JP6188614B2 - 積層体、保護層形成用組成物、キット、および、半導体デバイスの製造方法 - Google Patents
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Description
電子機器の更なる小型化および高性能化のニーズに伴い、電子機器に搭載されるICチップについても更なる小型化および高集積化が求められているが、シリコン基板の面方向における集積回路の高集積化は限界に近づいている。
しかしながら、厚さ200μm以下の半導体シリコンウェハは非常に薄く、ひいては、これを基材とする半導体デバイス製造用部材も非常に薄いため、このような部材に対して更なる処理を施したり、あるいは、このような部材を単に移動したりする場合等において、部材を安定的に、かつ、損傷を与えることなく支持することは困難である。
また、デバイス基板の研磨のためにバックグラインドテープといったテープ形状のものがあるが、支持基板として用いられるポリエチレンテレフタラート(PET)等が後々に発生する220℃程度の高温の加工工程に耐えられない。
より具体的には、上記課題を達成できる、保護層形成用組成物を提供することを目的とする。さらに、上記保護層形成用組成物を用いてなる保護層を有する積層体、上記保護層形成用組成物を含むキット、および、半導体デバイスの製造方法を提供することを目的とする。
一般的に、半導体デバイスの加工工程において保護層は、200〜250℃程度に加熱し、高い圧力をかけて、表面に凹凸部(突起物)を有するデバイスウェハの基板とキャリア基板(支持基板)を仮接着する役割を果たす。そのため、200℃における保護層の軟性が高くないと、デバイスウェハの基板の凹凸の応力を吸収できず、デバイスウェハの基板の平滑性を保つことができない。デバイスウェハのシリコン基板の平滑性を維持できない場合は研磨時にデバイスウェハのシリコン基板が斜めに傾いてしてしまうことから、デバイスウェハの基板の膜厚の均一性が保てず、研磨後のデバイスウェハの基板に凹凸形状が発生してしまう。凹凸形状が発生することにより、TSV処理の際に、デバイスの基板の貫通孔に電極となる銅等の金属が適切に埋まらなくなってしまう。そのため、電極に電極が流れないといった問題が起こる。
一方、保護層形成用組成物の軟性が高すぎると、仮接着時にデバイスの基板と支持基板の端部から保護層形成用組成物がはみ出てしまい、装置内を汚染してしまう。
本発明では、これらの点を適切な200℃でのメルトフローレートを与えることで解決した。
また、通常、デバイスウェハのデバイス面と反対側の面の研磨は室温(例えば、20〜38℃)で、低圧力(例えば、5〜300kPa)で行われる。研磨工程では研磨パッドが基板の面方向に動いて研磨する。よって、上記接着工程と異なり、面方向にも応力がかかる。そのため、室温(例えば、25℃)においても保護層は軟性を有する必要がある。この軟性を保護層形成用組成物が所定のヤング率を満たすようにすることにより達成した。
<1>JIS K−7210に準拠した10kg荷重における200℃でのメルトフローレートが4〜150g/10minである樹脂を含む、デバイスウェハと支持基板とを接着するための保護層形成用組成物であって、上記保護層形成用組成物のJIS K−7127に準拠したヤング率が0.02GPa以下である、保護層形成用組成物。
<2>上記樹脂がスチレン由来の繰り返し単位を含み、樹脂中におけるスチレン由来の繰り返し単位の含有量が14〜70質量%であるブロック共重合体である、<1>に記載の保護層形成用組成物。
<3>上記ブロック共重合体が水添物である、<2>に記載の保護層形成用組成物。
<4>上記ブロック共重合体の両端は、スチレン由来の繰り返し単位である、<2>または<3>に記載の保護層形成用組成物。
<5>上記ブロック共重合体がスチレンおよび共役ジエンのブロック共重合体の水添物である、<2>〜<4>のいずれかに記載の保護層形成用組成物。
<6>さらに、2種類以上の酸化防止剤を含む、<1>〜<5>のいずれかに記載の保護層形成用組成物。
<7>上記2種類以上の酸化防止剤として、フェノール系酸化防止剤および硫黄系酸化防止剤を含む、<6>に記載の保護層形成用組成物。
<8>上記2種類以上の酸化防止剤の少なくとも1種が、一分子内に下記構造(A)で表される基を2〜6個有する酸化防止剤である、<6>または<7>に記載の保護層形成用組成物。
構造(A)
<11>上記樹脂の、JIS K−6251に準拠した破断伸度が1200%以下である、<1>〜<10>のいずれかに記載の保護層形成用組成物。
<12>上記樹脂の、JIS K−6251に準拠した破断伸度が400〜600%である、<1>〜<11>のいずれかに記載の保護層形成用組成物。
<13>上記樹脂の、JIS K−6251に準拠した破断伸度が500%以下である、<1>〜<12>のいずれかに記載の保護層形成用組成物。
<14>さらに溶剤を含む、<1>〜<13>のいずれかに記載の保護層形成用組成物。
<15>デバイスウェハ、保護層、支持基板をこの順に有し、
上記保護層が<1>〜<14>のいずれかに記載の保護層形成用組成物を用いてなる、積層体。
<16>上記保護層と支持基板の間に、剥離層または分離層を有する、<15>に記載の積層体。
<17>上記積層体がフッ素原子および/またはケイ素原子を含む剥離層を含む、<16>に記載の積層体。
<18>上記剥離層が、フッ素原子を有する2官能以上のラジカル重合性モノマーまたはオリゴマー、および、フッ素原子を有するアルコキシシラン化合物の少なくとも1種を硬化してなる、<17>に記載の積層体。
<19><1>〜<14>のいずれかに記載の保護層形成用組成物と、フッ素原子および/またはケイ素原子を含む材料を含む剥離層形成用組成物を含むキット。
<20><1>〜<14>のいずれかに記載の保護層形成用組成物と、上記保護層形成用組成物を用いてなる保護層を膨潤または溶解する液体を含むキット。
本明細書に於ける基(原子団)の表記に於いて、置換および無置換を記していない表記は、置換基を有さないものと共に置換基を有するものをも包含するものである。例えば、「アルキル基」とは、置換基を有さないアルキル基(無置換アルキル基)のみならず、置換基を有するアルキル基(置換アルキル基)をも包含するものである。
本明細書中における「活性光線」または「放射線」は、例えば、可視光線、紫外線、遠紫外線、電子線、X線等を含むものを意味する。また、本発明において「光」とは、活性光線または放射線を意味している。
また、本明細書中における「露光」とは、特に断らない限り、水銀灯、紫外線、エキシマレーザーに代表される遠紫外線、X線、EUV光等による露光のみならず、電子線およびイオンビーム等の粒子線による描画をも意味している。
なお、本明細書において、“(メタ)アクリレート”はアクリレートおよびメタアクリレートを表し、“(メタ)アクリルはアクリルおよびメタアクリルを表し、“(メタ)アクリロイル”は、アクリロイルおよびメタクリロイルを表す。また、本明細書中において、“単量体”と“モノマー”とは同義である。本発明における単量体は、オリゴマーおよびポリマーと区別され、質量平均分子量が2,000以下の化合物をいう。本明細書中において、重合性化合物とは、重合性基を有する化合物のことをいい、単量体であっても、ポリマーであってもよい。重合性基とは、重合反応に関与する基を言う。本発明における高分子化合物とは、質量平均分子量が2000を超える化合物をいう。
固形分とは、特に述べない限り、25℃における固形分をいう。
なお、以下に説明する実施の形態において、既に参照した図面において説明した部材等については、図中に同一符号あるいは相当符号を付すことにより説明を簡略化あるいは省略化する。
図1に示す積層体では、デバイスウェハ60、保護層71、剥離層11、支持基板100をこの順に有する構成となっている。図1では、保護層71がデバイスウェハ60と剥離層11のみに接し、他の部材と接することが無く、剥離層11が保護層71と支持基板12のみに接し、他の部材と接することが無い構成となっている。ここで、保護層および剥離層は、それぞれ、1層のみからなっていてもよいし、2層以上からなっていてもよい。保護層および剥離層は、それぞれ、1層であることが好ましい。
