JP6284333B2 - 車両用制御装置 - Google Patents

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この発明は、車載バッテリから負荷への駆動電流を断続するリレーの負荷側とアースとの間に設けられたコンデンサに、イグニッションキーのオンにより予備充電電流を供給して予備充電した後、リレーをオン制御する車両用制御装置に関する。
従来、車両の電動パワーステアリング装置では、ドライバによるステアリング操作時に、リレーをオンして鉛バッテリ等の車載バッテリからモータに駆動電流を供給し、モータを駆動して補助トルクを発生するが、この場合、モータの駆動電流として大電流をバッテリから供給する必要があり、しかも駆動電流の値はモータの動作に影響されて一定せずリップル成分を含むため、このようなリップルを平滑化するためにリレーの負荷側とアースとの間にコンデンサを設け、イグニッションキーがオンされたときに、予備充電手段によりコンデンサに予備充電電流を供給してコンデンサを予備充電することが行われる。
このとき、コンデンサが大容量であるので、リレーのオン時に突入電流がリレーの接点に流れて溶着することがあり、このようなリレー接点の溶着を防止するために、コンデンサの予備充電が完了してからリレーをオンすることが提案されている(例えば、特許文献1)。
再公表特許WO99/17977号公報(第6頁第15行〜第7頁第17行および図1、図2参照)
上記した電動パワーステアリング装置では、バッテリの電圧とコンデンサの電圧との差が常にリレーの耐圧に基づく所定値を超えず、しかもできるだけ早くコンデンサが充電されるように予備充電電流を設定する必要がある一方、モータをできるだけ早期に駆動してパワーステアリングの制御性能を高くするには、コンデンサの予備充電電流を大きな値に設定してコンデンサの充電時間を極力短くしてリレーをオンするタイミングを早くすることが考えられる。
このとき、一般の車載バッテリの電圧は、通常使用状態では約13V(12.6V〜12.8V)、オルタネータによる充電時には約15Vと一定ではなく状況により変動することを考慮し、上記したようにコンデンサの予備充電電流を大きな値に設定してコンデンサの充電時間を極力短くするために、バッテリ電圧が最大の状態に合わせてコンデンサの予備充電電流を設定して充電時間を短い一定値に制御することが従来行われている。
しかし、このようにバッテリ電圧が最大の状態に合わせてコンデンサの予備充電電流を設定すると、モータ仕様等の関係で電動パワーステアリング装置の電流容量が大きくなってコンデンサの容量が大きくなったときに、大容量のコンデンサを充電するのに大きな予備充電電流が必要になり、その分、予備充電手段を構成する素子として耐圧の高い大型のものを使用しなければならずコストの上昇を招くという問題がある。
一方、上記したようにバッテリ電圧が最大の状態に合わせることを考慮せずに、予備充電手段を構成する素子の小型化および低コスト化を重視して充電時間を長くすることを許容すると、コンデンサを必要電圧まで充電するのに要する時間が長くなり、リレーをオンしてモータを駆動開始するタイミングが遅くなり、ステアリング操作に必要な補助トルクの出力開始が遅れてパワーステアリング制御の性能の悪化を招いてしまう。
本発明は、コンデンサを充電する予備充電手段を構成する素子を小型化でき、低コストでしかも負荷の制御性能の悪化を防止できる装置を提供することを目的とする。
上記した目的を達成するために、本発明の車両用制御装置は、車載バッテリから負荷への駆動電流を断続するリレーと、前記リレーの前記負荷側とアースとの間に設けられたコンデンサと、イグニッションキーのオンにより動作して前記コンデンサに一定の予備充電電流を供給する予備充電手段と、前記予備充電手段による前記コンデンサの充電時間を制御し該コンデンサの予備充電の後、前記リレーをオンして前記負荷の動作を制御する制御手段とを備えた車両用制御装置において、前記イグニッションキーのオン後、前記バッテリの電圧を検出する検出手段を備え、前記制御手段は、前記検出手段により検出される検出電圧の高低に応じて、前記予備充電手段の前記充電時間を長、短に制御することを特徴としている(請求項1)。
