《第1実施形態》
以下、本発明の第1実施形態を、図1〜図9を参照して説明する。図1には、第1実施形態に係るレーザプリンタ1000の概略構成が示されている。
このレーザプリンタ1000は、光走査装置1010、感光体ドラム1030、帯電チャージャ1031、現像ローラ1032、転写チャージャ1033、除電ユニット1034、クリーニングユニット1035、トナーカートリッジ1036、給紙コロ1037、給紙トレイ1038、レジストローラ対1039、定着ローラ1041、排紙ローラ1042、排紙トレイ1043、通信制御装置1050、及び上記各部を統括的に制御するプリンタ制御装置1060などを備えている。なお、これらは、プリンタ筐体1044の中の所定位置に収容されている。
通信制御装置1050は、ネットワークなどを介した上位装置(例えばパソコン)との双方向の通信を制御する。
感光体ドラム1030は、円柱状の部材であり、その表面には感光層が形成されている。すなわち、感光体ドラム1030の表面が被走査面である。そして、感光体ドラム1030は、図1における矢印方向に回転するようになっている。
帯電チャージャ1031、現像ローラ1032、転写チャージャ1033、除電ユニット1034及びクリーニングユニット1035は、それぞれ感光体ドラム1030の表面近傍に配置されている。そして、感光体ドラム1030の回転方向に沿って、帯電チャージャ1031→現像ローラ1032→転写チャージャ1033→除電ユニット1034→クリーニングユニット1035の順に配置されている。
帯電チャージャ1031は、感光体ドラム1030の表面を均一に帯電させる。
光走査装置1010は、帯電チャージャ1031で帯電された感光体ドラム1030の表面を、例えばパソコン等の上位装置からの画像情報に基づいて変調されたレーザ光により走査し、感光体ドラム1030の表面に画像情報に対応した潜像を形成する。ここで形成された潜像は、感光体ドラム1030の回転に伴って現像ローラ1032の方向に移動する。なお、この光走査装置1010の構成については後述する。
トナーカートリッジ1036にはトナーが格納されており、該トナーは現像ローラ1032に供給される。
現像ローラ1032は、感光体ドラム1030の表面に形成された潜像にトナーカートリッジ1036から供給されたトナーを付着させて画像情報を顕像化させる。ここでトナーが付着した潜像(以下では、便宜上「トナー像」ともいう)は、感光体ドラム1030の回転に伴って転写チャージャ1033の方向に移動する。
給紙トレイ1038には記録紙1040が格納されている。この給紙トレイ1038の近傍には給紙コロ1037が配置されており、該給紙コロ1037は、記録紙1040を給紙トレイ1038から1枚ずつ取り出し、レジストローラ対1039に搬送する。該レジストローラ対1039は、給紙コロ1037によって取り出された記録紙1040を一旦保持するとともに、該記録紙1040を感光体ドラム1030の回転に合わせて感光体ドラム1030と転写チャージャ1033との間隙に向けて送り出す。
転写チャージャ1033には、感光体ドラム1030の表面のトナーを電気的に記録紙1040に引きつけるために、トナーとは逆極性の電圧が印加されている。この電圧により、感光体ドラム1030の表面のトナー像が記録紙1040に転写される。ここで転写された記録紙1040は、定着ローラ1041に送られる。
定着ローラ1041では、熱と圧力とが記録紙1040に加えられ、これによってトナーが記録紙1040上に定着される。ここで定着された記録紙1040は、排紙ローラ1042を介して排紙トレイ1043に送られ、排紙トレイ1043上に順次スタックされる。
除電ユニット1034は、感光体ドラム1030の表面を除電する。
クリーニングユニット1035は、感光体ドラム1030の表面に残ったトナー(残留トナー)を除去する。残留トナーが除去された感光体ドラム1030の表面は、再度帯電チャージャ1031に対向する位置に戻る。
次に、前記光走査装置1010の構成について説明する。この光走査装置1010は、一例として図2に示されるように、光源14、カップリングレンズ15、振動ミラー13aを含む光偏向装置13、第1走査レンズ11a、第2走査レンズ11bなどを備えている。そして、これらは、不図示のハウジング内の所定位置に組み付けられている。
以下では、図2に示されるようなXYZ3次元直交座標系を用いて説明する。この場合、X軸方向が主走査方向であり、Z軸方向が副走査方向である。
光源14としては、一例として、レーザダイオードが用いられている。光源14は、XY平面に平行な方向にレーザ光を射出する。
カップリングレンズ15は、光源14からのレーザ光の光路上に配置されており、該レーザ光を略平行光とする。
光偏向装置13は、振動ミラー13aが、カップリングレンズ15を介したレーザ光の光路上に位置するように配置されており、該レーザ光を、振動ミラー13aをZ軸に平行な軸周りに振動させながら反射することで偏向する。
第1走査レンズ11aは、光偏向装置13で偏向されたレーザ光の光路上に配置されている。
第2走査レンズ11bは、第1走査レンズ11aを介したレーザ光の光路上に配置されている。そして、この第2走査レンズ11bを介したレーザ光が、感光体ドラム1030の表面に照射(集光)され、光スポットが形成される。この光スポットは、振動ミラー13aの振動に伴って感光体ドラム1030の長手方向に移動する。すなわち、感光体ドラム1030上を走査する。このときの光スポットの移動方向が「主走査方向」である。また、感光体ドラム1030の回転方向が「副走査方向」である。
振動ミラー13aと感光体ドラム1030との間の光路上に配置された光学系は、走査光学系とも呼ばれている。本実施形態では、走査光学系は、第1走査レンズ11aと第2走査レンズ11bとから構成されている。なお、第1走査レンズ11aと第2走査レンズ11bの間の光路上、及び第2走査レンズ11bと感光体ドラム1030の間の光路上の少なくとも一方に、少なくとも1つの折り返しミラーが配置されても良い。
次に、光偏向装置13について詳細に説明する。図3には、光偏向装置13のYZ断面が示されている。光偏向装置13は、前記振動ミラー13aに加えて、一対のトーションバー13b、13c、一対のカンチレバー13d、13e、一対の駆動用圧電部材13f、13g、一対の検出用圧電部材13h、13i、前記一対のカンチレバー13d、13eを支持するフレーム13j、偏向制御装置100(図2参照)などを備えている。光偏向装置13では、一例として、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)プロセスによって、偏向制御装置100を除く各構成部が一体的に作成されている。簡単に言うと、光偏向装置13の偏向制御装置100以外の部分である構造部は、YZ平面に平行な1枚のシリコン基板の一部を除去して複数の可動部(弾性変形部)を形成し、各可動部に複数の圧電部材を設けることで作成される。
フレーム13jは、一例として、矩形枠状の外形を有している。
振動ミラー13aは、一例として、上記シリコン基板の中央部の−X側の面に、例えばアルミニウム、金、銀等の金属薄膜からなるZ軸に平行な反射面が形成されたものである。ここでは、振動ミラー13aは、その重心Gを通る、XY平面に平行な仮想平面に関して対称な形状を有している。
トーションバー13bは、一例として、軸線がZ軸に平行なねじり棒ばねであり、−Z側の端が振動ミラー13aの+Z側の端に連続している。ここでは、トーションバー13bの軸線は、振動ミラー13aの重心Gを通る、Z軸に平行な直線に対して+Y側にΔSだけずれた位置に位置している。
トーションバー13cは、一例として、軸線がトーションバー13bの軸線と一致するねじり棒ばねであり、+Z側の端が振動ミラー13aの−Z側の端に接続されている。すなわち、トーションバー13cは、上記仮想平面に関してトーションバー13bと対称に配置されている。
