JP6183329B2 - スクラップ及び転炉スラグの処理方法 - Google Patents

スクラップ及び転炉スラグの処理方法 Download PDF

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Description

本発明は、転炉スラグを製鋼原料として再利用するために必要となる事前処理を行うスクラップ及び転炉スラグの処理方法に関する。
転炉の脱C処理で発生する転炉スラグは、生石灰(CaO)を含んでいる。転炉スラグに含まれる生石灰(CaO)は、完全に水和されたCa(OH)2の状態になっておらず、固まる際に膨張してしまうため、舗装材等に再利用することができない。
このような転炉スラグは、製鋼原料として利用するニーズがある。具体的には、転炉スラグに含有される石灰(CaO)成分を、溶銑脱Siまたは溶銑脱Pに必要な副原料として利用することができる。溶銑へ転炉スラグの吹込み(インジェクション)や投射を行うことで、効率よく脱Siまたは脱P反応を促進させることができる(特許文献1等)。
転炉スラグを吹込み、または投射するためには、転炉スラグが粉体状であり、かつ乾燥していることが必要となる。しかしながら、転炉スラグは、発生後、屋外に山積みされるのが一般的であり、雨天であれば湿潤となり、また、長期保管すれば一部塊状となる。
そのため、吹込みまたは投射をするためには、転炉スラグを破砕させて乾燥させる事前処理を行う必要がある。
特開2011−137196号公報
転炉スラグの事前処理を行う設備としては、竪型ローラミル、横型ハンマーミル、または横型ケージミルといった粉砕設備の内部に、加熱した気体を通気させて、破砕および乾燥を行う設備と、この破砕および乾燥を行う設備の前段または後段に設けられた乾燥設備によって構成された処理設備を用いるのが一般的である。
図1に、一般的な転炉スラグ処理設備を示す。この処理設備は、処理対象物20である転炉スラグを、エプロンコンベア21によって破砕乾燥機22の上方から投入し、破砕乾燥機22により粉状に粉砕する。破砕乾燥機22には、エアヒータ24から加熱した空気が通気されており(T3)、破砕乾燥機22によって粉砕と共に乾燥を行っている。図1の例では、破砕乾燥機22として、乾燥した空気が供給される竪型ローラミルが示されている。
破砕乾燥機22によって粉砕された粉状の転炉スラグは、破砕乾燥機22の下方から排出され、貯蔵設備25において貯蔵される。また、破砕乾燥機22で発生した粉塵は、破砕乾燥機22の上方から回収され、バグフィルタ式集塵機23に送られる(T1)。バグフィルタ式集塵機23は、粉塵回収後の空気(排気)を、ブロアを介してエアヒータ24に送る(T2)。
転炉スラグは、上述のような処理を経ることで、粉状に粉砕され、処理設備に投入前の水分が6質量%程度だったものが、貯蔵設備25においては、0.5質量%程度まで乾燥される。貯蔵設備25からの排気は、エアヒーター24に送られ再利用される(T4)。
ここで、転炉スラグの処理設備を、専用のプラントとして建設する場合には、費用が高額になるという問題がある。
本発明は、このような問題点に対してなされたものであり、専用のプラントを建設せずに、転炉スラグの事前処理をすることができる処理方法を提供することを目的とする。
本発明は、上記のような目的を達成するために、以下のような特徴を有している。
[1] 処理対象物を破砕する破砕機と、破砕機によって破砕された処理対象物を風力によって軽量物と重量物に選別する風力選別機と、風力選別機によって選別された重量物を鉄と非鉄に選別する磁気選別機と、処理対象物の乾燥を行う乾燥機を有し、
鉄を含むスクラップから鉄を選別するスクラップ処理と、転炉スラグの破砕および乾燥を行う転炉スラグ処理を切り替えて使用可能なスクラップ及び転炉スラグの処理設備。
[2] 処理対象物を破砕する破砕機と、破砕機によって破砕された処理対象物を風力によって軽量物と重量物に選別する風力選別機と、風力選別機によって選別された重量物を鉄と非鉄に選別する磁気選別機と、処理対象物の乾燥を行う乾燥機を有する処理設備を用いて、
