JP6219661B2 - 着用物品 - Google Patents

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Description

本発明は、乳幼児である着用者の胴回りに配置される胴回り部を有する着用物品に関する。
従来より、乳幼児の胴回りを覆う使い捨ておむつ等の吸収性物品やおくるみ等の衣服を含む着用物品が提供されている(例えば、特許文献1及び特許文献2)。
特許文献1の使い捨ておむつは、着用者の股下と胴回りを覆うように構成されている。特許文献2のおくるみは、着用者の頭部から足先まで覆うように構成されている。
また、一般的に、乳幼児は、母親等に抱っこされていたり、母親等の身体が触れていたりすると、安心感を抱くことが知られている。このような乳幼児と母親とのスキンシップを図るために、子守帯が提供されている(例えば、特許文献3)。このような子守帯を用いることにより、母親等が乳幼児を抱っこした状態を維持し易く、乳幼児が継続して安心感を得ることができる。
特開平10−165439号公報 特開2005−068584号公報 特開2007−111510号公報
しかし、上述した従来技術には、以下の問題点があった。乳幼児は、母親等に抱っこされた状態では、母親等の温もり等によって安心感を得ることができる。しかし、一般的に、乳幼児を寝かせる際には、母親が抱っこした状態で一旦乳幼児を寝かしつけ、乳幼児が寝た後に寝具に寝かせることが行われている。
乳幼児は、母親の腕に包まれた状態で一旦寝た場合であっても、母親から離れて寝具等に寝かされると、母親の温もりがなくなって安定感を得ることができなくなり、起きてしまうことがあった。そのため、乳幼児の安らかな眠りを維持できないことがあった。
そこで、本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、乳幼児が母親から離れた場合であっても、乳幼児の安らかな眠りを持続し易い着用物品を提供することを目的とする。
本開示に係る着用物品(使い捨ておむつ10)は、着用者の腹部を覆う前胴回り部、及び前記着用者の臀部を覆う後胴回り部を含む胴回り部を有する着用物品であって、29%以上かつ60%以下の保温率を有する高保温領域(高保温領域R1)と、前記高保温領域よりも保温率が低い低保温領域(低保温領域R2)と、を有し、前記高保温領域は、少なくとも前記胴回り部に配置されており、前記高保温領域を前記着用者の身体に保持する保持部材(第1伸縮性シート71、第2伸縮性シート72、前レッグ弾性部材81F、後レッグ弾性部材81R、ファスニングテープ90)が設けられていることを要旨とする。
本開示によれば、乳幼児が母親から離れた場合であっても、乳幼児の安らかな眠りを持続し易い着用物品を提供することができる。
本実施形態に係る使い捨ておむつの伸長状態の展開平面図である。 図1に示すA−A断面図である。 変形例に係る使い捨ておむつの伸長状態の展開平面図である。 図3に示すB−B断面図である。
次に、本発明に係る着用物品の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の図面の記載において、同一または類似の部分には、同一または類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、各寸法の比率などは現実のものとは異なることに留意すべきである。
したがって、具体的な寸法などは以下の説明を参酌して判断すべきである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれ得る。
本実施の形態の着用物品は、パンツ型の使い捨ておむつ10である。なお、本発明における着用物品は、パンツ型の使い捨ておむつに限れられず、テープタイプの使い捨ておむつであってもよい。また、本発明の着用物品は、使い捨ておむつに限られず、排泄物を吸収する吸収体を有しない下着等の衣服であってもよい。
(1)使い捨ておむつの全体概略構成
図1は、本実施形態に係る使い捨ておむつ10の伸長状態の展開平面図である。図2は、図1のA−A断面図である。なお、以下、図1等の平面図は、使い捨ておむつを構成する表面シート等の皺が形成されない状態まで脚回り弾性部材等の弾性部材を伸長させた図である。
