JP6228917B2 - 可撓性トラスフレーム - Google Patents

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Description

本開示は概して、複合材構造物に関するものであり、特に構造物を補強する可撓性トラスフレームのみならず、当該フレームの形成方法に関するものである。
機体のような構造物は通常、フレーム及びリブのような多数の幅方向補強部材を当該構造物の長さに沿って規則的な間隔で収容している。従来の補強部材は、これらの補強部材のコスト及び複雑さを幾つかの用途において増大させるという特徴を有する可能性がある。例えば、機体の幅方向補強部材群の各補強部材は、機体に沿った各箇所における外板に忠実に追従するために固有の内側モールド線表面輪郭(a unique inner mold line surface contour)を必要とする。このように、これらの補強部材の各補強部材は、特異な部品である。
高剛性補強部材は多くの場合、シム調整を組み付け作業中に行なって、蓄積した製造誤差を吸収する必要がある。シム調整は、多大な時間を必要とし、そして複雑かつ幾何学的なシム形状を必要とし、このシム形状はジョイント強度、剛性、及び/又は耐久性に影響する可能性がある。機体の幅方向補強部材の設計も、前後方向に延びるハット型スティフナ及び翼補強用スティフナのような交差部のスティフナを架設する必要によって複雑になる可能性がある。前後方向に延びるこれらのスティフナを収容するために、幅方向フレームに“mouseholes(マウスホール:ネズミの穴)”と表記される開口部を外板に隣接して設けることにより、前後方向に延びるスティフナがこれらのフレーム内を挿通することができる。これらのマウスホールによって製造過程に複雑さが付加され、そして不所望な応力集中が機体に生じる虞がある。
従って、共有の構造を有し、かつ補強部材の取り付け箇所の表面輪郭のバラツキを吸収するフレームのような幅方向補強部材を提供し、これにより、経常費用及び経常外費用を減らす必要がある。また、シム調整を取り付け過程で行なう必要を低減するか、または無くすことができる幅方向補強部材であって、かつ前後方向に延びて交差するスティフナを収容する標準開口部を有する幅方向補強部材が必要である。
本開示の実施形態は、主構造物及び補助構造物を補強するために適する構造補強用フレームを提供する。前記フレームは、トラス部材群及び連続キャップの複合構造を備え、トラス部材群及び連続キャップは、複数関節部を前記フレームの長さに沿って形成するように配置され、これによって前記フレームを取り付け中に撓ませるか、湾曲させることができる。前記フレームを撓ませると、前記フレームが構造物の局所的な表面輪郭に、取り付け過程で忠実に追従することができるが、前記フレームは、該フレームを前記構造物に取り付けた後に全ての平面で必要になる剛性を確保する。前記フレームの可撓性の度合いは、特定の用途における要求性能に合うように容易に調整することができる。前記フレームの可撓性により、前記フレームを、多数の箇所に使用することができる標準化された共通部品として製造することができるので、固有部品の点数、及び関連する経常費用及び経常外費用を大幅に低減することができる。前記フレームは、輪郭面に、シム調整を行なわずに、通常の組付け力/取付け力を用いてファスナー結合することができる。本開示のフレームにより、合計部品点数を減らすことができ、そして前後方向補強部材群の交差領域における応力集中を低減することができる。
本開示の1つの実施形態によれば、輪郭面に取り付けられるように適合された複合材フレームが提供される。前記フレームは、互いに対して撓んで連結される複数のトラス部材と、そして前記トラス部材群に跨って延設され、かつ前記トラス部材群に接合されるキャップと、を備える。前記キャップは、連続的であり、かつ撓ませることができ、そして前記トラス部材群の各トラス部材は断面をハット形状とすることができる。前記トラス部材群のうちの隣接するトラス部材は、互いに対して接合され、かつ前記キャップに可撓性節点で接合される。前記キャップの前記トラス部材群の各トラス部材は、繊維強化合成樹脂により形成することができる。1つの実施形態では、前記キャップの前記トラス部材群は、一体構造物により形成される。前記トラス部材群のうちの隣接するトラス部材は、離間配置され、交差方向に延設されるスティフナを収容するように適合された隙間を画定する。
