ところで、バッテリシステムは、製造工程において発生する電池セルの寸法誤差が原因で、互いに積層される状態で、隣接する電池セルの電極端子の相対位置にずれが生ずる。隣接する電池セルは、正負の電極端子に金属板のバスバーを溶接し、あるいはネジ止めして固定するので、相対位置がずれるとバスバーを確実に安定して無理なく固定するのが難しくなる。たとえば、電極端子を設けている端子面とその反対側の底面との間の高さに寸法誤差のある電池セルが、底面を同一平面に積層されると、隣接する電池セルの端子面が同一平面に配置されない。隣接する電池セルの端子面を同一平面に配置できない電池積層ブロックは、隣接する電池セルの電極端子が相対的に上下に位置ずれする。上下に位置ずれする端子面の電極端子に、弾性変形しない厚い金属板のバスバーが固定されると、電極端子に無理な応力が作用して、電池セルを損傷する原因となる。
以上の弊害は、たとえば、各々の電池セルの端子面を同一平面に配置する構造で解消できる。端子面を同一平面に配置するバッテリシステムは、各々の電池セルの底面に弾性体を配置し、この弾性体で電池セルを弾性的に押圧すると共に、この弾性体で押圧される各々の電池セルの端子面を水平に配置しているジグに押し付けて実現できる。このバッテリシステムは、電池セルの端子面と対向するようにジグを配置して組み立てる必要がある。しかしながら、電池セルの端子面は、正負の極端子や、内圧が異常に高くなると開弁する圧力弁などを配置しているので、広い面積でジグを安定して押圧するのが難しい欠点がある。また、外装ケースをアルミニウムなどの金属製とする電池セルは、互いに直列に接続されて隣の電池セルとの間に電位差があるので、金属製のジグに直接に押圧するとジグを介して過大なショート電流が流れる弊害がある。
本発明は以上の欠点を解消することを目的に開発されたもので、本発明の大切な目的は、電池セルの端子面を同一平面に配置しながら簡単に能率よく組み立てできるバッテリシステムの製造方法とこの方法で製造されるバッテリシステムを提供することにある。
課題を解決するための手段及び発明の効果
本発明のバッテリシステムの製造方法は、正負の電極端子13を設けている端子面1Aを同一平面に配置してなる複数の電池セル1が絶縁スペーサ5を挟んで積層されて、電池セル1の電極端子13に固定してなるバスバー14で隣の電池セル1を電気接続してなる電池積層ブロック2と、端子面1Aの反対側に位置する電池積層ブロック2の底面に配置されて、電池セル1を端子面1Aに向かって弾性的に押圧してなる弾性押圧部19を有する弾性プレート9と、電池積層ブロック2の両端部にあって、電池セル1を積層方向に加圧して固定してなる一対のエンドプレート3と、一対のエンドプレート3に連結されて、エンドプレート3でもって複数の電池セル1を加圧状態に固定してなる結束具4とを備えるバッテリシステムを製造する方法であって、絶縁スペーサ5の製造工程において、絶縁スペーサ5には、電池セル1を嵌合して定位置に配置する外周カバー部21と、絶縁スペーサ5を定位置に配置して絶縁スペーサ5を介して電池セル1の端子面1Aを同一平面に配置する位置決め係止部27を電池積層ブロック2の両側面に配置して設け、絶縁スペーサ5と電池セル1とを積層して、電池セル1の端子面1Aを同一平面に配置する工程で、位置決め係止部27にジグ50を配置し、弾性押圧部19で絶縁スペーサ5又は電池セル1を端子面1Aの方向に押圧して、位置決め係止部27をジグ50に係止して定位置に配置される絶縁スペーサ5を介して電池セル1の端子面1Aを同一平面に配置し、電池セル1の端子面1Aを同一平面に配置する状態で、電池積層ブロック2の両端に配置するエンドプレート3に結束具4を連結する。
以上のバッテリシステムの製造方法は、電池セルの端子面を同一平面に配置しながら、簡単に能率よく組み立てできる特徴がある。それは、以上の製造方法が、弾性プレートの弾性押圧部で電池セルを対向面に向かって押圧すると共に、電池セルを定位置に連結している絶縁スペーサに位置決め係止部を設けて、この位置決め係止部をジグに押圧することで、絶縁スペーサを介して電池セルの対向面を同一平面に配置するからである。以上のバッテリシステムの製造方法は、電池セルを直接にジグに押圧して対向面を同一平面に配置するのではない。電池セルは、これを定位置に連結してなる絶縁スペーサを介して対向面を同一平面に配置する。このことを実現するために、絶縁スペーサは電池積層ブロックの両側面をカバーする外周カバー部の側面カバー部に位置決め係止部を設けている。この構造は、電池積層ブロックの両側面に位置決め係止部が配置されるので、電池積層ブロックの両側にジグを配置し、このジグに位置決め係止部を弾性押圧部で押し付けて、電池セルの端子面を同一平面に配置できる。さらに、この方法は、絶縁スペーサを介して電池セルの端子面を同一平面に配置するので、ジグには金属バーを使用できる。ジグが電池セルに接触して電池セルをショートしないからである。このため、強固で変形しない金属製のジグで電池セルの端子面を同一平面に配置できる。
本発明のバッテリシステムの製造方法は、絶縁スペーサ5の外周カバー部21に、電池セル1の両側に配置される側面カバー部23と、電池セル1の端子面1Aをカバーする端面カバー部22を設けて、この端面カバー部22の内側面を端子面1Aとの対向面として、端面カバー部22の外側面を位置決め係止部27とすることができる。
