JP6243795B2 - 難燃性樹脂組成物を含む成形体 - Google Patents
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[1]ポリフェニレンエーテル樹脂(I)と、ポリプロピレン樹脂(II)と、下記一般式(1)で表される金属ホスフィン酸塩(III)と、を含有する樹脂組成物を含む成形体であって、
前記成形体中のポリフェニレンエーテル樹脂(I)の単量体100単位当たりの水酸基の個数をX個、金属ホスフィン酸塩(III)の数平均粒子径をYμmとしたとき、Y/Xの値が1.5以上15以下である、成形体。
[2]前記Y/Xの値が2以上7以下である、[1]に記載の成形体。
[3]前記樹脂組成物が、ビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロックPと、1,2−ビニル結合量と3,4−ビニル結合量の合計量が30〜90%である共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックQと、を含むブロック共重合体の少なくとも一部が水素添加された水素添加ブロック共重合体樹脂(IV)をさらに含む、[1]又は[2]に記載の成形体。
[4]前記ポリフェニレンエーテル樹脂(I)とポリプロピレン樹脂(II)の質量比(I)/(II)が20/80〜80/20である、[1]〜[3]のいずれかに記載の成形体。
[5]前記金属ホスフィン酸塩(III)の含有量が、前記ポリフェニレンエーテル樹脂(I)と前記ポリプロピレン樹脂(II)の合計100質量部に対して1〜30質量部である、[1]〜[4]のいずれかに記載の成形体。
[6]前記水素添加ブロック共重合体樹脂(IV)の含有量が、(I)成分と(II)成分の合計100質量部に対して1〜30質量部である、[3]〜[5]のいずれかに記載の成形体。
[7]繊維状及び/又は板状の無機フィラー(V)をさらに含有する、[1]〜[6]のいずれかに記載の成形体。
<ポリフェニレンエーテル樹脂(I)>
本実施形態における樹脂組成物に含有されるポリフェニレンエーテル樹脂(I)(以下「成分(I)」ともいう。)としては、特に限定されないが、例えば、ポリフェニレンエーテル、変性ポリフェニレンエーテル、及び両者の混合物が挙げられる。成分(I)は、1種単独で用いてもよいし、2種類以上を併用してもよい。
ポリフェニレンエーテルとしては、以下に限定されないが、例えば、下記一般式(2)で表される繰り返し単位構造からなるホモ重合体又は下記一般式(2)で表される繰り返し単位構造を有する共重合体が挙げられる。
変性ポリフェニレンエーテルとしては、特に限定されないが、例えば、上記のポリフェニレンエーテルにスチレン系モノマー若しくはその誘導体がグラフト化又は付加したものが挙げられる。グラフト化又は付加の割合は、特に限定されないが、変性ポリフェニレンエーテルの総量に対し、好ましくは0.01〜10質量%であり、より好ましくは0.01〜7質量%であり、さらに好ましくは0.01〜5質量%である。
ポリフェニレンエーテルと変性ポリフェニレンエーテルとの混合物を使用する場合には、上記のポリフェニレンエーテルと変性ポリフェニレンエーテルの混合割合は限定されず、任意の割合で混合できる。
本実施形態における樹脂組成物に含有されるポリプロピレン樹脂(II)(以下「成分(II)」ともいう。)としては、特に限定されないが、例えば、ポリプロピレン、変性ポリプロピレン、及び両者の混合物が挙げられる。成分(II)は、1種単独で用いてもよいし、2種類以上を併用してもよい。
本実施形態で用いることができるポリプロピレンとしては、特に限定されないが、例えば、プロピレンを繰り返し単位構造とするホモ重合体又は共重合体が挙げられる。このなかでも、結晶性プロピレンホモポリマー、結晶性プロピレン−エチレンブロック共重合体、又は結晶性プロピレンホモポリマーと結晶性プロピレン−エチレンブロック共重合体との混合物が好ましい。なお、ポリプロピレンは、1種単独で用いてもよいし、2種類以上を併用してもよい。
変性ポリプロピレンとしては、特に限定されないが、例えば、上記したポリプロピレンをα,β−不飽和カルボン酸若しくはその誘導体(酸無水物やエステルも含む)でグラフト又は付加したものが挙げられる。グラフト化又は付加の割合は、特に限定されないが、変性ポリプロピレンの総量に対し、好ましくは0.01〜10質量%であり、より好ましくは0.01〜7質量%であり、さらに好ましくは0.01〜5質量%である。