鉄を含むスクラップから鉄を選別するスクラップ処理と、転炉スラグの破砕および乾燥を行う転炉スラグ処理とを切替えて行うスクラップ及び転炉スラグの処理方法。
本発明に係るスクラップ及び転炉スラグの処理設備および処理方法によれば、専用のプラントを建設せずに、既存のスクラップ処理設備を利用して、転炉スラグの事前処理(破砕および乾燥)を行うことができる。
一般的な転炉スラグ処理設備の構成を示す図である。 一般的なスクラップ処理設備の構成を示す図である。 本発明の実施の形態に係るスクラップ及び転炉スラグの処理設備の構成を示す図であり、転炉スラグ処理を行う状態を示している。 本発明の実施の形態に係るスクラップ及び転炉スラグの処理設備の構成を示す図であり、スクラップ処理を行う状態を示している。
以下、添付した図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
本発明に係るスクラップ及び転炉スラグの処理設備は、既存のスクラップ処理設備に、必要な処理設備を追加して、転炉スラグ処理設備としても利用できるように構成したことを特徴としている。
図2は、一般的なスクラップ処理設備の構成を示す図である。このスクラップ処理設備は、処理対象物10であるスクラップを、エプロンコンベア1によって破砕機2の上方から投入し、破砕機2によってスクラップを破砕する。図2の例では、破砕機2として横型ハンマーミルが示されている。
破砕機2により破砕されたスクラップは、固定式篩7に投入される。また、破砕機2によって発生した粉塵は、破砕機2の上方より回収され、サイクロン式集塵機5に投入される(T5)。サイクロン式集塵機5は、投入された粉塵をサイクロン式集塵機5の下方からダスト11として回収する。また、サイクロン式集塵機5でダスト11として回収されなかった、ダスト11よりも微細な粉塵は、湿式集塵機8に送られる(T8)。
固定式篩7によって篩い落とされた篩い目以下の大きさのスクラップは、ダスト11として回収される。固定式篩7によって篩い落とされなかった篩い目以上の大きさのスクラップは、風力選別機3に投入される。
風力選別機3では、投入されたスクラップを、風力により軽量物と重量物に選別する。具体的には、軽量物は、風力選別機3の上方に舞い上がって排出される。排出された軽量物は、サイクロン式集塵機6に投入され、サイクロン式集塵機6の下方からダスト11として回収される。また、サイクロン式集塵機6でダスト11として回収されなかった、ダスト11よりも微細な粉塵は、湿式集塵機8に送られる(T7)。
湿式集塵機8は、サイクロン式集塵機5、6より排出された微細な粉塵を、静電気力を利用して集塵し、集塵後の空気(排気)を風力選別機3に送る(T6)。
風力選別機3によって選別された重量物は、風力選別機3の下方から落下して回収される。回収された重量物は、磁気選別機4に投入される。磁気選別機4では、鉄14と非鉄13に選別されてそれぞれ回収される。
本発明に係るスクラップ及び転炉スラグの処理設備では、上記のような一般的なスクラップ処理設備に、転炉スラグの事前処理に必要最小限の構成を追加することで、転炉スラグの事前処理(破砕および乾燥)を行うことが可能な設備であり、スクラップ処理と転炉スラグ処理とを切替えて行うことができる。
図3は、本発明の実施の形態に係るスクラップ及び転炉スラグの処理設備の構成を示す図である。本発明の実施の形態に係るスクラップ及び転炉スラグの処理設備は、破砕機2、固定式篩7、風力選別機3、磁力選別機4、サイクロン式集塵機5および6、湿式集塵機8、乾燥機38、エアヒータ39、バグフィルタ式集塵機37、貯蔵設備40とを有している。なお、既存のスクラップ処理設備に追加した構成は、乾燥機38、バグフィルタ式集塵機37、エアヒータ39、貯蔵設備40である。
