JP6283761B1 - 踏圧防止材、緑化舗装及びその施工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】部材数及び工数の増加や作業性の低下等の不都合を伴うことなく踏圧による破損防止を図ることのできる踏圧防止材、緑化舗装及びその施工方法を提供すること。【解決手段】上向きに延びる複数の突起4と、隣り合う前記突起4どうしを繋ぐ連絡部8,9,13とを有し、前記連絡部8,9として、強度の異なる複数種の連絡部8,9,13を設けてあり、平面視において角に位置する前記突起4Xと、該突起4Xと隣り合い外周部に位置する突起4Yとを繋ぐ前記連絡部9は、前記複数種の連絡部8,9,13のうちの最も強度の高い連絡部9によって構成してある。【選択図】図1

Description

本発明は、例えば、緑化駐車場の構築に好適な踏圧防止材、緑化舗装及びその施工方法に関する。
駐車スペースに緑化用の植物(芝生等)を配置して緑化駐車場を構築する場合、この緑化駐車場に出入りする自動車等から植物を保護する必要がある。斯かる緑化駐車場の構築に用いられる従来の踏圧防止材として、例えば特許文献1に示す植生用敷板が知られている。上向きに延びる複数の凸部(突起)を有するこの植生用敷板を駐車スペースに敷設し、各凸部の周囲に客土を充填し、その上に緑化用の植物を植栽すれば、凸部によって自動車の輪荷重が受け止められるため、植物は保護される。
特開2009−77686号公報
ところで、緑化舗装に係る従来の踏圧防止材に関する課題の一つとして、踏圧による破損の防止が挙げられる。その対策として、特許文献1に記載された発明では、植生用敷板の上に荷重分散補強材を設け、一つの凸部に掛かった荷重を周囲の凸部に分散させて各凸部の破損を防止する。しかし、この方法では、荷重分散補強材の敷設に伴う部材数及び工数の増加によるコストアップが生じるだけでなく、荷重分散補強材が客土投入や芝張り作業の邪魔になり作業性が低下することによっても工数の増加やそれに伴うコストアップを招来するという問題がある。
本発明は上述の事柄に留意してなされたもので、その目的は、部材数及び工数の増加や作業性の低下等の不都合を伴うことなく踏圧による破損防止を図ることのできる踏圧防止材、緑化舗装及びその施工方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明に係る踏圧防止材は、上向きに延びる複数の突起と、隣り合う前記突起どうしを繋ぐ連絡部とを有し、前記連絡部として、強度の異なる複数種の連絡部を設けてあり、平面視において各角に位置する前記突起と、該突起と隣り合い外周部に位置する突起とを繋ぐ前記連絡部は、前記複数種の連絡部のうちの最も強度の高い連絡部によって構成してある(請求項1)。
上記踏圧防止材が、前記突起として、平面視において角に位置するコーナー突起と、平面視において角以外の周辺に位置する周辺突起とを有し、前記コーナー突起に繋がる前記連絡部の最小断面積の和を、前記周辺突起に繋がる前記連絡部の最小断面積の和よりも大としてあってもよい(請求項2)。
上記踏圧防止材において、前記突起の上部は、側方に突出する部位を有しない略円柱状を呈するとともに、上面の外周部から側面にかけて位置する縁部が丸みを帯びていてもよい(請求項3)。
上記踏圧防止材において、前記突起は、所定の高さ位置に、前記複数の突起の周囲にわたって形成される保護空間内に収容される植生基盤材の充填レベルの目安となる段部を有していてもよい(請求項4)。
本発明に係る踏圧防止材が、前記突起の上面の外周部から側面にかけて位置する縁部に放射状に延びる溝が複数設けられ、該溝の少なくとも一部は前記突起の上面中央部にある凹入部にまで延びていてもよい(請求項5)。