カンチレバー13dは、一例として、YZ平面に平行なY軸方向を長手方向とする矩形の板状部材から成り、振動ミラー13aの+Z側に位置した状態で、+Y側の端面の+Z側部分がトーションバー13bの+Z側の端部の−Y側の面に連続している。すなわち、カンチレバー13dは、トーションバー13bの−Y側に位置した状態で該トーションバー13bと直角を成している。
カンチレバー13eは、一例として、YZ平面に平行なY軸方向を長手方向とする矩形の板状部材から成り、振動ミラー13aの−Z側に位置した状態で、+Y側の端面の−Z側部分がトーションバー13bの−Z側の端部の−Y側の面に連続している。すなわち、カンチレバー13eは、トーションバー13cの−Y側に位置した状態で該トーションバー13cと直角を成している。結果として、カンチレバー13eは、上記仮想平面に関してカンチレバー13dと対称に配置されている。
各カンチレバーの−Y側の端面は、フレーム13jの−Y側の内壁面に連続している。すなわち、各カンチレバーは、−Y側の端が固定端であり、+Y側の端が自由端となっている。換言すると、各カンチレバーは、フレーム13jに片持ち状態で支持される片持ち梁である。
ここで、図4(A)には、カンチレバー13d、駆動用圧電部材13f及び検出用圧電部材13h上に絶縁膜が形成された状態を−X側から見た側面図が示されている。なお、図4(A)では、駆動用圧電部材13f及び検出用圧電部材13hは、絶縁膜の+X側に隠れている。図4(B)には、図3(A)に示されるカンチレバー13d、駆動用圧電部材13f及び検出用圧電部材13h上に形成された絶縁膜が取り除かれた状態を−X側から見た側面図が示されている。図5(A)には、図4(A)のA−A線断面図が示されている。図5(B)には、図4(A)のB−B線断面図が示されている。
駆動用圧電部材13fは、一例として、圧電材料としてのPZT(チタン酸ジルコン酸鉛)からなる、YZ平面に平行なY軸方向を長手方向とする矩形の平板部材である。駆動用圧電部材13fは、カンチレバー13dの−X側の面の+Z側部分に、接着材及びYZ平面に平行な可撓性を有する板状の駆動用電極部材20aを介して接合されている(図5(A)及び図5(B)参照)。また、駆動用圧電部材13fの−X側の面には、YZ平面に平行な可撓性を有する板状の駆動用電極部材20bが接合されている(図5(A)及び図5(B)参照)。すなわち、駆動用圧電部材13fは、一対の駆動用電極部材20a、20bによってX軸方向に挟持されている。一対の駆動用電極部材20a、20bは、配線部材を介して極性が異なる一対の電源端子に個別に接続されており、一対の駆動用電極部材20a、20b間に電圧が印加されるようになっている。ここでは、駆動用圧電部材13fは、Y軸方向の寸法がカンチレバー13dよりも幾分短く、Z軸方向の寸法がカンチレバー13dの2/3〜3/4程度である(図4(B)参照)。
駆動用圧電部材13gは、一例として、圧電材料としてのPZT(チタン酸ジルコン酸鉛)からなる、YZ平面に平行なY軸方向を長手方向とする矩形の平板部材である。駆動用圧電部材13gは、カンチレバー13eの−X側の面の−Z側部分に、接着材及びYZ平面に平行な板状の可撓性を有する駆動用電極部材(不図示)を介して接合されている。また、駆動用圧電部材13gの−X側の面には、YZ平面に平行な可撓性を有する板状の駆動用電極部材(不図示)が接合されている。すなわち、駆動用圧電部材13gは、一対の駆動用電極部材によってX軸方向に挟持されている。一対の駆動用電極部材は、極性が異なる一対の電源端子に配線部材を介して個別に接続されており、該一対の駆動用電極部材間に電圧が印加されるようになっている。ここでは、駆動用圧電部材13gは、Y軸方向の寸法がカンチレバー13eよりも幾分短く、Z軸方向の寸法がカンチレバー13eの2/3〜3/4程度である。
そこで、振動ミラー13aが図3に示される位置(以下では、中立位置とも称する)に位置するときに、各駆動用圧電部材を挟持する一対の駆動用電極部材間に例えば正の電圧が印加されると、該駆動用圧電部材が電歪特性によって面内方向に伸びて該駆動用圧電部材と一体化されたカンチレバーがXY平面に沿って撓み、該カンチレバーに連続するトーションバーに軸線周りの一方向のトルクが作用する。この結果、該トーションバーが軸線周りの一方向にねじれるとともに振動ミラー13aがトーションバーの軸線周りの一方向に回転する。
一方、振動ミラー13aが中立位置に位置するときに、各駆動用圧電部材を挟持する一対の駆動用電極部材間に例えば負の電圧が印加されると、該駆動用圧電部材が電歪特性によって面内方向に縮んで該駆動用圧電部材と一体化されたカンチレバーがXY平面に沿って撓み、該カンチレバーに連続するトーションバーに軸線周りの他方向のトルクが作用する。この結果、該トーションバーが軸線周りの他方向にねじれるとともに振動ミラー13aがトーションバーの軸線周りの他方向に回転する。
結果として、各駆動用圧電部材を挟持する一対の駆動用電極部材間に所定振幅の交流電圧を印加することで、振動ミラー13aを、中立位置を中心にトーションバーの軸線周りに所定の振幅で振動させることができる。この場合、交流電圧の周波数をトーションバーの軸線周りのねじりの共振モードが発生する共振周波数付近の周波数とすることで、振動ミラー13aを大きな振幅で効率的に(低消費電力で)振動させることができる。
すなわち、各駆動用圧電部材と、該駆動用圧電部材が接合されているカンチレバーとによって、振動ミラー13aを、トーションバーを介して該トーションバーの軸線周りに振動させるためのユニモルフ構造の駆動用圧電素子が構成されている。
ここで、図6(A)には、図4(A)のC−C線断面図が示されている。図6(B)には、図4(A)のD−D線断面図が示されている。
検出用圧電部材13hは、一例として、圧電材料としてのPZT(チタン酸ジルコン酸鉛)からなる、YZ平面に平行なY軸方向を長手方向とする矩形の平板部材であり、カンチレバー13dの−X側の面の−Z側部分に、接着材及びYZ平面に平行な板状の検出用電極部材22aを介して接合されている(図6(A)及び図6(B)参照)。すなわち、検出用圧電部材13hは、駆動用圧電部材13fの−Z側に配置されている。検出用圧電部材13hは、駆動用圧電部材13fと絶縁されている。また、検出用圧電部材13hの−X側の面には、YZ平面に平行な板状の検出用電極部材22bが接合されている(図6(A)及び図6(B)参照)。すなわち、検出用圧電部材13hは、一対の検出用電極部材22a、22bによってX軸方向に挟持されている。一対の検出用電極部材22a、22bは、一対の検出端子に配線部材を介して個別に接続されている。ここでは、検出用圧電部材13hは、Y軸方向の寸法がカンチレバー13dよりも幾分短く、X軸方向の寸法がカンチレバー13dの1/5〜1/4程度である(図4(B)参照)。なお、検出用電極部材22aは、駆動用電極部材20aと絶縁されており、検出用電極部材22bは、駆動用電極部材20bと絶縁されている。
検出用圧電部材13iは、一例として、圧電材料としてのPZT(チタン酸ジルコン酸鉛)からなる、YZ平面に平行なY軸方向を長手方向とする矩形の平板部材であり、カンチレバー13eの−X側の面の+Z側部分に、接着材及びYZ平面に平行な板状の検出用電極部材(不図示)を介して接合されている。すなわち、検出用圧電部材13iは、駆動用圧電部材13gの+Z側に配置されている。検出用圧電部材13iは、駆動用圧電部材13gと絶縁されている。また、検出用圧電部材13iの−X側の面には、YZ平面に平行な板状の検出用電極部材(不図示)が接合されている。すなわち、検出用圧電部材13iは、一対の検出用電極部材によってX軸方向に挟持されている。一対の検出用電極部材は、一対の検出端子に配線部材を介して個別に接続されている。ここでは、検出用圧電部材13iは、Y軸方向の寸法がカンチレバー13eよりも幾分短く、X軸方向の寸法がカンチレバー13eの1/5〜1/4程度である。
