JP6201820B2 - ウェイストゲートバルブ機構 - Google Patents

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Description

本発明は、過給機のバイパス通路を開閉するウェイストゲートバルブ機構に関する。
従来、過給機の過給圧を制御するために、タービンハウジングにはタービン室を迂回して排気を流すバイパス通路が設けられている。バイパス通路の出口部には、ウェイストゲートバルブが配設され、このウェイストゲートバルブの開弁量を制御することで、バイパス通路を通過する排気の流量を調節している(例えば、特許文献1など)。
図7に示すように、ウェイストゲートバルブ機構100は、ウェイストゲートバルブ110とアーム120とを備えている。ウェイストゲートバルブ110は、バイパス通路130を閉塞する弁体111と同弁体111から突出して延びる弁軸112とを有している。また、アーム120は、支軸121と同支軸121の径方向に延びる屈曲部122とを有している。屈曲部122には取り付け孔123が設けられ、この取り付け孔123にウェイストゲートバルブ110の弁軸112が挿通されている。弁軸112における取り付け孔123から突出した部分にはワッシャ140が固定され、これによりアーム120にウェイストゲートバルブ110が組み付けられた状態となっている。
アーム120の支軸121は、タービンハウジング150に設けられた支持孔151に挿通されている。支持孔151にはブッシュ160が嵌合しており、同ブッシュ160を介して支軸121がタービンハウジング150に回転可能に支持されている。支軸121においてタービンハウジング150の外側に突出した部分には、リンク機構170を介してアクチュエータロッド180が接続されている。アクチュエータロッド180はアクチュエータに接続されている。
図8に示すように、アクチュエータロッド180がアクチュエータによって駆動されて軸方向に移動すると、支軸121の軸心を中心としてアーム120が回動する。こうしてアーム120が回動すると、屈曲部122がワッシャ140を押し上げ、ウェイストゲートバルブ110がバイパス通路130から離間する方向に回動する。その結果、ウェイストゲートバルブ110が開弁状態となり、バイパス通路130を通じて排気が排出される。
特開2013‐204495号公報
ところで、こうしたウェイストゲートバルブ機構を備える過給機では、タービンハウジングに挿通されて外側まで延びるアームの支軸を極力短くするために、バイパス通路の出口部からタービンハウジングの壁面までの距離が短くされている。このため、支軸が挿通されている壁面は、特にバイパス通路との距離が近く、図8に矢印で示すようにバイパス通路を通過した高温の排気が吹き付けられることによって過熱されるおそれがある。
本発明は、こうした課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、タービンハウジングの過熱を抑制できるウェイストゲートバルブ機構を提供することにある。
上記課題を解決するためのウェイストゲートバルブ機構は、過給機のバイパス通路を閉塞する弁体及び同弁体から突出して延びる弁軸を有するウェイストゲートバルブと、過給機のタービンハウジングに回転可能に挿通される支軸及び同支軸に接続されて同支軸の径方向に延びる屈曲部を有するアームと、を備えている。ウェイストゲートバルブの弁軸はアームの屈曲部に形成された取り付け孔に挿通され、弁軸における取り付け孔から突出した部分に同取り付け孔の直径よりも直径の大きなワッシャが固定されてアームにウェイストゲートバルブが組み付けられている。このウェイストゲートバルブ機構では、取り付け孔の直径は、弁軸の直径よりも大きく、ワッシャは、ウェイストゲートバルブがバイパス通路を閉塞しているときに支軸が挿通しているタービンハウジングの壁面に近い部位ほど屈曲部との隙間が大きくなるように、傾けられた状態でウェイストゲートバルブに固定されている。