一方、上記目的を達成するために、本発明に係る緑化舗装は、請求項1〜4の何れか一項に記載の踏圧防止材と、該踏圧防止材において前記複数の突起の周囲にわたって形成される保護空間内に収容される植生基盤材と、前記保護空間内において前記植生基盤材が構成する層の上側に配される植物とを含む(請求項6)。
他方、上記目的を達成するために、本発明に係る緑化舗装の施工方法は、請求項5に記載の緑化舗装を得るための緑化舗装の施工方法であって、前記踏圧防止材の上方に植生マットを配置し、該植生マットの上方から転圧して前記踏圧防止材の前記突起の頂部が該植生マットの上に突き抜けた状態とすることにより、前記植物を前記保護空間内に配する(請求項7)。
本願発明では、部品数及び工数の増加や作業性の低下等の不都合を伴うことなく踏圧による破損防止を図ることのできる踏圧防止材、緑化舗装及びその施工方法が得られる。
すなわち、本発明者らが既存の踏圧防止材の破損状況をつぶさに観察し検討した結果、その破損は、主として、踏圧防止材上において車両の運転者が停車したままハンドルを切る、いわゆる「据え切り」を行ったときに、踏圧防止材の凸部(突起)に斜め上方からねじ切るような荷重が作用することに起因していることを突き止めた。また、その破損も、凸部自体ではなく隣接する凸部どうしを繋ぐ連絡部に認められ、特に、平面視において角付近にある連絡部において顕著となる傾向があることも分かった。これは、角の凸部に連なる連絡部の数が少なく、それだけ角の凸部に作用した荷重が分散され難く、角の凸部に連なる連絡部一つ一つに上記荷重が集中し易いためと考えられる。そして、本願の各請求項に係る発明の踏圧防止材では、特許文献1に記載された方法とは異なり、荷重分散補強材のような部材を別途用いないので、部品数及び工数の増加や作業性の低下等の不都合を伴うことがなく、破損し易い角部付近の連絡部を効果的に補強することができる。また、全ての連絡部の強度を一律に上げると、過大な補強となり、重量や製造コストが無駄に増大する恐れがあるが、本発明の踏圧防止材は全ての連絡部を一律に強度アップするのではなく、他の部分に比べて特に高い強度が必要となる角の突起(凸部)に連なる連絡部を重点的に補強することにより、非常に合理的な強度アップを図ることができる。
また、特許文献1に示す植生用敷板では、凸部の補強のために凸部の周囲に凸部の先端近くまで延びる縦リブが複数設けられている。そのため、植生用敷板を用いて緑化舗装を施工した後、例えばその上を通行する歩行者のハイヒールの踵部分が客土内に達したときに縦リブに接触し易く、このような接触が生じると、ハイヒールが破損する恐れがある。さらに、凸部の先端は全体的に角張っているため、ハイヒールに限らず他の靴にも悪影響を及ぼす懸念がある。しかも、施工後のみならず施工作業中に作業員が凸部を踏んだときにも強い痛みを感じ、作業員の足に掛かる負担が大きく、作業性が低下する懸念もある。しかし、請求項3に係る発明の踏圧防止材では、突起に歩行者の靴等が接触し難くなる、あるいは接触しても係合まではし難くなるので、その結果、歩行者の靴等に損傷が生じ難くなる。また、作業員が突起(凸部)を踏んでも強い痛みを感じにくいため、作業員に掛かる負担を軽減し、作業性の向上を図ることもできる。その上、突起(凸部)の縁部が滑らかであるため、各突起に植生マットを突き抜けさせる際に植物の根への引っ掛かりが生じ難く、突き抜けさせ易く、その後の転圧時に植物の根が切れることや植生マットについた床土のほぐれなども予防することができ、植物に対する悪影響は必然的に小さくなる。
請求項4に係る発明の踏圧防止材では、踏圧防止材における各突起の周囲の空間に植生基盤材を充填して緑化舗装を構築する際に、段部が、植生基盤材の充填レベルの目安となるため、作業性の向上を図ることができる。
請求項5に係る発明の踏圧防止材では、突起上面における水はけがよくなり、アオコ等の発生も防止されるので、その上を通行する歩行者が滑り難くなる。
