JP6189760B2 - 入力装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ジェスチャを認識する入力装置に関する。
近年、タッチパネルやタッチパッドを備えたPC(パーソナルコンピュータ)やスマートフォンが普及してきている。タッチパネルやタッチパッドは、指のポインティングにより入力が可能な入力機能を備えている。そして、近年のタッチパネルやタッチパッドは複数の指を認識するマルチタッチ機能を備えていることが多く、マルチタッチ機能を利用した複数指のジェスチャによる入力も広く行われている。例えば、指を素早く滑らせるスワイプや、2本の指を接近させるピンチインなどの複数のジェスチャを認識する機能がよく用いられている。
また、指によるジェスチャ入力の機能を、腕時計型デバイスや眼鏡型デバイス等の小型デバイスに持たせることも検討されている。例えば、眼鏡のツルの部分をスワイプするジェスチャを認識する機能は、目視で確認せずに入力ができるという点で便利である。このような小型のデバイスに搭載するタッチセンサには、必然的に小型化が要求される。しかし、従来のタッチパネルやタッチパッドは、タッチセンサが2次元的に多数配置された構成が一般的であり、小型化には限界がある。
一方で、小型化の要求に応えるためには、タッチセンサの数が削減された入力装置の構成が有利である。例えば、特許文献1,2に記載された入力装置は、単一組等の最小限のタッチセンサの電極により、ユーザの指のタッチを検出することができる。
特開平5−160702号公報 特開2011−242966号公報
しかしながら、上記の従来の入力装置においては、ユーザの指のタッチを検出することはできるが、電極数が削減されているため複数種類のユーザの指によるジェスチャを認識することは困難である。一方、タッチセンサが2次元的に多数配置された構成を採用することにより複数種類のユーザのジェスチャを認識することはできるが、その場合は入力装置の小型化に支障をきたす。
そこで、本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、複数種類のジェスチャ入力を可能とし、かつ装置の小型化をも実現する入力装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一形態に係る入力装置は、ユーザのジェスチャを認識する入力装置であって、ユーザの指の接触を検出するタッチセンサと、タッチセンサの生成した信号を基にジェスチャを認識するジェスチャ認識手段と、ジェスチャ認識手段が認識したジェスチャに対応する操作信号を他のデバイスに通知する通知手段とを備え、タッチセンサは、接触の検出用のセンシング電極部を1つのみ有し、センシング電極部における接触に応じた静電容量の変化を検出することにより信号を生成し、ジェスチャ認識手段は、信号を基に、指のタッチ、指のスワイプ、及びスワイプの指の本数を認識する。
上記一形態によれば、ユーザが指のタッチの動作、又は1本或いは複数の指のスワイプの動作をすると、タッチセンサが、1つのセンシング電極におけるその動作に対応した静電容量の変化を信号として検出する。ジェスチャ認識手段は、発生した信号により、信号に対応するタッチ動作及びスワイプ動作のジェスチャを認識する。通知手段は、ジェスチャ認識手段が認識したジェスチャに対応する操作信号を他のデバイスへ通知する。このような構成により、ユーザによる複数種類のジェスチャ入力を可能にするとともに、1つのセンシング電極の構成を採用することにより装置の小型化も容易に実現することができる。
上記一形態においては、センシング電極部は、一方向に伸びる長尺状の形状を有することが好ましい。この場合、ユーザの複数の指によるスワイプ動作を対象にした場合でも、指の本数を精度よく検出することができる。
また、タッチセンサは、一方向に交差する方向に伸びる長尺状の接地電極部をさらに有することも好ましい。上記構成によれば、ユーザの指のタッチ動作のみならず、ユーザの指のスワイプ動作を検出する際に、信号に重畳するノイズを低減することにより、ジェスチャの認識の精度を向上させることができる。
さらに、センシング電極は、一方向に沿って非対称な形状を有するも好ましい。かかる構成により、ユーザの指のスワイプ動作の方向により、タッチセンサが検出する信号の変化に差を生じさせることができる。その結果、スワイプの方向を効果的に判別することができる。
またさらに、センシング電極は、幅の異なる分岐部が複数一体化された形状を有することが好ましい。かかる構成によれば、ユーザの指のスワイプ動作の方向により、タッチセンサが検出する信号の変化に差を生じさせることができる。その結果、スワイプの方向を効果的に判別することができる。