以上の製造方法は、電池セルの端子面の上に外周カバー部の端面カバー部を配置し、この端面カバー部の外側を位置決め係止部とするので、ジグが端面カバー部を介して電池セルの端子面を同一平面とする。すなわち、絶縁スペーサの端面カバー部を端子面とジグとの間に配置して、端子面を同一平面と配置するので、弾性押圧部の押圧力で電池セルを介して端面カバー部を押圧しても、これが変形せず、位置決め係止部でもって、電池セルの端子面を安定して確実に同一平面に配置できる。また、端面カバー部を薄くしても変形することなく、薄い端面カバー部で電池セルの端子面を同一平面に配置できる。
本発明のバッテリシステムの製造方法は、一対のエンドプレート3に結束具4を連結して、結束具4でもって電池積層ブロック2を電池セル1の積層方向に加圧状態で固定した後、電池セル1の電極端子13にバスバー14を固定することができる。
以上のバッテリシステムの製造方法は、電池セルの端子面を同一平面に配置して、バスバーを電極端子に固定するので、電極端子とバスバーに無理な力が作用しない。それは、バスバーを固定する電極端子を定位置に配置して、バスバーを固定し、また、バスバーを固定する状態でこれを固定している電極端子の相対位置がずれないからである。
本発明のバッテリシステムの製造方法は、位置決め係止部27から離してこれと平行に延びるカバー壁28を設けて、位置決め係止部27とカバー壁28との間を係止溝29とし、この係止溝29にジグ50を配置して、位置決め係止部27をジグ50で同一平面に配置することができる。
以上のバッテリシステムの製造方法は、絶縁スペーサに係止溝を設けて、係止溝の片側面の内面を位置決め係止部とするので、係止溝にジグを案内して、絶縁スペーサの係止溝幅方向の位置ずれを阻止して、電池セルの端子面を同一平面に配置できる。すなわち、絶縁スペーサを位置ずれしない状態に保持して仮り止めして、電池セルを能率よく積層し、端子面を同一平面として組み立てできる。
本発明のバッテリシステムの製造方法は、結束具4に、係止溝29に案内される嵌合部4Aを設けて、嵌合部4Aを係止溝29に挿入して結束具4をエンドプレート3に連結することができる。この製造方法は、片面を位置決め係止部とする係止溝に結束具の嵌合部を案内してエンドプレートに固定するので、結束具の嵌合部で、電池セルの端子面を同一平面に保持できる。このため、結束具をエンドプレートに固定して、エンドプレートで電池セルと絶縁スペーサとを積層状態に固定する状態で、電池セルの端子面の相対的な位置ずれを防止できる。したがって、端子面を同一平面とする電池セルが、使用状態において振動などで位置ずれして、バスバーや電極端子に無理な力が作用するのを確実に阻止できる。
本発明のバッテリシステムの製造方法は、弾性押圧部19が外周カバー部21を押圧して、位置決め係止部27をジグ50で同一平面に配置することができる。この製造方法は、弾性押圧部が外周カバー部を押圧して、位置決め係止部をジグで同一平面に配置するので、弾性押圧部を設けている弾性プレートを弾性金属板としても、これが隣接する電池セルを短絡することがない。したがって、弾性押圧部を金属板の弾性アームとして、弾性プレートを安価に多量生産でき、さらに、経時的に弾性アームの弾性力が低下するのを防止できる特徴も実現する。
本発明のバッテリシステムは、端子面1Aに正負の電極端子13を設けてなる複数の電池セル1が絶縁スペーサ5を間に挟んで積層されて、各々の電池セル1の電極端子13に固定してなるバスバー14を介して各々の電池セル1を電気接続してなる電池積層ブロック2と、電池積層ブロック2の底面に配置されて、電池セル1を底面1Bから端子面1Aに向かって弾性的に押圧してなる弾性押圧部19を有する弾性プレート9と、電池積層ブロック2の積層方向の両端部であって、電池セル1を積層方向に加圧して固定してなる一対のエンドプレート3と、一対のエンドプレート3に連結されて、複数の電池セル1を加圧状態で固定してなる結束具4とを備える。さらに、絶縁スペーサ5は、電池積層ブロック2を嵌合して定位置に配置し、かつ電池積層ブロック2の両側面をカバーする外周カバー部21と、絶縁スペーサ5を定位置に配置して、絶縁スペーサ5を介して電池セル1の端子面1Aを同一平面に配置する位置決め係止部27を電池積層ブロック2の両側面に設けている。
以上のバッテリシステムは、電池セルの端子面を同一平面に配置しながら、簡単に能率よく組み立てできる特徴がある。それは、以上のバッテリシステムが、弾性プレートの弾性押圧部で電池セルを対向面に向かって押圧しながら、電池セルを定位置に連結している絶縁スペーサに、電池積層ブロックを嵌合して定位置に配置し、かつ電池ブロックの両側面をカバーする外周カバー部と、絶縁スペーサを定位置に配置して、絶縁スペーサを介して電池セルの端子面を同一平面に配置する位置決め係止部を電池ブロックの両側面に設けているからである。とくに、このバッテリシステムは、電池セルを定位置に連結している絶縁スペーサを、電池積層ブロックの両側面に設けている位置決め係止部で定位置に配置して、この絶縁スペーサを介して電池セルの対向面を同一平面に配置するので、位置決め係止部に金属製のバーを接触しても、電池セルをショートすることなく、電池セルの端子面を同一平面に配置できる。