(A)及び(B)は、本発明の一実施の形態に係る緑化舗装の全体構成及び要部構成を概略的に示す縦断面図である。 (A)〜(C)は、上記緑化舗装の施工方法の前半の手順を概略的に示す説明図である。 上記緑化舗装の施工方法の後半の手順を概略的に示す説明図である。 前記緑化舗装に用いる踏圧防止材の構成を概略的に示す平面図である。 前記踏圧防止材の構成を概略的に示す底面図である。 (A)は前記踏圧防止材の側面図、(B)は図4におけるア部拡大図、(C)は図4におけるイ部拡大図である。 (A)は図4におけるA−A線断面図、(B)は図4におけるB−B線断面図、(C)は図4におけるC−C線断面図である。 (A)及び(B)は、補強前及び補強後のコーナー突起周辺の構成を概略的に示す斜視図である。
本発明の実施の形態について図面を参照しながら以下に説明する。
本実施の形態に係る緑化舗装は、図1(A)及び(B)に示すように、アスファルト舗装やコンクリート舗装等の既設舗装Eの上側に構築されるものである。
まず、緑化舗装の構成の説明も兼ねて、緑化舗装の施工方法について述べる。本緑化舗装の施工方法は、以下の工程(1)〜(5)よりなる。
(1)既設舗装Eの上面(既設舗装面)における施工対象エリアを囲うように枠形成部材1を配置するとともに、施工対象エリアの全体に導水シート2を隙間なく敷設する(図2(A)参照)。なお、図2(A)〜(C)には、施工対象エリアの一部のみを示す。
ここで、枠形成部材1は、板状またはブロック状の部材であり、施工対象エリアの周縁に沿うように配置され、例えば施工対象エリアの平面視形状が矩形であれば、その4辺を構成するように枠状に配置される。但し、施工対象エリアが壁や塀等に沿って位置する場合、その壁や塀等を枠形成部材1として利用してもよく、この場合、枠形成部材1の使用量が低減する。尚、本実施形態の枠形成部材1は合成樹脂(例えばゴム)製であるが、これに限らず、例えば金属製や木製としてもよい。
導水シート2は、後述する植生基盤材6等に由来する土粒子の吸出し防止機能を有するシート状の部材であり、少なくとも枠形成部材1と施工対象エリアとの隙間からの土粒子の吸出しを防止するように配置すればよい。本実施形態では、枠形成部材1とこの枠内を占める施工対象エリア全面とを覆うように導水シート2を配置する。斯かる導水シート2としては、例えば、ナイロンやビニロン、ポリエステル繊維等の合成繊維を素材とする目付け量150〜300(本例では250)g/m2 程度の不織布を用いることができる。そして、導水シート2を用いることにより、施工対象エリアに勾配が無くても灌水した水分を施工対象エリア全面に均一に広げることができる。また、施工対象エリアが例えば2%程度の勾配面であれば、灌水位置から下方のみならず上方の領域にも水を吸い上げて広げることができる。但し、施工対象エリアが勾配面である場合には、その勾配を利用して水分を広げるようにしてもよく、灌水位置は適宜に設定すればよい。
なお、既設舗装Eの上面に比較的大きな不陸がある場合は、予め補修を行っておく(不陸がある場合でも軽度の場合は補修を不要としても良い)。また、既設舗装E上の小石や異物等を取り除いてから導水シート2を敷設する。
(2)導水シート2の上に、踏圧防止材3を敷設する(図2(B)参照)。
踏圧防止材3は、平面視約50cm四方の略正方形をした部材であって、図3に示すように、隣り合う踏圧防止材3どうしを繋ぎ合わせるための連結部3a、3bが各辺に形成されている。
また、図3に示すように、踏圧防止材3は、上向きに均一に延び先端が平坦な突起4を複数(多数)有し、図1(B)に示すように、隣接する突起4どうしの間隔は一般的な自動車のタイヤTの幅に比べて十分小さい。そして、施工後の緑化舗装上を通過する自動車(車両)のタイヤTの接地は必ず各突起4の頂部においてなされるように、各突起4はタイヤTからの荷重に耐え得る強度を有する。従って、上向きに延びる複数の突起4の周囲にわたって連続する空間がタイヤTからの荷重を受けない保護空間となり、この保護空間内に植物Pを配し、かつ、植物Pの生長点にタイヤTが届かないように突起4を十分長くすることにより、植物Pの確実な保護を図ることができる。すなわち、突起4は、植物保護材として機能する。尚、本実施形態の踏圧防止材3は樹脂からなるが、これに限らず、一定の強度があり、変形や腐食をしない材質(鋼鉄などの金属等)を選択可能である。
