JP6212574B2 - 基地局装置、無線通信システム、および通信方法 - Google Patents

基地局装置、無線通信システム、および通信方法 Download PDF

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Description

無線通信システムにおいて、基地局機能の一部を搭載した複数のアンテナユニットを物理的に張り出し、分散局として用いる構成が検討されている。本発明は複数の分散局とそれらを制御する中央局間の通信方式に関するものである。
本願は、2014年2月6日に日本へ出願された特願2014−021158号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
無線通信システム、とりわけ移動体通信システムにおいて、基地局機能の一部を搭載した複数のアンテナユニットを物理的に張り出し、分散局として用いる構成が検討されている。ここで、アンテナユニットは伝送インタフェースと無線送受信機及びアンテナを搭載するユニットのことを言う。分散局を張り出した基地局は、中央局として複数の分散局を制御する機能を担う。中央局と分散局間の通信を行う通信方式においては、中央局と分散局の機能分配が異なる2つのシステム構成が検討されている。
1つはFull Centralizationと呼ばれる。このシステム構成は、図1に示すように、中央局10にアンテナユニットを除く物理層機能及びデータリンク層以上の機能を搭載し、アンテナユニットのみを搭載した分散局20を張り出すシステム構成となっている。もう1つはPartial Centralizationと呼ばれる。このシステム構成は、図2に示すように、中央局10にデータリンク層以上の機能を搭載し、アンテナユニットを含む物理層機能を搭載した分散局20を張り出すシステム構成となっている。また、Partial Centralizationの構成で、図3のように物理層機能の一部を中央局10に残す構成も検討されている。
現在、より多く利用されているシステム構成はFull Centralizationであり、この構成における中央局10と分散局20間の通信方式には、CPRI(Common Public Radio Interface)に代表されるようなデジタルRoF(Radio over Fiber)技術を用いたものが利用されている。
一方、移動体通信システムにおいて1つの基地局がカバーするエリアをセルと呼び、移動局がセルの端の領域に達した時に、所望の基地局から送信されている無線信号と隣の基地局から送信されている無線信号とが干渉して基地局と移動局間の伝送速度が著しく低下するという現象が問題になっている。こうしたセル間の信号干渉の問題を解決する手段として、図4及び図5に示すように隣接する基地局同士(図4)または中央局10と分散局20または分散局20同士(図5)がセル92の端に位置する端末30(移動局)に対して互いに連携して通信を行うCoMP(Coordinated Multi−Point transmission/reception)技術が検討されている。なお、図4及び図5において、参照符号91はコアネットワークである。また、アップリンクにおけるCoMPの実現手法の1つとして、異なる基地局で信号を受信して信号品質を改善するJR(Joint Reception)があり、この場合、連携して信号を受信する複数の基地局はMIMO(Multiple−Input Multiple−Output)伝送の受信アンテナとみなすことができる。この時、信号を送信する端末の数が1の場合のMIMO伝送をSU(Single User)−MIMOと呼び、同時に複数の端末が信号を送信する場合のMIMO伝送をMU(Multi User)−MIMOと呼ぶ(例えば、非特許文献1参照。)。
MIMO伝送における信号分離の手法には、受信信号から推定したチャネル情報に基づいて生成した受信ウェイト行列による行列演算で信号を分離するMMSE(Minimum Mean Square Error)や逐次的に品質の良い信号から分離していくSIC(Successive Interference Cancellation)、最尤判定法とも呼ばれ、送信信号の全組み合わせと受信信号を比較して判別するMLD(Maximum Likelihood Detection)などがある(例えば、非特許文献2参照。)。MLDにおいては、硬判定を用いた受信処理と軟判定を用いた受信処理がある。硬判定では、MLDの出力として、推定した送信信号に対応する符号語が出力されるが、軟判定では推定した送信信号のビット毎の尤度情報が出力される(例えば、非特許文献3及び4参照。)。また、MLDの処理では、変調多値数と送信アンテナ数に従って、送信信号ベクトル候補の数が指数関数的に増加するため、各分散局におけるMLDの処理において演算量を削減する手法が検討されている(例えば、非特許文献3参照。)。
