JP6230086B2 - 視野計測方法、視野計測装置および視力検査視標 - Google Patents
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Description
また、検査結果として得られる最小分離閾を網膜解像度と一致させることができ、自動計測や本発明の視野計測方法や視野計測装置に適した視力検査視標を提供することを目的とする。
第1発明の視野計測方法は、検査視標を表示部に順次表示させて視野を測定する方法であって、前記表示部の中央に設けられた基準位置に検査視標を表示させる基準視標表示工程と、該基準視標表示工程で表示された検査視標を認識したことを被験者に入力させる基準入力工程と、該基準入力工程において検査視標を認識したことが入力されると、前記基準位置と異なる位置に検査視標を表示させる周辺視標表示工程と、該周辺視標表示工程で表示された検査視標を認識したことを被験者に入力させる周辺入力工程と、を備えており、前記基準視標表示工程から前記周辺入力工程までを順次繰り返し実行し、前記周辺視標表示工程において検査視標が表示されてから前記周辺入力工程において被験者が入力するまでの反応時間を測定することを特徴とする。
第2発明の視野計測方法は、第1発明において、前記基準視標表示工程において表示される検査視標が、視力を検査する検査視標であり、前記基準視標表示工程では、前記検査視標の向きを被験者に入力させることを特徴とする。
第3発明の視野計測方法は、第1または第2発明において、前記周辺視標表示工程において表示される検査視標が、視力を検査する検査視標であり、前記周辺視標表示工程では、前記検査視標の向きを被験者に入力させるようになっており、前記周辺入力工程において被験者が入力した向きと前記周辺視標表示工程において表示された検査視標の向きが不一致となる割合が所定の値以上となった場合、または、前記周辺入力工程において被験者が入力した向きと前記周辺視標表示工程において表示された検査視標の向きが一致した場合であって前記反応時間が所定の時間以上となった場合に、該周辺位置を暗点と判断することを特徴とする。
第4発明の視野計測方法は、第3発明において、前記周辺視標表示工程において表示された検査視標のオフセット情報を横軸とし前記反応時間を縦軸として前記反応時間をプロットしたグラフを線形近似して得られる近似線を基準として、暗点を判断することを特徴とする。
第5発明の視野計測方法は、第4発明において、前記近似線を、暗点候補を除いたデータを利用して形成し、前記暗点候補に基づいて前記近似線と平行な暗点分離線を算出し、前記暗点候補のうち、前記暗点分離線よりも反応時間が遅いものを暗点と判断することを特徴とする。
第6発明の視野計測方法は、第5発明において、前記暗点候補のうち、マリオット盲点に位置するデータで暗点判別線を算出することを特徴とする。
第7発明の視野計測方法は、第1乃至第6発明のいずれかにおいて、前記基準位置に大きさの異なる視力を検査する検査視標を表示して、検査視標が表示されてから被験者が検査視標の方向を入力するまでの反応時間を測定し、検査視標の大きさと反応時間との関係に基づいて視野検査に使用する検査視標の大きさを決定することを特徴とする。
第8発明の視野計測方法は、第1乃至第7発明のいずれかにおいて、前記検査視標が、AROであることを特徴とする。
(視野計測装置)
第9発明の視野計測装置は、検査視標を表示する表示部と、該表示部に表示された検査視標を認識したことを被験者に入力させる入力部と、前記表示部に前記検査視標を表示させる位置およびタイミングを制御する表示制御部と、を備えており、該表示制御部は、前記表示部における基準位置に検査視標を表示させる基準視標表示機能と、前記表示部において、前記基準位置と異なる周辺位置に検査視標を表示させる周辺視標表示機能と、前記入力部からの信号に基づいて、前記基準視標表示機能と前記周辺視標表示機能を切り換える表示切換機能と、前記周辺視標表示機能によって前記検査視標を表示させてから、前記入力部に被験者が入力するまでの時間を測定する反応時間測定機能と、を備えていることを特徴とする。
