JP6177635B2 - (メタ)アクリル酸系重合体組成物とその製造方法 - Google Patents

(メタ)アクリル酸系重合体組成物とその製造方法 Download PDF

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本発明は、(メタ)アクリル酸系重合体組成物とその製造方法に関する。本発明の(メタ)アクリル酸系重合体組成物は、例えば、洗剤ビルダー、分散剤、水処理剤、スケール防止剤など、各種用途に用い得る。
(メタ)アクリル酸系重合体は、多数のカルボキシル基またはその塩を有するため、優れたキレート作用や分散作用を発現し得る。このため、(メタ)アクリル酸系重合体は、例えば、洗剤ビルダー、分散剤、水処理剤、スケール防止剤など、各種用途に用い得る(例えば、特許文献1、2参照)。
(メタ)アクリル酸系重合体を製造する際には、効率的な重合を行うために、重合促進剤を添加することが一般的であり、例えば、モール塩に代表されるFeなどの重金属が重合促進剤として添加されている(例えば、特許文献3、4参照)。
しかし、このような方法で得られた(メタ)アクリル酸系重合体は、色調悪化やそれに含まれる重金属自体が有害性を示すという問題がある。また、このような方法で得られた(メタ)アクリル酸系重合体を洗剤などに配合すると、例えば、漂白剤成分を分解してしまうという問題がある。
他方、洗剤ビルダー、分散剤、水処理剤などの用途に用い得る(メタ)アクリル酸系重合体においては、重量平均分子量Mwが高すぎたり、残存モノマー量が多過ぎたりすると、これらの用途への適用が難しくなるという問題がある。
特開2000−53729号公報 特開2000−143737号公報 特開2008−95118号公報 特開2004−244617号公報
本発明の課題は、効率的に促進された重合反応によって得られ、重金属を含まないために安全性が高く、(メタ)アクリル酸系重合体の重量平均分子量Mwが低減され、残存モノマー量が低減された、(メタ)アクリル酸系重合体組成物を提供することにある。また、そのような(メタ)アクリル酸系重合体組成物の製造方法を提供することにある。
本発明の(メタ)アクリル酸系重合体組成物は、
1種以上の(メタ)アクリル酸系モノマー由来の構造単位を含む(メタ)アクリル酸系重合体の組成物であって、
該組成物の全重量に対して第2族金属元素のイオンを0.1ppm〜1000ppmの含有割合で含む。
好ましい実施形態においては、上記第2族金属元素が、MgおよびCaから選ばれる少なくとも1種である。
好ましい実施形態においては、上記第2族金属元素のイオンの上記組成物の全重量に対する含有割合が1ppm〜10ppmである。
好ましい実施形態においては、上記(メタ)アクリル酸系モノマーが、(メタ)アクリル酸(塩)およびジカルボン酸(塩)から選ばれる少なくとも1種である。
好ましい実施形態においては、本発明の(メタ)アクリル酸系重合体組成物は、過硫酸塩および重亜硫酸塩を含む。
好ましい実施形態においては、上記(メタ)アクリル酸系重合体の重量平均分子量Mwが5000〜10000である。
好ましい実施形態においては、残存する上記(メタ)アクリル酸系モノマーの総量が上記組成物の全重量に対して11000ppm以下である。
本発明の(メタ)アクリル酸系重合体組成物の製造方法は、
1種以上の(メタ)アクリル酸系モノマーを重合して(メタ)アクリル酸系重合体の組成物を製造する方法であって、
第2族金属元素のイオンが該組成物の全重量に対して0.1ppm〜1000ppmの含有割合で含まれるように、重合時に該第2族金属元素を共存させる。
好ましい実施形態においては、上記第2族金属元素が、MgおよびCaから選ばれる少なくとも1種である。
好ましい実施形態においては、上記第2族金属元素のイオンの上記組成物の全重量に対する含有割合が1ppm〜10ppmである。
好ましい実施形態においては、上記(メタ)アクリル酸系モノマーが、(メタ)アクリル酸(塩)およびジカルボン酸(塩)から選ばれる少なくとも1種である。
好ましい実施形態においては、本発明の(メタ)アクリル酸系重合体組成物の製造方法は、重合開始剤として、過硫酸塩および重亜硫酸塩を用いる。
好ましい実施形態においては、上記過硫酸塩および上記重亜硫酸塩の総使用量が、上記(メタ)アクリル酸系モノマーの総量の1モルに対して2g〜20gである。
本発明によれば、効率的に促進された重合反応によって得られ、重金属を含まないために安全性が高く、(メタ)アクリル酸系重合体の重量平均分子量Mwが低減され、残存モノマー量が低減された、(メタ)アクリル酸系重合体組成物を提供することができる。また、そのような(メタ)アクリル酸系重合体組成物の製造方法を提供することができる。
≪(メタ)アクリル酸系重合体組成物≫
本発明の(メタ)アクリル酸系重合体組成物は、(メタ)アクリル酸系重合体の組成物である。本発明の(メタ)アクリル酸系重合体組成物における(メタ)アクリル酸系重合体の濃度は、使用目的等に応じて、任意の適切な濃度に設定し得る。
本明細書中において、「(メタ)アクリル」とは、アクリルおよび/またはメタクリルを意味する。本明細書中において、「(メタ)アクリル酸(塩)」とは、(メタ)アクリル酸および/または(メタ)アクリル酸塩を意味し、「ジカルボン酸(塩)」とは、ジカルボン酸および/またはジカルボン酸塩を意味する。
上記の「塩」とは、COOMで表されるカルボキシル基の塩であり、Mは、金属原子、アンモニウム基(アンモニウム塩、すなわち、COONHを構成)、または有機アミノ基(有機アミン塩を構成)である。金属原子としては、ナトリウム原子やカリウム原子などのアルカリ金属、カルシウム原子などのアルカリ土類金属、鉄原子などの遷移金属などが挙げられる。有機アミン塩としては、メチルアミン塩、n−ブチルアミン塩、モノエタノールアミン塩、ジメチルアミン塩、ジエタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩、モルホリン塩、トリメチルアミン塩などの、1級〜4級のアミン塩が挙げられる。Mは、本発明の(メタ)アクリル酸系重合体組成物を洗剤ビルダー、分散剤、水処理剤、スケール防止剤などの用途に使用する場合には、洗浄力の向上効果等に優れることから、ナトリウム原子、カリウム原子が好ましい。
本発明における(メタ)アクリル酸系重合体は、1種以上の(メタ)アクリル酸系モノマーを重合して得られる(メタ)アクリル酸系重合体の組成物であって、(メタ)アクリル酸系モノマー由来の構造単位を含む。
本発明における(メタ)アクリル酸系モノマーは、好ましくは、(メタ)アクリル酸(塩)およびジカルボン酸(塩)から選ばれる少なくとも1種である。
(メタ)アクリル酸(塩)由来の構造単位とは、(メタ)アクリル酸(塩)が重合することによって形成される重合体構造の構造単位であり、−[CH−CR(COOM)]−で表される構造単位である。ここで、Rは、水素原子またはメチル基である。また、Mは、水素原子、金属原子、アンモニウム基(アンモニウム塩、すなわち、COONHを構成)、または有機アミノ基(有機アミン塩を構成)である。これら金属原子、アンモニウム基、有機アミノ基については、上記のMと同様である。(メタ)アクリル酸(塩)由来の構造単位は、1種のみであっても良いし、2種以上であっても良い。
