JP6141560B2 - 電子機器およびその組立構造 - Google Patents

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Description

この発明は、複数の部材から構成される筐体をもつ電子機器の組立構造に関するものである。
従来の電子機器においては、複数の筐体部材を組み立てる際に両者の位置決め精度を高めるために、一方の筐体部材を回転させてもう一方の筐体部材に取り付ける組立構造が採用されている。例えば特許文献1に係る制御基板ボックスでは、作業者が一方の筐体部材に設けられた係合片をもう一方の筐体部材に設けられたスリットに係合させ、係合部分を回転支軸として一方の筐体部材を回転させて取り付ける。
特開平10−65349号公報
従来の電子機器の組立構造においては、係合片をスリットに係合させる必要があるため、組立性が悪いという課題があった。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、一方の筐体部材を回転させてもう一方の筐体部材に取り付ける電子機器において、組立性を向上させることを目的とする。
この発明に係る電子機器は、筐体を構成する第一筐体部材および第二筐体部材と、第一筐体部材の1辺に形成された切り欠き状の溝と、第二筐体部材に形成され、溝の開口部から差し込み可能であって溝の底部に当接して第一筐体部材に対する第二筐体部材の回転支軸となる突片と、突片の根元に突設された突片側段部と、溝の開口部の一部を覆う形状であって、突片側段部を引っ掛けて突片が溝から外れることを防止する溝側段部とを備えるものである。
この発明によれば、溝の開口部から突片を簡単に差し込むことができるので、従来の係合片とスリットを設けた組立構造に比べて、組立性が向上する。
この発明の実施の形態1に係る組立構造を適用した電子機器の構成例を示す斜視図である。 図1に枠線Aで囲った部分の拡大図である。 実施の形態1に係る組立構造を適用した電子機器において、ベース部材の構成例を示す斜視図である。 実施の形態1に係る組立構造を適用した電子機器において、組立途中のベース部材とカバー部材を示す側面図である。 図4に枠線Bで囲った部分の拡大図である。 実施の形態1に係る組立構造を適用した電子機器において、組立が完了したベース部材とカバー部材を示す側面図である。 図6に枠線Cで囲った部分の拡大図である。 実施の形態1に係る組立構造を適用した電子機器において、組立途中のベース部材とカバー部材を示す斜視図である。 図8に枠線Dで囲った部分の拡大図である。 この発明の実施の形態2に係る組立構造を適用した電子機器のうち、図1の枠線Aに相当する部分を示す拡大図である。 実施の形態2に係る組立構造を適用した電子機器のうち、図4の枠線Bに相当する部分を示す拡大図である。
以下、この発明をより詳細に説明するために、この発明を実施するための形態について、添付の図面に従って説明する。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る組立構造を適用した電子機器1の構成例を示す斜視図である。図2は、図1に枠線Aで囲った部分の拡大図である。電子機器1の筐体は第一筐体部材と第二筐体部材の2部材で構成されており、実施の形態1では第一筐体部材として板金製のベース部材10、第二筐体部材として板金製のカバー部材20が使用されている。ベース部材10には回路基板11が設置され、カバー部材20には回路基板21が設置され、これら回路基板11,21が接続部材により接続される。接続部材は、図1に示したような平面構造のフレキシブルフラットケーブル(FFC)2またはフレキシブルプリント基板(FPC)でもよいし、他の形状のケーブルでもよい。この電子機器1に適用される組立構造は、溝14および突片24を含む。
図3は、ベース部材10の構成例を示す斜視図であり、図1のベース部材10をその背面側から見た状態である。
ベース部材10の4辺のうち、1組の対向する2辺の一方には2つの嵌合用凹み12と、嵌合用凹み13とが形成されている。当該1組の対向する2辺のもう一方には2つの溝14が形成されている。溝14は、ベース部材10の1辺を切り欠いた形状であり、上方に開放した開口部となっている。また、この溝14の開口部の一部を覆う溝側段部15が形成されている。なお、後述する突片24を溝14へ差し込みやすくするために、溝側段部15で覆われていない部分の開口部の幅を、突片24の幅より大きくしておくことが望ましい。
カバー部材20の4辺それぞれは、折り曲がった縁部を有する。
ベース部材10の嵌合用凹み12と嵌合用凹み13が形成された1辺に対向するカバー部材20の縁部には、2つの嵌合爪22と、その縁が切り抜かれた嵌合片23とが形成されている。2つの嵌合用凹み12は、ベース部材10とカバー部材20が取り付けられた際に、2つの嵌合爪22に嵌合する。嵌合片23は、カバー部材20の縁部より一段内側に位置しており、ベース部材10とカバー部材20が取り付けられた際に当該縁部と嵌合片23との間にベース部材10の1辺を挟み込み、嵌合片23に形成された嵌合突起23aがベース部材10の嵌合用凹み13に嵌合する。
また、ベース部材10の溝14が形成された1辺に対向するカバー部材20の縁部には、2つの溝14に差し込み可能な2つの突片24が形成されている。突片24の根元には、突片側段部25と回転位置決め部26とが形成されており、突片24の先端には段付き部27が形成されている。なお、突片24を間に挟んだ両脇に突片側段部25と回転位置決め部26がわかれて配置されているが、後述するように溝側段部15に突片側段部25が引っ掛かるように配置されていればよく、例えば突片24のいずれか一方の脇に突片側段部25と回転位置決め部26がまとめて配置されていてもよい。
