JP6235250B2 - 農業用遮光剤 - Google Patents
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Description
水系バインダーは、酸価が30以上300以下の水性樹脂エマルジョンであり、
顔料は、表面親水化処理を施された平均粒子径が0.1μm以上0.5μm以下の酸化チタンと、炭酸カルシウムとを含んでなり、且つ、炭酸カルシウムに対する酸化チタンの配合比率を、重量比率で1/10以上5以下とされている、ことを特徴とする農業用遮光剤、
(2)顔料に含まれる炭酸カルシウムは、平均粒子径が0.05μm以上10μm以下である、上記(1)に記載の農業用遮光剤、を要旨とする。
本発明の農業用遮光剤は、水と水系バインダーと顔料とを含有してなる。
水系バインダーは、酸価が30以上300以下の水性樹脂エマルジョンである。水性樹脂エマルジョンを構成する樹脂としては、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、エポキシ系樹脂等をあげることができるが、水分散性アクリル系樹脂、水分散性ウレタン系樹脂を好ましく選択される。
顔料は、酸化チタンと、炭酸カルシウムとを含んで構成されている。
顔料に含まれる炭酸カルシウムは、その平均粒子径を特に限定されるものではないが、概ね0.05μm以上10μm以下であることが好適である。炭酸カルシウムの平均粒子径が10μmを超えると、沈降しやすくなる傾向にあり、炭酸カルシウムの平均粒子径が0.05μm未満であると、凝集しやすくなる傾向にある。なお、ここにいう平均粒子径とは、一次粒子径を示すものとする。これは、後述する酸化チタンの平均粒子径についても同様である。
顔料に含まれる酸化チタンは、平均粒子径が0.1μm以上0.5μm以下である。酸化チタンの平均粒子径が0.5μmを超えると、沈降しやすくなる傾向にあって、作業性の良好な農業用遮光剤を得ることが困難になる虞がある。酸化チタンの平均粒子径が0.1μm未満であると、凝集しやすくなる傾向が強まり、農業用遮光剤を所定のシート材の外表面に散布してシート材に遮光性構造を形成して遮光面を形成しても、遮光性が発現しない虞がある。
表面親水化処理の方法としては、例えば、表面親水化の対象となる粒子に対し、特殊高分子、脂肪酸、スルホン酸、アルミニウム化合物、亜鉛化合物、シリカなどによる修飾を施す方法を、あげることができる。このように酸化チタンが表面親水化処理を施されていると、酸化チタンの表面の濡れ性が向上して、水中で分散状態を形成しやすくなる。
顔料は、炭酸カルシウムに対する酸化チタンの配合比率(酸化チタン/炭酸カルシウム)が重量比率で1/10以上5以下となるように構成されている。炭酸カルシウムに対する酸化チタンの配合比率が重量比率で1/10未満であると、酸化チタンを添加した効果が十分に発揮されず、農業用遮光剤をシート材の外表面に散布して形成される遮光面が遮光性にむらのあるものとなってしまう虞がある。一方で、炭酸カルシウムに対する酸化チタンの配合比率が重量比率で5を超過していると、農業用遮光剤の重量が大きくなり、作業性が低下する。
顔料は、酸化チタンと炭酸カルシウムのみで構成されてもよいし、上記したように所定の平均粒子径を有する酸化チタンと炭酸カルシウムと所定の配合比率で含んで構成されていれば、他の顔料成分を更に含むものであってもよい。他の顔料成分としては、タルク、クレー、シリカ、マイカ、硫酸バリウムなどをあげることができる。
農業用遮光剤には、上記した各成分のほか、本発明の趣旨を没却しない程度の範囲で必要に応じて、さらに各種の添加剤が添加されていてもよい。添加剤としては、硬化剤、防腐剤、増粘剤、減粘剤、分散剤、界面活性剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、アルコール類等をあげることができる。
農業用遮光剤は、酸化チタン及び炭酸カルシウムといった顔料を構成する各成分と、水系バインダーとを水に混合することで調製することができる。
農業用遮光剤は、保温栽培で使用可能なシート材(農業用シート材ということがある)の外表面上に散布されて使用されることができる。農業用遮光剤の散布方法は特に限定されず、スプレー散布など適宜の方法を用いることができる。なお、農業用遮光剤の散布を実施する際には、顔料と水系バインダーと水を混合して農業用遮光剤原液を調製し、農業用遮光剤原液を水で適宜倍率に希釈して希釈液を調製して、この希釈液を散布される農業用遮光剤として用いられることが、保管場所から散布場所までの運搬作業性を向上させる観点からは好適である。
その遮光性構造は、不要となったときには、有機溶媒を多量に使用することなく、アルカリ性の除去液にて簡単に除去し得るものである。
なお、上記では農業用遮光剤を散布して遮光性構造を形成する例について説明したが、農業用遮光剤を用いた遮光性構造の形成方法は、これに限定されず、農業用遮光剤をローラーなどで塗布することによって形成されてもよい。
