JP6188080B2 - 冷蔵庫 - Google Patents

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Description

本発明は、仕切板を横設した断熱箱体の外箱の内面に放熱パイプを配した冷蔵庫に関する。
従来の冷蔵庫は特許文献1、2に開示されている。特許文献1の冷蔵庫は樹脂成形品の内箱と金属製の外箱との間に発泡断熱材を充填した断熱箱体を備えている。断熱箱体内には複数の貯蔵室に仕切る仕切板が横設される。仕切板の側面及び内箱には互いに対向する開口部が設けられ、内箱と外箱との間に供給される発泡断熱材が開口部を介して仕切板の内部に充填される。これにより、仕切板内に予め成形断熱材を収納する必要がなく、冷蔵庫の部品点数削減及び組立性向上を図ることができる。
また、特許文献2の冷蔵庫は外箱の側面を形成する側面板の内面に放熱パイプが配される。放熱パイプは上下方向に延びて蛇行により前後方向に並設される。放熱パイプと側面板との間には熱伝導性接着剤が設けられる。放熱パイプの放熱は熱伝導性接着剤及び外箱を介して行われる。
図13は外箱の側面板の内面に放熱パイプを配し、外箱と内箱との間に充填される発泡断熱材を仕切板の内部に充填する従来の冷蔵庫の上面断面図を示している。同図において、仕切板を通る水平断面を示している。金属製の外箱3の側面板3aには上下方向に延びて蛇行により前後方向に並設される放熱パイプ15が接して配される。放熱パイプ15はアルミニウムテープ等の粘着テープ21により側面板3aに固定される。
前面を開口した樹脂成形品の内箱4は外箱3に対して所定の断熱厚さを隔てて配置される。仕切板10の前端部には補強部11が設けられ、発泡断熱材5の充填前は補強部11の後方が中空になっている。補強部11の両側端には内箱4の内面に係合する係合爪11aが突設される。係合爪11aの係合により仕切板10は側面部10bを内箱4の内面に接して内箱4に橋架される。仕切板10の側面部10bの前部には開口部10aが開口し、内箱4には開口部10aに対向する開口部4aが開口する。
発泡断熱材5の充填時に断熱箱体2は開口面を下方に向けて設置される。そして、上方に配される外箱3の背面板(不図示)に設けた注入孔を介して発泡ウレタン等の発泡断熱材5の原液が外箱3と内箱4との間に注入される。発泡断熱材5の原液は開口部4a、10aを介して仕切板10内に供給される。断熱箱体2に注入された発泡断熱材5は時間経過により発泡が進行する。これにより、外箱3と内箱4との間及び仕切板10内に発泡断熱材5が充填される。
特開平10−259985号公報(第2頁−第6頁、第9図) 特開平2−233971号公報(第3頁−第4頁、第8図)
断熱箱体2に注入された発泡断熱材5の発泡の進行によって外箱3及び内箱4には内圧が加わる。これにより、外箱3には外側に、内箱4には内側にそれぞれ膨らもうとする圧力が加わる。この圧力による外箱3及び内箱4の変形を防止するために、外箱3の外面及び内箱4の内面には所定の治具が設置される。
発泡断熱材5の発泡が概ね完了すると断熱箱体2が治具から取り出される。治具から取り出された断熱箱体2は発泡断熱材5が発泡反応によって高温(60℃〜70℃)になっており、室温まで徐々に冷却される。
発泡断熱材5は例えば発泡ウレタンの場合は冷却過程の線収縮率が約0.5%であるなど熱収縮しやすい素材であることが多い。このため、図14に示すように、側面板3aが発泡断熱材5の冷却過程で収縮した発泡断熱材5により内側に引っ張られて変形してしまい、外観不良が発生する問題があった。
また、放熱パイプ15を固定する粘着テープ21は粘着面の反対面となる背面に剥離剤が設けられて、発泡断熱材5との接着強度が側面板3aよりも弱くなっているものもある。この場合は、図14の矢印Aに示すように発泡断熱材5の収縮により側面板3aが内側に引っ張られ、粘着テープ21上で発泡断熱材5が離れて空隙18が形成される。これにより、側面板3aが水平面内で蛇行して変形する波打ち現象が生じる。