施工対象エリアに踏圧防止材3がぴったりと収まらない場合は、踏圧防止材3の端部を丸鋸等で切り落としてもよい。
(3)複数の踏圧防止材3の上にまたがるように、給水管5を適宜配置する(図2(C)、図1(A)参照)。
給水管(点滴チューブ)5は、適宜の間隔で小径の散水口(図示していない)を有し、散水可能に構成されている。なお、給水管5を、例えば結束バンド等により踏圧防止材3に固定してもよい。
(4)踏圧防止材3によって保護される空間内に植生基盤材6を客土(収容)すると共に敷き均し、植物育成層を形成する(図1、図3参照)。
本実施形態では、踏圧防止材3の突起4は、図3に示すように、上部4aは小径、下部4bは大径になっていて、両者の境界に段部4cを有し、客土する植生基盤材6(植物育成層)の厚み(高さ)を、踏圧防止材3の段部4cの高さと略同程度(3.5cmの高さ位置)にしている。すなわち、段部4cが植生基盤材6の充填レベルの目安となるため、施工対象エリアの中で植生基盤材の偏りを発生させることなく、充填することができ、作業性の向上を図るとともに余分な植生基材を削減することができる。また、突起4内は下方に開放された空洞になっており、その内壁には上下に延びる内リブ4dが周方向に適宜の間隔をおいて複数(図示例では8個)設けられ、突起4の強度向上が図られている(図5、図7(B)参照)。
植生基盤材6には、例えば、保水材としての機能、土壌改良材としての機能、肥料としての機能、植物成長促進剤としての機能のうち、何れか一以上を発揮する材料を単独で、もしくは混合して用いることができ、そのような材料としてはピートモス、バーク堆肥、パーライト、バーミキュライト、ベントナイト、肥沃土(良質土)、砂などを挙げることができる。特に植生基盤材6に陰イオン吸着炭素材料を含有させれば、水分と共に流亡しようとする硝酸イオンなどの肥料分の吸着を図ることができ、好適である。また、植生基盤材6に植物種子を含ませることも可能である。本実施形態では、植生基盤材6として、砂に保水材と肥料と植物自体にストレス耐性を与える効果を持つ植物生育促進剤とを配合し、保肥力及び保水力をもたせたものを用いる。
ここで、一般的に植生基盤材として用いられる真砂土を植生基盤材6に利用した場合、真砂土に含まれる粘土やシルトが雨水によって泥水として流出する問題が発生するが、植生基盤材6に砂を使うことで、従来の緑化駐車場で問題となっている泥水の発生を抑制することができる。そして、特に、焼砂のように熱による乾燥処理を施された水分が少ない砂を用いた場合、雑草や雑菌の発生抑制が期待できると共に、サラサラとしているため、突起4の間に容易にかつ均一に充填することができる。具体的には、例えば植生基盤材6を収容したフレキシブルコンテナバッグをクレーンで吊り下げて踏圧防止材3の上方に保持し、バッグの底部を切断して植生基盤材6を流出させ、踏圧防止材3上に広がった植生基盤材6をトンボやレーキなどの道具で敷き均すだけで、植生基盤材6を突起4の間に容易にかつ均一に充填することができる。また、砂は排水性が良いため、降雨や灌水により地下部が過湿になることを防ぎ、芝生等の植物Pの病害発生を予防することができる。さらに、緑化駐車場に敷設する植生基盤材6に真砂土を用いると、真砂土は踏圧を受けて固結していき植物Pが衰退し易くなるが、真砂土ほど固結しない砂を用いた場合には、植物Pの衰退を防ぐことができる。