第10発明の視野計測装置は、第9発明において、前記基準視標表示機能によって前記表示部における基準位置に表示される検査視標が、視力を検査する検査視標であり、前記入力部は、前記基準視標表示機能によって前記表示部における基準位置に表示された検査視標を認識した被験者に、前記検査視標の向きを入力させる構成となっていることを特徴とする。
第11発明の視野計測装置は、第9または第10発明において、前記周辺視標表示機能によって前記表示部における基準位置に表示される検査視標が、視力を検査する検査視標であり、前記入力部は、前記周辺視標表示機能によって前記表示部における基準位置に表示された検査視標を認識した被験者に、前記検査視標の向きを入力させる構成となっており、前記表示制御部は、記入力部への入力に基づいて暗点を判断する暗点判断機能を有しており、該暗点判断機能は、前記周辺位置に検査視標を表示させた際に前記入力部に入力された向きと前記周辺視標表示機能によって表示された前記周辺視標表示機能で表示した検査視標の向きが不一致となる割合が所定の値以上となった場合、または、前記周辺位置に検査視標を表示させた際に前記入力部に入力された向きと前記周辺視標表示機能で表示された検査視標の向きが一致した場合であって前記反応時間測定機能によって測定された測定時間が所定の時間以上となった場合に、前記周辺位置を暗点と判断する暗点判断機能を有していることを特徴とする。
第12発明の視野計測装置は、第11発明において、前記暗点判断機能は、前記周辺視標表示機能によって表示された検査視標のオフセット情報を横軸とし前記反応時間を縦軸として前記測定された反応時間をプロットしたグラフを線形近似して得られる近似線を基準として、暗点を判断する機能を有することを特徴とする。
第13発明の視野計測装置は、第12発明において、前記暗点判断機能は、前記近似線を暗点候補を除いたデータを利用して形成して、前記暗点候補に基づいて前記近似線と平行な暗点分離線を算出し、前記暗点候補のうち、前記暗点分離線よりも反応時間が遅いものを暗点と判断する機能を有することを特徴とする。
第14発明の視野計測装置は、第13発明において、前記暗点判断機能は、前記暗点候補のうち、マリオット盲点に位置するデータで暗点判別線を算出する機能を有することを特徴とする。
第15発明の視野計測装置は、第9乃至第14発明のいずれかにおいて、前記表示制御部は、前記基準位置および前記周辺位置に表示する検査視標の大きさを決定する視標サイズ決定機能を備えており、該視標サイズ決定機能は、前記基準位置に大きさの異なる視力を検査する検査視標を表示して、該検査視標が表示されてから被験者が該検査視標の方向を入力するまでの反応時間を測定する反応時間測定機能と、該反応時間測定機能が測定した反応時間と前記検査視標の大きさとの関係に基づいて視野検査に使用する検査視標の大きさを決定するサイズ決定機能を有していることを特徴とする。
第16発明の視野計測装置は、第9乃至第15発明のいずれかにおいて、前記検査視標が、AROであることを特徴とする。
(視力検査視標)
第17発明の視力検査視標は、最小分離閾の検査に使用される検査視標であって、互いに平行に設けられた一対の平行線と、該一対の平行線における互いに対向する端縁間を連結する一本の連結線と、から形成されており、前記一対の平行線は、同じ長さに形成されており、前記連結線は、前記一対の平行線と直交するように設けられており、前記一対の平行線の線幅、前記一対の平行線間の隙間の幅、および、前記連結線の線幅が、全て同じ長さになるように形成されていることを特徴とする。
第18発明の視力検査視標は、第17発明において、前記検査視標は、前記一対の平行線の長さと、前記一対の平行線の外縁間の距離が同じ長さとなるように形成されていることを特徴とする。
第19発明の視力検査視標は、第17または第18発明において、前記一対の平行線の長さと線幅の比が、2:1〜5:1となるように調整されていることを特徴とする。
第1発明によれば、簡便かつ短時間の検査でマリオット盲点や暗点を正確に計測することができる。すると、緑内障や網膜色素変性症、糖尿病性網膜症、網膜剥離、黄斑変性などの疾患の早期発見や各疾患の進行度の評価・確定に寄与することができる。
第2発明によれば、被験者の視線を確実に基準位置に向けさせることができるので、検査精度を高めることができる。