本発明のバッテリシステムは、絶縁スペーサ5の外周カバー部21に、電池セル1の端子面1Aをカバーする端面カバー部22を設けて、端面カバー部22の内側面を端子面1Aとの対向面として、外側面を位置決め係止部27とすることができる。
以上のバッテリシステムは、電池セルの端子面に配置される外周カバー部に端面カバー部を設けて、この端面カバー部の外側面を位置決め係止部とするので、ジグで位置決め係止部を押圧する状態で、端面カバー部の変形、すなわち位置決め係止部の位置ずれを防止できる。それは、端面カバー部が、ジグと端子面に挟まれて電池セルの端子面を同一平面に配置するからである。
本発明のバッテリシステムは、絶縁スペーサ5に、位置決め係止部27から離してこれと平行に延びるカバー壁28を設けて、位置決め係止部27とカバー壁28との間を係止溝29とする。このバッテリシステムは、絶縁スペーサに係止溝を設けて、係止溝の片側の内面を位置決め係止部とするので、係止溝にジグを案内して、係止溝の幅方向に絶縁スペーサが位置ずれするのを阻止できる。このため、絶縁スペーサを位置ずれしない状態に保持して、電池セルの端子面を同一平面に配置できる。すなわち、絶縁スペーサの位置ずれを阻止しながらこれを仮り止めして、電池セルを能率よく積層して、端子面を同一平面に配置して組み立てできる。
本発明のバッテリシステムは、結束具4に、係止溝29に案内される嵌合部4Aを設け、この嵌合部4Aを係止溝29に挿入して結束具4をエンドプレート3に連結することができる。このバッテリシステムは、結束具の嵌合部を絶縁スペーサの係止溝に挿入して、結束具をエンドプレートに連結する。このバッテリシステムは、片面を位置決め係止部とする係止溝に結束具の嵌合部を案内してエンドプレートに固定するので、結束具の嵌合部で、電池セルの端子面を同一平面に保持して電池セルを積層状態に固定できる。このため、結束具をエンドプレートに固定する状態で、エンドプレートで電池セルと絶縁スペーサとを積層状態に固定して、電池セルの端子面の相対的な位置ずれを防止できる。したがって、端子面を同一平面とするように積層された電池セルは、使用状態において振動などで位置ずれすることがなく、長期間にわたって、バスバーや電極端子に無理な力が作用するのを確実に阻止できる。
本発明のバッテリシステムは、弾性押圧部19でもって絶縁スペーサ5に設けた外周カバー部21を押圧して、端子面1Aを同一平面に配置する。このバッテリシステムは、弾性押圧部が絶縁スペーサの外周カバー部を押圧して、電池セルの端子面を同一平面に配置するので、弾性押圧部を設けている弾性プレートを弾性金属板としても、これが隣接する電池セルを短絡することがない。したがって、弾性押圧部を金属板の弾性アームとして、弾性プレートを安価に多量生産でき、さらに、経時的に弾性アームの弾性力が低下するのを防止できる特徴も実現する。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施の形態は、本発明の技術思想を具体化するためのバッテリシステムの製造方法とこの方法で製造されるバッテリシステムを例示するものであって、本発明はバッテリシステムの製造方法とバッテリシステムを以下のものに特定しない。さらに、この明細書は、特許請求の範囲に示される部材を、実施の形態の部材に特定するものでは決してない。
図1ないし図5に示すバッテリシステム100は、複数の電池セル1を積層している電池積層ブロック2と、この電池積層ブロック2の積層方向の両端部に配置している一対のエンドプレート3と、電池積層ブロック2の底面に配置している弾性プレート9と、両端部を一対のエンドプレート3に連結して、電池積層ブロック2の電池セル1を積層方向に加圧状態で固定して、電池積層ブロック2の下に弾性プレート9を配置している結束具4とを備えている。
電池セル1は、図6に示すように、厚さに比べて幅が広い、対向するフラット面1Cを四角形とする角形電池で、厚さ方向に積層されて電池積層ブロック2としている。電池セル1は、電池ケース10を金属ケースとする非水系電解液電池である。非水系電解液電池である電池セル1は、リチウムイオン二次電池である。ただし、電池セルは、ニッケル水素電池やニッケルカドミウム電池等の他の全ての二次電池とすることもできる。図の電池セル1は、外形を四角形とする電池で、両面を対向するように積層して電池積層ブロック2としている。
電池セル1は、対向するフラット面1Cの外形を四角形とする金属製の電池ケース10に、電極体(図示せず)を収納して電解液を充填している。金属ケースからなる電池ケース10は、アルミニウムやアルミニウム合金で製造することができる。電池ケース10は、底を閉塞する筒状に金属板をプレス加工している外装缶10Aと、この外装缶10Aの開口部を気密に閉塞している封口板10Bとを備えている。封口板10Bは平面状の金属板で、その外形を外装缶10Aの開口部の内形としている。封口板10Bは、外装缶10Aの開口部の内側に隙間なく挿入され、外装缶10Aの内面との間にレーザーを照射して外装缶10Aに溶接される。
電池セル1は、封口板10Bの両端部に正負の電極端子13を固定して、封口板10Bを端子面1Aとして、端子面1Aの反対側の面、図6において電池セル1の下面を底面1Bとしている。さらに、封口板10Bは、正負の電極端子13の中間にはガス排出口12を設けている。ガス排出口12の内側には、所定の内圧で開弁する排出弁11を設けている。電池積層ブロック2は、複数の電池セル1を、端子面1Aを同一平面に位置する姿勢で積層している。