特に、開口部4a、10aを通る左右方向において側面板3a上の発泡断熱材5の厚みが大きくなるため、開口部4a、10a近傍の発泡断熱材5の収縮量がより大きくなる。このため、開口部4a、10a近傍に対向する側面板3aの変形が大きくなり、冷蔵庫の外観不良が当該箇所で特に目立つという問題もある。
上記特許文献2には放熱パイプと側面板との間に柔軟性を有する熱伝導性接着剤を設けることが述べられる。これにより、冷却過程で発泡断熱材に引っ張られる側面板と放熱パイプとの間に配される熱導電性接着剤が収縮する。このため、側面板の放熱パイプに面した部分の突出を防止し、側面板の変形を防止することができる。
しかしながら、放熱パイプにより断熱箱体の骨格が形成されるため、柔軟性を有する熱導電性接着剤が側面板と放熱パイプとの間に介在すると断熱箱体の強度が低下する問題がある。また、熱導電性接着剤が高価であるため、長い距離の放熱パイプの接着に用いると冷蔵庫のコストが高くなる問題もある。
本発明は、強度低下やコスト上昇を抑制して外観不良を防止できる冷蔵庫を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、樹脂成形品の内箱と金属製の外箱との間に発泡断熱材を充填した断熱箱体と、前記断熱箱体内に横設して複数の貯蔵室に仕切る仕切板と、前記外箱の側面を形成する側面板の内面に接して配されるとともに上下方向に延びて蛇行により前後方向に並設される放熱パイプと、粘着面の反対面に剥離剤が配されるとともに上下方向に延びて前記放熱パイプを前記側面板に固定する前後方向に複数列の第1粘着テープとを備え、前記仕切板の側面の前部に開口する第1開口部及び第1開口部に対向して前記内箱に開口する第2開口部を介して前記発泡断熱材が前記仕切板に充填される冷蔵庫において、前記発泡断熱材が前記側面板に接する場合よりも前記発泡断熱材と前記側面板との間の接着強度を低下させる処理が施される処理部を前記側面板の前部に設け、前記処理部が前記仕切板の側面に対向する第1粘着テープ間に設けられることを特徴としている。
この構成によると、外箱と内箱との間に注入される発泡断熱材の原液が第1開口部及び第2開口部を介して仕切板に流入して発泡する。放熱パイプに沿って配される前後の第1粘着テープ間の側面板上では発泡断熱材に対する接着強度が高く、第1粘着テープ上では側面板上よりも発泡断熱材に対する接着強度が低い。また、仕切板の側面に対向する第1粘着テープ間に設けた処理部では側面板上よりも発泡断熱材に対する接着強度が低い。これにより、側面板は仕切板の側面に対向する領域において発泡断熱材に対する接着強度が低い部分が多くなる。このため、発泡断熱材の収縮によって側面板が引っ張られにくくなり、側面板の変形が低減される。
また本発明は、上記構成の冷蔵庫において、前記処理部が粘着面の反対面に剥離剤が配された第2粘着テープの貼着、または弾性接着剤の塗布により形成されることを特徴としている。
また本発明は、樹脂成形品の内箱と金属製の外箱との間に発泡断熱材を充填した断熱箱体と、前記断熱箱体内に横設して複数の貯蔵室に仕切る仕切板と、前記外箱の側面を形成する側面板の内面に接して配されるとともに上下方向に延びて蛇行により前後方向に並設される放熱パイプと、粘着面の反対面に剥離剤が配されるとともに上下方向に延びて前記放熱パイプを前記側面板に固定する前後方向に複数列の第1粘着テープとを備え、前記仕切板の側面の前部に開口する第1開口部及び第1開口部に対向して前記内箱に開口する第2開口部を介して前記発泡断熱材が前記仕切板に充填される冷蔵庫において、前記発泡断熱材に対する接着強度を第1粘着テープの直上よりも増加させる処理が施される処理部を前記側面板の前部に設け、前記処理部が前記仕切板の側面に対向する第1粘着テープの領域に設けられることを特徴としている。
この構成によると、外箱と内箱との間に注入される発泡断熱材の原液が第1開口部及び第2開口部を介して仕切板に流入して発泡する。放熱パイプに沿って配される前後の第1粘着テープ間の側面板上では発泡断熱材に対する接着強度が高く、第1粘着テープ上では側面板上よりも発泡断熱材に対する接着強度が低い。また、仕切板の側面に対向する第1粘着テープの領域に設けられる処理部では第1粘着テープの直上よりも発泡断熱材に対する接着強度が高い。これにより、側面板は仕切板の側面に対向する領域において発泡断熱材の収縮によって加わる収縮力が分散される。