第3発明によれば、暗点を正常と判断する判断ミスを少なくすることができるので、暗点を精度よく検出できる。
第4発明によれば、検査視標の表示位置による反応時間の差を補正できるので、暗点をより正確に判断することができる。
第5発明によれば、暗点候補のデータを使用して暗点判別線を形成するので、暗点を判断する精度を高くできる。
第6発明によれば、確実に暗点であるマリオット盲点のデータを使用して暗点判別線を形成するので、暗点を判断する精度をさらに高くできる。
第7発明によれば、視野検査に使用する検査視標の大きさを適切な大きさにできるので、反応時間を安定化することができる。したがって、検査視標を使用した視野検査の検査精度を向上することができる。
第8発明によれば、被験者による検査視標の認識を、被験者の実際の視力にあった状態とすることができるので、検査精度を高くすることができる。
(視野計測装置)
第9発明によれば、簡便かつ短時間の検査でマリオット盲点や暗点を正確に計測することができる。すると、緑内障や網膜色素変性症、糖尿病性網膜症、網膜剥離、黄斑変性などの疾患の早期発見や各疾患の進行度の評価・確定に寄与することができる。
第10発明によれば、被験者の視線を確実に基準位置に向けさせることができるので、検査精度を高めることができる。
第11発明によれば、暗点を正常と判断する判断ミスを少なくすることができるので、暗点を精度よく検出できる。
第12発明によれば、検査視標の表示位置による反応時間の差を補正できるので、暗点をより正確に判断することができる。
第13発明によれば、暗点候補のデータを使用して暗点判別線を形成するので、暗点を判断する精度を高くできる。
第14発明によれば、確実に暗点であるマリオット盲点のデータを使用して暗点判別線を形成するので、暗点を判断する精度をさらに高くできる。
第15発明によれば、視野検査に使用する検査視標の大きさを適切な大きさにできるので、反応時間を安定化することができる。したがって、検査視標を使用した視野検査の検査精度を向上することができる。
第16発明によれば、被験者による検査視標の認識を、被験者の実際の視力にあった状態とすることができるので、検査精度を高くすることができる。しかも、検査視標が曲線部分を有しないので、検査視標の表示を待つ時間を短くできるので検査時間を短縮できる。さらに、表示ミスなどによる検査漏れなどが生じないので、視野検査を自動化することが可能となる。
(視力検査視標)
第17〜第19発明によれば、網膜解像度と一致した最小分離閾を得ることができる。しかも、曲線部分を有しないので、デジタル表示する際に、正確かつ高速に検査視標を表示させることができる。したがって、視力検査を自動化することが可能となる。
まず、本発明の視野測定方法や視野測定装置に使用される視力検査視標(以下、ARO(Accurate Resolution Optotype)という)を説明する。この本発明の視力検査視標が、特許請求の範囲にいうAROである。
まず、縞模様を使用して、縞模様として認識できる最小縞幅を測定した場合、その最小縞幅は網膜解像度にほぼ一致する。この縞模様について、空間周波数スペクトルを分析すると、空間周波数のピークが得られる。このピークとなる空間周波数(ピーク周波数)が、被験者が最も判別しやすい空間周波数、言い換えれば、縞模様を用いて検出される、被験者が認識できる最小縞幅となる。
一方、AROの空間周波数スペクトルを分析した場合、本来判別すべき空間周波数(つまり切欠きの周波数)でピークを有しており、同じ線幅の縞模様のピーク周波数でピークを有している。つまり、AROの視力検査では、被験者の網膜解像度を適切に検査できると考えられる。
さらに、AROは視力検査用の視標にとどまらず、他の視機能検査である視野検査(後述する)に組み込むことで各々の検査の精度を高めることが可能である。
図2に示すように、AROは、互いに平行に設けられた一対の平行線A1,A2を備えている。この一対の平行線A1,A2は、同じ長さに形成されており、その互いに対向する端縁(図2(A)では左側の端部)が、連結線A3によって連結されている。この連結線A3は、一対の平行線A1,A2に直交するように設けられている。つまり、AROは、カタカナのコの字状(アルファベットであれば角張ったU字状)に形成されている。しかも、AROは、一対の平行線A1,A2の線幅と、一対の平行線A1,A2間の隙間の幅(つまり切欠きAgの幅)、および、連結線A3の線幅が、全て同じ長さになるように形成されている。かかる形状に形成されているので、AROは上述したような効果を得ることができる。