(5)最後に、植生基盤材6の層(植物育成層)の上に植物Pを含む植生マット7(本実施形態ではマット状の生芝)を敷設(配置)し(図3参照)、散水を行いながら植生マット7の上方から振動ローラーなどを用いて転圧することにより、植生基盤材6が適度に締め固められてその厚み(高さ)が減少し、踏圧防止材3の各突起4の頂部が植生マット7の上にまで突き抜けた状態となるようにする(図1(A)及び(B)参照)。なお、芝生表面の凹凸を無くす、地上のほふく茎や直立茎などを新生し、新旧の交代を行う、乾燥を軽減するなどの目的から、目地部分のみに目土を行うようにしてもよい。
このように踏圧防止材5の突起4の頂部が植生マット7の上に突き抜けた状態とすることによって、踏圧防止材5の表面(上面)よりも下側に植物Pの生長点を配置することができる。
また、この転圧によって植物Pを植生基盤材6に確実に密着させることができ、植物Pの浮き上がり(密着していない状態)による乾燥障害を防ぐ事にも繋がる。
上記工程(1)〜(5)を行う本施工方法では、既設舗装Eの上に直接施工可能であり、既設舗装Eの掘削除去が不要であるため、廃棄物の発生抑制やコスト縮減、工期の短縮を図ることができる。
以上のようにして構築される緑化舗装では、略剣山状に並ぶ複数の突起2により、緑化舗装の上を走行する車両のタイヤT(図1(B)参照)から緑化用の植物Pを保護することができる植物保護機能が得られる。
また、斯かる緑化舗装の表面には踏圧防止材3の突起4の頂部が露出するものの、それ以外の全面にわたって植物Pによる緑化を図ることができ、緑化面積比率は非常に高いものとなる。
さらに、踏圧防止材3が構成する保護空間に充填される植生基盤材6により、植物Pを育成する植物育成機能が得られ、複数の踏圧防止材3にわたって延びる給水管6からの散水と、踏圧防止材3の下方に敷設された導水シート5による水分の拡散作用とにより、水分が植生基盤材6に広く行き渡るようにしてあるため、この植物育成機能は増強される。そのため、植生基盤材6の層(植物育成層)の厚み、ひいては緑化舗装全体の厚みを薄くすることができ、本実施例では、緑化舗装全体の厚み(踏圧防止材3の厚み)を55mmとしているが、このように薄層化を図っても植物Pが良好に生育することを本発明者らは確認している。
次に、踏圧防止材3の詳細な構成について説明する。
踏圧防止材3の突起4は、図4、図5に示すように、平面視において正方格子点状に並び(本例では縦7個×横7個の計49個ある)、縦横に隣り合う突起4は連絡部8又は補強連絡部9により繋がっている。補強連絡部9は、平面視において外周部が平面視正方形状をなす踏圧防止材3の四隅に位置する突起4と、これら四つの突起4と縦横に隣り合い外周部に位置する突起4とを繋ぐ箇所にのみ設けられ、連絡部8よりも高い強度を有する。
連絡部8は、図7(A)に示すように、水平に寝かせた状態に延びる平板部8aと、この平板部8aの幅方向中央から立設するリブ8bとを有し、リブ8bの上縁は、図7(B)に示すように、長さ方向の中央部が低く、両側ほど高くなるように湾曲している。
補強連絡部9は、図7(A)に示すように、平板部8aの上下方向の肉厚を大としたブロック体に、その底面の幅方向中央から上方に向かって延びる空洞部を設けた形状(コの字を左回りに90度回転させた縦断面形状)を呈する土台部9aと、この土台部9aの幅方向の両端から立設する二つのリブ9b、9bとを有し、各リブ9bの上縁は、リブ8bと同様に湾曲している(図6参照)。
一方、突起4の上部4aは、図3、図7(A)〜(C)に示すように、側方に突出する部位を有さず、切り欠かれていない(密実の)略円柱状を呈するとともに、上面の外周部から側面にかけて位置する縁部が丸みを帯びている。突起4の上部4aをこのような形状としたことにより、突起4に歩行者の靴等が接触し難くなる、あるいは接触しても係合まではし難くなるので、その結果、歩行者の靴等に損傷が生じ難くなる。しかも、作業員が突起4を踏んでも強い痛みを感じにくいため、作業員に掛かる負担を軽減し、作業性の向上を図ることもできる。その上、突起4の縁部が滑らかであるため、各突起4に植生マット7を突き抜けさせる際に植物Pの根への引っ掛かりが生じ難く、突き抜けさせ易く、その後の転圧時に植物Pの根が切れることや植生マット7についた床土のほぐれなども予防することができ、植物Pに対する悪影響は必然的に小さくなる。また、上部4aの上面は平面視円形状を呈するが、その直径は20〜30mm(例えば24mm)であり、従来のものより表面積を大きくしているので、歩行者が突起4の上に足を乗せた場合でも高い安定性を感じることになる。