各実施例、各比較例につき、水と水系バインダーと顔料とを混合して農業用遮光剤原液を調製し、農業用遮光剤原液全量に対してその7倍量(重量部)の水を添加して農業用遮光剤原液を8倍に希釈して、下記表1に示すような組成の農業用遮光剤を調製した。なお、顔料を構成する成分としては、炭酸カルシウムと、酸化チタンが準備された。炭酸カルシウムについては、2種類(表1中、炭酸カルシウム1,2)、酸化チタンについては、3種類(表1中、酸化チタン1,2,3)が準備された。各実施例、各比較例につき、顔料は、炭酸カルシウムと、酸化チタンを表1に示す組成で配合されたものとして構成される。
炭酸カルシウム2 : 近江化学工業社製、商品名:赤玉、(一次粒子径:2〜3μm)。
酸化チタン1 : テイカ株式会社製、商品名:JR−600A、(一次粒子径:0.25μm)、アルミニウム化合物で表面親水化処理されたもの。
酸化チタン2 : テイカ株式会社製、商品名:JR−405、(一次粒子径:0.21μm)、アルミニウム化合物で表面親水化処理されたもの。
酸化チタン3 : テイカ株式会社製、商品名:JR、(一次粒子径:0.27μm)、表面親水化処理されていないもの)。
水系バインダー : 酸価60、分子量20万、樹脂固形分47%のアクリル系樹脂のエマルジョン。
調整された農業用遮光剤について(希釈後のもの)、顔料の沈降度合いを目視にて確認し、次のような基準で試験結果を評価した。
目視にて沈降がないと認められる : 沈降抑制性が良好である(表1中、○にて表記)
目視にて若干の沈降はあると認められるが数回撹拌すればすぐに分散すると認められる : 沈降抑制性はやや不良である(表1中、△にて表記)
目視にて沈降が認められ且つ数回撹拌しても沈降状態が認められたままである : 沈降抑制性は不良である(表1中、×にて表記)
保温栽培で使用可能なシート材として、塩化ビニル系農業用樹脂フィルムを準備して、このシート材を外面材となるようにしつつハウス栽培を実施するための農業用ハウスが設置された。農業用ハウスを構成するシート材の外側表面に、調製された農業用遮光剤をスプレー散布し、シート材の外側表面を遮光面となした。なお、散布にあたり、農業用遮光剤の目付け量は、30ml/m2とされた。これにより、農業用ハウスのシート材の外側表面に散布ムラが認められるか否かに基づき次のような基準で試験結果を評価した。
目視にて散布ムラがないと認められる : 吹き付け均一性が良好である(表1中、○にて表記)
目視にて散布ムラがあると認められる : 吹き付け均一性が不良である(表1中、×にて表記)
吹き付け均一性確認試験で使用したものと同種の塩化ビニル系農業用樹脂フィルム(遮光性確認試験に関する説明においては、試験フィルムと呼ぶ)を準備して、試験フィルムの片面に、農業用遮光剤を目付け量30ml/m2にて吹きつけ、農業用遮光剤付き試験フィルムを得た。農業用遮光剤付着試験フィルムと、農業用遮光剤の吹き付けを行っていない試験フィルム(ブランク用フィルムと呼ぶ)それぞれについて、透過する光の強さを測定した。ブランク用フィルムについて測定された透過する光の強さ(A)に対する農業用遮光剤付き試験フィルムについて測定された透過する光の強さ(B)、すなわち(1−B/A)×100の値(%)(遮光率(%)と呼ぶ)を特定した。なお、透過する光の強さ(A)、透過する光の強さ(B)は、いずれもソーラーシュミレーター(セリック株式会社製)で測定された。
遮光率(%)が20%以上である : 遮光性が良好である(表1中、○にて表記)
遮光率(%)が10%以上20%未満である : 遮光性がやや不良である(表1中、△にて表記)
遮光率(%)が10%未満である : 遮光性が不良である(表1中、×にて表記)
希釈前の農業用遮光剤原液について水を標準物質として比重を計測し、次のような基準で試験結果を評価した。
比重が1.5未満である : 所定体積の容器に投入して運搬する際に運搬物の重さが重くなりにくく運搬作業が容易であり、希釈も容易である(作業性が良好である)(表1中、○にて表記)
比重が1.5以上である : 所定体積の容器に投入して運搬する際に運搬物の重さ運搬作業が容易でない状態となりやすくなる(表1中、×にて表記)
実施例1、比較例2の農業用遮光剤について、次のように所定の遮光性を得るための目付け量を対比した。
Claims (2)
- 水と水系バインダーと顔料とを含有してなる農業用遮光剤であって、
水系バインダーは、酸価が30以上300以下の水性樹脂エマルジョンであり、
顔料は、表面親水化処理を施された平均粒子径が0.1μm以上0.5μm以下の酸化チタンと、炭酸カルシウムとを含むとともに、炭酸カルシウムに対する酸化チタンの配合比率が重量比率で1/10以上5以下となるように構成されている、ことを特徴とする農業用遮光剤。 - 顔料に含まれる炭酸カルシウムは、平均粒子径が0.05μm以上10μm以下である、請求項1に記載の農業用遮光剤。
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| JP2013133460A JP6235250B2 (ja) | 2013-06-26 | 2013-06-26 | 農業用遮光剤 |
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| JP2013133460A Active JP6235250B2 (ja) | 2013-06-26 | 2013-06-26 | 農業用遮光剤 |
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