使い捨ておむつ1は、着用者の身体前側と身体後側とに延びる前後方向Lと、前後方向Lに直交する幅方向Wと、着用者に向かう内方向及び内方向と反対側に向かう外方向を有する厚み方向と、を有する。
使い捨ておむつ1は、図1に示すように、使い捨ておむつ1の前後方向Lにおいて、着用者の腹部を含む前胴回りに当てられる前胴回り部S1と、着用者の臀部を含む後胴回りに当てられる後胴回り部S2と、着用者の股下に当てられ、前胴回り部S1と後胴回り部S2との間に位置する股下部S3と、を有する。胴回り部は、前胴回り部S1と後胴回り部によって構成される。
使い捨ておむつ1は、吸収性本体1Aと、外装体1Bと、から構成されており、これらは互いに、接着剤や熱融着などによって接合されている。
吸収性本体1Aは、着用者の肌当接面側に位置する表面シート21と、着用者の非肌当接面側に位置する裏面シート(図示せず)と、表面シート21と裏面シートの間に位置する吸収体30と、を少なくとも有する。吸収性本体1Aは、前胴回り部S1、後胴回り部S2、及び股下部S3に跨がって配置されている。
表面シート21は、液透過性であり、吸収体30の表面側(肌当接面側)に設けられる。表面シートは、例えば、不織布によって構成される。
裏面シートは、液不透過性であり、吸収体30の裏面側(非肌当接面側)に設けられる。裏面シートは、例えば、液を透過しないフィルムによって構成される。なお、裏面シートは、1枚のシートによって構成されていてもよいし、複数のシートが積層されて構成されていてもよい。
吸収体30は、吸収性材料が積層された吸収性コアを有する。本実施の形態の吸収体30は、パルプとSAPが混合された吸収性コアと、当該吸収性コアを包むコアラップと、から構成されている。コアラップは、例えば、テッシュを用いることができる。なお、吸収体30は、吸収性コアを包むコアラップを有していなくてもよい。
外装体1Bは、前胴回り部S1に配置される前外装体1BFと、後胴回り部S2に配置される後外装体1BRと、を有する。前外装体1BFと後外装体1BRは、前後方向において互いに離間している。なお、前外装体1BFと後外装体1BRとが一体化されていてもよい。
前外装体1BFの一方の幅方向外側に位置する前胴回り縁部4が、後外装体1BRの一方の幅方向外側に位置する後胴回り縁部6と接合され、かつ前外装体1BFの他方の幅方向外側に位置する前胴回り縁部4’が、後外装体1BRの幅方向外側に位置する後胴回り縁部6’と接合されることによって、使い捨ておむつ1がパンツ型に形成される。パンツ型の使い捨ておむつの前胴回り部S1及び後胴回り部S2には、互いの縁部が接合された接合部(図示せず)が形成される、股下部S3は、接合部よりも前後方向内側の域である。
使い捨ておむつ1には、パンツ型に形成された状態で、着用者の腰回りを囲んで配置される腰回り開口部(図示せず)と、着用者の脚回りを囲んで配置される一対の脚回り開口部(図示せず)と、が形成される。
外装体1Bは、複数のシートが積層されて構成されている。前外装体1BFは、肌当接面側に配置された第1伸縮性シート71と、非肌当接面側に配置された第2伸縮性シート72と、第1伸縮性シート71の非肌当接面に配置された第1非伸縮性シート73と、第2伸縮性シート72の肌当接面に配置された第2非伸縮性シート74と、を有する。第1伸縮性シート71と第2伸縮性シート72の間に、第1非伸縮性シート73と第2非伸縮性シート74が配置されている。
第1伸縮性シート71と第2伸縮性シート72は、前外装体1BFの前側端部から後方に向かう一定範囲に配置されており、前外装体1BFの後側端部に設けられていない。前外装体1BFの前側端部から後方に向かう一定範囲に第1伸縮性シート71及び第2伸縮性シート72が設けられているため、当該一定範囲の保温率を高めることができる。前外装体の後側端部は、吸収性本体1Aと重なる中央部と、吸収性本体よりも幅方向外側の側部と、を有する。
