JP6184919B2 - 撮影装置および方法 - Google Patents

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Description

本発明は、筐体内に配置された被写体を逐次的に複数回撮影する撮影装置および方法に関するものである。
従来、筐体内に被写体を配置し、筐体内に備えられた光源を用いて被写体に光を照射して、被写体を撮影する撮影システムが色々な分野で利用されている。このような撮影システムでは、主に被写体の種類に応じて撮影手法が使い分けられており、たとえば特許文献1〜特許文献3には、被写体からの化学発光光、蛍光または反射光もしくは被写体を透過した透過光を撮像素子により撮影して画像を生成する撮影システムが開示されている。
また、特許文献1においては、被写体から発せられる化学発光光や蛍光は微弱なものであるため、これらの光を撮影する際には逐次的に複数回の撮影を行い、その複数回の撮影によって得られた画像を累積的に加算した加算画像を生成することが提案されている。
特開2004−128546号公報 特願2014−050525号 特開2009−236846号公報 特開2011−114441号公報 特開2006−345317号公報 特開2006−41796号公報
ここで、上述したように逐次的に複数回の撮影を行う際、撮影毎の各露出時間をユーザの経験によって設定するようにしたのでは、適切な露出時間でない場合があり、露出時間が短すぎて十分な大きさの画像信号を得ることができなかったり、露出時間が長すぎて撮影効率の低下を招いたりする場合がある。
また、化学発光光を撮影する場合、試薬の褪色の影響によってその発光強度は時間の経過とともに減少する経時特性を有する。一方、蛍光を撮影する場合、試薬の褪色の影響はほとんどなく、発光強度はほぼ一定の大きさを保つ経時特性を有する。
このように化学発光光を撮影する場合と蛍光を撮影する場合とでは、撮影対象の光の経時変化が異なるので、逐次的に複数回の撮影を行う際、これらの光のそれぞれの撮影について、各撮影の露出時間を同じように設定したのでは、適切な画像を取得することができない場合がある。
特許文献1〜特許文献3においては、上述したような化学発光光と蛍光の経時特性を考慮して各撮影の露出時間を決定することは開示されていない。また、特許文献4〜特許文献6には、カメラによって連続撮影する際の露出制御について開示されているが、これらの文献にも、化学発光光と蛍光の経時特性を考慮して各撮影の露出時間を決定することは開示されていない。
本発明は、上記の問題に鑑み、試薬の褪色などによる光の経時変化を考慮した適切な露出時間とすることができる撮影装置および方法を提供することを目的とする。
本発明の撮影装置は、被写体を逐次的に複数回撮影する撮影部と、撮影の対象の光の情報を取得する撮影対象光情報取得部と、撮影対象光情報取得部によって取得された光の情報に基づいて、その光の経時特性に応じた上記撮影の露出時間の算出方法を選択し、その選択した露出時間の算出方法を用いて撮影毎の各露出時間を算出する露出時間算出部とを備え、撮影部が、露出時間算出部によって算出された撮影毎の各露出時間に基づいて撮影を行うことを特徴とする。
また、上記本発明の撮影装置においては、逐次的に撮影された各画像を加算する画像処理部と、画像処理部において加算された加算画像を表示させる表示制御部とを備えることができる。
また、露出時間算出部は、撮影の対象の光が化学発光である場合には、化学発光の経時特性を表した関数の積分を行い、各撮影における積分値が等しくなる撮影毎の各露出時間を算出することができる。
また、上記関数として、指数関数を用いることができる。
また、露出時間算出部は、撮影の対象の光が蛍光である場合には、各撮影の各露出時間を同じにすることができる。
また、被写体の撮影の際に用いられる試薬の情報を取得する試薬情報取得部をさらに設け、露出時間算出部は、光の情報および試薬の情報に基づいて、撮影の露出時間の算出方法を選択し、その選択した露出時間の算出方法を用いて撮影毎の各露出時間を算出することができる。
また、露出時間算出部は、光の情報および試薬の情報と撮影の露出時間の算出方法とを対応付けたテーブルを備えることができる。
また、撮影部は、逐次的な撮影の前にプレ撮影を行うことができ、露出時間算出部は、プレ撮影によって取得された画像に基づいて、撮影毎の各露出時間を決定することができる。