Full Centralizationのシステム構成でJRによるCoMPを行う場合の信号伝送の流れを図6に示す。図6では連携する分散局数が2で、2つの分散局20に1つずつアンテナ21が備えられているが、連携する分散局数は2に限定しなくてもよく、1つの分散局20に備えられるアンテナ数は複数でもよい。また、図6では信号を送信する端末数を1、端末30のアンテナ数を2としているが、信号を送信する端末30は複数でもよく、端末のアンテナ数は2に限定しなくてもよい。端末30の2本のアンテナ31からそれぞれ送信信号s,sが送信され、要素hij(i=1,2, j=1,2)のチャネル行列Hで表現される無線伝送路を経由して、分散局#1と分散局#2のそれぞれのアンテナ21に受信信号r,rとして受信される。この時、受信信号には、RF(Radio Frequency)受信部22におけるRF信号の受信過程において雑音n,nが付加される。これらの送信信号、チャネル行列、受信信号、雑音の関係はベクトルおよび行列を用いて次の式(1)で表される。
Figure 0006212574
各分散局20で受信した受信信号は、例えばCPRI信号への変換のような信号変換が信号変換部23で行われた後、中央局10へ伝送される。中央局10では、伝送された信号に対して信号変換部11で信号変換が行われ、それぞれの分散局20で受信した受信信号r,rをもとにMIMOの信号分離処理がMIMO信号分離部13で行われる。MIMOの信号分離処理として、例えばMLDを用いる。送信信号s,sがともにBPSK(Binary Phase−Shift Keying)で変調されているとすると、MLDによるMIMOの信号分離では、まず次の式(2)〜式(5)で表される4つの送信信号ベクトル候補sc1,sc2,sc3,sc4と受信信号r,rからチャネル推定部12におけるチャネル推定で推定したチャネル行列Hを積算し、次の式(6)〜式(9)で表される受信レプリカrc1,rc2,rc3,rc4を生成する。
Figure 0006212574
Figure 0006212574
Figure 0006212574
Figure 0006212574
Figure 0006212574
Figure 0006212574
Figure 0006212574
Figure 0006212574
これらの受信レプリカと式(1)で表される受信信号rとの2乗ユークリッド距離を次の式(10)〜式(13)のように計算し、2乗ユークリッド距離が最も小さい受信レプリカに対応する送信信号ベクトル候補を推定送信信号として判定する。
Figure 0006212574
Figure 0006212574
Figure 0006212574
Figure 0006212574
最後に、判定された送信信号は対応する符号語c,cとして出力された後、復号部14において復号処理が行われ、データリンク層のMAC(Media Access Control)機能部15にビット系列b,bとして引き渡される。ここで、中央局10における信号変換の後に、受信信号に対してOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)などのようなマルチキャリア信号の受信を行うための処理が行われる場合もある。また、送信信号ベクトル候補は必ずしも式(2)〜式(5)のような複素数平面上のマッピングに限定する必要はなく、他のマッピングを行ってもよい。また、以上のようなMLDの処理は硬判定を用いた受信処理であるが、軟判定を用いた受信処理を用いて尤度情報を出力する構成でもよい。この場合は、出力した尤度情報を例えばターボ復号器のような軟入力復号器に入力して復号処理を行った上でビット系列として出力する。
しかし、このようなFull Centralizationのシステム構成における信号伝送では、受信信号r,rに対してサンプリングおよび量子化を行った信号の伝送を行うため、分散局−中央局間の伝送容量が非常に大きくなるという課題がある。例えば、CPRIを信号伝送に用いた場合、75Mbps(bit per second)の伝送速度で無線区間の通信を行う場合、分散局−中央局間に必要な伝送速度は約16倍の1228Mbpsとなる。
一方で、Full Centralizationのシステム構成と比較して、中央局10と分散局20の間で必要とされる伝送容量を小さくすることができるPartial Centralizationのシステム構成でJRを用いたCoMPを行う場合の信号伝送を図7に示す。図6と同様に、図7においても連携する分散局数は2に限定しなくてもよく、また1つの分散局20に備えられるアンテナ数は複数でもよい。また、信号を送信する端末30は複数でもよく、端末30のアンテナ数は2に限定しなくてもよい。