また本発明は、上記構成の冷蔵庫において、前記処理部が第1粘着テープを分断する分断部または第1粘着テープを狭幅に切り欠く切欠き部により形成されることを特徴としている。
また本発明は、上記構成の冷蔵庫において、前記仕切板が内部に充填される前記発泡断熱材の前方に隣接して前記内箱に橋架される補強部を有し、前記処理部が前記補強部よりも後方に配されることを特徴としている。
また本発明は、上記構成の冷蔵庫において、前記発泡断熱材の注入口を前記外箱の背面に有することを特徴としている。
また本発明は、樹脂成形品の内箱と金属製の外箱との間に発泡断熱材を充填した断熱箱体と、前記断熱箱体内に横設して複数の貯蔵室に仕切る仕切板と、前記外箱の側面を形成する側面板の内面に接して配されるとともに上下方向に延びて蛇行により前後方向に並設される放熱パイプと、粘着面の反対面に剥離剤が配されるとともに上下方向に延びて前記放熱パイプを前記側面板に固定する前後方向に複数列の第1粘着テープとを備え、前記仕切板の側面の前部に開口する第1開口部及び第1開口部に対向して前記内箱に開口する第2開口部を介して前記発泡断熱材が前記仕切板に充填される冷蔵庫において、弾性部材を前記側面板の前部に設け、前記弾性部材が前記仕切板の側面に対向する第1粘着テープ間に設けられることを特徴としている。
本発明によると、発泡断熱材と側面板との間の接着強度を低下させる処理を施した処理部が側面板の前部に設けられ、処理部が仕切板の側面に対向する第1粘着テープ間に設けられる。これにより、発泡断熱材の収縮によって側面板が引っ張られにくくなり、側面板の変形が低減して冷蔵庫の外観不良を防止することができる。
また本発明によると、発泡断熱材に対する接着強度を放熱パイプに沿った第1粘着テープの直上よりも増加させる処理を施した処理部が側面板の前部に設けられ、処理部が仕切板の側面に対向する第1粘着テープの領域に設けられる。これにより、発泡断熱材の収縮によって仕切板の側面に対向する側面板の領域に加わる収縮力が分散され、側面板の変形を低減して冷蔵庫の外観不良を防止することができる。
本発明の第1実施形態の冷蔵庫の断熱箱体を示す斜視図 本発明の第1実施形態の冷蔵庫の断熱箱体の側面板及び天面板を取り付ける際の状態を示す斜視図 本発明の第1実施形態の冷蔵庫の発泡断熱材充填時の状態を示す斜視図 本発明の第1実施形態の冷蔵庫の外箱の天板及び側面板を示す展開図 図4のH部詳細図 本発明の第1実施形態の冷蔵庫の仕切板を通る上面断面図 本発明の第2実施形態の冷蔵庫の外箱の天板及び側面板を示す展開図 図7のK部詳細図 本発明の第2実施形態の冷蔵庫の分断部の形成時の状態を示す平面図 本発明の第2実施形態の冷蔵庫の仕切板を通る上面断面図 本発明の第3実施形態の冷蔵庫の処理部の近傍を内側から見た側面図 本発明の第4実施形態の冷蔵庫の外箱の天板及び側面板を示す展開図 従来の冷蔵庫の発泡断熱材の発泡時の仕切板を通る上面断面図 従来の冷蔵庫の発泡断熱材の冷却後の仕切板を通る上面断面図
<第1実施形態>
以下に図面を参照して本発明の実施形態を説明する。図1は第1実施形態の冷蔵庫の断熱箱体を示す正面図である。冷蔵庫1の断熱箱体2は前面を開口し、樹脂成形品の内箱4と鋼板等の金属製の外箱3との間に発泡ウレタン等の発泡断熱材5(図6参照)を充填して形成される。外箱3の両側面は一対の側面板3aにより形成され、天面は天面板3bにより形成される。外箱3の背面は背面板3c(図3参照)により形成され、底面は底面板3d(図2参照)により形成される。
断熱箱体2内には樹脂成形品から成る複数の仕切板10、12が横設され、仕切板10、12によって上方から順に冷蔵室6、冷凍室7及び野菜室8が区分けして設けられる。野菜室8の後方には機械室9(図2参照)が設けられる。冷蔵室6、冷凍室7及び野菜室8の前面開口部はそれぞれ扉(不図示)により開閉される。尚、上方の仕切板10には断熱箱体2に充填される発泡断熱材5が同時に充填され、下方の仕切板12は発泡スチロール等の断熱材を内装して断熱箱体2に取り付けられる。