また、露出時間算出部は、各撮影における各画像の信号増加量または各撮影における各画像の信号増加量の加算値が予め設定された目標信号量となる撮影毎の各露出時間を算出することができる。
また、表示制御部は、全ての撮影の露出時間を加算した総撮影時間を表示させることができる。
本発明の撮影方法は、被写体を逐次的に複数回撮影する撮影方法において、撮影の対象の光の情報を取得し、その取得した光の情報に基づいて、その光の経時変化に応じた上記撮影の露出時間の算出方法を選択し、その選択した露出時間の算出方法を用いて撮影毎の各露出時間を算出し、その算出した撮影毎の各露出時間に基づいて撮影を行うことを特徴とする。
本発明の撮影装置および方法によれば、被写体を逐次的に複数回撮影する際、撮影対象の光の情報を取得し、その取得した光の情報に基づいて、その光の経時特性に応じた上記撮影の露出時間の算出方法を選択し、その選択した露出時間の算出方法を用いて撮影毎の各露出時間を算出するようにしたので、すなわち、化学発光光や蛍光などの撮影対象の光の経時特性に応じてその撮影の露出時間の算出方法を切り替えることができるので、ユーザの経験によらず、試薬の褪色などによる光の経時変化を考慮した適切な露出時間を自動的に算出することができる。
本発明の撮影装置の一実施形態を用いた撮影システムの概略斜視図 本発明の撮影装置の一実施形態の内部構成を示す概略断面図 本発明の撮影装置の一実施形態の概略ブロック図である。 化学発光光及び蛍光の経時特性を示すグラフ 本発明の撮影装置の第1の実施形態を用いた撮影システムの作用を説明するためのフローチャート 図3に示す撮影装置の変形例を示す概略ブロック図 本発明の撮影装置の第2の実施形態を用いた撮影システムの作用を説明するためのフローチャート
以下、本発明の撮影装置および方法の第1の実施形態を用いた撮影システム1について、図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、本実施形態の撮影システムを示す概略斜視図であり、図2は、本実施形態の撮影装置の内部構成を示す概略断面図であり、図3は、本実施形態の撮影システムを示す概略ブロック図である。
本実施形態の撮影システム1は、図1および図2に示されるように、暗箱10および撮影制御装置100を備えている。
暗箱10は、扉14を有する筐体12、被写体Sが設置されるステージ16、撮影部20、レンズ部22、落射光源部24、透過光源部26および被写体観察用モニタ50を備えている。
筐体12は、略直方体に形成された中空部18を有するものであって、内部に被写体Sが配置されるステージ16が設けられている。また、筐体12には、図1に示す扉14が開閉可能に取り付けられており、ユーザは、扉14を開けステージ16上に被写体Sを配置した後、扉14を閉めることで、筐体12内に被写体Sを収容することができる。筐体12は中空部18内に外光が入らない暗箱を構成している。ステージ16は、透過光源部26からの光を透過する材料から形成されている。
撮影部20は、筐体12の上面に固定されており、例えば冷却CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサやCMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)イメージセンサ等の撮像素子を含み、被写体Sを反射した光、被写体Sから発せられた光または被写体Sを透過した光を検出して画像信号を生成する。撮影部20において生成された画像信号は、たとえば増幅処理が施された後、撮影制御装置100に出力される。
撮影部20にはレンズ部22が取り付けられている。レンズ部22は、たとえば複数のレンズを含み、被写体Sにフォーカスを合わせるために、レンズは矢印Z方向に移動可能に設けられている。また、レンズ部22は、たとえば絞りおよび励起光カットフィルタなどの光学素子も含み、検出する光の光量や波長を調整する。
落射光源部24および透過光源部26はそれぞれ、たとえば蛍光撮影用の励起光源および白色光源を有し、撮影制御装置100の制御により必要に応じて光源を切り替えられるように構成されている。たとえば蛍光標識された被写体Sから発せられた蛍光を検出する撮影を行う場合には、落射光源部24または透過光源部26から励起光が被写体Sへ照射され、被写体Sからの反射光を検出する撮影を行う場合には、落射光源部24から白色光が被写体Sへ照射され、被写体Sを透過した透過光を検出する撮影を行う場合には、透過光源部26から白色光が被写体Sへ照射される。