ジカルボン酸(塩)由来の構造単位とは、ジカルボン酸(塩)が重合することによって形成される重合体構造の構造単位である。ジカルボン酸(塩)としては、例えば、マレイン酸(塩)、無水マレイン酸(塩)、フマル酸(塩)、イタコン酸(塩)、無水イタコン酸(塩)、2−メチレングルタル酸(塩)などが挙げられる。ジカルボン酸(塩)としては、好ましくは、マレイン酸(塩)、無水マレイン酸(塩)である。例えば、ジカルボン酸(塩)がマレイン酸(塩)の場合は、ジカルボン酸(塩)が重合することによって形成される重合体構造の構造単位は、−[CH(COOM)−CH(COOM)]−で表される。ここで、MおよびMは、水素原子、金属原子、アンモニウム基(アンモニウム塩を構成)、または有機アミノ基(有機アミン塩を構成)である。これら金属原子、アンモニウム基、有機アミノ基については、上記のMと同様である。ジカルボン酸(塩)由来の構造単位は、1種のみであっても良いし、2種以上であっても良い。
本発明における(メタ)アクリル酸系モノマーが(メタ)アクリル酸(塩)およびジカルボン酸(塩)の両方を含む場合、本発明における(メタ)アクリル酸系重合体を構成する(メタ)アクリル酸(塩)由来の構造単位とジカルボン酸(塩)由来の構造単位の比率は、モル比で、好ましくは95:5〜5:95であり、より好ましくは92:8〜20:80であり、さらに好ましくは90:10〜50:50である。本発明における(メタ)アクリル酸系モノマーが(メタ)アクリル酸(塩)およびジカルボン酸(塩)の両方を含む場合、本発明の(メタ)アクリル酸系重合体を構成する(メタ)アクリル酸(塩)由来の構造単位とジカルボン酸(塩)由来の構造単位の比率が上記範囲内に収まることにより、本発明の(メタ)アクリル酸系重合体組成物は、(メタ)アクリル酸系重合体の重量平均分子量Mwがより低減され得るとともに、残存モノマー量がより低減され得る。
本発明における(メタ)アクリル酸系重合体は、(メタ)アクリル酸系モノマー由来の構造単位以外の、その他の単量体由来の構造単位を含んでいても良い。このようなその他の単量体としては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、α−ヒドロキシメチルエチル(メタ)アクリレート等の水酸基含有アルキル(メタ)アクリレート類;(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ラウリル等の(メタ)アクリル酸の炭素数1〜18のアルキル基のエステルであるアルキル(メタ)アクリレート類;ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレートまたはその4級化物等のアミノ基含有アクリレート類;(メタ)アクリルアミド、ジメチルアクリルアミド、イソプロピルアクリルアミド等のアミド基含有単量体類;酢酸ビニル等のビニルエステル類;エチレン、プロピレン等のアルケン類;スチレン等の芳香族ビニル系単量体類;マレイミド、フェニルマレイミド、シクロヘキシルマレイミド等のマレイミド誘導体類;(メタ)アクリロニトリル等のニトリル基含有ビニル系単量体類;2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、スチレンスルホン酸、(メタ)アリルスルホン酸、ビニルスルホン酸、2−ヒドロキシ−3−アリルオキシ−1−プロパンスルホン酸、2−ヒドロキシ−3−ブテンスルホン酸等のスルホン酸基を有する単量体類およびこれらの塩類;ビニルホスホン酸、(メタ)アリルホスホン酸等のホスホン酸基を有する単量体類;(メタ)アクロレイン等のアルデヒド基含有ビニル系単量体類;メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル等のアルキルビニルエーテル類;ポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート、モノアルコキシポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート、ビニルアルコール、(メタ)アリルアルコール、イソプレノール等の不飽和アルコールにアルキレンオキサイドが1モル〜300モル付加した構造を有する単量体であるポリアルキレングリコール鎖含有単量体類;塩化ビニル、塩化ビニリデン、アリルアルコール、ビニルピロリドン等のその他の官能基を有する単量体類;などが挙げられる。これらのその他の単量体は、1種のみであっても良いし、2種以上であっても良い。
本発明における(メタ)アクリル酸系重合体は、それを構成する構造単位として、(メタ)アクリル酸系モノマー由来の構造単位以外の、その他の単量体由来の構造単位を含んでいても良い。このような場合、(メタ)アクリル酸系モノマー由来の構造単位の合計とその他の単量体由来の構造単位との比率は、モル比で、好ましくは100:0〜80:20であり、より好ましくは100:0〜85:15であり、さらに好ましくは100:0〜90:10である。本発明における(メタ)アクリル酸系重合体を構成する(メタ)アクリル酸系モノマー由来の構造単位の合計とその他の単量体由来の構造単位との比率が上記範囲内に収まることにより、本発明の(メタ)アクリル酸系重合体組成物は、(メタ)アクリル酸系重合体の重量平均分子量Mwがより低減され得るとともに、残存モノマー量がより低減され得る。
本発明における(メタ)アクリル酸系重合体は、その重量平均分子量Mwが、好ましくは1000〜100000であり、より好ましくは2000〜50000であり、さらに好ましくは3000〜40000であり、特に好ましくは4000〜30000である。本発明における(メタ)アクリル酸系重合体の重量平均分子量Mwが上記範囲内に収まることにより、本発明の(メタ)アクリル酸系重合体組成物は、(メタ)アクリル酸系重合体の重量平均分子量Mwがより低減され得るとともに、残存モノマー量がより低減され得る。
本発明における(メタ)アクリル酸系重合体における、カルボキシル基(−COOH)とその塩(−COOM)との割合は、任意の適切な割合を取り得る。本発明における(メタ)アクリル酸系重合体における、カルボキシル基(−COOH)とその塩(−COOM)との割合は、カルボキシル基(−COOH)とその塩(−COOM)との合計中の、カルボキシル基(−COOH)の割合として、好ましくは1モル%〜99.5モル%であり、より好ましくは10モル%〜99.0モル%であり、さらに好ましくは30モル%〜98.5モル%であり、特に好ましくは50モル%〜98.0モル%である。本発明における(メタ)アクリル酸系重合体における、カルボキシル基(−COOH)とその塩(−COOM)との割合が上記範囲内に収まることにより、本発明における(メタ)アクリル酸系重合体は、保存安定性に優れ得る。
本発明の(メタ)アクリル酸系重合体組成物は、該組成物の全重量に対して第2族金属元素のイオンを0.1ppm〜1000ppmの含有割合で含む。この含有割合は、好ましくは0.2ppm〜500ppmであり、より好ましくは0.3ppm〜100ppmであり、さらに好ましくは0.5ppm〜50ppmであり、特に好ましくは0.7ppm〜10ppmであり、最も好ましくは1ppm〜10ppmであり、特に好ましくは1ppm〜5ppmである。本発明の(メタ)アクリル酸系重合体組成物が、該組成物の全重量に対して第2族金属元素のイオンを上記範囲内の含有割合で含むことにより、効率的に促進された重合反応によって得られ、重金属を含まないために安全性が高く、(メタ)アクリル酸系重合体の重量平均分子量Mwが低減され、残存モノマー量が低減された、(メタ)アクリル酸系重合体組成物を提供することができる。
