JP6272013B2 - 反射型スクリーン、映像表示システム - Google Patents

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Description

本発明は、投射された映像光を反射して映像を表示する反射型スクリーン、これを備える映像表示システムに関するものである。
近年、反射型スクリーンに映像を投射する映像源として、至近距離から比較的大きな投射角度で映像光を投写して大画面表示を実現する短焦点型の映像投射装置(プロジェクタ)等が広く利用されている。短焦点型の映像投射装置は、反射型スクリーンに対して、上方又は下方から従来の映像源よりも大きな入射角度で映像光を投射することができ、反射型スクリーンを用いた映像表示システムの省スペース化等に寄与している。
このような短焦点型の映像投射装置によって投射された映像光を良好に表示するために、単位レンズが複数配列されて形成されたリニアフレネルレンズ形状やサーキュラーフレネルレンズ形状を有するレンズ層の表面に反射層を形成した反射型スクリーン等が様々に開発されている(例えば、特許文献1,2)。
特開平8−29875号公報 特開2008−76522号公報
上述のような反射型スクリーンの下方に位置し、反射型スクリーンに対して至近距離から大きな角度で映像光を投射する映像源を使用する映像表示システムでは、映像光の一部が、反射型スクリーンの映像源側表面で反射して天井等に到達し、天井に映像が映り込む場合がある。このような天井への映像の映り込みは、映像の快適な視認の妨げとなるという問題があった。
前述の特許文献1,2には、このような天井への映像の映り込み改善に関する対策はなされていない。
天井への映像の映り込みを改善するために、映像源側の表面にマット形状やプリズム形状等を備えた反射型スクリーン等も開発されている。しかし、そのような反射型スクリーンでは、映像のコントラストの低下や像ぼけ、輝線等が発生し、映像の品位を低下させるという問題があった。
本発明の課題は、天井への映像の映り込み、及び、輝線等の表示不良を低減でき、明るく良好な映像を表示できる反射型スクリーン、及び、これを備える映像表示システムを提供することである。
本発明は、以下のような解決手段により、前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、これに限定されるものではない。
請求項1の発明は、映像源から投射された映像光を反射させて観察可能に表示する反射型スクリーンであって、映像光を反射する反射層(12)と、該反射型スクリーンの厚み方向において前記反射層よりも映像源側に位置し、その映像源側の面に、映像源側に凸となる略多角柱形状の単位プリズム(151)が複数配列された表面光学層(15)と、を備え、前記単位プリズムの長手方向において、前記単位プリズムの高さ(h2)は、規則的に、又は、不規則に変化しており、前記単位プリズム(151)の長手方向における前記単位プリズムの高さ(h2)は、長手方向において周期的に変化しており、その周期をP、前記単位プリズムの高さが最も高い点と最も低い点との差dとするとき、その比P/dが、14≦P/d≦84を満たすこと、を特徴とする反射型スクリーン(10)である。
請求項2の発明は、映像源から投射された映像光を反射させて観察可能に表示する反射型スクリーンであって、映像光を反射する反射層(12)と、該反射型スクリーンの厚み方向において前記反射層よりも映像源側に位置し、その映像源側の面に、映像源側に凸となる略多角柱形状の単位プリズム(151)が複数配列された表面光学層(15)と、を備え、前記単位プリズムの長手方向において、前記単位プリズムの高さ(h2)は、規則的に、又は、不規則に変化しており、前記単位プリズム(151)の長手方向における前記単位プリズムの高さ(h2)は、長手方向において周期的に変化しており、その周期Pは、100μm以上、600μm以下であること、を特徴とする反射型スクリーン(10)である。
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載の反射型スクリーンにおいて、前記単位プリズム(151)の高さ(h2)は、その配列方向に平行な直線上において、隣接する前記単位プリズムの高さとは異なること、を特徴とする反射型スクリーン(10)である。
請求項4の発明は、請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の反射型スクリーンにおいて、該反射型スクリーンの厚み方向において前記表面光学層(15)よりも背面側に、レンズ面(132)と非レンズ面(133)とを有し背面側に凸となる単位レンズ(131)が複数配列されたフレネルレンズ形状を背面側に有するレンズ層(13)を備え、前記反射層(12)は、少なくとも前記単位レンズの前記レンズ面に形成されること、を特徴とする反射型スクリーン(10)である。
請求項5の発明は、請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の反射型スクリーン(10)と、前記反射型スクリーンに映像光を投射する映像源(LS)と、を備える映像表示システム(1)である。
本発明によれば、天井への映像の映り込み、及び、輝線等の表示不良を低減でき、明るく良好な映像を表示できる反射型スクリーン、及び、これを備える映像表示システムを提供できるという効果を奏することができる。
第1実施形態の映像表示システム1を説明する図である。 第1実施形態の反射型スクリーン10の層構成を説明する図である。 第1実施形態のレンズ層13を説明する図である。 第1実施形態の表面光学層15について説明する図である。 第1実施形態の反射型スクリーン10の表面光学層15の機能を説明する図である。 比較例の反射型スクリーン10B〜10Dでの映像源側表面での光の様子を示す図である。 天井への映像の映り込みを評価する評価方法を説明する図である。 第2実施形態の反射型スクリーン20を説明する図である。