ポリプロピレンと変性ポリプロピレンとの混合物を使用する場合には、上記のポリプロピレンと変性ポリプロピレンの混合割合は限定されず、任意の割合で混合できる。
本実施形態で用いる金属ホスフィン酸塩(III)(以下、「成分(III)」ともいう。)は、下記一般式(1)で表される化合物である。
本実施形態の成形体を構成する樹脂組成物は、水素添加ブロック共重合体樹脂(IV)(以下「成分(IV)」ともいう。)をさらに含むことが好ましい。成分(IV)は、成分(I)と成分(II)の混和剤又は耐衝撃性付与剤の少なくともいずれかとして作用する。成分(IV)としては、特に限定されないが、例えば、水素添加ブロック共重合体、変性水素添加ブロック共重合体、及び両者の混合物が挙げられる。成分(IV)は、1種単独で用いてもよいし、2種類以上を併用してもよい。
水素添加ブロック共重合体は、ビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロックPと、1,2−ビニル結合量及び3,4−ビニル結合量の合計量が30〜90%である共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックQと、を含むブロック共重合体の少なくとも一部を水素添加したものである。ここで、「1,2−ビニル結合量及び3,4−ビニル結合量の合計量」とは、1,2−ビニル結合量と、3,4−ビニル結合量と、1,4−共役結合量との総量に対する、1,2−ビニル結合量と3,4−ビニル結合量との合計量の割合をいう。
重合体ブロックPとしては、特に限定されないが、例えば、ビニル芳香族化合物のホモ重合体ブロック、又はビニル芳香族化合物と共役ジエン化合物との共重合体ブロックが挙げられる。重合体ブロックPにおいて「ビニル芳香族化合物を主体とする」とは、重合体ブロックP中にビニル芳香族化合物を50質量%を超えて含有することをいう。重合体ブロックP中のビニル芳香族化合物の含有量は、好ましくは70質量%以上であり、より好ましくは80質量%以上である。重合体ブロックP中のビニル芳香族化合物の含有量の上限は、特に限定されないが、好ましくは100質量%である。
重合体ブロックQとしては、特に限定されないが、例えば、共役ジエン化合物のホモ重合体ブロック、又は共役ジエン化合物とビニル芳香族化合物とのランダム共重合体ブロックが挙げられる。重合体ブロックQにおいて「共役ジエン化合物を主体とする」とは、重合体ブロックQ中に共役ジエン化合物を50質量%を超えて含有することをいう。流動性の観点から、重合体ブロックQ中の共役ジエン化合物の含有量は、好ましくは70質量%以上であり、より好ましくは80質量%以上である。重合体ブロックQ中の共役ジエン化合物の含有量の上限は、特に限定されないが、好ましくは100質量%である。
少なくとも重合体ブロックPと、少なくとも重合体ブロックQとを含むブロック共重合体の少なくとも一部を水素添加した水素添加ブロック共重合体を成分(IV)とすることが好ましい。
成分(IV)中の共役ジエン化合物に対する水素添加率は、特に限定されないが、耐熱性の観点から、共役ジエン化合物に由来する二重結合の総量に対して、好ましくは50%以上であり、より好ましくは80%以上であり、さらに好ましくは90%以上である。共役ジエン化合物に対する水素添加率は、NMRによって測定できる。
変性水素添加ブロック共重合体は、上記した水素添加ブロック共重合体に、α,β−不飽和カルボン酸又はその誘導体(エステル化合物や酸無水物化合物)が、グラフト化又は付加したものをいう。変性水素添加ブロック共重合体は、ラジカル発生剤の存在下又は非存在下、溶融状態、溶液状態又はスラリー状態で、80〜350℃で、上記した水素添加ブロック共重合体と、α,β−不飽和カルボン酸及び/又はその誘導体と、を反応させることによって得られる。α,β−不飽和カルボン酸又はその誘導体のグラフト化又は付加の割合は、特に限定されないが、水素添加ブロック共重合体の総量に対し、好ましくは0.01〜10質量%であり、より好ましくは0.01〜7質量%であり、さらに好ましくは0.01〜5質量%である。成分(IV)は、上記の水素添加ブロック共重合体と該変性水素添加ブロック共重合体との任意の割合の混合物であってもよい。
本実施形態の成形体を構成する樹脂組成物は、寸法精度、クリープ特性をより向上させる観点から、繊維状及び/又は板状のフィラー(V)(以下、「成分(V)」ともいう。)をさらに含むことが好ましい。成分(V)としては、特に限定されないが、例えば、ガラス繊維、炭素繊維、ポリアクリロニトリル繊維、金属繊維等の繊維状フィラー;タルク、雲母、クレー等の板状フィラーが挙げられる。成分(V)の含有量は、寸法精度、クリープ特性をより向上させる観点から成分(I)と成分(II)の合計量100質量部に対して、0.1〜200質量部が好ましく、より好ましくは0.5〜100質量部である。
