して15%以上であると、変性共役ジエン系重合体組成物において、例えばタイヤ等に応用した際に良好な特性が得られるため、好ましい。
さらに、前記面積が10%以上のピークのうち、最も低分子量側ピーク中の変性された部分が、該最も低分子量側ピークの10〜90%であり、好ましくは30〜80%、より好ましくは35〜75%である。
前記「最も低分子量側ピーク中の変性された部分」とは、当該ピーク中には、変性されたものと未変性なものとが含まれており、変性されたものの含有率、すなわち、当該ピーク中における、共役ジエン系重合体の変性率である。
前記最も低分子量側ピーク中の変性された部分が当該最も低分子量側ピークの10%以上であることにより、変性共役ジエン系重合体組成物において、例えばタイヤ等に応用した際に、良好な特性が得られ、90%以下であることにより、金属との剥離性の低下を抑制できるため、好ましい。
変性率測定方法のひとつとして、後述するゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法が挙げられる。
本実施形態の変性共役ジエン系重合体の全体としての変性率は、好ましくは50%以上であり、より好ましくは60%以上、さらに好ましくは70%以上である。上記変性率を50%以上とすることで、官能基を有する高分子物質と、シリカとの親和力等を一層向上させることができるので好ましい。
本実施形態の変性共役ジエン系重合体中のケイ素含有量は60〜150ppmであり、好ましくは70〜145ppm、より好ましくは80〜140ppmである。
ケイ素含有量が150ppm以下であると金属との剥離性の低下を抑制でき、60ppm以上であると、変性共役ジエン系重合体組成物において、例えばタイヤ等に応用した際に、良好な特性が得られるため好ましい。
変性共役ジエン系重合体中のケイ素含有量は、例えばICP発光分析により求めることができる。
〔変性共役ジエン系重合体組成物〕
本実施形態の変性共役ジエン系重合体組成物は、上述したアミノ基とアルコキシシリル基とを有する化合物に基づく変性基が結合した変性共役ジエン系重合体(A)100質量部と、有機酸由来の化合物(B)0.002〜0.2質量部とを含む。好ましくは0.003〜0.18質量部、より好ましくは0.005〜0.17質量部含む。これにより、変性共役ジエン系重合体組成物において、変性共役ジエン系重合体組成物の製造装置の金属部分に対する良好な剥離性を確保し、かつ分子量分布安定性のバランスが良好となる。
((B)有機酸由来の化合物)
有機酸由来の化合物(B)は、広い意味で酸性を有する有機化合物由来の化合物である。
ここで、本明細書において、「有機酸由来の化合物」とは、有機酸化合物そのものの他、有機酸化合物の誘導体を含むことを意味する。
有機酸由来の化合物としては、例えば、カルボン酸、リン酸、スルホン酸、フェノール、スルフィン酸等を有する有機化合物由来の化合物が挙げられる。好ましくは、カルボン酸、リン酸等を有する有機化合物由来の化合物であり、特に好ましくは、変性共役ジエン系重合体組成物の製造装置の金属部分に対する良好な剥離性を確保し、かつ変性共役ジエン系重合体の分子量分布安定性のバランスの観点から、分子量200〜3000の脂肪族カルボン酸由来の化合物(B1)、リン酸エステル由来の化合物(B2)である。
<脂肪族カルボン酸由来の化合物(B1)>
前記脂肪族カルボン酸由来の化合物(B1)としては、以下に限定されるものではないが、例えば、ステアリン酸、ラウリン酸、オクタン酸、デカン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、アラキジン酸等の飽和脂肪族カルボン酸;パルミトレイン酸、オレイン酸、リシノレン酸、リノール酸、リノレン酸、ミリストレイン酸、アラキドン酸、イコサペンタエン酸、ドコサヘキサエン酸等の不飽和脂肪族カルボン酸;さらに、これらの脂肪族カルボン酸のアルカリ金属塩等が挙げられる。当該アルカリ金属塩としては、以下に限定されるものではないが、例えばリチウム塩、ナトリウム塩、及びカリウム塩等が挙げられる。
これらは1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
脂肪族カルボン酸由来の化合物(B1)の含有量は、変性共役ジエン系重合体(A)100質量部に対して0.002〜0.2質量部であることが好ましく、より好ましくは0.01〜0.15質量部であり、さらに好ましくは0.03〜0.15質量部である。
前記含有量を0.002質量部以上とすることにより、本実施形態の変性共役ジエン系重合体組成物の金属との剥離性の低下を抑制でき、また、良好な乾燥性が得られる。
前記含有量が0.2質量部以下とすることにより、変性共役ジエン系重合体の分子量分布の経時変化を抑制できる。
<リン酸エステル由来の化合物(B2)>
前記リン酸エステル由来の化合物(B2)としては、下記一般式〔I〕〜〔III〕で表されるリン酸エステル、リン酸エステルのアルカリ金属塩が好ましい。
ここで、前記式〔I〕中、AとBはそれぞれ、−OH基、R3O−(R4−O)m−で表されるポリオキシアルキレンアルキルエーテル基、ポリオキシアルキレンアルケニールエーテル基、ポリオキシアルキレンアルキルアリールエーテル基、及びポリオキシアルキレンアルケニールアリール基からなる群より選択される基である。
ここで前記式〔I〕中、R1と、R3は、水素、アルキル基、アルケニール基、アルキルアリール基、アルケニールアリール基からなる群より選択される基である。
アルキル基は炭素数1〜20個の直鎖及び分岐鎖の炭化水素鎖であり、メチル基、エチル基、プロピル基、直鎖ならびに分岐鎖のブチル基、オクチル基、ドデシル基、及びトリデシル基等が挙げられる。
アルケニール基は炭素数2〜20個の不飽和炭化水素である。アルケニール基を代表する基としてアリル基とオレイール基が挙げられるが、その他のアルケニール基も使用できる。
アルキルアリール基は、前述のアルキル基とアリール基を含む基であり、代表する基としてノニルフェノール基、ドデシルフェノール基が挙げられるが、他のアルキルアリール基も使用できる。
