JP6106802B2 - 出力装置、出力方法、プログラム及び記録媒体 - Google Patents
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Description
これに対し、本発明の目的は、従来よりも参照すべきデータを少なくした場合であっても、過給機の経年劣化を的確に把握できるようにすることである。
また、本発明は、複数の時点の各々に関し、過給機から主機に送り込まれる加圧気体の掃気圧力、前記過給機の排気温度、及び前記主機の負荷のデータを取得するステップと、取得した前記データに基づいて、予め定められた範囲内の負荷に応じた前記掃気圧力及び前記排気温度の前記データのうち、前記掃気圧力が下降し、且つ前記排気温度が上昇した期間の前記データに基づいて、前記過給機の経年劣化を示すデータを出力するステップとを備える出力方法を提供する。
また、本発明は、コンピュータに、複数の時点の各々に関し、過給機から主機に送り込まれる加圧気体の掃気圧力、前記過給機の排気温度、及び前記主機の負荷のデータを取得するステップと、取得した前記データに基づいて、予め定められた範囲内の負荷に応じた前記掃気圧力及び前記排気温度の前記データのうち、前記掃気圧力が下降し、且つ前記排気温度が上昇した期間の前記データに基づいて、前記過給機の経年劣化を示すデータを出力するステップとを実行させるためのプログラムを提供する。
また、本発明は、コンピュータに、複数の時点の各々に関し、過給機から主機に送り込まれる加圧気体の掃気圧力、前記過給機の排気温度、及び前記主機の負荷のデータを取得するステップと、取得した前記データに基づいて、予め定められた範囲内の負荷に応じた前記掃気圧力及び前記排気温度の前記データのうち、前記掃気圧力が下降し、且つ前記排気温度が上昇した期間の前記データに基づいて、前記過給機の経年劣化を示すデータを出力するステップとを実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供する。
図1は、本発明の一実施形態に係る船舶の模式図を示す。
船舶1は、例えばコンテナ船で、船舶1の本体である船体100と、動力発生部200と、コンピュータ装置300と、計測装置400とを備える。動力発生部200は、船体100に設けられ、船尾側に設けられたプロペラを回転させるための動力を発生させる。本実施形態の動力発生部200は、ディーゼル機関等の内燃機関である主機210と、主機210に加圧気体を吸入するとともに、主機210の排気ガスにより駆動される過給機220と、主機210の負荷のデータ(主機負荷)を取得する負荷取得部230とを備える。本願において主機の負荷とは、主機(内燃機関)の単位時間当たりの仕事量を意味する。動力発生部200は、データロガーとしての機能も有している。コンピュータ装置300は、船体100に設けられた、船員が活動するための居住区310に配置されたコンピュータ装置である。計測装置400は、例えば、風向風速計、気圧計、温度計、雨量計及び波高計を備え、船舶1の航行中における気象及び海象の条件(以下「気象海象条件」という。)を特定するためのデータを計測する。また、計測装置400は、平均船速、航行距離及び燃料消費量等の、船舶1の出発地から目的地までの航海に関する情報(航行情報)を特定するためのデータを計測する。
タービン221は、主機210からの排気ガスのエネルギーを利用して、コンプレッサ(圧縮機)222を回転駆動させる。コンプレッサ222は、タービン221によって回転駆動されると、外気を吸い込んで加圧する。掃気レシーバ223は、主機210の直前に配置され、コンプレッサ222から加圧気体が供給されると、その加圧気体を一時的に貯留する。掃気レシーバ223は、貯留した加圧気体を主機210のシリンダ内に送り込む。主機210は、掃気レシーバ223から供給された加圧気体に基づいてシリンダ内で燃焼させ、熱エネルギーを運動エネルギーに変換して動力を発生させる。排気レシーバ224は、主機210の直後に配置され、主機210の燃焼によって生成された排気ガスを一時的に貯留する。排気レシーバ224は、排気ガスを排気管225に送り込む。この排気ガスは、排気管225からタービン221に供給され、タービン221を駆動させた後、過給機220外へ廃棄される。