さらに、本実施形態の成形体を構成する樹脂組成物は、難燃性をより向上させる観点から、リン酸エステル系化合物(VI)(以下、「成分(VI)」ともいう。)さらに含むことができる。成分(VI)は難燃性向上に有効なリン酸エステル化合物全般を用いることができ、以下に限定されないが、例えば、トリフェニルフォスフェート、フェニルビスドデシルホスフェート、フェニルビスネオペンチルホスフェート、フェニル−ビス(3,5,5’−トリメチル−ヘキシルホスフェート)、エチルジフェニルホスフェート、2−エチル−ヘキシルジ(p−トリル)ホスフェート、ビス−(2−エチルヘキシル)p−トリルホスフェート、トリトリルホスフェート、ビス−(2−エチルヘキシル)フェニルホスフェート、トリ−(ノニルフェニル)ホスフェート、ジ(ドデシル)p−トリルホスフェート、トリクレジルホスフェート、ジブチルフェニルホスフェート、2−クロロエチルジフェニルホスフェート、p−トリルビス(2,5,5’−トリメチルヘキシル)ホスフェート、2−エチルヘキシルジフェニルホスフェート、ビスフェノールA−ビス(ジフェニルホスフェート)、ジフェニル−(3−ヒドロキシフェニル)ホスフェート、ビスフェノールA−ビス(ジクレジルホスフェート)、レゾルシン−ビス(ジフェニルホスフェート)、レゾルシン−ビス(ジキシレニルホスフェート)、2−ナフチルジフェニルフォスフェート、1−ナフチルジフェニルフォスフェート、ジ(2−ナフチル)フェニルホスフェート等が挙げられる。
及びクリープ特性のバランスの観点から5〜30質量部が好ましく、より好ましくは10〜25質量部である。
本実施形態の成形体に含まれる樹脂組成物は、ポリフェニレンエーテル樹脂(I)とポリプロピレン樹脂(II)以外の熱可塑性樹脂(VII)(以下、「成分(VII)ともいう。」)をさらに含むことが好ましい。成分(VII)としては、特に限定されないが、例えば、ポリスチレン、シンジオタクチックポリスチレン、ハイインパクトポリスチレンが挙げられる。
本実施形態の成形体は、上述した成分(I)、成分(II)、成分(III)、成分(IV)、成分(V)、成分(VI)、及び成分(VII)の他、その他の添加剤を含んでもよい。
本実施形態の成形体の製造方法について説明する。本実施形態の成形体は、上述した成分(I)、成分(II)、及び成分(III)、並びに必要に応じて成分(IV)、成分(V)、成分(VI)、成分(VII)、及びその他の添加剤を含有した樹脂組成物を成形することにより製造することができる。このような樹脂組成物の製造方法としては特に限定されないが、種々の溶融混機及び混練押出機を用いて製造できる。具体的には、成分(I)、成分(II)、及び成分(III)と、を溶融混練するに際して、以下の工程を有する製造方法1又は製造方法2が好ましい。なお、混練された樹脂組成物は、ペレット化してもよい。
製造方法1は、成分(I)の全量と、成分(II)の一部又は全量とを溶融混練し、混練物を得る工程(1−1)と、該工程(1−1)で得られた混練物に対して、成分(III)の一部又は全量と、成分(II)の残部(但し、工程(1−1)で成分(II)を全量用いた場合を除く。)とを添加し、溶融混練し、混練物を得る工程(1−2)と、該工程(1−2)で得られた混練物に対して、成分(III)の残部(但し、工程(1−2)で(III)成分を全量用いた場合を除く)を添加し、溶融混練する工程(1−3)と、を有する。
製造方法2は、成分(I)の全量と、成分(II)の一部又は全量とを溶融混練し、混練物を得る工程(2−1)と、該工程(2−1)で得られた混練物に対して、成分(II)の残部(但し、工程(2−1)で成分(II)を全量用いた場合を除く。)を添加し、溶融混練し、混練物を得る工程(2−2)と、該工程(2−2)で得られた混練物に対して、成分(III)の全量を添加し、溶融混練する工程(2−3)と、を有する。
本実施形態の成形体は、上記樹脂組成物を従来公知の成形方法で成形することにより得ることができる。成形方法としては、特に限定されないが、例えばペレット化された樹脂組成物を、射出成形、押出成形、押出異形成形、中空成形、圧縮成形等で成形する方法が挙げられる。これらの中でも、本実施形態の効果をより効果的に発現させる観点から、射出成形が好ましい。