図2は断熱箱体2の側面板3a及び天面板3bを取り付ける際の状態を示す斜視図である。両方の側面板3aは上端を天面板3bにより連結され、内箱4を覆うように折曲して内箱4に対して所定の断熱厚さを介して配される。側面板3a及び天面板3bの内面には放熱パイプ15が配される。
図3は発泡断熱材5の充填時の状態を示す斜視図である。断熱箱体2は開口面を下方に向けて設置される。そして、上方に配される外箱3の背面板3cの左右の端部に設けた注入孔3eを介して発泡断熱材5の原液(発泡ウレタンの場合はポリオール及びイソシアネート)が注入される。これにより、外箱3と内箱4との間及び後述するように仕切板10(図1参照)の内部に発泡断熱材5が充填される。
図4は外箱3の側面板3a及び天面板3bの展開図を示している。側面板3a上に配される放熱パイプ15は上下方向に延び、蛇行によって前後方向に並設される。天面板3b上に配される放熱パイプは前後方向に延び、蛇行によって左右方向に並設される。
放熱パイプ15は粘着テープ21(第1粘着テープ)によって外箱3に固定される。粘着テープ21はアルミニウム箔等の熱良導体の一面に粘着面を形成するとともに粘着面の反対面である背面に剥離剤を配したアルミニウムテープ等から成っている。これにより、放熱パイプ15が外箱3に接して配されるとともに、放熱パイプ15の放熱が熱良導体を有した粘着テープ21及び外箱3を介して行われる。側面板3a上の粘着テープ21は放熱パイプ15に沿って上下方向に延び、前後方向に複数列設けられる。天面板3b上の粘着テープ21は放熱パイプ15に沿って前後方向に延び、左右方向に複数列設けられる。
側面板3aには前後に並設される放熱パイプ15上を横断する粘着テープ23、24が貼着される。粘着テープ23、24はアルミニウム箔等の熱良導体の一面に粘着面を形成して粘着面の反対面である背面に剥離剤を配したアルミニウムテープ等から成っている。
粘着テープ23は側面板3aの下部に前後方向に延びて配され、粘着テープ24は側面板3aの上部に前後方向に延びて配される。前後方向に並設された複数の粘着テープ21は粘着テープ23及び粘着テープ24上に貼着される。粘着テープ23、24の背面は剥離剤により接着力が弱いため、粘着テープ23、24は粘着テープ21及び発泡断熱材5との間に非接着部(不図示)が形成される。このため、粘着テープ21の内側で放熱パイプ15の両側方に形成される空間部19(図6参照)は非接着部を通じて最後列の粘着テープ21の内側に形成される空間部19に連通する。
放熱パイプ15の両側方に形成される空間部19には発泡断熱材5の発泡時に発生する炭酸ガス等が充満する。炭酸ガスは発泡ウレタン等の発泡断熱材5に対する溶解度が空気中の窒素や酸素よりも高い。このため、空間部19内は空気が発泡断熱材5を浸透して流入するよりも急速に炭酸ガスが発泡断熱材5を浸透して流出するため減圧される。これにより、放熱パイプ15に沿って外箱3が内側に凹む変形が生じる。
しかし、空間部19は粘着テープ23、24によって最後列の粘着テープ21の内側に形成される空間部19に連通している。最後列の放熱パイプ15は発泡断熱材5から突出して機械室9にまで至っているので、最後列の粘着テープ21の内側に形成される空間部19は放熱パイプ15に沿わせて延伸することで容易に外気に連通することができる。そして、前述したように前後方向に並設された複数の空間部19も最後列の粘着テープ21の内側に形成される空間部19を通じて外気に連通することができるので、外箱3の変形を防止することができる。
また、側面板3a上には放熱パイプ15を固定する粘着テープ21間に粘着テープ22(第2粘着テープ)が貼着される。粘着テープ22によって後述する処理部31が形成される。
図5は図4のH部詳細図であり、処理部31の近傍を内側から見た側面図を示している。粘着テープ22は放熱パイプ15に沿って配される前後に複数列の粘着テープ21間で、且つ仕切板10の側面部10b(図6参照)に対向する位置に設けられる。粘着テープ22は熱良導体(アルミニウム箔等)や紙基材等の一面に粘着面を形成して粘着面の反対面である背面に剥離剤を配したアルミニウムテープやクラフトテープ等から成っている。粘着テープ22が剥離剤を備えるため、発泡断熱材5が側面板3aに接する場合よりも発泡断熱材5と側面板3aとの間の接着強度を低下させる処理を施した処理部31が粘着テープ22により形成される。