なお、上記配線部材は、例えばアルミニウム等の金属からなり、極力短くなるように這いまわされている。
そこで、各駆動用圧電部材が面内方向に伸びて、該駆動用圧電部材と一体化されたカンチレバーがXY平面に沿って撓むと、該カンチレバーと一体化された検出用圧電部材が面内方向に伸び、一対の検出用電極部材間に、該カンチレバーの撓み量、すなわち振動ミラー13aの中立位置からの振れ角に応じた例えば正の電圧が発生する。
一方、各駆動用圧電部材が面内方向に縮んで、該駆動用圧電部材と一体化されたカンチレバーがXY平面に沿って撓むと、該カンチレバーと一体化された検出用圧電部材が面内方向に縮み、一対の検出用電極部材間に、該カンチレバーの撓み量、すなわち振動ミラー13aの中立位置からの振れ角に応じた例えば負の電圧が発生する。
結果として、各検出用圧電部材と、該検出用圧電部材と一体化されたカンチレバーとによって、振動ミラー13aの振れ角(Z軸周りの位置情報)を検出するためのユニモルフ構造の検出用圧電素子が構成されている。各検出用圧電部材からの電圧信号(検出信号)は、例えば信号増幅回路(不図示)を介して後述する制御回路100aに出力される。
以上の説明から分かるように、一対のトーションバー13b、13c、カンチレバー13d、13e、フレーム13j、一対の駆動用圧電部材13f、13g及び一対の検出用圧電部材13h、13iを含んで、振動ミラー13aを支持する支持部が構成されている。
ここで、各カンチレバー、該カンチレバーに接合された接着材、各駆動用電極部材、各検出用電極部材、各駆動用圧電部材、各検出用圧電部材及び絶縁膜を含む積層構造体は、一例として、薄膜半導体製造技術によって一体的に作成されている。すなわち、この積層構造体は、例えば単一結晶シリコンからなる各カンチレバー上に、例えばチタン(Ti)からなる接着層、例えば白金(Pt)からなる下部電極層、例えばPZT(チタン酸ジルコン酸鉛)からなる圧電材料からなる層(PZT層)、例えば白金(Pt)からなる上部電極層が、この順に積層されて積層体が作成され、該積層体がエッチングされ、下部電極層、PZT層及び上部電極層それぞれが2つの領域に分離された後、絶縁材料からなる層が積層されることで、作成されている。なお、PZT層の形成には、例えばスパッタ法、ゾルゲル法などが用いられている。
偏向制御装置100は、図2に示されるように、一例として、制御回路100a、ミラー駆動回路100b、光源駆動回路100cなどを有している。
制御回路100aは、各検出用圧電部材からの検出信号に基づいて、振動ミラー13aの振れ角と光源14の発光タイミングとの同期をとるための同期信号を光源駆動回路100cに出力する。図7には、一対の駆動用電極部材間に印加された正弦波交流電圧(駆動電圧)の時間波形、振動ミラー13aの振れ角の時間波形及び検出用圧電部材からの検出信号の時間波形がグラフにて示されている。図7から分かるように、振動ミラー13aの振れ角の時間波形と、検出用圧電部材からの検出信号の時間波形との間には、所定の位相差があるため、検出信号に基づいて、同期信号を生成することができる。
また、制御回路100aは、各検出量圧電部材からの検出信号に基づいて、対応する駆動用圧電素子に印加する交流電圧の振幅を所望の大きさに設定し、設定結果をミラー駆動回路100bに出力する。図8には、振動ミラー13aの振幅(ミラー振幅)と検出用圧電部材からの検出信号の振幅(検出信号振幅)との関係がグラフにて示されている。図8から分かるように、検出信号振幅は、ミラー振幅と比例関係にあり、振動ミラー13aの振幅制御に用いることができる。
ミラー駆動回路100bは、制御回路100aで設定された振幅及びトーションバーの共振周波数付近の周波数の交流電圧(駆動電圧)を、各駆動用圧電素子を挟持する一対の駆動用電極部材間に同位相となるように印加して一対の駆動用圧電素子を同期制御することで、振動ミラー13aをZ軸に平行な軸周りに所望の振幅で振動させる。図9には、駆動電圧の周波数をトーションバーの共振周波数(例えば21200Hz)付近でスウィープさせたときの周波数特性がグラフにて示されている。図9から分かるように、駆動電圧の周波数をトーションバーの共振周波数付近にしたときに、ミラー振幅、及び検出信号振幅が最大になる。
光源駆動回路100cは、例えばパソコン等の上位装置からの画像情報に基づいて強度変調した駆動信号(パルス信号)を生成し、駆動電流に変換する。そして、光源駆動回路100cは、制御回路100aからの同期信号に基づいて、光源14の発光タイミングを決定し、該発光タイミングで、駆動電流を供給して、光源14を駆動する。なお、上記強度変調は、駆動信号のパルス幅を変調しても良いし、駆動信号の振幅を変調しても良い。また、光源14を直接変調する強度変調に代えて、光源14からのレーザ光を光変調器で変調(外部変調)しても良い。
以上説明した本実施形態の光偏向装置13は、反射面を有する振動ミラー13aと、該振動ミラー13aを支持する支持部とを備え、反射面に入射されたレーザ光を偏向する。そして、支持部は、振動ミラー13aに一端が連続するトーションバーと、該トーションバーの他端に連続するカンチレバーと、該カンチレバーに設けられた駆動用圧電部材及び検出用圧電部材とを有している。
この場合、駆動用圧電部材に電圧(例えば正弦波交流電圧)が印加されると、該駆動用圧電部材が面内方向に伸縮(変形)してカンチレバーが撓み、トーションバーに軸線周りのトルクが作用して振動ミラー13aがトーションバーの軸線周りに振動する。また、カンチレバーの撓みに伴い、検出用圧電部材が面内方向に伸縮(変形)し、その変形量に応じた電圧、すなわち振動ミラー13aの振れ角に応じた電圧が発生する。
この際、検出用圧電部材の変形による応力が振動ミラー13aに発生しない。
結果として、本実施形態の光偏向装置13では、振動ミラー13aの反射面の平面度を低下させることなく、振動ミラー13aの振れ角を検出することができる。
一方、特許文献1では、検出用圧電体がミラー部に接触する位置に配置されているため、検出用圧電体の変形による応力がミラー部に発生し、該ミラー部の反射面の平面度が低下してしまう。
また、各トーションバーと、該トーションバーに連続するカンチレバーは、互いに直角を成しているため、該カンチレバーから該トーションバーに軸線周りのトルクを効率良く伝達することができる。
また、駆動用圧電部材及び検出用圧電部材は、カンチレバーの−X側の面上に設けられている。この場合、駆動用圧電部材及び検出用圧電部材を、圧電材料からなる層をカンチレバーの一面上に積層し、該圧電材料からなる層を互いに絶縁された2つの領域に分けることで形成できる。すなわち、駆動用圧電部材及び検出用圧電部材を、容易に形成できる。
また、カンチレバーの−X側の面は、Z軸方向に平行であり、駆動用圧電部材及び検出用圧電部材は、Z軸方向に並んでいる。この場合、駆動用圧電部材の変形によってカンチレバーを効率良く撓ませることができ、カンチレバーの撓みによって検出用圧電部材を効率良く変形させることができる。
また、各カンチレバーは、フレーム13jに片持ち状態で支持されているため、該カンチレバーの自由端(+Y側の端)がフレーム13jに連続する固定端(−Y側の端)に対して自由に振動することができ、大きな振幅を得ることができる。
また、振動ミラー13aの重心をトーションバーの軸線上から外れた位置に位置させているため、振動ミラー13aをトーションバーの軸線周りに振動させるためのトルクを効率よく発生させることができる。
また、光偏向装置13は、例えば回転多面鏡(ポリゴンミラー)に比べて駆動のための消費電力が少なくて済み、省電力化に寄与する。光偏向装置13は、振動ミラー13aの振動時の風切り音が回転多面鏡に比べて小さく、静粛性に富む。光偏向装置13は、回転多面鏡に比べて小型に設計できるため、設置スペースが小さくて済む。