アルケニールアリール基は、前述のアルケニール基とアリール基を含む基であり、代表する基としてオレイールフェノール基が挙げられるが、他のアルケニールアリール基も使用できる。
1、R3は独立に選択され、同一であっても異なっていてもよい。
前記式〔I〕中のR2と前記R4は、ポリオキシアルキレン基を構成するアルキレン基であり、炭素数2〜4個の直鎖又は分岐鎖の炭化水素より選択される基である。
このアルキレン基には、エチレン基、プロピレン基及び直鎖ならびに分岐鎖のブチレン基が含まれる。
2、R4は独立に選択され、同一であっても異なっていてもよい。ポリオキシアルキレン基を示す、−(R4−O)mと、−(R4−O)m―におけるnとmは、オキシアルキレンの付加数を示すものであり、1〜100であることが好ましく、より好ましくは2〜60の整数である。
前記式〔II〕、〔III〕中、R5とR7は、アルキル基、アルケニール基、アルキルアリール基及びアルケニールアリール基からなる選択されるいずれかの基を示し、これらの基は前述のR1及びR3と同一の定義である。
6とR8はオキシアルキレン基のアルキル基を示し、これらの基は前述のR2及びR4と同一の定義である。
前記式〔II〕、〔III〕中、sとtは前述のn及びmと同一の定義である。
Meはアルカリ金属を示し、リチウム、ナトリウム、カリウムが挙げられ、その他もアルカリ金属も使用できる。
上記一般式〔I〕〜〔III〕で表されるリン酸エステルとしては、以下に限定されるものではないが、例えば、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸、ポリオキシアルキレンアルケニールエーテルリン酸、ポリオキシアルキレンアルキルアリールエーテルリン酸、及びポリオキシアルキレンアルケニールアリールエーテルリン酸が挙げられる。
上記一般式〔II〕、〔III〕で表されるリン酸エステルのアルカリ金属塩としては、以下に限定されるものではないが、例えば、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸、ポリオキシアルキレンアルケニールエーテルリン酸、ポリオキシアルキレンアルキルアリールエーテルリン酸、及びポリオキシアルキレンアルケニールアリールエーテルリン酸のアルカリ金属塩等が挙げられる。
好適なリン酸エステル及びリン酸エステルのアルカリ金属塩は、R5及びR7がドデシル基、トリデシル基、ノニルフェノール基、ドデシルフェノール基から選ばれ、s及びtが2〜60の範囲のものである。また、Meはリチウム、ナトリウム、カリウムから選ばれるものである。
前記リン酸エステル由来の化合物(B2)の含有量は、変性共役ジエン系重合体(A)100質量部に対して0.002〜0.2質量部であることが好ましく、より好ましくは0.005〜0.15質量部であり、さらに好ましくは0.01〜0.1質量部である。
上記含有量を0.002質量部以上とすることにより、金属との剥離性の低下を抑制でき、0.2質量部以下とすることにより、脱溶媒を効率的に行うことができ、好ましい。
〔変性共役ジエン系重合体組成物の製造方法〕
本実施形態の変性共役ジエン系重合体組成物は、下記工程(1)〜(3)をこの順序で行うことにより製造できる。
工程(1):共役ジエン系重合体と、アミノ基とアルコキシシリル基とを有する化合物と反応させることにより変性共役ジエン系重合体(A)を得る工程。
工程(2):変性共役ジエン系重合体(A)100質量部に、有機酸由来の化合物(B)0.002〜0.2質量部を添加することにより変性共役ジエン系重合体組成物を得る工程。
工程(3):前記工程(2)で得られた変性共役ジエン系重合体組成物を乾燥する工程。
前記工程(1)については、〔変性共役ジエン系重合体の製造方法〕に記載したため、その説明を割愛する。
前記工程(2)において、有機酸由来の化合物(B)は、変性共役ジエン系重合体(A)溶液に添加してもよいし、スチームストリッピング工程において水に添加してもよい。
本実施形態において、有機酸由来の化合物(B)を、上述したように、スチームストリッピング工程で添加する場合、有機酸由来の化合物(B)に加えてLi、Na、Mg、Ca、Al、Zn等の金属の水溶性塩をクラムの分散助剤として用いることもできる。これら水溶性金属塩は、一般に、有機酸由来の化合物(B)に対して1〜100質量%の範囲で使用される。
スチームストリッピングにおいて、水中に分散したクラム状の変性共役ジエン系重合体の濃度は、溶媒除去効率やクラムのサイズの点から、好ましくは0.1〜20質量%、より好ましくは0.5〜15質量%、更に好ましくは1〜10質量%である。また、スチームストリッピングの温度は、溶媒除去効率や得られるクラムのサイズの点から、85〜120℃が好ましく、88〜115℃がより好ましく、90〜110℃が更に好ましい。
前記工程(2)においては、有機酸由来の化合物(B)に加えて、炭酸ガスを、さらに添加することが好ましい。
炭酸ガスは、有機酸由来の化合物(B)の機能を強化するために必要に応じて用いられ、クラムの着色抑制効果、重合体の分子量分布の経時変化の抑制効果を強化することができる。
炭酸ガスは、上述した脂肪族カルボン酸由来の化合物(B1)を添加する場合は、脂肪族カルボン酸由来の化合物(B1)を添加した後に添加することが好ましい。炭酸ガスを後に添加することにより、重合体の分子量分布の経時変化をより一層制御することができ、物性安定性をより一層向上させることができる。
前記工程(2)においては、変性共役ジエン系重合体(A)には、各種フェノール系安定剤、リン系安定剤、イオウ系安定剤、アミン系安定剤等の安定剤を添加することができる。
前記工程(2)において、変性共役ジエン系重合体組成物は、必要に応じて脱溶媒を行い、変性共役ジエン系重合体組成物溶液から変性共役ジエン系重合体組成物を回収することができる。
脱溶媒の方法としては、上述の変性共役ジエン系重合体組成物溶液を撹拌下熱湯中に投入しスチームストリッピングにより溶媒を除去して回収する方法、重合後又は水添後の溶液に、重合体組成物に対する貧溶媒となる極性溶媒、例えばアセトン又はアルコール等を加えて重合体を沈澱させて回収する方法、フラッシングタンクで濃縮し更にベント押出機等で脱揮する方法、又は直接重合体組成物溶液を加熱して溶媒を留去する方法等が挙げられる。