以下、図面等を参照して、本発明の実施形態について説明する。
なお、図1を含め、以下に示す各図は、模式的に示した図であり、各部の大きさ、形状は、理解を容易にするために、適宜誇張している。
本明細書中において、板、シート等の言葉を使用しているが、これらは、一般的な使い方として、厚さの厚い順に、板、シート、フィルムの順で使用されており、本明細書中でもそれに倣って使用している。しかし、このような使い分けには、技術的な意味は無いので、これらの文言は、適宜置き換えることができるものとする。
本明細書中に記載する各部材の寸法等の数値及び材料名等は、実施形態としての一例であり、これに限定されるものではなく、適宜選択して使用してよい。
本明細書中において、形状や幾何学的条件を特定する用語、例えば、平行や直交等の用語については、厳密に意味するところに加え、同様の光学的機能を奏し、平行や直交と見なせる程度の誤差を有する状態も含むものとする。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態の映像表示システム1を説明する図である。
図1(a)は、映像表示システム1の斜視図であり、図1(b)は、映像表示システム1の側面図である。
映像表示システム1は、反射型スクリーン10、映像源LS等を有している。この映像表示システム1は、映像源LSから投影された映像光Lを反射型スクリーン10が反射して、その画面(表示領域)上に映像を表示する一般的な映像表示システムである。なお、映像表示システム1は、フロントプロジェクションテレビシステム等として用いることも可能である。
映像源LSは、映像光Lを反射型スクリーン10へ投射する装置であり、汎用の短焦点型プロジェクタ等を用いることができる。映像源LSは、使用状態において、反射型スクリーン10の画面を法線方向(スクリーン面の法線方向)から見た場合に、反射型スクリーン10の画面左右方向において中央であって、反射型スクリーン10の画面(表示領域)よりも下方側となる位置に配置されている。なお、スクリーン面とは、この反射型スクリーン全体として見たときにおける、反射型スクリーンの平面方向となる面を示すものである。
映像源LSは、反射型スクリーン10の画面に直交する方向(反射型スクリーン10の厚み方向)における反射型スクリーン10との距離が、従来の汎用プロジェクタに比べて大幅に近い位置から映像光Lを投射できる。従って、この映像源LSは、従来の汎用プロジェクタに比べて、反射型スクリーン10までの投射距離が短く、その映像光Lの反射型スクリーン10に対する入射角度も大きい。
反射型スクリーン10は、映像源LSが投射した映像光Lを観察者O側へ向けて反射し、映像を表示するスクリーンである。使用状態において、この反射型スクリーン10の画面(表示領域)は、観察者O側から見て、長辺方向が画面左右方向となる略矩形状であるとする。
なお、以下の説明中において、画面上下方向、画面左右方向、厚み方向とは、特に断りが無い場合、この反射型スクリーン10の使用状態における画面上下方向(鉛直方向)、画面左右方向(水平方向)、厚み方向(奥行き方向)であるとする。
反射型スクリーン10は、その背面側に、平板状の支持板50が、粘着材等からなる不図示の接合層を介して設けられており、この支持板50により、その平面性を維持している。なお、これに限らず、反射型スクリーン10は、その四辺を不図示の枠部材等によって支持され、その平面性を維持する形態としてもよい。
この反射型スクリーン10は、対角80インチや100インチ等の大きな画面(表示領域)を有している。
図2は、第1実施形態の反射型スクリーン10の層構成を説明する図である。
図2では、反射型スクリーン10の画面(表示領域)の幾何学的中心となる点A(図1(a),(b)参照)を通り、画面上下方向に平行であって、スクリーン面に直交(厚み方向に平行)な断面の一部を拡大して示している。
反射型スクリーン10は、その映像源側(観察者側)から順に、表面光学層15、基材層14、レンズ層13、反射層12、保護層11等を備えている。以下、各層について説明する。
基材層14は、レンズ層13を形成する基材となるシート状の部材である。この基材層14の映像源側(観察者側)には、表面光学層15が一体に形成され、背面側(裏面側)には、レンズ層13が一体に形成されている。
基材層14は、光拡散層141と、着色層142とを有している。光拡散層141と着色層142とは、一体に積層されている。本実施形態では、図2に示すように、光拡散層141が背面側であり、着色層142が映像源側に位置する例を示したが、これに限らず、光拡散層141が映像源側に位置し、着色層142が背面側に位置する形態としてもよい。
光拡散層141は、光透過性を有する樹脂を母材とし、光を拡散する拡散材を含有する層である。この光拡散層141は、光を拡散する作用を有し、視野角を広げたり、明るさの面内均一性の向上を図ったりする機能を有する。
光拡散層141の母材となる樹脂としては、例えば、PET(ポリエチレンテレフタレート)樹脂や、PC(ポリカーボネート)樹脂、MS(メチルメタクリレート・スチレン)樹脂、MBS(メチルメタクリレート・ブタジエン・スチレン)樹脂、アクリル系樹脂、TAC(トリアセチルセルロース)樹脂、PEN(ポリエチレンナフタレート)樹脂等が挙げられる。
拡散材としては、平均粒径が約1〜50μmであり、アクリル系樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン系等の樹脂製の粒子や無機粒子等が挙げられる。
この光拡散層141の厚さは、反射型スクリーン10の画面サイズ等にも依るが、約100〜3000μmとすることが、映像がぼけることなく、十分な視野角と明るさの面均一性を得る観点から好ましい。