さらに、突起4の上面には凹凸を設けてあり、具体的には、図6(C)に示すように、前記縁部に放射状に延びる溝10が複数設けられ、これらの溝10の少なくとも一部は突起4の上面中央部にある平面視略円形状の凹入部11にまで延び、さらにこの凹入部11内に、縁部と同じ高さとなる複数の凸部12を設けてある。このような凹凸を突起4の上面に設けたことにより、突起4上面における水はけがよくなり、アオコ等の発生も防止されるので、その上を通行する歩行者が滑り難くなる。
一方、図4、図5に示すように、縦横に隣り合う突起4どうしは上述したように連絡部8,9によって繋がっているが、縦横ではなく斜めに隣り合う突起4どうしも補助連絡部13によって繋がっている(図7(C)も参照)。ここで、上述のように、突起4が正方格子状に並び、これを縦横に繋ぐ連絡部8,9を設けてある踏圧防止材3の平面視は、縦横に延びる連絡部8,9で区切られた複数のマス目を有する形状を呈するものと捉えることができ、各マス目において、補助連絡部13は対角線状に延びることになる。そして、斜めに隣り合う二つの突起4を繋ぐ補助連絡部13の構成は、縦横に隣り合う二つの突起4を繋ぐ連絡部8のリブ8bと同様であり、各マス目にある補助連絡部13は、いわば二つのリブ8bを平面視X状となるように組み合わせた形状を呈する。
但し、本実施形態では、平面視において踏圧防止材3の角(四隅)にある突起4を対角線上に結ぶ位置にある補助連絡部13と、平面視において踏圧防止材3の角(四隅)にあるマス目内の補助連絡部13とは、図4、図5に示すように、連絡部8の平板部8aに相当する部位を有し、その強度が大きくなっている(図6(B)参照)。
また、本実施形態の踏圧防止材3では、平面視において突起4、連絡部8,9、補助連絡部13が存在しない部分は開口している(平面視略正方形状の各マス目において補助連絡部13を除いた部分には何も存在しない)。そのため、構築後の緑化舗装において、植生基盤材6と導水シート2との間には広い接触面積が確保されることになり、導水シート2による水分の拡散作用が十分に発揮されることになる。
上述のように、本実施形態では、突起4を繋ぐ連絡部として強度の異なる複数種の連絡部8,9,13を設けてある。ここで、連絡部8,9,13を区別せず、繋がる連絡部8,9,13の数によって突起4を分類すると、平面視において角に位置し、3本の連絡部が繋がるコーナー突起4Xと、平面視において角以外の周辺に位置し、5本の連絡部が繋がる周辺突起4Yと、平面視において周辺以外に位置し、8本の連絡部が繋がる内部突起4Zとに分類することができる(図4参照)。そして、仮に各連絡部8,9,13を同じ強度にしてあると、突起4にねじ切るような荷重が作用した場合、この突起4に繋がる連絡部8,9,13の本数が少ないほど、各連絡部に荷重が集中し易く、破損し易くなる。
そこで、基本的には、コーナー突起4Xに繋がる連絡部の強度を、周辺突起4Y、内部突起4Zに繋がる連絡部よりも高くしてあることが好ましい。本実施形態では、連絡部8、補助連絡部13はそれぞれ一つのリブを有し、補強連絡部9は二つのリブを有するようにしてあることにより、コーナー突起4Xに繋がるリブの本数も、周辺突起4Yに繋がるリブの本数もともに5本となっている。因みに、内部突起4Zに繋がるリブの本数は8本である。