Full Centralizationでは中央局10で行われている復号の処理が、各分散局の復号部26で行われている。Partial CentralizationではFull Centralizationとは異なり、中央局10−分散局20間を伝送するデータは復号が行われた後のビット系列b,bとなる。中央局10−分散局20間で伝送されるデータが無線信号に対してサンプリングおよび量子化を行った信号のデータではなく復号後のビット系列のデータになるので、中央局10−分散局20間の伝送容量はFull Centralizationの場合に比べて大幅に小さくなる。しかし、Partial Centralizationでは物理層の機能が分散しているため、図7に示すように受信信号r,rの両方を用いて行うMIMOの信号分離、すなわちCoMPがMIMO信号分離部25ではできないという課題がある。また、図7の構成の場合、各分散局20のチャネル推定部24で推定できるチャネル情報は、分散局#1ではhe11、he12のみとなり、分散局#2ではhe21、he22のみとなる。なお、分散局におけるRF受信の後に、受信信号に対してOFDMなどのようなマルチキャリア信号の受信を行うための処理が行われる場合もある。
"Uplink Coordinated Multi−Point Reception for LTE−Advanced Systems",Wireless Communications,Networking and Mobile Computing,2009,pp.24−26 "マルチアンテナ無線伝送技術 その3 MIMO多重法における信号分離技術"、NTT DoCoMoテクニカル・ジャーナル、Vol.14、No.1、pp.66−75 "システム要求に応じたMIMO用受信アルゴリズム"、東芝レビュー、Vol.61、No.4、pp.40−43 "ブロードバンドパケット無線アクセス1Gbit/sパケット信号伝送実験特集 実験装置と技術概要"、NTT DoCoMoテクニカル・ジャーナル、Vol.13、No.2、pp.6−15
前記課題を解決するために、本発明は、Partial Centralizationのシステム構成であってもアップリンクのCoMPを行うことの可能な基地局装置、無線通信システム及び通信方法の提供を目的とする。
本発明では、Partial Centralizationのシステム構成において、各分散局で取得できる受信信号およびチャネル情報のみを用いて各分散局で尤度算出を行い、尤度算出によって得られた尤度情報もしくは対数尤度比の情報を中央局で集めて合成することにより、物理層の機能が分散しているPartial Centralizationにおいても、アップリンクのCoMPが実現できるようにする。
具体的には、本発明に係る基地局装置は、
1以上のアンテナを備えた以上の分散局装置と、前記分散局装置のそれぞれと伝送路を介して接続される中央局装置とを備える基地局装置であって、
前記分散局装置に備わる前記アンテナは、1以上のアンテナを有する1以上の無線端末から無線送信された送信信号を受信し、
前記分散局装置は、
前記分散局装置に備わる前記アンテナの受信した受信信号を用いて、前記無線端末の前記アンテナと前記分散局装置の前記アンテナの間のチャネル情報を推定するチャネル推定部と、
前記チャネル推定部の推定した前記チャネル情報を用いて、前記受信信号に含まれる各送信信号の尤度を前記分散局装置に備わる前記アンテナごとに算出する尤度算出部と、
前記尤度算出部の算出した尤度情報を前記中央局装置に送信する局間送信部と、を備え、
前記中央局装置は、
前記局間送信部の送信した各尤度情報を受信する局間受信部と、
前記局間受信部の受信した前記尤度情報を合成し、合成後の尤度情報を用いて、前記無線端末から送信された各送信信号に対応する信号を出力する信号分離部と、
を備える。
本発明に係る基地局装置では、
前記尤度算出部は、前記送信信号の変調方式によって定められる送信信号ベクトル候補ごとに、前記チャネル情報を用いて受信レプリカを算出し、前記送信信号ベクトル候補ごとの前記受信レプリカと前記受信信号との2乗ユークリッド距離を前記受信信号の尤度として算出し、
前記信号分離部は、前記局間受信部の受信した前記2乗ユークリッド距離を前記送信信号ベクトル候補ごとに合成し、合成後の値が最も小さい合成尤度に対応する送信信号ベクトル候補を選択することで、前記無線端末から送信された各送信信号に対応する符号語を出力してもよい。
本発明に係る基地局装置では、
前記尤度算出部は、前記チャネル情報を用いて軟判定を行うことで各送信信号に対応するビットの対数尤度比を前記受信信号の尤度として算出し、
前記信号分離部は、前記局間受信部の受信した前記ビットの前記対数尤度比を前記送信信号ごとに合成し、各送信信号に対応する合成後の値を出力してもよい。
具体的には、本発明に係る無線通信システムは、
本発明に係る基地局装置と、
前記無線端末と
を備える。
具体的には、本発明に係る通信方法は、
1以上のアンテナを備えた以上の分散局装置と、前記分散局装置のそれぞれと伝送路を介して接続される中央局装置とを備えた基地局装置における通信方法であって、