被写体観察用モニタ50は、筺体12の上部に設けられた小型カメラ(図示省略)で撮影したステージ16上の様子を表示するものである。これにより、ステージ16上に配置された被写体Sの位置やステージ16の高さを確認し、被写体Sが撮影に適した配置になるように被写体の位置やステージの高さを調整することが可能である。
撮影制御装置100は、たとえばパーソナルコンピュータからなるものであり、制御装置本体102、入力部104および表示部106を備えている。撮影制御装置100は、暗箱10の撮影部20、落射光源部24および透過光源部26の動作を制御するものであり、暗箱10は、撮影制御装置100によって制御されて被写体Sを撮影するものである。なお、本実施形態においては、暗箱10内の撮像部20と、撮影制御装置100における撮影対象光情報取得部110および露出時間算出部112とから本発明の撮影装置が構成されている。
ここで、本実施形態の撮影システム1は、被写体Sから発せられた化学発光光や蛍光を撮影するものであるが、これらの光は微弱なものである。そこで、本実施形態の撮影システム1は、化学発光光や蛍光を撮影する際には、逐次的に複数回の撮影を行い、その複数回の撮影によって得られた画像を累積的に加算した加算画像を生成する。したがって、本実施形態の撮影制御装置100は、化学発光光や蛍光を撮影する際には、上述したように逐次的に複数回の撮影が行われるように暗箱10の撮影部20を制御するものである。
制御装置本体102は、図3に示すように、画像処理部108、撮影対象光情報取得部110、露出時間算出部112および制御部114を備えている。
画像処理部108は、撮影部20から出力された画像信号が入力され、その画像信号に必要な信号処理(例えばノイズ除去処理やシャープネス処理等)を施すものである。また、本実施形態の画像処理部108は、被写体から発せられた化学発光光や蛍光を撮影する際には、撮影部20において逐次的に撮影された各画像の画像信号を累積的に加算して加算画像データを生成するものである。なお、各画像の画像信号を累積的に加算するとは、たとえば1回目の撮影の画像信号をG1、2回目の撮影の画像信号をG2、3回目の撮影の画像信号をG3とした場合、G1+G2を加算画像として算出したり、G1+G2+G3を加算画像として算出したりすることをいう。
撮影対象光情報取得部110は、撮影対象の光の情報として、被写体Sの撮影手法の情報を取得するものである。被写体Sの撮影手法の情報は、ユーザによって入力部104を用いて入力されるものである。なお、撮影手法としては、化学発光光の撮影や蛍光の撮影があるが、後で詳述する。
露出時間算出部112は、撮影対象光情報取得部110によって取得された撮影手法の情報に基づいて、上述した逐次的な複数回の撮影を行う場合における撮影毎の各露出時間の算出方法を選択し、その選択した露出時間の算出方法を用いて撮影毎の各露出時間を算出するものである。露出時間算出部112については、後で詳述する。
制御部114は、たとえばCPU(Central Processing Unit)およびROM(Read Only Memory)などを備えている。制御部114は、暗箱10内の各部および撮影制御装置100の動作を統括的に制御するものである。また、制御部114は、表示制御部115を備えており、この表示制御部115によって上述した加算画像などが表示部106に表示される。
表示部106は、例えばCRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイや液晶ディスプレイなどの表示装置で構成され、上述したように画像処理部108で生成された加算画像を表示するものである。また、表示部106は、暗箱10の各部に各種の設定を行ったり指示を与えたりするための設定画面も表示するものである。
入力部104は、マウスやキーボードなどを備えたものである。入力部104は、ユーザは、入力部104を用いて、暗箱10内の各部に各種の設定を行ったり指示を与えたりする。ユーザは、この入力部104を用いて、たとえば撮影手法の情報および使用する試薬名などの情報を設定入力する。設定入力された情報は、たとえば制御部114内にある記憶部(図示省略)に記憶される。
本実施形態の撮影システム1は、上記の構成を有することで、被写体の種類や撮影の目的に応じて4つの撮影手法による撮影が可能である。4つの撮影手法としては、被写体から発せられる化学発光光を検出する撮影手法(以下、第1の撮影手法という)、被写体から発せられる蛍光を検出する撮影手法(以下、第2の撮影手法という)、被写体を反射した反射光を検出する撮影手法(以下、第3の撮影手法という)、および被写体を透過した透過光を検出する撮影手法(以下、第4の撮影手法という)がある。なお、本実施形態における撮影手法は、化学発光光、蛍光、反射光または透過光などといった撮影対象の光の種類によって決まるものである。