電池積層ブロック2は、隣接する電池セル1の正負の電極端子13に金属板のバスバー14を固定して、バスバー14で電池セル1を互いに直列に接続している。ただし、電池積層ブロックは、電池セルを直列及び/又は並列に接続することもできる。隣接する電池セルを互いに直列に接続するバッテリシステムは、出力電圧を高くして出力を大きくでき、隣接する電池セルを並列に接続して、充放電の電流を大きくできる。図6の電池積層ブロック2は、電池セル1の電極端子13に、直線状のバスバー14Aと、L字状のバスバー14Bを溶接して固定している。直線状のバスバー14AとL字状のバスバー14Bは、先端を互いに積層し、積層部に貫通孔14aを設けて、貫通孔14aに止ネジ15を挿通し、止ネジ15にナット16をねじ込んで、バスバー14を互いに固定している。
図6に示す電池積層ブロック2は、複数の電池セル1の間に絶縁スペーサ5を挟んで積層している。図の電池積層ブロック2は、互いに隣接する電池セル1同士を逆向きに並べており、その両側において隣接する電極端子13同士をバスバー14で連結して、隣り合う2個の電池セル1を直列に接続して、すべての電池セル1を直列に接続している。ただ、本発明は、電池積層ブロックを構成する電池セルの個数とその接続状態を特定しない。
絶縁スペーサ5は、隣接する電池セル1の間に挟まれて電位差のある電池セル1を絶縁する。絶縁スペーサは絶縁材のプラスチックを成形して製作される。さらに、図6に示す絶縁スペーサ5は、隣接する電池セル1のフラット面1Cに接触するように配置されて、電池セル1の間に挟まれるプレート部20と、電池セル1の外周面の外側に配置されて電池セル1を嵌合して定位置に連結する外周カバー部21と、電池積層ブロック2の両側面にあって、ここにジグを係止して、各々の絶縁スペーサ5を定位置に並べて配置する位置決め係止部27を設けている。
図3ないし図6の絶縁スペーサ5は、プレート部20の四隅、すなわち上部及び下部の両側に外周カバー部21を設けて、電池セル1の四隅を外周カバー部21の内側に配置して、すなわち電池セル1を外周カバー部21の内側に嵌合して、絶縁スペーサ5の定位置に電池セル1を配置する。外周カバー部21は、電池セル1の両側であって電池積層ブロック2の両側面に配置される側面カバー部23と、電池セル1の端子面1Aと底面1Bをカバーする端面カバー部22を設けている。電池セル1の端子面1Aをカバーする端子側の端面カバー部22は、図4の拡大断面図に示すように、内側を端子面1Aとの対向面として、外側を位置決め係止部27として、ここをジグに係止する。電池セル1の底面1Bをカバーする底面の端面カバー部22は、図5の拡大断面図に示すように、内面を電池セル1の底面1Bとの対向面として、外側を弾性プレート9の弾性押圧部19で押圧している。底面の端面カバー部22は、弾性プレート9の弾性押圧部19で押圧されて、電池セル1の底面1Bに密着される。
以上の外周カバー部21は、電池セル1の側面をカバーする側面カバー部23に直角に端面カバー部22を連結する形状として、側面カバー部23と端面カバー部22の内側に電池セル1のコーナー部を配置して、電池セル1を定位置に配置する。さらに、端面カバー部22の外側面、図において上面を位置決め係止部27として、電池セル1を定位置に配置する端面カバー部22の外側面を位置決め係止部27に併用する。この絶縁スペーサ5は、電池セル1を定位置に嵌合して連結する外周カバー部21に位置決め係止部27を設けるので、全体を簡単な形状としながら、電池セル1を定位置に配置し、また、各々の絶縁スペーサ5を同一平面に配置できる。ただ、絶縁スペーサは、位置決め係止部を必ずしも外周カバー部に設ける必要はない。たとえば、上下の端面カバー部の中間であって、プレート部の両側から外側に突出するようにリブを設けて、リブで位置決め係止部を設けることもできる。
各々の絶縁スペーサ5は、位置決め係止部27をジグに押し付けて、同一平面に配置される。すなわち、絶縁スペーサ5と電池セル1とを積層して、電池セル1の端子面1Aを同一平面に配置する工程において、位置決め係止部27にジグを配置し、弾性押圧部19で絶縁スペーサ5又は電池セル1を端子面1Aの方向に押圧して、位置決め係止部27をジグに係止して、絶縁スペーサ5は同一平面に配置される。同一平面に配置される絶縁スペーサ5は、これに嵌合して定位置に連結している電池セル1の端子面1Aを同一平面に配置する。図のバッテリシステム100は、電池積層ブロック2の底面に弾性プレート9を配置して、弾性プレート9の弾性押圧部19が絶縁スペーサ5を端子面1Aに向かって押圧している。押圧される絶縁スペーサ5は、位置決め係止部27をジグの表面に押し付けて、同一平面に配置する。図の電池積層ブロック2は、底面に絶縁スペーサ5の外周カバー部21を配置するので、弾性押圧部19は、絶縁スペーサ5の外周カバー部21を押し上げて、位置決め係止部27をジグに押し付けて同一平面に配置する。ただ、弾性押圧部が電池セルを端子面に向かって押圧し、押圧される電池セルを介して絶縁スペーサを押圧して、位置決め係止部をジグに押し付けて、同一平面に配置することもできる。