また、図1では、デバイスウェハ60と、保護層71と、剥離層13と、支持基板12は、積層体の膜面方向から見たときの投影面積がほぼ同じ大きさとなっているが、必ずしも同じ大きさである必要はない。しかしながら、本発明の積層体では、デバイスウェハ、保護層および剥離層は、積層体の膜面方向から見たときの投影面積が、それぞれ、支持基板の投影面積の±10%以内であることが好ましく、±5%以内であることがより好ましい。
再び図1に戻り、ここで、デバイスウェハ60は、例えば、詳細を後述するとおり、基板60とその表面に設けられた構造62とからなるが、これらを含めて本発明におけるデバイスウェハという。
本発明では、保護層が接着剤と接することなく、デバイスウェハと剥離層にのみ接し、剥離層も接着剤と接することなく、保護層と支持基板のみに接する構成とすることが好ましい。このような構成とすることにより、半導体加工を行った後のデバイスウェハと支持基板の剥離が容易となる。また、保護層を設けることにより、バンプ等の構造を有するデバイスウェハを適切に保護しつつ、支持基板の剥離が容易になる。
よって、本発明の積層体によれば、デバイスウェハに機械的または化学的な処理を施す際に、デバイスウェハを確実かつ容易に仮支持できるとともに、高温でのプロセスを経た場合においても、処理済デバイスウェハに損傷を与えることなく、処理済デバイスウェハに対する仮支持を解除できる。
本発明における半導体装置製造用積層体は、シリコン貫通電極形成用であることが好ましい。シリコン貫通電極の形成については後に詳述する。
また、上記剥離層に変えて、後述する分離層を用いる形態も好ましい。
保護層は、デバイスウェハの処理を受けない面の表面を保護する目的で用いる。
本発明における保護層は、JIS K−7210に準拠した10kg荷重における200℃でのメルトフローレートが4〜150g/10minである樹脂(以下、「特定樹脂」ということがある)を含む、デバイスウェハと支持基板とを接着するための保護層形成用組成物であって、上記保護層形成用組成物のJIS K−7127に準拠したヤング率が0.02GPa以下である、保護層形成用組成物を用いて形成される。
このような構成とすることにより、積層体の表面の凸凹を小さくし、かつ、220℃の化学蒸着(CVD)プロセスを経た後のデバイスの電気特性を高く維持できる。
上記特定樹脂の、JIS K−7210に準拠した2.16kg荷重における230℃でのメルトフローレートは、4〜150g/10minであることが好ましく、50〜90g/10minがより好ましく、60〜80g/10minであることがさらに好ましい。
さらに、上記特定樹脂は、JIS K−6251に準拠した破断伸度が1200%以下であることが好ましく、600%以下であることがより好ましく、500%以下であることがさらに好ましい。下限値としては特に定めるものではないが、例えば、30%以上とすることができる。より好ましくは400%以上とすることができる。このような破断伸度とすることにより、200℃といった高温での接着時に応力の集中する突起物の部分の樹脂が延伸することで突起物の凹凸の応力をより吸収しやすくなる傾向にある。
このような保護層形成用組成物を調製する方法としては、例えば、上記特定樹脂であって、組成物としたときに上記ヤング率を満たす樹脂を選択することにより、また、上記特性樹脂と他の樹脂や添加剤との組み合わせによって、上記ヤング率を満たすように選択することによって調製できる。
損失正接(tanδ)は、下記式により算出される。
tanδ=G’’/G’
上記式中、G’’は損失剪断弾性率を表し、G’は貯蔵剪断弾性率を表す。
昇温速度は、0.5〜20℃/minの範囲内であることが好ましく、1〜10℃/minの範囲内であることがより好ましく、2〜5℃/minの範囲内であることが特に好ましい。
保護層の25℃における貯蔵弾性率は、1M〜1GPaであることが好ましく、10M〜1GPaであることがより好ましく、100M〜1GPaであることがさらに好ましい。保護層を後述するような弾性率とすることにより、デバイスウェハを研磨した際に生じる基板表面の凹凸形状をより効果的に抑制でき、後述するデバイスウェハの薄型化時の強接着性と、デバイウェハの分離時の易剥離性をより効果的に両立することができる。
特に、金属イオンとして、ナトリウムイオンの量が上記範囲であると、電気特性がより良好となる傾向がある。
JIS K−7210に準拠した10kg荷重における200℃でのメルトフローレートが4〜150g/10minである樹脂(特定樹脂)は、このメルトフローレートを満たす限り、特に定めるものではないが、スチレン由来の繰り返し単位を含むことが好ましい。
スチレン由来の繰り返し単位を含む樹脂における、スチレン由来の繰り返し単位の含有量は、下限値が14質量%以上であることが好ましく、20質量%以上であることがより好ましく、40質量%以上がさらに好ましく、55質量%以上であることが一層好ましく、上限値が、70質量%以下であることが好ましく、65質量%以下であることがより好ましく、60質量%以下がさらに好ましい。
また、特定樹脂は、スチレンと他の樹脂のブロック共重合体であることが好ましく、上記ブロック共重合体は水添物であることがより好ましい。さらに、上記ブロック共重合体の両端は、スチレン由来の繰り返し単位であることが好ましく、スチレン由来の繰り返し単位が連続して重合していることがより好ましい。上記ブロック共重合体がスチレンおよび共役ジエンのブロック共重合体の水添物であることがさらに好ましい。
特定樹脂の両端をスチレン由来の繰り返し単位とすると、熱安定性がより向上する傾向にある。これは、耐熱性の高いスチレン由来の繰り返し単位が特定樹脂の末端に存在することとなるためである。特に、スチレン由来の繰り返し単位のブロック部位が反応性のポリスチレン系ハードブロックであることにより、耐熱性、耐薬品性により優れる傾向にあり好ましい。また、これら特定樹脂をブロック共重合体とすると、200℃以上においてハードブロックとソフトブロックでの相分離を行うと考えられる。その相分離の形状はデバイスウェハの基板表面の凹凸の発生の抑制に寄与すると考えられる。加えて、このような樹脂は、炭化水素系溶剤への溶解性およびレジスト溶剤への耐性の観点からもより好ましい。
一方、特定樹脂は水添物であると、熱に対する安定性が向上し、分解や重合等の変質が起こりにくい。さらに、炭化水素系溶剤への溶解性およびレジスト溶剤への耐性の観点からもより好ましい。
特定樹脂成分は1種類のみでもよいし、2種類以上であってもよい。樹脂が2種類以上の場合は、その合計が上記範囲であることが好ましい。
本発明においては、上記保護層形成用組成物が含みうる樹脂成分として、上記特定樹脂以外の樹脂も配合できる。
例えば、テルペン樹脂、テルペンフェノール樹脂、変性テルペン樹脂、水添テルペン樹脂、水添テルペンフェノール樹脂、ロジン、ロジンエステル、水添ロジン、水添ロジンエステル、重合ロジン、重合ロジンエステル、変性ロジン、ロジン変性フェノール樹脂、アルキルフェノール樹脂、脂肪族石油樹脂、芳香族石油樹脂、水添石油樹脂、変性石油樹脂、脂環族石油樹脂、クマロン石油樹脂、インデン石油樹脂、オレフィンコポリマー(例えば、メチルペンテン共重合体)、シクロオレフィンコポリマー(例えば、ノルボルネン共重合体、ジシクロペンタジエン共重合体、テトラシクロドデセン共重合体)、ノボラック樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、エチレンプロピレン共重合体(EPDMゴム)、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリスチレン共重合樹脂(上述する特定樹脂に該当するものを除く)、メタクリル酸メチルスチレン共重合樹脂(MS樹脂))、ポリ酢酸ビニル樹脂、四フッ化エチレン樹脂(PTFE樹脂)、四フッ化エチレンとパーフルオロアルコキシエチレンとの共重合体(PFA樹脂)、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP樹脂)、エチレン−TFE共重合樹脂、ポリフッ化ビニリデン(PVDF樹脂)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE樹脂)、エチレン−クロロトリフルオロエチレン樹脂(CTFE樹脂)、TFE−パーフルオロジメチルジオキソール共重合樹脂、フッ化ビニル樹脂(PVF樹脂)、アクリル樹脂、セルロース樹脂、ポリアミド、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリフェニレンエーテル、ポリブチレンテラフタレート、ポリエチレンテレフタラート、環状ポリオレフィン、ポリフェニレンスルフィド、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリベンズイミダゾール樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリエーテルケトン樹脂、ポリアミドイミド樹脂などの合成樹脂や、天然ゴムなどの天然樹脂が挙げられる。