また、各突起4に繋がる連絡部の最小断面積(二つの突起4を繋ぐ各連絡部の断面積が当該二つの突起4からの距離に応じて変化する場合はそのうちの最も小さい断面積)の和が強度に関連すると捉えることもでき、本実施形態では、内部突起4Zに繋がる連絡部の最小断面積の和は3.84cm2 、周辺突起4Yに繋がる連絡部の最小断面積の和は2.70cm2 、コーナー突起4Xに繋がる連絡部の最小断面積の和は2.76cm2 となっている。このように、コーナー突起4Xに繋がる連絡部の最小断面積の和を、周辺突起4Yに繋がる連絡部の最小断面積の和よりも大としてあることが好ましい。因みに、補強連絡部9を連絡部8としたとき(補強前)のコーナー突起4X(図8(A)参照)に繋がる連絡部の最小断面積の和は1.90cm2 である。
さらに、最も弱い4隅のコーナー突起4Xに用いる材料を僅かに増やすだけで効果的に補強可能であることを確認するために、図8(A)に示す補強前のコーナー突起4Xと、図8(B)に示す補強後(本実施形態)のコーナー突起4Xとについて、斜め上方45°からの荷重を付与したとき破壊に至る最大荷重と変形量を測定したところ、補強前では最大荷重2571N、変形量は13.5mm、補強後では最大荷重3765N、変形量は15.1mmという結果が得られた。すなわち、図8(B)に示す補強後(本実施形態)のコーナー突起4Xに繋がる補強連絡部9が、図8(A)に示す補強前のコーナー突起4Xでは連絡部8となっており、一つの連絡部8を補強連絡部9にするには約18gの材料増となるが、このような僅かな材料増で強度(最大荷重)は約46%向上したのであって、使用する材料にはよるものの、上記補強が極めて効果的であることが上記結果から明らかとなる。
また、コーナー突起4X及び内部突起4Zに斜め上方45°から一定荷重(2000N)を作用させた場合に、各突起4にどの程度の応力が発生するかをFEM解析により検討したところ、内部突起4Zでは最大応力27.9MPa、図8(A)に示す補強前のコーナー突起4Xでは最大応力35.4MPa、図8(B)に示す補強後(本実施形態)のコーナー突起4Xでは22.5MPaとの結果が得られた。すなわち、コーナー突起4Xに発生する応力は補強によって約64%に低減緩和されたのであり、最も強い内部突起4Zに発生する応力の約81%に低減緩和されている。踏圧防止材によく使われる材料であるポリプロピレンの最大許容応力値と比較すると、補強前の数値(35.4MPa)は最大許容応力値を越えており、損傷が生じても不思議ではないレベルであるが、補強後の数値(22.5MPa)は最大許容応力値以下であり安全性が高いといえる。
本実施形態では、特許文献1に記載された方法とは異なり、荷重分散補強材のような部材を別途用いないので、部品数及び工数の増加や作業性の低下等の不都合を伴うことがなく、破損し易い角部付近の連絡部9を効果的に補強することができる。また、全ての連絡部8,9,13の強度を一律に上げると、過大な補強となり、重量や製造コストが無駄に増大する恐れがあるが、本実施形態の踏圧防止材3は全ての連絡部8,9,13を一律に強度アップするのではなく、他の部分に比べて特に高い強度が必要となる角の突起4Xに連なる連絡部9を重点的に補強することにより、非常に合理的な強度アップを図ることができる。
また、連絡部9の補強の仕方としても、単に連絡部8を太くするような補強を行うと、成形品の熱量が異なることにより脱型後冷却時に変形が生じる成形不良が発生し易くなったり、突起4間の隙間が鉛直方向、水平方向ともに狭くなって植物Pの根が広がる妨げとなり、良好な緑化を維持することができなくなったりする恐れがある。しかし、本実施形態では、リブの数を増やす等により強度を上げているため、上記のような不都合が生じ難い。
なお、本発明は、上記の実施の形態に何ら限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々に変形して実施し得ることは勿論である。例えば、以下のような変形例を挙げることができ、本明細書で挙げた変形例どうしを適宜組み合わせてもよいことはいうまでもない。