また、光走査装置1010は、光偏向装置13を備えているため、感光体ドラム1030の表面を安定して精度良く走査することができる。
また、レーザプリンタ1000は、光走査装置1010を備えているため、記録紙に高精細な画像を安定して形成することができる。
ところで、駆動用圧電部材及び検出用圧電部材をカンチレバーの一面に設ける場合(前者)には、駆動用圧電部材のみをカンチレバーの一面全域に設ける場合(後者)に比べて、検出用圧電部材の分だけ、駆動用圧電部材を小さくする必要がある。前者及び後者の駆動用圧電部材に同じ電圧を印加すると、振動ミラーの振幅は、前者が後者よりも小さくなる。このため、光偏向装置の設計に際し、振動ミラーの振幅を大きくするために、駆動用圧電部材を極力大きくすること、すなわち検出用圧電部材を極力小さくすることが望まれる。
また、振動ミラーの振れ角を精度良く検出するためには、検出用圧電部材から大きな検出信号を得ることが望まれる。大きな検出信号を得るためには、トーションバーのねじり共振モードにおいて大きな変形が生じ、大きな応力が発生している箇所に検出用圧電部材を配置することが望ましい。
図10には、トーションバーに発生する応力分布が示されている。図10では、トーションバー上に最も大きな応力が発生しており、検出用圧電部材をトーションバー上に配置すると大きな検出信号が得られることが分かる。しかし、トーションバー上に検出用圧電部材を配置すると、トーションバーのねじり動作に対する減衰が大きくなり、振動ミラーの振幅が大きく減少するため、トーションバー上に配置することは必ずしも得策ではない。但し、トーションバーのねじり動作に対する減衰を大きくする必要がある場合には、トーションバー上に検出用圧電部材を配置しても良いと考えられる。
そこで、図11に示される第1変形例の光偏向装置130では、検出用圧電部材がカンチレバーの−X側の面における該カンチレバーとトーションバーとの連続部に近い位置に接合され、かつ駆動用圧電部材がカンチレバーの−X側の面における上記連続部から遠い位置に接合されている。この場合、検出用圧電部材を小さくしても、該検出用圧電部材がトーションバーのねじり共振の影響を大きく受けるため、大きな検出信号を得ることができる。また、駆動用圧電部材を大きくできるため、振動ミラーの振幅を大きくすることもできる。
また、図12に示される第2変形例の光偏向装置230では、+Z側のカンチレバー13dの−Z側の端面が+Z側のトーションバー13bの+Z側の端面に接合され、かつ−Z側のカンチレバー13eの+Z側の端面が−Z側のトーションバー13cの−Z側の端面に接合されている。すなわち、+Z側のカンチレバー13dは、+Z側のトーションバー13bの+Z側に位置した状態で該トーションバー13bと直角を成しており、−Z側のカンチレバー13eは、−Z側のトーションバー13cの−Z側に位置した状態で該トーションバー13cと直角を成している。そして、検出用圧電部材がカンチレバーの−X側の面におけるカンチレバーとトーションバーとの連続部に近い位置に接合され、駆動用圧電部材がカンチレバーの−X側の面における上記連続部から遠い位置に接合されている。この場合も、上記第1変形例と同様に、大きな検出信号を得ることができる。
以下に、他の実施形態を説明する。以下の実施形態では、主に上記第1実施形態と異なる点を説明し、上記第1実施形態と同様の構成又は機能を有する部材等には、同一の符号を付して、その説明を省略する。
《第2実施形態》
第2実施形態は、光偏向装置及び偏向制御装置の構成が上記第1実施形態と異なる。
第2実施形態の光偏向装置330では、図13に示されるように、各カンチレバーの−X側の面における該カンチレバーとトーションバーとの連続部に近い位置に検出用圧電部材が接合され、該カンチレバーの−X側の面における上記連続部から遠い位置に駆動用圧電部材が接合されている。そして、検出用圧電部材の+Y側の端部がトーションバーの軸線上に位置している。すなわち、検出用圧電部材は、トーションバーの軸線を含み、振動ミラー13aの反射面に平行な所定平面と交差するように、対応するカンチレバーに設けられている。この場合、検出用圧電部材は、トーションバーのねじり共振の影響を大きく受けるため、大きな検出信号を得ることができる。
第2実施形態の偏向制御装置200は、図14に示されるように、比較部200a1を含む制御回路200a、ミラー駆動回路100b、光源駆動回路100c、記憶回路200bなどを有している。
ところで、光偏向装置において、トーションバーに大きなストレス(応力)が加わったり、偏向動作を長時間続けると、稀にトーションバー(シリコン)が破断する場合がある。図15(A)及び図15(B)には、トーションバーの破断の具体例が示されている。図15(A)及び図15(B)に示されるような箇所でトーションバーが破断しても、駆動用検出部材及び検出用圧電部材がカンチレバーに接合されているため、検出信号が出力される場合がある。
例えば画像形成装置、プロジェクタなどでは、例えばトーションバーが破断する等によって光偏向装置が故障した状態でレーザ光をそのまま射出し続けると、レーザ光が偏向されず、一点に集中するため、危険である。そこで、ユーザの安全を確保するため、例えばトーションバーが破断した場合などにはレーザ出力を停止する必要がある。特に、画像形成装置、プロジェクタなどの画像出力系の用途では、一般に共振周波数が高く、大きな振幅が必要になる場合が多く、トーションバーの破断の確率が比較的高くなることが予想される。
前述したようにトーションバーが破断した場合であっても、駆動用圧電部材及び検出用圧電部材は動作する場合があり、この場合には、検出信号が出力される。トーションバーが破断していると、振動ミラーからカンチレバーへの反力のモーメントがほぼ0になるため、トーションバーが破断していない正常な状態とモードシェイプが変わり、検出用圧電部材からの検出信号の振幅は非常に小さくなる。
図16には、トーションバーが破断していないときの検出用圧電部材からの検出信号(細実線)、及びトーションバーが破断しているときの検出用圧電部材からの検出信号(破線)が示されている。トーションバーが破断していないときは、共振周波数付近における駆動電圧振幅、ミラー振幅、検出信号振幅には、所定の関係(図16の太実線参照)が保たれている。一方、トーションバーが破断しているときは、この関係が保たれていないことが分かる(図16の破線参照)。
そこで、第2実施形態の偏向制御装置200では、トーションバーが破断しているときの検出信号の振幅を破断時電圧レベルとして記憶回路200bに記憶させておき、各検出用圧電部材から出力される検出信号の振幅と破断時電圧レベルとを比較部200a1で比較し、検出信号の振幅が破断時電圧レベルになった場合に、制御回路200aから同期信号を出力させないことで、光源14の駆動を停止する。
この結果、トーションバーが破断した状態で光源14からレーザ光が射出されることが防止されるため、ユーザの安全を確保することができる。
なお、上記第2実施形態の光偏向装置330では、検出用圧電部材の+Y側の端部をトーションバーの軸線上に位置させている。すなわち、検出用圧電部材は、トーションバーの軸線を含み、振動ミラー13aの反射面に平行な所定平面と交差するように、対応するカンチレバーに設けられている。そこで、以下に、この構成を有する2つの変形例を説明する。
先ず、図17に示される第3変形例の光偏向装置430では、+Z側のカンチレバー13dの−Z側の端面が+Z側のトーションバー13bの+Z側の端面に連続し、かつ−Z側のカンチレバー13eの+Z側の端面が−Z側のトーションバー13cの−Z側の端面に連続している。そして、検出用圧電部材は、カンチレバーの−X側の面における該カンチレバーとトーションバーとの連続部に近い位置に接合され、+Y側の端部がトーションバーの軸線上に位置している。この場合も、検出用圧電部材は、トーションバーの捻り共振の影響を大きく受けるため、大きな検出信号を得ることができる。