本開示の別の実施形態によれば、複合材トラスフレームを形成する方法が提供される。前記方法は、第1及び第2繊維強化材を治具に積層することと、そして複数の成形用マンドレルを前記第1繊維強化材と前記第2繊維強化材との間に配置することと、を含む。前記方法は更に、これらの前記繊維強化材に樹脂を注入することを含む。前記方法は更に、第3繊維強化材を前記マンドレル群の各マンドレルの周囲に配置することと、前記樹脂注入後の強化材を硬化させることと、そして前記マンドレル群を前記フレームから、前記樹脂注入後の強化材を硬化させた後に、取り外すことと、を含む。これらの前記繊維強化材は、樹脂注入過程において、従来の真空バギング法を用いて圧密化することができる。
更に別の実施形態によれば、機体を製造する方法が提供される。前記方法は、輪郭面を有する外板を設けることと、そして複数のトラス部材を有する可撓性フレームを形成することと、を含む。前記方法は更に、前記トラス部材群を前記外板の輪郭面に、前記フレームを撓ませることにより接触させることと、そして前記フレームを前記外板に接合することと、を含む。前記フレームを形成することでは、繊維強化材を前記治具に積層し、そして前記強化材に樹脂を注入し、そして前記樹脂注入後の繊維強化材を硬化させることができる。前記可撓性フレームを形成することは、略平坦なパネル部材を波形パネル部材に接合してパネルを形成し、そして前記パネルのセクション群を切断することにより行なうことができる。
更に別の実施形態によれば、複数の複合材トラスフレームを形成する方法が提供され、該方法は、キャップ、及び該キャップに接合される複数のトラス部材を有するパネルを形成することと、そして前記パネルを切断して複数の個別トラスフレームとすることと、を含む。
要約すると、本発明の1つの態様によれば、輪郭面に取り付けられるように適合された複合材フレームが提供され、該複合材フレームは、互いに対して撓んで連結される複数のトラス部材と、そして前記トラス部材群に跨って延設され、かつ前記トラス部材群に接合されるキャップと、を含む。
有利な点として、前記複合材フレームは、前記キャップが、略連続しており、かつ撓ませることができる構成である。
有利な点として、前記複合材フレームは、前記トラス部材群の各トラス部材が、ハット形状の断面を成している構成である。
有利な点として、前記複合材フレームは、前記トラス部材群の各トラス部材が、前記構造物の輪郭面に接触するように適合された接合面を含む構成である。
有利な点として、前記複合材フレームは、前記トラス部材群のうちの隣接するトラス部材が、互いに対して接合され、かつ前記キャップに節点で接合され、そして前記フレームを複数節点で撓ませることができる構成である。
有利な点として、前記複合材フレームは、前記トラス部材群の各トラス部材、及び前記キャップが、繊維強化合成樹脂により形成される構成である。
有利な点として、前記複合材フレームは、前記トラス部材群及び前記キャップが一体構造物からなる構成である。
有利な点として、前記複合材フレームは、前記トラス部材群のうちの隣接するトラス部材が離間配置され、輪郭構造物を補強するスティフナを収容するように適合された隙間を画定する構成である。
本発明の別の態様によれば、複合材トラスフレームを形成する方法が提供され、該方法は、第1及び第2繊維強化材を治具に積層することと;複数の成形用マンドレルを前記第1繊維強化材と前記第2繊維強化材との間に配置することと;そしてこれらの前記繊維強化材に樹脂を注入することと、を含む。
有利な点として、前記方法は更に、第3繊維強化材を前記マンドレル群の各マンドレルの周囲に配置することを含む。
有利な点として、前記方法は更に、樹脂注入後の前記第1、第2、及び第3繊維強化材を硬化させることと;そして前記マンドレル群を前記フレームから、前記樹脂注入後の繊維強化材を硬化させた後に、取り外すことと、を含む。
有利な点として、前記方法は更に、真空バッグを用いて、これらの前記繊維強化材を圧密化することと;そして前記樹脂注入後の繊維強化材を、これらの前記繊維強化材を圧密化しながら硬化させることと、を含む。
複合材トラスフレームは、複合材トラスフレームを形成する前記方法により形成される。
本発明の更に別の態様によれば、機体を製造する方法が提供され、該方法は、輪郭面を有する外板を設けることと;複数のトラス部材を有する可撓性フレームを形成することと;前記トラス部材群を前記外板の輪郭面に、前記フレームを撓ませることにより接触させることと;そして前記フレームを前記外板に接合することと、を含む。