着色層142は、所定の透過率とするために、暗色系の着色材により着色が施された層である。本実施形態では、着色層142は、光拡散層141の映像源側(観察者側)に位置している。
この着色層142は、光を吸収する作用を有し、反射型スクリーン10に入射する照明光等の不要な外光を吸収したり、表示される映像の黒輝度を低下させたりして、映像のコントラストを向上させる機能を有する。
着色層142の母材としては、PET樹脂や、PC樹脂、MS樹脂、MBS樹脂、アクリル系樹脂、TAC樹脂、PEN樹脂等により形成される。また、着色材としては、灰色や黒色等の暗色系の染料や顔料等が挙げられる。
着色層142は、反射型スクリーン10の画面サイズ等にも依るが、その厚さを約30〜3000μmとし、その透過率を約30〜80%とすることが、十分な外光吸収性を得る等の観点から好ましい。
本実施形態の基材層14は、光拡散層141と着色層142とを共押出成形することにより一体に積層されて形成されている。
図3は、第1実施形態のレンズ層13を説明する図である。図3(a)は、レンズ層13を背面側正面方向から観察した様子を示しており、理解を容易にするために、反射層12や保護層11は省略して示している。図3(b)は、図2に示す断面の一部をさらに拡大して示している。
レンズ層13は、基材層14の背面側に設けられた光透過性を有する層であり、図3(a)に示すように、点Cを中心として単位レンズ131が同心円状に複数配列されたサーキュラーフレネルレンズ形状をその背面側に有している。この単位レンズ131が配列されて形成されるサーキュラーフレネルレンズは、その光学的中心であるフレネルセンターである点Cが、反射型スクリーン10の画面(表示領域)の領域外であって、反射型スクリーン10の下方に位置している。
単位レンズ131は、図2や図3(b)に示すように、スクリーン面に直交する方向(反射型スクリーン10の厚み方向)に平行であって、単位レンズ131の配列方向に平行な断面における断面形状が、略三角形形状である。
この単位レンズ131は、背面側に凸であり、レンズ面132と、このレンズ面132と対向する非レンズ面133とを備えている。
反射型スクリーン10の使用状態において、単位レンズ131は、レンズ面132が頂点t1を挟んで非レンズ面133よりも鉛直方向上側に位置している。
単位レンズ131において、図3(b)に示すように、レンズ面132がスクリーン面に平行な面となす角度は、αであり、非レンズ面133がスクリーン面に平行な面となす角度は、β(β>α)である。
また、単位レンズ131の配列ピッチは、P1であり、単位レンズ131のレンズ高さ(スクリーンの厚み方向における頂点t1から単位レンズ131間の谷底となる点v1までの寸法)は、h1である。
理解を容易にするために、図2等では、単位レンズ131の配列ピッチP1、角度α,βは、単位レンズ131の配列方向において一定であるように示している。しかし、本実施形態の単位レンズ131は、実際には、配列ピッチP1は一定であるが、角度αが単位レンズ131の配列方向においてフレネルセンターとなる点Cから離れるにつれて次第に大きくなっている。
なお、これに限らず、角度α等は、一定としてもよいし、配列ピッチP1が、単位レンズ131の配列方向に沿って次第に変化する形態としてもよく、映像光を投影する映像源LSの画素(ピクセル)の大きさや、映像源LSの投射角度(反射型スクリーン10のスクリーン面への映像光の入射角度)、反射型スクリーン10の画面サイズ、各層の屈折率等に応じて、適宜変更可能である。
また、本実施形態では、レンズ層13がサーキュラーフレネルレンズ形状を有する例を挙げて説明するが、単位レンズ131が三角柱状であり、画面左右方向を長手方向とし、画面上下方向に配列されるリニアフレネルレンズ形状を有する形態としてもよい。
レンズ層13は、ウレタンアクリレートやエポキシアクリレート等の紫外線硬化型樹脂により形成されている。なお、レンズ層13は、電子線硬化型樹脂等の他の電離放射線硬化型樹脂により形成してもよい。
このレンズ層13は、例えば、基材層14の一方の面(本実施形態では、光拡散層141側の面)を、紫外線硬化型樹脂が充填されたサーキュラーフレネルレンズ形状を賦形する成形型に押圧し、紫外線を照射して硬化させた後に成形型から離型する紫外線成形法等により形成することができる。なお、レンズ層13の形成方法は、適宜選択してよく、この限りではない。
反射層12は、光を反射する作用を有する層である。この反射層12は、少なくともレンズ面132に形成される。
この反射層12は、図2や図3(b)に示すように、レンズ面132に形成されているが、非レンズ面133には形成されていない。
反射層12は、アルミニウムをレンズ面132に蒸着することにより形成されている。なお、反射層12は、上記に限らず、レンズ面132上に、アルミニウムや銀、ニッケル等の金属を蒸着する、スパッタリングする、又は金属箔を転写する等により形成することができる。
保護層11は、レンズ層13及び反射層12の背面側に設けられた層である。この保護層11は、反射層12の劣化や剥離、反射層12及びレンズ層13の破損等を抑制し、反射層12及びレンズ層13を保護する機能を有している。また、保護層11は、光を吸収する機能を有している。
この保護層11は、図2及び図3(b)に示すように、反射層12及び非レンズ面133を背面側から被覆している。従って、非レンズ面133上に保護層11が形成された形態となっている。また、保護層11は、レンズ層13の単位レンズ131の凹凸を十分に充填しており、その背面側の面は、スクリーン面に平行な略平面状となっている。
保護層11は、反射型スクリーン10の厚み方向において、単位レンズ131の頂点t1からその背面側表面までの寸法を、約5〜100μmとすることが、保護機能を十分発揮し、かつ光吸収性等を十分発揮する観点等から好ましい。
なお、保護層11は、十分な保護機能及び光吸収機能を有するのであれば、単位レンズ131の凹凸形状に沿って略等しい厚さで形成される等、その背面側の面が凹凸形状を有していてもよい。