次に、図18に示される第4変形例の光偏向装置530では、検出用圧電部材は、−X側から見て略L字状に形成されている。詳述すると、検出用圧電部材は、Y軸方向を長手方向とする第1矩形部分と、該第1矩形部分と直角を成す、Z軸方向を長手方向とする第2矩形部分とを有している。第2矩形部分は、Z軸方向の寸法が第1矩形部分よりも大きい。また、第2矩形部分は、トーションバーの軸線上に位置している。結果として、第4変形例では、駆動用圧電部材を極力大きくでき、かつ検出用圧電部材から大きな信号を得ることができる。
ところで、共振周波数が環境温度などによって大きく変化した場合、トーションバーが破断しているときに検出用圧電部材から出力される検出信号(以下では、破断時検出信号とも称する)と、トーションバーが破断していないときに検出用圧電部材から出力される検出信号(以下では、正常時検出信号とも称する)とを区別できなくなるおそれがある。図16から分かるように、共振峰の裾野付近では、破断時検出信号と正常時検出信号とで検出信号振幅にほとんど差がない。この場合、トーションバーの破断を検出できないおそれがある。
そこで、図19に示される第5変形例の光偏向装置630では、各検出用圧電部材と検出端子とを接続する例えばアルミニウム製の配線部材310をトーションバーに沿って這い回すことで、トーションバーが破断したときに、配線が断線するようにしている。
配線部材310は、図19に示されるように、一例として、検出用圧電部材13hに沿ってY軸方向に延びる直線状部分と、該直線状部分の+Y側の端に一端が連続し、トーションバー13bに沿ってZ軸方向に延びるヘアピン状部分(U字状部分)と、を有している。そして、該ヘアピン状部分の他端が検出用圧電部材13hに接続されている。なお、図19では、便宜上、各圧電部材を挟持する一対の電極部材の図示は、省略されている。
この場合、トーションバーが破断したときには、配線部材310が断線され、検出用圧電部材13hから検出信号が出力されなくなり、制御回路200aから光源14に同期信号が出力されなくなるため、光源14の駆動を停止させることができる。
なお、前述したように、トーションバー上に圧電部材を設けると、トーションバーの減衰が大きくなり、ミラー振幅が小さくなってしまう。しかし、アルミニウム製の配線部材310は、圧電部材の例えば1/10程度の厚さであり、また通電可能な最小限の幅とすることで、ミラー振幅を低下させずに、トーションバーの破断検出を行うことができる。
《第3実施形態》
第3実施形態では、画像形成装置としてのプロジェクタ装置3000について説明する。
プロジェクタ装置3000は、図20に示されるように、一例として、光源装置140、第1及び第2光偏向装置330a、330b、主制御装置500、これらの各構成部を収容する筐体400などを備えている。第1及び第2光偏向装置330a、330bは、それぞれ上記第2実施形態の光偏向装置330と実質的に同一である。以下では、図20に示されるようなαβγ3次元直交座標系を用いて説明する。
光源装置140は、3つのレーザダイオードLD1〜LD3、3つのコリメートレンズCR1〜CR3、3つのダイクロイックミラーDM1、DM2、DM3などを有している。
レーザダイオードLD1は、一例として、赤色レーザであり、赤色光(波長640nm)を+β方向に射出するように配置されている。
レーザダイオードLD2は、一例として、青色レーザであり、青色光(波長450nm)を+β方向に射出するように、レーザダイオードLD1の+γ側に配置されている。
レーザダイオードLD3は、一例として、緑色レーザであり、緑色光(波長520nm)を+β方向に射出するように、レーザダイオードLD2の+γ側に配置されている。
コリメートレンズCR1は、一例として、レーザダイオードLD1の+β側に配置され、レーザダイオードLD1から射出された赤色光を略平行光とする。
コリメートレンズCR2は、一例として、レーザダイオードLD2の+β側に配置され、レーザダイオードLD2から射出された青色光を略平行光とする。
コリメートレンズCR3は、一例として、レーザダイオードLD3の+β側に配置され、レーザダイオードLD3から射出された緑色光を略平行光とする。
ダイクロイックミラーDM1は、一例として、β軸及びγ軸に対して例えば45°傾斜した状態でコリメートレンズCR1の+β側に配置され、コリメートレンズCR1を介した赤色光を+γ方向に反射させる。
ダイクロイックミラーDM2は、一例として、β軸及びγ軸に対して例えば45°傾斜した状態でダイクロイックミラーDM1の+γ側、かつコリメートレンズCR2の+β側に配置され、ダイクロイックミラーDM1を介した赤色光を+γ方向に透過させ、コリメートレンズCR2を介した青色光を+γ方向に反射させる。
ダイクロイックミラーDM3は、一例として、β軸及びγ軸に対して例えば45°傾斜した状態でダイクロイックミラーDM2の+γ側、かつコリメートレンズCR3の+β側に配置され、ダイクロイックミラーDM2を介した赤色光及び青色光を+γ方向に透過させ、コリメートレンズCR3を介した緑色光を+γ方向に反射させる。
ダイクロイックミラーDM3を介した3つの光(赤色光、青色光及び緑色光)は、1つの光に合成される。この場合、3つのレーザダイオードLD1〜LD3の発光強度の強弱のバランスにより、合成された光の色が表現されるようになっている。
なお、ダイクロイックミラーDM3に代えて、ダイクロイックミラーDM2を介した赤色光及び青色光と、コリメートレンズCR3を介した緑色光とを合成し、合成された光を+γ方向に射出する合成プリズムを用いても良い。
結果として、光源装置140は、3つのレーザダイオードLD1〜LD3からの3つのレーザ光が合成されてなるレーザ光(合成光)を+γ方向に射出する。
第1及び第2光偏向装置330a、330bは、レーザ光でスクリーンSの表面(被投影面)を主走査方向(α軸方向)及び副走査方向(γ軸方向)に2次元走査するために用いられる。すなわち、第3実施形態では、2つの光偏向装置330a、330bを組み合わせて、スクリーンS上を2次元走査することとしている。
第1光偏向装置330aは、その振動ミラー13aが光源装置140からのレーザ光の光路上に位置し、かつトーションバーの軸線がα軸に平行になるように配置されている。そこで、光源装置140からのレーザ光は、第1光偏向装置330aで副走査方向に対応する方向に偏向される。
第2光偏向装置330bは、その振動ミラー13aが第1光偏向装置330aで偏向されたレーザ光の光路上に位置し、かつトーションバーの軸線がγ軸に平行になるように配置されている。そこで、第1光偏向装置330aからのレーザ光は、第2光偏向装置330bで主走査方向に偏向され、筐体400に設けられた射出窓(不図示)を介して、筐体400の+β側に配置されたスクリーンSに向けて射出される。
なお、第1及び第2光偏向装置330a、330bの位置関係は、逆でも良い。
主制御装置500は、画像入力インターフェース500a、画像情報記憶回路500b、画像情報演算回路500c、変調回路500d、偏向制御装置200などを有している。
以下に、プロジェクタ装置3000の制御の流れについて簡単に説明する。例えばパソコン等の上位装置からの画像情報が画像入力インターフェース500aを介して入力され、入力された画像情報が画像情報記憶回路500bに一旦保存(記憶)される。次いで、画像情報演算回路500cにおいて、上記画像情報に対応する各レーザダイオードの発光強度(駆動信号の振幅)が設定される。次いで、変調回路500dにおいて、上記画像情報に応じて各レーザダイオードの駆動信号が変調され、光源駆動回路100cに出力される。光源駆動回路100cは、第1及び第2光偏向装置330a、330bから出力される検出信号に基づいて制御回路200aで生成された同期信号に基づいて、上記画像情報に応じて変調された駆動信号を駆動電流に変換して、各レーザダイオードを駆動する。結果として、スクリーンS上に2次元のフルカラー画像が投影される。