さらにまた、センシング電極は、幅が一方向に沿って変化した形状を有することも好ましい。この場合、ユーザの指のスワイプ動作の方向により、タッチセンサが検出する信号の変化に差を生じさせることができる。その結果、スワイプの方向を効果的に判別することができる。
また、センシング電極は、一方向の幅と一方向に垂直な方向の幅とが異なるように形成されていることも好ましい。こうすれば、ユーザの指のスワイプ動作の方向が一方向である場合と一方向に垂直な方向である場合とで、タッチセンサが検出する信号の変化に差を生じさせることができる。その結果、スワイプの方向を2つの方向で効果的に判別することができる。
さらに、タッチセンサは、矩形波で駆動されており、センシング電極における静電容量を充電時間によって検出することが好ましい。このようにすれば、ユーザのジェスチャを充電時間によって精度よく検出することができる。
またさらに、タッチセンサは、矩形波で駆動されており、センシング電極における静電容量を充電時間及び放電時間の2つによって検出することも好ましい。このようにすれば、ユーザのジェスチャを充電時間及び放電時間によって精度よく検出することができるとともに、信号におけるノイズの重畳による検出精度の低下を防止できる。
本発明によれば、複数種類のジェスチャ入力を可能とし、かつ装置の小型化をも実現することができる。
本発明の実施形態に係る入力装置100の概略構成を示す図である。 図1の検出回路部14の構成を示す回路図である。 図1の検出回路部14の別の構成を示す回路図である。 図3の検出回路部14で処理される信号の波形を示すタイミングチャートである。 ユーザの様々なジェスチャに対応した図3の検出回路部14の出力信号の例を示す図である。 図1のICチップ20のハードウェア構成を示す図である。 図1のICチップ20の機能構成を示すブロック図である。 本発明の変形例に係る入力装置100Aの概略構成を示す図である。 本発明の別の変形例に係る入力装置100Bの概略構成を示す図である。 本発明の変形例に係るセンシング電極部11Cの構成を示す図である。 本発明の別の変形例に係るセンシング電極部11Dの構成を示す図である。 本発明の別の変形例に係るセンシング電極部11Eの構成を示す図である。 本発明の別の変形例に係るセンシング電極部11Fの構成を示す図である。 本発明の変形例に係る検出回路部14の構成を示す回路図である。 図14の検出回路部14で処理される信号の波形を示すタイミングチャートである。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
図1は、本発明の実施形態に係る入力装置100の概略構成を示す図である。同図に示す入力装置100はユーザによる指Fの動きを基にユーザの行ったジェスチャを判断することにより、他のデバイスへの操作入力を可能とする装置である。同図に示すように、入力装置100は、タッチセンサ13と、ICチップ20とがケース1の表面上或いは内部に配置されて構成されている。
タッチセンサ13及びICチップ20が配置されたケース1は、例えば長方形等の長尺状の平板形状をなしており、樹脂材料等の電気絶縁性を有する材料で構成されている。
以下の説明では、ケース1の表面1aの長手方向に沿った方向をX軸方向とし、ケース1の表面1aの短手方向に沿った方向、すなわちX軸方向に対して垂直な方向をY軸方向とする。
タッチセンサ13は、1つのセンシング電極部11と1つのアース電極部(接地電極部)12と検出回路部14とを、相互に電気的に接続された状態で備え、ユーザの指Fの接触を静電容量方式で検出する回路ユニットである。詳細には、センシング電極部11は、Y軸方向に伸びる長尺状の導電性を有する電極部材であり、ケース1の表面1a上に露出するように設けられている。このセンシング電極部11は、X軸方向の幅が、スワイプ動作を行う際のユーザの2つの指Fとの間隔に比較して十分小さい値に設定されている。また、アース電極部12は、X軸方向に沿ってセンシング電極部11と電気的に分離されて伸びる長尺状の導電性を有する電極部材であり、ケース1の表面1a上において、X軸方向のスワイプ動作の際にユーザの指Fが接触する範囲にわたって露出して設けられている。すなわち、アース電極部12は、ケース1の長手方向に沿って表面1a上の両端近傍の間を伸びており、その長さはセンシング電極部11の長さよりも長い。このようなアース電極部12の構造により、ユーザが指Fによるタッチ動作及びスワイプ動作を含むジェスチャを行っている間に、その指Fをアース電極部12に極力接触させることができる。なお、センシング電極部11は、絶縁材料で被覆されていてもよい。