上述した視力検査視標(ARO)を使用すれば、後述するような検査装置によって、視野検査、具体的には視野内に暗点が存在するか否かの検査を迅速かつ簡便に実施することができる。例えば、従来から使用されている視野検査装置では、検査に際し、視線の移動を固定しなければならず、被験者の顔を固定しかつ視線を固定しなければならなかった。加えて、検査の際には、外部光の影響を除くために、被験者の顔の前面全体を覆った状態で検査しなければならなかった。さらに、検査を適切に実施するためには、検査技師が装置の操作や検査ミスの監視をしなければならなかった。しかし、上述した視力検査視標を使用した本実施形態の検査装置であれば、被験者の顔などを拘束する必要がなく、また、外部光の影響を考慮しなくてもよくなる。すると、被験者の顔を覆う器具等も不要になるので、装置を簡素化でき、専用の装置がなくても検査が可能になるという利点も得られる。そして、被験者だけで測定を実施しても検査精度を維持できるので、被験者だけでなく検査技師の負担も軽減できるという利点も得られる。
以下、上述した視力検査視標を使用した視野検査装置1を説明する。
図1に示すように、視野検査装置1は、表示部2と、入力部3と、記憶部4と、表示制御部10と、を備えている。この視野検査装置1では、表示制御部10によってARO(検査視標)を表示部2に表示させる位置が変化するようになっている。そして、表示されたAROの切欠きAgがどの位置にあるか(つまりAROの向き)を入力部3から入力させる構成を採用している。
なお、視野検査装置1が表示する検査視標は、AROに限られず、他の検査視標を使用することもできる。例えば、ランドルト環や被験者の母語となる文字等を使用することができる。しかし、AROを検査視標として使用すれば、被験者による検査視標の認識を、被験者の実際の視力にあった状態とすることができるので、検査精度を高くすることができる。
表示部2は、表示制御部10や外部からの指示に基づいて、表示制御部10や外部から供給される情報を表示できるものである。具体的には、表示制御部10からの指示に基づいて、AROを所定の位置(後述する基準位置BPや周辺位置SP)に表示させることができるものである。
入力部3は、表示部2に表示されたAROの向きを被験者に入力させるためのものである。この入力部3は、AROの向き、具体的には、AROの切欠きAgが上下左右の4方向のどの位置に配置されているかを被験者が入力できるものである。例えば、キーボードやジョイスティック、マウス等の入力装置を入力部3として採用することができる。キーボードのカーソルキーを使用すれば、入力装置の操作に対する習熟度の影響を少なくすることができるので、好ましい。また、ジョイスティックを使用した場合にも、ジョイスティックを切欠きAgの方向(上下は前後になる)に倒すだけであるので、入力装置の操作に対する習熟度の影響を少なくすることができる。
記憶部4は、表示制御部10と接続されており、表示制御部10の各機能から情報が送信され、その情報を記憶する機能を有している。例えば、表示制御部10の周辺視標表示機能12から送信される、表示させたAROやAROを表示させた位置に関する情報と、入力部3に入力された方向、後述する反応時間と、を関連付けて記憶する機能を有している。
表示制御部10は、表示部2にAROを表示させる位置およびタイミングを制御する機能を有するものである。つまり、表示制御部10は、入力部3からの信号に基づいて、AROの表示を制御するものである。この表示制御部10は、基準視標表示機能11と、周辺視標表示機能12と、表示切換機能13と、反応時間測定機能14と、暗点判断機能15と、を備えている。
基準視標表示機能11は、表示部2の基準位置BPにAROを表示させる機能を有するものである。具体的には、基準視標表示機能11は、表示切換機能13から指令が送信されると、基準位置BPの位置に関する情報と基準位置BPに表示させるAROの情報を含む情報(基準表示情報)を表示部2に送信して、AROを表示部2に表示させる機能を有している。