中でも、ポリスチレン樹脂、ポリスチレン共重合樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリベンズイミダゾール樹脂、ポリアミドイミド樹脂が好ましく、ポリスチレン樹脂、ポリスチレン共重合樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリベンズイミダゾール樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエーテルケトン樹脂がより好ましく、ポリスチレン樹脂、ポリスチレン共重合樹脂、ポリカーボネート樹脂が特に好ましい。
オレフィンコポリマー(例えば、メチルペンテン共重合体)、シクロオレフィンコポリマー(例えば、ノルボルネン共重合体、ジシクロペンタジエン共重合体、テトラシクロドデセン共重合体)が好ましく、シクロオレフィンコポリマー(例えば、ノルボルネン共重合体、ジシクロペンタジエン共重合体、テトラシクロドデセン共重合体)がより好ましい。
保護層形成用組成物を塗布によって層状にする場合、溶剤を配合することが好ましい。
溶剤は、保護層を形成できれば、公知のものを制限なく使用できる。有機溶剤としては、エステル類として、例えば、酢酸エチル、酢酸−n−ブチル、酢酸イソブチル、ギ酸アミル、酢酸イソアミル、酢酸イソブチル、プロピオン酸ブチル、酪酸イソプロピル、酪酸エチル、酪酸ブチル、乳酸メチル、乳酸エチル、オキシ酢酸アルキル(例:オキシ酢酸メチル、オキシ酢酸エチル、オキシ酢酸ブチル(例えば、メトキシ酢酸メチル、メトキシ酢酸エチル、メトキシ酢酸ブチル、エトキシ酢酸メチル、エトキシ酢酸エチル等))、3−オキシプロピオン酸アルキルエステル類(例:3−オキシプロピオン酸メチル、3−オキシプロピオン酸エチル等(例えば、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル等))、2−オキシプロピオン酸アルキルエステル類(例:2−オキシプロピオン酸メチル、2−オキシプロピオン酸エチル、2−オキシプロピオン酸プロピル等(例えば、2−メトキシプロピオン酸メチル、2−メトキシプロピオン酸エチル、2−メトキシプロピオン酸プロピル、2−エトキシプロピオン酸メチル、2−エトキシプロピオン酸エチル))、2−オキシ−2−メチルプロピオン酸メチルおよび2−オキシ−2−メチルプロピオン酸エチル(例えば、2−メトキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−エトキシ−2−メチルプロピオン酸エチル等)、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、2−オキソブタン酸メチル、2−オキソブタン酸エチル、PGMEA(1−メトキシ−2−プロピルアセテート)等、並びに、エーテル類として、例えば、ジエチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート等、並びに、ケトン類として、例えば、メチルアミルケトン、メチルエチルケトン、2−ブタノン、シクロヘキサノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン、N−メチル−2−ピロリドン等が好適に挙げられる。
飽和脂肪族炭化水素類としては、例えば、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、メチルオクタン、デカン、ウンデカン、ドデカン、トリデカン等の直鎖状の炭化水素、炭素数3から15の分岐状の炭化水素、p−メンタン、o−メンタン、m−メンタン、ジフェニルメンタン、1,4−テルピン、1,8−テルピン、ボルナン、ノルボルナン、ピナン、ツジャン、カラン、ロンギホレン等が挙げられる。
芳香族炭化水素類として、例えば、トルエン、キシレン、アニソール、メシチレン、リモネン、等、N,N−ジメチルアセトアミドが挙げられる。
また、縮合多環式炭化水素類が挙げられる。縮合多環指揮炭化水素類とは、2つ以上の単環がそれぞれの環の辺を互いに1つだけ供給してできる縮合環の炭化水素であり、本発明では2つの単環が縮合されてなる炭化水素を用いることが好ましい。そのような縮合多環式炭化水素類としては、5員環および6員環の組み合わせ、または2つの6員環の組み合わせも挙げられる。縮合多環式炭化水素類としては、より具体的には、インデン、ペンタレン、インダン、テトラヒドロインデン等が挙げられ、2つの6員環を組み合わせた炭化水素としては、例えば、ナフタレン、テトラヒドロナフタリン(テトラリン)およびデカヒドロナフタリン(デカリン)等が挙げられる。
これらの溶剤は、塗布面状の改良などの観点から、2種以上を混合する形態も好ましい。
溶剤を2種以上、混合する好ましい形態としては、芳香族炭化水素類と縮合多環式炭化水素類、飽和脂肪族炭化水素類と縮合多環式炭化水素類の組み合わせである。特に好ましい組み合わせは、デカヒドロナフタリン(デカリン)とメシチレン、デカヒドロナフタリン(デカリン)とp−メンタンである。
その好ましい比率は、芳香族炭化水素類または飽和脂肪族炭化水素類を100重量部に対し、縮合多環式炭化水素を0.1〜30重量部、より好ましくは1〜20重量部、さらに好ましくは1〜10重量部混合した比率である
保護層形成用組成物が溶剤を有する場合、溶剤は、保護層形成用組成物の固形分濃度が5〜60質量%になるように使用されることが好ましい。
溶剤が2種類以上の場合は、その合計が上記範囲であることが好ましい。
保護層形成用組成物は、塗布性をより向上させる観点から、各種の界面活性剤を添加してもよい。界面活性剤としては、フッ素系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤などの各種界面活性剤を使用できる。
即ち、フッ素系界面活性剤を含む保護層形成用組成物を用いて膜形成する場合においては、被塗布面と塗布液との界面張力を低下させることにより、被塗布面への濡れ性が改善され、被塗布面への塗布性が向上する。このため、少量の液量で数μm程度の薄膜を形成した場合であっても、厚みムラの小さい均一厚の膜形成をより好適に行える点で有効である。
保護層形成用組成物が界面活性剤を有する場合、界面活性剤の添加量は、保護層形成用組成物の全固形分に対して、0.001質量%〜2.0質量%が好ましく、より好ましくは0.005質量%〜1.0質量%である。
界面活性剤は1種類のみでもよいし、2種類以上であってもよい。界面活性剤が2種類以上の場合は、その合計が上記範囲であることが好ましい。
本発明の保護層形成用組成物には、加熱時の酸化による保護層樹脂の低分子化やゲル化を防止する観点から、各種の酸化防止剤を添加してもよい。酸化防止剤としては、フェノール系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤、キノン系酸化防止剤、窒素系酸化防止剤などが使用できる。
フェノール系酸化防止剤としては、一分子内に下記構造(A)で表される基を2〜6個有する酸化防止剤(以下、酸化防止剤Aという)が好ましく、分子内に下記構造(A)で表される基を2〜4個有する酸化防止剤がより好ましい。酸化防止剤Aの分子量としては、250〜1000であることが好ましい。下記構造(A)は下記構造(B)であることがより好ましい。酸化防止剤Aは、炭素原子、水素原子、酸素原子のみから構成されていることが好ましい。酸化防止剤Aの例には、上述の、Irganox1010、Irganox1330、Irganox3114、Irganox1035が挙げられる。
構造(A)