破砕機2は、処理対象物を破砕する。風力選別機3は、破砕機2によって破砕された処理対象物を風力によって軽量物と重量物に選別する。磁気選別機4は、風力選別機3によって選別された重量物を鉄と非鉄に選別する。乾燥機38は、処理対象物の乾燥を行う。図3の例では、破砕機2として横型ハンマーミルが示されているが、破砕機2としては、横型ハンマーミルの他、竪型ローラミルや横型ケージミルを用いることができる。
このように構成されたスクラップ及び転炉スラグの処理設備では、鉄を含むスクラップから鉄を選別するスクラップ処理と、転炉スラグの破砕および乾燥を行う転炉スラグ処理を切り替えて処理することが可能である。
転炉スラグ処理を行っている状態を示す図3と、スクラップ処理を行っている状態を示す図4を用いて、それぞれの処理における処理設備の動作を説明する。
図3に示すように、本発明の実施の形態に係るスクラップ及び転炉スラグの処理設備を用いて転炉スラグ処理を行う場合は、破砕機2、風力選別機3、サイクロン式集塵機5、6、バグフィルタ式集塵機37、乾燥機38、エアヒータ39、貯蔵設備40を稼動させ、磁気選別機4および湿式集塵機8を非稼動とする。
処理対象物20は、転炉スラグである。転炉スラグを、エプロンコンベア1によって破砕機2の上方から投入し、破砕機2によって転炉スラグを粉砕する。
破砕機2により粉砕された転炉スラグは、固定式篩7に投入される。また、破砕機2によって発生した粉塵は、破砕機2の上方より回収され、サイクロン式集塵機5に投入される(T11)。サイクロン式集塵機5は、投入された粉塵をサイクロン式集塵機5の下方に設置されたコンベア43を介して、乾燥機38に投入する。
乾燥機38は、エアヒータ39によって昇温された乾燥空気を用いて、転炉スラグを乾燥させ、乾燥後の転炉スラグを貯蔵設備40に排出する。乾燥機38からの排気は、バグフィルタ式集塵機37に送られる(T16)。
サイクロン式集塵機5で下方から回収されなかった微細な粉塵は、バグフィルタ式集塵機37に送られる(T20)。
固定式篩7によって篩い落とされた篩い目以下の大きさの転炉スラグは、コンベア43を介して乾燥機38に投入される。固定式篩7によって篩い落とされなかった篩い目以上の大きさの転炉スラグは、風力選別機3に投入される。
風力選別機3では、投入された転炉スラグを、風力により軽量物と重量物に選別する。具体的には、軽量物は、風力選別機3の上方に舞い上がって排出される。排出された軽量物は、サイクロン式集塵機6に投入され、サイクロン式集塵機6の下方からコンベア43を介して、乾燥機38に投入される。また、サイクロン式集塵機6で下方から回収されなかった微細な粉塵は、サイクロン式集塵機6の上方からバグフィルタ式集塵機37に送られる(T21)。
バグフィルタ式集塵機37は、サイクロン式集塵機5、6より排出された微細な粉塵を集塵して、貯蔵設備40に送る。サイクロン式集塵機5、6の上方から排出された軽量物は、乾燥機38に投入してもよいが、すでに十分に乾燥していると考えられるため、乾燥工程を経ずに貯蔵設備40に貯蔵することができる。バグフィルタ式集塵機37から排出される粉塵を集塵後の空気(排気)は、エアヒータ39に供給されて(T15)、乾燥機38に送られる。
風力選別機3によって選別された重量物は、風力選別機3の下方から落下して回収される。回収された重量物は、磁気選別機4に投入される。この処理設備を転炉スラグ処理設備として使用する際には、上述の通り、磁気選別機4を非稼動にするため、風力選別機3によって選別された重量物は、磁気選別機4によって選別されずに、投入されたものがそのまま回収される。回収された重量物41は、処理対象物20の山に戻され(T13)、破砕機2によって再び粉砕される。
なお、転炉スラグの事前処理時には、磁気選別機4の稼動させたままとしてもよい。磁気選別機4を稼動したままとすれば、転炉スラグに含まれる鉄成分を回収することができる。
次に、図4に示すように、本発明の実施の形態に係るスクラップ及び転炉スラグの処理設備を用いてスクラップ処理を行う場合は、破砕機2、風力選別機3、サイクロン式集塵機5、6、磁気選別機4および湿式集塵機8を稼動させ、バグフィルタ式集塵機37、乾燥機38、エアヒータ39、貯蔵設備40を非稼動とする。