1以上のアンテナを有する1以上の無線端末から無線送信された各送信信号を前記分散局装置に備わる各アンテナが受信すると、前記分散局装置が、受信した受信信号を用いて、前記無線端末の前記アンテナと前記基地局装置の前記アンテナの間のチャネル情報を推定するチャネル推定手順と、
前記分散局装置が、推定した前記チャネル情報を用いて、前記受信信号に含まれる各送信信号の尤度を前記分散局装置に備わる前記アンテナごとに算出し、算出した各受信信号の尤度を前記中央局装置へ送信する尤度算出手順と、
前記中央局装置が、前記分散局装置から受信した尤度情報を合成し、合成後の尤度情報を用いて、前記無線端末から送信された各送信信号に対応する信号を出力する信号分離手順と、
を有する。
本発明に係る通信方法では、
前記尤度算出手順において、前記分散局装置が、前記送信信号の変調方式によって定められる送信信号ベクトル候補ごとに、前記チャネル情報を用いて受信レプリカを算出し、前記送信信号ベクトル候補ごとの前記受信レプリカと前記受信信号との2乗ユークリッド距離を前記受信信号の尤度として算出して前記中央局装置へ送信し、
前記信号分離手順において、前記中央局装置が、前記分散局装置から受信した前記2乗ユークリッド距離を前記送信信号ベクトル候補ごとに合成し、合成後の値が最も小さい合成尤度に対応する送信信号ベクトル候補を選択することで、前記無線端末から送信された各送信信号に対応する符号語を出力してもよい。
本発明に係る通信方法では、
前記尤度算出手順において、前記分散局装置が、前記チャネル情報を用いて軟判定を行うことで各送信信号に対応するビットの対数尤度比を前記受信信号の尤度として算出して前記中央局装置へ送信し、
前記信号分離手順において、前記中央局装置が、前記分散局装置から受信した前記ビットの前記対数尤度比を前記送信信号ごとに合成し、各送信信号に対応する合成後の値を出力してもよい。
現在広く利用されているFull Centralizationではなく、本発明を適用したPartial Centralizationで中央局−分散局間の信号伝送を行うことで、アップリンクのCoMPを行うことが可能になる。
本発明に関連する中央局と分散局間の通信を行うシステム構成の第1例を示す。 本発明に関連する中央局と分散局間の通信を行うシステム構成の第2例を示す。 本発明に関連する中央局と分散局間の通信を行うシステム構成の第3例を示す。 基地局同士が連携する場合のCoMPの実現手法の一例を示す。 中央局と分散局が連携する場合のCoMPの実現手法の一例を示す。 Full Centralizationのシステム構成でJRを用いたCoMPを行うシステム構成の一例を示す。 Partial Centralizationのシステム構成でJRを用いたCoMPを行うシステム構成の一例を示す。 実施形態1に係る無線通信システムの一例を示す。 実施形態2に係る無線通信システムの一例を示す。 実施形態3に係る無線通信システムの一例を示す。 実施形態4に係る無線通信システムの一例を示す。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本発明は、以下に示す実施形態に限定されるものではない。これらの実施の例は例示に過ぎず、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した形態で実施することができる。なお、本明細書及び図面において符号が同じ構成要素は、相互に同一のものを示すものとする。
(実施形態1)
図8に、実施形態1に係る無線通信システムの一例を示す。本実施形態に係る無線通信システムは、中央局装置として機能する中央局10と、分散局装置として機能する分散局20と、無線端末として機能する端末30と、を備える。端末30が複数の分散局20へCoMPの信号伝送を行う。この場合は、図3で示したように、中央局に物理層機能の一部が残る構成となる。
本実施形態に係る無線通信システムは、1以上のアンテナを備えた端末30(無線端末)を有する。図8では、一例として、無線端末数が1でありかつアンテナ数が2である場合を示す。本実施形態に係る無線通信システムは、1以上のアンテナを備えた以上の分散局20を備える。図8では、一例として、アンテナ数が1であり装置数が2である場合を示す。なお、図8では端末30の数を1、端末30のアンテナ数を2、連携する分散局20の数を2、各分散局20のアンテナ数を1としているが、これらの数を限定する必要はない。
本実施形態では、分散局20がMLDによる受信処理を行う。中央局10は、局間受信部として機能する信号変換部11と、信号分離部として機能する尤度合成検出部17と、復号部14と、MAC機能部15を備える。分散局20は、アンテナ21と、RF受信部22と、局間送信部として機能する信号変換部23と、チャネル推定部24と、尤度算出部として機能する分散MLD尤度算出部29とを備える。端末30は、送信機能部(不図示)と、アンテナ31を備える。
本実施形態に係る通信方法では、チャネル推定手順と、尤度算出手順と、信号分離手順と、を順に行う。