前外装体の後側端部における側部には、第1非伸縮性シート73と第2非伸縮性シート74が配置され、かつ第1非伸縮性シート73と第2非伸縮性シート74の間に前レッグ弾性部材81Fが配置されている。前レッグ弾性部材81Fは、幅方向に伸縮可能に配置されている。よって、前外装体の後側端部の側部は、幅方向に伸縮性を有する。一方、前外装体の後側端部における中央部には、第1非伸縮性シート73、第2非伸縮性シート74及び吸収性本体1Aが配置されているが、弾性部材が配置されていない。よって、前外装体の後側端部の中央部は、幅方向に伸縮性を有しない。
第1伸縮性シート71及び第2伸縮性シートは、少なくとも幅方向に伸縮する伸縮性を有する。より好適には、第1伸縮性シート71及び第2伸縮性シート72は、シートの一方向に伸長すると、伸長方向に直行する他の方向におけるシートの幅が狭くなる(いわゆる幅入りする)シートによって構成されることが好ましい。このようなシートによれば、シートは一方向のみならず、他の方向にも収縮し、シート全体にランダムな凹凸が形成され易くなる。シートに凹凸が形成されることにより、シートと着用者の肌の間に空気の層を設けることができ、保温率を高めることができる。
後外装体1BRは、肌当接面側に配置された第1伸縮性シート71と、非肌当接面側に配置された第2伸縮性シート72と、第1伸縮性シート71の非肌当接面に配置された後レッグ弾性部材81Rと、によって構成されている。後外装体1BRには、シート状の伸縮性部材が配置されていない。
後外装体の前側端部は、吸収性本体1Aと重なる中央部と、吸収性本体よりも幅方向外側の側部と、を有する。後外装体の前側端部における側部には、第1非伸縮性シート73と第2非伸縮性シート74が配置され、かつ第1非伸縮性シート73と第2非伸縮性シート74の間に後レッグ弾性部材81Rが配置されている。後レッグ弾性部材81Rは、幅方向に伸縮可能に配置されている。よって、後外装体の前側端部の側部は、幅方向に伸縮性を有する。一方、後外装体の前側端部における中央部には、第1非伸縮性シート73、第2非伸縮性シート74及び吸収性本体1Aが配置されているが、弾性部材が配置されていない。よって、後外装体の前側端部の中央部は、幅方向に伸縮性を有しない。
前外装体1BFの前レッグ弾性部材81F、第1伸縮性シート71及び第2伸縮性シート72は、高保温領域を着用者の身体に保持する保持部材として機能する。後外装体1BRの後レッグ弾性部材81Rは、高保温領域を着用者の身体に保持する保持部材として機能する。また、保持部材を構成する伸縮性シートは、本実施の形態のように複数の伸縮性シートが積層されていてもよいし、1層のみで構成されていてもよい。また、伸縮性シートに代えて、保持部材としての糸ゴムを設けてもよい。
前胴回り部及び後胴回り部には、それぞれ高保温領域R1と、高保温領域よりも保温率が低い低保温領域R2と、が設けられている。高保温領域R1は、29%以上かつ60%以下の保温率を有する領域である。図1に、高保温領域R1と低保温領域R2に異なる斜線を付して示す。
高保温領域R1は、前胴回り部の着用者の腹部に当たる部位と、前胴回り部における着用者の鼠蹊部に当たる部位と、後胴回り部における臀部の付け根に当たる部位と、に配置されている。低保温領域R2は、前胴回り部における吸収性本体と重なる部位と、後胴回り部における吸収性本体と重なる部位と、後胴回り部における吸収性本体よりも後方かつ鼠蹊部に当たる部位に対応する高保温領域よりも後方の部位と、に配置されている。
高保温領域は、伸縮性シートが配置されることによって相対的に保温率が高く構成されていたり、吸湿発熱素材を有するシート材が配置されることによって相対的に保温率が高く構成されていたり、蓄熱保温素材を有するシート材が配置されることによって相対的に保温率が高く構成されていたり、遠赤外線放射素材を有するシート材が配置されることによって相対的に保温率が高く構成されていたりする。本実施の形態の使い捨ておむつは、第1伸縮性シート71、第2伸縮性シート72、第1非伸縮性シート73及び第2非伸縮性シート74の少なくともいずれかは、吸湿発熱素材、蓄熱保温素材、及び遠赤外線放射素材の少なくともいずれかを含んで構成されている。
遠赤外線放射素材としては、20〜40℃の低温域で遠赤外線を効率良く放射するアルミナ系セラミックやジルコニウム系セラミック、シリコン系セラミック等を例示できる。遠赤外線放射素材から遠赤外線を放射して、着用者を温めることができる。