上記のセンシング電極部11及びアース電極部12を含むタッチセンサ13では、ユーザの指によるタッチ動作及びスワイプ動作が検出可能とされる。ここでいうタッチ動作とは、指Fを表面1a上で滑らせることなく直接センシング電極部11に触れる動作であり、スワイプ動作とは、指Fを表面1aのX軸方向の端部側からセンシング電極部11を通過させて表面1a上を滑らせる動作である。
検出回路部14は、センシング電極部11及びアース電極部12に対して配線部を介して電気的に接続されており、指Fのセンシング電極部11に対する接触度合いに応じたセンシング電極部11とアース電極部12との間に生じる静電容量の変化を検出し、その検出結果を検出信号として出力する。この検出回路部14は、ケース1の内部に埋め込まれている。
図2には、検出回路部14の回路構成の一例を示している。同図に示すように、検出回路部14は、絶縁材料15で覆われたセンシング電極部11及びアース電極部12と電気的に接続されており、抵抗素子31、可変抵抗素子32、コンパレータ33、及び抵抗素子34とキャパシタ35とで構成されるローパスフィルタ36を含んで構成されており、センシング電極部11とアース電極部12との間に生じる静電容量の変化を検出することにより、指Fのセンシング電極部11に対する接触状態を検出する。一般には、タッチセンサとしては、静電容量の変化を、充電時間の変化として検出する方式や、周波数の変化として検出する方式が存在するが、本実施形態のタッチセンサ13は、前者の方式を採用している。
詳細には、抵抗素子31の一端には、入力端子37を介して、例えば10KHzの周波数の矩形波電圧信号PAが印加されており、抵抗素子31の他端はセンシング電極部11及びコンパレータ33の非反転入力が接続されている。可変抵抗素子32の一端にはバイアス電圧VCCが印加され、他端はアース電極部12に接続され、可変抵抗素子32にはコンパレータ33の反転入力が接続されている。そして、コンパレータ33の出力とアース電極部12との間には、抵抗素子34とキャパシタ35とからなるローパスフィルタ36が接続され、その抵抗素子34とキャパシタ35との間に出力端子38が接続されている。
上記構成の検出回路部14においては、抵抗素子31を介してセンシング電極部11が矩形波によって駆動される。この際、センシング電極部11とアース電極部12との間の静電容量の存在により、センシング電極部11の電位VSは矩形波電圧信号PAの電位とは一致しない。コンパレータ33においては、非反転入力にセンシング電極部11の電位VSが入力され、反転入力には可変抵抗素子32によって調整された閾値電位TH1が入力される。これにより、センシング電極部11の電位VSと閾値電位TH1との比較結果である電位VCがローパスフィルタ36を介して平滑化され、平滑化された電位VCが出力端子38から検出信号Voutとして出力される。
ここで、指Fがセンシング電極部11に触れていないときには、センシング電極部11とアース電極部12との間の静電容量は小さいため充電時間が短くなり、センシング電極部11の電位VSが閾値電位TH1に到達する時間が短くなる。そのため、コンパレータ33の電位VCがハイである時間が長くなり、その結果として出力端子38から出力される検出信号Voutの電位が高くなる。その一方で、指Fがセンシング電極部11に触れているときには、センシング電極部11とアース電極部12との間の静電容量は大きいため充電時間が長くなり、センシング電極部11の電位VSが閾値電位TH1に到達する時間が長くなる。そのため、コンパレータ33の電位VCがハイである時間が短くなり、その結果として検出信号Voutの電位が低くなる。指Fの接触状態に応じた静電容量の変化量が大きい場合には、このような簡易な構成の検出回路部14により、ユーザの指Fの接触状態を検出可能である。
また、検出回路部14は、指Fの接触状態に応じた静電容量の変化量が小さい場合には、図3に示すような構成を採ることもできる。図3には、検出回路部14の回路構成の別の例を示している。同図に示す構成では、図2に示した構成に比較してANDゲート39が付加されている。このANDゲート39の第1の入力には入力端子40を介して矩形波電圧信号PAと同一の周波数の矩形波電圧信号PBが印加され、ANDゲート39の第2の入力にはコンパレータ33の出力である電位VCが入力され、ANDゲート39の出力Vandとアース電極部12との間にローパスフィルタ36が接続されている。