第1の撮影手法では、化学反応によって励起した被写体分子が基底状態に戻る際、エネルギーを光として放出する現象(化学発光或いはケミルミネッセンス)が利用される。これにより、例えば遺伝子解析、疾患および老化に関する生体組織の検査および研究、並びに有機化合物および高分子化合物の劣化評価などを行うことが可能である。たとえば化学発光基質と接触すると化学発光を起こす標識物質で被写体中の撮影対象物質を標識し、その後、化学発光基質をその標識物質と接触させることで、化学発光光を生じさせることができる。なお、第1の撮影手法では、落射光源部24及び透過光源部26からの光照射は行わない。
第2の撮影手法では、落射光源部24または透過光源部26から励起光が照射され、被写体中の撮影対象物質を標識している蛍光物質からの蛍光が検出される。第2の撮影手法の被写体としては、例えば蛍光標識されかつ電気泳動によって分離されたDNA(deoxyribonucleic acid)断片を含むゲル支持体が挙げられる。本撮影システム1を用いれば、そのゲル支持体中のDNA断片の分布を画像化して評価することが可能となる。
第3の撮影手法では、落射光源部24から照明光としてたとえば白色光が照射され、その照明光の被写体での反射光が検出される。これにより、写真などの反射原稿を光電的に読み取ってデジタル画像を得ることができる。また、第4の撮影手法では、透過光源部26から照明光としてたとえば白色光が照射され、その照明光の被写体を透過した透過光が検出される。これにより、フィルムなどの透過原稿を光電的に読み取ってデジタル画像を得ることができる。
ここで、本実施形態の撮影システム1においては、上述した第1の撮影手法のように化学発光光を撮影したり、第2の撮影手法のように蛍光を撮影する場合、被写体Sを逐次的に複数回撮影するが、この際、撮影毎の各露出時間をユーザの経験によって設定するようにしたのでは、適切な露出時間でない場合があり、露出時間が短すぎて十分な大きさの画像信号を得ることができなかったり、露出時間が長すぎて撮影効率の低下を招いたりする場合がある。
また、上述した第1の撮影手法のように化学発光光を撮影する場合、試薬の褪色の影響によってその発光強度は時間の経過とともに減少する経時特性を有する。一方、上述した第2の撮影手法のように蛍光を撮影する場合、試薬の褪色の影響はほとんどない。
図4Iは、化学発光光の発光強度の経時特性を示すグラフであり、図4IIは蛍光の発光強度の経時特性を示すグラフである。図4Iに示されるように、化学発光光の発光強度は、指数関数的にすなわちy=yα・exp(−k・t)(yαおよびkは正の定数)に従って減衰する場合が多い。これは、化学発光光の強度が、化学反応の進行に伴い励起状態にある反応物の濃度が減少するのに従って減少するためである。yαおよびkは、化学発光を生じる物質によって決まる。
一方、図4IIに示されるように、蛍光の発光強度は、ほとんど減衰せず、励起光が供給される限り、理想的にはy=yβ(yβは正の定数)の一定値に保たれる。これは、蛍光が、蛍光物質の破壊を伴わず発生するためである。yβは蛍光物質によって決まる。蛍光も、物質の種類によっては減衰する場合もあるが、この場合でも時間経過に対する発光強度の減衰率は化学発光光の場合に比べ小さい。したがって、この場合には、蛍光の経時特性を一次関数y=−a・t+yγ(aおよびyγは正の定数)で近似すればよい。
このように第1の撮影手法と第2の撮影手法とでは、撮影対象の光の経時変化が異なるので、逐次的に複数回の撮影を行う際、これらの撮影手法のそれぞれについて、各撮影の露出時間を同じように設定したのでは、適切な画像を取得することができない場合がある。
また、本実施形態の撮影システム1のように、複数回の撮影によって取得された画像を累積的に加算して加算画像を生成する場合、加算対象の画像の枚数が多くなるほど各画像に含まれるノイズも増加するので画質が劣化してしまう。したがって、加算対象の画像の枚数は、できるだけ少ない枚数であって、かつ加算画像の画像信号が充分な大きさとなる枚数であることが望ましい。
そこで、本実施形態の撮影システム1では、露出時間算出部112が、撮影手法に応じて撮影毎の露出時間の算出方法を切り替えることによって、上述したような試薬の褪色による光の経時変化を考慮した露出時間であって、かつ所望の撮影回数で終了するような露出時間を算出する。