この保護層11は、ウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂やアクリル系樹脂等、これらの混合となる樹脂を母材とし、光吸収材として黒色等の暗色系の塗料や、黒色等の暗色系の染料や顔料等又はこれらを含有するビーズが添加され、さらに、反射層12を酸化等の劣化から保護する等の機能を有する各種添加剤等が添加された材料を、反射層12が形成されたレンズ層13の背面側に塗布して硬化させること等により、形成される。なお、保護層11は、光吸収材や各種添加剤を含有する熱硬化型樹脂もしくは紫外線硬化型樹脂を用いて形成してもよいし、黒色系の塗料等により形成してもよい。
図4は、第1実施形態の表面光学層15について説明する図である。
図4(a)は、表面光学層15を観察者側(映像源側)正面方向から見た図であり、図4(b)は、画面左右方向及びスクリーン面に直交する方向に平行な断面での表面光学層15の断面を拡大した図である。図4(c)は、表面光学層15において、単位プリズム151の頂点t2を通り、その長手方向に平行な断面を拡大して示した図である。
表面光学層15は、反射型スクリーン10の厚み方向において、最も観察者側に配置された層である。この表面光学層15の映像源側の面には、単位プリズム151が複数配列されている。
単位プリズム151は、映像源側に凸となる略三角柱形状であり、図4(a)に示すように、その長手方向を画面左右方向とし、画面上下方向に配列されている。
単位プリズム151は、図4(b)に示すように、反射型スクリーン10の使用状態における画面上下方向において、上側の面となる第1の面152と、下側の面となる第2の面153とを備えている。単位プリズム151の頂角はθ1であり、第1の面152がスクリーン面に平行な面となす角度はθ2、第2の面153がスクリーン面に平行な面となす角度はθ3である。この単位プリズム151の配列ピッチはP2である。
本実施形態では、θ2=θ3であり、配列ピッチP2は、単位プリズム151の配列方向における幅に等しい。
表面光学層15は、このような単位プリズム151を備えることにより、下方に位置する映像源LSから投射された映像光Lを、第2の面153から反射型スクリーン10内へ効率よく入射させ、天井側へ反射する光を低減し、天井への映像の映り込みを抑制できる。
ここで、頂角θ1は、θ1=90°の場合、反射層12で反射して、画面左右方向において正面方向観察者側へ向かってきた光が、単位プリズム151の斜面152,153で全反射して再び背面側へ向かうという現象が生じるため、映像が暗くなる可能性がある。従って、頂角θ1は、90°以外の角度とすることが好ましい。
また、例えば、頂角θ1を鋭角(0°<θ1<90°)とした場合には、天井側への映像光の反射をより抑制できるが、映像の正面輝度がやや低下する傾向を有する。
従って、本実施形態では、頂角θ1は、鈍角(θ1>90°)とした。頂角θ1を鈍角(θ1>90°)とした場合には、鋭角である場合に比べて、映像の正面輝度は向上し、天井側への映像光の反射も十分抑制できる。
なお、頂角θ1に関しては、反射型スクリーン10の使用環境や画面の大きさ、所望する光学性能等に応じて適宜選択して設計してよい。
また、単位プリズム151の配列ピッチP2に関しては、単位レンズ131の配列ピッチP1よりも小さい方が、モアレを低減する等の観点から好ましい。
一般的に、このような単位プリズムを有する表面光学層は、単位プリズムを賦形する成形型に樹脂を充填し、樹脂を硬化させて形成される。単位プリズムを賦形する成形型の作製時には、切削バイトのチッピング対策や切削バイトの製作精度上の問題等から、切削バイトの角部が面取りされたものが用いられる場合がある。そのため、そのような切削バイトで作製された成形型によって賦形された単位プリズムの頂角は、完全な尖った角ではなく、平らであったり、丸みを帯びていたりする頂部となる。そのような頂部で映像光が反射、拡散し、単位プリズムの長手方向に走る輝線(ホットライン)となって観察され、映像の品質を低下させるという問題がある。
そこで、表面光学層15は、単位プリズム151の長手方向において、その高さを変化させることにより、単位プリズム151の頂部が平らであったり、丸みを帯びていたりする場合であっても、輝線の要因となる光を拡散し、輝線を大幅に低減する効果を有している。
単位プリズム151の高さh2は、図4(c)に示すように、その長手方向において、一定ではなく、規則的に変化している。この単位プリズム151の高さh2の変化の周期はPであり、最も高い点の高さと最も低い点の高さとの差はdである。
単位プリズム151の長手方向において、単位プリズム151の高さh2の変化の周期Pと、高さh2の最も高い点の高さと最も低い点の高さとの差dとは、輝線を防止する観点から、その比P/dが、14≦P/d≦84を満たすことが好ましい。
仮に、P/d<14である場合、拡散作用が強くなりすぎ、輝線の原因となる光が拡散されて輝線は低減されるが、外光も拡散され、コントラスト感が低下し、映像もぼけるという問題がある。
一方、P/d>84である場合、拡散作用が弱くなりすぎ、輝線が生じるという問題がある。
また、単位プリズム151の高さh2の変化の周期Pは、100μm以上、600μm以下であることが、好ましい。これは、周期Pが100μm未満の場合、前述の比P/dの好ましい範囲を満たす差dが微細な値となり、そのような単位プリズム151を形成する成形型の微細加工が困難で有るという問題を有し、周期Pが600μmより大きい場合、前述の比P/dの好ましい範囲を満たす差dの値が大きくなりすぎ、そのような単位プリズム151を形成する成形型における深い切削加工等が困難であったり、好ましい単位プリズム151の形状を損なったりする等の問題を有することに基づくものである。