このような構成の検出回路部14によれば、後段にアンプを接続した場合であってもアンプの駆動電圧を低く抑えることができる。つまり、静電容量の変化量が小さい場合には、検出精度を高めるために後段にアンプを接続する場合がある。その場合、指Fが接触している場合でも検出信号Voutの出力レベルが高くなってしまうため、アンプの駆動電圧を高くする必要が出てくる。図3に示したような構成によれば、コンパレータ33の電位VCにおけるハイレベルの期間を短縮することができ、検出信号Voutの直流レベルを抑えることができる。その結果、図2の構成の場合と比較して、指Fの接触状態に応じた検出信号Voutの出力レベルの差には違いはない一方、検出信号Voutの直流レベルを低く抑えることができるため、後段のアンプを高電圧で駆動する必要が無くなる。
図4は、図3の検出回路部14で処理される信号の波形の一例を示すタイミングチャートであり、(a)は矩形波電圧信号PAの波形、(b)はセンシング電極部11の電位VSの波形、(c)は電位VCの波形、(d)は矩形波電圧信号PBの波形、(e)はANDゲート39の出力信号Vandの波形、(f)は検出信号Voutの波形をそれぞれ示す。このように、センシング電極部11の電位VSと閾値電位TH1とが比較されて生成された電位VCのハイレベルの期間(オン期間)は、静電容量の充電時間に対応している。従って、この電位VCが平滑化された検出信号Voutの出力レベルは、この充電時間に対応して変化する。また、矩形波電圧信号PAに比較してオン期間が短縮化された矩形波電圧信号PBと電位VCとがANDゲート39によって処理された後に、ANDゲート39の出力信号Vandが平滑化されることにより、検出信号Voutの直流レベルを低くすることができる。また、検出信号Voutの直流レベルの低下の程度は、矩形波電圧信号PBの波形(例えば、オン期間の長さ)の調整によって変更することができる。
さらに、図5には、ユーザの様々なジェスチャに対応した図3の検出回路部14の出力信号の例を示している。この結果から、ユーザの指Fによりセンシング電極部11に触れるタッチ動作が行われた場合は、検出信号Voutが低下した状態が長時間継続することがわかる。また、ユーザの指FによりX軸方向(図1)に沿ったスワイプ動作が行われた場合には、検出信号Voutが低下している時間は短く、出力信号Voutにスワイプ動作の指Fの本数に応じた谷が現れる。この検出信号Voutを基に、出力低下によってジェスチャが開始されたことが認識可能であり、出力低下の期間が長ければタッチ動作と判別可能であり、出力低下の期間が短ければスワイプ動作と判別可能である。さらに、検出信号Voutを基に、谷の数をカウントすることにより、スワイプ動作の指Fの本数も認識可能である。後述するICチップ20のジェスチャ認識部22は、上記の判定ロジックを用いてユーザの指Fによるジェスチャを認識する。
ICチップ20は、ケース1の内部に収容され、ケース1の内部で検出回路部14に電気的に接続されている。このICチップ20は、検出回路部14からの検出信号Voutを信号処理する。図6に示すように、ICチップ20は、物理的には、1又は複数のCPU201、主記憶装置であるRAM202及びROM203、有線或いは無線により外部と信号を送受信するデータ送受信デバイスである通信モジュール204、半導体メモリ等の補助記憶装置205などを含むコンピュータシステムとして構成されている。ICチップ20の各機能は、図6に示されるCPU201、RAM202等のハードウェア上に1又は複数の所定のコンピュータソフトウェアを読み込ませることにより、CPU201の制御のもとで通信モジュール204を動作させるとともに、RAM202や補助記憶装置205におけるデータの読み出し及び書き込みを行うことで実現される。
次に、ICチップ20の機能構成について詳述する。図7は、ICチップ20の機能構成を示すブロック図である。図7に示すように、ICチップ20は、信号受信部21と、ジェスチャ認識部(ジェスチャ認識手段)22と、通知部(通知手段)23とを含んで構成されている。
信号受信部21は、タッチセンサ13が生成した検出信号Voutを受信する手段である。さらに、信号受信部21は、受信した検出信号Voutをジェスチャ認識部22に通知する。