チャネル推定手順では、分散局20が送信信号s及びsを受信し、受信信号r及びrを用いてアンテナ31とアンテナ21の間のチャネル情報を推定する。本実施形態では、分散局#1のRF受信部22は、送信信号s及びsを受信して受信信号rを出力する。分散局#1のチャネル推定部24は、受信信号rを用いてチャネル情報he11、he12を推定する。分散局#2のRF受信部22は、送信信号s及びsを受信して受信信号rを出力する。分散局#2のチャネル推定部24は、受信信号rを用いてチャネル情報he21、he22を推定する。
尤度算出手順では、分散局20が推定したチャネル情報を用いて、受信信号に含まれる各送信信号の尤度をアンテナ21ごとに算出する。本実施形態では、分散局#1の分散MLD尤度算出部29が2乗ユークリッド距離M1e(ここでのeは1から2乗ユークリッド距離の数までの整数)を算出し、尤度情報として出力する。そして、分散局#1の信号変換部23が、2乗ユークリッド距離の情報M1eを信号変換部11へ送信する。一方、分散局#2の分散MLD尤度算出部29が2乗ユークリッド距離M2eを算出し、尤度情報として出力する。そして、分散局#2の信号変換部23が、2乗ユークリッド距離の情報M2eを信号変換部11へ送信する。
信号分離手順では、尤度合成検出部17が、分散局20から送信された尤度情報を合成し、合成後の尤度情報を用いて、端末30から送信された各送信信号s及びsに対応する信号を出力する。本実施形態では、分散局#1に接続された信号変換部11が2乗ユークリッド距離M1eを受信し、分散局#2に接続された信号変換部11が2乗ユークリッド距離M2eを受信する。そして、尤度合成検出部17が、2乗ユークリッド距離M1e,M2eを合成し、合成後の尤度情報を用いて最尤判定を行うことで、送信信号s,sに対応する符号語c,cを出力する。
端末30から送信された送信信号s,sは式(1)で表わされるようなMIMO伝送を経て、分散局#1のRF受信部22では次の式(14)で表される受信信号rが受信され、分散局#2のRF受信部22では次の式(15)で表される受信信号rが受信される。
Figure 0006212574
Figure 0006212574
分散局#1のチャネル推定部24は、式(14)に基づき、受信信号rを用いてチャネル情報he11,he12を推定することができる。分散局#2のチャネル推定部24も、分散局#1と同様に、式(15)に基づき、受信信号rを用いてチャネル情報he21,he22を推定することができる。具体的には、送信信号s,sに既知の信号系列を挿入し、無線伝送によってチャネル変動を受けて受信された当該信号系列との差分を計算することでチャネル情報を推定する。
分散局#1に注目すると、分散MLD尤度算出部29において、受信信号rに対して分散MLDの処理が行われる。送信信号s,sがともにBPSKで変調されているとすると、分散MLDでは、まず式(2)〜式(5)で表される4つの送信信号ベクトル候補sc1,sc2,sc3,sc4を受信信号rから推定した次の式(16)で表されるチャネルベクトルhe1と積算し、
Figure 0006212574
次の式(17)〜式(20)で表される受信レプリカr1c1,r1c2,r1c3,r1c4を生成する。
Figure 0006212574
Figure 0006212574
Figure 0006212574
Figure 0006212574
従来のMLDと同様に、これらの受信レプリカと式(14)で表される受信信号rとの2乗ユークリッド距離M1e(ここでのeは1から4の整数)を次の式(21)〜式(24)のように計算する。
Figure 0006212574
Figure 0006212574
Figure 0006212574
Figure 0006212574
その後、信号変換部23は、これらの2乗ユークリッド距離の情報を中央局10に送信する。分散局#2においても同様の処理が行われ、2乗ユークリッド距離M2eが中央局10に送信される。中央局10は、各分散局20から集められた2乗ユークリッド距離を尤度合成検出部17において送信信号ベクトル候補毎に合成し、次の式(25)から式(28)で表されるような合成尤度Mを求める。
Figure 0006212574
Figure 0006212574
Figure 0006212574
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次に、尤度合成検出部17における尤度合成検出の処理の続きとして、これら合成尤度の値のうち、最も小さい合成尤度に対応する送信信号ベクトル候補を推定送信信号として判定する。その後、判定された送信信号s,sに対応する符号語c,cが尤度合成検出部17から出力され、それぞれ復号部14において復号処理が行われた後、MAC機能部15にビット系列b,bとして引き渡される。具体的には、推定した送信信号sの変調シンボルが示すビットもしくはビット列がcとして得られ、推定した送信信号sの変調シンボルが示すビットもしくはビット列がcとして得られる。これにより、送信信号s,sがMIMO伝送の信号であっても、受信信号を送信信号ごとに分離することができる。MAC機能部15は、ビット系列b及びbを用いてデータリンク層のMAC処理を行う。MAC処理には、例えば誤りを含んだ信号の再送を要求する処理がある。