ここで、単位プリズム151は、その配列方向に平行な直線上において、隣接する単位プリズム151とは高さh2が異なることが、より輝線を効果的に抑制する観点から好ましい。即ち、図4(b)に示すように、単位プリズム151の配列方向及び反射型スクリーンの厚み方向に平行な断面において、単位プリズム151−1の高さh21は、隣接する単位プリズム151−2,151−3の高さh22,h23とは異なることが好ましい。
また、単位プリズム151の高さh2の最も高い点の高さと最も低い点の高さとの差dは、上述の範囲内であれば、単位プリズム151毎に異なってもよいし、単位プリズム151の長手方向において異なっていてもよい。
さらに、本実施形態では、単位プリズム151は、その高さが長手方向において規則的に異なる例を示したが、これに限らず、不規則に変化するものとしてもよい。
表面光学層15は、基材層14の表面に、ハードコート機能を有する紫外線硬化型樹脂等の電離放射線硬化型樹脂により一体に形成されている。なお、表面光学層15は、熱可塑性樹脂等により形成してもよい。また、表面光学層15は、熱可塑樹脂製の基材の片面に紫外線硬化型樹脂等で単位プリズム151が形成されたプリズム層を有する積層構造としてもよい。
表面光学層15は、例えば、単位プリズム151を賦形する凹形状が形成された不図示の成形型に紫外線硬化型樹脂を充填し、基材層14の一方の面(本実施形態では、着色層142側の面)をその成形型に押圧し、紫外線を照射して硬化させた後に成形型から離型する紫外線成形法等により形成することができる。
なお、表面光学層15の形成方法は、適宜選択してよく、この限りではない。
図2等を参照しながら、本実施形態の反射型スクリーン10へ入射する映像光L1及び外光G1,G2の様子を説明する。理解を容易にするために、図2に示す映像光L1、外光G1,G2については、表面光学層15、基材層14、レンズ層13の屈折率が等しく、光拡散層141等の拡散作用等については、省略して示している。
図2に示すように、映像源LSから投影された大部分の映像光L1は、反射型スクリーン10の下方から入射し、表面光学層15及び基材層14を透過してレンズ層13の単位レンズ131へ入射する。
そして、映像光L1は、レンズ面132へ入射して反射層12によって反射され、観察者O側へ向かって反射型スクリーン10から出射する。なお、映像光L1が反射型スクリーン10の下方から投射され、角度βが反射型スクリーン10の画面上下方向の各点における映像光L1の入射角度よりも大きいので、映像光L1が非レンズ面133に直接入射することはなく、非レンズ面133は、映像光L1の反射には影響しない。
一方、照明光等の不要な外光G1,G2は、図2に示すように、主として反射型スクリーン10の上方から入射し、表面光学層15及び基材層14を透過してレンズ層13の単位レンズ131へ入射する。
そして、一部の外光G1は、非レンズ面133へ入射して、保護層11によって吸収される。また、一部の外光G2は、レンズ面132で反射して、主として反射型スクリーン10の下方側へ向かうので、観察者O側には直接届かず、また、届いた場合にもその光量は、映像光Lに比べて大幅に少ない。従って、反射型スクリーン10では、外光G1,G2による映像のコントラスト低下を抑制できる。
反射型スクリーン10の最表面(最も観察者側の面)の形状等によっては、反射型スクリーンに投影された映像光のうち、一部の光は、反射型スクリーンの表面で反射する場合がある。
図5は、第1実施形態の反射型スクリーン10の表面光学層15の機能を説明する図である。図5(a)は、本実施形態の反射型スクリーン10を側面から見た様子を示し、図5(b)は、本実施形態の反射型スクリーン10を上面側から見た様子を示している。
図6は、比較例の反射型スクリーン10B〜10Dでの映像源側表面での光の様子を示す図である。図6(a)は、比較例の反射型スクリーン10Bを側面から見た様子を示し、図6(b)は、比較例の反射型スクリーン10Cを側面から見た様子を示している。図6(c)は、比較例の反射型スクリーン10Dを側面から見た様子を示している。理解を容易にするために、図5及び図6においては、各反射型スクリーン10,10B,10C,10Dを簡略化して示している。
比較例の反射型スクリーン10Bは、表面光学層15ではなく、その映像源側の表面が平滑面状である表面光学層15Bを備えている点以外は、本実施形態の反射型スクリーン10と同様の形態である。
比較例の反射型スクリーン10Cは、表面光学層15ではなく、映像源側の面がマット状である表面光学層15Cを備えている点以外は、本実施形態の反射型スクリーン10と同様の形態である。表面光学層15Cは、その表面に微細な凹凸形状が形成されており、光を等方的に拡散する作用を有する層である。
比較例の反射型スクリーン10Dは、単位プリズム151Dが複数配列された表面光学層15Dを備えているが、単位プリズム151Dの高さが、その長手方向において一定である点以外は、本実施形態の反射型スクリーン10と同様の形態である。
比較例の反射型スクリーン10Bでは、その映像源側表面が平滑面等であるため、画面上方に入射する映像光L31は、一部が光L32のように反射型スクリーン10Bの上方で略正反射して天井等に到達する。このような光L32は、天井に映像が映り込こむ要因となり、映像の快適な視認の妨げとなる。特に、反射型スクリーン10Bが暗室環境下に配置されている場合や、投射された映像が動画である場合、反射型スクリーン10Bが大画面である場合には、天井への映像の映り込み部分の明るさが目立ったり、天井部分にぼんやりとした動画が視認されたりするため、観察者Oが反射型スクリーン10Bに表示される映像を視認する際に、快適な視認を大きく妨げる。
比較例の反射型スクリーン10Cでは、画面上方に入射する映像光L41は、一部が光L42のように、表面光学層15Cの表面で拡散反射される。従って、比較例の反射型スクリーン10Cでは、天井へ到達する反射光の光量が減り、天井への映像の映り込みは、反射型スクリーン10Bに比べてやや低減される。