ジェスチャ認識部22は、信号受信部21が受信した検出信号Voutに対応するジェスチャを認識する。ジェスチャ認識部22は、タッチセンサ13が出力した検出信号Voutを信号受信部21から受信して解析する。具体的には、検出信号Voutが複数のジェスチャに対応した波形であるかどうかを判定することによって、特定のジェスチャとして認識できるかどうかを判断する。例えば、ジェスチャ認識部22は、上述した判定ロジックを用いて、ユーザの指のジェスチャとして、タッチ動作及びスワイプ動作を認識し、スワイプ動作の場合はさらにスワイプ動作の指Fの本数も判定する。さらに、ジェスチャ認識部22は判断したユーザのジェスチャに対応する操作信号を通知部23に通知する。通知部23は、入力装置100の外部の他のデバイス200に、有線通信或いは無線通信を利用して、操作信号を通知する。
以上説明した入力装置100によれば、ユーザが指Fのタッチの動作、又は1本或いは複数の指のスワイプの動作をすると、タッチセンサ13が、1つのセンシング電極部11とアース電極部12との間におけるその動作に対応した静電容量の変化を検出信号Voutとして検出する。そして、ジェスチャ認識部22は、検出信号Voutにより、検出信号Voutに対応するタッチ動作及びスワイプ動作のジェスチャを認識する。通知部23は、ジェスチャ認識部22が認識したジェスチャに対応する操作信号を他のデバイスへ通知する。このような構成により、ユーザによる複数種類のジェスチャ入力を可能にするとともに、1つのセンシング電極部11の構成を採用することにより装置の小型化も容易に実現することができる。
従来のタッチパネルやタッチパッドなどを用いれば複数種類のジェスチャの検出が可能となるが、多数のセンサを平面上に密に配置する構成が必要であり、大型化、製造コストの上昇、及び複雑な制御機能の搭載を招くこととなっていた。一方で、少数のタッチセンサを用いて多様なジェスチャ入力を実現することも想定されるが、この場合は定常的な状態を検出する必要があるため、短時間で行われる非定常的なジェスチャを正確に検出することは困難である。本実施形態の入力装置100によれば、1つのタッチセンサで複雑な機能を必要とせずに、非定常的な状態を伴う様々なジェスチャ入力を実現することができる。従って、入力装置100によれば、小型化及び製造コストの削減が容易である。
また、センシング電極部11は、その幅がユーザの2つの指Fとの間隔に比較して十分小さい値に設定されているので、ユーザの複数の指Fによるスワイプ動作を対象にした場合でも、指の本数を精度よく検出することができる。さらに、タッチセンサ13は、X軸方向に伸びるアース電極部12をさらに有する。これにより、ユーザの指Fのタッチ動作のみならず、ユーザの指Fのスワイプ動作を検出する際に指Fが常にアース電極部12に触れることになるので、検出信号Voutに重畳するノイズを低減することにより、ジェスチャの認識の精度を向上させることができる。
また、本発明は上述した実施形態に限定されるものではない。
例えば、図8には、本発明の変形例に係る入力装置100Aの概略構成を示している。この入力装置100Aの入力装置100との相違点は、アース電極部12を備えていない点である。このような入力装置100Aによっても、複数種類のジェスチャ入力を可能とする装置において小型化及び製造コストの削減を実現可能である。
また、図9には、本発明の別の変形例に係る入力装置100Bの概略構成を示している。この入力装置100Bは、センシング電極部11Bを含むタッチセンサ13Bを、ケーブル等の長軸状の本体部1Bの外周に配置された状態で備える。具体的には、センシング電極部11Bは本体部1Bの外周面にリング状に巻きつけられて配置されている。なお、同図においては、検出回路部14及びICチップ20の図示は省略している。このような構成によれば、指Fを本体部1Bの一方の側面から触れるような動作のみならず、2本の指Fで本体部1Bの両側面からつまんだ状態で滑らせるような動作も認識可能となる。従って、本体部1Bに柔軟性があってたるみが生じた場合でも精度の良いジェスチャ入力が可能となる。このような変形例は、ヘッドホンのケーブル上でのジェスチャ入力に適用可能である。
さらに、本発明に対してはセンシング電極部11の形状の様々な変形例を採用することができる。
例えば、図10には、本発明の変形例に係るセンシング電極部11Cの構成を示している。同図に示すセンシング電極部11Cは、ケース1の表面1a上に沿ってY軸に対して非対称な形状を有している。すなわち、センシング電極部11Cは、Y軸方向に沿って形成された幅が異なる長尺状の2つの分岐部51,52を含み、2つの分岐部51,52が連結部53により一体化された構造を有する。+X方向寄りに配置された分岐部52のX軸方向及びY軸方向の幅は、−X方向寄りに配置された分岐部51のX軸方向及びY軸方向の幅より小さい。
