JP6281272B2 - 支持装置及び工作機械 - Google Patents

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Description

本発明は、被支持装置を支持する支持装置及び工作機械に関する。
工作機械は、被工作物(ワーク)を加工する工作装置と、工場の床に固定されて工作装置を支持する支持装置とを備える。
支持装置は、ワークの加工時に生じる工作装置の振動を抑制する機能を有していることがある(特許文献1,2参照)。
特許文献1に記載の支持装置は、床に固定された支持台を備えている。支持台には、上向きに開口する嵌合凹部が設けられている。工作装置の下部にはダンパブロックが取り付けられている。ダンパブロックは、嵌合凹部の内面に非接触に嵌合凹部の内部に配置されている。このため、ダンパブロックの外面と嵌合凹部の内面との間には空隙が形成されている。この空隙には、粘性流体が充填されている。
特許文献2に記載の支持装置は、床に固定された容器部材を備えている。容器部材は、上向きに開口する有底筒状になしてある。工作装置の下部には可動部材が取り付けられている。可動部材は、容器部材の内面に非接触に容器部材の内部に配置されている。このため、可動部材の外面と容器部材の内面との間には空隙が形成されている。この空隙には、粘性流体が充填されている。
特許文献1,2に記載の支持装置の場合、工作装置の振動に伴うダンパブロック又は可動部材の振動が、粘性流体の粘性抵抗によって容易に減衰する。故に、工作装置の振動が抑制される。
特開平2−262933号公報 特開平6−193679号公報
特許文献1に記載の支持装置の場合、工作装置を移動させるときには、ダンパブロックが嵌合凹部から引き抜かれる。同様に、特許文献2に記載の支持装置の場合、可動部材が容器部材から引き抜かれる。
引き抜かれたダンパブロック又は可動部材、及び嵌合凹部又は容器部材には、粘性流体が付着している。従って、これらには異物が付着し易い。また、ダンパブロック又は可動部材に付着している粘性流体が無用に滴下する虞がある。
このような問題を解消するために、ダンパブロック及び嵌合凹部、又は可動部材及び容器部材に付着している粘性流体を夫々除去(例えば清拭)することが考えられる。しかしながら、粘性流体の除去作業は煩雑である。更に、工作装置を再び支持装置に支持させるときに、嵌合凹部又は容器部材に、粘性流体を充填する作業が必要になる。更にまた、粘性流体が追加される都度、工作機械のランニングコストが増大する。
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、粘性流体の粘性抵抗に依らずに振動を抑制することができる支持装置及び工作機械を提供することにある。
本発明に係る支持装置は、被支持装置から突出している突出部を支持する支持装置において、平面状の内底面を有する遊挿凹部が設けられている固定部と、前記内底面に摺動可能に接触して前記遊挿凹部に遊挿されており、前記内底面に接触する部分の逆側に、前記突出部の先端部が挿脱可能に挿入される挿入凹部が設けられている摺動部とを備え、該摺動部は、前記挿入凹部が設けられている部分と、該部分に取り付けられており、該部分の表面よりも前記内底面に対する摩擦抵抗が大きく、前記内底面に摺動可能に接触する摺動部材とを備えることを特徴とする。
本発明に係る支持装置は、前記遊挿凹部は内底面側から開口側に向けて拡径し、前記遊挿凹部の内周面は丸みを帯びて前記内底面に連続していることを特徴とする。