酸化防止剤の組み合わせとしては、Irganox1010とSumilizer TP−D、Irganox1330とSumilizer TP−D、および、Sumilizer GA−80とSumilizer TP−Dが好ましく、Irganox1010とSumilizer TP−D、Irganox1330とSumilizer TP−Dがより好ましく、Irganox1010とSumilizer TP−Dが特に好ましい。
フェノール系酸化防止剤と硫黄系酸化防止剤の添加する比率は、質量比で、2:1から1:2の範囲が好ましく、より好ましくは1:1である。
保護層形成用組成物が酸化防止剤を有する場合、酸化防止剤の添加量は、保護層形成用組成物の全固形分に対して、0.001質量%〜20.0質量%が好ましく、より好ましくは0.005質量%〜10.0質量%である。180℃以上の高温工程を経る場合が5.0〜9.0質量%が特に好ましい。
特に硫黄系酸化防止剤は1.0〜10.0質量%が好ましく、3.0〜10.0質量%がより好ましく、3.0〜6.0質量%が特に好ましい。
酸化防止剤は1種類のみでもよいし、2種類以上であってもよい。酸化防止剤が2種類以上の場合は、その合計が上記範囲であることが好ましい。
本発明の保護層形成用組成物は、高温での変形性を高め接着平坦性を向上させるために、可塑剤を含むことが好ましい。
可塑剤としては、フタル酸エステル、脂肪酸エステル、芳香族多価カルボン酸エステル、ポリエステルなどが使用できる。
脂肪酸エステルとしては例えば、ブチルステアレート、ユニスターM−9676、ユニスターM−2222SL、ユニスターH−476、ユニスターH−476D、パナセート800B、パナセート875、パナセート810(以上、日油製)、DBA、DIBA、DBS、DOA、DINA、DIDA、DOS、BXA、DOZ、DESU(以上、大八化学製)などが挙げられる。
芳香族多価カルボン酸エステルとしては、TOTM(大八化学製)、モノサイザーW−705(大八化学製)、UL−80、UL−100(ADEKA製)などが挙げられる。
ポリエステルとしては、ポリサイザーTD−1720、ポリサイザーS−2002、ポリサイザーS−2010(以上、DIC製)、BAA−15(大八化学製)などが挙げられる。
上記可塑剤の中では、DIDP、DIDA、TOTM、ユニスターM−2222SL、ポリサイザーTD−1720が好ましく、DIDA、TOTMがより好ましく、TOTMが特に好ましい。
可塑剤は1種のみを用いてもよいし、2種類以上を組み合わせてもよい。
本発明の保護層は、非三次元架橋構造のフッ素原子を有する高分子化合物を含むことが好ましい。非三次元架橋構造とは、化合物中に架橋構造を含まないか、化合物中の全架橋構造に対する三次元架橋構造を形成している架橋構造の割合が、5%以下であることをいい、1%以下が好ましい。実質的に含まれていることが好ましい。
非三次元架橋構造のフッ素原子を有する高分子化合物としては、1種または2種以上の含フッ素単官能モノマーからなる重合体を好ましく使用できる。より具体的には、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロペン、テトラフルオロエチレンオキシド、ヘキサフルオロプロペンオキシド、パーフルオロアルキルビニルエーテル、クロロトリフルオロエチレン、ビニリデンフルオライド、パーフルオロアルキル基含有(メタ)アクリル酸エステルから選ばれる1種または2種以上の含フッ素単官能モノマーの単独重合体またはこれらモノマーの共重合体、該含フッ素単官能モノマーの1種または2種以上とエチレンとの共重合体、該含フッ素単官能モノマーの1種または2種以上とクロロトリフルオロエチレンとの共重合体から選ばれる少なくとも1種の含フッ素樹脂等を挙げることができる。
式(101)
Y101としては、2価の直鎖状構造の脂肪族基であることが好ましい。
また脂環式構造(好ましくは5員環または6員環、例えばペルフルオロシクロへキシル基、ペルフルオロシクロペンチル基またはこれらで置換されたアルキル基等)を有していてもよく、エーテル結合(例えば−CH2OCH2CF2CF3、−CH2CH2OCH2C4F8H、−CH2CH2OCH2CH2C8F17、−CH2CF2OCF2CF2OCF2CF2H等)を有していてもよい。また、ペルフルオロアルキル基であってもよい。
式(102)
非三次元架橋構造のフッ素原子を有する高分子化合物は1種類のみでもよいし、2種類以上であってもよい。非三次元架橋構造のフッ素原子を有する高分子化合物が2種類以上の場合は、その合計が上記範囲であることが好ましい。
本発明における保護層形成用組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、必要に応じて、各種添加物、例えば、硬化剤、硬化触媒、シランカップリング剤、充填剤、密着促進剤、紫外線吸収剤、凝集防止剤、重合性モノマー等を配合することができる。これらの添加剤を配合する場合、その合計配合量は保護層形成用組成物の固形分の5質量%以下とすることが好ましい。
本発明では、添加剤の合計量は3質量%以下とすることがより好ましく、1質量%以下がより好ましい。また、添加剤は実質的に含まない態様とすることもできる。実質的に含まないとは、例えば、本発明で用いる特定樹脂の0.1質量%以下、さらには、0質量%とすることもできる。このような構成とすることにより、高温プロセス(特に200℃以上)で添加剤が分解すること等をより効果的に抑制できる。特に、200℃60分加熱した後の、質量減少度が5質量%以上の添加剤は、実質的に含まない態様が好ましい態様の一例として挙げられる。もちろん、200℃60分加熱した後の、質量減少度が5質量%以上の添加剤を含む態様も本発明の範囲に含まれることは言うまでもない。
添加剤の分子量は加熱中の昇華防止の観点から、400以上が好ましく、600以上がさらに好ましく、750以上が特に好ましい。上限は特に定めるものではないが、例えば、2000未満とすることができる。
具体的には、保護層は、保護層形成用組成物を、従来公知のスピンコート法、スプレー法、スクリーン印刷法、ローラーコート法、フローコート法、ドクターコート法、浸漬法などを用いて、デバイスウェハに塗布し、次いで、乾燥することにより形成することができる。この中でも、スピンコート法、スプレー法、スクリーン印刷法が好ましく、スピンコート法、スプレー法がより好ましく、スピンコート法が特に好ましい。
剥離層は、保護層と支持基板とを容易に分離可能にする目的で用いる。そのため、剥離層には低表面エネルギーであり、熱に対して接着性の変化が小さいことが求められる。また、剥離層は、フッ素原子および/またはケイ素原子を含むことが好ましく、フッ素原子および/またはケイ素原子を含み、かつ、保護層と支持基板のみに接しており、他の部材と接することはない。すなわち、剥離層は、一方の面全てが保護層と接しており、他方の面全てが支持基板と接している。
フッ素含有率は、1分子中のフッ素原子の質量/1分子中の全原子の質量で定義される。
剥離層は、耐熱性の観点から、三次元架橋物を含むことが好ましい。中でも、フッ素原子を有する2官能以上のラジカル重合性モノマーまたはオリゴマーのラジカル重合物、および、フッ素原子を有するアルコキシシラン化合物の縮合体の少なくとも1種を含むことが好ましく、フッ素含有多官能モノマー・オリゴマーの三次元架橋物、またはフッ素含有シランカップリング剤の三次元架橋物が特に好ましい。フッ素含有シランカップリング剤としては、人体への危険性および金属腐食性の低い、非ハロゲン系シランカップリング剤が好ましく、特にフッ素含有アルコキシシラン化合物が好ましい。なお、ハロゲン系シランカップリング剤としては、例えばフッ化クロロシラン化合物などが挙げられる。
以下に、剥離層形成用組成物に含まれうる、フッ素原子および/またはケイ素原子を含む材料について述べる。
本発明における重合性モノマーは、フッ素原子またはケイ素原子を有する重合性モノマーであることが特に好ましい。フッ素原子またはケイ素原子を有する重合性モノマーは、フッ素原子またはケイ素原子が一分子中に1個以上含まれるラジカル重合性モノマーまたはオリゴマーであることが好ましく、フッ素原子が一分子中に2個以上含まれる、一般的にパーフルオロ基と呼ばれる基を有している重合性モノマーであることが特に好ましい。