本発明の緑化舗装を、既設舗装Eの上ではなく例えば未舗装の整地面上に構築してもよく、この場合、上記工程(1)で敷設する導水シート2に、植物の根茎が貫通する機能を持たせておけば、この導水シート2を施工対象エリア全面に展開しても、植物は導水シート2を貫通して良好に生育することになる。
踏圧防止材3が、例えば平面視矩形状や多角形状をしていてもよい。
突起4が、正方格子状ではなく、例えば矩形格子点状や他の格子状等に並んでいてもよい。
施工対象エリアが傾斜地にあればその傾斜によって排水効果が得られるが、そのような傾斜地にない場合、施工対象エリアにある既設舗装Eに予め排水用の穴を適宜設け、その穴内に排水機能を消失させない砕石等を収容するようにしてもよい。
本緑化舗装への車両の乗り入れ部分にスロープを設けるためのスロープ形成体を設置してもよく、枠形成部材1にそのようなスロープ部分を設けてあってもよい。
上記工程(5)では、芝生からなる植生マット7を敷設し、施工直後からの緑化を図っているが、これに限らず、例えば、植生マット7を敷設せず、植生基盤材6に種子・肥料などを含有させてその発芽を待つようにしても良く、植生マット7の代わりに植生シート(水溶性シートの裏面に種子や肥料を担持させたもの)を敷設してもよい。
1 枠形成部材
2 導水シート
3 踏圧防止材
3a 連結部
3b 連結部
4 突起
4a 上部
4b 下部
4c 段部
4d 内リブ
4X コーナー突起
4Y 周辺突起
4Z 内部突起
5 給水管
6 植生基盤材
7 植生マット
8 連絡部
9 補強連絡部
10 溝
11 凹入部
12 凸部
13 補助連絡部
E 既設舗装
P 植物
T タイヤ

Claims (7)

  1. 上向きに延びる複数の突起と、隣り合う前記突起どうしを繋ぐ連絡部とを有し、
    前記連絡部として、強度の異なる複数種の連絡部を設けてあり、
    平面視において各角に位置する前記突起と、該突起と隣り合い外周部に位置する突起とを繋ぐ前記連絡部は、前記複数種の連絡部のうちの最も強度の高い連絡部によって構成してあることを特徴とする踏圧防止材。
  2. 前記突起として、平面視において角に位置するコーナー突起と、平面視において角以外の周辺に位置する周辺突起とを有し、
    前記コーナー突起に繋がる前記連絡部の最小断面積の和を、前記周辺突起に繋がる前記連絡部の最小断面積の和よりも大としてある請求項1に記載の踏圧防止材。
  3. 前記突起の上部は、側方に突出する部位を有しない略円柱状を呈するとともに、上面の外周部から側面にかけて位置する縁部が丸みを帯びている請求項1または2に記載の踏圧防止材。
  4. 前記突起は、所定の高さ位置に、前記複数の突起の周囲にわたって形成される保護空間内に収容される植生基盤材の充填レベルの目安となる段部を有している請求項1〜3の何れか一項に記載の踏圧防止材。
  5. 前記突起の上面の外周部から側面にかけて位置する縁部に放射状に延びる溝が複数設けられ、該溝の少なくとも一部は前記突起の上面中央部にある凹入部にまで延びている請求項1〜4の何れか一項に記載の踏圧防止材。
  6. 請求項1〜5の何れか一項に記載の踏圧防止材と、該踏圧防止材において前記複数の突起の周囲にわたって形成される保護空間内に収容される植生基盤材と、前記保護空間内において前記植生基盤材が構成する層の上側に配される植物とを含む緑化舗装。
  7. 請求項6に記載の緑化舗装を得るための緑化舗装の施工方法であって、前記踏圧防止材の上方に植生マットを配置し、該植生マットの上方から転圧して前記踏圧防止材の前記突起の頂部が該植生マットの上に突き抜けた状態とすることにより、前記植物を前記保護空間内に配する緑化舗装の施工方法。
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