なお、中央局10−分散局20間の信号伝送に用いる信号変換には既存のインタフェースを用いてもよいし、独自のインタフェースを用いてもよい。また、中央局10−分散局20間で伝送する2乗ユークリッド距離の情報は、特定のビット数で量子化を行い、情報量を削減してもよい。また、各分散局20におけるRF受信の後に、受信信号に対してOFDMなどのようなマルチキャリア信号の受信を行うための処理が行われる場合もある。また、分散MLD尤度算出部29の処理では、変調多値数と送信アンテナ数に従って、送信信号ベクトル候補の数が指数関数的に増加し、それに伴って中央局10−分散局20間で伝送される情報量も増大するため、各分散局20での分散MLD尤度算出の処理において演算量を削減する手法を用いてもよい。
(実施形態2)
実施形態1の手法を用いる場合において、実施形態2のように、端末数、各端末のアンテナ数、分散局数、各分散局のアンテナ数を任意の数にしてもよい。図9に実施形態2におけるCoMPの信号伝送を示す。ここでは端末数をK、端末k(kは1からKまでの整数)のアンテナ数をL,分散局数をM、分散局m(mは1からMまでの整数)のアンテナ数をNとしている。なお、図9では、各RF受信部における雑音の付加を省略している。
各分散局20では分散MLD尤度算出部29の処理により、全ての送信信号ベクトル候補に対応する2乗ユークリッド距離が求められる。例えば、分散局#1ではM1e(ここでのeは1から2乗ユークリッド距離の数までの整数)が求まり、分散局#MではMMeが求まる。2乗ユークリッド距離の数は全端末の合計送信アンテナ数と変調多値数に依存する。全ての分散局20から集められた2乗ユークリッド距離は中央局10における尤度合成検出部17の処理において、送信信号ベクトル候補毎に合成され、最も小さい合成尤度に対応する送信信号ベクトル候補を推定送信信号として判定する。その後、判定された送信信号に対応する符号語cij(iは1からKまでの整数、jは1からLまでの整数)が出力され、それぞれ復号部14にて復号処理が行われた後、MAC機能部15にビット系列bijとして引き渡される。
なお、中央局10−分散局20間の信号伝送に用いる信号変換には既存のインタフェースを用いてもよいし、独自のインタフェースを用いてもよい。また、中央局10−分散局間20で伝送する2乗ユークリッド距離の情報は、特定のビット数で量子化を行い、情報量を削減してもよい。また、各分散局20におけるRF受信の後に、受信信号に対してOFDMなどのようなマルチキャリア信号の受信を行うための処理が行われる場合もある。また、分散MLD尤度算出部29の処理では、変調多値数と送信アンテナ数に従って、送信信号ベクトル候補の数が指数関数的に増加し、それに伴って中央局10−分散局20間で伝送される情報量も増大するため、各分散局20での分散MLD尤度算出の処理において演算量を削減する手法を用いてもよい。
(実施形態3)
実施形態1とは異なり、実施形態3のように、各分散局20で軟判定を用いた受信処理を行うことで送信信号のビット毎の対数尤度比を算出し、出力される対数尤度比の情報を中央局10に送信し、中央局10において各分散局20から集めた対数尤度比の情報を合成した上で、合成した対数尤度比をもとに軟入力復号器を用いた復号処理によってビット系列を検出してもよい。図10に実施形態3におけるCoMPの信号伝送を示す。分散局20は、アンテナ21と、RF受信部22と、チャネル推定部24と、尤度算出部として機能する軟出力分散MLD部28と、局間送信部として機能する信号変換部23を備える。中央局10は、局間受信部として機能する信号変換部11と、信号分離部として機能するLLR(Log−likelihood ratio)合成部18と、復号部14と、MAC機能部15を備える。この場合においても、図3で示したように、中央局10に物理層機能の一部が残る構成となる。
本実施形態に係る通信方法は、尤度算出手順において、チャネル情報を用いて軟判定を行うことで各送信信号に対応するビットの対数尤度比を受信信号の尤度として算出する。分散局#1の軟出力分散MLD部28は、尤度情報として、送信信号sに対応するビットの対数尤度比R11と送信信号sに対応するビットの対数尤度比R12を算出する。分散局#2の軟出力分散MLD部28は、尤度情報として、送信信号sに対応するビットの対数尤度比R21と送信信号sに対応するビットの対数尤度比R22を算出する。