次に、工程(3)は、前記工程(2)で得られた変性共役ジエン系重合体組成物を乾燥する工程である。
ここで「乾燥する」とは、溶媒を除去して回収した重合体組成物スラリやセメントを乾燥し、ゴムクラムやゴムベールを得る工程であり、回転式スクリーン、振動式スクリーン、遠心脱水機、スクリュー型押出機、ニーダー型押出機、ロール型乾燥機、エキスパンダー乾燥機、熱風乾燥機等による乾燥工程や、ベール成形機によりベールを得る工程をいう。
乾燥後の変性共役ジエン系重合体組成物の含水率は、変性基の効果、すなわち、シリカとの親和性の向上効果を充分に発現するという観点から、2質量%以下が好ましく、1.5質量%以下がより好ましく、1.2質量%以下がさらに好ましい。
なお、本実施形態の変性共役ジエン系重合体組成物は、有機酸由来の化合物(B)を0.002〜0.2質量部含むことにより、工程(3)において、乾燥機の金属面への変性共役ジエン系重合体組成物の付着が抑えられ、かつ優れた乾燥性が得られる。
〔その他の添加物〕
本実施形態の変性共役ジエン系重合体組成物には、その他の添加剤として、例えば後述するカーボンブラック、シリカ系無機充填剤等の補強材を含有させてもよい。
(カーボンブラック)
本実施形態の変性共役ジエン系重合体組成物には、シリカ系無機充填剤以外の補強性充填剤として、カーボンブラックを添加してもよい。
カーボンブラックは、以下に限定されるものではないが、例えば、SRF、FEF、HAF、ISAF、SAF等の各クラスのカーボンブラックが使用でき、窒素吸着比表面積が50mg/g以上であり、ジブチルフタレート(DBP)吸油量が80mL/100g以上のカーボンブラックが好ましい。なお、ここでいう窒素吸着比表面積はJIS K6217に準拠した方法により測定され、DBP吸油量はASTM D2414に準拠した方法により測定される。
(シリカ系無機充填剤)
シリカ系無機充填剤としては、SiO2、又はSi3Alを構成単位の主成分とする固体粒子を用いることができる。
ここで、「主成分」とは、全重量のうち50質量%以上を含有するものをいい、好ましくは80質量%以上であり、より好ましくは90質量%以上である。
シリカ系無機充填剤としては、以下に限定されるものではないが、例えば、シリカ、クレイ、タルク、マイカ、珪藻土、ウォラストナイト、モンモリロナイト、ゼオライト、ガラス繊維等の無機繊維状物質等が挙げられる。また、表面を疎水化したシリカ系無機充填剤や、シリカ系無機充填剤とシリカ系以外の無機充填剤との混合物も使用できる。これらの中でも、シリカ及びガラス繊維が好ましく、シリカがより好ましい。
前記シリカとしては、例えば、乾式シリカ、湿式シリカ、合成ケイ酸塩シリカ等を用いることができ、これらの中でも破壊特性の改良効果並びにウェットスキッド抵抗性の両立効果が最も顕著である湿式シリカが好ましい。
本実施形態の変性共役ジエン系重合体組成物において、実用上良好な耐摩耗性や破壊特性を得る観点から、シリカ系無機充填剤のBET吸着法で求められる窒素吸着比表面積は、170〜300mm2/gであることが好ましく、200〜300mm2/gであることがより好ましい。
本実施形態の変性共役ジエン系重合体組成物の補強材として使用されるカーボンブラック、シリカ系無機充填剤の充填量は、最終的な使用目的によって異なるが、タイヤ用ゴム、履物用ゴム等の用途には、変性共役ジエン系重合体組成物100質量部に対して、1〜150質量部であることが好ましく、10〜120質量部であることがより好ましい。
(シランカップリング剤)
上述したように、補強材としてシリカ系無機充填剤を用いる場合、その補強効果を高める目的で、シランカップリング剤を含有することが好ましい。
シランカップリング剤は、ゴム成分とシリカ系無機充填剤との相互作用を緊密にする機能を有しており、ゴム成分とシリカ系無機充填剤のそれぞれに対する親和性又は結合性の基を有している。
シランカップリング剤としては、以下に限定されるものではないが、例えば、ビス−[3−(トリエトキシシリル)−プロピル]−テトラスルフィド、ビス−[3−(トリエトキシシリル)−プロピル]−ジスルフィド、ビス−[2−(トリエトキシシリル)−エチル]−テトラスルフィド等が挙げられる。
シランカップリング剤の配合量は、上述したシリカ系無機充填剤100質量部に対して、0.1〜30質量部であることが好ましく、0.5〜20質量部であることがより好ましく、1〜15質量部であることが更に好ましい。シランカップリング剤の配合量を上記範囲とすることで有効な配合効果が得られるとともに経済性に優れる。
変性共役ジエン系重合体組成物と、シリカ系無機充填剤、カーボンブラックやその他の充填剤、及びシランカップリング剤とを混合する方法については特に限定されず、公知の方法を採用してもよく、例えば、オープンロール、バンバリーミキサー、ニーダー、単軸スクリュー押出機、2軸スクリュー押出機、多軸スクリュー押出機等の一般的な混和機を用いた溶融混練方法、各成分を溶解混合後、溶剤を加熱除去する方法等が挙げられる。これらの中でも、生産性、良混練性の観点から、ロール、バンバリーミキサー、ニーダー、押出機による溶融混練法が好ましい。また、変性共役ジエン系重合体組成物と各種配合剤とを一度に混練する方法、複数の回数に分けて混合する方法のいずれも適用可能である。
(加硫剤)
本実施形態における変性共役ジエン系重合体組成物は、加硫剤により加硫処理を施した加硫組成物としてもよい。
加硫剤としては、以下に限定されるものではないが、例えば、有機過酸化物及びアゾ化合物等のラジカル発生剤、オキシム化合物、ニトロソ化合物、ポリアミン化合物、硫黄、硫黄化合物等が挙げられる。
前記硫黄化合物には、一塩化硫黄、二塩化硫黄、ジスルフィド化合物、高分子多硫化合物等が含まれる。
加硫剤の使用量は、通常は、変性共役ジエン系重合体を含むゴム成分100質量部に対して0.01〜20質量部が好ましく、0.1〜15質量部であることがより好ましい。