上記第2族金属元素としては、周期表の第2族金属元素であれば良い。上記第2族金属元素は、1種のみであっても良いし、2種以上であっても良い。上記第2族金属元素は、安全性がより高く、また、入手も容易であるという点で、MgおよびCaから選ばれる少なくとも1種が好ましく、Mgが特に好ましい。上記第2族金属元素がMgおよびCaから選ばれる少なくとも1種であることにより、より効率的に促進された重合反応によって得られ、重金属を含まないために安全性が高く、(メタ)アクリル酸系重合体の重量平均分子量Mwがより低減され、残存モノマー量がより低減された、(メタ)アクリル酸系重合体組成物を提供することができる。
本発明の(メタ)アクリル酸系重合体組成物においては、好ましくは、第2族金属元素のイオン以外の金属イオン(ただし、アルカリ金属イオンは除く)の含有量が少なく、好ましくは第2族金属元素のイオンの量の1/10以下であり、より好ましくは第2族金属元素のイオンの量の1/100以下であり、さらに好ましくは第2族金属元素のイオンの量の1/1000以下であり、特に好ましくは第2族金属元素のイオンの量の1/10000以下である。なお、本発明の(メタ)アクリル酸系重合体組成物においては、第2族金属元素のイオン以外の金属イオン(ただし、アルカリ金属イオンは除く)の含有量が実質的に0であることが最も好ましいが、製造に使用する反応釜由来の金属イオンによる微量の汚染が生じ得るため、上記のように第2族金属元素のイオン以外の金属イオン(ただし、アルカリ金属イオンは除く)が微量に含有され得る。本発明の(メタ)アクリル酸系重合体組成物において第2族金属元素のイオン以外の金属イオン(ただし、アルカリ金属イオンは除く)の含有量が上記のように少ないことにより、より効率的に促進された重合反応によって得られ、重金属の含有量が非常に少ないか実質的に含まれないために安全性が高く、(メタ)アクリル酸系重合体の重量平均分子量Mwがより低減され、残存モノマー量がより低減された、(メタ)アクリル酸系重合体組成物を提供することができる。なお、本発明の(メタ)アクリル酸系重合体組成物は、上記のように、アルカリ金属イオンは含有し得る。これは、本発明の(メタ)アクリル酸系重合体組成物に含まれ得る(メタ)アクリル酸系重合体が有し得るカルボキシル基の中和(この中和によってカルボキシル基がカルボキシル基の塩となり得る)に、Na等のアルカリ金属イオンが用いられ得るからである。
本発明の(メタ)アクリル酸系重合体組成物においては、残存する(メタ)アクリル酸系モノマーの総量が、組成物の全重量に対して、好ましくは15000ppm以下であり、より好ましくは13000ppm以下であり、さらに好ましくは11000ppm以下であり、特に好ましくは10000ppm以下であり、最も好ましくは9000ppm以下である。本発明の(メタ)アクリル酸系重合体組成物において、残存する(メタ)アクリル酸系モノマーの総量が、組成物の全重量に対して上記範囲内に収まれば、洗剤ビルダー、分散剤、水処理剤などの用途により適したものとなる。
(メタ)アクリル酸系モノマーとして(メタ)アクリル酸(塩)を含む場合、本発明の(メタ)アクリル酸系重合体組成物においては、残存する(メタ)アクリル酸(塩)の総量が、組成物の全重量に対して、好ましくは15000ppm以下であり、より好ましくは13000ppm以下であり、さらに好ましくは11000ppm以下であり、特に好ましくは10000ppm以下であり、最も好ましくは9000ppm以下である。本発明の(メタ)アクリル酸系重合体組成物において、残存する(メタ)アクリル酸(塩)の総量が、組成物の全重量に対して上記範囲内に収まれば、洗剤ビルダー、分散剤、水処理剤などの用途により適したものとなる。
(メタ)アクリル酸系モノマーとしてジカルボン酸(塩)を含む場合、本発明の(メタ)アクリル酸系重合体組成物においては、残存するジカルボン酸(塩)の総量が、組成物の全重量に対して、好ましくは15000ppm以下であり、より好ましくは13000ppm以下であり、さらに好ましくは11000ppm以下であり、特に好ましくは10000ppm以下であり、最も好ましくは9000ppm以下である。本発明の(メタ)アクリル酸系重合体組成物において、残存するジカルボン酸(塩)の総量が、組成物の全重量に対して上記範囲内に収まれば、洗剤ビルダー、分散剤、水処理剤などの用途により適したものとなる。
≪(メタ)アクリル酸系重合体組成物の製造方法≫
本発明の(メタ)アクリル酸系重合体組成物の製造方法は、1種以上の(メタ)アクリル酸系モノマーを重合して(メタ)アクリル酸系重合体の組成物を製造する方法であって、第2族金属元素のイオンが該組成物の全重量に対して0.1ppm〜1000ppmの含有割合で含まれるように、重合時に該第2族金属元素を共存させる。
本発明の(メタ)アクリル酸系重合体組成物の製造方法で用いる(メタ)アクリル酸系モノマーは、好ましくは、(メタ)アクリル酸(塩)およびジカルボン酸(塩)から選ばれる少なくとも1種である。
(メタ)アクリル酸(塩)としては、アクリル酸、アクリル酸塩、メタクリル酸、メタクリル酸塩が挙げられる。ここにいう塩としては、上記したものと同様、COOMで表されるカルボキシル基の塩であり、Mは、金属原子、アンモニウム基(アンモニウム塩、すなわち、COONHを構成)、または有機アミノ基(有機アミン塩を構成)である。金属原子としては、ナトリウム原子やカリウム原子などのアルカリ金属、カルシウム原子などのアルカリ土類金属、鉄原子などの遷移金属などが挙げられる。有機アミン塩としては、メチルアミン塩、n−ブチルアミン塩、モノエタノールアミン塩、ジメチルアミン塩、ジエタノールアミン塩、モルホリン塩、トリメチルアミン塩などの、1級〜4級のアミン塩が挙げられる。Mは、本発明の(メタ)アクリル酸系重合体組成物を洗剤ビルダー、分散剤、水処理剤などの用途に使用する場合には、洗浄力の向上効果等に優れることから、ナトリウム原子、カリウム原子が好ましい。(メタ)アクリル酸は、1種のみであっても良いし、2種以上であっても良い。
ジカルボン酸(塩)としては、ジカルボン酸、ジカルボン酸塩が挙げられる。ここにいう塩としては、上記したものと同様、COOMで表されるカルボキシル基の塩であり、Mは、金属原子、アンモニウム基(アンモニウム塩、すなわち、COONHを構成)、または有機アミノ基(有機アミン塩を構成)である。金属原子としては、ナトリウム原子やカリウム原子などのアルカリ金属、カルシウム原子などのアルカリ土類金属、鉄原子などの遷移金属などが挙げられる。有機アミン塩としては、メチルアミン塩、n−ブチルアミン塩、モノエタノールアミン塩、ジメチルアミン塩、ジエタノールアミン塩、モルホリン塩、トリメチルアミン塩などの、1級〜4級のアミン塩が挙げられる。Mは、本発明の(メタ)アクリル酸系重合体組成物を洗剤ビルダー、分散剤、水処理剤、スケール防止剤などの用途に使用する場合には、洗浄力の向上効果等に優れることから、ナトリウム原子、カリウム原子が好ましい。ジカルボン酸(塩)は、1種のみであっても良いし、2種以上であっても良い。