本発明に係る工作機械は、工作装置と、該工作装置を支持する支持装置とを備える工作機械において、前記工作装置は、基台と、該基台の上部にて横方向に移動可能に支持され、被工作物を保持する保持部と、該保持部に保持された被工作物を加工する加工部と、前記基台から下向きに突出している突出部とを備え、前記支持装置は、前記突出部を支持する本発明に係る支持装置であることを特徴とする。
本発明にあっては、被支持装置(例えば工作装置)から突出している突出部の先端部は、摺動部の挿入凹部に挿入される。摺動部は固定部の遊挿凹部に遊挿(遊びを有して挿入)される。このため、被支持装置の振動が突出部を介して摺動部に伝達され、摺動部が遊挿凹部の内部で振動する。このとき、摺動部が遊挿凹部の内底面に対して摺動するため、摩擦抵抗が生じる。従って、摺動部の振動が容易に減衰する。故に、被支持装置の振動が抑制される。
突出部と摺動部との間で制振する必要はない。
以上のことから、挿入凹部にも遊挿凹部にも粘性流体を充填する必要はない。
本発明にあっては、遊挿凹部の内底面に対して摺動部材が摺動するため、大きな摩擦抵抗が生じる。故に、被支持装置の振動が更に確実に抑制される。
本発明にあっては、遊挿凹部の内部は開口側に拡がる錐台状であり、遊挿凹部の内底面と内周面とは丸みを帯びて連続している。従って、遊挿凹部の内部で振動する摺動部と遊挿凹部の内周面との衝突が緩和される。故に、被支持装置の振動が更に円滑に抑制される。
本発明にあっては、突出部の先端部は、固定支持部の支持凹部に遊挿される。このため、工作装置の振動に伴い、突出部が支持凹部の内部で振動する。このとき、突出部の先端部が支持凹部の内底面に対して摺動するため、摩擦抵抗が生じる。従って、突出部の振動が容易に減衰する。故に、工作装置の振動が抑制される。
以上のことから、支持凹部に粘性流体を収容する必要はない。
本発明にあっては、支持凹部の内底面に対して摩擦部材が摺動するため、大きな摩擦抵抗が生じる。故に、工作装置の振動が更に確実に抑制される。
本発明にあっては、支持凹部の内部は開口側に拡がる錐台状であり、支持凹部の内底面と内周面とは丸みを帯びて連続している。従って、支持凹部の内部で振動する突出部と支持凹部の内周面との衝突が緩和される。故に、被支持装置の振動が更に円滑に抑制される。
本発明の支持装置及び工作機械による場合、摩擦抵抗によって振動を抑制することができる。換言すれば、粘性流体の粘性抵抗に依らずに振動を抑制することができる。
故に、粘性流体に起因する不都合(異物の付着、及び粘性流体の滴下)が起こらない。更に、粘性流体を除去する作業、及び粘性流体を充填する作業が何れも不要になる。従って、作業者の利便性を向上させることができる。更にまた、粘性流体が不要である分、ランニングコストを低減することができる。
本発明の実施の形態1に係る工作機械の構成を略示する斜視図である。 工作機械が備える支持装置の構成を略示する断面図である。 支持装置の構成を略示する拡大断面図である。 工作機械の構成を模式的に示す側面図である。 従来の工作機械の構成を模式的に示す側面図である。 本発明の実施の形態2に係る工作機械が備える支持装置の構成を略示する断面図である。 支持装置の構成を略示する拡大断面図である。 本発明の実施の形態3に係る工作機械が備える固定支持部の構成を略示する断面図である。 固定支持部の構成を略示する拡大断面図である。 本発明の実施の形態4に係る工作機械が備える固定支持部の構成を略示する拡大断面図である。 本発明の実施の形態5に係る工作機械が備える支持装置の構成を略示する拡大断面図である。
以下、本発明を、その実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。以下の説明では、図において矢符で示す上下、前後、及び左右を使用する。
実施の形態 1.