フッ素原子を有する重合性モノマーは、公知のモノマーから選択することができ、重合性基を架橋性基とする架橋剤であることが好ましい。架橋性基としては例えば、水酸基または加水分解可能な基を有するシリル基(例えばアルコキシシリル基、アシルオキシシリル基等)、反応性不飽和二重結合を有する基((メタ)アクリロイル基、アリル基、ビニルオキシ基等)、開環重合反応性基(エポキシ基、オキセタニル基、オキサゾリル基等)、活性水素原子を有する基(たとえば水酸基、カルボキシル基、アミノ基、カルバモイル基、メルカプト基、β−ケトエステル基、ヒドロシリル基、シラノール基等)、酸無水物、求核剤によって置換され得る基(活性ハロゲン原子、スルホン酸エステル等)等が挙げられる。
一般式(I) : Rf{−L−Y}n
(式中、Rfは少なくとも炭素原子およびフッ素原子を含み、酸素原子および水素原子のうちいずれかを含んでも良い、鎖状または環状のn価の基を表し、nは2以上の整数を表す。Lは単結合または二価の連結基を表す。Yは重合性基を表す。)
Lがアルキレン基またはアリーレン基を有する場合、アルキレン基およびアリーレン基はハロゲン原子で置換されていることが好ましく、フッ素原子で置換されていることがより好ましい。
(構造式(1)中、R1は、水素原子、またはメチル基を表す。R2は、−CpH2p−、−C(CpH2p+1)H−、−CH2C(CpH2p+1)H−、または−CH2CH2O−を表す。
Rfは、−CnF2n+1、−(CF2)nH、−CnF2n+1−CF3、−(CF2)pOCnH2nCiF2i+1、−(CF2)pOCmH2mCiF2iH、−N(CpH2p+1)COCnF2n+1、または、−N(CpH2p+1)SO2CnF2n+1を表す。ただし、pは1〜10の整数、nは1〜16の整数、mは0〜10の整数、iは0〜16の整数をそれぞれ表す。)
(構造式(2)中、Rgは、炭素数1〜20のフルオロアルキル基を表す。)
(構造式(3)中、Rgは、炭素数1〜20のフルオロアルキル基を表す。)
(構造式(4)中、R3およびR4は、水素原子、またはメチル基を表す。R5およびR6は、−CqH2q−、−C(CqH2q+1)H−、−CH2C(CqH2q+1)H−または−CH2CH2O−、Rjは−CtF2tを表す。qは1〜10の整数であり、tは1〜16の整数である。)
(構造式(5)中、R7およびR8は、水素原子、またはメチル基を表す。Rkは−CyF2y+1である。yは1〜16の整数である。)
式(7)中、R5、R6、R7は、それぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、水酸基、または1価の有機基を表し、Y1は、単結合、または、−CO−、−O−、−NH−、2価の脂肪族基、2価の芳香族基およびそれらの組み合わせからなる群より選ばれる2価の連結基を表す。Rfは、フッ素原子、または、フッ素原子を有する1価の有機基を表す。
式(10)中、R8、R9、R10、R11、R12、R13は、それぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、水酸基、または1価の有機基を表し、Y2およびY3は、単結合、または、−CO−、−O−、−NH−、2価の脂肪族基、2価の芳香族基およびそれらの組み合わせからなる群より選ばれる2価の連結基を表す。Rfは、フッ素原子を有する2価の有機基を表す。
より具体的な例としては、下記の構造が単独または複数組み合わさって構成される有機基を挙げることができる。
1価の有機基は、さらに置換基を有してもよく、導入可能な置換基としては、例えば、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、カルボキシ基、スルホナト基、ニトロ基、シアノ基、アミド基、アミノ基、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、置換オキシ基、置換スルホニル基、置換カルボニル基、置換スルフィニル基、スルホ基、ホスホノ基、ホスホナト基、シリル基、複素環基、等が挙げられる。また有機基は、エーテル結合、エステル結合、ウレイド結合を含んでいてもよい。
アルキル基の例は、炭素数1〜8のアルキル基であることが好ましく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、オクチル基、イソプロピル基、tert−ブチル基、イソペンチル基、2−エチルヘキシル基、2−メチルヘキシル基、シクロペンチル基等が挙げられる。アリール基の例は、炭素数6〜12のアリール基であることが好ましく、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基などが挙げられる。R901〜R903はとしては、なかでも、水素原子またはメチル基が好ましい。
L2:−CO−NH−2価の脂肪族基−O−CO−
L3:−CO−2価の脂肪族基−O−CO−
L4:−CO−O−2価の脂肪族基−O−CO−
L5:−2価の脂肪族基−O−CO−
L6:−CO−NH−2価の芳香族基−O−CO−
L7:−CO−2価の芳香族基−O−CO−
L8:−2価の芳香族基−O−CO−
L9:−CO−O−2価の脂肪族基−CO−O−2価の脂肪族基−O−CO−
L10:−CO−O−2価の脂肪族基−O−CO−2価の脂肪族基−O−CO−
L11:−CO−O−2価の芳香族基−CO−O−2価の脂肪族基−O−CO−
L12:−CO−O−2価の芳香族基−O−CO−2価の脂肪族基−O−CO−
L13:−CO−O−2価の脂肪族基−CO−O−2価の芳香族基−O−CO−
L14:−CO−O−2価の脂肪族基−O−CO−2価の芳香族基−O−CO−
L15:−CO−O−2価の芳香族基−CO−O−2価の芳香族基−O−CO−
L16:−CO−O−2価の芳香族基−O−CO−2価の芳香族基−O−CO−
L17:−CO−O−2価の芳香族基−O−CO−NH−2価の脂肪族基−O−CO−
L18:−CO−O−2価の脂肪族基−O−CO−NH−2価の脂肪族基−O−CO−
L19:−2価の芳香族基−2価の脂肪族基
L20:−2価の芳香族基−2価の脂肪族基−O−2価の脂肪族基−
L21:−2価の芳香族基−2価の脂肪族基−O−2価の脂肪族基−O−
L22:−CO−O−2価の脂肪族基−
L23:−CO−O−2価の脂肪族基−O−
2価の脂肪族基は、環状構造よりも鎖状構造の方が好ましく、さらに分岐を有する鎖状構造よりも直鎖状構造の方が好ましい。2価の脂肪族基の炭素原子数は、1〜20であることが好ましく、1〜15であることがより好ましく、1〜12であることがさらに好ましく、1〜10であることがさらにまた好ましく、1〜8であることがよりさらに好ましく、1〜4であることが特に好ましい。
2価の脂肪族基の置換基の例としては、ハロゲン原子(F、Cl、Br、I)、ヒドロキシ基、カルボキシ基、アミノ基、シアノ基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アシルオキシ基、モノアルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、アリールアミノ基およびジアリールアミノ基等が挙げられる。
Tは一般式(9)で表されるラジカル重合性官能基を表すことが好ましい。
L2:−CO−NH−2価の脂肪族基−O−CO−
L3:−CO−2価の脂肪族基−O−CO−
L4:−CO−O−2価の脂肪族基−O−CO−
L5:−2価の脂肪族基−O−CO−
L6:−CO−NH−2価の芳香族基−O−CO−
L7:−CO−2価の芳香族基−O−CO−
L8:−2価の芳香族基−O−CO−
L9:−CO−O−2価の脂肪族基−CO−O−2価の脂肪族基−O−CO−
L10:−CO−O−2価の脂肪族基−O−CO−2価の脂肪族基−O−CO−
L11:−CO−O−2価の芳香族基−CO−O−2価の脂肪族基−O−CO−
L12:−CO−O−2価の芳香族基−O−CO−2価の脂肪族基−O−CO−
L13:−CO−O−2価の脂肪族基−CO−O−2価の芳香族基−O−CO−
L14:−CO−O−2価の脂肪族基−O−CO−2価の芳香族基−O−CO−
L15:−CO−O−2価の芳香族基−CO−O−2価の芳香族基−O−CO−
L16:−CO−O−2価の芳香族基−O−CO−2価の芳香族基−O−CO−
L17:−CO−O−2価の芳香族基−O−CO−NH−2価の脂肪族基−O−CO−