ジカルボン酸(塩)としては、例えば、マレイン酸(塩)、無水マレイン酸(塩)、フマル酸(塩)、イタコン酸(塩)、無水イタコン酸(塩)、2−メチレングルタル酸(塩)などが挙げられる。ジカルボン酸(塩)としては、好ましくは、マレイン酸(塩)、無水マレイン酸(塩)である。
本発明の(メタ)アクリル酸系重合体組成物の製造方法において、本発明の(メタ)アクリル酸系重合体組成物の製造方法で用いる(メタ)アクリル酸系モノマーが(メタ)アクリル酸(塩)およびジカルボン酸(塩)の両方を含む場合、(メタ)アクリル酸とジカルボン酸(塩)の比率は、モル比で、好ましくは95:5〜5:95であり、より好ましくは92:8〜20:80であり、さらに好ましくは90:10〜50:50である。本発明の(メタ)アクリル酸系重合体組成物の製造方法で用いる(メタ)アクリル酸系モノマーが(メタ)アクリル酸(塩)およびジカルボン酸(塩)の両方を含む場合、(メタ)アクリル酸(塩)とジカルボン酸(塩)の比率が上記範囲内に収まることにより、本発明の製造方法で得られる(メタ)アクリル酸系重合体組成物は、(メタ)アクリル酸系重合体の重量平均分子量Mwがより低減され得るとともに、残存モノマー量がより低減され得る。
本発明の(メタ)アクリル酸系重合体組成物の製造方法においては、(メタ)アクリル酸系モノマー以外の、その他の単量体を用いても良い。このようなその他の単量体としては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、α−ヒドロキシメチルエチル(メタ)アクリレート等の水酸基含有アルキル(メタ)アクリレート類;(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ラウリル等の(メタ)アクリル酸の炭素数1〜18のアルキル基のエステルであるアルキル(メタ)アクリレート類;ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレートまたはその4級化物等のアミノ基含有アクリレート類;(メタ)アクリルアミド、ジメチルアクリルアミド、イソプロピルアクリルアミド等のアミド基含有単量体類;酢酸ビニル等のビニルエステル類;エチレン、プロピレン等のアルケン類;スチレン等の芳香族ビニル系単量体類;マレイミド、フェニルマレイミド、シクロヘキシルマレイミド等のマレイミド誘導体類;(メタ)アクリロニトリル等のニトリル基含有ビニル系単量体類;2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、スチレンスルホン酸、(メタ)アリルスルホン酸、ビニルスルホン酸、2−ヒドロキシ−3−アリルオキシ−1−プロパンスルホン酸、2−ヒドロキシ−3−ブテンスルホン酸等のスルホン酸基を有する単量体類およびこれらの塩類;ビニルホスホン酸、(メタ)アリルホスホン酸等のホスホン酸基を有する単量体類;(メタ)アクロレイン等のアルデヒド基含有ビニル系単量体類;メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル等のアルキルビニルエーテル類;ポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート、モノアルコキシポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート、ビニルアルコール、(メタ)アリルアルコール、イソプレノール等の不飽和アルコールにアルキレンオキサイドが1モル〜300モル付加した構造を有する単量体であるポリアルキレングリコール鎖含有単量体類;塩化ビニル、塩化ビニリデン、アリルアルコール、ビニルピロリドン等のその他の官能基を有する単量体類;などが挙げられる。これらのその他の単量体は、1種のみであっても良いし、2種以上であっても良い。
本発明の(メタ)アクリル酸系重合体組成物の製造方法においては、(メタ)アクリル酸系モノマー以外の、その他の単量体を用いても良い。このような場合、(メタ)アクリル酸系モノマーの合計とその他の単量体との比率は、モル比で、好ましくは100:0〜80:20であり、より好ましくは100:0〜85:15であり、さらに好ましくは100:0〜90:10である。(メタ)アクリル酸系モノマーの合計とその他の単量体との比率が上記範囲内に収まることにより、本発明の製造方法で得られる(メタ)アクリル酸系重合体組成物は、(メタ)アクリル酸系重合体の重量平均分子量Mwがより低減され得るとともに、残存モノマー量がより低減され得る。
本発明の(メタ)アクリル酸系重合体組成物の製造方法においては、第2族金属元素のイオンが該組成物の全重量に対して0.1ppm〜1000ppmの含有割合で含まれるように、重合時に該第2族金属元素を共存させる。
本発明の(メタ)アクリル酸系重合体組成物の製造方法においては、重合時に共存させる第2族金属元素のイオンの該組成物の全重量に対する含有割合は、好ましくは0.2ppm〜500ppmであり、より好ましくは0.3ppm〜100ppmであり、さらに好ましくは0.5ppm〜50ppmであり、さらに好ましくは0.7ppm〜10ppmであり、特に好ましくは1ppm〜10ppmであり、最も好ましくは1ppm〜5ppmである。本発明の(メタ)アクリル酸系重合体組成物の製造方法において、重合時に共存させる第2族金属元素のイオンの該組成物の全重量に対する含有割合を上記範囲内に調整することにより、効率的に促進された重合反応によって得られ、重金属を含まないために安全性が高く、(メタ)アクリル酸系重合体の重量平均分子量Mwが低減され、残存モノマー量が低減された、(メタ)アクリル酸系重合体組成物を製造することができる。
上記第2族金属元素としては、周期表の第2族金属元素であれば良い。上記第2族金属元素は、1種のみであっても良いし、2種以上であっても良い。上記第2族金属元素は、安全性がより高く、また、入手も容易であるという点で、MgおよびCaから選ばれる少なくとも1種が好ましく、Mgが特に好ましい。上記第2族金属元素がMgおよびCaから選ばれる少なくとも1種であることにより、より効率的に促進された重合反応によって得られ、重金属を含まないために安全性が高く、(メタ)アクリル酸系重合体の重量平均分子量Mwがより低減され、残存モノマー量がより低減された、(メタ)アクリル酸系重合体組成物を製造することができる。
本発明の(メタ)アクリル酸系重合体組成物の製造方法においては、好ましくは、第2族金属元素のイオン以外の金属イオンを用いない。本発明の(メタ)アクリル酸系重合体組成物の製造方法において第2族金属元素のイオン以外の金属イオンを用いないことにより、より効率的に促進された重合反応によって得られ、重金属を含まないために安全性が高く、(メタ)アクリル酸系重合体の重量平均分子量Mwがより低減され、残存モノマー量がより低減された、(メタ)アクリル酸系重合体組成物を製造することができる。
本発明の(メタ)アクリル酸系重合体組成物の製造方法において、1種以上の(メタ)アクリル酸系モノマーを重合して(メタ)アクリル酸系重合体の組成物を製造するにあたっては、好ましくは、重合開始剤を用いる。重合開始剤は、1種のみであっても良いし、2種以上であっても良い。