本実施形態の成形体において、該成形体中のポリフェニレンエーテル樹脂(I)の単量体100単位当たりの水酸基の個数をX個、金属ホスフィン酸塩(III)の数平均粒子径をYμmとしたとき、Y/Xの値は1.5以上15以下である。Y/Xがこの範囲にあることにより、本実施形態の成形体は、難燃性及びクリープ特性のバランスに優れ、寸法精度にも優れるものとなる。同様の観点から、好ましくは2以上10以下であり、さらに好ましくは2以上7以下である。
また、本実施形態の成形体の用途としては、特に限定されないが、例えば、自動車部品、電気機器の内外装部品が挙げられる。自動車部品としては、特に限定されないが、具体的には、バンパー、フェンダー、ドアーパネル、各種モール、エンブレム、エンジンフード、ホイールキャップ、ルーフ、スポイラー、各種エアロパーツ等の外装品;インストゥルメントパネル、コンソールボックス、トリム等の内装部品;自動車、電気自動車及びハイブリッド電気自動車等に搭載される二次電池電槽部品;リチウムイオン二次電池部品等が挙げられる。また、電気機器の内外装部品としては、特に限定されないが、具体的には、各種コンピューター及びその周辺機器、その他のOA機器、テレビ、ビデオ、各種ディスクプレーヤー等のキャビネット、シャーシ、冷蔵庫、エアコン、液晶プロジェクターに用いられる部品が挙げられる。
(I−i)2,6−キシレノールを酸化重合して得た、還元粘度(ηsp/c:0.5g/dLのクロロホルム溶液)0.52、単量体100単位あたりの水酸基の数0.88のポリフェニレンエーテル
(I−ii)2,6−キシレノールを酸化重合して得た、還元粘度(ηsp/c:0.5g/dLのクロロホルム溶液)0.42、単量体100単位あたりの水酸基の数1.05のポリフェニレンエーテル
(I−iii)2,6−キシレノールを酸化重合して得た、還元粘度(ηsp/c:0.5g/dLのクロロホルム溶液)0.50、単量体100単位あたりの水酸基の数0.38のポリフェニレンエーテル
(II−i)MFR=0.4g/10分のポリプロピレンホモポリマー
(II−ii)MFR=5.9g/10分のポリプロピレンホモポリマー
(II−iii)MFR=15g/10分のポリプロピレンホモポリマー
(III−i)クラリアント社製 Exolit OP1230
(III−ii)クラリアント社製 Exolit OP930
水素添加されたポリブタジエン−ポリスチレン−水素添加されたポリブタジエン−ポリスチレンの構造(B−A−B−A)を有し、結合スチレン量44質量%、ポリマー全体の数平均分子量95,000、分子量分布1.06、ポリスチレン部(A)の数平均分子量20900、水素添加前のポリブタジエンの1,2−ビニル結合量が75%、ポリブタジエン部の水素添加率が99.9%の水添ブロック共重合体を定法に従って合成した。
(V−i)ガラスチョップドストランドECS03T−249(日本電気硝子製)
(V−ii)タルク タルカンパウダー PK−C(林化成製)
ビスフェノール−A−ビス(ジフェニルホスフェート)(大八化学工業製)
樹脂組成物の製造装置として、二軸押出機ZSK−25(コペリオン社製)を用いた。該二軸押出機において、原料の流れ方向に対し上流側に第1原料供給口、これより下流に第2、第3原料供給口、更に下流に液添ポンプを設け、第1原料供給口と第2原料供給口、第3原料供給口と液添ポンプの間に真空ベントを設けた。また、第2、第3供給口への原料供給方法は、押出機サイド開放口から強制サイドフィーダーを用いて供給する方法とした。上記のように設定した二軸押出機に、(I)〜(VI)成分を表1に示した組成で供給し、押出温度とスクリュー回転数を表1に示した数値に設定し、吐出量15kg/時間の条件にて溶融混練し、樹脂組成物のペレットを得た。
上記で得た実施例1〜18及び比較例1〜11の樹脂ペレットを、シリンダー温度240℃に設定した東芝機械製IS−100GN成形機に供給し、金型温度60℃、射出圧力60MPaの条件で成形し、UL−94垂直燃焼試験測定用テストピース(1.6mm厚み)を5本射出成形した。
これら5本の試験片を用いて、UL−94垂直燃焼試験に基づき難燃性を評価した。10秒間の接炎後、炎を離してから炎が消えるまでの燃焼時間をt1(秒)とし、再び10秒間の接炎後、炎を離してから炎が消えるまでの燃焼時間をt2(秒)とし、各5本について、t1とt2の平均燃焼時間を求めた。一方、t1とt2を合わせた10点の中のうち、最大のものを最大燃焼時間とした。また、UL−94規格に基づき、V−0、V−1、V−2、HBの判定を実施した。