さらに、図3と図4の絶縁スペーサ5は、位置決め係止部27から離して、これと平行に延びるカバー壁28を設けて、位置決め係止部27とカバー壁28との間を係止溝29としている。この絶縁スペーサ5は、端子側の端面カバー部22の内側に垂直壁24を一体的に成形して設け、さらに、この垂直壁24に連結して、端面カバー部22から離してカバー壁28を一体的に成形して設けて、端面カバー部22とカバー壁28との間を係止溝29としている。この絶縁スペーサ5は、係止溝29にジグを配置して、位置決め係止部27をジグで同一平面に配置できる。係止溝29は、絶縁スペーサ5と電池セル1を積層して、絶縁スペーサ5の位置決め係止部27を同一平面に配置し、かつ電池セル1の端子面1Aを同一平面に配置する工程では、ここにジグを配置する。位置決め係止部27を係止溝29の内側に配置する構造は、電池積層ブロック2の両側にジグを配置して、このジグに絶縁スペーサ5の係止溝29を案内して積層できるので、電池セル1を簡単かつ容易に、ジグから外れないように積層できる特徴がある。
さらに、以上の絶縁スペーサ5は、図4に示すように、エンドプレート3に連結する結束具4の嵌合部4Aを係止溝29に案内して、結束具4をエンドプレート3に固定する。このバッテリシステムは、結束具4の嵌合部4Aと電池セル1の端子面1Aとの間に端子側の端面カバー部22を配置する。結束具4の嵌合部4Aは、端子側の端面カバー部22を介して電池セル1の端子面1Aを同一平面に配置し、かつ、この状態に保持する。このバッテリシステム100は、結束具4をエンドプレート3に固定する状態、すなわち組み立て状態において、電池セル1の端子面1Aの位置ずれを嵌合部4Aで阻止できる特徴がある。それは、係止溝29に案内される嵌合部4Aが位置決め係止部27に接触して、絶縁スペーサ5の位置ずれを阻止するからである。
さらに、図6に示す絶縁スペーサ5は、電池セル1を効果的に冷却するために、電池セル1との間に挟着されるプレート部20に、空気などの冷却気体を通過させる冷却隙間26を設けている。図6に示す絶縁スペーサ5のプレート部20は、電池セル1との対向面に、両側縁まで延びる溝25を設けて、電池セル1との間に冷却隙間26を設けている。図の絶縁スペーサ5は、複数の溝25を、互いに平行に所定の間隔で設けている。図のプレート部20は、両面に溝25を設けており、互いに隣接する電池セル1と絶縁スペーサ5との間に冷却隙間26を設けている。この構造は、プレート部20の両側に形成される冷却隙間26で、両側の電池セル1を効果的に冷却できる特長がある。ただ、絶縁スペーサは、片面にのみ溝を設けて、電池セルと絶縁スペーサとの間に冷却隙間を設けることもできる。図の冷却隙間26は、電池積層ブロック2の左右に開口するように水平方向に設けている。冷却隙間26に強制送風される空気は、電池セル1の外装缶10Aを直接に効率よく冷却する。この構造は、電池セル1の熱暴走を有効に阻止しながら、電池セル1を効率よく冷却できる特徴がある。
以上の絶縁スペーサ5は、電池セル1との間に冷却隙間26を設けて、この冷却隙間26に冷却用の空気などの冷却気体を強制的に送風して、電池セル1を冷却できる。ただ、絶縁スペーサは、必ずしも電池セルとの間に冷却隙間を設ける必要はなく、図7に示すように、電池積層ブロック2の底面に積層される弾性プレート9を冷却プレート30に熱結合状態に連結する構造とすることもできる。このバッテリシステム200は、冷却プレート30を冷却し、冷却プレート30で弾性プレート9を冷却して、弾性プレート9を介して電池セル1を冷却することができる。冷却プレート30は、表面に放熱フィン(図示せず)を設けて冷却し、あるいは、内部に冷却用の冷媒や冷却液を循環させて強制的に冷却できる。
電池セル1は、底面側の端面カバー部22を介して、弾性押圧部19である弾性アーム19Aで端子面1Aに向かって押圧される。底面側の端面カバー部22は、内面を電池セル1の底面1Bに密着させて、外側面を弾性アーム19Aに押圧される状態としている。弾性アーム19Aは、底面側の端面カバー部22を介して絶縁スペーサ5を押圧して、絶縁スペーサ5の位置決め係止部27を同一平面に配置して、電池セル1の端子面1Aを同一平面に配置する。
弾性プレート9は、電池積層ブロック2の底面、すなわち電池セル1の底面1Bに配置されて、各々の電池セル1を底面1Bから端子面1Aに向かって弾性的に押圧する弾性押圧部19を有する。図3と図8の弾性プレート9は弾性変形できるステンレス等の金属板を裁断し、また、プレス加工して、複数の弾性アーム19Aを弾性押圧部19として一体構造に設けている。さらに、図3と図8の弾性プレート9は、電池セル1の底面1Bの長手方向に延びる一対の弾性アーム19Aを設けている。一対の弾性アーム19Aは弾性プレート9の両側部で弾性プレート9に連結されて、弾性プレート9の両側部から中央部に向かって延びるように設けている。図の弾性プレート9は、電池積層ブロック2の底面の外形に沿う矩形状の外周枠部9Aを備えており、この外周枠部9Aの両側部から内側に延びる複数の弾性アーム19Aを一体的に設けている。弾性アーム19Aは、先端に向かって、電池セル1の底面1Bに向かって突出する形状に折曲加工されている。弾性プレート9の両側部に設けている一対の弾性アーム19Aは、ひとつの電池セル1の底面1Bを押圧する。したがって、隣接する弾性アーム19Aの間隔は、積層している電池セル1の間隔に等しくして、弾性プレート9の両側部に複数の弾性アーム19Aを設けている。