このような重合開始剤としては、好ましくは、過硫酸塩および重亜硫酸塩を用いる。過硫酸塩は、1種のみでも良いし、2種以上でも良い。重亜硫酸塩は、1種のみでも良いし、2種以上でも良い。
本発明の(メタ)アクリル酸系重合体組成物の製造方法において、過硫酸塩および重亜硫酸塩を用いることにより、より効率的に重合反応が促進され、得られる(メタ)アクリル酸系重合体の重量平均分子量Mwがより低減され、残存モノマー量をより低減し得る。また、本発明の(メタ)アクリル酸系重合体組成物の製造方法において、過硫酸塩および重亜硫酸塩を用いることにより、末端にスルホン酸基が入るので、本発明の製造方法によって得られる(メタ)アクリル酸系重合体は、良好な耐ゲル性を示し得る。
過硫酸塩および重亜硫酸塩の使用比率は、使用用途や使用環境に応じて決定され得る。例えば、本発明の製造方法によって得られる(メタ)アクリル酸系重合体組成物が洗剤ビルダーとして用いられる場合には、重合平均分子量Mwが高すぎると、性能が低下するおそれがある。したがって、重量平均分子量Mwが必要以上に増大しないように、過硫酸塩および重亜硫酸塩の使用比率が決定され得る。
過硫酸塩および重亜硫酸塩の使用比率は、より具体的には、重量比で、過硫酸塩1に対して、重亜硫酸塩が0.5〜10の範囲内であることが好ましい。過硫酸塩および重亜硫酸塩の使用比率が、重量比で、過硫酸塩1に対して重亜硫酸塩が0.5未満であると、重亜硫酸塩による効果が十分ではなくなるおそれがある。また、過硫酸塩および重亜硫酸塩の使用比率が、重量比で、過硫酸塩1に対して重亜硫酸塩が0.5未満であると、本発明の製造方法で得られる(メタ)アクリル酸系重合体の重量平均分子量Mwが高くなるおそれがある。一方、過硫酸塩および重亜硫酸塩の使用比率が、重量比で、過硫酸塩1に対して重亜硫酸塩が10を超えると、重亜硫酸塩による効果が添加比率に伴うほど得られないおそれがある。
過硫酸塩および重亜硫酸塩の総使用量は、使用される(メタ)アクリル酸系モノマーの総量の1モルに対して、好ましくは2g〜20gである。この範囲内で過硫酸塩および重亜硫酸塩を使用することにより、重合反応がより効率的に促進され、本発明の製造方法によって得られる(メタ)アクリル酸系重合体の重量平均分子量Mwがより低減され、残存モノマー量をより低減され得る。
過硫酸塩の「塩」としては、金属塩(ナトリウム塩やカリウム塩などのアルカリ金属塩、カルシウム塩などのアルカリ土類金属塩、鉄塩などの遷移金属塩)、アンモニウム塩、有機アミン塩(メチルアミン塩、n−ブチルアミン塩、モノエタノールアミン塩、ジメチルアミン塩、ジエタノールアミン塩、モルホリン塩、トリメチルアミン塩などの1級〜4級のアミン塩)などが挙げられる。
過硫酸塩としては、例えば、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウムが挙げられる。
なお、本発明においては、本発明の効果を損なわない範囲で、過硫酸塩以外の任意の適切な重合開始剤を用いても良い。このような重合開始剤としては、例えば、過酸化水素;2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)塩酸塩、4,4’−アゾビス−4−シアノバレリン酸、アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)等のアゾ系化合物;過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル、過酢酸、ジ−t−ブチルパーオキサイド、クメンヒドロパーオキサイド等の有機過酸化物;などが挙げられる。ここで、上記にいう「塩」としては、金属塩(ナトリウム塩やカリウム塩などのアルカリ金属塩、カルシウム塩などのアルカリ土類金属塩、鉄塩などの遷移金属塩)、アンモニウム塩、有機アミン塩(メチルアミン塩、n−ブチルアミン塩、モノエタノールアミン塩、ジメチルアミン塩、ジエタノールアミン塩、モルホリン塩、トリメチルアミン塩などの1級〜4級のアミン塩)などが挙げられる。
これら重合開始剤は、1種のみであっても良いし、2種以上であっても良い。
本発明において、過硫酸塩を含めた全重合開始剤の使用量は、使用される(メタ)アクリル酸系モノマーの総量の1モルに対して、好ましくは10g以下であり、より好ましくは1g〜5gである。
重亜硫酸塩の「塩」としては、金属塩(ナトリウム塩やカリウム塩などのアルカリ金属塩、カルシウム塩などのアルカリ土類金属塩、鉄塩などの遷移金属塩)、アンモニウム塩、有機アミン塩(メチルアミン塩、n−ブチルアミン塩、モノエタノールアミン塩、ジメチルアミン塩、ジエタノールアミン塩、モルホリン塩、トリメチルアミン塩などの1級〜4級のアミン塩)などが挙げられる。
重亜硫酸塩としては、例えば、重亜硫酸ナトリウム、重亜硫酸カリウム、重亜硫酸アンモニウムが挙げられる。
重亜硫酸塩を用いることにより、製造される(メタ)アクリル酸系重合体の主鎖末端に定量的にスルホン酸基を導入することができ、耐ゲル性を向上することが可能となる。なお、スルホン酸基を定量的に導入できるということは、重亜硫酸塩が連鎖移動剤等として非常に良好に機能していることを示しており、これにより、重合反応系に過剰な連鎖移動剤等を添加する必要がなくなり、(メタ)アクリル酸系重合体の製造コストの上昇を低減するとともに、製造効率が向上され、しかも不純物を十分に低減することが可能となる。また、重合反応系に重亜硫酸塩を加えることによって、製造される(メタ)アクリル酸系重合体が必要以上に高分子量化することが抑制され得る。
なお、本発明においては、本発明の効果を損なわない範囲で、重亜硫酸塩以外の任意の適切な連鎖移動剤を用いても良い。連鎖移動剤を使用すると、製造される(メタ)アクリル酸系重合体が必要以上に高分子量化することが抑制され、低分子量の(メタ)アクリル酸系重合体を効率よく製造し得る。このような連鎖移動剤としては、重亜硫酸塩以外に、例えば、メルカプトエタノール、チオグリセロール、チオグリコール酸、2−メルカプトプロピオン際、3−メルカプトプロピオン際、チオリンゴ酸、チオグリコール酸オクチル、3−メルカプトプロピオン酸オクチル、2−メルカプトエタンスルホン酸、n−ドデシルメルカプタン、オクチルメルカプタン、ブチルチオグリコレート等のチオール系連鎖移動剤;四塩化炭素、塩化メチレン、ブロモホルム、ブロモトリクロロエタン等のハロゲン化物;イソプロパノール、グリセリン等の第2級アルコール;亜リン酸、次亜リン酸等のリン酸系連鎖移動剤;亜リン酸塩(亜リン酸ナトリウム、亜リン酸カリウム等)、次亜リン酸塩(次亜リン酸ナトリウム、次亜リン酸カリウム等)等のリン酸塩系連鎖移動剤;亜硫酸;亜硫酸塩;重亜硫酸;亜二チオン酸;亜二チオン酸塩;メタ重亜硫酸;メタ重亜硫酸塩;ピロ亜硫酸塩;などが挙げられる。ここで、上記にいう「塩」としては、金属塩(ナトリウム塩やカリウム塩などのアルカリ金属塩、カルシウム塩などのアルカリ土類金属塩、鉄塩などの遷移金属塩)、アンモニウム塩、有機アミン塩(メチルアミン塩、n−ブチルアミン塩、モノエタノールアミン塩、ジメチルアミン塩、ジエタノールアミン塩、モルホリン塩、トリメチルアミン塩などの1級〜4級のアミン塩)などが挙げられる。