工作機械1は、工作装置(被支持装置)2と4個の支持装置3を備えている。
工作装置2は、基台21、保持部22、加工部23、支柱部24、制御部25、及び突出部26を備えている。
基台21は、4本の脚部211が突設してあるベッド状である。各脚部211は、上下方向の貫通孔212を有する。貫通孔212の内周面には、図示しない雌ネジが設けられている。
突出部26は、突出柱部261及び挿入凸部262を一体に有する。
突出柱部261は円柱状である。突出柱部261の周面には、図示しない雄ネジが設けてある。突出柱部261は、基台21の脚部211の貫通孔212に螺合する。突出柱部261の下端部側は、脚部211から下向きに突出している。
挿入凸部262は、突出柱部261の下端部から下向きに突出している。挿入凸部262は、突出柱部261よりも細い円柱状である。
基台21の上部には支柱部24が配されている。支柱部24は、加工部23を上下移動可能に支持している。
加工部23は、支柱部24の前側に配されている。支柱部24は、加工部23の前部に、周方向に回転可能な円盤状の工具マガジン230を有する。工具マガジン230には、複数個の工具231が、夫々着脱可能に装着されている。
基台21の上部における加工部23の下側には、保持部22が配されている。保持部22は、いわゆるテーブルであり、図示しないワークを保持する。保持部22は、横方向に移動可能に、基台21に支持されている。本実施の形態における横方向とは、縦方向以外、即ち、前後方向、左右方向、及びこれらの複合方向である。
支柱部24の後ろ側には、制御部25が配されている。制御部25は、加工部23の上下移動と、工具マガジン230の回転と、保持部22の横移動とを制御する。
工具マガジン230が回転することによって、複数個の工具231の内の1個が、工具マガジン230の周方向における加工可能位置に送られる。また、加工部23が上下移動することによって、加工可能位置の工具231が、ワークの加工を実行する加工実行位置に対して接離する。更に、保持部22が前後左右方向に移動することによって、工具231によるワークの加工部位が変更される。
各支持装置3は、夫々工作装置2の下部に配されている。各支持装置3は、各脚部211に一対一対応である。
各支持装置3は、固定部31及び摺動部32を備えている。
摺動部32は、遊挿部321と突出部受け322とを一体に有する。
遊挿部321は円盤状である。遊挿部321の下面32aは円形平面状である。遊挿部321の上面には、上向きの山状の突出部受け322が突設されている。突出部受け322の頂部には、挿入凹部33が設けられている。挿入凹部33は上向きに開口している。挿入凹部33の内部は縦姿勢の円柱状である。挿入凹部33の内径は、工作装置2の突出部26の挿入凸部262の外径と同程度である。
挿入凹部33には、工作装置2の突出部26の挿入凸部262(即ち、突出部26の下側の先端部)が挿脱可能に挿入される。挿入凸部262が挿入凹部33に挿入されている場合であっても、突出部26と摺動部32とは非結合である。ただし、突出部26が摺動部32に対して相対的に横移動することはない。
固定部31は、摺動部32の遊挿部321よりも厚い円盤状である。固定部31は、下面側が工場の床Fに固定されている。固定部31の上面には、遊挿凹部41が設けられている。
遊挿凹部41は上向きに開口している。遊挿凹部41の内部は円柱状である。遊挿凹部41の内径は、摺動部32の遊挿部321の外径よりも大きい。遊挿凹部41の深さは、摺動部32の遊挿部321の厚さよりも短い。遊挿凹部41の内底面41aは、摺動部32の下面32aよりも広い横姿勢の円形平面状である。遊挿凹部41の内底面41aと内周面41bとは互いに直交する。
遊挿凹部41には、摺動部32の遊挿部321が遊挿されている。摺動部32の下面32aは、遊挿凹部41の内底面41aに対し、摺動可能に接触している。このため、摺動部32は、固定部31に対して相対的に横移動し得る。換言すれば、工作装置2の基台21は床Fに対して相対的に横移動し得る。何故ならば、固定部31は床Fに固定されており、摺動部32は工作装置2の突出部26を介して基台21に取り付けられているからである。
故に、遊挿凹部41の内径と摺動部32の遊挿部321の外径との差異は、十分に小さい値(例えば1mm以下)に設定されている。
例えば工場内の配置換えの際に、作業者が工作装置2を、テーブルリフタのような昇降装置を用いて上方へ移動させると、各突出部26の挿入凸部262は、各支持装置3の挿入凹部33から容易に抜き出される。この後、工作装置2は所定位置まで運搬される。