なお、掃気圧力センサ231Bは、過給機220から主機210に送り込まれる加圧気体の掃気圧力を計測すればよく、例えば、掃気レシーバ223と主機210とを接続する導通管内に配置されてもよい。また、排気温度センサ231Cは、過給機220の排気温度を計測すればよく、例えば、排気レシーバ224内に配置されてもよい。負荷取得部230は、例えば、過給機220の掃気圧力のデータを主機210の負荷のデータとして取得する。船舶1が建造された際の試運転時において、主機210の各種データ(掃気圧力を含む。)を計測、記録してあるため、試運転時の掃気圧力と比較しておおよその主機210の負荷を推定することが可能である。掃気圧力は、主機210の負荷の大小の指標となる。そして、負荷取得部230は、取得(推定)した負荷のデータを出力する。
コンピュータ装置300は、過給機220の経年劣化を示すデータを出力する出力装置として機能する。コンピュータ装置300は、制御部301と、記憶部302と、表示部303と、入出力部304と、通信部305と、操作部306とを備える。制御部301は、演算処理装置としてのCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)を有するマイクロコンピュータである。CPUは、ROM又は記憶部302に記憶されたプログラムをRAMに読み出して実行することにより、コンピュータ装置300の各部を制御する。制御部301は、取得手段301Aと、出力手段301Bとに相当する機能を実現する。取得手段301Aは、動力発生部200及び計測装置400からデータを取得する手段である。例えば、取得手段301Aは、複数の時点の各々に関し、過給機220の掃気圧力、過給機220の排気温度、外気温、及び主機210の負荷のデータを取得する。また、取得手段301Aは、過給機220に作用する外乱要素や主機210の燃費を計測したデータを取得する。出力手段301Bは、取得手段301Aにより取得されたデ−タに基づいて、予め定められた範囲内の負荷に応じた掃気圧力及び排気温度の経時的な変化を出力する。出力手段301Bは、過給機220に作用する外乱要素や主機210の燃費のデータを出力に反映させる場合もある。
コンピュータ装置300の制御部301は、まず、計測装置400から計測データを取得する(ステップS1)。次に、制御部301は、動力発生部200からデータを採取するか否かを判定する(ステップS2)。制御部301は、現在位置での気象海象条件を、計測装置400からの計測データに基づいて特定する。そして、制御部301は、荒天でないとき(例えば晴天時)には、動力発生部200からデータを採取すると判定し、荒天時には、動力発生部200からデータを採取しないと判定する。計測データを使用する方法以外に、制御部301は、通信部305を介して気象海象条件のデータを取得して、現在位置での気象海象条件を特定してもよい。
図6に示す期間Iでは、掃気圧力及び排気温度の経時的な変化が小さい。即ち、主機210が或る負荷帯のときに、掃気圧力及び排気温度が概ね一定の状態に維持されている。この場合、過給機220の経年劣化の程度は小さく、過給機220は正常に動作していると推定される。他方、図6に示す期間IIでは、掃気圧力が下降する一方で、排気温度が上昇している。この場合、過給機220の経年劣化の程度が、期間Iよりも大きいと推定される。その理由のひとつとして、或る負荷帯のときに、掃気圧力が低下し排気温度が上昇している場合には、主機210のエネルギーの変換効率が悪化しているからである。過給機220の機能の経年劣化の原因の一例として、タービン221におけるカバーリングの内周の摩耗や、ブレード先端の摩耗、ノズルリングのスケールの堆積がある。
制御部301は、掃気圧力及び排気温度の経時的な変化を視覚的に表した画像、例えば、図6に示すグラフを表示するための表示データを、表示部303に出力する。即ち、この表示データは、排気温度の経時的な変化を示すグラフと、当該グラフと時間軸を共有し、掃気圧力の経時的な変化を示すグラフとを表示するためのデータである。この場合、表示部303の表示内容を見た船員は、過給機220の経年劣化の程度を把握し、過給機220のメンテナンス(例えば、清掃や部品交換)の実施の要否や、実施の時期を判断することができる。例えば、期間IIのように、掃気圧力が下降し、且つ排気温度が上昇していることを確認した船員は、過給機220のメンテナンスを実施すべきと判断する。
なお、報知データの出力先は、船舶1に配置された装置に限られない。制御部301は、例えば、通信部305を介して、ドック等の陸上に設置されたコンピュータ装置に報知データを送信してもよい。