L18:−CO−O−2価の脂肪族基−O−CO−NH−2価の脂肪族基−O−CO−
2価の脂肪族基は、環状構造よりも鎖状構造の方が好ましく、さらに分岐を有する鎖状構造よりも直鎖状構造の方が好ましい。2価の脂肪族基の炭素原子数は、1〜20であることが好ましく、1〜15であることがより好ましく、1〜12であることがさらに好ましく、1〜10であることがさらにまた好ましく、1〜8であることがよりさらに好ましく、1〜4であることが特に好ましい。
2価の脂肪族基の置換基の例としては、ハロゲン原子(F、Cl、Br、I)、ヒドロキシ基、カルボキシ基、アミノ基、シアノ基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アシルオキシ基、モノアルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、アリールアミノ基およびジアリールアミノ基等が挙げられる。
フッ素原子を有するラジカル重合性モノマーまたはオリゴマーは1種類のみでもよいし、2種類以上であってもよい。重合性モノマーが2種類以上の場合は、その合計が上記範囲であることが好ましい。
本発明におけるケイ素原子を有するラジカル重合性モノマーまたはオリゴマーは、シリコーンモノマーまたはシリコーンオリゴマーであることが好ましく、例えば、ポリジメチルシロキサン結合の少なくとも片末端が(メタ)アクリロイル基およびスチリル基等のエチレン性不飽和基となっている化合物が挙げられ、(メタ)アクリロイル基を有する化合物が好ましい。
Y201は、酸素原子、硫黄原子、または−N(R206)−を表す。R206は、一般式(i)のR104と同義であり、好ましい例も同様である。
ケイ素原子を有するラジカル重合性モノマーまたはオリゴマーは1種類のみでもよいし、2種類以上であってもよい。ケイ素原子を有するラジカル重合性モノマーまたはオリゴマーが2種類以上の場合は、その合計が上記範囲であることが好ましい。
フッ素原子および/またはケイ素原子を含む材料は1種類のみでもよいし、2種類以上であってもよい。フッ素原子および/またはケイ素原子を含む材料が2種類以上の場合は、その合計が上記範囲であることが好ましい。
本発明の剥離層は、フッ素原子を有する非三次元架橋構造の高分子化合物を含むことが好ましい。なお、フッ素原子を有する非三次元架橋構造の高分子化合物の好ましい態様は、前述の保護層に含まれるフッ素原子を有する非三次元架橋構造の高分子化合物に記載されたものが参酌でき、好ましい範囲も同様である。
非三次元架橋構造のフッ素原子を有する高分子化合物は1種類のみでもよいし、2種類以上であってもよい。非三次元架橋構造のフッ素原子を有する高分子化合物が2種類以上の場合は、その合計が上記範囲であることが好ましい。
本発明の剥離剤層形成用組成物を塗布によって層状にする場合、溶剤を配合することが好ましい。溶剤は、剥離層を形成できれば、公知のものを制限なく使用できる。
これらの溶剤は、塗布面状の改良などの観点から、2種以上を混合する形態も好ましい。
溶剤は1種類のみでもよいし、2種類以上であってもよい。溶剤が2種類以上の場合は、その合計が上記範囲であることが好ましい。
剥離層形成用組成物は、上記の成分に加えて、さらに本発明の効果を損なわない範囲において、目的に応じて種々の化合物を含むことができる。例えば、熱重合開始剤、増感色素、連鎖移動剤、酸化防止剤、界面活性剤を好ましく使用することができる。
剥離層形成用組成物が有してもよい界面活性剤の具体例および好ましい例としては、前述の保護層形成用組成物が有してもよい界面活性剤のものと同様である。
剥離層形成用組成物が有してもよい酸化防止剤の具体例および好ましい例としては、前述の保護層形成用組成物が有してもよい酸化防止剤のものと同様である。
また、剥離層の線剥離接着強度は、0.07N/mm以下が好ましく、0.05N/mm以下がより好ましく、0.03N/mm以下がさらに好ましい。
また、剥離層の貯蔵弾性率と保護層の貯蔵弾性率の比は、2:1〜1000:1であることが好ましく、5:1〜1000:1であることがより好ましく、10:1〜1000:1であることがさらに好ましい。
本発明では、上記剥離層の代わりに下記の分離層を用いることもできる。
分離層は、支持基板を介して照射される光を吸収することによって変質する材料から形成されている層である。本明細書において、分離層が「変質する」とは、分離層をわずかな外力を受けて破壊され得る状態、または分離層と接する層との接着力が低下した状態にさせる現象を意味する。光を吸収することによって生じる分離層の変質の結果として、分離層は、光の照射を受ける前の強度または接着性を失う。よって、わずかな外力を加える(例えば、支持基板を持ち上げるなど)ことによって、分離層が破壊されて、支持基板とデバイスウェハとを容易に分離することができる。
分離層は、光吸収性を有している構造をその繰返し単位に含んでいる重合体を含有していてもよい。上記重合体は、光の照射を受けて変質する。上記重合体の変質は、上記構造が照射された光を吸収することによって生じる。分離層は、重合体の変質の結果として、光の照射を受ける前の強度または接着性を失っている。よって、わずかな外力を加える(例えば、支持基板を持ち上げるなど)ことによって、分離層が破壊されて、支持基板とウェハとを容易に分離することができる。
分離層は、無機物からなっていてもよい。分離層は、無機物によって構成されることにより、光を吸収することによって変質するようになっており、その結果として、光の照射を受ける前の強度または接着性を失う。よって、わずかな外力を加える(例えば、支持基板を持ち上げるなど)ことによって、分離層が破壊されて、支持基板とデバイスウェハとを容易に分離することができる。
分離層は、赤外線吸収性の構造を有する化合物によって形成されていてもよい。上記化合物は、赤外線を吸収することにより変質する。分離層は、化合物の変質の結果として、赤外線の照射を受ける前の強度または接着性を失っている。よって、わずかな外力を加える(例えば、支持基板を持ち上げるなど)ことによって、分離層が破壊されて、支持基板とウェハとを容易に分離することができる。
中でも、シロキサン骨格を有する化合物としては、上記化学式(1)で表される繰り返し単位および下記化学式(3)で表される繰り返し単位の共重合体であるtert−ブチルスチレン(TBST)−ジメチルシロキサン共重合体がより好ましく、上記式(1)で表される繰り返し単位および下記化学式(3)で表される繰り返し単位を1:1(モル比)で含む、TBST−ジメチルシロキサン共重合体がさらに好ましい。
シルセスキオキサン骨格を有する化合物としては、このほかにも、特開2007−258663号公報、特開2010−120901号公報、特開2009−263316号公報および特開2009−263596号公報において開示されている各シルセスキオキサン樹脂を好適に利用できこれらの内容は本願明細書に組み込まれる。
分離層は、フルオロカーボンからなっていてもよい。分離層は、フルオロカーボンによって構成されることにより、光を吸収することによって変質するようになっており、その結果として、光の照射を受ける前の強度または接着性を失う。よって、わずかな外力を加える(例えば、支持基板を持ち上げるなど)ことによって、分離層が破壊されて、支持基板とウェハとを容易に分離することができる。
分離層は、赤外線吸収物質を含有していてもよい。分離層は、赤外線吸収物質を含有して構成されることにより、光を吸収することによって変質するようになっており、その結果として、光の照射を受ける前の強度または接着性を失う。よって、わずかな外力を加える(例えば、支持基板を持ち上げるなど)ことによって、分離層が破壊されて、支持基板とウェハとを容易に分離することができる。
本発明の積層体は、支持基板を有する。支持基板の素材は特に限定されないが、例えば、シリコン基板、ガラス基板、金属基板、サファイア基板、SiC基板、GaN基板などが挙げられるが、半導体装置の基板として代表的に用いられるシリコン基板を汚染しにくい点や、半導体装置の製造工程において汎用されている静電チャックを使用できる点などを鑑みると、シリコン基板であることが好ましい。
支持基板の厚みは、特に限定されるものではなく、300μm〜5mmが好ましい。
本発明の積層体は、デバイスウェハを有する。デバイスウェハは、保護層と接した面全てが保護層で被覆されている。