上記で得た樹脂ペレットを、シリンダー温度240℃に設定した住友重機械工業株式会社製SE−130成形機に供給し、金型温度60℃、射出圧力100MPaの条件で成形し、120mm×80mm×2mmの平板を得た。得られた平板を23℃、50RH%の条件下に24時間放置した後、平板の長辺と短辺の長さを測定し、実金型寸法から成形収縮率を算出した。成形収縮率が小さいものほど、寸法精度に優れる。
上記で得た樹脂ペレットを、シリンダー温度245℃に設定した東洋機械金属製Ti−50G2成形機に供給し、金型温度60℃、射出圧力65MPaの条件で成形し、クリープ測定用テストピースを得た。なお、クリープ測定用テストピースとしては、図1に示す形状のダンベル成形品(厚さ1mm)を用いた。テストピースの幅L1は65mm、幅L2は40mm、幅L3は22mm、高さHは10mmとした。
歪[%]=(165時間後のテストピースの変位)/(チャック間距離)×100
ポリフェニレンエーテル樹脂(I)の単量体100単位当たりの水酸基の個数Xは、Journal of Applied Polymer Science: Applied Polymer Symposium34,103−117(1978)に記載された方法で測定することとした。すなわち、上記で得られたクリープ特性測定用のテストピースを用い、前記文献記載の方法にて(I)成分の水酸基量Xの定量を行った。
成形体中の(III)成分の数平均粒子径Yは、次のようにして測定した。まず、上記で得られたクリープ特性測定用のテストピースの中央付近をミクロトームで切削した。次いで、現れた切削面を走査型電子顕微鏡(SEM:日立ハイテク(株)製、S−3000N)を用いて観察した像を写真撮影した(0.05mm2の面を800倍で写真撮影)。この写真をもとに(III)成分の分散粒子100個以上の粒子径を画像解析装置を用いて実測することとした。写真は3箇所撮影し、各々の写真をもとに画像解析装置((株)ニレコ製、LUZEXSE)を用いて数平均粒子径を求めた(測定対象は長径0.5μm以上のもの)。3点の数平均粒子径を求め、これを平均した値を、各例の数平均粒子径Yとした。
Claims (7)
- ポリフェニレンエーテル樹脂(I)と、ポリプロピレン樹脂(II)と、下記一般式(1)で表される金属ホスフィン酸塩(III)と、を含有する樹脂組成物を含む成形体であって、
前記成形体中のポリフェニレンエーテル樹脂(I)の単量体100単位当たりの水酸基の個数をX個、金属ホスフィン酸塩(III)の数平均粒子径をYμmとしたとき、Y/Xの値が1.5以上15以下である、成形体。
(式(1)中、R1及びR2は、各々独立して、直鎖状若しくは分岐状の炭素原子数1〜6のアルキル基又は炭素原子数6〜10のアリール基であり、Mはカルシウム、マグネシウム、アルミニウム、亜鉛、ビスマス、マンガン、ナトリウム、カリウム及びプロトン化された窒素塩基からなる群より選ばれる1種以上であり、mは1〜3である。) - 前記Y/Xの値が2以上7以下である、請求項1に記載の成形体。
- 前記樹脂組成物が、ビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロックPと、1,2−ビニル結合量と3,4−ビニル結合量の合計量が30〜90%である共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックQと、を含むブロック共重合体の少なくとも一部が水素添加された水素添加ブロック共重合体樹脂(IV)をさらに含む、請求項1又は2に記載の成形体。
- 前記水素添加ブロック共重合体樹脂(IV)の含有量が、(I)成分と(II)成分の合計100質量部に対して1〜30質量部である、請求項3に記載の成形体。
- 前記ポリフェニレンエーテル樹脂(I)とポリプロピレン樹脂(II)の質量比(I)/(II)が20/80〜80/20である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の成形体。
- 前記金属ホスフィン酸塩(III)の含有量が、前記ポリフェニレンエーテル樹脂(I)と前記ポリプロピレン樹脂(II)の合計100質量部に対して1〜30質量部である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の成形体。
- 繊維状及び/又は板状の無機フィラー(V)をさらに含有する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の成形体。
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