しかし、天井への映像の移り込みの改善が不十分であるという問題に加え、表面光学層15Cの表面のマット(拡散作用)の強度によっては、表面で拡散反射した光L42により、画面上方等において、映像のコントラストの低下や、映像のぼけ等が生じやすくなるという問題がある。
比較例の反射型スクリーン10Dでは、画面上方に入射する映像光L51は多くが、単位プリズム151Dの第2の面153に対して、単位プリズム151Dを有していない平面状の反射型スクリーンに入射する場合よりも小さい入射角度で入射することができる。従って、映像光L51の多くは、光L52のように、効率よく反射型スクリーン10D内へ入射することができ、天井側への反射光による天井への映像の映り込みは、他の比較例の反射型スクリーン10B,10Cに比べて大幅に改善される。
しかし、一部の光L53が、前述のような平坦部や丸みを有する単位プリズム151Dの頂部で反射、拡散し、画面左右方向等に延在する輝線(ホットライン)となって観察者Oに観察されてしまい、画質の低下を招く。
これらに対して、本実施形態の反射型スクリーン10によれば、図5(a)に示すように、画面上方に入射する映像光L21は、単位プリズム151の第2の面153に対して、単位プリズム151を有していない平面状の反射型スクリーンに入射する場合よりも小さい入射角度で入射することができ、反射型スクリーン10内に効率よく入射できる(光L22参照)。従って、天井側への反射光量が大幅に低減され、天井への映像の映り込みは改善される。
また、本実施形態の反射型スクリーン10によれば、前述のように、単位プリズム151の高さh2が長手方向に沿って変化しているので、図5(b)に示すように、頂部で反射する光が画面左右方向へ主に拡散され、輝線の発生を効果的に低減することができる。
従って、本実施形態によれば、反射型スクリーンの表面で反射して天井側へ向かう映像光を大幅に低減し、天井への映像の映り込みを改善でき、かつ、輝線(ホットライン)等の発生を大幅に改善することができる。
また、本実施形態によれば、映像がぼけたり、コントラストが低下したりすることを大幅に低減でき、良好な映像を表示できる。
ここで、映像源側の表面形状等が異なる複数の測定例の表面光学層を用意し、これを備える反射型スクリーンにおける天井への映像の映り込みや、正面輝度、輝線(ホットライン)の有無等について評価した。
測定例1の表面光学層は、その映像源側の面に、等方的な拡散作用を有するマット形状を有している。即ち、測定例1の表面光学層は、前述の比較例の表面光学層15Cに相当する。
測定例2〜6の表面光学層は、その映像源側の面に単位プリズムが複数配列されて形成されており、その頂角θ1=155°、θ2=θ3=12.5°である。測定例2〜6の表面光学層は、その単位プリズム151の稜線の高さ変化の有無や、変化の周期等が異なる。
測定例2の表面光学層は、その映像源側の面に単位プリズムが複数配列されて形成されており、その高さh2は、単位プリズムの長手方向において一定である。即ち、測定例2の表面光学層は、前述の比較例の表面光学層15Dに相当する。
測定例3の表面光学層は、単位プリズム151の高さh2が、周期P=250μm、高さの差d=3μmで変化している。また、P/d=83.3である。
測定例4の表面光学層は、単位プリズム151の高さh2が、周期P=250μm、高さの差d=17μmで変化している。また、P/d=14.7である。
測定例5の表面光学層は、単位プリズム151の高さh2が、周期P=250μm、高さの差d=2μmで変化している。また、P/d=125である。
測定例6の表面光学層は、単位プリズム151の高さh2が、周期P=250μm、高さの差d=20μmで変化している。また、P/d=12.5である。
天井への映像の映り込みに関しては、天井照度で評価した。
図7は、天井への映像の映り込みを評価する評価方法を説明する図である。
図7に示すように、保護層11から基材層14までを備える反射型スクリーン10Aを壁面に配置した。反射型スクリーン10Aは、100インチサイズ(2233mm×1260mm)である。天井から反射型スクリーンまでの寸法D1=400mmである。
この反射型スクリーン10Aの映像源側表面の画面左右方向中心であって画面上下方向下端から、1100mmの位置に、各測定例の表面光学層(300mm×300mm、100μm厚のPET樹脂製を基材とし、約20μm厚の紫外線硬化型樹脂製の単位プリズム層又はマット層を形成)の中心が位置するように貼合し、映像源LS(短焦点プロジェクタ:三洋電機製PDG−DWL2500J)から白色光を照射する。このとき、映像源LSの映像光の投射口は、反射型スクリーン10Aの下端からの鉛直方向の距離D3=140mm、反射型スクリーン10Aのシート面(スクリーン面)に垂直な方向の距離D4=450mmである。また、反射型スクリーン10Aの幾何学的中心A2への映像光の入射角度は52°である。
測定した天井照度は、各測定例の表面光学層での天井への反射光の照度である。この天井照度は、天井面上であって、反射型スクリーン10Aの左右方向中央であり、反射型スクリーン10Aの表面からの距離D2=180mmの位置に照度計(ミノルタ製デジタル照度計T−1)を配置し、暗室環境下で、映像源LSから白色光を投射し、測定した。照度が95lx以下のものを良(○)とし、95lxより大きいものを不可(×)とした。
なお、各測定例の表面光学層が配置されていない領域からの反射光も天井に到達するが、その殆どが、照度計を配置した場所ではなく他の領域に到達し、照度計を配置した位置に到達する光量はごく少量であるので、測定への影響は問題ないものとした。