これら連鎖移動剤は、1種のみであっても良いし、2種以上であっても良い。
本発明において、重亜硫酸塩を含めた全連鎖移動剤の使用量は、使用される(メタ)アクリル酸系モノマーの総量の1モルに対して、好ましくは1g〜20gであり、より好ましくは2〜15gである。重亜硫酸塩を含めた全連鎖移動剤の使用量が使用される(メタ)アクリル酸系モノマーの総量の1モルに対して1g未満であると、製造される(メタ)アクリル酸系重合体の分子量の制御が十分にできないおそれがある。重亜硫酸塩を含めた全連鎖移動剤の使用量が使用される(メタ)アクリル酸系モノマーの総量の1モルに対して20gを超えると、不純物の生成を十分に抑制できず、製造される(メタ)アクリル酸系重合体の純分が低下するおそれがある。特に、重亜硫酸塩を使用する場合には、余剰の重亜硫酸塩が反応系中で分解されて亜硫酸ガスが発生するおそれがある。また、経済的にも不利となるおそれもある。
重合方法については、任意の適切な方法を採用し得る。好ましい実施形態の一つは、第2族金属元素のイオンおよび(メタ)アクリル酸系モノマーの少なくとも一部が予め配合された組成物中に、(メタ)アクリル酸系モノマーの残り、重合開始剤としての過硫酸塩および重亜硫酸塩を滴下する方法である。(メタ)アクリル酸系モノマーを含む溶液、過硫酸塩を含む溶液、および重亜硫酸塩を含む溶液を滴下することによって、各成分は重合反応液中で反応する。各溶液の濃度については、目的に応じて、任意の適切な濃度を採用し得る。
各成分の滴下時間は、通常は30分〜420分であり、好ましくは60分〜360分である。(メタ)アクリル酸系モノマーは、一部または全量を反応系中に予め仕込まれてもよい。各成分によって、滴下時間が異なっていてもよい。
各成分の滴下時間が30分以下の場合、重合開始剤として添加される過硫酸塩および重亜硫酸塩によって生じる効果が減少してしまうおそれがある。一方、滴下時間が240分を超える場合、(メタ)アクリル酸系重合体の生産性の点で問題がある。ただし、事情がある場合には、上記範囲を外れても構わない。
各成分の滴下速度は特に限定されるものではない。例えば、滴下の開始から終了を通じて、滴下速度は一定であっても良く、必要に応じて、滴下速度を変化させても良い。重合体の製造効率を高めるためには、滴下終了後の重合反応液における固形成分の濃度、すなわちモノマーの重合によって生じる固形分の濃度が、好ましくは40重量%以上、より好ましくは45重量%以上、さらに好ましくは50重量%以上、特に好ましくは55重量%以上になるように、各成分を滴下させる。滴下終了後の重合反応液における固形成分の濃度が40重量%以上となるような条件で反応を行う場合には、重合反応液は酸性であることが好ましい。具体的には、重合反応を酸性側(中和度40mol%未満)で行うと、重合反応液の粘度の上昇を抑制し得る。
重合温度は、好ましくは25℃〜99℃、より好ましくは50℃〜97℃、さらに好ましくは、70℃〜95℃である。重合温度が25℃未満の場合には、得られる(メタ)アクリル酸系重合体の重量平均分子量Mwが上昇してしまうおそれがあり、また、不純物の生成量が増加するおそれがある。また、重合時間が長くなるため、(メタ)アクリル酸系重合体の生産性が低下するおそれがある。一方、重合温度が99℃を超える場合には、重合開始剤として重亜硫酸塩を用いる場合には、該(メタ)アクリル酸系重合体が分解してしまい、亜硫酸ガスが多量に発生するおそれがある。液相中に溶解した亜硫酸ガスは、不純物の原因物質となり得るため、亜硫酸ガスが多量に発生すると、得られる(メタ)アクリル酸系重合体組成物中の不純物量が増加するおそれがある。また、気相中の亜硫酸ガスの回収コストが増加するおそれがある。なお、重合温度とは、重合反応液の温度をいう。重合温度は、一般に使用される任意の適切な装置を用いて測定すれば良い。
重合時の圧力は、目的に応じて任意の適切な圧力を採用し得る。例えば、常圧下、減圧下、加圧下の何れの圧力下であっても良い。
重合反応の系内は、空気雰囲気下、不活性ガス雰囲気下など、任意の雰囲気下であって良い。
重量平均分子量Mwが低減された(メタ)アクリル酸系重合体を得るためには、重合反応を酸性条件下で行うことが好ましい。具体的には、中和度は、好ましくは40mol%未満であり、より好ましくは20mol%未満であり、さらに好ましくは10mol%未満である。重合反応中の中和度が高いと不純物が多量に生成するおそれがある。重合反応中の中和度の下限値は、任意の適切な値を採り得るが、重合反応中の中和度が低すぎると亜硫酸ガスの発生量が増加するおそれがある。したがって、重合反応中の中和度は5mol%程度に保つことが好ましい。
中和度の測定方法については、一定の再現性を有する測定方法であれば、任意の適切な方法を採用し得る。また、中和度は、重合反応液中において用いられるモノマーの量(mol)に応じて、アルカリ成分または酸性分を適宜加えることによって制御し得る。酸性条件下で重合反応を進行させて得られた重合体の中和度を上昇させるためには、水酸化ナトリウムなどのアルカリ成分を添加すると良い。
酸性条件下で重合反応を行うことにより、高濃度かつ一段で重合を行うことができる。そのため、従来の製造方法では場合によっては必要であった濃縮工程を省略することができる。したがって、(メタ)アクリル酸系重合体の生産性が大幅に向上し、製造コストの上昇も抑制することが可能となる。
酸性条件下で重合を行う場合には、得られる(メタ)アクリル酸系重合体の中和度は、重合が終了した後に、アルカリ成分を適宜添加することによって制御される。アルカリ成分としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物;水酸化カルシウム、水酸化マグネシウムなどのアルカリ土類金属の水酸化物;アンモニア、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンなどの有機アミン類;等が挙げられる。アルカリ成分は、1種のみを用いても良いし、2種以上を組み合わせて用いても良い。
本発明の(メタ)アクリル酸系重合体組成物の製造方法において、重合方法としては、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切な重合方法を採用し得る。このような重合方法としては、例えば、バッチ重合法、連続式重合法などが挙げられ、好ましくはバッチ重合法である。これらの重合方法を採用することにより、製造時間をより短縮することが可能になり、また、残存モノマー量をより低減させることが可能となる。
上述の反応によって、(メタ)アクリル酸系重合体の組成物が製造され得る。
本発明の製造方法によって得られる(メタ)アクリル酸系重合体の重量平均分子量Mwは、好ましくは1000〜100000であり、より好ましくは2000〜50000であり、さらに好ましくは3000〜20000であり、特に好ましくは5000〜10000である。本発明の製造方法によって得られる(メタ)アクリル酸系重合体の重量平均分子量Mwが上記範囲内に収まることにより、本発明の製造方法によって得られる(メタ)アクリル酸系重合体組成物は、(メタ)アクリル酸系重合体の重量平均分子量Mwがより低減され得るとともに、残存モノマー量がより低減され得る。また、本発明の製造方法によって得られる(メタ)アクリル酸系重合体の重量平均分子量Mwが上記範囲内に収まることにより、本発明の製造方法によって得られる(メタ)アクリル酸系重合体は、分散能、キレート能、耐ゲル性といった各種性能を最も効果的に発揮することができる。