分散局#1では軟出力分散MLD部28の処理によって送信信号s,sに対応するビットの対数尤度比R11,R12を尤度情報として出力する。ここで、軟出力MLDの具体的な処理方法例の1つは、まず、受信信号との2乗ユークリッド距離が最も小さい最近傍受信レプリカを特定し、次に、最近傍受信レプリカに対応するビット列のうち、あるビットを反転させたビット系列に対応する受信レプリカの中で、受信信号との2乗ユークリッド距離が最も小さい受信レプリカを特定する。特定した2つの受信レプリカと受信信号との2乗ユークリッド距離をそれぞれ計算し、それらの差が対数尤度比として得られる。信号変換部23は、対数尤度比R11、12を中央局10へ送信する。
なお、送信信号の変調多値数が増えると、送信信号の表すビット数も増えるため対数尤度比の情報の数も増えることになる。例えば、送信信号s,sが両方共BPSKで変調されている場合は、上記のように対数尤度比の情報の数は2つとなるが、QPSKで変調されている場合は、ビット数は合計4ビットとなるため、対数尤度比の情報の数も4つとなる。実施形態3では、これらの対数尤度比R11、12の情報を中央局10に送信する。分散局#2においても同様の処理が行われ、対数尤度比R21、22の情報が中央局10に送信される。中央局10では、各分散局20から集められた対数尤度比をLLR合成部18の処理において送信信号ベクトル候補毎に合成し、次の式(29)及び式(30)で表される合成対数尤度比R及びRを求める。
Figure 0006212574
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その後、これらの合成対数尤度比R及びRをもとに、ターボ復号器のような軟判定入力復号器を用いた復号部14による復号処理が行われ、MAC機能部15にビット系列b,bとして引き渡される。これにより、送信信号s,sがMIMO伝送の信号であっても、受信信号を送信信号ごとに分離することができる。MAC機能部15は、ビット系列b及びbを用いてデータリンク層のMAC処理を行う。
なお、中央局10−分散局20間の信号伝送に用いる信号変換には既存のインタフェースを用いてもよいし、独自のインタフェースを用いてもよい。また、中央局10−分散局20間で伝送する対数尤度比の情報は、特定のビット数で量子化を行い、情報量を削減してもよい。また、各分散局20におけるRF受信の後に、受信信号に対してOFDMなどのようなマルチキャリア信号の受信を行うための処理が行われる場合もある。また、軟出力分散MLD部28の処理では、変調多値数と送信アンテナ数に従って、送信信号ベクトル候補の数が指数関数的に増加するため、各分散局での軟出力分散MLD部28の処理において演算量を削減する手法を用いてもよい。
(実施形態4)
実施形態3の手法を用いる場合において、実施形態4のように、端末数、各端末のアンテナ数、分散局数、各分散局のアンテナ数を任意の数にしてもよい。図11に実施形態4におけるCoMPの信号伝送を示す。ここでは端末数をK、端末k(kは1からKまでの整数)のアンテナ数をL,分散局数をM、分散局m(mは1からMまでの整数)のアンテナ数をNとしている。なお、図11では、各RF受信部における雑音の付加を省略している。
各分散局では軟出力分散MLDの処理により、全ての送信信号ベクトル候補に対応する対数尤度比の情報が求められる。例えば、分散局#1ではR1ij(iは1からKまでの整数、jは1からLまでの整数)が求まり、分散局#MではRMijが求まる。全ての分散局から集められた対数尤度比の情報は中央局10における対数尤度比の合成処理において、送信信号ベクトル候補毎に合成され、合成した対数尤度比Rij(iは1からKまでの整数、jは1からLまでの整数)として出力される。最後に、それぞれの合成した対数尤度比をもとに軟入力復号器を用いた復号処理が復号部14で行われた後、MAC機能部15にビット系列bijとして引き渡される。
なお、中央局10−分散局20の信号伝送に用いる信号変換には既存のインタフェースを用いてもよいし、独自のインタフェースを用いてもよい。また、中央局10−分散局20間で伝送する対数尤度比の情報は、特定のビット数で量子化を行い、情報量を削減してもよい。また、各分散局20におけるRF受信の後に、受信信号に対してOFDMなどのようなマルチキャリア信号の受信を行うための処理が行われる場合もある。また、軟出力分散MLD部28の処理では、変調多値数と送信アンテナ数に従って、送信信号ベクトル候補の数が指数関数的に増加するため、各分散局での軟出力分散MLD部28の処理において演算量を削減する手法を用いてもよい。また、分散MLDの代わりにMMSEやSICなどの処理と軟判定復調を用いて対数尤度比を得ても良い。
本発明は情報通信産業に適用することができる。
10:中央局
11:信号変換部
12:チャネル推定部
13:MIMO信号分離部
14:復号部
15:MAC機能部
17:尤度合成検出部
18:LLR合成部
20:分散局
21:アンテナ
22:RF受信部
23:信号変換部
24:チャネル推定部
25:MIMO信号分離部
26:復号部