請求項1に係る発明によれば、検出手段により検出されるバッテリの検出電圧の高低に応じて、制御手段により予備充電手段の充電時間を長、短に可変制御するようにしたため、例えばバッテリの検出電圧が低い場合には、短い充電時間でもコンデンサを必要電圧に充電でき、リレーをオンするタイミングを極力早くして負荷の制御を開始することができ、負荷の制御性能の悪化を防止することができる一方、バッテリの検出電圧が高い場合には、コンデンサの予備充電電流が小さくても充電時間を長くすることにより、コンデンサを必要電圧にまで充電でき、予備充電手段を構成する素子を不必要に耐圧の高い大型のものにする必要がなく、小型で低コストの素子を使用することが可能になる。
本発明の一実施形態に係る車両用制御装置のブロック図である。 図1の動作説明図である。 図1の動作説明用フローチャートである。
次に、本発明に係る車両用制御装置を電動パワーステアリングの制御装置に適用した一実施形態について、図1ないし図3を参照して詳細に説明する。なお、以下では、電動パワーステアリング(Electric Power Steering)をEPSと称する。
図1に示すように、ドライバが操作するステアリング(図示せず)に補助トルクを出力するパワーステアリングモータ(以下、パワステモータという)1の動作を制御するマイクロコンピュータから成るEPSECU(Electronic Control Unit)2が設けられ、鉛バッテリ等の車載バッテリ3からの駆動電流がEPSECU2により制御される。
EPSECU2は本発明に係る車載用制御装置に相当し、以下に説明するように構成されている。すなわち、図1に示すように、EPSECU2は、負荷であるパワステモータ1に駆動電流を出力するインバータ構成の駆動回路21と、バッテリ2から駆動回路21への電源ラインの途中に設けられたリレー22と、リレー22の駆動回路21側の端子とアースとの間に設けられたリップル除去用の平滑コンデンサ23と、イグニッションキー(図示せず)のオンにより動作してバッテリ3からの予備充電電流をコンデンサ23に供給する予備充電手段としてのプリチャージ回路24と、イグニッションキーのオンの後プリチャージ回路24の入力端側の電圧をバッテリ3の電圧Vbとして検出する電圧検出部(本発明における検出手段に相当)25と、バッテリ3の電圧Vbとコンデンサ23の充電時間tとの関係を予めマップとして記憶したメモリ26と、電圧検出部25により検出されるバッテリ3の電圧Vb(以下、これを検出電圧Vbという)を取り込んでメモリ26からその検出電圧Vbに対応する充電時間を読み込んでリレー22のオンタイミングを制御するCPU等から成る制御部(本発明における制御手段に相当)27と、イグニッションキーのオンからの経過時間を計時するタイマ28とを備える。
ところで、バッテリ3の電圧は、通常使用状態では約13Vであり、オルタネータによる充電時には約15Vと高電圧になることから、図2に示すように、制御部27により、電圧検出部25によるバッテリ3の検出電圧Vbが通常使用状態における電圧Vs(約13V)よりも低いときには、コンデンサ23の充電時間tが一定時間taになり、電圧検出部25によるバッテリ3の検出電圧Vbが通常使用状態における電圧Vs(約13V)よりも高いときには、そのときの検出電圧Vbの高低に応じてコンデンサ23の充電時間tが長短に制御される。
このとき、バッテリ3の検出電圧Vbに対するコンデンサ23の充電時間tとの関係は、事前に実験あるいは計算により求められ、マップ化されて予めメモリ26に記憶されている。具体的には、計算による場合、バッテリ3の検出電圧Vbが通常使用状態における電圧Vs(例えば、12V)であると仮定すると、そのときのコンデンサ23の必要電圧Vcを6Vとすると、検出電圧Vb(12V)とコンデンサ電圧Vc(6V)との差を既知の回路抵抗で割った値がコンデンサ23の予備充電電流となり、例えば回路抵抗を1Ωとすれば予備充電電流は、(12V−6V)/1Ωの計算により6Aとなり、プリチャージ回路24による6Aの予備充電電流をコンデンサ23に供給してコンデンサ電圧Vcが6Vになるまでの時間を充電時間taとしてメモリ26に格納すればよい。
一方、検出電圧Vbが通常使用状態における電圧Vs(計算を簡単にするために、12Vと仮定する)よりも高いときには、リレー22の突入電流防止対策としてコンデンサ23の必要電圧Vcも高くなるが、通常使用状態と同じ予備充電電流(6A)でコンデンサ23を高い電圧Vcにまで充電するには充電時間を長くすればよく、通常使用状態における電圧Vsよりも高い検出電圧Vbそれぞれに対する必要なコンデンサ電圧Vcは既知であるため、通常使用状態における予備充電電流(=6A)でそのときのコンデンサ電圧Vcにまで充電するのに要する時間を計算すれば、検出電圧Vbが通常使用状態における電圧Vs(12V)よりも高いときの充電時間を算出することができ、そのときの検出電圧に対する算出した充電時間をメモリ26に格納しておけばよい。