周辺視標表示機能12は、表示部2の基準位置BP以外の場所(周辺位置SP)にAROを表示させる機能を有するものである。具体的には、周辺視標表示機能12は、表示切換機能13から指令が送信されると、周辺位置SPの位置に関する情報と周辺位置SPに表示させるAROの情報を含む情報(周辺表示情報)を、表示部2に送信して、AROを表示部2に表示させる機能を有している。
表示切換機能13は、入力部3からの入力に基づいて、検査視標を表示させる機能を、基準視標表示機能11と周辺視標表示機能12との間で切り換える機能を有するものである。具体的には、入力部3からの入力に基づいて、基準視標表示機能11と周辺視標表示機能12のいずれを作動させるかを決定する機能を有するものである。
反応時間測定機能14は、周辺視標表示機能12によってAROが表示された後、入力部3にAROの向きが入力されるまでの時間を計測する機能を有している。
暗点判断機能15は、反応時間測定機能14によって測定された反応時間に基づいて、周辺位置SPが暗点か否かを判断する機能を有している。加えて、暗点判断機能15は、その周辺位置SPを暗点と判断した場合、暗点情報を、周辺位置SPの情報や反応時間に関連付けて記憶部4に記憶させる機能を有している。
基準位置BPや周辺位置SPに表示させるAROの大きさはとくに限定されない。しかし、検査精度を向上させる上では、検査直前に被験者の認識能力を測定し、その結果に基づいて、表示部2に表示させるAROの大きさを決定することが望ましい。つまり、表示制御部10が、AROの大きさを決定する視標サイズ決定機能16を有していることが望ましい。
反応時間は、通常、AROが小さいほど遅く、AROが大きくなると速くなる。しかし、AROが一定以上の大きさになるとAROが大きくなっても反応速度がほぼ一定になる(図10(A)の丸囲み部分参照)。したがって、視標サイズ決定機能16では、測定された反応時間が一定になる最小の大きさを検査視標とする。
つぎに、上記視野検査装置1を使用した視野検査を説明する。
なお、以下の例では、基準位置BPおよび周辺位置SPに、同じ大きさのAROを表示させて検査を行う場合を説明する。
検査スタートは、被験者がキーボードのキーを押すこと等でスタートする。
なお、検査スタートの指示はどのような方法を採用してもよい。
なお、入力部3から入力されたAROの向きが間違っている場合には、表示切換機能13は基準視標表示機能11から周辺視標表示機能12への切り替えは行わず、基準視標表示機能11による表示を継続する。
上記例では、表示制御部10が、基準視標表示機能11等の複数の独立した機能を有している場合を説明した。しかし、表示制御部10は、一つの表示機能だけを設けて、この表示機能に、上述した基準視標表示機能と周辺視標表示機能、表示切換機能の全ての機能を具備させてもよい。例えば、入力部3からの入力に応じて、基準位置BPと周辺位置SPで交互にAROを表示させるようにしてもよい。
また、視野検査装置1は、検査結果をマップ(暗点マップ)にして表示するマップ形成機能を有していてもよい。暗点マップとして、結果を表示させれば、視覚的に暗点の分布を把握できるので、疾患の診断に利用しやすくなる。
暗点判断機能15による暗点か否かの判断は、上述したような方法で判断してもよいが、以下のような判断方法を使用すれば、より精度よく暗点を判断することができる。
(1)視標発見時間(a)
(2)視線移動(サッケード)時間(b)
(3)ギャップ判別時間(c)
(4)キー押下運動時間(d)
T1=視標発見時間(a) + 視線移動(サッケード)時間(b) + ギャップ判別時間(c) + キー押下運動時間(d)
なお、グラフを線形近似して近似式を導出する方法は、とくに限定されず、公知の種々の方法を採用できる。
また、上述した近似式を得る際に、暗点のデータを含めて近似式を形成すると、得られた近似式が本来の暗点が無いデータだけから得られる近似式からずれてしまう可能性がある。したがって、暗点をより精度よく検出する上では、以下の処理を実施することが望ましい。