具体的には、本実施形態の露出時間算出部112には、図4Iに示すような化学発光光の経時特性を近似した減衰関数が予め設定されており、露出時間算出部112は、この減衰関数に基づいて撮影毎の各露出時間を算出する。露出時間算出部112は、たとえば、撮影手法が第1の撮影手法である場合には、図4Iに示すような化学発光光の経時特性を近似した減衰関数を読み出して積分し、各撮影における積分値が等しくなるように撮影毎の各露出時間を算出する。なお、減衰関数としては、減少指数関数に限らず、傾きが負の一次関数でもよい。また、ここでいう積分値とは、図4Iに示す関数における所定の撮影区間の長さを露出時間とし、その露出時間の長さだけ上記減衰関数を積分した値である。
一方、露出時間算出部112は、撮影手法が第2の撮影手法である場合には、試薬の褪色の影響が微小であるため、撮影毎の各露出時間を同じにする。具体的には、所望の総撮影時間を所望の撮影回数で除算した値を撮影毎の各露出時間として算出する。
なお、第3及び第4の撮影手法の場合には、適切な露出時間の値は、照明光の強度およびステージの反射率または透過率に依存し、被写体によってはほとんど変わらない。したがって、露出時間は予め設定された値が用いられ、撮影回数についても、第1および第2の撮影手法のような複数回の撮影は行わず、1回の撮影が行われる。
次に、本実施形態の撮影システム1の作用について、図5に示すフローチャートを参照しながら説明する。なお、本実施形態の撮影システム1は、化学発光光および蛍光を逐次的に複数回撮影する際における撮影毎の露出時間の算出方法に特徴を有するものであるため、その点を中心に説明する。
まず、ユーザによって入力部104を用いて撮影手法の情報が設定入力され、その設定入力された撮影手法の情報は撮影手法取得部110によって取得される(S10)。
次に、ユーザによって入力部104を用いて総撮影時間と所望の撮影回数とが設定入力され、その設定入力された総撮影時間と所望の撮影回数とは露出時間算出部112によって取得される(S12)。総撮影時間とは、1回目の撮影の撮影開始から最後の回の撮影終了までの時間であり、所望の撮影回数とは、加算画像のノイズの量が所望の範囲内に抑えられると思われる撮影回数である。
そして、露出時間算出部112は、撮影対象光情報取得部110によって取得された撮影手法の情報に基づいて、複数回の撮影における撮影毎の各露出時間の算出方法を選択し、その選択した露出時間の算出方法と、ユーザによって設定入力された総撮影時間および所望の撮影回数とに基づいて、撮影毎の各露出時間を算出する(S14)。
具体的には、露出時間算出部112は、撮影手法の情報が第1の撮影手法を示す情報である場合には、上述したように予め設定された化学発光光の経時特性を近似した減衰関数を読み出して積分し、ユーザによって設定入力された撮影回数の各撮影における積分値が等しくなるように撮影毎の各露出時間を算出する。
一方、露出時間算出部112は、撮影手法の情報が第2の撮影手法を示す情報である場合には、設定入力された総撮影時間を設定入力された撮影回数で除算した値を撮影毎の各露出時間として算出する。すなわち、第2の撮影手法の場合には、蛍光の発光強度は時間の経過によってほとんど変化しないので、上述したように総撮影時間を撮影回数で除算した値を撮影毎の各露出時間として各露出時間を同じにすることによって、各撮影の画像の信号増加量はほぼ同じになる。
露出時間算出部112によって算出された撮影毎の露出時間は制御部114に出力され、制御部114は、入力された撮影毎の露出時間に基づいて撮影部20に制御信号を出力する。撮影部20は、入力された制御信号に基づいて複数回の撮影を行い、撮影された画像信号は画像処理部108に順次出力される(S16)。画像処理部108は、順次入力された画像信号を累積的に加算して加算画像信号を生成し、その加算画像信号を表示制御部115に出力する(S18)。
表示制御部115は、入力された加算画像信号に基づいて表示制御信号を生成し、その表示制御信号を表示部106に出力することによって表示部106に加算画像を表示させる(S20)。なお、表示部106に表示させる加算画像としては、撮影した全ての画像を加算した加算画像のみを表示させるようにしてもよいし、1回目の撮影の画像や撮影毎に生成される加算画像も表示させるようにしてもよい。すなわち、たとえば3回の撮影を行う場合には、1回目の撮影画像と、1回目の撮影画像と2回目の撮影画像を加算した加算画像と、1回目の撮影画像と2回目の撮影画像と3回目の撮影画像を加算した加算画像とを並べて表示させるようにしてもよい。