このような構造により、スワイプ動作の方向によりタッチセンサ13の検出信号Voutの変化が異なるようになる。例えば、+X方向にスワイプ動作をする場合には、指Fは最初に太い分岐部51に触れることになるため、静電容量は急激に増加する結果、検出信号Voutは急激に低下する。逆に、−X方向にスワイプをする場合には、指Fは最初に細い分岐部52に触れることになるため、静電容量は比較的緩やかに増加する結果、検出信号Voutは比較的緩やかに低下する。つまり、スワイプ動作の方向によって検出信号Voutの低下の急峻さが変化する。このような性質を利用することにより、ジェスチャ認識部22は、Voutの低下の急峻さを観測することでスワイプ動作の方向を認識することが可能となる。
また、図11には、本発明の別の変形例に係るセンシング電極部11Dの構成を示している。同図に示すセンシング電極部11Dは、ケース1の表面1a上でX軸及びY軸のいずれの軸に対しても非対称な形状を有している。すなわち、センシング電極部11Dは、+X方向に沿って徐々に幅が減少するように変化するとともに、+Y軸方向に沿って幅が徐々に減少するように変化するような直角三角形の形状を有している。このセンシング電極部11DのX軸方向の底辺の幅はY軸方向の底辺の幅より小さくされている。
このような構造により、スワイプ動作の4つの方向により、検出信号Voutの変化が異なるようになる。例えば、ジェスチャ認識部22は、X軸方向にスワイプ動作が行われた場合には、+X方向にスワイプ動作が行われたか、−X方向にスワイプ動作が行われたかを、上述したように検出信号Voutの低下の急峻さを判定することにより判別することができる。同様に、ジェスチャ認識部22は、Y軸方向にスワイプ動作が行われた場合には、+Y方向にスワイプ動作が行われたか、−Y方向にスワイプ動作が行われたかを、判別することができる。さらに、ジェスチャ認識部22は、スワイプ動作がX軸方向であるのかY軸方向であるのかも、センシング電極部11DのX軸方向及びY軸方向の幅の差を利用することで判別することができる。つまり、スワイプ動作がX軸方向で行われた場合には、指Fがセンシング電極部11Dに触れている時間が短くなるため、検出信号Voutが低下している時間も短くなる。逆に、スワイプ動作がY軸方向で行われた場合には、指Fがセンシング電極部11Dに触れている時間が長くなるため、検出信号Voutが低下している時間も長くなる。ジェスチャ認識部22は、スワイプ動作の指Fの移動速度がある程度一定であるとみなされる場合には、検出信号Voutの出力低下の期間の長さを判定することにより、スワイプ動作がX軸方向で行われたか、Y軸方向で行われたかを判別する。
また、図12には、本発明の別の変形例に係るセンシング電極部11Eの構成を示している。同図に示すセンシング電極部11Eも、ケース1の表面1a上でX軸及びY軸のいずれの軸に対しても非対称な形状を有している。すなわち、センシング電極部11Eは、+X方向に沿って2段階でステップ状にY軸方向の幅が減少するように変化するとともに、+Y方向に沿って2段階でX軸方向の幅がステップ状に減少するように変化するようなL字型の形状を有している。詳細には、このセンシング電極部11EのX方向の最大幅はY方向の最大幅より小さくされ、X軸方向においてはセンシング電極部11Eの中央で幅がステップ状に変化し、Y軸方向においてはセンシング電極部11Eの中央より−Y方向寄りの位置で幅がステップ状に変化している。
このような構造により、スワイプ動作の指Fの移動速度が一定であるとみなされない場合でも、スワイプ動作の4つの方向により、検出信号Voutの変化が異なるようになる。例えば、スワイプ動作がX軸方向とY軸方向とで、スワイプ動作期間中における指Fに触れている電極の大きさが変化する時刻が異なってくる。例えば、X軸方向にスワイプ動作が行われた場合には、スワイプ動作の方向に沿ったセンシング電極部11Eの中央で指Fに触れる電極のサイズが変化するため、検出信号Voutにおける出力低下の期間の中央付近の時点で電極サイズの切り替わりに伴うレベル変化が観測される。一方、Y軸方向にスワイプ動作が行われた場合には、スワイプ動作の方向に沿ったセンシング電極部11Eの中央より端に寄った部分で指Fに触れる電極のサイズが変化するため、検出信号Voutにおける出力低下の期間の中央よりも立下り或いは立ち上がりに寄った時点付近で電極サイズの切り替わりに伴うレベル変化が観測される。ジェスチャ認識部22は、スワイプ動作がX軸方向であるのかY軸方向であるのかを、検出信号Voutにおける出力低下の期間中のレベル変化が中央からずれているか否かを判断することで、判別することができる。さらに、ジェスチャ認識部22は、スワイプ動作をX軸方向或いはY軸方向に判別した後に、センシング電極部11Dの場合と同様にして、スワイプ動作が残った2方向のうちのいずれであるかを判別することができる。