上記構成において、ウェイストゲートバルブが開弁する際には、アームが支軸の軸心を中心に回動することで、ウェイストゲートバルブに固定されたワッシャと屈曲部との間の隙間が減少する。そして、屈曲部がワッシャと当接することにより、屈曲部とともにウェイストゲートバルブが回動する。上記のように、ワッシャは、支軸が挿通しているタービンハウジングの壁面に近い部位ほど屈曲部との隙間が大きくなるように傾けられた状態でウェイストゲートバルブに固定されているため、ウェイストゲートバルブが開弁する過程でワッシャと屈曲部とが当接すると、ウェイストゲートバルブの弁体は、バイパス通路の出口部に対して傾き、支軸が挿通しているタービンハウジングの壁面から遠い部位から順にバイパス通路の出口部から離間していくこととなる。そして、ワッシャと屈曲部とが面接触する状態になるまでウェイストゲートバルブが開弁したときには、バイパス通路と対向する弁体の底面が、支軸が挿通しているタービンハウジングの壁面とは反対側に向いた状態となる。このため、バイパス通路を通じて流れる排気は、弁体の底面に沿ってタービンハウジングの内側、すなわち支軸が挿通しているタービンハウジングの壁面から離間する方向に向かって流れやすくなる。したがって、上記構成によれば、バイパス通路を通過した高温の排気がタービンハウジングの壁面に吹き付けられにくくなり、タービンハウジングの過熱を抑制することができる。
一実施形態のウェイストゲートバルブ機構の構成を示す断面図。 同実施形態のウェイストゲートバルブ機構におけるウェイストゲートバルブ及びアームの構成を示す上面図。 同実施形態のウェイストゲートバルブ機構における開弁途中のウェイストゲートバルブの状態を示す断面図。 同実施形態のウェイストゲートバルブ機構における全開時のウェイストゲートバルブの状態を示す断面図。 別の実施形態のウェイストゲートバルブ機構の一部の構成を示す断面図。 他の実施形態のウェイストゲートバルブ機構の一部の構成を示す断面図。 従来のウェイストゲートバルブ機構の構成を示す断面図。 従来のウェイストゲートバルブ機構における全開時のウェイストゲートバルブの状態を示す断面図。
以下、ウェイストゲートバルブ機構の一実施形態について、図1〜図4を参照して説明する。
図1に示すように、過給機のタービンハウジング1には、タービン室を迂回して排気を流すためのバイパス通路2が設けられている。また、過給機には、バイパス通路2を通過する排気の流量を制御するウェイストゲートバルブ機構3が設けられている。
ウェイストゲートバルブ機構3は、ウェイストゲートバルブ4とアーム5とを備えている。ウェイストゲートバルブ4は、バイパス通路2の出口部6に配設され、バイパス通路2を閉塞する弁体41と、同弁体41から突出して延びる弁軸42とを有している。
図1及び図2に示すように、ウェイストゲートバルブ4の弁体41は略円形であり、弁体41の中心部分に設けられた弁軸42はその先端側ほど縮径したテーパ形状である。
また、アーム5は、タービンハウジング1の挿通孔7に挿通される支軸51と、同支軸51の径方向に延びる屈曲部52とを有している。タービンハウジング1の挿通孔7にはブッシュ8が嵌合しており、このブッシュ8を介して支軸51がタービンハウジング1に回転可能に支持されている。また、支軸51においてタービンハウジング1の外側に突出した部分には、リンク機構を介してアクチュエータロッドが接続され、このアクチュエータロッドがアクチュエータによって駆動されることで支軸51が回動する。
アーム5の屈曲部52には、取り付け孔53が設けられている。取り付け孔53は、バイパス通路2の出口部6側に位置する部位ほど直径が拡径したテーパ形状である。この取り付け孔53には弁軸42が挿通されている。弁軸42における取り付け孔53から突出した部分には、取り付け孔53の直径よりも直径の大きなワッシャ9が固定されている。これにより、アーム5にウェイストゲートバルブ4が組み付けられた状態となっている。なお、図1に示すように、取り付け孔53の内周面と弁軸42の外周面の傾斜角度はほぼ等しく、取り付け孔53の直径は、弁軸42の直径よりも大きくなっている。これにより、弁軸42の外周面と取り付け孔53の内周面との間には隙間が生じている。