過給機220が正常に動作する場合であっても、掃気圧力が下降した期間に外気温が上昇した場合は、排気温度が上昇する可能性がある。反対に、過給機220に経年劣化の影響が現れた場合であっても、掃気圧力が下降した期間に外気温が下降した場合に、排気温度が上昇しない可能性がある。このように、掃気圧力及び排気温度の経時的な変化は、外乱による影響を受けることがある。そこで、制御部301は、過給機220に作用する外乱要素のデータを出力に反映させてもよい。
また、制御部301は、排気温度を外気温のデータに基づいて補正し、補正後の排気温度に基づいた出力をしてもよい。この補正のアルゴリズムは特に問わないが、例えば、排気温度から、外気温に所定の係数を乗じた値を減じる補正が行われる。これにより、外気温を原因とした排気温度の変動による出力への影響が軽減される。
外気温以外にも、制御部301は、外乱要素のデータを取得して、ステップS6の出力に反映させてもよい。また、外乱要素のデータの反映方法は、ここで説明した例に限られない。例えば、制御部301は、前述した表示データを出力する場合には、掃気圧力及び排気温度に加え、外気温の経時的な変化を表示するための表示データを出力してもよい。
ステップS6の出力への燃費のデータの反映方法は、ここで説明した例に限られない。例えば、制御部301は、前述した表示データを出力する場合に、掃気圧力及び排気温度に加え、燃費の経時的な変化を表示するための表示データを出力してもよい。
船舶1の運転状態によって主機210の負荷は変化し、この負荷の変化によって掃気圧力及び排気温度は変化し得る。この場合であっても、コンピュータ装置300は、負荷帯毎に、掃気圧力及び排気温度の経時的な変化を出力するので、過給機220の経年劣化をより的確に把握することが可能となる。また、気象海象条件によっても、掃気圧力及び排気温度が変化し得るが、コンピュータ装置300は、荒天時等の所定の気象海象条件のときのデータを出力に反映させないので、過給機220の経年劣化をより的確に把握することが可能となる。
(1)ステップS6における出力は、上述した実施形態で説明した例に限られない。出力の内容や出力先、出力条件については、種々の変形が可能である。例えば、船舶1が過給機220を複数備える場合、制御部301は、過給機220の経年劣化の程度が相対的に大きい過給機220を停止させ、それ以外の過給機220を動作させることを指示する指示データを、動力発生部200に出力してもよい。
また、図5のフローチャートを参照して説明したコンピュータ装置300が行う処理の順番が変更されてもよい。
本願の出力装置は、船舶に限られず、主機及びこの主機に加圧気体を吸気する過給機を備えた移動体(例えば、自動車等の車両やその他の乗り物)に適用することができる。
上述した実施形態のコンピュータ装置300の制御部301が実現する各機能は、1又は複数のハードウェア回路により実現されてもよいし、1又は複数のプログラムを実行することにより実現されてもよいし、これらの組み合わせにより実現されてもよい。制御部301の機能がプログラムを用いて実現される場合、このプログラムは、磁気記録媒体(磁気テープ、磁気ディスク(HDD(Hard Disk Drive)、FD(Flexible Disk))等)、光記録媒体(光ディスク等)、光磁気記録媒体、半導体メモリ等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶した状態で提供されてもよいし、ネットワークを介して配信されてもよい。また、本発明は、出力方法として把握することも可能である。
本願の発明は、上述した実施形態に限定されることなく、請求の範囲に記載した発明の範囲内で種々の変形が可能であり、それらも本発明の範囲内に含まれることはいうまでもない。
Claims (11)
- 複数の時点の各々に関し、過給機から主機に送り込まれる加圧気体の掃気圧力、前記過給機の排気温度、及び前記主機の負荷のデータを取得する取得手段と、
取得された前記データに基づいて、予め定められた範囲内の負荷に応じた前記掃気圧力及び前記排気温度の経時的な変化を、当該掃気圧力の経時的な変化を示すグラフと、当該グラフと共通する時間軸における当該排気温度の経時的な変化を示すグラフとして出力する出力手段と
を備える出力装置。 - 複数の時点の各々に関し、過給機から主機に送り込まれる加圧気体の掃気圧力、前記過給機の排気温度、及び前記主機の負荷のデータを取得する取得手段と、