なお、上記実施形態の撮影システム1において、図6に示すように、試薬情報取得部116をさらに設け、露出時間算出部112が、試薬情報取得部116によって取得された試薬の情報に基づいて、撮影毎の露出時間の算出方法を選択し、その選択した露出時間の算出方法を用いて撮影毎の各露出時間を算出するようにしてもよい。試薬の情報は、ユーザによって入力部104を用いて設定入力されるものであり、たとえば化学発光光を撮影する場合には化学発光に関与する物質(たとえば化学発光基質)の情報であり、蛍光を撮影する場合には蛍光物質の情報である。
具体的には、たとえば下表1のような、撮影手法および試薬の情報と撮影毎の露出時間を算出する際に用いる関数とを対応付けたテーブルを露出時間算出部112に予め設定しておき、露出時間算出部112が、撮影対象光情報取得部110によって取得された撮影手法の情報と試薬情報取得部116によって取得された試薬の情報とに基づいて、テーブルを参照して対応する関数を取得し、その関数を用いて上記と同様にして撮影毎の各露出時間を算出するようにしてもよい。なお、テーブルに設定される関数としては、その関数を表す数式を設定するようにしてもよいし、指数関数や定数関数や一次関数などといった関数の種類とその関数の係数をテーブルに設定しておくようにしてもよい。
たとえば項目No.1は、第1の撮影手法で試薬名の設定がない場合であり、この場合、露出時間算出部112は、減衰関数Fを取得し、この減衰関数Fを用いて撮影毎の各露出時間を算出する。また、たとえば項目No.5は、第2の撮影手法と試薬名として蛍光物質名Bが設定入力された場合であり、この場合、露出時間算出部112は、減衰関数Gを取得し、この減衰関数Gを用いて撮影毎の各露出時間を算出する。
なお、表1のテーブルについては、ユーザによる項目の追加及び変更が可能であることが好ましい。例えば、指数近似を線形近似に変更したり、線形近似の傾きを変更したり、新たな項目を追加したりすることが考えられる。入力部104を用いて表1のテーブルの内容を変更できれば、たとえば広範な試薬に対応可能となり、また光源の劣化により照明光の光量が変化したような場合に、光源の劣化も考慮した減衰関数または定数関数で照明光の経時特性を近似することが可能となる。
また、上記の実施形態では、化学発光光の経時特性を指数関数で近似したが、褪色が少ない場合には一次関数で近似してもよい。
次に、本発明の撮影装置および方法の第2の実施形態を用いた撮影システムについて説明する。第2の実施形態の撮影システムは、装置の概略構成は第1の実施形態と同様であるが、撮影毎の露出時間の算出方法が第1の実施形態とは異なる。以下、第1の実施形態と異なる点を中心に説明する。
第1の実施形態の撮影システムにおいては、ユーザが所望の撮影回数と総撮影時間とを設定入力し、これらと予め設定された減衰関数とに基づいて撮影毎の各露出時間を算出するようにしたが、第2の実施形態の撮影システムにおいては、本撮影の前にプレ撮影を行い、露出時間算出部112が、このプレ撮影によって取得された画像に基づいて、撮影毎の各露出時間を算出する際に用いる減衰関数を決定し、その減衰関数とユーザによって設定入力された各撮影の目標信号量および所望の撮影回数とに基づいて、撮影毎の各露出時間を算出する。
なお、上記本撮影とは、被写体の解析及び分析用の画像を得るために行う撮影を意味し、プレ撮影とは、本撮影の露出時間を決めるための情報を得るために事前に行う撮影を意味する。プレ撮影は、たとえば撮影手法とプレ撮影の露出時間とが対応付けられたテーブルを参照して、指定された撮影手法に応じたプレ撮影の露出時間を取得し、この露出時間で撮影を行うことにより実施される。以下、図7に示すフローチャートを参照しながら、第2の実施形態の撮影システムの作用について説明する。
まず、ユーザによって入力部104を用いて撮影手法の情報が設定入力され、その設定入力された撮影手法の情報は撮影対象光情報取得部110によって取得される(S20)。
次に、ユーザによって入力部104を用いて所望の撮影回数と各撮影の画像信号の目標信号量が設定入力され、その設定入力された所望の撮影回数と各撮影の目標信号量は露出時間算出部112によって取得される(S22)。各撮影の画像信号の目標信号量とは、各撮影において取得したい信号量の目標値であって、ユーザによって任意に設定される値である。