加硫方法としては、従来公知の方法を適用でき、加硫温度は、通常は、120〜200℃であり、好ましくは140〜180℃とすることができる。
(加硫促進剤、加硫助剤)
また、加硫に際しては、必要に応じて加硫促進剤を用いてもよい。
加硫促進剤としては、従来公知の材料を用いることができ、以下に限定されるものではないが、例えば、スルフェンアミド系、グアニジン系、チウラム系、アルデヒド−アミン系、アルデヒド−アンモニア系、チアゾール系、チオ尿素系、ジチオカルバメート系等の加硫促進剤等が挙げられる。
また、加硫助剤としては、例えば、亜鉛華、ステアリン酸等が挙げられる。
加硫促進剤の使用量は、通常、変性共役ジエン系重合体を含有するゴム成分100質量部に対し0.01〜20質量部であることが好ましく、0.1〜15質量部であることがより好ましい。
(ゴム用軟化剤)
本実施形態における変性共役ジエン系重合体組成物には、加工性の改良を図るために、ゴム用軟化剤を配合してもよい。
ゴム用軟化剤としては、鉱物油、又は液状若しくは低分子量の合成軟化剤が好適である。ゴムの軟化、増容、加工性の向上を図るために使用されているプロセスオイル又はエクステンダーオイルと呼ばれる鉱物油系ゴム用軟化剤は、芳香族環、ナフテン環、及びパラフィン鎖の混合物であり、パラフィン鎖の炭素数が全炭素中50%以上を占めるものがパラフィン系と呼ばれ、ナフテン環炭素数が30〜45%のものがナフテン系、芳香族炭素数が30%を超えるものが芳香族系と呼ばれている。
ゴム用軟化剤としては、ナフテン系及び/又はパラフィン系のものが好ましい。
ゴム用軟化剤の配合量は、変性共役ジエン系重合体組成物を含有するゴム成分100質量部に対して0〜100質量部であることが好ましく、10〜90質量部であることがより好ましく、30〜90質量部であることがさらに好ましい。
ゴム用軟化剤の配合量を前記ゴム成分100質量部に対して100質量部以下とするとブリードアウトを効果的に抑制することができ、組成物表面にベタツキを防止できるので好ましい。
(変性共役ジエン系重合体組成物以外のゴム成分)
本実施形態における変性共役ジエン系重合体組成物においては、上述した変性共役ジエン系重合体以外のゴム状重合体を含有してもよい。
このようなゴム状重合体としては、以下に限定されるものではないが、例えば、共役ジエン系重合体又はその水添物、共役ジエン化合物とビニル芳香族化合物のランダム共重合体又はその水添物、共役ジエン化合物とビニル芳香族化合物のブロック共重合体又はその水添物、非ジエン系重合体、天然ゴム等が挙げられる。
具体的には、ブタジエンゴム又はその水素添加物、イソプレンゴム又はその水素添加物、スチレン−ブタジエンゴム又はその水素添加物、スチレン−ブタジエンブロック共重合体又はその水素添加物、スチレン−イソプレンブロック共重合体又はその水素添加物等のスチレン系エラストマー、アクリロニトリル−ブタジエンゴム又はその水素添加物等が挙げられる。
また、前記非ジエン系重合体としては、以下に限定されるものではないが、例えば、エチレン−プロピレンゴム、エチレン−プロピレン−ジエンゴム、エチレン−ブテン−ジエンゴム、エチレン−ブテンゴム、エチレン−ヘキセンゴム、エチレン−オクテンゴム等のオレフィン系エラストマー、ブチルゴム、臭素化ブチルゴム、アクリルゴム、フッ素ゴム、シリコーンゴム、塩素化ポリエチレンゴム、エピクロルヒドリンゴム、α、β−不飽和ニトリル−アクリル酸エステル−共役ジエン共重合ゴム、ウレタンゴム、多硫化ゴム等が挙げられる。
上述した各種ゴム状重合体は、官能基を有する変性ゴムであってもよい。これらのゴム状重合体は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本実施形態における変性共役ジエン系重合体組成物に、上述したゴム状重合体を含有させる場合、変性共役ジエン系重合体との質量比率は、要求特性に応じて適宜選択できるが、変性共役ジエン系重合体/上述したゴム状重合体として、20/80〜100/0が好ましく、30/70〜90/10がより好ましい。
(その他の添加剤)
本実施形態における変性共役ジエン系重合体組成物には、本実施形態の目的を損なわない範囲内で、上述した以外の軟化剤や充填剤、さらに、耐熱安定剤、帯電防止剤、耐候安定剤、老化防止剤、着色剤、滑剤等の各種添加剤等を配合してもよい。
充填剤としては、以下に限定されるものではないが、例えば、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸アルミニウム、硫酸バリウム等が挙げられる。
軟化剤は、添加することにより目的とする製品の硬さや流動性を調節することができ、以下に限定されるものではないが、例えば、流動パラフィン、ヒマシ油、アマニ油等が挙げられる。
耐熱安定剤、帯電防止剤、耐候安定剤、老化防止剤、着色剤、滑剤としては、公知の材料を適用できる。
〔用途〕
本実施形態における変性共役ジエン系重合体組成物は、シリカ、カーボンブラック等の補強性充填剤を均一に分散させることが可能であり、機械強度、反発弾性、耐摩耗性等の物性や加工性に優れるので、自動車タイヤ、履物、防振ゴム等の各種部材の材料として好適に用いることができる。
以下、具体的な実施例と比較例を挙げて本発明について詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
先ず、実施例及び比較例に適用した、変性共役ジエン系重合体の構造分析の方法について下記に示す。
〔(1)結合スチレン量〕
測定用の試料(組成物の原料となる変性共役ジエン系重合体)をクロロホルム溶液とし、測定器として、JASCO製 V−550を用いて、スチレンのフェニル基による波長254nmの紫外線(UV)の吸収量を測定し、結合スチレン量(質量%)を測定した。
〔(2)ブロックスチレン量〕
測定用の試料(組成物の原料となる変性共役ジエン系重合体)をクロロホルム溶液とし、これにターシャリーブチルヒドロペルオキシドとオスミウムテトラオキシドを添加した後、攪拌しながら80℃湯浴中で20分間分解した。この分解溶液に10倍容量のメタノールを添加した後、沈殿物を濾別してクロロホルムに溶解させた。