図6は断熱箱体2の仕切板10を通る上面断面図を示している。仕切板10の前端部には発泡断熱材5の前方に隣接して補強部11が設けられる。粘着テープ22により形成される処理部31は補強部11よりも後方で側面板3aの少なくとも前部に設けられる。
補強部11の両側端には内箱4の内面に係合する係合爪11aが突設される。係合爪11aの係合により仕切板10は側面部10bを内箱4の内面に接して内箱4に橋架される。仕切板10の側面部10bの前部には開口部10a(第1開口部)が開口し、内箱4には開口部10aに対向する開口部4a(第2開口部)が開口する。発泡断熱材5の充填前の仕切板10は補強部11よりも後方が中空に形成され、開口部4a、10aを介して発泡断熱材5が供給される。
開口面を下方に向けて設置された断熱箱体2に注入孔3e(図3参照)から注入される発泡断熱材5の原液は外箱3と内箱4との間を流下する。そして、発泡断熱材5の原液は設置状態で下部に配される開口部4a、10aから仕切板10内に流入する。開口部4a、10aを断熱箱体2の前部に設けると充填時の設置状態で下部に開口部4a、10aが配置されるため、迅速に発泡断熱材5の原液を仕切板10内に流入させることができる。
外箱3と内箱4との間及び仕切板10内に供給された発泡断熱材5は時間経過により発泡が進行する。この時、外箱3の外面及び内箱4の内面には所定の治具が設置され、外箱3及び内箱4の変形が防止される。
発泡断熱材5の原液を注入して所定時間が経過すると断熱箱体2が治具から取り出される。治具から取り出された断熱箱体2は発泡断熱材5が高温になっており、その後、発泡断熱材5は室温まで徐々に冷却されて安定する。これにより、外箱3と内箱4との間及び仕切板10内に発泡断熱材5が充填される。
冷却過程では前述の図14と同様に、側面板3aは発泡断熱材5の収縮により内側に引っ張られる。この時、開口部4a、10aを通る左右方向において側面板3a上の発泡断熱材5の厚みが大きくなるため、開口部4a、10a近傍の発泡断熱材5の収縮量がより大きくなる。また、仕切板10内では発泡断熱材5の発泡中の流れ方向は上方に向かう方向(背面板3cの方向)と、仕切板10の内側に向かう方向(左右方向)とに生じる。発泡断熱材5の発泡時に発生する気泡は流れ方向に沿って配向するため、左右方向に向かう方向に配向した気泡によって内側への収縮量が更に大きくなる。
一方で、粘着テープ21、22は粘着面の反対面である背面に剥離剤が設けられ、発泡断熱材5との接着強度が側面板3aの直上よりも弱い。
このため、発泡断熱材5が収縮により側面板3aを内側に引っ張ろうとした場合に、図6に示すように、粘着テープ21、22上で発泡断熱材5が離れて空隙18が形成される。この時、粘着テープ21間に粘着テープ22が配されるため、側面板3aに直接接する発泡断熱材5の領域が小さくなる。これにより、仕切板10の側面部10bに対向する側面板3aには発泡断熱材5の収縮力が直接加わりにくくなり、側面板3aの蛇行による変形が低減される。
本実施形態によると、発泡断熱材5と側面板3aとの間の接着強度を低下させる処理を施した処理部31が側面板3aの前部に設けられる。また、処理部31は仕切板10の側面部10bに対向する側面板3a上であって、放熱パイプ15に沿った前後の粘着テープ21(第1粘着テープ)間に設けられる。これにより、発泡断熱材5が収縮しても側面板3aが引っ張られにくくなる。従って、側面板3aの変形を低減して冷蔵庫1の外観不良を防止することができる。
処理部31は少なくとも仕切板10の側面部10bに対向して側面板3aの前部に設けられていればよく、他の部分の粘着テープ21間に設けてもよい。しかし、処理部31を側面板3aの仕切板10に対向した前部のみに設けると、空隙18の形成を少なくできるため断熱箱体2の放熱性の低下及び構造強度の低下を抑制することができる。