次いで、撮影制御装置100の制御部114から出力された制御信号に基づいて撮影部20が制御され、プレ撮影が行われる(S24)。プレ撮影によって取得された画像信号は、露出時間算出部112に出力される。
露出時間算出部112は、撮影対象光情報取得部110によって取得された撮影手法の情報に基づいて、その撮影手法に応じた関数を読み出し、プレ撮影によって取得された画像信号に基づいて上記関数の初期値を決定し、その決定した関数と、ユーザによって設定入力された所望の撮影回数および各撮影の目標信号量とに基づいて、撮影毎の各露出時間を算出する(S26)。
具体的には、露出時間算出部112は、撮影手法の情報が第1の撮影手法を示す情報である場合には、上述したような予め設定された化学発光光の経時特性を近似した減衰関数y=yα・exp(−k・t)を読み出す。そして、プレ撮影によって取得された画像信号をプレ撮影の露出時間で除算することによって単位時間当たりの信号値を取得し、この信号値をyαとして減衰関数を決定する。なお、減衰関数における係数kは予め設定されているものとする。また、上述したように試薬の情報に応じて係数kを設定するようにしてもよい。
また、単位時間当たりの信号値を算出する際のプレ撮影の画像信号としては、画像中の最大値、代表値、平均値または最頻値を用いることができる。もしくはプレ撮影によって取得された画像内の所定の関心領域内の最大値、代表値、平均値または最頻値を用いるようにしてもよい。関心領域は、たとえば表示部106に表示されたプレ撮影の画像を見ながらユーザが入力部104を用いて指定するようにしてもよいし、被写体のうち重要な領域を自動で検出し、その検出した領域を関心領域としてもよい。
そして、露出時間算出部112は、上述したようにして決定した減衰関数を用いて、各撮影による信号増加量が、ユーザによって設定入力された目標信号量となる露出時間をそれぞれ算出する。
一方、露出時間算出部112は、撮影手法の情報が第2の撮影手法を示す情報である場合には、プレ撮影によって取得された画像信号をプレ撮影の露出時間で除算することによって単位時間当たりの信号値を取得し、各撮影について、ユーザによって設定入力された目標信号量を上記単位時間当たりの信号値によって除算することによって、撮影毎の各露出時間をそれぞれ算出する。
露出時間算出部112によって算出された撮影毎の露出時間は制御部114に出力され、制御部114は、入力された撮影毎の露出時間に基づいて撮影部20に制御信号を出力する。撮影部20は、入力された制御信号に基づいて複数回の撮影を行い、撮影された画像信号は画像処理部108に順次出力される(S28)。画像処理部108は、順次入力された画像信号を累積的に加算して加算画像信号を生成し、その加算画像信号を表示制御部115に出力する(S30)。
表示制御部115は、入力された加算画像信号に基づいて表示制御信号を生成し、その表示制御信号を表示部106に出力することによって表示部106に加算画像を表示させる(S32)。
なお、上記第2の実施形態の撮影システムにおいては、各撮影における各画像の信号増加量が、予め設定された目標信号量となるように各撮影の各露出時間を算出するようにしたが、これに限らず、各撮影における各画像の信号増加量の加算値が、予め設定された目標信号量となるように各撮影の各露出時間を算出するようにしてもよい。
また、上記第2の実施形態の撮影システムにおいては、全て撮影の露出時間を加算した総撮影時間を算出し、表示制御部115が、その総撮影時間を表示部106に表示させるようにしてもよい。また、上記第1の実施形態の撮影システムにおいても、表示制御部115が、設定入力された総撮影時間を表示部106に表示させるようにしてもよい。
また、上記第2の実施形態の撮影システムにおいては、プレ撮影を行う際、ビニングを行うことによって感度を高めることが望ましい。このようにビニングを行う際、プレ撮影の単位時間当たりの信号値を用いて、下式1に基づいて本撮影における初期の単位時間当たりの信号値Qに換算される。なお、下式1におけるBはプレ撮影におけるビニング数であり、Bは本撮影におけるビニング数であり、Qはプレ撮影の画像信号、Tはプレ撮影の露出時間である。
また、上記第2の実施形態の撮影システムにおいては、減衰関数の係数kとして予め設定された値を用いるようにしたが、プレ撮影を2回行い、この2回のプレ撮影によって取得された画像信号を用いて、下式2に基づいて係数kを算出するようにしてもよい。なお、下式2におけるQp1は1回目のプレ撮影の単位時間当たりの信号値であり、Qp2は2回目のプレ撮影の単位時間当たりの信号値であり、Tは1回目のプレ撮影の時点から2回目のプレ撮影の時点までの時間である。このようにプレ撮影を2回行うことによって、たとえば新しい試薬を用いた場合など経時特性が不明なものを撮影する場合にも、係数kを適切に設定することができる。