そして、イグニッションキーのオンの後、電圧検出部25によるバッテリ3の検出電圧Vbに対応するコンデンサ23の充電時間tが、制御部27によりメモリ26から読み出され、タイマ28により計時されるイグニッションキーのオンからの経過時間が、読み出された充電時間tを超えると、制御部27によりリレー22がオンされてバッテリ3から駆動回路21への給電が開始され、パワステモータ1に所定の駆動電流が供給されて補助トルクが出力される。
次に、制御部27の動作について、図3のフローチャートを参照して説明する。いま、図3に示すように、イグニッションキーのオン信号の入力があるかどうかが判定され(ステップS1)、この判定結果がNOであれば判定結果がYESになるまでステップS1の判定が繰り返され、判定結果がYES、つまりイグニッションキーのオンがあれば、電圧検出部25によるバッテリ3の検出電圧Vbが制御部27に取り込まれ(ステップS2)、制御部27より、メモリ26からその検出電圧Vbに対応する充電時間tが読み出される(ステップS3)。
そして、制御部27により、イグニッションキーのオンからのタイマ28による計時時間が、メモリ26から読み出された充電時間を超えたか否かが判定され(ステップS4)、この判定結果がNOであれば判定結果がYESになるまでこの判定が繰り返され、判定結果がYESになれば、制御部27によりリレー22の接点がオンされ(ステップS5)、バッテリ3から駆動回路21への給電が開始され、パワステモータ1に所定の駆動電流が供給されて補助トルクが出力され、動作は終了する。
したがって、上記した実施形態によれば、イグニッションキーのオンの後、電圧検出部25により検出されるバッテリ3の検出電圧Vbが通常使用状態の電圧Vs(約13V)よりも低ければ一定の充電時間taでコンデンサ23が充電され、電圧検出部25により検出されるバッテリ3の検出電圧Vbが通常使用状態の電圧Vs(約13V)よりも高ければ、時間taよりも長い持間であって検出電圧Vbの高低に応じて長短に設定された充電時間でコンデンサ23が充電される。
そのため、検出電圧Vbが通常使用状態の電圧Vsよりも低いときには、短い充電時間でもコンデンサ23を必要電圧に充電でき、リレー22をオンするタイミングを極力早くしてパワステモータ1の制御を早期に開始することができ、パワステモータ1によるパワーステアリングの制御性能の悪化を防止することができる。
一方、検出電圧Vbが通常使用状態の電圧Vsよりも高いときには、コンデンサ23の予備充電電流が小さくても充電時間を長くすることにより、コンデンサ23を必要電圧にまで充電でき、プリチャージ回路24を構成する素子を不必要に耐圧の高い大型のものにする必要がなく、小型で低コストの素子を使用することが可能になる。
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行なうことが可能である。
例えば、上記した実施形態では、本発明を電動パワーステアリングの制御装置(EPSECU2)に適用した場合について説明したが、これ以外でも、リレーとコンデンサを備えるCVT(無段変速機:Continuously Variable Transmission)の制御装置にも適用することができ、その他、リレーのオンにより負荷にバッテリからの電流を供給し、そのときのリップル除去用にコンデンサを備える制御装置について、本発明を同様に適用することが可能である。
1 …パワステモータ(負荷)
2 …EPSECU(車両用制御装置)
3 …バッテリ
22 …リレー
23 …コンデンサ
24 …プリチャージ回路(予備充電手段)
25 …電圧検出部
27 …制御部(制御手段)

Claims (1)

  1. 車載バッテリから負荷への駆動電流を断続するリレーと、前記リレーの前記負荷側とアースとの間に設けられたコンデンサと、イグニッションキーのオンにより動作して前記コンデンサに一定の予備充電電流を供給する予備充電手段と、前記予備充電手段による前記コンデンサの充電時間を制御し該コンデンサの予備充電の後、前記リレーをオンして前記負荷の動作を制御する制御手段とを備えた車両用制御装置において、
    前記イグニッションキーのオン後、前記バッテリの電圧を検出する検出手段を備え、
    前記制御手段は、前記検出手段により検出される検出電圧の高低に応じて、前記予備充電手段の前記充電時間を長、短に制御することを特徴とする車両用制御装置。
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