JP6231643B2 - 貫通部の耐火構造 - Google Patents
貫通部の耐火構造Info
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Description
上記貫通部の耐火構造について、前記耐火材において、前記貫通部の奥行き方向に沿った長さは、前記貫通部の奥行き方向において前記耐火材が耐火性能を発揮するために必要な長さよりも少なくとも同一以上に形成されていることが好ましい。
まず、防火区画体としての防火区画壁Wについて説明する。
図1に示すように、防火区画壁Wには、配線・配管材としての電線管Pを防火区画壁Wの厚み方向に貫通させるための四角(長方形)孔状の貫通孔Waが防火区画壁Wの厚み方向に貫通して形成されている。そして、本実施形態では、貫通孔Waそのものによって貫通部が形成されている。なお、防火区画壁Wは、コンクリート壁である。
図1に示す熱膨張性耐火充填材31は、シーリング材に熱膨張性材を混合してなるものであり、ペースト状をなすものである。また、熱膨張性耐火充填材31は、300℃以上の熱を受けると体積が加熱前の2倍以上に膨張するものである。また、熱膨張性耐火充填材31は、ペースト状から弾性を有する状態に硬化するものである。
図3(a)に示す耐火シート11は、熱膨張性耐火充填材31と同一材料の熱膨張性材を、予め平板シート状に硬化して形成されたものである。
図3(b)に示す耐火シート21は、熱膨張性耐火充填材31と同一材料の熱膨張性材を、予め平板シート状に硬化して形成されたものである。なお、耐火シート21の長手方向に延びる長さは、耐火シート11の長手方向に延びる長さN1と同一である。また、耐火シート21の短手方向に延びる長さは、耐火シート11の短手方向に延びる長さN2と同一である。一方、耐火シート21の厚みは、耐火シート11の厚みよりも長い「長さN4」とされている。
図1及び図2に示すように、貫通孔Waには、該貫通孔Waの左内面W1、右内面W2、及び下内面W3を覆うように耐火シート11が配置されている。さらに、貫通孔Waには該貫通孔Waの長さ方向に亘って複数本の電線管Pが、防火区画壁Wを厚み方向に貫通するように配置されているとともに、貫通孔Waの高さ方向に亘って複数本の電線管Pが複数段をなすように配置されている。そして、各段の間には、耐火シート21が介在するように配置されている。つまり、貫通孔Waの内周と電線管Pとの間に、耐火シート11が配置されるとともに、複数の電線管Pの間に、耐火シート21が配置されることになる。また、各耐火シート11は、耐火シート11と耐火シート11との間に充填空間Kaを空けて、電線管Pの周方向の全体に亘って取り囲んでいる。
まず、貫通孔Waの左内面W1、右内面W2、及び下内面W3を覆うように耐火シート11を配置する。次に、貫通孔Waに電線管Pを挿通する。このとき、下内面W3を覆うように配置した耐火シート11の上に複数本の電線管Pを配置し、電線管Pの配置が終了したのであれば、配置した電線管Pに被せるように、貫通孔Waの長さ方向において耐火シート21を配置する。以降、所望の本数の電線管Pの配置が終了するまで、電線管Pの配置と耐火シート21の配置とを繰り返し行う。
(1)熱膨張性耐火充填材31が硬化するまでの間に電線管Pが移動してしまったとしても、電線管Pと貫通孔Waの間に、耐火シート11が介在することになる。よって、熱膨張性耐火充填材31が硬化するまでの間に電線管Pが移動し、電線管Pと貫通孔Waの間に十分な量の熱膨張性耐火充填材31が配置されていなかったとしても、耐火シート11を介在させたことで、耐火シート11が熱膨張性耐火充填材31と同じ働きをすることになる。よって、貫通孔Wa内に熱膨張性耐火充填材31を充填した際に、熱膨張性耐火充填材31が電線管Pによって押し潰されたとしても、貫通孔Wa内部において耐火性能を十分に発揮することができる。
○耐火材は、図4に示すように、耐火シート41において、貫通孔Waの奥行き方向一端側に、熱膨張性耐火充填材31を受ける受け部41aが一体成形されているものとしても良い。この受け部41aによって、防火区画壁Wの奥方に熱膨張性耐火充填材31が垂れ落ちることを防止することができる。また、受け部41aが熱膨張性耐火充填材31を受け止めるため、熱膨張性耐火充填材31を充填するとき、熱膨張性耐火充填材31の垂れ落ちを考慮せずに充填作業を行うことができ、熱膨張性耐火充填材31の充填作業を簡単に行うことができる。また、受け部41aは、耐火シート41に対して既に立設された状態としても良いし、受け部41aと耐火シート41が同一平面上に位置するように形成し、使用時において受け部41aを耐火シート41に対して垂直をなすように起こす構成としても良い。
○実施形態における耐火シート11,21の短手方向に沿った長さは、貫通孔Waの奥行き方向において耐火シート11,21が耐火性能を発揮することができるだけの長さが確保されているのであれば、如何なる長さであっても良い。例えば、貫通孔Waの奥行き方向への長さと同一であっても良い。
○実施形態における耐火シート11,21は、貫通孔Waの奥行き方向において断続的に配置されても良い。
○実施形態の熱膨張性耐火充填材は、貫通孔Waに充填した際に、貫通孔Waの奥方に垂れ落ちない程度の粘性を持つのであれば、ペースト状から弾性を有する状態に硬化しないものであっても良い。
○実施形態の防火区画体は、如何なるものであっても良い。例えば、床でも良いし、複数の間柱と、それら間柱の前後に立設される壁材とからなる中空壁としても良い。なお、防火区画体を中空壁とする場合、中空壁の貫通孔に充填した熱膨張性耐火充填材31が、中空壁の奥方に垂れ落ちる可能性があるため、図4に示す耐火シート41を用いることが望ましい。
○実施形態では、配線・配管材を電線管Pに具体化したが、配線・配管材はケーブルやその他の管材に具体化しても良い。
Claims (4)
- 建築物の防火区画体を厚み方向に貫通して形成された貫通部に複数の配線・配管材が挿通され、前記貫通部の内面と前記複数の配線・配管材の外面との間に熱膨張性耐火充填材が充填されてなる貫通部の耐火構造であって、
前記複数の配線・配管材の間で、火災の熱によって膨張するシート状の耐火材が前記複数の配線・配管材の間に配置され、
前記貫通部と前記複数の配線・配管材との間に、ペースト状から弾性を有する状態に硬化する熱膨張性耐火充填材が充填されてなる、貫通部の耐火構造。 - 前記耐火材は、ペースト状から弾性を有する状態に硬化する熱膨張性耐火充填材を、平板シート状に硬化させて形成される請求項1に記載の貫通部の耐火構造。
- 前記耐火材において、前記貫通部の奥行き方向に沿った長さは、前記貫通部の奥行き方向において前記耐火材が耐火性能を発揮するために必要な長さよりも少なくとも同一以上に形成されている請求項1又は2に記載の貫通部の耐火構造。
- 前記耐火材において、前記貫通部の奥行き方向一端側に、ペースト状の熱膨張性耐火充填材を受ける受け部が一体成形されている請求項1〜請求項3のうちいずれか一項に記載の貫通部の耐火構造。
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