また、発泡断熱材5と側面板3aとの間の接着強度を低下させる処理を施す処理部31を粘着面の反対面である背面に剥離剤を配した粘着テープ22(第2粘着テープ)の貼着によって容易に実現することができる。
また、側面板3aの周縁近傍は強度が高いため容易に変形せず、補強部11に面した部分は発泡断熱材5の厚みが小さいため発泡断熱材5の収縮力が低い。このため、処理部31を側面板3aの前端から離れて補強部11よりも後方に配置することにより、不要な部分の処理部31を省くことができる。従って、断熱箱体2の放熱性の低下及び構造強度の低下を抑制することができる。
本実施形態において、処理部31を弾性接着剤の塗布により形成してもよい。例えば、弾性接着剤として用いられる合成ゴム系ホットメルト接着剤は常温まで温度が下がっても弾性を持つ。このため、収縮する発泡断熱材5に固着して引っ張られても、合成ゴム系ホットメルト接着剤が弾性変形することで側面板3aには発泡断熱材5の収縮力が直接加わりにくくなる。従って、側面板3aの蛇行による変形が低減される。
また本実施形態において、粘着テープ22から成る処理部31に替えて処理部31の位置にブチルテープ等の弾性部材を取り付けてもよい。弾性部材は収縮する発泡断熱材5に固着して引っ張られるが、弾性変形するため側面板3aの蛇行を低減することができる。
<第2実施形態>
次に、図7は第2実施形態の側面板3a及び天面板3bの展開図を示している。説明の便宜上、前述の図1〜図6に示す第1実施形態と同様の部分には同一の符号を付している。本実施形態は粘着テープ21間に設けられる処理部31(図4参照)に替えて、粘着テープ21の領域に処理部32が設けられる。その他の部分は第1実施形態と同様である。
図8は図7のK部詳細図であり、処理部32の近傍を内側から見た側面図を示している。粘着テープ21は仕切板10に対向する位置で分断され、粘着テープ21が設けられない分断部21aが形成される。発泡断熱材5は分断部21a上で側面板3aに接する。これにより、粘着テープ21の幅内で発泡断熱材5に対する接着強度を粘着テープ21の直上よりも増加させる処理を施した処理部32が分断部21aにより形成される。
尚、前述の図7において、処理部32は前後に並設される複数の粘着テープ21にそれぞれ設けてもよいが、少なくとも最前列から2列目以降に配置された放熱パイプ15を固定する粘着テープ21の領域に形成するとよい。本実施形態では最前列及び最後列の粘着テープ21に処理部32が形成されていない。
処理部32が形成されない粘着テープ21の空間部19(図6参照)は上下に繋がる。このため、上部(粘着テープ24が配置されている側)の空間部19が下部の空間部19と連通し、粘着テープ23上を介して外気と連通させることができる。この時、処理部32が形成されない粘着テープ21を最前列または最後列の粘着テープ21とするとより好ましい。
前述したように、最後列の粘着テープ21の空間部19が機械室9に延びて外気と繋がっている。このため、最後列の粘着テープ21の空間部19を介して上部(粘着テープ24が配置されている側)の空間部19を連通させると、より短い距離で外気と連通させることができる。
また、開口部4a、10aは内箱4及び仕切板10の前部に設けられ、最後列の粘着テープ21は開口部4a、10aから最も離れた位置となる。このため、最後列の粘着テープ21は発泡断熱材5の厚みによる影響や発泡断熱材5の発泡時に発生する気泡の影響を受けにくい。従って、最後列の粘着テープ21に処理部32を形成しないことによる側面板3aの変形のおそれを少なくすることができる。
また、仕切板10の前端部には補強部11が設けられる。加えて、側面板3aには前後方向の広い範囲にわたって放熱パイプ15が配置されて広範囲で放熱させる態様としていることが多い。従って、最前列に配置した放熱パイプ15よりも前方の領域は、側面板3aの前端から近いこと及び上記の補強部11の補強効果により、変形しにくい。
即ち、仕切板10の側面部10bの前部に開口部10a(第1開口部)が開口し、開口部10aに対向する開口部4a(第2開口部)が内箱4に開口していても、最前列に配置した放熱パイプ15の領域に処理部32を設けることによる側面板3aの変形抑制効果は少ない。