さらに、図3と図8に示す弾性プレート9は、外周枠部9Aの両側縁に沿って補強リブ9Bを設けている。図の弾性プレート9は、外周枠部9Aの両側縁部を上方に向かって折曲して補強リブ9Bを設けている。この弾性プレート9は、両側縁に設けた補強リブ9Bによって、外周枠部9Aの両側部の剛性を高めることができる。この構造の弾性プレート9は、バッテリシステムの組み立て工程において、両側部を押圧して弾性押圧部19を弾性変形させる状態で、外周枠部9Aの両側部を変形させることなく押圧できる特徴がある。さらに、図の弾性プレート9は、外周枠部9Aの両側縁に設けた補強リブ9Bの内面が電池積層ブロック2の下側コーナー部の外側面に当接する構造としている。この弾性プレート9は、電池積層ブロック2の底面に対して、両側の補強リブ9Bで左右方向の位置を位置決めしながら定位置に配置できる特徴がある。
エンドプレート3は、結束具4に連結されて、電池積層ブロック2を両端面から加圧して、電池セル1を積層方向に加圧状態に固定する。エンドプレート3の外形は、電池セル1の外形にほぼ等しく、あるいはこれよりもわずかに大きく、四隅部に結束具4を連結して、電池積層ブロック2を加圧状態に固定して変形しない四角形の板状である。このエンドプレート3は、四隅部に結束具4を連結して、電池セル1の表面に面接触状態に密着し、電池セル1を均一な圧力で加圧状態に固定する。バッテリシステムは、電池積層ブロック2の両端部にエンドプレート3を配置し、両端のエンドプレート3をプレス機(図示せず)で加圧して、電池セル1を積層方向に加圧する状態に保持し、この状態でエンドプレート3に結束具4を固定して、電池積層ブロック2を所定の締め付け圧に保持して固定する。エンドプレート3が結束具4に連結された後、プレス機の加圧状態は解除される。
結束具4は、図1と図2に示すように、電池積層ブロック2の両端のエンドプレート3に連結されて、複数の電池セル1を積層方向に加圧状態で固定する。結束具4は金属板をプレス加工して製作される。この結束具4は、図9に示すように、電池積層ブロック2の側面に配置される側面プレート4Xと、この側面プレート4Xの両端部にあって、エンドプレート3の外側面に配置されるL字状固定部4Cとを備え、L字状固定部4Cは止ネジ18を介してエンドプレート3の外側端面に固定される。
さらに、結束具4は、絶縁スペーサ5の係止溝29に案内される嵌合部4Aと、弾性プレート9の外側に配置される係止部4Bとを有する。底面1Bに弾性プレート9を積層している電池積層ブロック2は、嵌合部4Aと係止部4Bの間に配置される。結束具4は、図において、側面プレート4Xの上縁を内側に直角に折曲して嵌合部4Aを設け、下縁を内側に直角に折曲して係止部4Bを設けている。さらに、側面プレート4Xは、外周縁部を除く内部に切除部4Dを設けて軽量化している。図9の側面プレート4Xは、外周縁部にある四角形の枠フレーム4Eを連結バー4Fで縦横に連結して、枠フレーム4Eを補強している。
嵌合部4Aは、内面を平面状とし、絶縁スペーサ5の係止溝29に案内され、位置決め係止部27に接触して、絶縁スペーサ5を介して各々の電池セル1の端子面1Aを同一平面に配置する。図3のバッテリシステム100は、電池セル1の端子面1Aに絶縁スペーサ5の端面カバー部22を配置して、端面カバー部22の外側を位置決め係止部27とする。したがって、このバッテリシステム100は、端子面1Aと嵌合部4Aとの間に絶縁スペーサ5の端面カバー部22が挟まれるように配置される。電池セル1の端子面1Aは、端面カバー部22を介して嵌合部4Aに押し付けられて同一平面に配置される。
係止部4Bは弾性プレート9の外側、図3において弾性プレート9の下にあって、弾性プレート9を押し上げて、弾性プレート9の弾性押圧部19を押し潰すように弾性変形させる状態に保持する。係止部4Bで電池積層ブロック2の底面に押し付けられている弾性プレート9は、弾性変形する弾性押圧部19の復元力で、絶縁スペーサ5を押圧して、絶縁スペーサ5の位置決め係止部27を同一平面に配置して、電池セル1の端子面1Aを同一平面に配置する。図3のバッテリシステム100は、弾性プレート9と電池セル1の底面1Bとの間に絶縁スペーサ5の端面カバー部22を配置する。したがって、弾性押圧部19は端面カバー部22を介して絶縁スペーサ5を押圧し、絶縁スペーサ5を介して電池セル1端子面1Aを同一平面に配置する。
嵌合部4Aと係止部4Bの内側間隔は、底面1Bに弾性プレート9を配置する電池積層ブロック2を配置して、弾性プレート9の弾性押圧部19を押し潰して弾性変形させる寸法とする。嵌合部4A及び係止部4Bと電池セル1との間に、絶縁スペーサ5の外周カバー部21を配置するバッテリシステムは、嵌合部4Aと係止部4Bの内側間隔を、上下に絶縁スペーサ5の外周カバー部21を積層して底面1Bに弾性プレート9を配置する電池積層ブロック2を配置して、弾性プレート9の弾性押圧部19を押し潰して弾性変形させる寸法とする。
さらに、結束具4は、図9に示すように、弾性プレート9と電池積層ブロック2を嵌合部4Aと係止部4Bの間に挿通するとき、弾性押圧部19を押し潰し状態に保持する加圧ジグを案内するための切り欠き4aを、嵌合部4Aと係止部4Bの両方に設けている。図の結束具4は、嵌合部4Aと係止部4Bの両方に切り欠き4aを設けているが、必ずしも嵌合部と係止部の両方に切り欠きを設ける必要はなく、嵌合部と係止部の一方に切り欠きを設けることもできる。それは、加圧ジグで電池積層ブロックを押圧し、あるいは弾性プレートを押圧して弾性押圧部を押し潰す状態に保持して、この加圧ジグに切り欠きを案内しながら弾性プレートを積層している電池積層ブロックを嵌合部と係止部の間に挿通できるからである。