なお、プロジェクタ装置3000では、上記第2実施形態と同様に、トーションバー破断時に各レーザダイオードの駆動が停止されるようになっている。
また、上記第3実施形態では、光偏向装置を2つ用いているが、1つのみ用いても良いし、3つ以上用いても良い。すなわち、1方向のみに光走査しても良いし、3方向以上に光走査しても良い。
また、上記第3実施形態における光源装置140の構成は、適宜変更可能である。例えば、光源装置140は、光の3原色に対応する3つのレーザダイオードを有しているが、1つ又は4つ以上のレーザダイオードを有していても良い。この場合、レーザダイオードの数に応じて、コリメートレンズ、ダイクロイックミラーの数(0を含む)を変更しても良い。
また、上記第3実施形態では、2つの光偏向装置を用いてレーザ光によりスクリーンSの表面(被走査面)を2次元走査して画像を形成しているが、これに限れない。例えば、レーザ光を透過させる光透過部材(例えば透過スクリーン、マイクロレンズアレイ等)の表面(被走査面)を2つの光偏向装置を用いてレーザ光により2次元走査し、該被走査面を介したレーザ光の光路上に半透過部材(例えばコンバイナ)を配置しても良い。この場合、半透過部材を介して、被走査面に形成された画像の虚像を視認することができる。このような構成は、例えばヘッドアップディスプレイやヘッドマウントディスプレイに用いることができる。そして、このような構成を有するヘッドアップディプレイを有する車両を提供することもできる。この場合、例えば半透過部材を介して車両の窓ガラス越しに被走査面に形成された画像の虚像を視認することができる。なお、半透過部材を車両の窓ガラスで代用しても良い。
《第4実施形態》
以下では、振動ミラー13aを単に「ミラー」とも称する。
ところで、光偏向装置では、例えば圧電部材の成膜ばらつき等を含む支持部の製造ばらつきや周辺温度の変化等の環境変化によって、圧電部材の変形によって得られる検出電圧(検出信号)の振幅(検出信号振幅)は、ミラーの起動後(動作開始後)に僅かに変動していくことが分かっている。この変動は、毎回のミラーの起動後で同じ傾向があることが分かっているが、ミラー振幅が一定でも検出信号振幅が変動するため、検出信号振幅に応じてミラーの駆動信号を単純に制御すると、ミラー振幅が変動してしまい一定の振幅を維持することができなくなる。そこで、光偏向装置において、ミラー振幅を一定に維持するために、検出信号振幅がミラー振幅に対応して設定された目標値とずれた場合はフィードバックして制御することが望まれる。すなわち、検出電圧の振幅を補正して、補正後の振幅に基づいて、駆動電圧の振幅を調整することが望まれる。
また、検出信号(検出電圧)の位相(検出信号位相)も同様に動作後時間に応じて変動するため、ミラー動作に対して光源を発光する同期タイミングがずれてしまう。そこで、検出電圧の位相を補正して、補正後の位相に基づいて、駆動電圧の位相を調整することが望まれる。
検出電圧振幅、検出電圧位相の変動はミラーを停止すると徐々に初期の状態に戻っていくことが分かっているが、所定時間が経過しないうちにミラーを動作させると変動が残っているため、振幅誤差や同期タイミング誤差が発生してしまう。
そこで、第4実施形態では、偏向制御装置は、ミラーの動作時間を測定する動作時間測定部と、検出電圧の時間的な変動係数及び検出電圧に関する時定数が保存された記憶部と、前記動作時間、前記変動係数及び前記時定数に基づいて、検出電圧を補正し、補正後の電圧に基づいて駆動電圧を調整する制御回路と、を有している。制御回路には、後述する(1)式〜(4)式を用いた演算を行う演算部が設けられている。なお、制御回路で調整された駆動電圧は、ミラー制御回路100bに出力され、該ミラー駆動回路100bから駆動信号が振動ミラー13aに供給される。
上述の如く、検出用圧電部材からの検出信号(検出電圧)の振幅は、圧電部材の特性上、ミラー振幅が一定の条件でも動作開始後時間的に変動してしまう(図21参照)。図21のグラフの縦軸は検出信号振幅の変動を示し、所定のミラー振幅あたりの出力の初期値を基準とした変動率で示している。この時間的な変動は圧電部材の成膜方法にもよるが、同じ成膜条件では同様の変動を生じる。図21に示される検出信号振幅の時間的な変動は、一例として、動作時間tm(ミラーの動作開始後の時間)の関数として、次の(1)式で表すことができる。
V(tm)=1+ΔVk{1−exp(−tm/τam))・・・(1)
なお、(1)式及び後述する(2)式、(3)式、(4)式は、少なくとも1つの光偏向装置を用いた実験により得られた少なくとも1つのサンプルデータを近似することにより得られている。
上記(1)式において、ΔVkは、検出信号振幅の時間的な変化率を示す係数(変動係数)である。τamは、検出信号振幅が一定、すなわち検出信号振幅の変化が0になるまでの時間の程度を表す時定数であり、圧電部材の特性によるものと考えられる。ここでは、一例として、ΔVk=0.02(2%の変動率)、τam=2160secである。
図22に示される第4実施形態の実施例1では、上記(1)式が記憶部300aに格納されている。すなわち、記憶部300aには、少なくともΔVk及びτamが保存されている。また、クロック300b(動作時間測定部)によりミラー起動後の時間である動作時間tmを測定できるようになっており、検出用圧電部材の検出信号の振幅値を、式(1)を用いて補正して変動分を除去した正確な振幅値を得ることができる。すなわち、検出信号の振幅値と目標値との差分をフィードバックすることにより目標値を維持した制御を行うことができる。
具体的には、ミラー動作中の任意の時刻tmでの検出信号振幅A(tm)をV(tm)で除すことで、時刻tmでの補正後の検出信号振幅A´(tm)を得ることができ、該補正後の検出信号振幅A´(tm)=A(tm)/V(tm)に基づいて駆動電圧の振幅を調整することができる。駆動電圧の振幅は、例えば駆動電圧と検出電圧の振幅の比の目標値と、補正後の検出信号振幅A´(tm)とに基づいて、調整することができる。なお、補正用の式は(1)式に限定されるものではなく、圧電部材の特性や、必要精度に応じた式を利用して補正すれば良い。
また、上述の如く、検出用圧電部材からの検出信号の時間的な変化は、可逆的であり、ミラーの動作開始後、図21のように変動していくが、ミラーが停止されると停止時間に応じて初期の出力値(初期値)に戻っていくことが分かっている(図23参照)。この場合、ミラーの停止開始後、所定時間(初期値に戻るまでの時間)が経過していない状態でミラーを起動すると、すなわちミラーの動作を再開させると、上記実施例1の補正では検出信号振幅に誤差が生じてしまう。
そこで、図24に示される第4実施形態の実施例2では、偏向制御装置は、実施例1におけるクロック300bの代わりに、リアルタイムクロック400bを有しており、ミラー停止時(電源Off時)の時間を測定することができる。
図23に示される検出信号振幅の時間的な変動は、停止時間(ミラーの停止開始時から停止終了時までの時間)をtsとして、次の(2)式で表すことができる。
V(ts)=1+ΔVk×exp(−ts/τas)・・・(2)
ΔVkは、上記実施例1と同じである。τasは、ミラー停止中に検出信号振幅が元に戻るまでの時間の程度を表す時定数であり、圧電部材の特性によるものと考えられる。ここでは、一例として、τas=10000である。
実施例2では、上記(1)式及び(2)式が記憶部400aに格納されている。すなわち、記憶部400aには、少なくともΔVk、τam、τasが格納されている。また、リアルタイムクロック400bによりミラーの動作中及び停止中の全時刻を記録できるので、ミラーの停止開始時刻(動作終了時刻)と停止終了時刻(次の動作開始時刻)とからミラーの停止時間を得ることができる。そこで、ミラーの停止後、ミラーの動作を再開させる際に、上記(1)式、(2)式を用いて検出信号振幅の補正を行うことで、正確な目標値を維持した振幅制御を行うことができる。