得られた溶液はUV測定器として、JASCO製 V−550を用いて、波長254nmの紫外線(UV)の吸光度を測定して、下記式から、変性共役ジエン系重合体あたりの質量%としてブロックスチレン量を求めた。
ブロックスチレン量(質量%)=(F)×(吸光度)×100/試料質量(g)
(ただし、(F)は標準サンプルを測定して求めた係数とし、F=4.72とする。)
〔(3)ブタジエン部分のミクロ構造(1,2−ビニル結合量)〕
前記測定用の試料を二硫化炭素溶液とし、溶液セルを用いて、測定機器として、フーリエ変換赤外分光分析装置(パーキンエルマー社製のSpectrum100)を用いて、赤外線スペクトルを600〜1000cm-1の範囲で測定し、所定の波数における吸光度により、ハンプトン(スチレン−ブタジエン共重合体)及びモレロ(ポリブタジエン)の方法の計算式に従い、変性共役ジエン系重合体あたりの質量%として、ブタジエン部分のミクロ構造(1,2−ビニル結合量)を求めた。
なお、前記所定の波数とは、1,2−ビニル部:911cm-1、シス部:724cm-1、トランス部:967cm-1、スチレン部:699cm-1であるものとした。
〔(4)ムーニー粘度〕
JIS K 6300に従って、L型ローターを用い、100℃で1分間予熱を行い、4分間室温にて静置した後の粘度を測定した。
数値が小さいほど粘度が小さいことを示す。
なお、変性共役ジエン系重合体のムーニー粘度は、粘度の経時変化を考慮し、スチームストリッピング直後において測定した値とした。
〔(5)GPC分子量分布〕
ポリスチレン系ゲル(アジレント社製 PL−Minimix−C)を充填剤としたカラムを用いたGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー、東ソー製、HLC−8220)を使用して試料及び標準ポリスチレンのクロマトグラムを測定した。
標準ポリスチレンの測定結果から検量線を作成し、これによりピーク数、各ピークの面積及びピーク分子量、ピーク高さを求めた。
溶離液にはテトラヒドロフラン(THF)を使用した。
測定用の試料10mgを20mLのTHFに溶解しこれをカラムに注入して測定した。
測定はオーブン温度40℃で行った。
なお、上記により得られたGPCスペクトルの、ピーク数をカウントし、ピーク〜ピーク間の谷間から下方に垂線を引いて、垂線によってピークを分け、各ピークの面積を計算し、全体面積との割合を計算した。
また、「最も低分子量側のピークに含まれている変性された部分の面積比(%)」については、先ず、ポリスチレンカラムを用いて、GPCスペクトルを得、ピーク中の変性された部分+非変性部分の合計の曲線の面積を算出した。
続いて、シリカカラムを用いて、GPCスペクトルを得、ピーク中の非変性部の曲線の面積を算出した。
これらの差から、ピーク中における、変性された部分の面積の割合を算出した。
〔(6)GPCメインピーク高さ〕
ポリスチレン系ゲル(昭和電工製、Shodex)を充填剤としたカラムを用いたGPC(東ソー製、HLC−8220)を使用して、試料(変性共役ジエン系重合体)のクロマトグラムを測定し、メインピーク(最も低分子量側のピーク)のピーク高さを算出した。
変性共役ジエン系重合体調製直後(スチームストリッピング前)のピーク高さを100%とした。
なお、スチームストリッピング前のGPCピーク高さを100%とし、「スチームストリッピング(クラミング)直後」「1日後」「5日後」「30日後」のGPCスペクトル全体を面積一定として重ね、メインピークの高さ比を%で示した。
30日後に90%を維持しているかを基準として評価した。
〔(7)変性率〕
シリカ系ゲルを充填剤としたGPCカラムに変性した成分が吸着する特性を応用することにより測定した。
測定用の試料(変性共役ジエン系重合体)及び重量平均分子量5000の標準ポリスチレン(ポリスチレンはカラムに吸着しない)を含む試料溶液を用いて、前記ポリスチレン系ゲルカラムのGPCと、シリカ系カラム(ガードカラム:DIOL 4.6×12.5mm 5micron、カラム:Zorbax PSM−1000S、PSM−300S、PSM−60S、オーブン温度40℃、THF流量0.5mL/分)のGPC(東ソー製CCP8020シリーズ ビルドアップ型GPCシステム:AS−8020、SD−8022、CCPS、CO−8020、RI−8021)の、両クロマトグラムを、RI検出器を用いて測定し、それらの差分よりシリカカラムへの吸着量を測定し変性率を求めた。
なお、測定用の試料は、20mLのTHFに対して10mgを、標準ポリスチレン5mgとともに溶解し、前記ポリスチレン系ゲルカラムと、シリカ系カラムのそれぞれに、200μL注入して測定した。
具体的な変性率の計算方法としては、ポリスチレン系カラムを用いたクロマトグラムのピーク面積の全体を100として、測定用試料のピーク面積をP1、標準ポリスチレンのピーク面積をP2とし、シリカ系カラムを用いたクロマトグラムのピーク面積の全体を100として、測定用試料のピーク面積をP3、標準ポリスチレンのピーク面積をP4として、変性率(%)を下記式により算出した。
変性率(%)=[1−(P2×P3)/(P1×P4)]×100
〔(8)リン含有量、及びケイ素含有量の測定〕
ICP発光分析装置(ICPS−8100、島津製作所社製)を使用して、変性共役ジエン系重合体組成物中の含有量を求めた。
〔(9)ロール乾燥後水分(%)及びロール剥離性〕
櫻井製作所製、合成ゴム用6インチロールを使用して、スチームストリッピング後の含水クラムを120℃で所定時間乾燥処理を実施した後、水分量測定及び剥離性判定を実施した。
水分量測定は、ハロゲン水分計にて試料を110℃で20分間加熱し、その減量により求めた。
ロール剥離性判定は、ロールを使用して120℃で10分間乾燥後、剥離時のロール面からの剥離性を○〜×で判定し、乾燥処理における金属部分への付着性を評価した。
○:簡単に剥がれた。
△:ヘラで剥がせば、簡単にきれいに剥がれた。
×:ヘラで剥がせば何とか剥がれた。
(10)SUS板剥離強度