有利な点として、前記方法は、前記フレームを形成することにおいて、繊維強化材を治具に積層し、これらの前記繊維強化材に樹脂を注入し、そして前記樹脂注入後の繊維強化材を硬化させる構成である。
有利な点として、前記方法は、繊維強化材を前記治具に積層することにおいて:
繊維強化材を複数のマンドレルの各マンドレルの周囲に配置し、そして
前記マンドレル群を前記治具の上に配置する、
構成である。
有利な点として、前記方法は、前記可撓性フレームを形成することにおいて、パネルを、略平坦なパネル部材を波形パネル部材に接合することにより形成し、そして前記パネルのセクション群を切断する構成である。
本発明の更に別の態様によれば、複数の可撓性フレームを形成する方法が提供され、該方法は、キャップ、及び該キャップに接合される複数のトラス部材を有するパネルを形成することと、そして前記パネルを切断して複数の個別トラスフレームとすることと、を含む。
本発明の別の態様によれば、機体を製造する方法が提供され、該方法は、波形パネルを、第1繊維強化材を波形治具に積層することにより形成することと、第2繊維強化材を、複数の成形用マンドレルの各成形用マンドレルの周囲に巻き付けることと、前記巻き付けマンドレル群を、前記治具の溝に収容することと、ヌードル状フィレットを前記溝に収容することと、第3繊維強化材を、前記巻き付けマンドレル群及び前記ヌードル状フィレットの上に積層することと、真空バッグを、前記治具を覆って密閉することと、前記バッグ内を真空引きして、これらの前記繊維強化材を圧密化することと、前記第1、第2、及び第3繊維強化材に樹脂を注入することと、前記樹脂注入後の繊維強化材を硬化させることと、硬化後の前記パネルを前記治具から取り出すことと、前記パネルを切断して複数の可撓性トラスフレームとすることと;輪郭面状の外板を設けることと;そして前記トラスフレーム群を前記外板に取り付けて、前記フレーム群を撓ませることにより、前記外板の輪郭面に忠実に追従させることと、を含む。
本発明の別の態様によれば、機体に使用される可撓性フレームが提供され、該可撓性フレームは、可撓性の複合材製細長キャップと;各トラス部材が、逆ハット形断面を有する構成の複数の連続複合材トラス部材であって、前記トラス部材群の各トラス部材が更に、前記キャップに、可撓性関節部を形成する複数節点で接続される側面を含み、かつ前記側面群の間に在って、前記フレームを取り付けることになる取り付け先の構造物に当接するように適合された接合面を有し、前記トラス部材群のうちの隣接するトラス部材の側面が、離間配置され、スティフナを挿通させるように適合された隙間を形成する、前記複数の連続複合材トラス部材と;そして前記トラス部材群の前記側面と前記キャップとの間の複数のヌードル状フィレットと、を含み、前記キャップ及び前記トラス部材群は、前記構造物に取り付けられる前に撓ませることができ、かつ剛性を前記構造物に、前記フレームが前記構造物に取り付けられた後に付与する。
特徴、機能、及び利点は、本開示の種々の実施形態において個別に実現することができるか、または更に他の実施形態において組み合わせることができ、更なる詳細は、以下の説明及び図面を参照しながら理解することができる。
有利な実施形態に固有であると考えられる革新的な特徴が添付の請求項に開示される。しかしながら、有利な実施形態のみならず、好適な使用形態、更に別の目的、及びこれらの実施形態の利点は、本開示の有利な実施形態に関する以下の詳細な説明を、添付の図面と関連付けながら一読することにより最も深く理解されると考えられる。
図1は、本開示の実施形態による可撓性トラスフレームを斜めから見た図である。 図2は、図1の“図2”として図示される方向から見た図である。 図3は、撓ませる前の図1に示すトラスフレームの概要を側面から見た図である。 図4は、図3と同様の図であり、トラスフレームを撓ませて、組み付けようとしている様子を示している。 図5は、図4と同様の図であり、撓ませたトラスフレームを凸面に取り付けた様子を示している。 図6は、図5と同様の図であり、トラスフレームを反対方向に撓ませ、そして凹面に取り付けた様子を示している。 図7は、2つのトラスフレームがパネルから切り離された様子を示すために拡大して斜めから見た図である。 図8は、本開示のトラスフレームを組み付けた機体の1つのセクションを斜めから見た図である。 