また、図13には、本発明の別の変形例に係るセンシング電極部11Fの構成を示している。同図に示すセンシング電極部11Fは、ケース1の表面1a上でY軸に対して非対称な形状を有している。すなわち、センシング電極部11Fは、X方向に沿ってY軸方向の幅が異なる2つの電極部材54,55が配置され、それらの2つの電極部材54,55は、ケース1の裏面或いは内部に配置された電極線材56により電気的に一体化されている。詳細には、この電極部材54は、円形状をなし、電極部材55は、電極部材54よりもY軸方向の幅が大きい矩形状を成している。
このような構造により、スワイプ動作の2つの方向により、検出信号Voutの変化が異なるようになる。すなわち、スワイプ動作が+X方向と−X方向とで、スワイプ動作期間中における信号の谷の波形の時間的関係が異なってくる。例えば、+X方向にスワイプ動作が行われた場合には、スワイプ動作において最初に幅の小さな電極部材54に指Fが触れ、その後に幅の大きな電極部材55に指Fが触れる。そのため、検出信号Voutにおいて最初に小さな谷が生じ、その後に大きな谷が生じる。一方、―X方向にスワイプ動作が行われた場合には、スワイプ動作において最初に幅の大きな電極部材55に指Fが触れ、その後に幅の小さな電極部材54に指Fが触れる。そのため、検出信号Voutにおいて最初に大きな谷が生じ、その後に小さな谷が生じる。ジェスチャ認識部22は、スワイプ動作が+X方向であるのか−Y方向であるのかを、検出信号Voutにおける小さな谷と大きな谷との時間的な関係を判断することで、判別することができる。なお、センシング電極部11Fは、電極部材54のような比較的幅の小さい電極部材を複数設けて、それぞれをケース1の裏面或いは内部で電気的に一体化するように構成されてもよい。また、センシング電極部11Fは、複数設けた電極部材の大きさを互いに異なるものとしてもよい。この場合、検出可能なスワイプの方向を増加させることができる。
また、検出回路部14の構成も様々変更することができる。静電容量方式のタッチセンサでは、混入するノイズがセンサの検出性能に影響を与える。このノイズには、駆動パルス由来のノイズや商用電源由来のノイズなどが存在する。センシング電極部を駆動する矩形波電圧信号PA由来の高周波ノイズは、ジェスチャを認識するために必要な周波数レンジとは異なるため、大きな問題とはならない。一方、商用電源由来のノイズ(50Hzや60Hzの交流ノイズ)は、ジェスチャを認識するための周波数レンジと重なるため問題となる。図5に示した検出信号の波形では、出力が低下していない領域で商用電源由来のノイズ(50Hz)が観測されると同時に、センシング電極部を駆動する矩形波電圧信号PA由来の高周波のノイズも常時観測されている。図14は、このような商用電源由来のノイズへの対策が施された本発明の変形例に係る検出回路部14の構成を示す回路図である。
同図に示す検出回路部14では、図3に示した構成に比較して、アース電極部12が削減され、可変抵抗素子32a、コンパレータ33a、及びANDゲート39aからなる充電時間を検出する回路部に加えて、可変抵抗素子32b、コンパレータ33b、及びANDゲート39bからなる放電時間を検出する回路部、及びORゲート41が設けられ、2つの回路部の出力がORゲート41で結合されてローパスフィルタ36に出力される構成を有する。詳細には、可変抵抗素子32bの一端にはバイアス電圧VCCが印加され、その他端は可変抵抗素子32aの他端と接続され、ANDゲート39a及びANDゲート39bの出力がORゲート41の2つの入力に接続されている。また、ANDゲート39bの第1の入力には、入力端子40bを介して矩形波電圧信号PAと同一周波数の矩形波電圧信号PCが印加され、ANDゲート39bの第2の入力にはコンパレータ33bの比較結果である電位VCbが入力される。
このような構成の検出回路部14によれば、ANDゲート39aからはセンシング電極部11での静電容量の充電時間に対応したオン期間を有する出力が得られ、ANDゲート39bからはセンシング電極部11での静電容量の放電時間に対応したオン期間を有する出力が得られる。さらに、ORゲート41からはそれらのオン期間を合せた出力が得られ、検出信号Voutとして静電容量を充電時間及び放電時間の2つによって検出した信号が得られる。