暗点分離線を導出する際に、暗点であることが確実であるマリオット盲点を利用することが好ましい。この場合、暗点分離線を、上記近似直線と平行な線であって、以下のいずれかの条件を満たすものとすることができる。
1)暗点判定エリア内のデータかつ暗点候補に分類されたデータを通る近似直線に平行な直線のうち、時間軸との切片が最も小さいもの
2)非暗点候補に分類されたデータを通る近似直線に平行な直線のうち、1)の方法で求めた直線より下で、かつ、時間軸との切片が最も大きいもの
ここで、表示部2の周縁部では、画像のゆがみなどが発生しやすく、被験者がAROを視認しにくくなっているので、暗点でない場合でも、反応時間が長くなり、暗点とご判断される可能性がある。したがって、表示部2の周縁部に位置する領域については、暗点を求める領域から除外してもよい。かかる暗点を求める領域から除外する領域(除外領域)の範囲はとくに限定されず、表示部2の機器の特性に応じて、適宜設定すればよい。例えば、表示部2がHMD画面であれば、最外周縁に位置する画素だけを除外領域とすればよい。また、他の機器であれば、外周縁から複数の画素(例えば2〜5画素程度)を除外領域としてもよい。
さらに簡便な方法としては、両眼で測定された結果と片眼で測定された結果の差に基づいて、片眼の暗点を求めることもできる。つまり、両眼で検査した場合、片方の眼の暗点を他方の眼の情報で補っているため、両者で異なった結果が出ている位置は暗点であると判断できる。したがって、暗点判断機能15は、両眼で測定された各位置のデータと片眼で測定された各位置のデータを比較して、差異がある位置を暗点と判断するようにしてもよい。
1)画面中心(基準位置)を示す前置刺激(ARO)を500msec表示する。
2)無刺激画面(何も表示されていない画面)を500msec表示する。
3)基準位置にAROを表示する。
4)AROの向きが入力されると、基準位置のAROを消して、周辺位置にAROを表示する。
5)AROの向きが入力されると、周辺位置のAROを消して、無刺激画面を1000msec表示する。
6)上記2〜5を250回繰り返して、実験を終了する。
(表示装置)
液晶ディスプレイ:IO−DATA製LCD−MF222FBR−T
画素数:1920(H)×1080(V)
画素ピッチ:0.24825(H)×0.24825(V)
表示面積:476.64mm(H)×268.11mm(V)
表示色:1677万色
視野角度:上下160°/左右170°
最大輝度:260cd/m2
応答速度:5ms
輝度(cd/m2):白部140.8,黒部3.3
マイケルソンコントラスト: 0.954
(ARO)
縦横のサイズ:12pixel×12pixel(切り欠きサイズ:4pixel)
実験を実施した部屋の環境は明室とし、視距離(被験者の顔から表示装置までの距離)は、顎台で50cmに固定した。
なお、実験では、裸眼(コンタクトレンズやメガネで矯正されている場合にはその状態)の状態で、右目と両目で行った。なお、右目の測定の際には、左目はガーゼで覆った。
図6に示すように、正常な被験者では、反応時間がほぼ近似線近傍に分布していた。近似線から推定される被験者の暗点は、ほぼマリオット盲点近傍に集中していることが確認された(図7)。
なお、表示装置にはヘッドマウントディスプレイSONY製HMZ−T3を使用し、入力装置にはジョイスティックを使用した。
その上で、非暗点部分の回帰直線を求めた後、暗点分離線を導出した。
1)暗点判定エリア内のデータかつ暗点候補に分類されたデータを通る近似直線に平行な直線のうち、時間軸との切片が最も小さいもの
2)非暗点候補に分類されたデータを通る近似直線に平行な直線のうち、1)の方法で求めた直線より下で、かつ、時間軸との切片が最も大きいもの
なお、暗点判定エリアは、マリオット盲点が存在することが想定される領域を含むように設定した(図10(B)参照)。
また、平均精度(適合率)は、暗点と判定された表示位置のうち暗点判定エリアに含まれていた割合によって求めた。
図11(A)に示すように、1)の方法と2)の方法では、暗点分離線にズレが生じており、平均暗点検出率および平均精度にもズレが生じている(図11(B))。このことから、暗点分離線を導出する方法として、いずれの方法を採用するかによって、暗点と判断されるものにずれが生じることが確認された。