吸湿発熱素材としては、例えば、アクリレート系繊維とウールが使用される。なお、その他の吸湿発熱素材としては、キュプラ、レーヨン等が考えられ、エクスやウールに代えてこれらの素材を使用することもできる。また、混紡糸ではなく長繊維を使用してもよく、不織布やテキスタイル等の繊維素材を使用してもよい。吸湿発熱素材によって発熱性を高め、着用者を温めることができる。
蓄熱保温素材は、太陽光の特定波長を吸収し、熱エネルギーに変換する効率の高い物質である。具体的には、ジルコニウムを例示できる。
本発明における保温率は、以下のように測定することができる。
(1)カトーテック株式会社製、KES−F7精密迅速熱物性測定装置 サーモラボIIを準備し、室温を20℃に、そして湿度を60%RHに調整する。
(2)使い捨ておむつの保温率を測定する場合には、排泄口当接域の中心を中心として、長手方向に12cm及び長手方向と直交する方向(以下、長手方向と直交する方向を、単に「直交方向」と称する場合がある)12cmの試料をカットする。
(3)サーモラボIIに付属のサンプル枠に、上記試料を、両面テープで貼り付ける。
なお、使い捨ておむつの場合には、上記測定装置の通常の手順に従って、試料を、サンプル枠に貼り付け、次いで、試料がサンプル枠の中央に来るように、試料を、上記ショーツに、両面テープで貼り付ける。
(4)サーモラボIIにおいて、風洞の風速を30cm/秒に設定し、BT−Boxの温度を、30℃に設定する。
(5)試料を貼り付けたサンプル枠の温度を30℃に保持するために必要な熱量Qdを測定する。
(6)試料がない状態において、サンプル枠の温度を30℃に保持するために必要な熱量Q0を測定する。なお、使い捨ておむつの場合には、サンプル枠のみをBT−Boxに置いた状態で熱量Q0を測定し、そして生理用ナプキンの場合には、ショーツを貼り付けたサンプル枠をBT−Boxに置いた状態で熱量Q0を測定する。
(7)保温率を、次の式(1)に従って算出する。
保温率(%)=100×(Q0−Qd)/Q0 式(1)
このように構成された使い捨ておむつが着用者に装着されると、前胴回り部の高保温領域R1が着用者の腹と鼠蹊部に当たり、着用者の腹と鼠蹊部を温めることができる。また、後胴回り部の低保温領域R2が着用者の鼠蹊部に当たり、着用者の腹と鼠蹊部を温めることができる。一方、着用者の股下に当たる部分には、低保温領域R2が設けられているため、股下部を過度に温めることを抑制できる。
(2)作用・効果
例えば、着用者は、母親に抱っこされた状態では、母親の温もりを感じることができるが、ベッド等に寝かされた状態では、母親のぬくもりがなくなり、安心感を得ることができない。しかし、所定の範囲の保温率を有する高保温領域を有し、当該高保温領域が保持部材によって着用者の身体に保持されるため、当該高保温領域に当たる部分については、母親等から離れた場合であっても、乳幼児は、母親等のぬくもりを擬似的に体感し易い。更に、赤ちゃん自身の体温を積極的に保持し保温効果を発現することができる。
高保温領域と低保温領域を合わせて設けることにより、着用者は、母親の温もりから離れた際にも一部(高保温領域)が保温されている感じを得やすい。よって、母親等から離れた場合であっても、母親の温もりが残っている状態を擬似的に実現でき、乳幼児の安らかな眠りを持続し易い。
また、吸収体を有する使い捨ておむつにおいて保温率を高くし過ぎると、蒸れが生じるおそれがある。しかし、保温性が低い部位を配置することで不快感を生じ難くするとともに、保温率を60%より低く設定することにより、過度に熱がこもることによる不快感が生じ難くなる。
また、本出願人が種々検証を行った結果、高保温領域R1の保温率が29%以上であることにより、おむつの熱が保持されやすいことがわかった。
また、本出願人が鋭意研究を重ねた結果、乳幼児は、腹部に布団を掛けたり、腹部に母親等が手を沿わせたりして、腹部が保温されると、落ち着いて安眠し易いことがわかった。本実施の形態の使い捨ておむつは、高保温領域R1によって、着用者の腹部に当たる部位を保温できる。よって、乳幼児が落ち着いて安眠することが可能となる。