具体的には、ミラーの動作終了時tme(停止開始時)での補正後の検出信号振幅A´(tme)=A(tme)/V(tme)をV(ts)で除すことで停止中の任意の時刻tsにおける検出信号振幅A(ts)=A´(tme)/V(ts)を得ることができる。そこで、ミラーの停止終了時tse(次の動作開始時)での検出信号振幅A(tse)=A´(tme)/V(tse)と、上記(1)式、すなわちΔVk、τamに基づいて、動作再開後の検出信号振幅を補正することができる。
詳述すると、ミラーの動作再開後の検出信号振幅A(tm)に検出信号振幅の残留分であるA(tse)を加えたものをV(tm)で除すことでミラーの動作再開後の補正後の検出信号振幅A´(tm)={A(tm)+A(tse)}/V(tm)を得ることができる。この場合、ミラー停止時の残留分を加味した誤差のない、動作再開後の補正後の検出信号振幅A´(tm)を得ることができる。なお、tmは、ミラーの動作再開時にリセット、すなわち0とされる。補正用の式は上記(2)式に限定されるものではなく、圧電部材の特性や、必要精度に応じた式を利用して補正すれば良い。
上述の如く、光偏向装置を用いて画像を形成する際、走査タイミングに対して、画像出力、すなわち光源(例えばレーザダイオード)の発光タイミングを同期させる必要がある。同期が合っていないと、走査位置がずれたり、往復でピクセル位置がずれた二重画像となってしまう。ここで、圧電部材を利用した光偏向装置において、検出用圧電部材からの検出信号の位相は、動作後時間的に変動することが知られている。
図25に示されるグラフの縦軸は、検出信号の位相(検出信号位相)の変動を表している。この検出信号位相の変動は圧電部材の成膜方法にもよるが、同じ成膜条件では同様の変動を生じ、時間tmの関数として、次の式(3)で表すことができる。
θ(tm)=Δθk{1−exp(−tm/τpm)}・・・(3)
Δθkは、位相の変化率を示す係数(変動係数)である。τpmは、ミラー停止中に検出信号位相が元に戻るまでの時間の程度を表す時定数であり、圧電部材の特性によるものと考えられる。ここでは、一例として、Δθk=0.95deg、τpm=200である。
そこで、図26に示される第4実施形態の実施例3では、上記(1)式、(2)式及び(3)式が格納された、すなわち少なくともΔVk、τam、τas、Δθk、τpmが保存された記憶部550aと、ミラーの動作時間を測定するクロック550bが設けられている。この場合、検出信号位相を、上記(3)式を用いて補正して変動分を除去した、駆動電圧と検出電圧の正確な位相差を得ることができる。この場合、補正した位相に同期させて画像を出力(画像光を走査)することで画像を精度よく形成することができる。
具体的には、ミラー動作中の任意の時刻tmでの検出信号位相C(tm)をθ(tm)で除すことで、時刻tmでの補正後の検出信号位相C´(tm)を得ることができ、該補正後の検出信号位相C´(tm)=C(tm)/θ(tm)に基づいて、駆動電圧の位相を調整することができる。駆動電圧の位相は、例えば駆動電圧と検出電圧の位相差の目標値と、補正後の検出信号位相C´(tm)とに基づいて調整することができる。なお、補正用の式は上記(3)式に限定されるものではなく、圧電部材の特性や、必要精度に応じた式を利用して補正すれば良い。
実施例3では、記憶部550aには、上記(1)式、(2)式及び(3)式が格納されており、検出信号位相に基づく駆動電圧の位相の調整に加えて、検出信号振幅に基づく駆動電圧の振幅の調整を行うことができる。
なお、上記実施例3では、上記(1)式、(2)式及び(3)式が格納されているが、上記(1)式及び(2)式の少なくとも一方は、必ずしも格納されていなくても良い。
上述の如く、検出用圧電部材からの検出信号は位相特性においても可逆的であり、動作開始後、図27に示されるように変動するが、停止後は停止している時間に応じて初期の位相に戻っていくことが分かっている。すなわち、停止時間に応じて位相が初期の位相に戻っていく。この時間的な変動は、停止時間をts(停止開始時から停止終了時までの時間)として、次の(4)式で表すことができる。
θ(ts)=Δθk{exp(−ts/τps)}・・・(4)
Δθkは、上記実施例3と同じである。τpsは、検出信号位相が元に戻るまでの時間の程度を表す時定数であり、圧電部材の特性によるものと考えられる。ここでは、一例として、τps=270である。
図28に示される第4実施形態の実施例4では、上記(1)式、(2)式、(3)式及び(4)式が記憶部600aに格納されている。すなわち、記憶部600aには、少なくともΔVs、τam、τas、Δθk、τpm、τpsが保存されている。また、リアルタイムクロック600bにより時刻を記録できるので停止開始時刻(動作終了時刻)と停止終了時刻(次の動作開始時刻)とから停止時間を得ることができる。そこで、ミラーの停止後、ミラーの動作を再開させる際に、上記(3)式、(4)式を用いて検出信号位相の補正を行うことで、正確な目標値を維持した位相制御を行うことができる。この場合、補正後の検出信号位相に同期させて画像光を出力することで高品質な画像を形成することができる。具体的には、偏向制御装置が、補正後の検出信号位相に基づいて光源の発光タイミングと駆動電圧の印加タイミングとの同期をとることで、光源の発光タイミングとミラーの一軸周りの振れ角との同期をとることができる。
より詳細には、ミラーの動作終了時tme(停止開始時)での補正後の検出信号位相C´(tme)=C(tme)/θ(tme)をθ(ts)で除すことで停止中の任意の時刻tsにおける検出信号位相C(ts)=C´(tme)/θ(ts)を得ることができる。そこで、ミラーの停止終了時tse(次の動作開始時)での検出信号位相C(tse)=C´(tme)/θ(tse)と、上記(3)式、すなわちΔθk、τpmに基づいて、動作再開後の検出信号位相を補正することができる。詳述すると、ミラーの動作再開後の検出信号位相C(tm)に検出信号位相の残留分であるC(tse)を加えたものをθ(tm)で除すことでミラーの動作再開後の補正後の検出信号位相C´(tm)={C(tm)+C(tse)}/θ(tm)を得ることができる。この場合、停止時の残留分を加味した誤差のない、動作再開後の補正後の検出信号位相C´(tm)を得ることができる。なお、tmは、ミラーの動作再開時にリセット、すなわち0とされる。補正用の式は上記(4)式に限定されるものではなく、圧電部材の特性や、必要精度に応じた式を利用して補正すれば良い。
なお、上記実施例4では、記憶部600aには、上記(1)式、(2)式、(3)式及び(4)式が格納されており、検出信号位相に基づく駆動電圧の位相の調整に加えて、検出信号振幅に基づく駆動電圧の振幅の調整を行うことができる。
なお、上記実施例4では、上記(1)式、(2)式、(3)式及び(4)式が格納されているが、上記(1)式及び(2)式の少なくとも一方は、必ずしも格納されていなくても良い。
また、上記第1〜第4実施形態では、各圧電部材とカンチレバーとによって、ユニモルフ構造の圧電素子が構成されているが、貼り合わされた一対の圧電部材とカンチレバーとによってバイモルフ構造の圧電素子を構成しても良い。この場合、一対の圧電部材それぞれに差動的な電圧を印加して伸縮方向を反対にすることで、カンチレバーを大きく曲げることができる。
また、上記第1〜第4実施形態では、トーションバーと該トーションバーに接続されたカンチレバーは、互いに直角を成しているが、これに限らず、要は、互いに交差していれば良い。この場合、カンチレバーをトーションバーの軸線に交差する仮想平面に沿って撓ませることとすれば良い。
また、上記第1〜第4実施形態では、駆動用圧電部材及び検出用圧電部材は、カンチレバーの−X側の面上に設けられているが、これに限らず、例えば、駆動用圧電部材及び検出用圧電部材の一方をカンチレバーの−X側の面上に設け、他方を該カンチレバーの+X側の面上に設けても良い。