図9は、図8の“図9”として指示される領域を斜めから見た図である。 図10は、トラスフレームを、輪郭面状の外板に相対するように観察して側面から見たときの図であり、特定のフレームパラメータ群を示している。 図11は、一体構造物のトラスフレームを側面から見た図である。 図12は、図11の“図12”として指示される領域の図である。 図13は、図11と同様の図であり、トラスフレームが複合材構成部品群から構成される様子を示している。 図14は、図13の“図14”として指示される領域の図であり、ヌードル状フィレットを取り込む様子を示している。 図15は、可撓性トラスフレームを製造するために使用される注入樹脂成形用波形治具を斜めから見た図である。 図16は、図15の切断線16−16に沿って切断したときの断面図である。 図17は、図15と同様の図であり、第1プライが治具に載置された様子を示している。 図18は、マンドレル群が繊維プリフォームで覆われ、かつ治具に取り付けられる様子を示すために斜めから見た図である。 図19は、図18に示すプリフォームで覆われたマンドレル群のうちの1つのマンドレルを斜めから見た図である。 図20は、図18と同様の図であり、ヌードル状フィラーが積層構造体内に配置される様子を示している。 図21は、別のプライが積層構造体を覆って配置されている状態の治具を斜めから見た図である。 図22は、真空バッグを治具に取り付けた状態の後の方の段階における治具の図である。 図23は、図22と同様の図であり、熱を積層構造体に加え、そして初期の樹脂流が繊維プリフォーム内に流れる様子を示している。 図24は、治具を斜めから見た図であり、硬化後の部品を取り出し、そして切断して個別フレーム群とする様子を示している。 図25は、フレーム群を輪郭面に取り付ける方法のフロー図を示している。 図26は、航空機製造及び整備方法のフロー図を示している。 図27は、航空機のブロック図を示している。
まず、図1及び2を参照するに、本開示の実施形態は、機体を覆う外板70のような主構造物及び補助構造物への使用に適する可撓性トラスフレーム50に関するものである(図8)。以下に更に詳細に説明されることであるが、フレーム50は、複合材料により形成することができ、そして当該フレームの長さに沿って、取り付け過程で撓ませることができることにより、外板70の表面72の局所輪郭に忠実に追従することができる。フレーム50の可撓性により、当該フレームを、外板面72の異なる輪郭にぴったり当てはまる共通部品として製造することができる。フレーム50は、通常の組み付け力を受けて撓ませることができることにより、外板面72の局所輪郭に忠実に追従することができるが、フレーム50は、当該フレームを外板70に取り付けた後に、必要な剛性及び硬度を確保する。この場合、機体外板70を例示のために開示しているが、可撓性フレーム50を用いて、多種多様な用途に使用される広範囲の種類の他の主構造物及び補助構造物を補強することができることに注目されたい。
トラス50は、広義には、連続キャップ52と、そしてトラス型構造物を形成する複数の並列連続トラス部材54と、を備え、このトラス型構造物は、荷重伝達効率が良く、かつ所定の一連の荷重を受ける補強構造物を安定させるために必要な所望の大きさの幅方向剛性を確保することができる。隣接するトラス部材54を互いに接続し、そしてキャップ52に複数節点56で接続する。これらのトラス部材54はせん断荷重に耐えられ、そしてトラス部材群54、連続キャップ52、及び外板70の複合構造は、曲げ荷重に耐えられる。本開示の実施形態では、トラス部材群54の各トラス部材は、傾斜面62,64と、そして外板面72に接触するように適合された外側接合面58を有するベース60と、を備える逆ハット型断面を有する。隣接するトラス部材58の側壁62,64の傾斜面が、隣接するトラス部材58の間のギャップ66を形成する。以下に説明するように、フレーム50は、強化熱可塑性樹脂及び未強化熱可塑性樹脂、及び熱硬化性樹脂、及び/又は可撓性金属を含む広範囲の種類の合成材料により構成することができる。キャップ52及び隣接トラス部材58は、互いに対して複数節点56で、軸57回りに若干撓ませることができるので、これらの節点56がフレーム50内の可撓性ジョイントまたは関節部57を節点の長さに沿って形成するようになり、これにより、これらのトラス部材58の接合面58が、フレーム50の取り付け先となる外板面72の局所輪郭に忠実に追従することができる。更に、複数節点56の各節点に付与される可撓性によって、フレーム50の幾つかの形態は、ねじれ力がフレーム50に、当該フレームの取り付け過程で加わると、当該フレームの長手軸61の回りにねじれることができる。