さらに、図9の結束具4は、切り欠き4aを、嵌合部4Aと係止部4Bの両端部に設けている。嵌合部4Aの切り欠き4aには、絶縁スペーサ5の端子側の端面カバー部22を介して電池積層ブロック2を押圧して弾性プレート9の弾性押圧部19を押し潰す加圧ジグが案内される。係止部4Bの切り欠き4aには、弾性プレート9を押圧して弾性押圧部19を押し潰す加圧ジグが案内される。加圧ジグで押し潰された弾性押圧部19は、絶縁スペーサ5の底面側の端面カバー部22を介して電池積層ブロック2を押圧する。
以上の結束具4は、電池積層ブロック2の両端に積層しているエンドスペーサ5’を加圧ジグで押圧する位置に切り欠き4aを設けている。このエンドスペーサ5’は、電池積層ブロック2の両端部に積層している最端積層電池セル1’とエンドプレート3との間に挟まれるように配置される。
両端部に切り欠き4aを設けている結束具4は、固定部4Cをエンドプレート3の外側に固定する状態で、両端部の切り欠き4aでもって、側面プレート4Xのコーナー部に集中する応力を分散して、側面プレート4Xの損傷を防止できる。図9の結束具4は、嵌合部4Aと係止部4Bの両端部の両方に切り欠き4aを設けているので、側面プレート4Xの上下のコーナー部に集中する応力を分散して、側面プレート4Xの四隅の損傷を防止できる特徴がある。
さらに、図9の結束具4は、L字状固定部4Cと、嵌合部4A及び係止部4Bとの間に切り離し隙間4bを設けている。この形状の結束具4は、金属板をプレス加工して結束具4を安価に多量生産でき、さらに、嵌合部4Aと係止部4Bに設けた切り欠き4aと、切り離し隙間4bの両方でもって、側面プレート4Xの四隅のコーナー部に作用する応力集中をより効果的に防止して分散して、この部分の損傷をさらに効果的に防止できる特徴がある。
以上のバッテリシステム100は、以下の工程で組み立てられる。
(1)水平姿勢に配置する弾性プレート9の上に、電池セル1と絶縁スペーサ5とを交互に積層して電池積層ブロック2とする。図10の(a)に示すように、電池積層ブロック2の両側に配置される絶縁スペーサ5の係止溝29にジグ50を案内し、このジグ50を位置決め係止部27に押し付ける。ジグ50は、弾性プレート9の弾性アーム19Aを押し潰す方向に絶縁スペーサ5を押圧する。押し潰された弾性アーム19Aは、絶縁スペーサ5の位置決め係止部27をジグ50に押し付ける。この状態で、絶縁スペーサ5の位置決め係止部27はジグ50で同一平面に配置される。同一平面に配置される絶縁スペーサ5は、これに連結している電池セル1の端子面1Aを同一平面に配置する。
(2)ジグ50が電池セル1端子面1Aを同一平面に配置する状態に保持して、電池積層ブロック2の両端にエンドプレート3を配置し、エンドプレート3で電池積層ブロック2を積層方向に加圧して、絶縁スペーサ5と電池セル1とを摩擦抵抗で相対移動しない状態に固定して、ジグ50を係止溝29から外す。エンドプレート3は、電池積層ブロック2を加圧するために、シリンダ(図示せず)などで押圧される。
(3)図10の(b)に示すように、電池積層ブロック2の底に積層している弾性プレート9を、結束具4の係止部4Bに係止する状態で、嵌合部4Aの両端に設けている切り欠き4aが案内される位置において、加圧ジグで電池積層ブロック2、正確には絶縁スペーサ5の端子側の端面カバー部22を押圧して(図において矢印Aで表示)、電池積層ブロック2を押し下げ、弾性プレート9の弾性押圧部19である弾性アーム19Aを押し潰す。この状態で、結束具4の嵌合部4Aを絶縁スペーサ5の係止溝29に挿入する。嵌合部4Aが係止溝29に挿入されるとき、加圧ジグは嵌合部4Aの切り欠き4aに案内される。すなわち、加圧ジグで電池積層ブロック2を押圧して弾性アーム19Aを押し潰す状態として、嵌合部4Aを係止溝29に挿入する。電池積層ブロック2と弾性プレート9が、結束具4の嵌合部4Aと係止部4Bとの間に挿入されたバッテリシステム100は、押し潰し状態の弾性アーム19Aが絶縁スペーサ5を弾性的に押圧して、絶縁スペーサ5の位置決め係止部27を嵌合部4Aに押圧して、電池セル1の端子面1Aを同一平面に配置する。組み立てられたバッテリシステム100は、エンドプレート3で電池セル1を加圧状態に保持して、電池セル1と絶縁スペーサ5の相対移動を摩擦抵抗で防止している。さらに、以上のバッテリシステム100は、弾性アーム19Aが位置決め係止部27を嵌合部4Aに弾性的に押圧する状態に保持するので、バッテリシステム100の振動等により電池セル1が相対移動する状態となっても、電池セル1の端子面1Aは同一平面に配置される。