一方で、前述したように、放熱パイプ15の両側方に形成される空間部19を外気に連通させることが外箱3の変形防止に有用である。従って、最前列の放熱パイプ15を固定する粘着テープ21には処理部32を設けないようにすることで、上部(粘着テープ24が配置されている側)の空間部19と下部(粘着テープ23が配置されている側)の空間部19とを、最前列の粘着テープ21によって確実に連通させて外気に連通させることができる。
図9は分断部21aの形成時の状態を示す側面図である。側面板3a上には分断部21aの形成位置に放熱パイプ15を横断する粘着テープ25が貼着され、粘着テープ25上に交差して粘着テープ21が貼着される。その後、粘着テープ25を引き剥がすことにより、図8に示すように分断部21aを容易に形成することができる。
図10は断熱箱体2の処理部32を通る上面断面図を示している。仕切板10の前端部には発泡断熱材5の前方に隣接して補強部11が設けられ、放熱パイプ15に沿って設けられる分断部21a(図8参照)は補強部11よりも後方で側面板3aの少なくとも前部に設けられる。
外箱3と内箱4との間及び仕切板10内に供給された発泡断熱材5の冷却過程で側面板3aは発泡断熱材5の収縮により内側に引っ張られる。この時、粘着テープ21上で発泡断熱材5が離れるが、分断部21aでは発泡断熱材5が側面板3aに接するため放熱パイプ15とともに側面板3aが内側に引っ張られる。これにより、仕切板10の側面部10bに対向する側面板3aの部分に加わる収縮力が分散され、側面板3aの蛇行による変形が低減される。従って、冷蔵庫1の外観不良を防止することができる。
本実施形態によると、発泡断熱材5に対する接着強度を粘着テープ21(第1粘着テープ)の直上よりも増加させる処理を施した処理部32が側面板3aの前部に設けられる。また、処理部32が仕切板10の側面10bに対向する粘着テープ21の領域に設けられる。これにより、発泡断熱材の収縮によって側面板3aの仕切板10の側面部10bに対向する側面板3aの部分に加わる収縮力が分散され、側面板3aの蛇行による変形が低減される。
処理部32は少なくとも仕切板10の側面部10bに対向して側面板3aの前部に設けられていればよく、他の部分の粘着テープ21に対して処理部32を設けてもよい。しかし、処理部32を側面板3aの仕切板10に対向した前部のみに設けると、粘着テープ21の除去による断熱箱体2の放熱性の低下を抑制することができる。
また、発泡断熱材5に対する接着強度を粘着テープ21の直上よりも増加させる処理を施した処理部32を粘着テープ21の分断により形成した分断部21aにより容易に実現することができる。
また、処理部32を側面板3aの前端から離れて補強部11よりも後方に配置することにより、不要な部分の処理部32を省くことができる。従って、粘着テープ21の除去による断熱箱体2の放熱性の低下を抑制することができる。
<第3実施形態>
次に、図11は第3実施形態の処理部32の近傍を内側から見た側面図を示している。説明の便宜上、前述の図7、図8に示す第2実施形態と同様の部分には同一の符号を付している。本実施形態は第2実施形態に対して処理部32の構成が異なっている。その他の部分は第2実施形態と同様である。
粘着テープ21は仕切板10の側面部10bに対向する位置で切欠き部21bにより切り欠いて狭幅に形成され、粘着テープ21の幅内に切欠き部21bが形成される。切欠き部21bでは発泡断熱材5が側面板3aに直接接する。これにより、粘着テープ21の幅内で発泡断熱材5に対する接着強度を粘着テープ21の直上よりも増加させる処理を施した処理部32が切欠き部21bにより形成される。従って、第2実施形態と同様の効果を得ることができる。
本実施形態では、第2実施形態の分断部21aに代えて切欠き部21bとしている。これにより、切欠き部21bを設けても放熱パイプ15の両側部に空間部19を形成することができる。このため、上部(粘着テープ24が配置されている側)の空間部19と下部(粘着テープ23が配置されている側)の空間部19とを連通させるために、処理部32(切欠き部21b)を形成しない粘着テープ21を設ける必要がなくなり、製造工程を煩雑にせずに済む。