作業者が、各支持装置3の上方にて、工作装置2を下方へ移動させると、突出部26の挿入凸部262は、各支持装置3の挿入凹部33へ容易に挿入される。このとき、工作装置2は、自重によって支持装置3に安定的に載置される。
工作装置2の各突出部26の脚部211からの突出量は調整可能である。このために、突出部26が脚部211の貫通孔212に螺合する位置が調整される。この結果、各脚部211の床Fからの離隔距離、延いては基台21の姿勢が調整される。
工作機械1と、従来の工作機械との差異について説明する。
図5に示す従来の工作機械100は、工作装置2と4個の支持装置300を備えている。
各支持装置300は、上部に挿入凹部33を設けてあり、下部が床Fに固定されている。支持装置300は一体物であり、支持装置3の固定部31及び摺動部32のようなものを有していない。故に、工作装置2の突出部26が、更には基台21が、床Fに対して相対的に横移動することはない。
工作装置2の保持部22が横移動を行なうと、加減速時の慣性力によって、保持部22が横方向に無用に振動する。特に、保持部22が保持するワークが重い場合、保持部22が高速移動する場合、又は、保持部22が方向転換する場合等に、保持部22の無用の振動が発生し易い。
例えば、前方向へ高速で移動していた保持部22が右方向へ急激に方向転換を行なった場合、保持部22は右移動しながら前後方向に振動する。
従来の工作機械100の場合、例えば100kg のワークを高速で方向転換させたときに、50Hz〜60Hzの振動が発生する。この振動は、保持部22の固有振動数に略等しい。特に方向転換直後には、保持部22の振動は、0.015mm 程度の大きな振幅を有する。
保持部22の振動は経時的に減衰する。しかしながら、振動中は保持部22が加工部23(具体的には加工実行位置の工具231)に対して振動方向に位置ズレを起こすため、加工精度が悪化する。故に、保持部22の無用な振動を抑制する必要がある。
保持部22は基台21に支持されているため、保持部22の振動エネルギは、基台21に伝播する。
このため、工作機械1の場合、保持部22の振動に伴って基台21も振動する。ただし、基台21は保持部22に比べて振動し難く、更に、基台21の振動は減衰し易い。何故ならば、基台21は保持部22を支持しているため保持部22よりも重く、また、基台21の振動に伴って摺動部32の下面32aが遊挿凹部41の内底面41aに摺動することにより、大きな摩擦抵抗が生じるからである。従って、基台21に伝播した振動エネルギは速やかに減少する。
保持部22の振動エネルギが保持部22の外部にて消費されるため、保持部22の振動エネルギは速やかに減少する。換言すれば、保持部22の振動は速やかに減衰する。また、保持部22と共に基台21も同時的に振動させることによって、保持部22の振動の周波数が保持部22の固有振動数に一致しなくなる。故に、保持部22の振動の振幅は従来の工作機械100の場合に比べて小さい(例えば0.008mm 程度)。
従来の工作機械100の場合、基台21は支持装置300を介して床Fに固定されているため、保持部22の振動エネルギは保持部22の外部で消費されない。
摺動部32の下面32a及び遊挿凹部41の内底面41aは何れも円形である。故に、摺動部32の振動に伴って、摺動部32の下面32aと外周面との境界部分が遊挿凹部41の内底面41aと内周面41bとの境界部分に当接することによる衝撃は、例えば摺動部32の下面32aが矩形状である場合に比べて小さい。何故ならば、矩形の四隅のような角部の衝突がないからである。
以上のような工作機械1は、支持装置3によって、ワークの加工時に生じる保持部22の振動を抑制することができる。支持装置3による振動の抑制は摩擦抵抗に基づくものであり、粘性流体の粘性抵抗に基づくものではない。即ち、工作機械1は粘性流体を用いることなく保持部22の振動を抑制することができる。故に、振動を抑制するために粘性流体を用いることに起因する各種の不都合(異物の付着、作業性の悪化、及びランニングコストの増大等)が解消される。
工作機械1にて粘性流体を用いる場合、粘性流体は遊挿凹部41の内部に充填される。摺動部32の下面32aと遊挿凹部41の内底面41aとの間に生じるべき摩擦抵抗は、粘性流体の介在によって低下し、却って保持部22の振動の抑制を阻害する虞がある。
実施の形態 2.