高保温領域は、胴回り部における着用者の鼠蹊部に当たる部位に配置されている。よって、着用者の鼠蹊部を局所的に温めることができる。鼠蹊部は、血流量が比較的多く、当該鼠蹊部を温めることにより、体幹を効果的に温めることができる。一方、低保温領域を設けているため、使い捨ておむつによって覆われた部位全体を過度に温めることを抑制できる。
高保温領域のシート材が、吸湿発熱繊維、又は遠赤外線繊維を含んで構成されているため、当該シート材に当たる部位の発熱量を高めることができる。外装体を構成するシート材の素材によって高保温領域R1を設けることができるため、高保温領域R1を構成する他の部材を設ける形態と比較して、簡易に構成できる。
使い捨ておむつには、保持部材としての第1伸縮性シート71、第2伸縮性シート72、前レッグ弾性部材81F及び後レッグ弾性部材81Rが、高保温領域R1に重なって設けられている。よって、当該保持部材によって高保温領域R1を着用者の身体に密着させることができ、着用者の腹部や鼠蹊部を局所的に温めることができる。
(3)変形例に係る着用物品
次いで、変形例に係る着用物品について、説明する。なお、以下の変形例の説明においては、上述した実施形態に係る使い捨ておむつ10と同一部分には同一の符号を付して、相違する部分を主として説明する。
図3は、変形例1に係る使い捨ておむつ10Aの伸長状態の展開平面図である。図4は、図3に示すB−B断面図である。変形例1に係る使い捨ておむつ10Aは、パンツ型の使い捨ておむつではなく、前胴回り部と前記後胴回り部が離間したオープンタイプの使い捨ておむつである。
変形例1に係る使い捨ておむつ10Aは、後胴回り部に外装体1Bよりも幅方向外側に延出する止着部材としてのファスニングテープ90が設けられている。このように構成された使い捨ておむつを着用者に装着する際は、使い捨ておむつの股下部を着用者の股間部に当てた状態で、後胴回り部のファスニングテープを前胴回り部に引き寄せ、当該ファスニングテープを前胴回り部に止着する。ファスニングテープが前胴回り部に止着された状態で、ファスニングテープから幅方向に伸びる範囲は、着用者の身体に密着する。よって、ファスニングテープから幅方向に伸びる範囲内の高保温領域R1を着用者の身体に密着させることができる。当該ファスニングテープは、高保温領域を前記着用者の身体に保持する保持部材として機能する。
前外装体には、ゲル材によって構成されたゲル層85が設けられている。ゲル層85は、使い捨ておむつの肌当接面に配置されている。ゲル層85は、前外装体の幅方向中央に配置されている。ゲル層85の前側端部は、前外装体1BFの前側端部に一致し、ゲル層の後側端部は、前外装体1BFの後側端部に一致する。ゲル層85は、吸収性本体の前側端部を覆っている。ゲル層85が配置された領域は、ゲル層が配置されていない領域よりも保温率が高く、高保温領域R1となる。
ゲル層85は、保温性を有する。ゲル層を構成するゲル材としては、樹脂と油剤の混合物、油性化合物、増粘多糖類を用いたもの、水および多価アルコールにゲル形成ポリマーと架橋剤を混合した物、等を用いることが可能であり、蓄熱量の大きなものを用いることが好ましい。
ゲル層85によって、高保温領域R1の保温性を高めることができる。高保温領域R1は、着用者の腹部に当たるように構成されており、当該高保温領域によって着用者の腹部を温めることができる。また、ゲル層は、着用者の肌に当接するように、使い捨ておむつの肌当接面に配置されている。そのため、保温性を有するゲルを肌に密着させることができ、効果的に着用者の身体を局所的に保温できる。
このように、本発明は、ここでは記載していない様々な実施形態などを含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は、上述の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
例えば、変形例としての使い捨ておむつとして、高保温領域の着用者側の面に、不織布シートが配置されており、高保温領域の着用者側の面に、不織布シートを配置し、不織布シートには、凸部が連続する凸部列と、凸部列の間に形成された凹部列と、が形成されている。凸部列及び凹部列は、伸縮性部材としての伸縮性シートや糸ゴムの伸縮方向と交差する方向に延びていてもよいし、伸縮性部材としての伸縮性シートや糸ゴムの伸縮方向に伸びる構成であってもよい。