図12、図13に示すように、1)の方法の結果は、ハンフリー視野計の検査結果とほぼ同等の結果が得られていることが確認できる。つまり、本発明の方法を採用することによって、簡便な検査でありつつ、ハンフリー視野計と同程度の精度で暗点を検出できる可能性があることが確認された。
また、本発明の視力検査視標は、最小分離閾を検査するための検査視標に適している。
2 表示部
3 入力部
4 記憶部
10 表示制御部
11 基準視標表示機能
12 周辺視標表示機能
13 表示切替機能
14 反応時間測定機能
15 暗点判断機能
16 視標サイズ決定機能
16a 反応時間測定機能
16b サイズ決定機能
Claims (19)
- 検査視標を表示部に順次表示させて視野を測定する方法であって、
前記表示部の中央に設けられた基準位置に検査視標を表示させる基準視標表示工程と、
該基準視標表示工程で表示された検査視標を認識したことを被験者に入力させる基準入力工程と、
該基準入力工程において検査視標を認識したことが入力されると、前記基準位置と異なる位置に検査視標を表示させる周辺視標表示工程と、
該周辺視標表示工程で表示された検査視標を認識したことを被験者に入力させる周辺入力工程と、を備えており、
前記基準視標表示工程から前記周辺入力工程までを順次繰り返し実行し、前記周辺視標表示工程において検査視標が表示されてから前記周辺入力工程において被験者が入力するまでの反応時間を測定する
ことを特徴とする視野計測方法。 - 前記基準視標表示工程において表示される検査視標が、視力を検査する検査視標であり、
前記基準視標表示工程では、前記検査視標の向きを被験者に入力させる
ことを特徴とする請求項1記載の視野計測方法。 - 前記周辺視標表示工程において表示される検査視標が、視力を検査する検査視標であり、
前記周辺視標表示工程では、前記検査視標の向きを被験者に入力させるようになっており、
前記周辺入力工程において被験者が入力した向きと前記周辺視標表示工程において表示された検査視標の向きが不一致となる割合が所定の値以上となった場合、
または、
前記周辺入力工程において被験者が入力した向きと前記周辺視標表示工程において表示された検査視標の向きが一致した場合であって前記反応時間が所定の時間以上となった場合に、該周辺位置を暗点と判断する
ことを特徴とする請求項1または2記載の視野計測方法。 - 前記周辺視標表示工程において表示された検査視標のオフセット情報を横軸とし前記反応時間を縦軸として前記反応時間をプロットしたグラフを線形近似して得られる近似線を基準として、暗点を判断する
ことを特徴とする請求項3記載の視野計測方法。 - 前記近似線を、暗点候補を除いたデータを利用して形成し、
前記暗点候補に基づいて前記近似線と平行な暗点分離線を算出し、
前記暗点分離線よりも反応時間が遅いものを暗点と判断する
ことを特徴とする請求項4記載の視野計測方法。 - 前記暗点候補のうち、マリオット盲点に位置するデータを利用して暗点判別線を算出する
ことを特徴とする請求項5記載の視野計測方法。 - 前記基準位置に大きさの異なる視力を検査する検査視標を表示して、検査視標が表示されてから被験者が検査視標の方向を入力するまでの反応時間を測定し、
検査視標の大きさと反応時間との関係に基づいて視野検査に使用する検査視標の大きさを決定する
ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の視野計測方法。 - 前記検査視標が、AROである
ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の視野計測方法。 - 検査視標を表示する表示部と、
該表示部に表示された検査視標を認識したことを被験者に入力させる入力部と、
前記表示部に前記検査視標を表示させる位置およびタイミングを制御する表示制御部と、を備えており、
該表示制御部は、
前記表示部における基準位置に検査視標を表示させる基準視標表示機能と、
前記表示部において、前記基準位置と異なる周辺位置に検査視標を表示させる周辺視標表示機能と、