処理対象物10は、鉄を含むスクラップである。スクラップを、エプロンコンベア1によって破砕機2の上方から投入し、破砕機2によってスクラップを粉砕する。
破砕機2により粉砕されたスクラップは、固定式篩7に投入される。また、破砕機2によって発生した粉塵は、破砕機2の上方より排出され、サイクロン式集塵機5に投入される。サイクロン式集塵機5は、投入された粉塵をサイクロン式集塵機5の下方に設置されたコンベア43を介して、ダストとして回収する。なお、ダストを回収する際には、乾燥機38および貯蔵設備40を用いず、図示しないダストの回収設備に回収する。
また、サイクロン式集塵機5で下方から回収されなかった微細な粉塵は、湿式集塵機8に送られる(T19)。
固定式篩7によって篩い落とされた篩い目以下の大きさスクラップは、コンベア43を介して、図示しないダスト回収設備に回収される。固定式篩7によって篩い落とされなかった篩い目以上の大きさのスクラップは、風力選別機3に投入される。
風力選別機3では、投入されたスクラップを、風力により軽量物と重量物に選別する。具体的には、軽量物は、風力選別機3の上方に舞い上がって排出される。排出された軽量物は、サイクロン式集塵機6に投入され、サイクロン式集塵機6の下方からコンベア43を介して、ダストとして回収される。また、サイクロン式集塵機6で下方から回収されなかった微細な粉塵は、サイクロン式集塵機36の上方から、湿式集塵機8に送られる(T18)。
湿式集塵機8は、サイクロン式集塵機5、6より回収された微細な粉塵を集塵して、粉塵集塵後の空気(排気)を、風力選別機3に供給する(T14)。
風力選別機3によって選別された重量物は、風力選別機3の下方から落下し、磁気選別機4に投入される。
磁気選別機4では、風力選別機3によって重量物として選別されたスクラップを、磁力を用いて鉄と非鉄に選別する。そして、選別された鉄と非鉄を図示しない回収設備により回収する。
このように、本発明においては、既存のスクラップ及び転炉スラグのスクラップ処理設備に必要最小限の設備を追加して、転炉スラグ処理設備として利用することで、専用のプラントを建設せずに済み、費用を大幅に削減することができる。
なお、本発明は、上記の実施の形態に限られるものではなく、種々の設計変更を行うことができる。例えば、スクラップ及び転炉スラグの処理設備を転炉スラグ処理設備として使用する場合には、エアヒータ39によって昇温された乾燥空気を、破砕機2やその他の設備に通気させるように構成してもよい。
1、21 エプロンコンベア
2 破砕機
3 風力選別機
4 磁気選別機
5、6 サイクロン式集塵機
7 固定式篩
8 湿式集塵機
10、20、30 処理対象物
11 ダスト
13 非鉄
14 鉄
22 破砕乾燥機
23、37 バグフィルタ式集塵機
24、39 エアヒータ
25、40 貯蔵設備
38 乾燥機
41 重量物
43 コンベア

Claims (1)

  1. 処理対象物を破砕する破砕機と、破砕機によって破砕された処理対象物を風力によって軽量物と重量物に選別する風力選別機と、風力選別機によって選別された重量物を鉄と非鉄に選別する磁気選別機と、処理対象物の乾燥を行う乾燥機を有するスクラップ処理設備を用いて、
    鉄を含むスクラップから鉄を選別するスクラップ処理では、前記破砕機と前記風力選別機と前記磁気選別機とを使用して前記乾燥機を使用せず、転炉スラグの破砕および乾燥を行う転炉スラグ処理では、前記破砕機と前記風力選別機と前記乾燥機とを使用して前記磁気選別機を使用せずに、
    鉄を含むスクラップから鉄を選別するスクラップ処理と、転炉スラグの破砕および乾燥を行う転炉スラグ処理とを切替えて行うスクラップ及び転炉スラグの処理方法。
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