次に、ベース部材10とカバー部材20の組立手順を説明する。
図4は、組立途中のベース部材10とカバー部材20を示す側面図である。図5は、図4に枠線Bで囲った部分の拡大図である。図6は、組立が完了したベース部材10とカバー部材20を示す側面図である。図7は、図6に枠線Cで囲った部分の拡大図である。なお、図4〜図7において、ベース部材10は溝14を通るように切断された断面が示されている。図8は、組立途中のベース部材10とカバー部材20を示す斜視図である。図9は、図8に枠線Dで囲った部分の拡大図である。
作業者は、まず回路基板11,21をFFC2で接続し、カバー部材20の突片24をベース部材10の溝14の開口部から差し込む。あるいは、作業者は、カバー部材20の突片24をベース部材10の溝14へ差し込み、カバー部材20を治具等で保持した状態で回路基板11,21をFFC2で接続してもよい。続いて作業者は、図4と図5に示すように、突片24を溝14の底部に当接させた状態で、この当接部分を回転支軸Fとしてカバー部材20を矢印Eの方向に回転させる。カバー部材20の回転支軸Fになる辺とは反対側の辺には嵌合爪22と嵌合片23が形成されており、カバー部材20が矢印Eの方向に回転していくと、嵌合爪22がベース部材10の嵌合用凹み12に嵌合すると共に嵌合片23の嵌合突起23aがベース部材10の嵌合用凹み13に嵌合し、図6と図7に示すように、カバー部材20がベース部材10に取り付けられる。
先立って説明した特許文献1のような従来の組立構造では、係合片をスリットに係合しやすいようにFFC2を長くして余裕を持たせておく必要がある。ところが、FFC2を長くすると、ベース部材10を矢印Eの方向に回転させるときにベース部材10とカバー部材20の間にFFC2が噛み込まれやすくなり、欠損を引き起こす可能性がある。
これに対し、実施の形態1に係る組立構造では、溝14の開口部から突片24を差し込むことができるため、FFC2を長くして余裕を持たせなくとも、組立性が良好である。
また、突片24が根元まで溝14に差し込まれた際に、突片24の根元に形成された回転位置決め部26がベース部材10の外壁面に当接することで、回転支軸Fの位置が定まった状態でカバー部材20が回転することにより、常に決まった回転軌跡でカバー部材20が回転する。この回転位置決め部26がない状態では、突片24の溝14への差し込み具合によっては回転軌跡が変わってしまい、回路基板21上の部品がベース部材10と接触するおそれがあるが、回転位置決め部26を形成したことにより、常に決まった回転軌跡でカバー部材20をベース部材10に取り付けることができ、より確実に部品の破損を防止することができる。また、常に決まった回転軌跡でカバー部材20が回転することにより、嵌合爪22と嵌合用凹み12の嵌合、および嵌合片23と嵌合用凹み13の嵌合がより容易になる。
また、図8と図9に示すように、カバー部材20が回転していく途中で、突片24の根元に形成された突片側段部25が溝14に進入することにより、回転中にカバー部材20が上側にずれたとしてもこの突片側段部25が溝14の溝側段部15に引っ掛かり、突片24が溝14から外れることを防止することができる。
さらに、図6と図7に示すように、カバー部材20がベース部材10に取り付けられた状態では、突片24の先端に形成された段付き部27がベース部材10の内壁面を押圧し、ベース部材10とカバー部材20のお互いにテンションがかかる。そのため、締結部材を用いることなくベース部材10とカバー部材20の回転支軸F側を固定してがたつきを抑制すると共に、振動時の異音発生も防止することができる。なお、突片24の先端を曲げた形状の段付き部27ではなく、嵌合突起23aのような突起でもよいが、突起に比べて段付き部27のほうが大きな段差を作ることができ、ベース部材10の内壁面をより強く押圧してがたつきを抑制することができる。
以上より、実施の形態1によれば、電子機器1の組立構造は、ベース部材10の1辺に形成された切り欠き状の溝14と、カバー部材20に形成され、溝14の開口部から差し込み可能であって溝14の底部に当接してベース部材10に対するカバー部材20の回転支軸Fとなる突片24とを備える構成にしたので、溝14の開口部から突片24を簡単に差し込むことができるようになり、従来の係合片とスリットを設けた組立構造に比べて組立性が向上する。これにより、ベース部材10とカバー部材20がFFC2により接続される構成であった場合に、従来の係合片とスリットを設けた組立構造のようにFFC2を長くして余裕を持たせる必要がないため、噛み込みを防止できる。
また、実施の形態1によれば、電子機器1の組立構造は、突片24の根元に突設された突片側段部25と、溝14の開口部の一部を覆う形状であって突片側段部25を引っ掛けて突片24が溝14から外れることを防止する溝側段部15とを備える構成にしたので、組立性をより向上させることができる。
また、実施の形態1によれば、突片24は先端に段付き部27を有し、段付き部27は、ベース部材10とカバー部材20が取り付けられた状態でベース部材10の内壁面を押圧する構成にしたので、ベース部材10とカバー部材20のがたつきを抑制することができる。
実施の形態2.