図15は、図14の検出回路部14で処理される信号の波形の一例を示すタイミングチャートであり、(a)は矩形波電圧信号PAの波形、(b)はセンシング電極部11の電位VSの波形、(c)はコンパレータ33aの出力である電位VCaの波形、(d)はコンパレータ33bの出力である電位VCbの波形、(e)は矩形波電圧信号PBの波形、(f)は矩形波電圧信号PCの波形、(g)はANDゲート39aの出力信号Vandaの波形、(h)はANDゲート39bの出力信号Vandbの波形、(i)は検出信号Voutの波形をそれぞれ示す。このように、センシング電極部11の電位VSと閾値電位TH1とが比較されて生成された電位VCaのオン期間は、静電容量の充電時間に対応し、センシング電極部11の電位VSと閾値電位TH2とが比較されて生成された電位VCbのオン期間は、静電容量の放電時間に対応している。従って、これら電位VCa,VCbが合わされて平滑化された検出信号Voutの出力レベルは、この充電時間及び放電時間に対応して変化する。また、矩形波電圧信号PB,PCと電位VCa,VCbとがそれぞれANDゲート39a,39bによって処理された後に平滑化されることにより、検出信号Voutの直流レベルを低くすることができる。充電時間のみを利用した場合に混入する商用電源由来のノイズは、放電時間のみを利用した場合に混入する商用電源由来のノイズと逆相になっている。検出回路部14では、両者を足し合わせることにより、商用電源由来のノイズをキャンセルすることができる。これにより、アース電極を設ける必要が無く、精度良いジェスチャ認識を実現することができるようになる。
上述した実施形態の検出回路部14は、ケース1の内部に設けられているが、ケース1の外部に設けられていてもよく、ICチップ20と一体化されたものであってもよい。また、ICチップ20もケース1の外部に設けられていてもよい。
また、入力装置100で認識するジェスチャは指Fによるものには限定されず、タッチペン等の他の種類の操作子によるものであってもよい。
本発明の実施形態の入力装置の応用の1つに、腕時計型デバイスや眼鏡型デバイスなどの小型のデバイスへの適用がある。このようなデバイスにおいて、例えば眼鏡のツルの部分に本実施形態の入力装置を埋め込めば、様々な種類のジェスチャ入力を実現することができる。
11,11B,11C,11D,11E…センシング電極部、12…アース電極部、13,13B…タッチセンサ、14…検出回路部、20…ICチップ、22…ジェスチャ認識部(ジェスチャ認識手段)、23…通知部(通知手段)、100,100A,100B…入力装置、F…指。

Claims (7)

  1. ユーザのジェスチャを認識する入力装置であって、
    前記ユーザの指の接触を検出するタッチセンサと、
    前記タッチセンサの生成した信号を基にジェスチャを認識するジェスチャ認識手段と、
    前記ジェスチャ認識手段が認識したジェスチャに対応する操作信号を他のデバイスに通知する通知手段とを備え、
    前記タッチセンサは、前記接触の検出用であって一方向に伸びる長尺状の形状を有するセンシング電極部を1つのみ有するとともに前記一方向に交差する方向に伸びる長尺状の接地電極部を有し、前記センシング電極部の電位と閾値電位との比較信号である検出信号を検出することにより、前記センシング電極部における前記接触に応じた静電容量の変化を検出
    前記ジェスチャ認識手段は、前記検出信号がそれぞれの動作に対応した時間波形であるかを判別することによって、前記ジェスチャの動作における前記指のタッチ、前記指のスワイプ、及び前記スワイプの指の本数を認識する、入力装置。
  2. 前記センシング電極は、一方向に沿って非対称な形状を有する、請求項1に記載の入力装置。
  3. 前記センシング電極は、幅の異なる分岐部が複数一体化された形状を有する、請求項に記載の入力装置。
  4. 前記センシング電極は、幅が一方向に沿って変化した形状を有する、請求項に記載の入力装置。
  5. 前記センシング電極は、一方向の幅と前記一方向に垂直な方向の幅とが異なるように形成されている、請求項のいずれか1項に記載の入力装置。
  6. 前記タッチセンサは、矩形波で駆動されており、前記センシング電極における静電容量を充電時間によって検出する、請求項1〜のいずれか1項に記載の入力装置。
  7. 前記タッチセンサは、矩形波で駆動されており、前記センシング電極における静電容量を充電時間及び放電時間の2つによって検出する、請求項1〜のいずれか1項に記載の入力装置。
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