凸部と凹部とを有する不織布シートが設けられているため、不織布シートの凸部が着用者の身体の接し、不織布シートの凹部が着用者の身体に接しない。よって、着用者の身体と使い捨ておむつの間に、不織布シートの凹部に対応する空間を形成できる。空間を形成することにより、更に保温性を高めることができる。当該不織布シートとしては、目付20g/mの熱溶着繊維からなるスパンボンド不織布又はエアースルー不織布を例示できる。
また、着用物品は、胴回り部と股下部を備える構成であってもよいし、股下部を備えずに胴回り部のみからなる構成であってもよい。着用物品は、少なくとも胴回り部を有することにより、着用者の胴回りの一部を保温して、母親の温もりが残っている状態を擬似的に実現することが可能となる。
10、10AD :使い捨ておむつ
1A :吸収性本体
1B :外装体
1BF :前外装体
1BR :後外装体
3 :接合部
4 :前胴回り縁部
6 :後胴回り縁部
71 :第1伸縮性シート
72 :第2伸縮性シート
73 :第1非伸縮性シート
74 :第2非伸縮性シート
81F :前レッグ弾性部材
81R :後レッグ弾性部材
82 :腰回り弾性部材
85 :ゲル層
90 :ファスニングテープ
L :前後方向
S1 :前胴回り部
S2 :後胴回り部
S3 :股下部
W :幅方向

Claims (11)

  1. 着用者の腹部を覆う前胴回り部、及び前記着用者の臀部を覆う後胴回り部を含む胴回り部を有し、
    吸収体を含む吸収性本体を備える着用物品であって、
    29%以上かつ60%以下の保温率を有する高保温領域と、前記高保温領域よりも保温率が低い低保温領域と、を有し、
    前記高保温領域は、少なくとも前記胴回り部に配置されており、
    前記高保温領域を前記着用者の身体に保持する保持部材が設けられており、
    前記吸収性本体と重なる領域には、前記高保温領域が設けられていない、着用物品。
  2. 前記前胴回り部は、前記吸収性本体と重なる第1領域と、前記第1領域よりも幅方向の外側の第2領域と、前記第1領域及び前記第2領域よりも前方に位置する第3領域と、を有し、
    前記第2領域及び前記第3領域は、前記高保温領域である、請求項1に記載の着用物品。
  3. 前記第2領域の幅方向の伸長率及び前記第3領域の幅方向の伸長率は、前記第1領域の幅方向の伸長率よりも高い、請求項2に記載の着用物品。
  4. 前記後胴回り部は、前記着用者の臀部の付け根にあたる第4領域と、前記第4領域以外の第5領域と、を有し、
    前記第4領域は、前記高保温領域であり、
    前記第5領域は、前記低保温領域である、請求項1から3のいずれかに記載の着用物品。
  5. 前記胴回り部は、前記着用者の身体を覆うシート材を有しており、
    前記高保温領域のシート材は、吸湿発熱素材、蓄熱保温素材、及び遠赤外線放射素材の少なくともいずれかを含んで構成されている、請求項1から請求項のいずれかに記載の着用物品。
  6. 前記高保温領域には、ゲル材が配置されている、請求項1から請求項のいずれかに記載の着用物品。
  7. 前記着用物品は、前記前胴回り部と前記後胴回り部が離間したオープンタイプの使い捨ておむつであり、
    前記保持部材は、前記前胴回り部と前記後胴回り部の一方に設けられ、前記前胴回り部と前記後胴回り部の一方に止着する止着部材である、請求項1から請求項のいずれかに記載の着用物品。
  8. 前記保持部材は、少なくとも着用物品の幅方向に伸縮する伸縮性部材である、請求項1から請求項のいずれかに記載の着用物品。
  9. 前記伸縮性部材は、前記着用物品の前後方向及び前記幅方向に伸縮するシート状の伸縮性部材である、請求項に記載の着用物品。
  10. 前記保持部材は、前記高保温領域と重なって配置される、請求項又はに記載の着用物品。
  11. 前記高保温領域の着用者側の面には、不織布シートが配置されており、
    前記不織布シートには、凸部が連続する凸部列と、前記凸部列の間に形成された凹部列と、が形成されている、請求項から請求項10のいずれかに記載の着用物品。
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