図3は、外板70または他の構造物の輪郭面72(図2)に忠実に追従する形状になる前の略平坦な状態になっているフレーム50を示している。図4は、フレーム50を外板面72に載せようとするために普通の組み付け力を利用してフレーム50を関節部57で撓ませる(矢印68)様子を示している。図5は、輪郭面状の外板面72に載せ、そして外板72にファスナー74で固定した状態で撓んでいるフレーム50を示している。この例では、輪郭面状の外板面72は凸形状になっているが、フレーム50は、これらの関節部57で撓ませることができることにより、フレーム50を外板面72の多種多様な簡易曲線及び輪郭、または複雑曲線及び輪郭に忠実に追従させることができる。トラス部材群54の各トラス部材の接合面58は、外板面72に、接合面58のほぼ全領域に亘ってほぼ面対面接触するように当接する。図示の例では、ファスナー群74を用いてフレーム50を外板70に接合しているが、外板70が複合材料により形成される用途における接合法または同時硬化法を含む他のファスナー結合方法を用いてもよい。
図6は、フレーム50が図4に示す方向とは反対の方向に撓んでいて、フレーム50の接合面58が外板70の凹面72に忠実に当接する様子を示している。
図7を参照するに、多数のトラスフレーム50を、複合材パネル76の形態の1つの部品から形成することができるので有利である。パネル76は、面対面で波形パネル部材79に、接合法または同時硬化法により接合される略平坦なパネル部材77を備える。パネル部材77,79の各パネル部材は、繊維強化熱硬化性樹脂からなる積層プライ群を備えることができ、この繊維強化熱硬化性樹脂として、例えばこれに限定されないが、炭素繊維強化エポキシ樹脂を挙げることができる。これらのプライは、積層することができ、そしてプリプレグを用いて、または樹脂注入後の繊維プリフォームを用いて硬化させることができる。他の実施形態では、パネル76は、2つのパネル部材77,79を1つの一体部品として、適切な強化繊維熱可塑性樹脂または未強化繊維熱可塑性樹脂を使用して成形することにより製造することができる。パネル76を製造した後、当該パネル76を、直線78に沿って切断するか、またはその他には、分離することにより、所望の幅“W”及び略同一の断面形状を有する個別トラスフレーム群50とすることができる。必要に応じて、異なる幅“W”を有するトラスフレーム群50を同じパネル76から切り出すことができる。
図8及び9は、前後方向に離間する複数のトラスフレーム50に支持される外側外板70を備える機体80を示している。前後方向に延びるスティフナ84は、外板70に取り付けられ、そして隣接するトラス部材54の間のギャップ66(図9)を挿通する。
図10を参照するに、トラスフレーム50を取り付ける前のトラスフレーム50の可撓性の度合いは、キャップ52の追従性及び厚さtcap、及びトラス部材群54の各トラス部材の厚さttrussに依存する。トラスフレーム50を外板82に取り付けた後のトラスフレーム50の剛性は、キャップ52の追従性及び厚さtcap、外板70の厚さtskin、キャップ52とこれらのトラス部材54の側面62,64とがなすトラス角度アルファαだけでなく、接合面60の幅“W”によって変化する。重要なことであるが、トラスフレーム50の可撓性の度合いは、特定の用途における要求性能に合うように調整することができる。この調整は、キャップ52及び/又は側面62,64を形成するプライ群の枚数、及び/又は配向角を選択することにより、そして/またはトラスフレーム50の幾何学形状を選択することにより行なうことができる。従って、例えばトラスフレーム50は、当該トラスフレームが機体80の特定箇所の外板82の曲率に、必要な剛性強度を機体80に当該箇所で付与しながら忠実に追従することができるような十分高い可撓性を有するように設計することができる。
図11及び12は、キャップ52及びトラス部材群54が一体構造物として、例えば熱可塑性材料を成形することにより形成される構成のトラスフレーム50の1つの実施形態を示している。この実施形態では、キャップ52とトラス部材群54との交差部が、異なる部材ではなくなる一体化された節点56を形成する。異なる部材が、または境界が節点56に存在しないことにより、主複合材構造物に使用される場合のトラスフレーム50の損傷耐性を高めることができる。