取得された前記データに基づいて、予め定められた範囲内の負荷に応じた前記掃気圧力及び前記排気温度の前記データのうち、前記掃気圧力が下降し、且つ前記排気温度が上昇した期間の前記データに基づいて、前記過給機の経年劣化を示すデータを出力する出力手段と
を備える出力装置。 - 前記取得手段は、
前記過給機に作用する外乱要素のデータを更に取得し、
前記出力手段は、
前記外乱要素のデータを出力に反映させる
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の出力装置。 - 前記取得手段は、
前記主機の燃費のデータを更に取得し、
前記出力手段は、
前記燃費のデータを出力に反映させる
ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の出力装置。 - 前記取得手段は、
船舶に搭載された前記主機及び前記過給機に関するデータを取得し、
前記取得手段は、
前記船舶の航行中における気象又は海象のデータを更に取得し、
前記出力手段は、
前記気象又は海象のデータが所定の条件を満たすときに取得されたデータを出力に反映させない
ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の出力装置。 - 複数の時点の各々に関し、過給機から主機に送り込まれる加圧気体の掃気圧力、前記過給機の排気温度、及び前記主機の負荷のデータを取得するステップと、
取得した前記データに基づいて、予め定められた範囲内の負荷に応じた前記掃気圧力及び前記排気温度の経時的な変化を、当該掃気圧力の経時的な変化を示すグラフと、当該グラフと共通する時間軸における当該排気温度の経時的な変化を示すグラフとして出力するステップと
を備える出力方法。 - 複数の時点の各々に関し、過給機から主機に送り込まれる加圧気体の掃気圧力、前記過給機の排気温度、及び前記主機の負荷のデータを取得するステップと、
取得した前記データに基づいて、予め定められた範囲内の負荷に応じた前記掃気圧力及び前記排気温度の前記データのうち、前記掃気圧力が下降し、且つ前記排気温度が上昇した期間の前記データに基づいて、前記過給機の経年劣化を示すデータを出力するステップと
を備える出力方法。 - コンピュータに、
複数の時点の各々に関し、過給機から主機に送り込まれる加圧気体の掃気圧力、前記過給機の排気温度、及び前記主機の負荷のデータを取得するステップと、
取得した前記データに基づいて、予め定められた範囲内の負荷に応じた前記掃気圧力及び前記排気温度の経時的な変化を、当該掃気圧力の経時的な変化を示すグラフと、当該グラフと共通する時間軸における当該排気温度の経時的な変化を示すグラフとして出力するステップと
を実行させるためのプログラム。 - コンピュータに、
複数の時点の各々に関し、過給機から主機に送り込まれる加圧気体の掃気圧力、前記過給機の排気温度、及び前記主機の負荷のデータを取得するステップと、
取得した前記データに基づいて、予め定められた範囲内の負荷に応じた前記掃気圧力及び前記排気温度の前記データのうち、前記掃気圧力が下降し、且つ前記排気温度が上昇した期間の前記データに基づいて、前記過給機の経年劣化を示すデータを出力するステップと
を実行させるためのプログラム。 - コンピュータに、
複数の時点の各々に関し、過給機から主機に送り込まれる加圧気体の掃気圧力、前記過給機の排気温度、及び前記主機の負荷のデータを取得するステップと、
取得した前記データに基づいて、予め定められた範囲内の負荷に応じた前記掃気圧力及び前記排気温度の経時的な変化を、当該掃気圧力の経時的な変化を示すグラフと、当該グラフと共通する時間軸における当該排気温度の経時的な変化を示すグラフとして出力するステップと
を実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。 - コンピュータに、
複数の時点の各々に関し、過給機から主機に送り込まれる加圧気体の掃気圧力、前記過給機の排気温度、及び前記主機の負荷のデータを取得するステップと、
取得した前記データに基づいて、予め定められた範囲内の負荷に応じた前記掃気圧力及び前記排気温度の前記データのうち、前記掃気圧力が下降し、且つ前記排気温度が上昇した期間の前記データに基づいて、前記過給機の経年劣化を示すデータを出力するステップと
を実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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