本発明の製造方法によれば、重量平均分子量Mwが低減された(メタ)アクリル酸系重合体の組成物を、効率的に促進された重合反応によって製造することができ、しかも、得られる(メタ)アクリル酸系重合体あるいはその組成物が重金属を含まないために安全性が高く、また、残存モノマー量を低減できる。また、分散能、キレート能、耐ゲル性などの各種特性に優れ得る。その上、不純物含有量が少なく、製造コストも低い。
したがって、本発明の製造方法で得られる(メタ)アクリル酸系重合体組成物は、例えば、洗剤ビルダー、分散剤、水処理剤、スケール防止剤など、各種用途に好適に用い得る。
≪(メタ)アクリル酸系重合体組成物の用途≫
本発明の(メタ)アクリル酸系重合体組成物、あるいは、本発明の製造方法によって得られる(メタ)アクリル酸系重合体組成物は、任意の適切な用途に用い得る。このような用途としては、例えば、凝集剤、増粘剤、粘着剤、接着剤、表面コーティング剤、無機繊維の架橋剤、有機繊維の架橋剤、架橋性組成物などが挙げられ、より具体的には、顔料分散剤、洗剤ビルダー、重金属捕捉剤、スケール防止剤、金属表面処理剤、染色助剤、染料定着剤、泡安定剤、乳化安定剤、インク染料分散剤、水性インク安定剤、塗料用顔料分散剤、塗料用シックナー、感圧接着剤、紙用接着剤、スティック糊、医療用接着剤、貼付剤用粘着剤、化粧パック用粘着剤、樹脂用フィラー分散剤、樹脂用親水化剤、記録紙用コーティング剤、インクジェット紙用表面処理剤、感光性樹脂用分散剤、帯電防止剤、保湿剤、肥料用バインダー、医薬錠剤用バインダー、樹脂相溶化剤、写真薬添加剤、化粧用調剤添加剤、整髪料助剤、ヘアスプレー添加剤、サンスクリーン組成物用添加剤などが挙げられる。
本発明の(メタ)アクリル酸系重合体組成物、あるいは、本発明の製造方法によって得られる(メタ)アクリル酸系重合体組成物は、洗剤組成物に好ましく適用し得る。
洗剤組成物は、好ましくは、本発明の(メタ)アクリル酸系重合体組成物、あるいは、本発明の製造方法によって得られる(メタ)アクリル酸系重合体組成物と、界面活性剤とを含む。
洗剤組成物中、本発明の(メタ)アクリル酸系重合体組成物、あるいは、本発明の製造方法によって得られる(メタ)アクリル酸系重合体組成物と、界面活性剤との配合量としては、任意の適切な配合量を採用し得る。このような配合量としては、例えば、水道水中のマグネシウムイオンの捕捉、クレーの分散、水酸化マグネシウムスケールの沈着防止などの観点から、洗剤組成物全量に対し、本発明の(メタ)アクリル酸系重合体組成物、あるいは、本発明の製造方法によって得られる(メタ)アクリル酸系重合体組成物が、好ましくは1重量%〜20重量%であり、より好ましくは2重量%〜18重量%であり、界面活性剤が、好ましくは5重量%〜60重量%であり、より好ましくは10重量%〜55重量%である。
洗剤組成物は、その性能や効果を阻害しない範囲で、その他の重合体(塩)、例えば、グリオキシル酸系重合体(塩)、ポリアスパラギン酸系重合体(塩)等の公知のポリマービルダーを含んでいても良い。
界面活性剤としては、アニオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤、両性界面活性剤、およびカチオン界面活性剤からなる群より選ばれる少なくとも1つを好ましく使用することができる。
アニオン界面活性剤としては、任意の適切なアニオン界面活性剤を採用し得る。このようなアニオン界面活性剤としては、例えば、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルまたはアルケニルエーテル硫酸塩、アルキルまたはアルケニル硫酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、α−スルホ脂肪酸またはエステル塩、アルカンスルホン酸塩、飽和または不飽和脂肪酸塩、アルキルまたはアルケニルエーテルカルボン酸塩、アミノ酸型界面活性剤、N−アシルアミノ酸型界面活性剤、アルキルまたはアルケニルリン酸エステルまたはその塩などが挙げられる。アニオン界面活性剤は、1種のみであっても良いし、2種以上であっても良い。
ノニオン界面活性剤としては、任意の適切なノニオン界面活性剤を採用し得る。このようなノニオン界面活性剤としては、例えば、ポリオキシアルキレンアルキルまたはアルケニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、高級脂肪酸アルカノールアミドまたはそのアルキレンオキサイド付加物、ショ糖脂肪酸エステル、アルキルグリコキシド、脂肪酸グリセリンモノエステル、アルキルアミンオキサイドなどが挙げられる。ノニオン界面活性剤は、1種のみであっても良いし、2種以上であっても良い。
両性界面活性剤としては、任意の適切な両性界面活性剤を採用し得る。このような両性界面活性剤としては、例えば、カルボキシ型またはスルホベタイン型両性界面活性剤などが挙げられる。両性界面活性剤は、1種のみであっても良いし、2種以上であっても良い。
カチオン界面活性剤としては、任意の適切なカチオン界面活性剤を採用し得る。このようなカチオン界面活性剤としては、例えば、第4級アンモニウム塩などが挙げられる。カチオン界面活性剤は、1種のみであっても良いし、2種以上であっても良い。
洗剤組成物には、洗浄力向上のために、必要に応じて、さらに酵素が配合されていても良い。このような酵素としては、例えば、プロテアーゼ、リパーゼ、セルラーゼなどが挙げられる。このような酵素の中でも、アルカリ洗浄液中で活性が高い点で、プロテアーゼ、アルカリリパーゼ、ルカリセルラーゼが好ましい。酵素の配合量は、洗剤組成物全量に対し、好ましくは0.01重量%〜1重量%である。酵素の配合量がこの範囲を外れると、界面活性剤とのバランスがくずれ、洗浄力を向上させることができないおそれがある。
洗剤組成物には、必要に応じて、公知のアルカリビルダー、キレートビルダー、再付着防止剤、蛍光剤、漂白剤、香料等の公知の洗剤組成物に常用される成分がさらに配合されていても良い。また、洗剤組成物には、洗浄力を大幅に向上できる点で、ゼオライトを配合しても良い。アルカリビルダーとしては、例えば、珪酸塩、炭酸塩、硫酸塩などを用いることができる。キレートビルダーとしては、例えば、HIDS(ヒドロキシイミノジコハク酸塩)、IDS(イミノジコハク酸塩)、CMOS(カルボキシメチルオキシサクシネート)、ジグリコール酸、オキシカルボン酸塩、EDTA(エチレンジアミン四酢酸)、DTPA(ジエチレントリアミン六酢酸)、クエン酸、ss−EDDS(ss−エチレンジアミンジサクシネート)、MGDA(メチルグリシン三酢酸塩)、GLDA(L−グルタミン酸二酢酸塩)などを用いることができる。また、洗浄力向上の目的で、ポリエチレンイミンへのEO(エチレンオキシド)付加物等の物質をソイルリリーシングエージェント(soil releasing agent)として併用してもよい。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例になんら限定されるものではない。なお、特に明記しない限り、実施例における部及び%は重量基準である。