前記入力部からの信号に基づいて、前記基準視標表示機能と前記周辺視標表示機能を切り換える表示切換機能と、
前記周辺視標表示機能によって前記検査視標を表示させてから、前記入力部に被験者が入力するまでの時間を測定する反応時間測定機能と、を備えている
ことを特徴とする視野計測装置。 - 前記基準視標表示機能によって前記表示部における基準位置に表示される検査視標が、視力を検査する検査視標であり、
前記入力部は、
前記基準視標表示機能によって前記表示部における基準位置に表示された検査視標を認識した被験者に、前記検査視標の向きを入力させる構成となっている
ことを特徴とする請求項10記載の視野計測装置。 - 前記周辺視標表示機能によって前記表示部における基準位置に表示される検査視標が、視力を検査する検査視標であり、
前記入力部は、
前記周辺視標表示機能によって前記表示部における基準位置に表示された検査視標を認識した被験者に、前記検査視標の向きを入力させる構成となっており、
前記表示制御部は、
前記入力部への入力に基づいて暗点を判断する暗点判断機能を有しており、
該暗点判断機能は、
前記周辺位置に検査視標を表示させた際に前記入力部に入力された向きと前記周辺視標表示機能によって表示された前記周辺視標表示機能で表示した検査視標の向きが不一致となる割合が所定の値以上となった場合、
または、
前記周辺位置に検査視標を表示させた際に前記入力部に入力された向きと前記周辺視標表示機能で表示された検査視標の向きが一致した場合であって前記反応時間測定機能によって測定された測定時間が所定の時間以上となった場合に、
前記周辺位置を暗点と判断する暗点判断機能を有している
ことを特徴とする請求項9または10記載の視野計測装置。 - 前記暗点判断機能は、
前記周辺視標表示機能によって表示された検査視標のオフセット情報を横軸とし前記反応時間を縦軸として前記測定された反応時間をプロットしたグラフを線形近似して得られる近似線を基準として、暗点を判断する機能を有する
ことを特徴とする請求項11記載の視野計測装置。 - 前記暗点判断機能は、
前記近似線を暗点候補を除いたデータを利用して形成して、前記暗点候補に基づいて前記近似線と平行な暗点分離線を算出し、前記暗点候補のうち、前記暗点分離線よりも反応時間が遅いものを暗点と判断する機能を有する
ことを特徴とする請求項12記載の視野計測装置。 - 前記暗点判断機能は、
前記暗点候補のうち、マリオット盲点に位置するデータを利用して暗点判別線を算出する機能を有する
ことを特徴とする請求項13記載の視野計測装置。 - 前記表示制御部は、
前記基準位置および前記周辺位置に表示する検査視標の大きさを決定する視標サイズ決定機能を備えており、
該視標サイズ決定機能は、
前記基準位置に大きさの異なる視力を検査する検査視標を表示して、該検査視標が表示されてから被験者が該検査視標の方向を入力するまでの反応時間を測定する反応時間測定機能と、
該反応時間測定機能が測定した反応時間と前記検査視標の大きさとの関係に基づいて視野検査に使用する検査視標の大きさを決定するサイズ決定機能を有している
ことを特徴とする請求項9乃至14のいずれかに記載の視野計測装置。 - 前記検査視標が、AROである
ことを特徴とする請求項9乃至15のいずれかに記載の視野計測装置。 - 最小分離閾の検査に使用される検査視標であって、
互いに平行に設けられた一対の平行線と、
該一対の平行線における互いに対向する端縁間を連結する一本の連結線と、から形成されており、
前記一対の平行線は、同じ長さに形成されており、
前記連結線は、前記一対の平行線と直交するように設けられており、
前記一対の平行線の線幅、前記一対の平行線間の隙間の幅、および、前記連結線の線幅が、全て同じ長さになるように形成されている
ことを特徴とする視力検査視標。 - 前記検査視標は、
前記一対の平行線の長さと、前記一対の平行線の外縁間の距離が同じ長さとなるように形成されている
ことを特徴とする請求項17記載の視力検査視標。 - 前記一対の平行線の長さと線幅の比が、2:1〜5:1となるように調整されている
ことを特徴とする請求項17または18記載の視力検査視標。
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