図6及び図7は、本発明の実施の形態2に係る工作機械1が備える支持装置3の構成を略示する断面図及び拡大断面図である。図7には図6における破線で囲まれた部分が示されている。図6及び図7は、実施の形態1の図2及び図3に対応する。
本実施の形態の工作機械1は、実施の形態1の工作機械1と略同様の構成である。以下では、実施の形態1との差異について説明し、その他、実施の形態1に対応する部分には同一符号を付してそれらの説明を省略する。
摺動部32は、遊挿部321及び突出部受け322と、これらとは別体の摺動部材323とを有する。
摺動部材323は横姿勢の円形平板状である。摺動部材323の上面は、遊挿部321の下面に取り付けられている。摺動部材323の下面32bは、横姿勢の円形平面状である。摺動部材323の厚さは、遊挿凹部41の深さよりも短い。
摺動部材323の下面32bは、遊挿部321の下面(即ち、実施の形態1の下面32a)と同程度の面積を有する。ただし、遊挿凹部41の内底面41aに対する下面32bの摩擦抵抗は、少なくとも実施の形態1の下面32aの摩擦抵抗よりも大きい。
遊挿凹部41には、摺動部32の遊挿部321及び摺動部材323が遊挿されている。摺動部32の下面32bは、遊挿凹部41の内底面41aに対し、摺動可能に接触している。本実施の形態の摺動部32も、実施の形態1の摺動部32と同様に、固定部31に対して相対的に横移動し得る。ただし、下面32bに係る摩擦抵抗は、実施の形態1の下面32aに係る摩擦抵抗よりも大きいため、保持部22の振動は更に速やかに減衰する。
従って、工作機械1は、支持装置3によって、ワークの加工時に生じる保持部22の振動を更に確実に抑制することができる。
固定部31と摺動部32とが例えば金属製である場合、実施の形態1の工作機械1においては、遊挿凹部41の内底面41aに対する摺動部32の下面32aの摺動による騒音が発生し得る。摺動部材323が例えば合成ゴム製である場合、本実施の形態の工作機械1においては、摺動による騒音を低減することができる。
実施の形態 3.
図8及び図9は、本発明の実施の形態3に係る工作機械1が備える固定支持部5の構成を略示する断面図及び拡大断面図である。図9には図8における破線で囲まれた部分が示されている。図8及び図9は、実施の形態1の図2及び図3に対応する。
本実施の形態の工作機械1は、実施の形態1の工作機械1と略同様の構成である。以下では、実施の形態1との差異について説明し、その他、実施の形態1に対応する部分には同一符号を付してそれらの説明を省略する。
本実施の形態の工作装置2は、実施の形態1の突出部26と略同様の突出部26を備えている。
突出部26は、突出柱部261及び挿入凸部263を一体に有する。
挿入凸部263は、突出柱部261の下端部に下向きに突設されている。挿入凸部263は、突出柱部261よりも細い円柱状である。挿入凸部263の下端面26aは円形平面状である。
本実施の形態の工作機械1は、実施の形態1の支持装置3に替えて、固定支持部5を備えている。
固定支持部5は、固定本体51と突出部受け52とを一体に有する。固定支持部5は一体物であり、実施の形態1の摺動部32及び固定部31のようなものを有していない。
固定本体51は円盤状である。固定本体51は、下面側が工場の床Fに固定されている。固定本体51の上面には、上向きの山状の突出部受け52が突設されている。突出部受け52の頂部には、支持凹部53が設けられている。
支持凹部53は上向きに開口している。支持凹部53の内部は円柱状である。支持凹部53の内径は、工作装置2の突出部26の挿入凸部263の外径よりも大きい。支持凹部53の深さは、突出部26の挿入凸部263の突出柱部261からの突出長さと同程度である。支持凹部53の内底面53aは、突出部26の下端面26aよりも広い円形平面状である。支持凹部53の内底面53aと内周面53bとは互いに直交する。
支持凹部53には、工作装置2の突出部26の挿入凸部263(即ち、突出部26の下側の先端部)が挿脱可能に挿入される。挿入凸部263が支持凹部53に挿入されている場合であっても、突出部26と固定支持部5とは非結合である。