また、コントラストの測定は、明室環境下(画面中央となる点Aで100lx)で、各測定例の表面層を、正面方向から見てその中心が反射型スクリーン10Aの画面中央となる点A2に一致するようにそれぞれ配置し、映像光を映像源LSから投射し、反射型スクリーン10Aの画面左右方向中央であって各測定例の表面層の表面から映像源側にD8=3m、床からD7=1.04mの位置で、反射型スクリーン10Aの画面中央となる点A2を測定者Mが目視し、コントラストが低く映像が白っぽく見えるものを不可(×)とし、コントラストが高く良好な映像が視認できるものを良(○)として判定した。
さらに、輝線(ホットライン)に関しては、暗室環境下において、前述のコントラスト測定時と同様の位置に各測定の表面光学層を配置し、映像源LSから白色光を投射し、反射型スクリーン10Aの画面左右方向中央であって各測定例の表面光学層の表面から映像源側にD8=3m、床からD7=1.04mの位置で、測定者Mは、各表面光学層を目視し、輝線が観察されるものを不可(×)、輝線が観察されないものを良(○)として、評価した。
Figure 0006272013
表1に示すように、本実施形態の実施例に相当する測定例3,4の表面光学層を備える反射型スクリーンに関しては、天井への映像光の映り込みは十分低減されており、かつ、十分なコントラストや、輝線(ホットライン)の改善効果が得られた。
しかし、比較例に相当する測定例1,2,5,6の表面光学層を備える反射型スクリーンに関しては、天井への映像光の映り込みが著しかったり、コントラストが低下したりする等して、良好な映像の視認の妨げとなり、好ましくなかった。
以上のことから、本実施形態によれば、天井への映像光の映り込みを十分改善し、かつ、輝線を抑制し、明るく良好な映像を表示することができる。
(第2実施形態)
図8は、第2実施形態の反射型スクリーン20を説明する図である。
図8(a)は、反射型スクリーン20の図2と同様な断面の一部を拡大して示し、図8(b)は、図8(a)における反射型スクリーン20の表面光学層25の一部を拡大して示している。
第2実施形態の反射型スクリーン20は、表面光学層25の単位プリズム251の断面形状が不等辺三角形形状であり、θ3<θ2である点が第1実施形態の反射型スクリーン10とは異なる以外は、第1実施形態の反射型スクリーン10と同様の形態である。従って、前述の第1実施形態と同様の機能を果たす部分には、同一の符号又は末尾に同一の符号を付して、重複する説明を適宜省略する。
第2実施形態の反射型スクリーン20は、表面光学層25、基材層14、レンズ層13、反射層12、保護層11を備えている。
この第2実施形態の反射型スクリーン20は、前述の第1実施形態に示す映像表示システム1に使用可能である。
表面光学層25は、画面左右方向を長手方向とする略三角柱形状の単位プリズム251が、画面上下方向に複数配列されている。
この表面光学層25の単位プリズム251は、画面上下方向に平行であって厚み方向に平行な断面における断面形状が、不等辺三角形形状であり、反射型スクリーン20の使用状態において、頂点t3に対して画面上下方向下側に位置する面253、上側に位置する面252を有している。
この単位プリズム251において、θ1>90°、θ2>θ3となっている。
図8(b)に示すように、反射型スクリーン20の画面上方では、映像光L6は、単位プリズム251の下側の面253に対して単位プリズム151を有していない平面状の反射型スクリーンに入射する場合よりも小さい入射角度で入射することができる。従って、映像光L5は、面253から反射型スクリーン120内へ効率よく入射でき、反射型スクリーン20の表面で反射して天井側へ反射する光を大幅に抑制することができる。
また、照明光等の外光G3は、単位プリズム251の上側の面252に入射して、前述の外光G1,G2のように、着色層142で吸収されたり、単位レンズ131の非レンズ面133上に形成された保護層11に吸収されたり、反射層12で下方側へ反射されたりする。従って、観察者O側に到達する外光を大幅に抑制することができ、外光によるコントラストの低下を抑制することができる。
従って、本実施形態においても、天井への映像の映り込みを大幅に抑制でき、かつ、輝線を抑制し、明るく良好な映像を表示することができる。
また、本実施形態では、外光を効率よく反射型スクリーン20内へ入射させて内部の光吸収性を有する着色層や保護層11で吸収することができるので、コントラストをさらに向上させることができる。
なお、単位プリズム251は、配列方向に沿ってその形状(配列ピッチP1、角度θ1,θ2,θ3等)が変化する形態としてもよい。
(変形形態)
以上説明した各実施形態に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の範囲内である。
(1)反射型スクリーン10,20の厚み方向において、表面光学層15,25と反射層12との間に位置する層に関しては、所望する光学特性や使用される環境等に合わせて、適宜選択して設けることができる。
例えば、反射型スクリーン10,20は、反射型スクリーンとしての平面性を維持するために、光透過性を有するガラス基板や樹脂板等を設けてもよい。
また、例えば、反射型スクリーン10,20は、画面左右方向の拡散作用が、画面上下方向における拡散作用よりも大きい異方性拡散層等を備える形態としてもよい。
(2)単位プリズムは、略三角柱形状に限らず、例えば、略五角柱形状等の他の多角柱形状としてもよい。
(3)表面光学層15,25は、反射防止機能や防眩機能、紫外線吸収機能、防汚機能や帯電防止機能等を、適宜選択して備えるものとしてもよい。この場合、例えば、これらの機能を表面光学層15,25が備えてもよいし、これらの機能を有する層を表面光学層15,25と基材層14との間に別層として設けてもよいし、表面光学層15,25を形成する樹脂に、上述の機能を有するものを選択して形成してもよい。