デバイスウェハは、公知のものを制限なく使用することができ、例えば(MEMS、センサー用デバイス)などが挙げられる。
デバイスウェハは、構造(例えば、金属バンプなど)を有していることが好ましい。構造の高さは5〜100μmであることが好ましい。
金属バンプは半田または銅を使用することが好ましく、銅を使用することがより好ましい。
詳細は後述するが、デバイスウェハは、保護層と接している面とは逆の面に機械的または化学的な処理を施し、500μm未満の膜厚に薄化することが好ましい。より好ましい膜厚は、400μm以下であり、さらに好ましい膜厚は300μm以下である。
本発明は、本発明の保護層形成用組成物と、フッ素原子および/またはケイ素原子を含む材料を含む剥離層形成用組成物と、を含むキットに関する。
剥離層形成用組成物を支持基板上に塗布し、剥離層形成用組成物を塗布後、保護層形成用組成物を塗布することで本発明の積層体を作製することが可能となる。
また、本発明は、本発明の保護層形成用組成物と、上記保護層形成用組成物を用いてなる保護層を膨潤または溶解する液体を含むキットに関する。保護層を膨潤または溶解する液体としては、後述する剥離液と同様である。
剥離層形成用組成物および保護層形成用組成物のそれぞれの組成、好ましい範囲などは、上記剥離層形成用組成物、および保護層形成用組成物の項で説明したものと同様である。
本発明の積層体は、支持基板上に、剥離層または分離層、保護層、デバイスウェハをこの順に有するように形成することが好ましい。本発明の積層体は、剥離層と、保護層とを有する支持基板とデバイスウェハを接着させる方法、剥離層を有する支持基板と保護層を有するデバイスウェハとを接着させる方法、または支持基板と剥離層と保護層を有するデバイスウェハとを接着させる方法により作製することができる。接着性と易剥離性の観点から、剥離層および保護層を有する支持基板とデバイスウェハを接着させる方法、または剥離層を有する支持基板と保護層を有するデバイスウェハとを接着させる方法が好ましく、さらに積層体内のボイド(空孔)と呼ばれる欠陥を発生させないために剥離層を有する支持基板と保護層を有するデバイスウェハとを接着させる方法が最も好ましい。
次いで、以上に説明した本発明における積層体を用いた、接着性支持体、および、半導体デバイスの製造方法について説明する。
また、本発明では、溶剤による処理を行うことなく、デバイスウェハと支持基板とを分離することが可能である。
以下、本発明の半導体製造方法をより詳細に説明する。
デバイスウェハ60は、平均膜厚500μm以上の膜厚を有していることが好ましい。また、構造62は、デバイスチップやバンプと呼ばれるものであり、平均高さは5〜100μmの範囲であることが好ましい。
次に、以上のようにして得られた支持体100と、デバイスウェハとの仮接着、デバイスウェハの薄型化、および、支持体からのデバイスウェハの脱離について詳細に説明する。
そして、接着性支持体100の剥離層11に対して、保護層71の表面を押し当てる。これにより、図1Bに示すように、保護層71の表面と、剥離層11とが接着し、保護層71と、剥離層11とを有する仮接合層80が形成される。
また、機械的または化学的な処理として、薄膜化処理の後に、薄型デバイスウェハ60’の裏面61b’からシリコン基板を貫通する貫通孔(図示せず)を形成し、この貫通孔内にシリコン貫通電極(図示せず)を形成する処理を行う。具体的には、加熱処理における最高到達温度は130℃〜370℃の範囲内であり、180℃〜350℃の範囲内であることが好ましい。加熱処理における最高到達温度は保護層の軟化点よりも低い温度とされる。加熱処理は、最高到達温度での30秒〜30分の加熱であることが好ましく、最高到達温度での1分〜10分の加熱であることがより好ましい。
剥離層の脱離は、引き剥がす等の物理的作用によって行われることが好ましい。すなわち、接着性支持体100に対して薄型デバイスウェハ60’を摺動させるか、あるいは、接着性支持体100から薄型デバイスウェハ60’を剥離することにより行うことが好ましい。上記方法により、剥離層11と薄型デバイスウェハ60’の表面61aとの仮接着を容易に解除することができる。また、後述する剥離液を用いて剥離してもよい。
上記除去方法のうち、フィルム状のまま剥離除去する方法水溶液または有機溶剤に溶解させて溶解除去する方法が好ましく使用できる。
水溶液または有機溶剤としては、保護層を溶解除去できる溶液なら任意に使用することができ、具体的には、以下の剥離液を好ましく使用できる。
以下、剥離液について詳細に説明する。
さらに剥離性の観点から、2種以上の有機溶剤および水、2種以上のアルカリ、酸および界面活性剤を混合する形態も好ましい。
界面活性剤の含有量を上記した範囲内とすることにより、接着性支持体100’と薄型デバイスウェハ60’との剥離性をより向上できる傾向となる。
本発明において、デバイスウェハの表面を保護する観点から、保護層はデバイスウェハの全面を被覆していることが好ましい。
図2は、従来の接着性支持体とデバイスウェハとの仮接着状態の解除を説明する概略断面図である。
従来の実施形態においては、図2に示すように、接着性支持体として、支持基板12の上に、従来の仮接着剤により形成された剥離層11’が設けられてなる接着性支持体100’を使用し、それ以外は、図1Aおよび図1Bを参照して説明した手順と同様に、接着性支持体100’とデバイスウェハとを仮接着し、デバイスウェハにおけるシリコン基板の薄膜化処理を行い、次いで、接着性支持体100’からシリコン基板61を有する薄型デバイスウェハ60’を剥離する。
一方、従来の仮接着剤の内、接着性が低いものを採用すると、デバイスウェハと支持基板との仮接着が弱すぎ、デバイスウェハを支持基板で確実に支持できないという不具合が生じやすい。
例えば、被処理部材としては、化合物半導体基板を挙げることもでき、化合物半導体基板の具体例としては、SiC基板、SiGe基板、ZnS基板、ZnSe基板、GaAs基板、InP基板、および、GaN基板などが挙げられる。
4インチSiウェハに下記表に示す組成の剥離層形成用組成物1を、スピンコーター(Mikasa製 Opticoat MS−A100、1200rpm、30秒)により塗布したのち、120℃30秒、190℃3分ベークし、厚さ0.10μmの剥離層が設けられたウェハ1を形成した。
[フッ素原子および/またはケイ素原子を含む化合物]
A−1: オプツールDSX(ダイキン工業社製、フッ素系化合物)
A−2: RS−72−K(DIC社製、フッ素系化合物)
A−3: RS−76−E(DIC社製、フッ素系化合物)
A−4: UV−3500B(BYK社製、シリコン系化合物)
A−5: (ヘプタデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドラデシル)トリクロロシラン(TCI社製)
A−6: CHEMINOX FHP−2−OH(ユニマテック社製、フッ素系化合物)
A−7: TEFLON(登録商標) AF(三井デュポンフロロケミカル社製、フッ素系化合物)
A−8: CYTOP(旭硝子社製、フッ素系化合物)
A−9: KP541(信越化学社製、シリコン系化合物)
A−10:ダイオニンTHV(3M社製、フッ素系化合物)
A−11 :RS−72−K、および、ダイフリーFB962(ダイキン社製、フッ素系化合物)の15:85(質量比)混合物。
上記のうち、剥離層が三次元架橋体を構成しているのは、A−1〜A−4、A−11である。
[溶剤]
パーフルオロヘキサン:(和光純薬社製)
PGMEA:プロピレングリコール1−モノメチルエーテル2−アセタート
CT−Solv180:AGC製
メシチレン
MEK: メチルエチルケトン
NEP: N−メチル−2−ピロリドン
表面に高さ10μm、直径50μmのCu電極を200μm間隔で形成した4インチSiウェハの電極が存在する側に、下記表に示す組成に、メシチレンに固形分濃度が25質量%となるように調整した各保護層形成用組成物をスピンコーター(Mikasa製 Opticoat MS−A100、1200rpm、30秒)により塗布したのち、ホットプレート上で80℃、10分、250℃15分ベークし、製膜した。