また、上記第1〜第4実施形態では、駆動用圧電部材及び検出用圧電部材は、カンチレバーの−X側の面上にZ軸方向に並べて設けられているが、これに限られない。
また、上記第1〜第4実施形態における光偏向装置の各構成部材の配置、大きさ、形状、数、材質等は、適宜変更可能である。例えば、駆動用圧電部材、検出用圧電部材及びカンチレバーの形状は、矩形以外であっても良い。また、駆動用圧電部材及び検出用圧電部材それぞれの数は、2つに限らず、例えば、3つ以上であっても良い。また、駆動用圧電部材は、検出用圧電部材よりも小さくても良い。また、駆動用圧電部材と検出用圧電部材は、互いに異なる材質であっても良い。また、振動ミラーは、トーションバーの一端に連続しているが、要は、トーションバーの一部に連続していれば良い。また、カンチレバーは、トーションバーの他端に連続しているが、要は、トーションバーの他の一部に連続していれば良い。
また、上記第1〜第4実施形態では、トーションバーに連続する梁として片持ち梁であるカンチレバーが形成されているが、これに代えて、例えば、図29に示される第6変形例の光偏向装置730のように、トーションバーに連続する梁として、フレームにY軸方向の両端が支持された両持ち梁が形成されても良い。この両持ち梁は、トーションバーとの連続部付近(Y軸方向中央部)のZ軸方向の寸法が他の部分に比べて短くなっている。そして、両持ち梁の−X側の面に一対の駆動用圧電部材をトーションバーの軸線を含みXZ平面に平行な仮想平面に関して対称となるように設け、両持ち梁の−X側の面に一対の検出用圧電部材を該仮想平面に関して対称となるように設けても良い。ここでは、振動ミラーの重心Gは、トーションバーの軸線上に位置している。
この場合、両持ち梁に設けられた一対の駆動用圧電部材に逆位相の電圧を印加して逆方向に変形させることで、トーションバーに軸線周りのトルクを効率良く伝達でき、ひいては振動ミラーをトーションバーの軸線周りに効率良く振動させることができる。
また、上記第1〜第4実施形態では、光偏向装置は、振動ミラー13aを一軸(例えばZ軸)周りにのみ駆動する構成を有しているが、これに限られない。例えば、図30に示される第7変形例の光偏向装置830のように互いに直交する二軸周りに独立に駆動する構成を有していても良い。
第7変形例では、図30に示されるように、上記第1〜第4実施形態における振動ミラー13aの代わりに、振動ミラーを含むミラーユニットが一対のトーションバー13b、13cに連続している。すなわち、ミラーユニットがZ軸に平行な一軸周りに駆動されるようになっている。
ミラーユニットは、第1〜第4実施形態の光偏向装置をX軸周りに90°回転させたような構成を有している。すなわち、振動ミラーがZ軸に直交する他軸周りに駆動されるようになっている。
結果として、第7変形例では、振動ミラーが互いに直交する一軸及び他軸周りに独立に駆動(振動)されるようになっている。この場合、振動ミラーを一軸周り及び他軸周りそれぞれに駆動するための駆動電圧を、上記第4実施形態の各実施例と同様に補正することができる。
そして、第7変形例では、例えば、光源からのレーザ光を光偏向装置830で被走査面に向けて偏向することで、該被走査面を2次元走査して画像を形成するこができる。
さらに、被走査面を、レーザ光を透過又は反射させる部材の表面とし、該被走査面を介したレーザ光の光路上に半透過部材を配置することで、半透過部材を介して、被走査面に形成された画像の虚像を視認することができる。このような構成は、例えばヘッドアップディスプレイやヘッドマウントディスプレイで採用することができる。そして、このような構成を有するヘッドアップディスプレイを備える車両を提供することもできる。
なお、第7変形例では、図30から分かるように、振動ミラーの重心は、Z軸に直交する他軸方向に延びるトーションバーの軸線上から外れた位置に位置しているが、該トーションバーの軸線上に位置していても良い。また、振動ミラーの重心は、Z軸方向に平行な一軸方向に延びるトーションバーの軸線上から外れた位置に位置しているが、該トーションバーの軸線上に位置していても良い。
なお、上記第1、第2及び第4実施形態では、像担持体として感光体ドラム1030を用いているが、これに限らず、例えばベルト状の感光体を用いても良い。
また、上記第1、第2及び第4実施形態では、感光体ドラム1030に形成されたトナー像を記録紙に直接転写することとしているが、これに限らず、例えば、感光体ドラム1030に形成されたトナー像を、転写媒体を介して記録紙に転写することとしても良い。
また、上記第1、第2及び第4実施形態では、画像形成装置の一例として、レーザプリンタ1000の場合について説明したが、これに限定されるものではない。要するに、光走査装置1010を備えた画像形成装置であれば良い。
また、本発明の画像形成装置は、例えば、レーザ光によって発色する媒体(例えば、用紙)に直接、レーザ光を照射する画像形成装置であっても良い。
また、本発明の画像形成装置は、像担持体として銀塩フィルムを用いた画像形成装置であっても良い。この場合には、光走査により銀塩フィルム上に潜像が形成され、この潜像は通常の銀塩写真プロセスにおける現像処理と同等の処理で可視化することができる。そして、通常の銀塩写真プロセスにおける焼付け処理と同等の処理で印画紙に転写することができる。このような画像形成装置は光製版装置や、CTスキャン画像等を描画する光描画装置として実施できる。
また、本発明の画像形成装置は、一例として図31に示されるように、複数の感光体ドラムを備えるカラープリンタ2000であっても良い。
このカラープリンタ2000は、4色(ブラック、シアン、マゼンタ、イエロー)を重ね合わせてフルカラーの画像を形成するタンデム方式の多色カラープリンタであり、ブラック用のステーション(感光体ドラムK1、帯電装置K2、現像装置K4、クリーニングユニットK5、及び転写装置K6)と、シアン用のステーション(感光体ドラムC1、帯電装置C2、現像装置C4、クリーニングユニットC5、及び転写装置C6)と、マゼンタ用のステーション(感光体ドラムM1、帯電装置M2、現像装置M4、クリーニングユニットM5、及び転写装置M6)と、イエロー用のステーション(感光体ドラムY1、帯電装置Y2、現像装置Y4、クリーニングユニットY5、及び転写装置Y6)と、光走査装置2010と、転写ベルト2080と、定着ユニット2030などを備えている。
各感光体ドラムは、図31中の矢印の方向に回転し、各感光体ドラムの周囲には、回転方向に沿って、それぞれ帯電装置、現像装置、転写装置、クリーニングユニットが配置されている。各帯電装置は、対応する感光体ドラムの表面を均一に帯電する。帯電装置によって帯電された各感光体ドラム表面に光走査装置2010によりレーザ光が照射され、各感光体ドラムに潜像が形成されるようになっている。そして、対応する現像装置により各感光体ドラム表面にトナー像が形成される。さらに、対応する転写装置により、転写ベルト2080上の記録紙に各色のトナー像が転写され、最終的に定着ユニット2030により記録紙に画像が定着される。
光走査装置2010は、上記実施形態の光源装置と同様な光源装置を色毎に有している。そこで、上記光走査装置1010と同様な効果を得ることができる。また、カラープリンタ2000は、光走査装置2010を備えているため、上記レーザプリンタ1000と同様な効果を得ることができる。
また、上記第1〜第4実施形態における支持部の構成は、適宜変更可能である。
また、上記第1〜第4実施形態では、光源として、レーザダイオード(端面発光レーザ)を用いているが、これに限られない。例えば、面発光レーザを用いても良いし、レーザ以外の光源を用いても良い。
また、上記第1〜第4実施形態の光偏向装置は、例えばバーコードスキャナ、レーザレーダなどに応用することもできる。