1 撮影システム
10 暗箱
12 筐体
14 扉
16 ステージ
18 中空部
20 撮影部
22 レンズ部
24 落射光源部
26 透過光源部
50 被写体観察用モニタ
100 撮影制御装置
102 制御装置本体
104 入力部
106 表示部
108 画像処理部
110 撮影対象光情報取得部
112 露出時間算出部
114 制御部
115 表示制御部
116 試薬情報取得部

Claims (13)

  1. 被写体を逐次的に複数回撮影する撮影部と、
    前記撮影の対象の光の種類を示す情報を取得する撮影対象光情報取得部と、
    複数種類の光のそれぞれの強度の経時特性に応じた前記撮影の露出時間の算出方法が予め設定され、前記撮影対象光情報取得部によって取得された光の種類を示す情報に基づいて、前記予め設定された複数の露出時間の算出方法のうちのいずれか1つの露出時間の算出方法を選択し、該選択した露出時間の算出方法を用いて前記撮影毎の各露出時間を算出する露出時間算出部とを備え、
    前記撮影部が、前記露出時間算出部によって算出された撮影毎の各露出時間に基づいて前記撮影を行うことを特徴とする撮影装置。
  2. 前記逐次的に撮影された各画像を累積的に加算する画像処理部と、
    前記画像処理部において加算された加算画像を表示させる表示制御部とを備えた請求項1記載の撮影装置。
  3. 前記露出時間算出部が、前記撮影の対象の光が化学発光である場合には、前記化学発光の強度の経時特性を表した関数の積分を行い、前記各撮影における積分値が等しくなる前記撮影毎の各露出時間を算出するものである請求項1または2記載の撮影装置。
  4. 前記関数が、指数関数である請求項3記載の撮影装置。
  5. 前記露出時間算出部が、前記撮影の対象の光が蛍光である場合には、前記各撮影の各露出時間を同じにする請求項1から4いずれか1項記載の撮影装置。
  6. 前記被写体の撮影の際に用いられる試薬の種類を示す情報を取得する試薬情報取得部を備え、
    前記露出時間算出部が、前記光の種類を示す情報および前記試薬の種類を示す情報に基づいて、前記撮影の露出時間の算出方法を選択し、該選択した露出時間の算出方法を用いて前記撮影毎の各露出時間を算出する請求項1から5いずれか1項記載の撮影装置。
  7. 前記露出時間算出部が、前記光の種類を示す情報および前記試薬の情報と前記撮影の露出時間の算出方法とを対応付けたテーブルを備えた請求項6記載の撮影装置。
  8. 前記撮影部が、前記逐次的な撮影の前にプレ撮影を行い、
    前記露出時間算出部が、前記プレ撮影によって取得された画像に基づいて、前記撮影毎の各露出時間を決定する請求項1または2記載の撮影装置。
  9. 前記露出時間算出部が、前記各撮影における各画像の信号増加量または前記各撮影における各画像の信号増加量の加算値が予め設定された目標信号量となる前記撮影毎の各露出時間を算出する請求項8記載の撮影装置。
  10. 前記表示制御部が、全ての前記撮影の露出時間を加算した総撮影時間を表示させる請求項2記載の撮影装置。
  11. 被写体を逐次的に複数回撮影する撮影方法において、
    前記撮影の対象となり得る複数種類の光のそれぞれの強度の経時特性に応じた前記撮影の露出時間の算出方法を予め設定し、
    前記撮影の対象の光の種類を示す情報を取得し、
    該取得した光の種類を示す情報に基づいて、前記予め設定された複数の露出時間の算出方法のうちのいずれか1つの露出時間の算出方法を選択し、該選択した露出時間の算出方法を用いて前記撮影毎の各露出時間を算出し、
    該算出した撮影毎の各露出時間に基づいて前記撮影を行うことを特徴とする撮影方法。
  12. 前記撮影の対象の光の種類を示す情報が、化学発光光であることを示す情報または蛍光であることを示す情報であることを特徴とする請求項1記載の撮影装置。
  13. 前記露出時間算出部が、前記選択した露出時間の算出方法と、設定入力された総撮影時間および撮影回数とに基づいて、前記撮影毎の各露出時間を算出することを特徴とする請求項1記載の撮影装置。
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