突出部26の下端面26aは、支持凹部53の内底面53aに対し、摺動可能に接触している。突出部26は、固定支持部5に対して相対的に横移動し得る。換言すれば、工作装置2の基台21は床Fに対して相対的に横移動し得る。何故ならば、固定支持部5は床Fに固定されており、突出部26は基台21に取り付けられているからである。
故に、支持凹部53の内径と突出部26の挿入凸部263の外径との差異は、十分に小さい値に設定されている。
本実施の形態の工作機械1の場合も、実施の形態1の工作機械1の場合と同様に、保持部22の振動に伴って基台21が振動する。ただし、基台21は保持部22に比べて振動し難く、更に、基台21の振動は減衰し易い。何故ならば、基台21は保持部22を支持しているため保持部22よりも重く、また、基台21の振動に伴って突出部26の下端面26aが支持凹部53の内底面53aに摺動することにより、大きな摩擦抵抗が生じるからである。従って、基台21に伝播した振動エネルギは速やかに減少する。
保持部22の振動エネルギが保持部22の外部にて消費されるため、保持部22の振動エネルギは速やかに減少する。換言すれば、保持部22の振動は速やかに減衰する。また、保持部22と共に基台21も同時的に振動させることによって、保持部22の振動の周波数が保持部22の固有振動数に一致しなくなる。故に、保持部22の振動の振幅は従来の工作機械100の場合に比べて小さい。
突出部26の下端面26a及び支持凹部53の内底面53aは何れも円形である。故に、突出部26の振動に伴って、突出部26の下端面26aと外周面との境界部分が支持凹部53の内底面53aと内周面53bとの境界部分に当接することによる衝撃は、例えば突出部26の下端面26aが矩形状である場合に比べて小さい。何故ならば、矩形の四隅のような角部の衝突がないからである。
以上のような工作機械1は、支持装置3によって、実施の形態1の工作機械1と同様の効果を奏する。
実施の形態 4.
図10は、本発明の実施の形態4に係る工作機械1が備える固定支持部5の構成を略示する拡大断面図である。図10は、実施の形態3の図9に対応する。
本実施の形態の工作機械1は、実施の形態3の工作機械1と略同様の構成である。以下では、実施の形態3との差異について説明し、その他、実施の形態3に対応する部分には同一符号を付してそれらの説明を省略する。
突出部26は、突出柱部261及び挿入凸部263からなる突出部本体と、これらとは別体の摩擦部材264とを有する。
摩擦部材264は円形平板状である。摩擦部材264の上面は、突出柱部261の下面(即ち、突出部本体の下側の先端部)に取り付けてある。摩擦部材264の下面26bは円形平面状である。
下面26bは、挿入凸部263の下端面(即ち、実施の形態3の下端面26a)と同程度の面積を有する。ただし、支持凹部53の内底面53aに対する下面26bの摩擦抵抗は、少なくとも実施の形態3の下端面26aの摩擦抵抗よりも大きい。
支持凹部53には、突出部26の挿入凸部263及び摩擦部材264が遊挿されている。突出部26の下面26bは、支持凹部53の内底面53aに対し、摺動可能に接触している。このため、本実施の形態の突出部26も、実施の形態3の突出部26と同様に、固定支持部5に対して相対的に横移動し得る。ただし、下面26bに係る摩擦抵抗は、実施の形態3の下端面26aに係る摩擦抵抗よりも大きいため、保持部22の振動は更に速やかに減衰する。
従って、工作機械1は、支持装置3によって、ワークの加工時に生じる保持部22の振動を更に確実に抑制することができる。
突出部26と固定支持部5とが例えば金属製である場合、実施の形態3の工作機械1においては、支持凹部53の内底面53aに対する突出部26の下端面26aの摺動による騒音が発生し得る。ここで、摩擦部材264が例えば合成ゴム製である場合、本実施の形態の工作機械1においては、摺動による騒音を低減することができる。
実施の形態 5.