図13及び14は、プリプレグまたは液体成形法を用いて形成することができるトラスフレーム50の別の実施形態を示している。この実施形態では、フレーム50の損傷耐性を高めるために、「fillet nodles(ヌードル状フィレット)」と表記される場合があるフィラー88をトラス部材群54とキャップ52との間に配置する。これらのヌードル状フィレット88は、キャップ52だけでなくトラス部材群54に重なる湾曲プライ(return plies)または巻き付けプライ(wrap plies)75で被覆することができる。
図15〜24は、上に説明したトラスフレーム50を、樹脂注入後の繊維強化プリフォームを用いて形成する注入樹脂成形用治具及び方法を示しており、この繊維強化プリフォームは以後、繊維強化材(fiber reinforcements)と表記される。図15に示すように、治具ベース98に支持される波形治具96は、断面形状がトラス部材54の断面形状にほぼ一致する略平行な複数のスロット状溝100を含む。図17では、積層構造体115は、まず、乾燥した、またはほぼ乾燥した繊維補強プライ積層体102を波形治具96に載せ、そしてプライ積層体102をこれらの溝100に圧入することにより作製される。次に、図18及び19に示すように、複数のマンドレル108のそれぞれに、繊維強化プリフォーム104を巻き付け、この繊維強化プリフォーム104は、例えばこれに限定されないが、編組繊維筒を備えることができる。これらのマンドレル108は、これらの溝100(図6)の断面形状にほぼ一致する断面形状を有する。番号110で指示される巻き付けマンドレルをこれらの溝100に収まるように載置して、部分的に成形されたプライ積層体102に重なるようにする。
次に、図20に示すように、これらのフィラー88を積層構造体115に個々に、かつ巻き付けマンドレル群110のうちの隣接するマンドレルの間に取り付ける。次に、図21に示すように、乾燥した略平坦な繊維強化プライ積層体116を積層構造体115の上に載置する。図22を参照するに、製造プロセスの次の工程では、ピールプライ、ブリーザ、樹脂注入チューブなど(全て図示されず)のような消耗部材を積層構造体115の上に取り付ける。次に、真空バッグ120を、積層構造体115を覆うように配し、そして周辺シール122を用いて治具ベース98を覆って密閉する。これらの図面には図示されないが、適切な真空源及び樹脂注入装置をそれぞれバッグ120に連結する。
図23を参照するに、プロセスの次の工程では、バッグ120を真空引きして、積層構造体115に熱135を加えた状態で積層構造体115を圧密化する。樹脂を積層構造体115に注入し、この樹脂が繊維プリフォーム102,104,116内に流れることにより、積層構造体115を、熱135で硬化される樹脂に含浸させる。熱はオーブンにより加えるか、または他の熱源から供給することができる。
図24は、プロセスの次の工程を示しており、この工程では、硬化後のパネル76(図7も参照)を波形治具96から取り出すか、または離型し(工程128)、そしてこれらのマンドレル108の各マンドレルをパネル76から取り外す(工程130)。次に、矢印132で示すように、パネル76を切断して所望の幅を持つ個別トラスフレーム群50とする。
図25は、トラスフレーム50を形成し、そしてフレーム50を機体外板70のような輪郭面72に取り付ける方法を示している。工程138では、第1強化繊維102を波形治具96の上に載置し、そして工程140では、第2強化繊維104を複数の成形用マンドレル108の各成形用マンドレルに巻き付ける。工程142では、これらの巻き付けマンドレル110を波形治具96の溝100に収容する。工程144では、ヌードル状フィレット88を必要に応じて取り付けることができる。工程146では、第3強化繊維116を波形治具96の上に、これらの巻き付けマンドレル110及びヌードル状フィレット88を覆うように載置する。工程148では、真空バッグ120を、積層構造体115を覆うように配し、そして治具98を覆って密閉する。工程150では、バッグ120を排気し、そして積層構造体115への樹脂注入を開始する。工程152では、積層構造体115に対して適切な加熱硬化サイクルを行ない、この加熱硬化サイクルにより、積層構造体115を硬化させて仕上げパネル76とする。