また、ワッシャ9は、弁体41から垂直に延びる弁軸42に対して傾いた状態で固定されており、ウェイストゲートバルブ4がバイパス通路2を閉塞しているときにアーム5の屈曲部52に対して傾いた状態になる。より詳細には、支軸51が挿通しているタービンハウジング1の壁面10に近い部位ほど屈曲部52との隙間が大きくなるように傾けられた状態でワッシャ9がウェイストゲートバルブ4の弁軸42に固定されている。なお、図1に示すように、ウェイストゲートバルブ4がバイパス通路2を閉塞しているときの屈曲部52の上面とワッシャ9の下面とのなす角度をワッシャ9の傾斜角度θとする。
また、図2に示すように、弁体41には、弁軸42と同方向に突出して屈曲部52の側方まで延びる板状のストッパ11が設けられている。このストッパ11と屈曲部52とが当接することにより、弁軸42を中心とする弁体41の回転が規制される。
次に、図3及び図4を参照して、本実施形態のウェイストゲートバルブ機構3の作用について説明する。
ウェイストゲートバルブ4が開弁する際には、アクチュエータによってアクチュエータロッドが駆動され、アーム5が支軸51の軸心を中心に回動する。このため、ウェイストゲートバルブ4に固定されたワッシャ9と屈曲部52との間の隙間が減少して屈曲部52がワッシャ9と当接する。そして、屈曲部52がワッシャ9と当接した状態で更に屈曲部52が回動することで屈曲部52とともにウェイストゲートバルブ4が回動する。
本実施形態では、ワッシャ9は、ウェイストゲートバルブ4がバイパス通路2を閉塞している状態においてタービンハウジング1の壁面10に近い部位ほど屈曲部52との隙間が大きくなるように傾けられた状態でウェイストゲートバルブ4に固定されている。
このため、図3に示すように、ウェイストゲートバルブ4が開弁する過程でワッシャ9と屈曲部52とが当接すると、ウェイストゲートバルブ4の弁体41は、バイパス通路2の出口部6に対して傾き、タービンハウジング1の壁面10から遠い部位から順にバイパス通路2の出口部6から離間していくこととなる。
そして、図4に示すように、ワッシャ9と屈曲部52とが面接触する状態になるまでウェイストゲートバルブ4が開弁したときには、ウェイストゲートバルブ4の弁体41がバイパス通路2の出口部6に対して傾く。なお、このときの出口部6に対する弁体41の傾斜角度は、図4に示すように上記傾斜角度θと等しい角度になる。これにより、バイパス通路2と対向する弁体41の底面が、支軸51が挿通している壁面10とは反対側に向いた状態になる。このため、同図4に矢印で示すように、バイパス通路2を通じて流れる排気は、弁体41の底面に沿ってタービンハウジング1の内側、すなわち支軸51が挿通している壁面10から離間する方向に向かって流れやすくなる。
また、ウェイストゲートバルブ4を閉弁させるときには、アクチュエータによってアクチュエータロッドを駆動して、ウェイストゲートバルブ4を開弁させるときとは逆方向にアーム5を回動させる。こうしてアーム5を回動させると、アーム5の屈曲部52は、バイパス通路2の出口部6に近接する方向に回動し、図1に示すように弁体41をバイパス通路2の出口部6に当接させる。
ここで、取り付け孔53の直径とウェイストゲートバルブ4の弁軸42の直径との差は、ウェイストゲートバルブ4を閉弁させる際に、取り付け孔53の内周面が弁軸42を案内し、弁体41がバイパス通路2の出口部6と対向して同出口部6を閉塞することができるように設定されている。このため、バイパス通路2を確実に閉塞することができるようになる。
以上説明した実施形態によれば、以下の効果が得られるようになる。
(1)ウェイストゲートバルブ4を開弁させたときに、弁体41が支軸51の挿通している壁面10とは反対側に向いた状態になるため、バイパス通路2を通過した高温の排気がタービンハウジング1の壁面10に吹き付けられにくくなり、タービンハウジング1の過熱を抑制することができる。
(2)弁体41にストッパ11が設けられているため、弁体41の回転が規制され、ウェイストゲートバルブ4が開弁したときに、弁体41の底面をタービンハウジング1の壁面10とは反対側により確実に向けることができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更して実施することができる。