<重量平均分子量の測定>
装置:東ソー製 高速GPC装置(HLC−8320GPC)
検出器:RI
カラム:東ソーTSK−GEL G−4000PW、G−3000PW
カラム温度:40℃
流速:0.5ml/min
検量線:創和科学株式会社製 POLYACRYLIC ACID STANDARD
溶離液:0.08Mリン酸水溶液
<残存モノマーの測定>
装置:Waters製 Aliance e−2695 システム
検出器:UV検出器(200nm)
カラム:昭和電工製 SHODEX RSpak DE−413L
カラム温度:40℃
流速:1.0ml/min
溶離液:0.1%リン酸水溶液
〔実施例1〕
温度計、攪拌機、還流冷却器を備えたSUS製反応器に、純水:289.5g、無水マレイン酸(MANと略する):147.0g(1.5mol)、48%NaOH水溶液:12.5g(0.15mol)、硫酸マグネシウム・七水和物:0.0254g(総仕込み量に対するMgの重量(ここで、総仕込み量とは、重合完結後の中和工程を含む、全ての投入物重量をいう。以下同様とする。)に換算すると3ppm)を仕込み、この水溶液を撹拌しながら90℃まで昇温させた。
次に、約90℃に保持された重合反応液中に、撹拌しながら、80%アクリル酸水溶液(以下、「80%AA」と略す」):315.0g(AAとして3.5mol)、15%過硫酸ナトリウム水溶液(以下、「15%NaPS」と略す):133.3g(NaPSとして、(メタ)アクリル酸系モノマーの総量の1モルに対して4.0g)、35%重亜硫酸ナトリウム水溶液(以下、「35%SBS」と略す):142.9g(SBSとして、(メタ)アクリル酸系モノマーの総量の1モルに対して10.0g)を、別々の滴下ノズルより、それぞれ滴下した。それぞれの滴下時間は、80%AAについては180分間、35%SBSについては175分間、15%NaPSについては185分間とした。滴下は連続的に行われ、滴下を通じて、各成分の滴下速度は一定とした。
80%AAの滴下終了後、60分間反応溶液を90℃に保持したまま撹拌し、その後純水:148.6gを添加し、(メタ)アクリル酸系重合体(1)の組成物を得た。この組成物の固形分濃度は42重量%であった。
結果を表1に示した。
〔比較例1〕
硫酸マグネシウム・七水和物:0.0254gを用いなかった以外は、実施例1と同様に行い、(メタ)アクリル酸系重合体(C1)の組成物を得た。
結果を表1に示した。
〔比較例2〕
硫酸マグネシウム・七水和物:0.0254gに代えて、硫酸銅(II)・五水和物:0.0153g(総仕込み量に対するCuの重量に換算すると3ppm)を用いた以外は、実施例1と同様に行い、(メタ)アクリル酸系重合体(C2)の組成物を得た。
結果を表1に示した。
〔比較例3〕
硫酸マグネシウム・七水和物:0.0254gに代えて、硫酸ニッケル(II)・六水和物:0.0160g(総仕込み量に対するNiの重量に換算すると3ppm)を用いた以外は、実施例1と同様に行い、(メタ)アクリル酸系重合体(C3)の組成物を得た。
結果を表1に示した。
〔比較例4〕
硫酸マグネシウム・七水和物:0.0254gに代えて、硫酸亜鉛・七水和物:0.0157g(総仕込み量に対するZnの重量に換算すると3ppm)を用いた以外は、実施例1と同様に行い、(メタ)アクリル酸系重合体(C4)の組成物を得た。
結果を表1に示した。
〔比較例5〕
硫酸マグネシウム・七水和物:0.0254gに代えて、硫酸ランタン・九水和物:0.0145g(総仕込み量に対するLaの重量に換算すると3ppm)を用いた以外は、実施例1と同様に行い、(メタ)アクリル酸系重合体(C5)の組成物を得た。
結果を表1に示した。
〔比較例6〕
硫酸マグネシウム・七水和物:0.0254gに代えて、硫酸セリウム(IV)・四水和物:0.0085g(総仕込み量に対するCeの重量に換算すると3ppm)を用いた以外は、実施例1と同様に行い、(メタ)アクリル酸系重合体(C6)の組成物を得た。
結果を表1に示した。
〔比較例7〕
硫酸マグネシウム・七水和物:0.0254gに代えて、硫酸アンモニウムマンガン(II)・六水和物:0.0254g(総仕込み量に対するMnの重量に換算すると3ppm)を用いた以外は、実施例1と同様に行い、(メタ)アクリル酸系重合体(C7)の組成物を得た。
結果を表1に示した。
Figure 0006177635
表1に示すように、第2族金属元素のイオンを用いた実施例1においては、金属イオンを用いない比較例1に比べて、得られる重合体の重量平均分子量Mwがより低減されており、且つ、残存モノマーの総量も低減されていることが判る。なお、実施例1における残存アクリル酸の量が比較例1における残存アクリル酸の量よりも若干増加しているが、その量は350ppmとごくわずかであり、残存モノマーの総量で見た場合には、実施例1における残存モノマーの総量に比べて大幅に低減できていることが判る。
また、表1に示すように、Cuイオンを用いた比較例2においては、得られる重合体の重量平均分子量Mwが実施例1と同レベルではあるが、残存モノマーの総量が実施例1に比べて大幅に増加してしまっていることが判る。
また、表1に示すように、Niイオン、Znイオン、Laイオン、Ceイオン、Mnイオンを用いた比較例3〜7においては、得られる重合体の重量平均分子量Mwが実施例1に比べて増加してしまっており、また、残存モノマーの総量も実施例1に比べて増加してしまっていることが判る。
本発明の(メタ)アクリル酸系重合体組成物、あるいは、本発明の製造方法によって得られる(メタ)アクリル酸系重合体組成物は、任意の適切な用途に用い得る。このような用途としては、例えば、凝集剤、増粘剤、粘着剤、接着剤、表面コーティング剤、無機繊維の架橋剤、有機繊維の架橋剤、架橋性組成物などが挙げられ、より具体的には、顔料分散剤、洗剤ビルダー、重金属捕捉剤、スケール防止剤、金属表面処理剤、染色助剤、染料定着剤、泡安定剤、乳化安定剤、インク染料分散剤、水性インク安定剤、塗料用顔料分散剤、塗料用シックナー、感圧接着剤、紙用接着剤、スティック糊、医療用接着剤、貼付剤用粘着剤、化粧パック用粘着剤、樹脂用フィラー分散剤、樹脂用親水化剤、記録紙用コーティング剤、インクジェット紙用表面処理剤、感光性樹脂用分散剤、帯電防止剤、保湿剤、肥料用バインダー、医薬錠剤用バインダー、樹脂相溶化剤、写真薬添加剤、化粧用調剤添加剤、整髪料助剤、ヘアスプレー添加剤、サンスクリーン組成物用添加剤などが挙げられる。

Claims (3)

  1. 1種以上の(メタ)アクリル酸系モノマーを重合して(メタ)アクリル酸系重合体の組成物を製造する方法であって、
    第2族金属元素のイオンが該組成物の全重量に対して0.1ppm〜1000ppmの含有割合で含まれるように、重合時に該第2族金属元素を共存させる、
    (メタ)アクリル酸系重合体組成物の製造方法。
  2. 前記第2族金属元素が、MgおよびCaから選ばれる少なくとも1種である、請求項1に記載の製造方法。
  3. 重合開始剤として、過硫酸塩および重亜硫酸塩を用いる、請求項1または2に記載の製造方法。
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