硬化後、工程154では、パネル76を治具96から取り出し、そして切断して個別トラスフレーム群50とする。工程156では、これらのフレーム50を外板70に取り付けているときに、これらのトラス部材54のトラス接合面58を外板70の輪郭面72に、フレーム50を当該フレームの長さに沿って撓ませて、接合面58を輪郭面72に忠実に追従させることにより接触させる。工程158では、これらのトラス部材54を輪郭面状の外板面72に、接合法、ファスナー結合方法、または他の適切な方法で接合する。
次に、図26及び27を参照するに、本開示の実施形態は、図26に示す航空機製造及び整備方法160及び図27に示す航空機162に関連して用いることができる。まず、図26を参照するに、航空機製造及び整備方法160の図が、有利な実施形態に従って描かれている。生産前段階では、航空機製造及び整備方法160は、図27の航空機162の仕様決定及び設計164と、そして材料調達164と、を含むことができる。
生産段階では、図27の航空機162の構成部品及びサブアセンブリ製造168、及びシステム統合170を行なうことができる。その後、図27の航空機162は、証明書発行及び機体引き渡し172を経て、供用174される。カスタマーによって供用174されている間、図27の航空機162を日常的なメンテナンス及び整備176に関してスケジューリングすることができ、このメンテナンス及び整備176は、改修、再構成、補修、及び他のメンテナンスまたは整備を含むことができる。
航空機製造及び整備方法160の工程群の各工程は、システムインテグレータ、サードパーティ、及び/又はオペレータによって行なうことができるか、または実行することができる。これらの例では、オペレータはカスタマーとすることができる。この説明を進めるために、システムインテグレータとして、これらには限定されないが、任意の数の航空機製造業者、及び航空機大手システムサブコントラクタを挙げることができ;サードパーティとして、これらには限定されないが、任意の数のベンダー、サブコントラクタ、及びサプライヤーを挙げることができ;そしてオペレータは、航空会社、リース会社、軍隊、航空機整備機関などとすることができる。
次に、図27を参照するに、有利な実施形態を実現することができる航空機162の図が描かれている。この例では、航空機162は、図26の航空機製造及び整備方法160により製造され、そして複数のシステム180を搭載した機体178と、そして機内182と、を含むことができる。システム180の例として、推進システム184、電気システム186、油圧システム188、及び環境システム190のうちの1つ以上を挙げることができる。任意の数の他のシステムを含めてもよい。航空宇宙用の例を示しているが、異なる有利な実施形態は、船舶産業及び自動車産業のような他の産業に適用することができる。
本明細書において具体化される装置及び方法は、図26の航空機製造及び整備方法160の種々の段階のうちのいずれかの1つ以上の段階において用いることができる。1つの例示的な例では、図26の構成部品及びサブアセンブリ製造168で製造される構成部品またはサブアセンブリは、航空機162を図26で供用174している間に製造される構成部品またはサブアセンブリと同様の方法で組み立てるか、または製造することができる。更に別の例として、多数の装置実施形態、方法実施形態、またはこれらの装置実施形態及び方法実施形態の組み合わせは、図26の構成部品及びサブアセンブリ製造106、及びシステム統合170のような製造段階において利用することができる。「items(アイテム)」を指して使用される「number(多数)」とは、「one or more items(1つ以上のアイテム)」を意味する。例えば、多数の装置実施形態とは、1つ以上の装置実施形態である。多数の装置実施形態、方法実施形態、またはこれらの組み合わせは、航空機162を供用174している間に、そして/または図26のメンテナンス及び整備176中に利用することができる。多数の異なる有利な実施形態を使用することにより、航空機162の組み立てを大幅に促進することができる、そして/または航空機162のコストを大幅に低減することができる。