<第4実施形態>
次に、図12は第4実施形態の側面板3a及び天面板3bの展開図を示している。説明の便宜上、前述の図7〜図10に示す第2実施形態と同様の部分には同一の符号を付している。本実施形態は粘着テープ21の延びる方向に複数の処理部32が設けられる。その他の部分は第2実施形態と同様である。
下方の仕切板12(図1参照)は上方の仕切板10と同様に、断熱箱体2に充填される発泡断熱材5が同時に充填される。処理部32は仕切板10及び仕切板12にそれぞれ対向して設けられる。これにより、第2実施形態と同様の効果を得ることができる。尚、処理部32を第3実施形態と同様に切欠き部21b(図11参照)により形成してもよい。
また、上下の処理部32の間には粘着テープ23と同様の粘着テープ26が貼着される。粘着テープ26は前後に並設される放熱パイプ15上を横断する。これにより、上下の処理部32の間に形成される空間部19(図6参照)を外気に連通させることができる。
本発明によると、発泡断熱材が充填される仕切板及び外箱の内面に配される放熱パイプを備えた冷蔵庫に利用することができる。
1 冷蔵庫
2 断熱箱体
3 外箱
3a 側面板
3b 天面板
3c 背面板
3d 底面板
3e 注入孔
4 内箱
4a 開口部
5 発泡断熱材
6 冷蔵室
7 冷凍室
8 野菜室
9 機械室
10、12 仕切板
10a 開口部
10b 側面部
11 補強部
15 放熱パイプ
21、22、23、24、25、26 粘着テープ
21a 分断部
21b 切欠き部
31、32 処理部

Claims (5)

  1. 樹脂成形品の内箱と金属製の外箱との間に発泡断熱材を充填した断熱箱体と、前記断熱箱体内に横設して複数の貯蔵室に仕切る仕切板と、前記外箱の側面を形成する側面板の内面に接して配されるとともに上下方向に延びて蛇行により前後方向に並設される放熱パイプと、粘着面の反対面に剥離剤が配されるとともに上下方向に延びて前記放熱パイプを前記側面板に固定する前後方向に複数列の第1粘着テープとを備え、前記仕切板の側面の前部に開口する第1開口部及び第1開口部に対向して前記内箱に開口する第2開口部を介して前記発泡断熱材が前記仕切板に充填される冷蔵庫において、前記発泡断熱材が前記側面板に接する場合よりも前記発泡断熱材と前記側面板との間の接着強度を低下させる処理が施される処理部を前記側面板の前部に設け、前記処理部が前記仕切板の側面に対向する第1粘着テープ間に設けられることを特徴とする冷蔵庫。
  2. 前記処理部が粘着面の反対面に剥離剤が配された第2粘着テープの貼着、または弾性接着剤の塗布により形成されることを特徴とする請求項1に記載の冷蔵庫。
  3. 樹脂成形品の内箱と金属製の外箱との間に発泡断熱材を充填した断熱箱体と、前記断熱箱体内に横設して複数の貯蔵室に仕切る仕切板と、前記外箱の側面を形成する側面板の内面に接して配されるとともに上下方向に延びて蛇行により前後方向に並設される放熱パイプと、粘着面の反対面に剥離剤が配されるとともに上下方向に延びて前記放熱パイプを前記側面板に固定する前後方向に複数列の第1粘着テープとを備え、前記仕切板の側面の前部に開口する第1開口部及び第1開口部に対向して前記内箱に開口する第2開口部を介して前記発泡断熱材が前記仕切板に充填される冷蔵庫において、前記発泡断熱材に対する接着強度を第1粘着テープの直上よりも増加させる処理が施される処理部を前記側面板の前部に設け、前記処理部が前記仕切板の側面に対向する第1粘着テープの領域に設けられることを特徴とする冷蔵庫。
  4. 前記処理部が第1粘着テープを分断する分断部または第1粘着テープを狭幅に切り欠く切欠き部により形成されることを特徴とする請求項3に記載の冷蔵庫。
  5. 前記仕切板が内部に充填される前記発泡断熱材の前方に隣接して前記内箱に橋架される補強部を有し、前記処理部が前記補強部よりも後方に配されることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の冷蔵庫。
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