28:軟出力分散MLD部
29:分散MLD尤度算出部
30:端末
31:アンテナ
91:コアネットワーク
92:セル

Claims (7)

  1. 1以上のアンテナを備えた以上の分散局装置と、前記分散局装置のそれぞれと伝送路を介して接続される中央局装置とを備える基地局装置であって、
    前記分散局装置に備わる前記アンテナは、1以上のアンテナを有する1以上の無線端末から無線送信された送信信号を受信し、
    前記分散局装置は、
    前記分散局装置に備わる前記アンテナの受信した受信信号を用いて、前記無線端末の前記アンテナと前記分散局装置の前記アンテナの間のチャネル情報を推定するチャネル推定部と、
    前記チャネル推定部の推定した前記チャネル情報を用いて、前記受信信号に含まれる各送信信号の尤度を前記分散局装置に備わる前記アンテナごとに算出する尤度算出部と、
    前記尤度算出部の算出した尤度情報を前記中央局装置に送信する局間送信部と、を備え、
    前記中央局装置は、
    前記局間送信部の送信した各尤度情報を受信する局間受信部と、
    前記局間受信部の受信した前記尤度情報を合成し、合成後の尤度情報を用いて、前記無線端末から送信された各送信信号に対応する信号を出力する信号分離部と、
    を備える基地局装置。
  2. 請求項1に記載の基地局装置であって、
    前記尤度算出部は、前記送信信号の変調方式によって定められる送信信号ベクトル候補ごとに、前記チャネル情報を用いて受信レプリカを算出し、前記送信信号ベクトル候補ごとの前記受信レプリカと前記受信信号との2乗ユークリッド距離を前記受信信号の尤度として算出し、
    前記信号分離部は、前記局間受信部の受信した前記2乗ユークリッド距離を前記送信信号ベクトル候補ごとに合成し、合成後の値が最も小さい合成尤度に対応する送信信号ベクトル候補を選択することで、前記無線端末から送信された各送信信号に対応する符号語を出力する
    基地局装置。
  3. 請求項1に記載の基地局装置であって、
    前記尤度算出部は、前記チャネル情報を用いて軟判定を行うことで各送信信号に対応するビットの対数尤度比を前記受信信号の尤度として算出し、
    前記信号分離部は、前記局間受信部の受信した前記ビットの前記対数尤度比を前記送信信号ごとに合成し、各送信信号に対応する合成後の値を出力する
    基地局装置。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の基地局装置と、
    前記無線端末と
    を備える無線通信システム。
  5. 1以上のアンテナを備えた以上の分散局装置と、前記分散局装置のそれぞれと伝送路を介して接続される中央局装置とを備えた基地局装置における通信方法であって、
    1以上のアンテナを有する1以上の無線端末から無線送信された各送信信号を前記分散局装置に備わる各アンテナが受信すると、前記分散局装置が、受信した受信信号を用いて、前記無線端末の前記アンテナと前記基地局装置の前記アンテナの間のチャネル情報を推定するチャネル推定手順と、
    前記分散局装置が、推定した前記チャネル情報を用いて、前記受信信号に含まれる各送信信号の尤度を前記分散局装置に備わる前記アンテナごとに算出し、算出した各受信信号の尤度を前記中央局装置へ送信する尤度算出手順と、
    前記中央局装置が、前記分散局装置から受信した尤度情報を合成し、合成後の尤度情報を用いて、前記無線端末から送信された各送信信号に対応する信号を出力する信号分離手順と、
    を有する通信方法。
  6. 請求項5に記載の通信方法であって、
    前記尤度算出手順において、前記分散局装置が、前記送信信号の変調方式によって定められる送信信号ベクトル候補ごとに、前記チャネル情報を用いて受信レプリカを算出し、前記送信信号ベクトル候補ごとの前記受信レプリカと前記受信信号との2乗ユークリッド距離を前記受信信号の尤度として算出して前記中央局装置へ送信し、
    前記信号分離手順において、前記中央局装置が、前記分散局装置から受信した前記2乗ユークリッド距離を前記送信信号ベクトル候補ごとに合成し、合成後の値が最も小さい合成尤度に対応する送信信号ベクトル候補を選択することで、前記無線端末から送信された各送信信号に対応する符号語を出力する
    通信方法。
  7. 請求項5に記載の通信方法であって、
    前記尤度算出手順において、前記分散局装置が、前記チャネル情報を用いて軟判定を行うことで各送信信号に対応するビットの対数尤度比を前記受信信号の尤度として算出して前記中央局装置へ送信し、
    前記信号分離手順において、前記中央局装置が、前記分散局装置から受信した前記ビットの前記対数尤度比を前記送信信号ごとに合成し、各送信信号に対応する合成後の値を出力する
    通信方法。
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