変性共役ジエン系重合体組成物1.5gをステンレス板(SUS板)に挟み、プレス機を用いて、変性共役ジエン系重合体組成物の層の厚みが1.5mmになる条件で、60℃で5分間予熱を行い、25秒間加圧(圧力50kg)して試料を得た。その後、引っ張り試験機を用いて、60℃下で引張速度100mm/分の条件で、試料についてせん断剥離試験を実施した。
剥離強度は、3kg以下であれば、実用上良好であると判断した。
(11)ゴム組成物の引張強度
JIS K6251の引張試験法に従って測定した。
(12)ゴム組成物の耐摩耗性
JIS K6246−2のDIN摩耗試験法に従って摩耗量を測定した。
(13)ゴム組成物の粘弾性パラメータ
レオメトリックス・サイエンティフィック社製の粘弾性試験機(ARES)を使用し、ねじりモードで粘弾性パラメータを測定した。0℃において周波数10Hz、ひずみ1%で測定したtanδをウェットグリップ性能の指標とした。また、50℃において周波数10Hz、ひずみ3%で測定したtanδを省燃費性の指標とした。
(14)クラムの色
変性共役ジエン系共重合体組成物の乾燥工程後に得られるゴムクラムの色を目視で観察した。
〔変性共役ジエン系重合体の製造〕
<変性共役ジエン系重合体(ア)>
内容積10リットルの撹拌機及びジャケットを付けた温度制御が可能なオートクレーブを反応器として使用し、不純物を除去したブタジエン592g、スチレン208g、シクロヘキサン5600g、2,2−ビス(2−オキソラニル)プロパン0.8gを反応器へ入れ、反応器の内温を50℃に保持した後、重合開始剤としてn−ブチルリチウム8.75mmolを反応器に供給した。
反応開始後、重合による発熱で反応器内の温度が81℃に達した。
反応機の温度がピークに到達後、1分経過したとき、重合反応終了とした。
重合反応終了後、反応器内の温度が81℃の時に、溶液相中に3−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロピルトリエトキシシラン4.375mmol(エトキシシリル基換算で13.122mmol、ブチルリチウム1モルに対し1.5モル)を添加し、5分間攪拌して変性反応を実施し、変性共役ジエン系重合体(ア)を得た。
変性共役ジエン系重合体(ア)の分析結果を下記表1に示す。
<変性共役ジエン系重合体(イ)の製造>
上述した変性共役ジエン系重合体(ア)と同様の方法で重合を行い、重合反応後、反応器内の温度が82℃の時に、溶液相中にテトラグリシジル−1、3−ビスアミノメチルシクロヘキサンを0.219mmolを添加し、30秒間攪拌した後、3−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロピルトリエトキシシランを3.938mmol(エトキシシリル基換算で11.814mmol、ブチルリチウム1モルに対し1.35モル)を添加して5分間攪拌して変性反応を実施し、変性共役ジエン系重合体(イ)を得た。
変性共役ジエン系重合体(イ)の分析結果を下記表1に示す。
<変性共役ジエン系重合体(ウ)の製造>
内容積10リットルの撹拌機及びジャケットを付けた温度制御が可能なオートクレーブを反応器として使用し、不純物を除去したブタジエン800g、シクロヘキサン5600gを反応器へ入れ、反応器内温を50℃に保持した後、重合開始剤としてn−ブチルリチウム10.25mmolを反応器に供給した。
重合反応後、反応器内の温度が90℃の時に、溶液相中にテトラグリシジル−1、3−ビスアミノメチルシクロヘキサンを1.025mmolを添加し、30秒間攪拌した後、3−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロピルトリエトキシシラン3.075mmol(エトキシシリル基換算で9.225mmol、ブチルリチウム1モルに対し0.9モル)を添加して5分間攪拌して変性反応を実施し、変性共役ジエン系重合体(ウ)を得た。
変性共役ジエン系重合体(ウ)の分析結果を下記表1に示す。
<変性共役ジエン系重合体(エ)の製造>
3−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロピルトリエトキシシランを5.125mmol(エトキシシリル基換算で15.375mmol、ブチルリチウム1モルに対し1.5モル)添加した。その他の条件は、上述した変性共役ジエン系重合体(ウ)と同様の方法で、変性共役ジエン系重合体(エ)を得た。
変性共役ジエン系重合体(エ)の分析結果を下記表1に示す。
<変性共役ジエン系重合体(オ)の製造>
3−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロピルトリエトキシシラン4.28mmol(エトキシシリル基換算で12.84mmol、ブチルリチウム1モルに対し1.47モル)を添加した。その他の条件は、上述した変性共役ジエン系重合体(イ)と同様の方法で、変性共役ジエン系重合体(オ)を得た。
変性共役ジエン系重合体(オ)の分析結果を下記表1に示す。
<変性共役ジエン系重合体(カ)の製造>
重合反応後、反応気内の温度が65℃の時に、液相中にテトラグリシジル−1、3−ビスアミノメチルシクロヘキサン及び3−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロピルトリエトキシシランを添加した。その他の条件は、上述した変性共役ジエン系重合体(エ)と同様の方法で、変性共役ジエン系重合体(カ)を得た。
変性共役ジエン系重合体(カ)の分析結果を下記表1に示す。
<変性共役ジエン系重合体(キ)の製造>
内容積10リットルの撹拌機及びジャケットを付けた温度制御が可能なオートクレーブを反応器として使用し、不純物を除去したブタジエン800g、シクロヘキサン5600gを反応器へ入れ、反応器内温を50℃に保持した後、重合開始剤としてn−ブチルリチウム10.25mmolを反応器に供給した。
重合反応後、反応器内の温度が93℃の時に、溶液相中に3−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロピルトリエトキシシラン5.125mmol(エトキシシリル基換算で15.375mmol、ブチルリチウム1モルに対し1.5モル)を添加して5分間攪拌して変性反応を実施し、変性共役ジエン系重合体(キ)を得た。