以上の方法は、嵌合部4Aの切り欠き4aが案内される位置において、加圧ジグで電池積層ブロック2を押圧して弾性アーム19Aを押し潰すが、係止部4Bの切り欠き4aが案内される位置において、加圧ジグで弾性プレート9を押圧して、弾性アーム19Aを押し潰すこともできる。この方法は、図11の(b)で示すように、電池積層ブロック2の係止溝29に結束具4の嵌合部4Aに係止する状態で、係止部4Bの切り欠き4aが案内される位置において、加圧ジグで弾性プレート9を押圧し(図において矢印Bで表示)、弾性プレート9を電池積層ブロック2に押し付けて、弾性プレート9の弾性押圧部19である弾性アーム19Aを押し潰す状態に保持する。この状態で、電池積層ブロック2と弾性プレート9を係止部4Bの内側に挿入する。弾性プレート9を係止部4Bの内側に挿入する状態で、弾性プレート9を押圧している加圧ジグは係止部4Bの切り欠き4aに案内される。したがって、加圧ジグで弾性プレート9を押圧しながら、電池積層ブロック2と弾性プレート9を係止部4Bの内側に挿入できる。
(4)結束具4の嵌合部4Aと係止部4Bとの間に、電池積層ブロック2と弾性プレート9とを積層状態で挿入し、この状態で結束具4のL字状固定部4Cをエンドプレート3の外側に固定する。その後、加圧ジグが電池積層ブロック2や弾性プレート9を押圧する状態を解除する。
以上の方法は、弾性プレート9の上に電池積層ブロック2を載せて組み立てるが、以上の方法とは上下反転して、電池積層ブロック2の上に弾性プレート9を載せて組み立てることもできる。この方法は以下のようにしてバッテリシステムを組み立てる。
(1)電池セル1と絶縁スペーサ5とを交互に積層して電池積層ブロック2とする。図12の(a)に示すように、電池積層ブロック2の両側の係止溝29にジグ50を配置して、電池積層ブロック2の上に弾性プレート9を載せる。この状態で、絶縁スペーサ5の位置決め係止部27がジグ50に載せられて各絶縁スペーサ5を同一平面に配置する。各絶縁スペーサ5は、これに連結している電池セル1の端子面1Aを同一平面に配置する。
(2)電池積層ブロック2の両端にエンドプレート3を配置し、エンドプレート3の外側をシリンダ(図示せず)などで押圧して、電池積層ブロック2を積層方向に加圧し、絶縁スペーサ5と電池セル1とを摩擦抵抗で相対移動しない状態に固定する。
(3)電池積層ブロック2の係止溝29からジグ50を外した後、図12の(b)で示すように、この係止溝29に結束具4の嵌合部4Aを挿入する状態で、係止部4Bの両端に設けている切り欠き4aに案内される位置において、加圧ジグで弾性プレート9を電池積層ブロック2に押し付けて(図において矢印Bで表示)、弾性プレート9の弾性押圧部19である弾性アーム19Aを押し潰す。この状態で、電池積層ブロック2と弾性プレート9を係止部4Bの内側に挿入する。弾性プレート9を係止部4Bの内側に挿入する状態で、弾性プレート9を押圧している加圧ジグは係止部4Bの切り欠き4aに案内される。したがって、加圧ジグで弾性プレート9を押圧しながら、弾性プレート9は係止部4Bの内側に挿入される。
以上の方法は、係止部4Bの切り欠き4aに案内される位置を加圧ジグで押圧して弾性プレート9を押し下げるが、以下の方法で嵌合部の切り欠きが案内される位置において、加圧ジグで電池積層ブロックを押し上げて、弾性アームを押し潰すこともできる。この方法は、図示しないが、結束具の係止部に弾性プレートを係止する状態で、嵌合部の切り欠きが案内される位置を加圧ジグで押圧して電池積層ブロックを押し上げて、弾性プレートの弾性アームを押し潰す状態に保持する。この状態で、上に弾性プレートを積層している電池積層ブロックの係止溝に嵌合部を挿入する。電池積層ブロックの係止溝に嵌合部を挿入する状態で、電池積層ブロックを押圧している加圧ジグは嵌合部の切り欠きに案内される。したがって、加圧ジグで電池積層ブロックを押し上げながら、弾性プレートを係止部の内側に配置して、電池積層ブロックの係止溝に嵌合部を挿入できる。
(4)結束具4の嵌合部4Aと係止部4Bとの間に、電池積層ブロック2と弾性プレート9とを積層状態で挿入し、この状態で、結束具4のL字状固定部4Cをエンドプレート3の外側に固定する。その後、加圧ジグが電池積層ブロック2や弾性プレート9を押圧する状態を解除する。
さらに、バッテリシステムは、図13の(b)で示すように、電池積層ブロック2と弾性プレート9の両方を加圧ジグで押圧して弾性アーム19Aを押し潰し、この状態で嵌合部4Aを係止溝29に挿入し、係止部4Bを弾性プレート9の外側に配置して組み立てることもできる。この組み立て方法は、電池積層ブロック2に弾性プレート9を積層し、絶縁スペーサ5の位置決め係止部27をジグ50に当てて絶縁スペーサ5を介して電池セル1の端子面1Aを同一平面に配置する状態として、電池積層ブロック2の両端をエンドプレート3で加圧して固定し、その後、4本の加圧ジグで電池積層ブロック2と弾性プレート9とを押圧して、弾性アーム19Aを押し潰し状態とする。4本の加圧ジグは、嵌合部4Aを係止溝29に挿入し、係止部4Bを弾性プレート9の外側に移動する状態で、嵌合部4Aと係止部4Bの切り欠きに案内される位置(図において矢印A、Bで表示)で、電池積層ブロック2と弾性プレート9とを押圧する。4本の加圧ジグは、係止溝29に嵌合部4Aを挿入し、弾性プレート9を係止部4Bの内側に挿入した後、切り欠きから引き抜かれて、電池積層ブロック2や弾性プレート9の表面から取り外される。
以上のバッテリシステムは、電動車両を走行させるモータに電力を供給する電源装置に最適である。ただ、本発明はバッテリシステムの用途を電動車両に搭載する電源装置には特定せず、たとえば、太陽光発電、風力発電などの自然エネルギーを蓄電する電源装置として使用でき、また深夜電力を蓄電する電源装置等の電源装置のように、大電力を蓄電する全ての用途に最適である。