溶剤は実施例1〜2、6〜9はメシチレンのみ、実施例3はメシチレンとデカリンを95:5の重量の比率で混合した溶剤、実施例4はデカリン、実施例5はp−メンタンとデカリンを95:5の重量の比率で混合した溶剤を用いた(いずれも質量比率)。比較例1〜12はデカリンを用いた。
A1はスチレン/ジシクロペンタニルメタクリレート/ステアリルメタクリレート=20/60/20(質量比)の共重合体を重量平均分子量10000の組成で既知の方法で合成したものである。
A2はスチレン/1−アダマンチルメタクリレート/ステアリルメタクリレート=20/60/20(質量比)の共重合体を重量平均分子量10000の組成で既知の方法で合成したものである。
HG252は、クラレ社製 SEEPS−OH:ポリスチレン-ポリ(エチレン-エチレン/プロピレン)ブロック−ポリスチレン 末端水酸基変性である。
B−2は、 ポリスチレン(ALDRICH社製、Mw=100000)である。
デオマスターS−90は、積水化成製である。
Irganox1010は、BASF社製、フェノール系酸化防止剤である。
Sumilizer TPDは、住友化学製、硫黄系酸化防止剤である。
下記表に記載の組み合わせでウェハ1とウェハ2を熱圧着することで試験片を作製した。
[圧着]
表面に何も塗布していない4インチSiウェハまたはウェハ2を分割し、20mm×30mmのサンプル片とした。同様に分割した20mm×30mmのウェハ1のサンプル片を、その剥離層が、表面に何も塗布していないウェハまたはウェハ2の保護層に対して20mm×20mmの正方形で接触するように重ね、200℃、0.11MPaで5分間加圧接着した。
引張り試験機(テンシロン)を用いてクロスヘッドスピード300mm/分、幅10mm、試料長50mmとしてフィルムの長手方向、幅方向について、25℃、65%RHの環境下にてJIS−K7127に準拠してヤング率値を測定した。評価は長手方向、幅方向それぞれのヤング率を各5回ずつ測定し、長手方向と幅方向の平均値を用いた。
引張り試験機(テンシロン)を用いてクロスヘッドスピード300mm/分、幅10mm、試料長50mmとしてフィルムの長手方向、幅方向について、25℃、65%RHの環境下にてJIS−K6251に準拠して破断伸度を測定した。評価は長手方向、幅方向それぞれの破断伸度を各5回ずつ測定し、長手方向と幅方向の平均値を用いた。
JIS K7210に準拠した、200℃10kg荷重の条件における測定値を用いた。
上記加圧接着後の積層体のシリコン基板表面の凹凸を原子間力顕微鏡(AFM)で確認した。凹凸が小さいほど、表面の均一性に優れている。
A:Ra≦0.5μm
B:0.5μm<Ra<2μm
C:Ra≧2μm
4インチのシリコン基板に上記保護層を塗布したSiウェハに上記条件で加圧圧着して積層体を作成した。
その後、ウェハを40μmまで研削して薄化した。Siチップを貫通するビア(TSV:through-silicon via)により、で銅のプラグを200本作成した。詳細にはボッシュプロセスによりSiをエッチングし貫通孔を形成した。その後、貫通孔の側壁にテトラエトキシシラン(TEOS)−SiO2絶縁膜を形成した。その後、電極上のTEOS−SiO2を選択的にエッチングし、Cuの拡散を防止するため、TiNのバリア層を形成した。バリア層形成後、メッキによりCuのプラグの形成を行った。化学機械研磨(CMP研磨)を行い、Si基板の表面を露出させた。その後、反応性イオンエッチング (Reactive Ion Etching: RIE)によるCuのプラグ出しを行った。得られた積層体を、200℃で1分間のSiO2膜の形成を行い、フォトリソグラフィー後にSiO2膜のエッチングを行った。SiO2膜の形成時間は1分間の他、5分間、30分間、60分間行い、保護層の耐熱性の確認を行った。
保護層を機械的に剥離し、メシチレンで簡易に洗浄した。実施例10のみメシチレンに5重量%のデカリンを加えた溶液で簡易に洗浄した。
各銅のプラグに電流が流れるかの評価を行った。以下に電流の確認の取れたプラグ数を示す。
B: 189〜170本
C: 169〜150本
D:149〜130本
E:129〜110本
F:109〜90本
G:89本以下
11A、21A〜30A 高接着領域
11B、21B〜30B 低接着領域
12 支持基板
60 デバイスウェハ
60’薄型デバイスウェハ
61 シリコン基板
61a シリコン基板の表面
61b シリコン基板の裏面
61b’ 薄型デバイスウェハの裏面
62 デバイスチップ
63 構造
71 保護層
80 仮接合層
100,100’ 接着性支持体
Claims (21)
- JIS K−7210に準拠した10kg荷重における200℃でのメルトフローレートが4〜150g/10minである樹脂と有機溶剤とを含む、デバイスウェハと支持基板とを接着するための保護層形成用組成物であって、上記保護層形成用組成物のJIS K−7127に準拠したヤング率が0.02GPa以下である、保護層形成用組成物。
- 上記樹脂がスチレン由来の繰り返し単位を含み、樹脂中におけるスチレン由来の繰り返し単位の含有量が14〜70質量%であるブロック共重合体である、請求項1に記載の保護層形成用組成物。
- 上記ブロック共重合体が水添物である、請求項2に記載の保護層形成用組成物。
- 上記ブロック共重合体の両端は、スチレン由来の繰り返し単位である、請求項2または3に記載の保護層形成用組成物。
- 上記ブロック共重合体がスチレンおよび共役ジエンのブロック共重合体の水添物である、請求項2〜4のいずれか1項に記載の保護層形成用組成物。
- さらに、2種類以上の酸化防止剤を含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の保護層形成用組成物。
- 上記2種類以上の酸化防止剤として、フェノール系酸化防止剤および硫黄系酸化防止剤を含む、請求項6に記載の保護層形成用組成物。
- 上記2種類以上の酸化防止剤の少なくとも1種が、一分子内に下記構造(A)で表される基を2〜6個有する酸化防止剤である、請求項6または7に記載の保護層形成用組成物。
構造(A)
- 上記2種類以上の酸化防止剤の少なくとも1種が、下記化合物である、請求項6または7に記載の保護層形成用組成物。
- 上記樹脂の、JIS K−7210に準拠した10kg荷重における200℃でのメルトフローレートが20g/10分以上である、請求項1〜9のいずれか1項に記載の保護層形成用組成物。
- 上記樹脂の、JIS K−6251に準拠した破断伸度が1200%以下である、請求項1〜10のいずれか1項に記載の保護層形成用組成物。
- 上記樹脂の、JIS K−6251に準拠した破断伸度が400〜600%である、請求項1〜11のいずれか1項に記載の保護層形成用組成物。
- 上記樹脂の、JIS K−6251に準拠した破断伸度が500%以下である、請求項1〜12のいずれか1項に記載の保護層形成用組成物。
- 前記有機溶剤が、エステル類、エーテル類、ケトン類、飽和脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水素類および縮合多環式炭化水素類からなる群のうち少なくとも一種の化合物を含む、請求項1〜13のいずれか1項に記載の保護層形成用組成物。
- デバイスウェハ、保護層、支持基板をこの順に有し、
上記保護層が請求項1〜14のいずれか1項に記載の保護層形成用組成物を用いてなる、積層体。 - 上記保護層と支持基板の間に、剥離層または分離層を有する、請求項15に記載の積層体。
- 上記積層体がフッ素原子および/またはケイ素原子を含む剥離層を含む、請求項16に記載の積層体。
- 上記剥離層が、フッ素原子を有する2官能以上のラジカル重合性モノマーまたはオリゴマー、および、フッ素原子を有するアルコキシシラン化合物の少なくとも1種を硬化してなる、請求項17に記載の積層体。
- 支持基板がシリコン基板、ガラス基板、金属基板、サファイア基板、SiC基板またはGaN基板である、請求項15〜18のいずれか1項に記載の積層体。
- 請求項1〜14のいずれか1項に記載の保護層形成用組成物と、フッ素原子および/またはケイ素原子を含む材料を含む剥離層形成用組成物を含むキット。
- 請求項1〜14のいずれか1項に記載の保護層形成用組成物と、上記保護層形成用組成物を用いてなる保護層を膨潤または溶解する液体を含むキット。
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