変性共役ジエン系重合体(キ)の分析結果を下記表1に示す。
<変性共役ジエン系重合体(ク)の製造>
内容積10リットルの撹拌機及びジャケットを付けた温度制御が可能なオートクレーブを反応器として使用した。
不純物を除去したブタジエン424g、スチレン360g、シクロヘキサン5600g、2,2−ビス(2−オキソラニル)プロパン0.16gを反応器へ入れ、反応器の内温を50℃に保持した後、重合開始剤としてn−ブチルリチウム11.25mmolを反応器に供給した。
反応開始後、重合による発熱で反応器内の温度が79℃に達した後、ブタジエン16gを30秒で供給した。
重合反応終了後、反応器内の温度が80℃の時に、溶液相中にテトラグリシジル−1、3−ビスアミノメチルシクロヘキサンを0.281mmolを添加し、30秒間攪拌した後、3−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロピルトリエトキシシランを4.0mmol(エトキシシリル基換算で12.0mmol、ブチルリチウム1モルに対し1.06モル)を添加し、5分間攪拌して変性反応を実施し、変性共役ジエン系重合体(ク)を得た。
変性共役ジエン系重合体(ク)の分析結果を下記表2に示す。
<変性共役ジエン系重合体(ケ)の製造>
3−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロピルトリエトキシシランを8.825mmol(エトキシシリル基換算で26.475mmol、ブチルリチウム1モルに対し2.35モル)添加した。その他の条件は、上述した変性共役ジエン重合体(ク)と同様の方法で、変性共役ジエン系重合体(ケ)を得た。
変性共役ジエン系重合体(ケ)の分析結果を下記表2に示す
〔参考例1、2、実施例3〜6〕、〔比較例1〜6〕
上述のようにして製造した変性共役ジエン系重合体(ア)〜(ケ)に、水1.0gを加
えた後、下記表1及び表2に示す量の脂肪族カルボン酸A(花王株式会社製ルナックTH
(オレイン酸40質量%、パルミチン酸27質量%、ステアリン酸24質量%、ミリスチ
ン酸4質量%、その他脂肪族カルボン酸5%からなる脂肪族カルボン酸))又は脂肪族カ
ルボン酸B(花王株式会社製ルナックS90(ステアリン酸93質量%、パルミチン酸6
質量%、その他脂肪族カルボン酸1質量%からなる脂肪族カルボン酸))を、変性共役ジ
エン系重合体(ア)〜(ケ)を100質量部に対する所定の量(質量部)と、炭酸ガスを、
重合開始剤として用いたブチルリチウムに対するモル比(倍)添加し攪拌した。
その後、安定剤としてn−オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロ
キシフェニル)−プロピオネート(チバ・ジャパン株式会社製、製品名イルガノックス1
076)を、参考例1、2、実施例3、4、6及び比較例2、6では3.0g、実施例5及び比較例1、3〜5では4.8g、及び2,4−ビス(オクチルチオメチル)−o−クレゾール(チバ・ジャパン株式会社製、製品名イルガノックス1520L)を参考例1、2、実施例3、4、6及び比較例2、6では1.2g、実施例5及び比較例1、3〜5では1.6g添加し、95℃で30分間スチームストリッピングにより溶媒を除去して変性共役ジエン系重合体組成物A〜Lを得た。
前記スチームストリッピングを実施するにあたり、スチームストリッピング槽内の水に
、下記表1及び表2に記載の化合物A〜C(リン酸エステル化合物A:ポリオキシエチレ
ンアルキルエーテルリン酸と水酸化カルシウムとの混合物(東邦化学社製SAX−8)、
非リン酸エステル由来化合物B:ジイソブチレン−無水マレイン酸共重合体Na塩(日本
油脂製ポリスターOM、分子量約5000)、非リン酸エステル由来化合物C:硫酸マグ
ネシウム)を添加し、スチームを吹きこむことにより水温95℃とし、30分間スチーム
ストリッピングを行った。
得られた変性共役ジエン系重合体組成物のGPCメインピーク高さ(%)、ロール乾燥
後水分、ロール剥離性、及びSUS板剥離強度を表1及び表2に示す。
表1中の用語について、以下に示す。
変性剤a : 3−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロピルトリエトキシシラン
変性剤b : テトラグリシジル−1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン
脂肪族カルボン酸A : 花王株式会社製 ルナックTH
脂肪族カルボン酸B : 花王株式会社製 ルナックS−90
リン酸エステル化合物A : ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸(平均分子量約780)と水酸化カルシウムの混合物(水酸化カルシウム約3%) (東邦化学社製 SAX−8)
非リン酸エステル由来化合物B : ジイソブチレン−無水マレイン酸共重合体Na塩 (日本油脂製 ポリスターOM 分子量約5000)
非リン酸エステル由来化合物剤C : 硫酸マグネシウム
表2中の用語について、以下に示す。
変性剤a : 3−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロピルトリエトキシシラン
変性剤b : テトラグリシジル−1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン
脂肪族カルボン酸A : 花王株式会社製 ルナックTH
脂肪族カルボン酸B : 花王株式会社製 ルナックS−90
リン酸エステル化合物A : ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸(平均分子量約780)と水酸化カルシウムの混合物(水酸化カルシウム約3%)(東邦化学社製SAX-8)
非リン酸エステル由来化合物B : ジイソブチレン−無水マレイン酸共重合体Na塩 (日本油脂製 ポリスターOM 分子量約5000)
非リン酸エステル由来化合物C : 硫酸マグネシウム