実施の形態2に係る組立構造を適用する電子機器は、上記実施の形態1の図1に示した電子機器1と同じでよいため、図示を省略する。ここでは、実施の形態2に係る組立構造を適用した電子機器1のうち、図1の枠線Aに相当する部分の拡大図を図10に示し、図4の枠線Bに相当する部分の拡大図を図11に示す。図10と図11において、図1〜図9と同一または相当の部分については同一の符号を付し説明を省略する。
実施の形態2に係る組立構造においては、突片24が、カバー部材20の回転軌跡と同じ側に膨らんだ湾曲部28を有する。上記実施の形態1で説明したように、上方のカバー部材20を、図4で示した矢印Eの方向に回転させて、下方のベース部材10へ取り付ける構成の場合、回転軌跡は回転支軸Fを中心にした円を描いており、回転支軸Fを中心にして外側へ膨らむ。この構成においては、図11に示すように、湾曲部28も回転支軸Fを中心にして外側へ膨らんだ形状にする。
上記実施の形態1の図5に示したように、突片24が平面形状であった場合、カバー部材20の回転位置に応じて突片24が溝14の内縁または外縁に線接触したり溝14の底面に面接触したりするため、回転支軸Fが定まりにくく、回転が不安定になりやすい。
一方、実施の形態2の図11に示したように、突片24に湾曲部28を形成した場合、湾曲部28の凹面側が溝14の内縁または外縁に線接触するようになるため、回転支軸Fが定まりやすく、回転が安定しやすい。よって組立性が向上する。
以上より、実施の形態2によれば、突片24は、カバー部材20の回転軌跡と同じ側に膨らんだ湾曲部28を有するようにしたので、カバー部材20の回転が安定して組立性がより向上する。
なお、実施の形態1,2では、ベース部材10に溝14を形成し、カバー部材20に突片24を形成する構成にしたが、反対にベース部材10に突片24を形成し、カバー部材20に溝14を形成する構成にしてもよい。また、カバー部材20を回転させてベース部材10に取り付ける構成にしたが、反対にベース部材10を回転させてカバー部材20に取り付ける構成にしてもよい。また、溝14と突片24を2組形成する構成にしたが、数および配置は任意でよい。さらに、嵌合用凹み12,13と嵌合爪22と嵌合片23の嵌合によりベース部材10とカバー部材20を固定する構成にしたが、ねじなどの締結部材を用いて固定する構成にしてもよい。
上記以外にも、本発明はその発明の範囲内において、各実施の形態の自由な組み合わせ、各実施の形態の任意の構成要素の変形、または各実施の形態の任意の構成要素の省略が可能である。
この発明に係る電子機器の組立構造は、接続部材により接続された部材同士を組み立てる電子機器に用いるのに適している。
1 電子機器、2 FFC(接続部材)、10 ベース部材(第一筐体部材)、11,21 回路基板、12 嵌合用凹み、13 嵌合用凹み、14 溝、15 溝側段部、20 カバー部材(第二筐体部材)、22 嵌合爪、23 嵌合片、23a 嵌合突起、24 突片、25 突片側段部、26 回転位置決め部、27 段付き部、28 湾曲部、E 回転軌跡、F 回転支軸。

Claims (5)

  1. 筐体を構成する第一筐体部材および第二筐体部材と、
    前記第一筐体部材の1辺に形成された切り欠き状の溝と、
    前記第二筐体部材に形成され、前記溝の開口部から差し込み可能であって前記溝の底部に当接して前記第一筐体部材に対する前記第二筐体部材の回転支軸となる突片と
    前記突片の根元に突設された突片側段部と、
    前記溝の開口部の一部を覆う形状であって、前記突片側段部を引っ掛けて前記突片が前記溝から外れることを防止する溝側段部とを備える電子機器。
  2. 前記突片は、前記第一筐体部材または前記第二筐体部材の一方の回転軌跡と同じ側に膨らんだ湾曲部を有することを特徴とする請求項1記載の電子機器。
  3. 前記突片は、先端に段付き部を有し、
    前記段付き部は、前記第一筐体部材と前記第二筐体部材が取り付けられた状態で前記第一筐体部材の内壁面を押圧することを特徴とする請求項1記載の電子機器。
  4. 前記第一筐体部材と前記第二筐体部材が接続部材により接続されることを特徴とする請求項1記載の電子機器。
  5. 第一筐体部材の1辺に形成された切り欠き状の溝と、
    第二筐体部材に形成され、前記溝の開口部から差し込み可能であって前記溝の底部に当接して前記第一筐体部材に対する前記第二筐体部材の回転支軸となる突片と
    前記突片の根元に突設された突片側段部と、
    前記溝の開口部の一部を覆う形状であって、前記突片側段部を引っ掛けて前記突片が前記溝から外れることを防止する溝側段部とを備える電子機器の組立構造。
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