(4)反射層12は、白色又は銀色系の塗料や、白色又は銀色系の顔料やビーズ等を含有する紫外線硬化型樹脂又は熱硬化性樹脂、銀やアルミニウム等の金属蒸着膜や金属箔等を粉砕した粒子や微小なフレークを含む塗料等を、スプレーコートや、ダイコート、スクリーン印刷、ワイピングによる溝充填等の各種塗布方法により塗布して硬化させることにより形成してもよい。
また、反射層12は、非レンズ面133上にも形成される形態としてもよい。この場合、反射層12は、単位レンズ131間の谷部を充填しその背面側の面が略平面状となる形態としてもよいし、単位レンズ131の凹凸形状に沿って所定の厚さで形成される形態としてもよいし、十分な反射特性を有しているならば、その厚さが均一でなくともよい。
(5)単位レンズ131は、その断面形状が、例えば、略台形形状であり、レンズ面132と非レンズ面133とが、スクリーン面に平行な不図示の頂面を挟んで対向する形態としてもよい。このとき、頂面は、映像光の反射に寄与しない領域に形成されることが好ましい。頂面上には、保護層11を形成してもよいし、反射層12を形成してもよい。
また、単位レンズ131は、図2等に示す断面において、レンズ面132及び非レンズ面133の一部が曲線状となっていてもよいし、レンズ面132及び非レンズ面133の少なくとも一方の面が、複数の面から構成される形態としてもよい。
(6)着色層142は、拡散材を含有していてもよい。また、基材層14を単層とし、拡散材と顔料や染料等の着色材とを共に含有する形態としてもよい。
また、光拡散層141と着色層142とは、それぞれ別体として成形され、不図示の粘着剤等により一体に接合されていてもよい。
(7)反射型スクリーン10,20は、例えば、支持板50を備えず、粘着材層等を介して壁面等に接合される形態としてもよいし、支持板50を裏面に接合した状態で壁面に固定されたり、フック等の支持部材で壁面に吊り下げされる形態等としてもよい。
また、反射型スクリーン10,20は、不使用時には巻き取って保管できる巻き取り可能な形態としてもよい。このような形態の場合には、支持板50等を設けず、反射型スクリーン10,20の背面側を、光を透過しにくい布製又は樹脂製の遮光幕や耐傷性を向上させる層等で被覆する形態としてもいよい。
(8)表面光学層15,25及びレンズ層13が、紫外線硬化型樹脂製であり、基材層14のそれぞれの面に紫外線成形法により一体に形成される例を示したが、これに限らず、例えば、熱可塑性樹脂製等であり、押出成形法や他の製法等により表面光学層15,25及びレンズ層13を形成してもよい。
(9)映像源LSは、鉛直方向において反射型スクリーン10,20より上方に位置し、映像光Lが反射型スクリーン10の上方から斜めに投射される形態としてもよい。このとき、反射型スクリーン10は、図2や図3,図8等に示す表面光学層15,25やレンズ層13の上下方向を反転させた形態とすればよい。
なお、本実施形態及び変形形態は、適宜組み合わせて用いることもできるが、詳細な説明は省略する。また、本発明は以上説明した実施形態等によって限定されることはない。
1 映像表示システム
10,20 反射型スクリーン
11 保護層
12 反射層
13 レンズ層
14 基材層
15,25 表面光学層
151,251 単位プリズム
LS 映像源

Claims (5)

  1. 映像源から投射された映像光を反射させて観察可能に表示する反射型スクリーンであって、
    映像光を反射する反射層と、
    該反射型スクリーンの厚み方向において前記反射層よりも映像源側に位置し、その映像源側の面に、映像源側に凸となる略多角柱形状の単位プリズムが複数配列された表面光学層と、
    を備え、
    前記単位プリズムの長手方向において、前記単位プリズムの高さは、規則的に、又は、不規則に変化しており、
    前記単位プリズムの長手方向における前記単位プリズムの高さは、長手方向において周期的に変化しており、その周期をP、前記単位プリズムの高さが最も高い点と最も低い点との差dとするとき、その比P/dが、
    14≦P/d≦84
    を満たすこと、
    を特徴とする反射型スクリーン。
  2. 映像源から投射された映像光を反射させて観察可能に表示する反射型スクリーンであって、
    映像光を反射する反射層と、
    該反射型スクリーンの厚み方向において前記反射層よりも映像源側に位置し、その映像源側の面に、映像源側に凸となる略多角柱形状の単位プリズムが複数配列された表面光学層と、
    を備え、
    前記単位プリズムの長手方向において、前記単位プリズムの高さは、規則的に、又は、不規則に変化しており、
    前記単位プリズムの長手方向における前記単位プリズムの高さは、長手方向において周期的に変化しており、その周期Pは、100μm以上、600μm以下であること、
    を特徴とする反射型スクリーン。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の反射型スクリーンにおいて、
    前記単位プリズムの高さは、その配列方向に平行な直線上において、隣接する前記単位プリズムの高さとは異なること、
    を特徴とする反射型スクリーン。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の反射型スクリーンにおいて、
    該反射型スクリーンの厚み方向において前記表面光学層よりも背面側に、レンズ面と非レンズ面とを有し背面側に凸となる単位レンズが複数配列されたフレネルレンズ形状を背面側に有するレンズ層を備え、
    前記反射層は、少なくとも前記単位レンズの前記レンズ面に形成されること、
    を特徴とする反射型スクリーン。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の反射型スクリーンと、
    前記反射型スクリーンに映像光を投射する映像源と、
    を備える映像表示システム。
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