表1及び表2に示すように、実施例1〜6の変性共役ジエン系重合体組成物は、GPCメインピーク高さの経時変化が小さく、かつ乾燥性、剥離性に優れるのに対し、比較例1〜3、5、6は金属との剥離性に劣り、比較例2、4は分子量分布の経時変化が大きく、比較例5は乾燥性に劣る結果となった。
〔実施例7〕、〔比較例7〕
実施例3の変性共役ジエン系重合体組成物C及び比較例2の変性共役ジエン系重合体組成物Gを用いて、下記表3に示す配合比でゴム組成物を作製し、それぞれ実施例7、比較例7の変性共役ジエン系重合体組成物とし、粘弾性パラメータを測定した。測定結果を表4に示す。
0℃でのtanδ値、50℃でのtanδ値とも変性共役ジエン系重合体Gの組成物の性能を100とした指数で表しており、数値が大きいほど好ましい。
(*1)素練りによりムーニー粘度を60に調製したもの
(*2)Degussa社製 ULTRASIL VN3
(*3)東海カーボン社製N339
(*4)Degussa社製 Si69
(*5)ジャパンエナジー社製JOMOプロセスNC140
(*6)N−イソプロピル−N'−フェニル−p−フェニレンジアミン
(*7)N−シクロヘキシルベンゾチアゾリルスルフェンアミド
(*8)ジフェニルグアニジン
〔実施例8〕、〔比較例8〕
実施例6の変性共役ジエン系重合体組成物K及び比較例6の変性共役ジエン系重合体組成物Lを用いて、表5に示す配合比でゴム組成物を作製し、それぞれ実施例8、比較例8の変性共役ジエン系重合体組成物とし、引張強度と耐摩耗性を測定した。測定結果を表6に示す。
引張強度、耐摩耗性とも変性共役ジエン系重合体Lの組成物の性能を100とした指数で表しており、数値が大きいほど好ましい。
表5中、(*1)〜(*6)は、以下のものであるとする。
(*1)宇部興産株式会社製 UBEPOL 150
(*2)Degussa社製 ULTRASIL VN3
(*3)Degussa社製 Si69
(*4)N−イソプロピル−N'−フェニル−p−フェニレンジアミン
(*5)N−シクロヘキシルベンゾチアゾリルスルフェンアミド
(*6)ジフェニルグアニジン
本発明に係る共役ジエン系重合体、変性共役ジエン系重合体組成物は、自動車タイヤ用途、履物用途、防振ゴム用途等の分野に利用できる。

Claims (8)

  1. アミノ基と1個のアルコキシシリル基とを有する化合物に基づく変性基を有し、かつ下
    記(1)〜(3)を満たす変性共役ジエン系重合体。
    (1)ポリスチレン系ゲル充填カラムを用い、溶離液がテトラヒドロフランであるゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)測定によって得られる分子量分布曲線の全面積を100%として、面積が10%以上のピークを2個以上有し、かつ前記面積が10%以上のピークのうち、最も低分子量側のピークの面積が15〜70%。
    (2)前記最も低分子量側のピーク中に含まれている、変性された共役ジエン系重合体の
    部分が、シリカ系ゲル充填カラムへの吸着量によるものであり、当該最も低分子量側ピー
    クの面積の10〜90%。
    (3)前記変性共役ジエン系重合体中のケイ素含有量が60〜130ppm。
  2. 窒素原子を1個以上、及びアルコキシシリル基の、1個あたりのアルコキシ基を1官能
    として、官能数の和が2以上である化合物に基づく変性基を有する変性共役ジエン系重合
    体である、請求項1に記載の変性共役ジエン系重合体。
  3. 請求項1又は2に記載の変性共役ジエン系重合体(A)100質量部に対し、有機酸由
    来の化合物(B)を0.002〜0.2質量部含む、変性共役ジエン系重合体組成物。
  4. 前記有機酸由来の化合物(B)が、分子量200〜3000の脂肪族カルボン酸由来の
    化合物(B1)、及び/又はリン酸エステル由来の化合物(B2)である、請求項3に記
    載の変性共役ジエン系重合体組成物。
  5. 前記変性共役ジエン系重合体(A)が、窒素原子を1個以上、及びアルコキシシリル基
    の、1個あたりのアルコキシ基を1官能として、官能数の和が2以上である化合物に基づ
    く変性基を有する変性共役ジエン系重合体である、請求項3又は4に記載の変性共役ジエ
    ン系重合体組成物。
  6. 請求項3乃至5のいずれか一項に記載の変性共役ジエン系重合体組成物の製造方法であ
    って、
    下記工程(1)〜(3)を、順次行う変性共役ジエン系重合体組成物の製造方法。
    工程(1):共役ジエン系重合体と、アミノ基と1個のアルコキシシリル基とを有する化
    合物とを、反応させることにより、請求項1又は2に記載の変性共役ジエン系重合体(A
    )を得る工程であって、前記アミノ基とアルコキシシリル基を有する化合物の添加量
    が、前記共役ジエン系重合体の重合の際に用いた重合開始剤中のリチウム1モルに対し、
    アルコキシシリル基換算で0.9〜1.35モルであり、前記共役ジエン系重合体と、アミノ基とアルコキシシリル基とを有する化合物との反応温度が、80℃〜90℃である、変性共役ジエン系重合体(A)を得る工程
    工程(2):前記変性共役ジエン系重合体(A)100質量部に、有機酸由来の化合物(
    B)0.002〜0.2質量部を添加することにより変性共役ジエン系重合体組成物を得
    る工程。
    工程(3):前記工程(2)で得られた変性共役ジエン系重合体組成物を乾燥する工程。
  7. 上記工程(2)において、前記有機酸由来の化合物(B)が、分子量200〜3000
    の脂肪族カルボン酸由来の化合物(B1)、及び/又はリン酸エステル由来の化合物(B
    2)である、請求項6に記載の変性共役ジエン系重合体組成物の製造方法。
  8. 前記工程(1)において、前記アミノ基とアルコキシシリル基とを有する化合物を、前
    記共役ジエン系重合体の重合を行った重合器内の溶液相に直接添加する、請求項6又は7
    に記載の変性共役ジエン系重合体組成物の製造方法。
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