図11は、本発明の実施の形態5に係る工作機械1が備える支持装置3の構成を略示する拡大断面図である。図11は、実施の形態1の図3に対応する。
本実施の形態の工作機械1は、実施の形態1の工作機械1と略同様の構成である。以下では、実施の形態1との差異について説明し、その他、実施の形態1に対応する部分には同一符号を付してそれらの説明を省略する。
本実施の形態の支持装置3は、実施の形態1の遊挿凹部41に替えて、遊挿凹部42を有している。
遊挿凹部42は上向きに開口している。遊挿凹部42の内部は上向きに拡がる円錐台状である。ただし、遊挿凹部42の内周面42bは、凹曲面状である。
遊挿凹部42の内底面42aは、摺動部32の下面32aよりも広い円形平面状である。
遊挿凹部42の内底面42aと内周面42bとの境界部分は、内底面42a及び内周面42bの両方に円滑に連続する凹曲面状である。つまり、遊挿凹部42の内底面42aと内周面42bとは、丸みを帯びて連続している。
遊挿凹部42は、実施の形態1の遊挿凹部41と同様の作用効果を奏する。更に、遊挿凹部42は、遊挿凹部42の内部で振動する摺動部32と遊挿凹部42の内底面42aとの衝突を緩和する。何故ならば、摺動部32の下面32aの周縁部と、遊挿凹部42の内底面42a及び内周面42bの境界部分との衝突、並びに、摺動部32の遊挿部321の外周面と遊挿凹部42の内周面42bとの衝突が抑制されるからである。
また、摺動部32が遊挿凹部42の内底面42aと内周面42bとの境界部分上、又は内周面42b上に乗り上げたとしても、摺動部32及び工作装置2の自重によって自動的に、摺動部32は内底面42a上へ滑り降りる。
なお、遊挿凹部42の内周面42bは円錐面状でもよい。この場合も、遊挿凹部42の内底面42aと内周面42bが丸みを帯びて連続していることが望ましい。
以上のような工作機械1は、支持装置3によって、ワークの加工時に生じる保持部22の振動を更に円滑に抑制することができる。
なお、実施の形態2の遊挿凹部41に替えて、本実施の形態の遊挿凹部42が備えられていてもよい。また、実施の形態3,4の支持凹部53が、本実施の形態の遊挿凹部42と同様に、内底面53a側から開口側に向けて拡径し、内底面53aと内周面53bが丸みを帯びて連続している構成でもよい。
なお、実施の形態1〜4の支持装置3又は固定支持部5は、工場の床Fのような構造物に固定される構成に限定されず、地面に固定されてもよい。
1 工作機械
2 工作装置(被支持装置)
21 基台
22 保持部
23 加工部
26 突出部
261 突出柱部(突出部本体)
263 挿入凸部(突出部本体)
264 摩擦部材
3 支持装置
31 固定部
32 摺動部
323 摺動部材
33 挿入凹部
41,42 遊挿凹部
5 固定支持部
53 支持凹部

Claims (3)

  1. 被支持装置から突出している突出部を支持する支持装置において、
    平面状の内底面を有する遊挿凹部が設けられている固定部と、
    前記内底面に摺動可能に接触して前記遊挿凹部に遊挿されており、前記内底面に接触する部分の逆側に、前記突出部の先端部が挿脱可能に挿入される挿入凹部が設けられている摺動部と
    を備え
    該摺動部は、
    前記挿入凹部が設けられている部分と、
    該部分に取り付けられており、該部分の表面よりも前記内底面に対する摩擦抵抗が大きく、前記内底面に摺動可能に接触する摺動部材と
    を備えることを特徴とする支持装置。
  2. 前記遊挿凹部は内底面側から開口側に向けて拡径し、
    前記遊挿凹部の内周面は丸みを帯びて前記内底面に連続していることを特徴とする請求項1に記載の支持装置。
  3. 工作装置と、
    該工作装置を支持する支持装置と
    を備える工作機械において、
    前記工作装置は、
    基台と、
    該基台の上部にて横方向に移動可能に支持され、被工作物を保持する保持部と、
    該保持部に保持された被工作物を加工する加工部と、
    前記基台から下向きに突出している突出部と
    を備え、
    前記支持装置は、前記突出部を支持する請求項1又は2に記載の支持装置であることを特徴とする工作機械。
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