異なる有利な実施形態についての説明を提示して、例示及び記述を行なってきたが、当該説明を網羅的に記載しようとするものではない、または開示される構成の実施形態に限定しようとするものではない。多くの変形及び変更が存在することはこの技術分野の当業者には明らかである。更に、異なる有利な実施形態は、他の有利な実施形態とは異なる利点を提供することができる。選択される実施形態または実施形態群は、これらの実施形態の原理、実際の用途を最も分かり易く説明するために、そしてこの技術分野の他の当業者が、想定される特定の使用に適合するように種々の変更が為される種々の実施形態に関する開示を理解することができるように選択され、そして記載されている。
また、本発明は以下に記載する態様を含む。
(態様1)
輪郭面に取り付けられるように適合された複合材フレームであって:
互いに対して撓んで連結される複数のトラス部材と、
前記トラス部材群に跨って延設され、かつ前記トラス部材群に接合されるキャップと、
を備える、複合材フレーム。
(態様2)
前記キャップは、略連続し、かつ撓ませることができる、態様1に記載の複合材フレーム。
(態様3)
前記トラス部材群の各トラス部材は断面がハット形状である、態様1に記載の複合材フレーム。
(態様4)
前記トラス部材群の各トラス部材は、構造物の輪郭面に接触するように適合された接合面を含む、態様1に記載の複合材フレーム。
(態様5)
前記トラス部材群のうちの隣接するトラス部材は、互いに対して接合され、かつ前記キャップに節点で結合され、そして前記フレームは、複数節点で撓ませることができる、態様1に記載の複合材フレーム。
(態様6)
前記トラス部材群の各トラス部材、及び前記キャップは、繊維強化合成樹脂により形成される、態様1に記載の複合材フレーム。
(態様7)
前記トラス部材群、及び前記キャップは、一体構造物である、態様1に記載の複合材フレーム。
(態様8)
前記トラス部材群のうちの隣接するトラス部材は、離間配置され、前記輪郭構造物を補強するためのスティフナを収納するように適合された隙間を画定する、態様1に記載の複合材フレーム。
(態様9)
複合材トラスフレームを形成する方法であって:
第1及び第2繊維強化材を治具に積層することと、
複数の成形用マンドレルを前記第1繊維強化材と前記第2繊維強化材との間に配置することと、
これらの前記繊維強化材に樹脂を注入することと、
を含む、方法。
(態様10)
更に:
第3繊維強化材を前記マンドレル群の各マンドレルの周囲に配置することを含む、態様9に記載の方法。
(態様11)
更に:
樹脂注入後の前記第1、第2、及び第3繊維強化材を硬化させることと、
樹脂注入後の前記繊維強化材を硬化させた後に、前記マンドレル群を前記フレームから取り外すことと、
を含む、態様10に記載の方法。
(態様12)
更に:
前記繊維強化材を圧密化するために真空バッグを用いることと、
前記樹脂注入後の繊維強化材を、圧密化しながら硬化させることと、
を含む、態様9に記載の方法。

Claims (7)

  1. 構造物を補強するために、前記構造物の輪郭面に取り付けられるように適合された複合材フレーム(50)であって、
    関節部(57)で互いに対して撓んで連結される複数のトラス部材(54)と、
    前記トラス部材群に跨って延設され、かつ前記トラス部材群に接合されるキャップ(52)と、
    を備え、
    前記フレームが、前記関節部(57)で撓むように構成されており、
    前記トラス部材群(54)のうちの隣接するトラス部材は、離間配置され、前記構造物を補強するためのスティフナを収納するように適合された隙間を画定する、複合材フレーム。
  2. 前記キャップ(52)は、略連続し、かつ撓ませることができる、請求項1に記載の複合材フレーム。
  3. 前記トラス部材群(54)の各トラス部材は断面がハット形状である、請求項1に記載の複合材フレーム。
  4. 前記トラス部材群(54)の各トラス部材は、前記構造物の輪郭面に接触するように適合された接合面を含む、請求項1に記載の複合材フレーム。
  5. 前記トラス部材群(54)のうちの隣接するトラス部材は、前記関節部(57)で互いに対して接合され、前記フレームは、前記関節部(57)で撓ませることができる、請求項1に記載の複合材フレーム。
  6. 前記トラス部材群(54)の各トラス部材、及び前記キャップ(52)は、繊維強化合成樹脂により形成される、請求項1に記載の複合材フレーム。
  7. 前記トラス部材群(54)、及び前記キャップ(52)は、一体構造物である、請求項1に記載の複合材フレーム。
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