・上記実施形態では、弁体41にストッパ11を設ける例を説明したが、ワッシャ9が弁体41に対して回転不能に固定されているなら、ワッシャ9にストッパを設けるようにしてもよい。こうした場合には、ワッシャ9の下面に屈曲部52側に突出するストッパを形成するとともに、屈曲部52の上面にこのストッパと嵌合する溝を設けるようにすればよい。こうした構成によっても、上記(1)及び(2)と同様の効果を得ることができる。
・上記実施形態では、弁軸42及び取り付け孔53をテーパ形状にした例を説明したが、こうした構成を図5及び図6に示すように変更してもよい。なお、図5及び図6に示す例では、ウェイストゲートバルブ4及びアーム5の屈曲部52の構成が上記実施形態と異なっている。
図5に示す例では、弁軸42がテーパ形状にされている一方で、取り付け孔53は円柱状に形成されている。
また、図6に示す例では、弁軸42が円柱状に形成されている一方で、取り付け孔53は弁体41に近い部位ほど縮径したテーパ形状にされている。
こうした構成であっても、ウェイストゲートバルブ4が開弁するときに弁軸42と取り付け孔53との間に隙間が生じ、ウェイストゲートバルブ4の傾斜が許容される。したがって、上記(1)と同様の効果を得ることができる。また、図5及び図6に示す例では、取り付け孔53における弁体41に最も近接する部位の直径と、弁軸42における弁体41と接続された部分の直径との差がウェイストゲートバルブ4を閉弁させる際に、取り付け孔53の内周面が弁軸42を案内し、弁体41がバイパス通路2の出口部6と対向して同出口部6を閉塞できるように設定されている。したがって、こうした構成によっても、バイパス通路2を確実に閉塞することができるようになる。
・上記実施形態において、ウェイストゲートバルブ4が開弁しているときに、バイパス通路2を通過した排気がタービンハウジング1の出口部に向かって流れるようにワッシャ9の傾斜角度θを調節すれば、バイパス通路2を通過した排気がタービンハウジング1に滞留することなく排出されやすくなる。このため、排気の熱がタービンハウジング1に奪われてしまうことを抑制することができ、高温の排気を触媒に供給することができるようになる。したがって、こうした構成によれば、触媒の暖機性を向上させることもできるようになる。
・上記実施形態において、ワッシャ9とアーム5の屈曲部52との間の隙間に板ばねを設けるようにしてもよい。こうした構成によれば、板ばねの付勢力により屈曲部52と弁体41との間の隙間が解消されるため、アーム5に対するウェイストゲートバルブ4のがたつきを抑えることができるようになる。
1…タービンハウジング、2…バイパス通路、3…ウェイストゲートバルブ機構、4…ウェイストゲートバルブ、41…弁体、42…弁軸、5…アーム、51…支軸、52…屈曲部、53…取り付け孔、6…出口部、7…挿通孔、8…ブッシュ、9…ワッシャ、10…壁面、11…ストッパ、100…ウェイストゲートバルブ機構、110…ウェイストゲートバルブ、111…弁体、112…弁軸、120…アーム、121…支軸、122…屈曲部、130…バイパス通路、140…ワッシャ、150…タービンハウジング、151…支持孔、160…ブッシュ、170…リンク機構、180…アクチュエータロッド。

Claims (1)

  1. 過給機のバイパス通路を閉塞する弁体及び同弁体から突出して延びる弁軸を有するウェイストゲートバルブと、
    前記過給機のタービンハウジングに回転可能に挿通される支軸及び同支軸に接続されて同支軸の径方向に延びる屈曲部を有するアームと、を備え、
    前記ウェイストゲートバルブの弁軸が、前記アームの屈曲部に形成された取り付け孔に挿通され、前記弁軸における前記取り付け孔から突出した部分に同取り付け孔の直径よりも直径の大きなワッシャが固定されて前記アームに前記ウェイストゲートバルブが組み付けられているウェイストゲートバルブ機構であって、
    前記取り付け孔の直径は、前記弁軸の直径よりも大きく、
    前記ワッシャは、前記ウェイストゲートバルブが前記バイパス通路を閉塞しているときに前記支軸が挿通している前記タービンハウジングの壁面に近い部位ほど前記屈曲部との隙間が大きくなるように、傾けられた状態で前記ウェイストゲートバルブに固定されている
    ウェイストゲートバルブ機構。
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